JPH0648297Y2 - 凝縮器の冷却装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、冷水機等における凝縮器の冷却装置に関する
ものである。

従来の技術 以下、図面を参照しながら従来の冷水機の風路の構成に
ついて説明する。

第３図から第５図は、従来の冷水機の排気風路と吸込み
風路の構造を示すものである。

第３図において、１は冷水機で、水を溜める貯水槽２が
上面を開口して設けられ、その下部に冷却槽３が、連続
して形成されている。４は冷水機１の前面に取付けられ
たコックで、管５を介して冷却槽３と連結している。そ
して冷却槽３の外周には、螺旋状に取付けた管状の冷却
器６がある。７は冷却器６を断熱する断熱材である。断
熱材７はカバー８と底板９によって包囲されている。こ
の底板９の中央に冷却ファンモータ取付板10が設けら
れ、この冷却ファン取付板10に排気仕様の凝縮器冷却用
ファン11が水平に又は上方に傾かせて（図示せず）取付
けられている。12は冷水機１の後部に設けられた凝縮器
で、凝縮器冷却用ファン11と対向している。

従って凝縮器冷却用ファン11によって冷水機１の側壁の
複数個の長穴13から吸込まれた空気は、凝縮器12を冷却
して排気され、排気風路の構造を形成している。

他の従来例として、第４図は吸込み風路の構造を形成す
る冷水機で、第５図は第４図の背面図である。第４図，
第５図は第３図と凝縮器冷却用風路構造が異なり、この
点について説明する。

冷水機14の内部には冷凍回路を形成する圧縮機20及び凝
縮器冷却ファン用電動機21を配置している。15は凝縮器
16を冷却する空気を吸込む複数個の長穴で、冷水機14の
後壁の上部に位置している。そして凝縮器16は、箱状の
ダクト17の中に納められている。この箱状のダクト17の
下部中央には吸込み仕様の凝縮器冷却用ファン18のファ
ンリング19が設けられている。従って複数個の長穴15か
ら吸込まれた空気は、凝縮器16を冷却してファンリング
19を通過して、凝縮器冷却用ファン18後部に排気される
構成であった。

考案が解決しようとする問題点 従って従来の排気風路の構成では、冷水機１の側面の複
数個の長穴13から吸込まれた空気は、冷水機１の内部の
排熱により温度上昇する。この温度上昇した空気で凝縮
器12を冷却している。又、凝縮器12の放熱面積に対し、
凝縮器冷却用ファン11の径が小さく、凝縮器12と凝縮器
冷却用ファン11の間隔も大きくとれないので、空気の通
過面積も小さく熱交換が悪いという欠点を有していた。

次に吸込風路の構造では、冷水機14の後面の複数個の長
穴15から吸込まれた空気は、凝縮器16と熱交換して温度
上昇した後、冷水機14内部に排気されるため圧縮機20,
凝縮器冷却ファン用電動機21の巻線の温度上昇が高くな
り、ダクト17等の部材点数も多くなりコストが割高とな
るという欠点を有していた。

本考案は、前述した排気風路の欠点と吸込み風路の欠点
をなくした凝縮器の冷却装置を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案は、本体の側壁の下
部に設けられた空気吸込口と、前記本体の後壁に設けら
れた排気口と、前記後壁の内側に設けられた凝縮器と、
前記空気吸込口から吸込んだ空気で前記凝縮器を冷却す
るように前記空気吸込口と前記排気口との間に設けられ
た凝縮器冷却用ファンとからなり、前記凝縮器冷却用フ
ァンを水平方向が斜めで上下方向には上方に傾かせて配
置したのである。

作用 本考案では、冷水機本体の側壁の下部に空気吸込口を設
け、この空気吸込口から吸込んだ空気で凝縮器を冷却す
るように、空気吸込口と冷水機本体後壁に設けた排気口
との間に凝縮器冷却用ファンを設けたので、室温と同じ
温度の空気で凝縮器を冷却できる。また、凝縮器冷却用
ファンを水平方向が斜めで上下方向には上方に傾かせて
配置したので、凝縮器の放熱面積に対し凝縮器冷却用フ
ァンの径が小さくても空気の凝縮器に対する通過面積が
大きく取れ、熱交換も良くなり冷却能力を高めることが
できる。

実施例 以下、本考案の凝縮器の冷却装置の一実施例を第１図、
第２図を参照しながら説明する。第１図は本考案の一実
施例の冷水機の背面斜視図、第２図は同実施例の冷水機
の縦断面図である。

図において、22は冷水機本体23の側壁24の後方下部に設
けられた複数個の長穴からなる空気吸込口であり、冷水
機本体23の後壁25には同じく２段の長穴からなる排気口
26が設けられている。そして、後壁25の内側には凝縮器
26aを設けている。27は空気吸込口22と排気口26との間
に配置された凝縮器冷却用ファンで、凝縮器冷却ファン
用電動機28のシャフトに挿入されるようになっている。
この凝縮器冷却用ファン27は、側壁24に設けられた空気
吸込口22から凝縮器26a冷却用の空気が室温と同じ温度
で吸込めるように、凝縮器26aに対し水平方向を斜めに
配置させている。さらに、凝縮器冷却用ファン27を凝縮
器冷却ファン用電動機28のシャフトに挿入し、上方に傾
かせて取付ける取付台29で固定されるようになってい
る。

以上のように構成された本実施例の凝縮器の冷却装置
は、凝縮器冷却用ファン27が回転すると、空気吸込口22
より空気が吸い込まれ、吸い込まれた空気は冷水機本体
23内の発熱部品により暖められずに、水平方向が斜め
で、上下方向には上方に傾いた方向の風向きで凝縮器26
aの略中央へ向けて送風され、凝縮器26aを冷却して排気
口26より吹き出される。

以上のように本実施例では、冷却機本体23の側壁24の下
部に設けられた空気吸込口22と、冷却機本体23の後壁25
に設けられた排気口26と、後壁25の内側に設けられた凝
縮器26aと、空気吸込口22から吸込んだ空気で凝縮器26a
を冷却するように空気吸込口22と排気口26との間に設け
られた凝縮器冷却用ファン27とからなり、凝縮器冷却用
ファン27を水平方向が斜めで上下方向には上方に傾かせ
て配置したので、凝縮器26aの放熱面積に対し凝縮器冷
却用ファン27の径が小さくても空気の凝縮器26aに対す
る通過面積が大きく取れ、熱交換が良くなり、さらに、
側壁24の後方下部に設けられた空気吸込口22から室温と
同じ温度で凝縮器26a冷却用の空気を吸込め、冷却能力
も高めることができる。

考案の効果 以上の説明からも明らかなように本考案は、冷水機本体
の側壁の下部に空気吸込口を設け、この空気吸込口から
吸込んだ空気で凝縮器を冷却するように、空気吸込口と
冷水機本体後壁に設けた排気口との間に凝縮器冷却用フ
ァンを設けたので、室温と同じ温度の空気で凝縮器を冷
却できる。また、凝縮器冷却用ファンを水平方向が斜め
で上下方向には上方に傾かせて配置したので、凝縮器の
放熱面積に対し、凝縮器冷却用ファンの径が小さくても
空気の凝縮器に対する通過面積が大きく取れ、熱交換も
良くなり冷却能力を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の冷水機の背面斜視図、第２
図は同実施例の冷水機の縦断面図、第３図は従来の排気
風路仕様の冷水機の縦断面図、第４図は他の従来例で吸
込み風路仕様の冷水機の縦断面図、第５図は同従来の吸
込み風路仕様の冷水機の背面図である。 22……空気吸込口、23……冷水機本体、24……側壁、25
……後壁、26……排気口、26a……凝縮器、27……凝縮
器冷却用ファン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体の側壁の下部に設けられた空気吸込口
   と、前記本体の後壁に設けられた排気口と、前記後壁の
   内側に設けられた凝縮器と、前記空気吸込口から吸込ん
   だ空気で前記凝縮器を冷却するように前記空気吸込口と
   前記排気口との間に設けられた凝縮器冷却用ファンとか
   らなり、前記凝縮器冷却用ファンを水平方向が斜めで上
   下方向には上方に傾かせて配置したことを特徴とする凝
   縮器の冷却装置。