JPH0329493Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、本体ケース内に収納保持されていた
操作ハンドルを本体ケース正面に突出回動させた
とき、本体ケース背面に枢着した止め金板が回転
して、箱本体や建物等の固定枠体側の受金部から
離脱し、固定枠体に対する扉の錠止を解く平面ハ
ンドル装置に関するものである。

（従来の技術） 実公昭41−10480号公報に開示された従来の平
面ハンドル装置では、止め金板は本体ケース背面
との間に座金を介して単一の枢着ビスで本体ケー
ス背面の中央部に取付けられ、また、本体ケース
背面に突出した操作ハンドルの作動突子と止め金
板とは、本体ケース背面より浮き上がつて配置さ
れた連動棒によつて連結されていた。

（考案が解決しようとする問題点） そのため、操作ハンドルの回転によつて止め金
板を回転駆動するとき、止め金板は本体ケースの
背面に対して必ずしも平行に回転せず、一定程度
のふら付きがあるため、固定枠体側の受金との係
合に支障を生じることがあつた。また、該受金と
係合しても止め金板がぐら付いて受金との間に隙
間を生じ易いため、扉を固定枠体に密着させるこ
とが困難であつた。

（考案が解決しようとする問題点） 従つて本考案の目的は、止め金板のぐら付きが
阻止され、止め金板が受金と緊密に係合するた
め、扉と固定枠体との密着が可能な平面ハンドル
装置を提供することである。

（問題を解決するための手段） 以下、添付図面中の参照符号を用いて説明する
と本考案の平面ハンドル装置は、扉に固着される
本体ケース１と、本体ケース１内に収納され、本
体ケース１正面と平行な枢軸３によつて本体ケー
ス１に枢着された操作ハンドル２と、本体ケース
１と操作ハンドル２との間に挿入され、操作ハン
ドル２を本体ケース１から突出する方向又は本体
ケース１に没入する方向に回動付勢するバネ部材
４と、本体ケース１の背面中央部に本体ケース１
の正面と直交する枢軸５によつて枢着された止め
金板６と、本体ケース１の背後に突出する操作ハ
ンドル２の作動突子２ａと、本体ケース１の背面
に沿つて摺動するよう配置され、基端部に背後方
向への立上り板部７ａを有する連動板７と、前記
枢軸３と平行に前記作動突子２ａに挿通固定さ
れ、前記立上り板部７ａの透孔８に遊嵌された軸
棒９とから成り、前記連動板７の先端部に前記枢
軸５が通る縦方向の直線ガイド孔１０と、該直線
ガイド孔１０の左右両側に小孔１１，１２とを設
け、前記止め金板６の前記枢軸５の挿通孔１３の
左右両側に横方向の長孔１４と円弧孔１５を設
け、長孔１４に挿通したビス１６を前記小孔１１
に、また、円弧孔１５に挿通したビス１７を前記
小孔１２に螺込み固定し、前記枢軸５の頭部５
ａ、ビス１６の頭部１６ａ及びビス１７の頭部１
７ａを止め金板６の背面に摺接させたものであ
る。

（実施例） 図示の実施例は押ボタン式の平面ハンドル装置
であり、押ボタン１８の背面１８ａと本体ケース
１の背面に固定した裏板２０との間には、復帰付
勢用のコイルバネ１９が圧入されている。押ボタ
ンの側面突起１８ｂは、操作ハンドル２の基端段
部２ｂに当接している。操作ハンドル２の回転付
勢用ばね部材４は湾曲した板バネで構成され、先
端部４ａが作動突子２ａの付け根部の凹部２ｃに
係合し、基端部４ｂが本体ケース１の底板部の凹
部１ａに係合している。

（作用） 第２図に示したように操作ハンドル２が本体ケ
ース１内に収納された時には、バネ部材４の先端
部４ａがその基端にあるため、板バネ４の弾撥力
は操作ハンドル２を枢軸３を中心に反時計廻り方
向に回転させようとする力として作用する。この
力のため、操作ハンドル２は当初の収納位置に的
確に保持される。

操作ハンドル１８を押圧すると、操作ハンドル
２は前記バネ部材４の回転付勢に抗して時計廻り
方向に回動させられる。そして、バネ部材４の先
端部４ａが前方に移動して前記基端部４ｂと枢軸
３の連結線を越えた時には、バネ部材４の弾撥力
は操作ハンドル２を時計廻り方向に回転させよう
とする力として作用することになり、操作ハンド
ル２は握持可能位置まで突出する。

この操作ハンドル２を引張つて更に突出回転さ
せると、作動突子２ａに挿通固定した軸棒９が立
上り板部７ａの透孔８内を移動して透孔８の孔縁
部を押圧し、連動板７を下方向に押す。連動板７
は、立上り板部７ａに摺接する作動突子２ａの側
面と直線ガイド孔に嵌合した枢軸５とに規制され
て、直線的に下動する。

連動板７の下動に伴ない、前記ビス１６の軸部
が長孔１４の孔縁部を押圧するため、止め金板６
は第３図において反時計廻り方向に回動する。こ
のとき、ビス１７は見掛け上円弧孔１５の上端部
から下端部へと移動し、ビス１６は長孔１４の中
心寄の端部から外側の端部へと移動する。かくし
て、止め金板６は枢軸５を中心に45度回転し、固
定枠体側の受金部（図示していない）から離脱
し、固定枠体に対する扉の錠止を解除する。

（考案の効果） 以上のように本考案の平面ハンドル装置では、
本体ケース１の背面に沿つて摺動する連動板７を
装備し、連動板７の基端部に背後方向へ突設した
立上り板部７ａに透孔８を設け、操作ハンドル２
の枢軸３と平行に作動突子２ａに挿通固定した軸
棒９を立上り板部７ａの前記透孔８に遊嵌し、連
動板７の先端部に止め金板６の枢軸５が通る縦方
向の直線ガイド孔１０を設けると共に該直線ガイ
ド孔１０の左右両側に小孔１１，１２を設け、止
め金板６には前記枢軸５の挿通孔１３の左右両側
に横方向の長孔１４と円弧孔１５を設け、該長孔
１４に挿通したビス１６を前記小孔１１に螺込み
固定し、該円弧孔１５に挿通したビス１７を前記
小孔１２に螺込み固定し、前記枢軸５の頭部５
ａ、ビス１６の頭部１６ａ及びビス１７の頭部１
７ａを止め金板６の背面に摺接させたので、止め
金板６は本体ケース１の背面と平行状態で何等の
ふら付きなく回転作動し、固定枠体側の受金部と
的確に係合できる。

また、該受金部と係合した止め金板は、枢軸５
の頭部５ａ、ビス１６の頭部１６ａ及びビス１７
の頭部１７ａという３点支持構成のため何等ぐら
付くことがなく、止め金板は受金との間に隙間を
生じさせずに緊密に係合する。そのため、扉と固
定枠体とを的確に密着させることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は平面
ハンドル装置の操作ハンドル収納時の正面図、第
２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は同平面
ハンドル装置の背面図である。第４図は連動板の
背面図、第５図は連動板の左側面図である。 １……本体ケース１、２……操作ハンドル、２
ａ……作動突子、３……枢軸、４……バネ部材、
５……枢軸、６……止め金板、７……連動板、７
ａ……立上り板部、８……透孔、９……軸棒、１
０……直線ガイド孔、１１，１２……小孔、１３
……挿通孔、１４……長孔、１５……円弧孔、１
６，１７……ビス、１８……押ボタン、１９……
コイルバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扉に固着される本体ケース１と、本体ケース１
   内に収納され、本体ケース１正面と平行な枢軸３
   によつて本体ケース１に枢着された操作ハンドル
   ２と、本体ケース１と操作ハンドル２との間に挿
   入され、操作ハンドル２を本体ケース１から突出
   する方向又は本体ケース１に没入する方向に回動
   付勢するバネ部材４と、本体ケース１の背面中央
   部に本体ケース１の正面と直交する枢軸５によつ
   て枢着された止め金板６と、本体ケース１の背後
   に突出する操作ハンドル２の作動突子２ａと、本
   体ケース１の背面に沿つて摺動するよう配置さ
   れ、基端部に背後方向への立上り板部７ａを有す
   る連動板７と、前記枢軸３と平行に前記作動突子
   ２ａに挿通固定され、前記立上り板部７ａの透孔
   ８に遊嵌された軸棒９とから成り、前記連動板７
   の先端部に前記枢軸５が通る縦方向の直線ガイド
   孔１０と、該直線ガイド孔１０の左右両側に小孔
   １１，１２とを設け、前記止め金板６の前記枢軸
   ５の挿通孔１３の左右両側に横方向の長孔１４と
   円弧孔１５を設け、長孔１４に挿通したビス１６
   を前記小孔１１に、また、円弧孔１５に挿通した
   ビス１７を前記小孔１２に螺込み固定し、前記枢
   軸５の頭部５ａ、ビス１６の頭部１６ａ及びビス
   １７の頭部１７ａを止め金板６の背面に摺接させ
   た平面ハンドル装置。