JPH0648069Y2 - 家具等における多段引出しの同時ロック装置 - Google Patents

家具等における多段引出しの同時ロック装置

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JPH0648069Y2
JPH0648069Y2 JP5229689U JP5229689U JPH0648069Y2 JP H0648069 Y2 JPH0648069 Y2 JP H0648069Y2 JP 5229689 U JP5229689 U JP 5229689U JP 5229689 U JP5229689 U JP 5229689U JP H0648069 Y2 JPH0648069 Y2 JP H0648069Y2
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秀人 笹野
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株式会社くろがね工作所
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Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、上下方向にもうけられた複数個の引出しを同
時にロックする家具等における多段引出しの同時ロック
装置に関するものである。
《従来の技術と問題点》 最上段の引出しにもうけた施錠部の操作により、全引出
しを同時に施解錠し得るようにした装置は公知である。
(例えば、実公昭60−6132号公報) しかしながら、上記装置は、キャビネット本体の側板前
端部の厚みが大きく、側板前端部内の支柱内での施錠板
(押圧板)の回動範囲を大きく形成出来る場合は適して
いるが、キャビネット本体の見栄映えを向上せしめる
為、側板前端の厚みを薄く構成した場合、施錠板を内装
する事が出来ない。
この為、施錠板を側板前端部よりやや後方に位置せしめ
た個所で回動し得る様にすると、引出しにもうけた施錠
部の操作によって、引出し側面より進退するロックバー
を、引出し外側面で、後方に突出せしめて、施錠板側に
折り曲げねばならない。
すなわち、ロックバーの端部が引出しを引き出した時、
引出し側面に大きく露出して、却って見映えを悪くする
という欠点があった。
《本考案の目的と構成》 本考案は、キャビネット本体の側板前端部が薄く形成さ
れたキャビネットに適用できる多段引出しの同時ロック
装置を提供する事を目的とし、その構成は、キャビネッ
ト本体の内面前部に取りつけられた前補強材の側板補強
部の内部に、常に解錠方向に付勢された状態で、回動自
在に保持された施錠板と、側板補強部に連設された側板
補強部より小さな厚みの前縁補強部の前端内部に、前端
に形成された枢軸部が位置し、後端部に形成された押圧
部が前記施錠板の前端部分と接触する様、回動自在に保
持された回動具と、前縁補強部にとりつけられ、前端部
に、前記回動具の上下端部に形成された案内突部の回動
案内面が接触する案内支持面が形成された回動支持部材
よりなり、前記ロックバーの進退によって回動具を介し
て施錠板が回動するものである。
《実施例》 以下、実施例を図面に基づいて説明する。
第1図において、符号1は施錠板を示し、符号2は回動
具を示し、符号3は回動支持部材を示している。
第2図において、符号4はキャビネット本体を示し、符
号5はキャビネット本体に出入自在にもうけられた引出
しを示している。
キャビネット本体4の左右の側板41(一方のみ図示)は
内面前部に前補強材6が固着され、引出し5の正面板51
の所定個所前面には施錠部(図示せず)が取りつけら
れ、施錠部の操作により進退するロックバー52の端部
が、正面板51の裏面で引出し胴板53の外方に突出してい
る。
符号54は引出し胴板53の側面に形成されたレール材、符
号55は引出し胴板53に形成されたロック時の係合突部を
示している。
前補強材6は、比較的厚みの薄い側板41の前縁411の内
面側に位置し、前縁411とほぼ同じ厚みの前縁補強部61
と、前縁補強部61の後端に連設され、前縁補強部61の約
2倍の厚みの側板補強部63より構成されている。
そして、側板補強部63の側面側には、上下方向に所定間
隔を有して、後記する施錠板1の係合片11が出入する為
の複数個の逃がし孔64・・・と、レール材54に対応する
レール受材の取付孔65・・・と、施錠板1の下端部を支
持する為、側板41側に突出せしめた支持突片66と、施錠
板1の上端部を支持する為、側板補強部63の上端開口に
取りつけられる断面上向きコ字形の上端支持部材7の取
付孔67等が形成されている。
そして、支持突片66、上端支持部材7には、施錠板1の
回動範囲を規制する略ひょうたん形の下支持孔661と、
上支持孔71が形成されている。
一方、前縁補強部61の上端部には、回動具2と、回動支
持部材3の嵌合孔67と、嵌合孔67の後端で、側板補強部
63の前面側に、施錠板1の作動用突片12が前方に突出す
る為の切り欠き68が連設されている。
符号671、671は回動支持部材3の係止用切り欠きを示し
ている。
符号60は、キャビネット本体4の前側上部を補強する
為、左右の前補強材6、6間にとりつけられた上補強材
を示している。
施錠板1は、後端部の上下方向に引出しの数に応じた係
合片11・・・と、上下端面の前端部に上下方向に突出
し、前記上下支持孔71、661に嵌入する上下嵌入突片1
3、14と、前端上部に前方に突出して連設され、前記側
板補強部63の切り欠き68より、嵌合孔67側に位置する作
動用突片12を有する平面視略乙字形に形成されている。
そして、上嵌入突片13には、巻きバネ130が外挿され、
巻きバネ130の一端は側板補強部63の内面に当接し、他
端は施錠板1の側板補強部63側に当接する事により、第
2図において、施錠板1は常時上下嵌入突片13、14を中
心として、反時計廻り(解錠方向)の回動力を付勢され
ている。
回動具2は、合成樹脂材より形成され、前端部に、前記
嵌合孔67より嵌入され、前縁補強部61の前端内部に回動
自在に内嵌し、前端部が円弧状で、後方に向かって先細
り状の枢軸部21と、枢軸部21の後端で、引出し5側にや
や突出した位置で、側板補強部63方向に向かって連設さ
れ、後端が前記施錠板1の作動用突片12の引出し5側に
接触する押圧部22と、押圧部22と枢軸部21の連続部の上
下端面に、引出し5側に突出し、引出し5側の端部を上
下方向に突出せしめたロックバー受部24、24が形成され
た案内突部23、23を有している。
そして、案内突部23、23、及びロックバー受部24、24の
後端面には、枢軸部21の前端部を中心とする円弧状の回
動案内面231、231が形成されている。
回動支持部材3は、合成樹脂材より形成され、基板31の
上下端部を側板41側に突出せしめた上下突片32、32等よ
りなる断面略コ字形で、上下突片32、32の略中央部に、
前記回動支持部材3の係止用切り欠き671、671に対応し
て、側板41側端部に上方に突出する戻り止め突部331、3
31を有する上下弾性係止片33、33が形成され、上下突片
32、32の前端面には前記回動具2の回動案内面231、231
と同じ弧状となした案内支持面321、321が形成されてい
る。
そして、上下突片32、32は、嵌合孔67の後部に嵌合して
端部が側板41の内面に当接した状態で基板31の表面が側
板補強部63の表面と面一となる寸法に形成され、この状
態で戻り止め突部331、331が係止用切り欠き671、671に
係止して、回動支持具3の脱落を防止する。
そして、この時、上下突片32、32の案内支持面321、321
は、回動具2の回動案内面231、231に接触して、回動具
2の円滑な回動を補助すると共に、回動具2の脱落を防
止している。
本考案は、以上の如く構成され、引出しにもうけられた
施錠部の操作によって、ロックバー52が、第2図の実線
で示す位置から仮想線で示す位置まで突出した時、ロッ
クバー52の端部が回動具2のロックバー受部24、24を側
板41方向に押しやると、回動具2は枢軸部21の前端部を
中心として、第2図において反時計廻りの方向に回動す
る。
この時、回動具2は、その回動案内面231、231が回動支
持部材3の案内支持面321、321に接触しているので、回
動具2はガタ付く事もなく、円滑に回動する。
そして、この回動によって押圧部22は、施錠板1の作動
突片12と接触しながら側板41の方向に移動する。
作動突片12が側板41方向に移動する事により、施錠板1
は、上下嵌入突片13、14を中心として第2図において、
時計廻りの方向に回動し、係合片11・・・が逃がし孔64
・・・より突出し、引出し5にもうけられた係合突部55
・・・の前側に位置し、引出し5を施錠する。(第2図
仮想線に示す状態) 一方、解錠する場合、施錠部の操作によって、ロックバ
ー52を第2図の仮想線で示す位置から実線で示す位置ま
で移動せしめると、回動具2は回動状態となり、施錠板
1は、巻きバネ130の弾性によって、第2図において、
反時計廻りの方向に回動し、これに伴って、作動突片12
が回動具2を時計廻りの方向に回動せしめ、第2図の実
線で示す状態となり、引出し5は、解錠される。
《効果》 本考案は、以上の如く、回動具を前縁補強部に回動自在
に取付、回動具の回動によて施錠板を回動せしめる構成
としているので、前縁部分の厚みを従来より非常に薄く
形成しても、施錠板の回動範囲を十分に取る事が出来、
確実に施解錠の作動を行う事が出来る。
又、回動具によって、前縁部分の厚みを非常に薄く構成
できるので、キャビネット本体の見映えを著しく向上せ
しめ、さらに、前縁補強部の前端内部に回動具の枢軸部
を位置せしめ、後端部に押圧部を形成し、押圧部を施錠
板の前端部分に接触せしめているので、ロックバーの小
さな移動であっても、動きを確実に施錠板を大きな範囲
で回動せしめる事が出来、又、回動具に回動案内面が形
成され、回動支持部材の案内支持面を接触せしめている
ので、回動具はガタ付く事がなく、円滑に回動する。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例の一つを示し、 第1図は本考案の要部分解斜視図、 第2図は本考案の要部横断面図、 第3図は本考案の側面図、 第4図は前補強材6の要部斜視図である。 1……施錠板 11……係合片 2……回動具 21……枢軸部 22……押圧部 23……案内突部 231……回動案内面 3……回動支持部材 321……案内支持面 4……キャビネット本体 5……引出し 52……ロックバー 55……係合突部 6……前補強材 61……前縁補強部 63……側板補強部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】施錠部の操作により進退可能となしたロッ
    クバーによって施錠板を回動せしめ、施錠板にもうけた
    係合片を引出しの側面に形成された係合突部に係合せし
    めて引出しの施錠を行う多段引出しの同時ロック装置に
    おいて、前記施錠板は、後端部の上下方向に複数個の係
    合片が形成され、前端部側を回動中心として、常時解錠
    方向に付勢された状態で、キャビネット本体の内面前部
    にとりつけられた前補強材の側板補強部の内部に回動自
    在に保持される一方、側板補強部に連設された側板補強
    部より小さな厚みの前縁補強部の前端内部に、前端に形
    成された枢軸部が位置して回動具が回動自在に保持さ
    れ、その後端部に形成された押圧部が、前記施錠板の前
    端部分と接触すると共に、上下端部の案内突部に形成さ
    れた回動案内面が、前縁補強部にとりつけられた回動支
    持部材の案内支持面に接触し、前記ロックバーの進退に
    よって回動具が回動し、以て、施錠板を回動せしめた事
    を特徴とする家具等に於ける多段引出しの同時ロック装
    置。
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