JPH0647941A - サーマルヘッド用基板の製造方法 - Google Patents

サーマルヘッド用基板の製造方法

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JPH0647941A
JPH0647941A JP22069392A JP22069392A JPH0647941A JP H0647941 A JPH0647941 A JP H0647941A JP 22069392 A JP22069392 A JP 22069392A JP 22069392 A JP22069392 A JP 22069392A JP H0647941 A JPH0647941 A JP H0647941A
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積 梛良
Osamu Miyazawa
修 宮澤
Mitsuru Suda
充 須田
Koji Uchida
浩次 内田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラスグレーズ層の凸条頂上部近傍のうねり
と凸条の曲率半径を小さくし、この層の表面でのガラス
の結晶化を生じにくくして凸条の上に成膜された発熱抵
抗体層の抵抗値のばらつきを小さくする。 【構成】 セラミック基板11の片面又は両面の全面又
は一部分に表面が平滑なガラスグレーズ層12を形成す
る。ガラスグレーズ層の一部分を残して他の部分を除去
することにより残した一部分を凸条に形成する。ガラス
グレーズ層を熱処理する際に、ガラス転移点以上での昇
温速度を40〜60℃/分、最高温度を好ましくは10
00〜1200℃、最高温度での保持時間を10〜20
分、及び最高温度保持後のガラス転移点までの冷却速度
を40〜60℃/分の条件で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写プリンタのサー
マルヘッド用基板の製造方法に関する。更に詳しくはセ
ラミック基板の片面又は両面の全面又は一部分にグレー
ズ層が形成されたサーマルヘッド用基板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、感熱転写プリンタの印字品質の向
上及び印字速度の高速化の要求が一段と強まってきてい
る。この要求を満たすために、感熱転写プリンタに使用
されるサーマルヘッド用基板においては、基板表面に形
成されたグレーズ層の表面が平滑でうねりや欠陥のない
ことが不可欠である上、発熱抵抗体と感熱紙との接触を
大きくさせる必要がある。このために、グレーズ層の発
熱抵抗体の形成部を曲面を有する凸条にしている。この
ような凸条のグレーズ層を形成する方法としては、セラ
ミック基板の全面にガラスペーストを印刷し焼成した
後、更にその上の凸条を必要とする部分に同様のガラス
ペーストを印刷し焼成して全面グレーズ層に凸条を形成
する間接法がある。また別の方法として、軟化点の異な
る2種類のガラスペーストを用い、まずセラミック基板
の凸条形成部以外の部分に軟化点の高いガラスペースト
を印刷して焼成し、次に凸条形成部に軟化点の低いガラ
スペーストを所望の高さになるように印刷して焼成する
ことにより全面グレーズ層に凸条を有するグレーズを形
成する直接法がある。また、印字の高精細性や印刷のカ
ラー化に対する要望がますます高まっているが、この要
望を実現するには、平滑なグレーズ層の表面に好ましく
は5mm以下の曲率半径が小さい凸条を形成し、しかも
この凸条はその頂上部近傍のうねりを小さくすることが
必要である。このために、熱処理工程を2度行う方法が
用いられてきた(例えば特開平2−44087号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記間接法で
は、凸条の曲率を比較的小さくできるが、凸条頂上部近
傍のうねりが大きく或いはセラミック基板上に導体の微
細配線をしなければならないといった問題があり、一方
上記直接法では、平滑なグレーズ層の表面に導体配線が
できるため断線等の不具合が非常に少ない特徴がある反
面、凸条の曲率半径を小さくしにくい欠点があった。ま
た、特開平2−44087号公報に記載の方法では、熱
処理工程が2回あるためグレーズ層の表面が結晶化し易
く、このグレーズ層の表面に成膜された発熱抵抗体の抵
抗値がばらつく原因となっていた。本発明の目的は、グ
レーズ層の表面が結晶化しにくくかつこのグレーズ層の
表面に成膜された発熱抵抗体の抵抗値のばらつきが小さ
いサーマルヘッド用基板の製造方法を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、凸条頂上部近傍のうねりと凸
条の曲率半径が小さくかつセラミック基板上での導体の
微細配線が不要であるサーマルヘッド用基板の製造方法
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】図1に示すように、本発
明は、セラミック基板11の片面又は両面の全面又は一
部分に表面が平滑なガラスグレーズ層12を形成し、ガ
ラスグレーズ層12の一部分を残して他の部分のガラス
グレーズ層を除去することにより残した一部分を凸条1
3に形成し、ガラスグレーズ層12をそのガラスの軟化
点以上の温度で熱処理して凸条13の頂上部近傍を曲面
に加工するサーマルヘッド用基板の製造方法の改良であ
る。その特徴ある構成は、熱処理がガラス転移点以上で
の昇温速度が40℃/分以上60℃/分以下であって、
最高温度が1000℃以上1200℃以下であって、最
高温度での保持時間が10分以上20分以下であって、
最高温度保持後のガラス転移点までの冷却速度が40℃
/分以上60℃/分以下であることにある。
【0005】本発明のセラミック基板の片面又は両面に
形成されるガラスグレーズ層の原料となるガラス粉末
は、感熱転写プリンタに使用されるサーマルヘッドに要
求される絶縁性及び耐熱性をともに満足するものであ
る。例えば、このガラス粉末の主成分として、Si,C
a,Ba,Al,Bがあり、Al23−BaO−B23
−CaO−SiO2系のガラスグレーズ層を形成する。
図1(a)に示すようにガラス粉末とバインダから成るガ
ラスペーストをスクリーン印刷又はスプレーによりセラ
ミック基板11上に付着させ、焼成することにより表面
が平滑なガラスグレーズ層12を得る。続いて、図1
(b)に示すようにこの平滑なガラスグレーズ層12に乾
式又は湿式エッチング、平面研削等の研磨等により部分
的に凸条13を形成する。部分的に凸条13を形成する
際、エッチング、研磨等で取除くガラスグレーズ層12
の厚さは、セラミック基板11上に最初に形成されたガ
ラスグレーズ層12の厚さより小さくする必要がある。
更に、図1(c)に示すように部分的に形成された凸条1
3を、ガラスペーストの粘度が104〜106.5ポイズの
範囲での温度で、熱処理を行い図1(b)に示した矩形の
凸条13に丸みを帯びさせる。本発明の特徴ある点はこ
の熱処理にある。ガラスグレーズ層12の表面に結晶が
発生しやすいため、ガラスの転移点以上の温度における
熱処理をできるだけ短時間に行うことが重要である。具
体的には次の条件により行う。
【0006】ガラス転移点以上での昇温速度は40℃/
分以上60℃/分以下、好ましくは40℃/分以上50
℃/分以下である。昇温速度が40℃/分未満ではグレ
ーズ層の表面が結晶化し易くなり、一方60℃/分を超
えるとグレーズ層中の金属元素の酸化状態が変移し不安
定となり好ましくない。最高温度は1000℃以上12
00℃以下、好ましくは1000℃以上1100℃以下
である。最高温度が1000℃未満ではグレーズ中のガ
ラス粉末が均一に溶融しなくなり、一方1200℃を超
えるとグレーズ層の表面が結晶化し易くなり好ましくな
い。最高温度での保持時間は10分以上20分以下、好
ましくは15分以上20分以下である。保持時間が10
分未満ではグレーズ層の表面が非結晶の状態で固定しに
くくなり、一方20分を超えるとグレーズ層の表面が結
晶化し易くなり好ましくない。最高温度保持後のガラス
転移点までの冷却速度は40℃/分以上60℃/分以
下、好ましくは40℃/分以上50℃/分以下である。
冷却速度が40℃/分未満ではグレーズ層の表面が結晶
化し易くなり、一方60℃/分を超えるとグレーズ層の
表面が非結晶の状態で固定しにくくなり好ましくない。
【0007】
【作用】ガラスグレーズ層12の凸条13に丸みを帯び
させるために、ガラス転移点以上の熱処理を上記条件に
基づいてできるだけ短時間に行うことにより、ガラスグ
レーズ層12の表面に結晶が生成しない。これは、ガラ
スグレーズ層12の形成成分であるCa,Ba,Al等
の金属元素が溶離し、結晶となり熟成するのに十分な熱
エネルギが与えられないためである。その結果、ガラス
グレーズ層12の表面が平滑となり、発熱抵抗体層をガ
ラスグレーズ層12の凸条13の上に形成しても十分な
蓄熱効果が得られる。
【0008】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。本発明はこの実施例により制限されるものではな
い。長さ270mm、幅50mm、厚さ1mmのアルミ
ナ含有量96%のセラミック基板11を用意した。この
基板の表面に軟化点855℃のガラス粉末(商品名:A
SF1760、旭硝子(株)製)とエチルセルロースとテ
レピネオールとを混合して得られたガラスペーストをス
クリーン印刷してガラスグレーズ層12を形成し、この
ガラスグレーズ層12を150℃で乾燥させた後、95
0℃で30分間焼成した。ガラスペーストの厚さは、焼
成後に60μmとなるように調整した(図1(a))。ガ
ラスグレーズ層12に幅0.4mm、長さ270mm、
高さ0.04mmの凸条13を凸条以外の部分を平面研
削して形成した(図1(b))。更に、表1に示す12の
条件で熱処理を行い、凸条13に丸みを帯びさせた。熱
処理を行った後のガラスグレーズ層12の表面を倍率が
100の顕微鏡で観察し、その表面に結晶が生成してい
るかどうかを確認した。その結果を表1に示す。なお、
顕微鏡で観察した際、ガラスグレーズ層の他の箇所と比
べて白くなっているものを結晶化有りとした。 (以下、本頁余白)
【0009】
【表1】
【0010】表1の結果より、実施例に相当する番号
4,8,12の熱処理条件が、比較例に相当する他番号
の熱処理条件に比べてガラスグレーズ層の表面でガラス
が結晶化していないことが判る。
【0011】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ガ
ラスグレーズ層に凸条を形成した後の熱処理を特定の条
件下で短時間に行うことにより、ガラスグレーズ層の表
面でガラスが結晶化しない。その結果、凹凸がなく平滑
な表面のガラスグレーズ層を有するサーマルヘッド用基
板を製造することができる。また、絶縁性と断熱性に優
れかつ蓄熱効果が大きいガラスグレーズ層を有するサー
マルヘッド用基板を製造することができる。また、凸条
の上に発熱抵抗体層を形成すると、導線の微細配線を必
要とせずかつ抵抗値のばらつきが少ないサーマルヘッド
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーマルヘッド用基板の製造を工程順
に示すサーマルヘッド用基板の断面図。
【符号の説明】
11 セラミック基板 12 ガラスグレーズ層 13 凸条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須田 充 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三 菱マテリアル株式会社セラミックス研究所 内 (72)発明者 内田 浩次 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三 菱マテリアル株式会社セラミックス研究所 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基板(11)の片面又は両面の全
    面又は一部分に表面が平滑なガラスグレーズ層(12)を形
    成し、前記ガラスグレーズ層(12)の一部分を残して他の
    部分のガラスグレーズ層を除去することにより前記残し
    た一部分を凸条(13)に形成し、前記ガラスグレーズ層(1
    2)をそのガラスの軟化点以上の温度で熱処理して前記凸
    条(13)の頂上部近傍を曲面に加工するサーマルヘッド用
    基板の製造方法において、 前記熱処理はガラス転移点以上での昇温速度が40℃/
    分以上60℃/分以下であって、 最高温度での保持時間が10分以上20分以下であっ
    て、最高温度保持後のガラス転移点までの冷却速度が4
    0℃/分以上60℃/分以下であることを特徴とするサ
    ーマルヘッド用基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラスグレーズ層(12)を熱処理する際の
    最高温度が1000℃以上1200℃以下である請求項
    1記載のサーマルヘッド用基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001063115A (ja) * 1999-08-31 2001-03-13 Kyocera Corp サーマルヘッドの製造方法
JP2009292119A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Alps Electric Co Ltd サーマルヘッド
CN113352771A (zh) * 2020-06-24 2021-09-07 山东华菱电子股份有限公司 热敏打印头及其制造方法

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CN113352771B (zh) * 2020-06-24 2022-04-08 山东华菱电子股份有限公司 热敏打印头及其制造方法

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