JPH0647561U - ヒンジ - Google Patents

ヒンジ

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JPH0647561U
JPH0647561U JP8412792U JP8412792U JPH0647561U JP H0647561 U JPH0647561 U JP H0647561U JP 8412792 U JP8412792 U JP 8412792U JP 8412792 U JP8412792 U JP 8412792U JP H0647561 U JPH0647561 U JP H0647561U
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coil springs
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】コイルばねを用いたヒンジであって、回転軸の
摩擦抵抗を減少させ得るヒンジ構造を提供すること。 【構成】回転体を回動可能に支持する回転軸14と、こ
の回転軸を回動可能に支持する支持体2と、前記回転軸
の軸心の軸回りに配設されたコイルばね21と、前記支
持体内に配設され前記回転軸の端部と当接する球体5
と、を具備し、前記支持体は、筒体4とこの筒体の基端
側を覆うベースプレート3とから構成され、前記ベース
プレートは、前記回転軸との間に配置された球体を保持
する段部16を備えるとともに、前記回転軸の端部には
前記球体の受け部を備え、前記コイルばねの一端が前記
回転軸に連結される一方、前記コイルばねの他端が前記
支持体に連結されて、前記回転軸を正転及び逆転方向に
付勢するヒンジ。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、コイルばねを用いたヒンジに係り、特に、回転軸の摩擦抵抗を減少 させ得るヒンジ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ドアを回動付勢する機能を備えたヒンジとして、コイルばねを備えた ものが知られている。コイルばねを用いたこの種のヒンジは、コイルばねを捻っ た反力でドアの回動付勢を行うものであるが、ドアの回動に際し当該ドアの荷重 をヒンジで支えるため、ヒンジは通常、剛性の高い金属材で形成されている。コ イルばねを用いたヒンジは、回転軸が支持体に支持されるものであって、回転軸 を回動付勢するコイルばねが外部に露呈されているもの(蝶番)が多く知られて いる。また、コイルばねを用いたヒンジにおいて、回転軸が支持体内に収納され 、その支持体内にコイルばねを装着したものとしては例えば実開平2ー7728 4号公報に記載されたものがある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
コイルばねを用いたヒンジにおいて、回転軸が支持体内に収納されるとともに その支持体内にコイルばねを装着したものは、上記公報記載のヒンジのように、 回転軸と支持体との間に内部装着部材が介在しているので、ドアの回動に際して 生じる回転摩擦は、通常、回転軸と支持体との間に存在する内部装着部材の面接 触によって発生するものであり、したがって、ドアがコイルばねに付勢されて回 動する場合は、その回転摩擦がコイルばねに対する大きな抵抗となるものである 。
【0004】 そのため、従来はかような摩擦抵抗を考慮してばね定数の大きな、したがって比 較的大型のコイルばねが用いられているので、この種の回転軸が支持体内に収納 されるとともにその支持体内にコイルばねを装着したタイプのヒンジは、全体形 状が大型化していたのが実情である。
【0005】 本考案は、上記の点に鑑みてなされたもので、回転軸の摩擦抵抗を減少させ得 るヒンジ構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案は、回転体を回動可能に支持する回転軸と、 この回転軸を回動可能に支持する支持体と、前記回転軸の軸心の軸回りに配設さ れたコイルばねと、前記支持体内に配設され前記回転軸の端部と当接する球体と 、を具備し、前記支持体は、筒体とこの筒体の基端側を覆うベースプレートとか ら構成され、前記ベースプレートは、前記回転軸との間に配置された球体を保持 する段部を備えるとともに、前記回転軸の端部には前記球体の受け部を備え、前 記コイルばねの一端が前記回転軸に連結される一方、前記コイルばねの他端が前 記支持体に連結されて、前記回転軸を正転及び逆転方向に付勢するヒンジを提案 するものである。
【0007】
【作用】
ドア等の回転体が、人手により回転させられると、これに伴ってヒンジの回転 軸も回転し、回転軸の回転に伴ってコイルばねが縮径又は拡径して、コイルばね に逆向きの付勢力が蓄積される。したがって、回転体が人手から開放されると、 コイルばねに蓄積された付勢力により、予め設定された静止位置に戻される。
【0008】 回転軸の回転に際し、ドア等の回転体の荷重は回転軸にもたらされるが、回転 軸とベースプレートとの間には球体が配置されているので、この球体がいわばベ アリング作用をなして摩擦抵抗を減少する。すなわち、ベースプレートの球体保 持用の段部と、回転軸の球体受け部は、これらの間に球体が介在しているので、 回転軸の軸心方向及び軸周り方向の摩擦抵抗がベアリング作用により減少せしめ られ、これによりコイルばねに対する抵抗も減少することとなる。
【0009】
【実施例】
以下に、本考案の第1実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本実施例の ヒンジを示す縦断面図であり、図1中、1はヒンジ、2は支持体、14は回転軸 、21はコイルばねを示している。
【0010】 上記支持体2は、図2及び図3に示すように、床面に固設されるベースプレー ト3と、図4及び図5に示すように、ベースプレート3に垂直に取付けられる筒 体4とから構成されている。ベースプレート3のフランジ3aには床面取付け用 の穴3bが設けられ、ベースプレート3には球体5を支持する段部6が設けられ ている。また、ベースプレート3の上面にはコイルばね21の一端と係合する係 合穴7が設けられている。更に、筒体4の基端側(下端側)には周方向に複数の ネジ穴8が設けられており、ネジ9の螺着により筒体4の基端側がベースプレー ト3に固設される。筒体4の先端(上端)には開口10が設けられており、この 開口10には図6に示すフランジ付スリーブ軸受11が嵌着されている。
【0011】 上記回転軸14は、図7及び図8に示すように、中実に形成され、先端のドア 取付け部15を除き、支持体2の中に垂直に収容されている。回転軸14の基端 (下端)には前記球体5の受け部が、この例では球体5に嵌合する段部16が、 設けられており、回転軸14の基端が球体5により、また回転軸14の先端側( 上端側)が上記筒体4に嵌合された軸受11により、回動可能に支持体2に支持 されている。さらに、回転軸14のドア取付け部15には、ドアに設けられた受 け部に係合するためのスプライン15aが周方向に形成されており、ドアととも に回転軸14が回動できる構造となっている。また、回転軸14の先端側にはフ ランジ17が一体に設けられており、このフランジ17は、上記筒体4の内径よ りも僅かに小さな径で筒体4内に位置するように円板状に一体に形成され、コイ ルばね21の他端と係合する係合穴18が設けられている。
【0012】 そして、図1に示すように、コイルばね21の一端がベースプレート3の係合 穴7に係合され、このコイルばね21の他端はフランジ17の係合穴18に係合 されている。したがって、回転軸14が時計方向(右方向)に回転すると、コイ ルばね21が縮径する一方、反対に、反時計方向に回転軸14が回転すると、コ イルばね21が拡径して、それぞれ逆向きの付勢力が蓄積される。このようにコ イルばね21の直径が回転軸14の回動に伴って拡縮するため、上記筒体4と回 転軸14との間の空間は、この空間に収設されるコイルばね21の外径よりも大 きな寸法に形成されている。
【0013】 尚、ドアの上部には、例えば図9ないし図12に示すような上部金物28によ り支持されている。上部金物28は、固定側すなわち鴨居や天井等に取付けられ る上板29及びストッパー30と、ドア上面に取付けられる下板31とから構成 されている。上板29及びストッパー30にはネジ取付け用の長穴29a,30 aが設けられ、下板31にもネジ取付け用の穴31aが設けられている。また、 上板29には支軸32が突設され、下板31には支軸32が挿通される挿通穴3 1bが設けられ、この支軸32を中心にドアが回動できるように支持されている 。
【0014】 次に、上記構成のヒンジ1の動作について説明する。
【0015】 ドアが、例えば時計方向に回転すると、これに伴ってヒンジ1の回転軸14も 時計方向に回転し、回転軸14の回転に伴ってコイルばね21が縮径して、コイ ルばね21に逆向きの付勢力が蓄積される。そして、ドアが人手から開放される と、コイルばねに蓄積された付勢力により予め設定された静止位置に戻される。 同様に反時計方向にドアが回転される場合は、コイルばね21が拡径して、コイ ルばね21に逆向きの付勢力が蓄積される。そして、ドアが人手から開放される と、コイルばねに蓄積された付勢力により予め設定された静止位置に戻される。
【0016】 この回転軸14の回転に際し、ドア等の回転体の荷重は回転軸にもたらされる が、回転軸14とベースプレート3との間には球体5が配置されているので、こ の球体5がいわばベアリング作用をなして摩擦抵抗を減少する。すなわち、ベー スプレート3の球体保持用の段部6と、回転軸14の球体受け部(段部16)は 、これらの間に球体5が介在しているので、回転軸14の軸心方向及び軸周り方 向の摩擦抵抗がベアリング作用により減少せしめられ、これによりコイルばね2 1に対する抵抗も減少することとなる。なお、通常のボールベアリングの場合は 回転軸の周りに多数の球体が配設されているが、本考案の場合は一つの球体で事 足りるので極めて簡単且つ経済的である。
【0017】 したがって、本実施例によれば、摩擦抵抗が低減された構造下においてコイル ばね21により回転軸14を付勢しているので、確実に回転軸14を元の所定位 置に戻すことができる。また、本考案によれば、従来の板ばねやトーションバー によるヒンジと同一のトルクを得る場合でもヒンジ1の軸長を短くすることがで きる。ドアの回動範囲が90度内外の場合、現実的には垂直方向の長さを約50 mm以下にすることが可能となり、ドアと床面との隙間を60mm以下に設定す ることが要請される例えばトイレのドア等に適合させることができる。更に、従 来のように軸長が長くないので、取付け加工及び作業も簡単となり、とりわけド アに内蔵する場合においてその加工及び取付け作業が容易となる。
【0018】 図13は、本考案のヒンジ1を床面39に取付けたものを示し、この実施例で は、支持体2のベースプレート3が床面39に固設されている。ヒンジ1のドア 取付け部15は、ドア35下端面に固着された受け部42に係合されている。ド ア35の上端部及び天井45には、上部金物28が取付けられ、これによりドア 35の上部が回動可能に支持されている。上部金物28は、天井45の笠木46 に取付けられる上板29と、ドア35の上面に取付けられる下板31とを備え、 上板29には支軸32が突設され、下板31には支軸32が挿通される挿通穴3 1bが設けられている。そして、挿通穴31b内に軸受47を介装して上記支軸 32が挿入され、ドア35の上部が回動可能に支持されている。
【0019】 したがって、本実施例では、ドア上部を支持する支軸32が軸受47により支 持され、ヒンジ1の回転軸14の基端が球体5により支持されるとともに回転軸 14の上端が軸受11により支持されているので、回転軸14の回動時の摩擦が 極めて小さくなり、付勢手段として一つのコイルばねを用いても確実に静止位置 に戻すことができる。
【0020】 なお、上記実施例では、ヒンジを床面に取付ける場合について説明したが、図 14に示すように、ドア35内にヒンジ1を取付け、床面39には受け部36を 取付けるようにしてもよく、このようにしても同様な効果を得ることができる。
【0021】 本考案の第2実施例について説明する。上述した実施例では、一つのコイルば ねを用いた場合について説明したが、互いに逆向きに付勢する一組のコイルばね を用いることも可能である。そこで、本実施例では、図15に示すように、付勢 手段を二つのコイルばねにより構成したものである。
【0022】 すなわち、図15は本実施例のヒンジを示す縦断面図であり、図15中、1は ヒンジ、2は支持体、14は回転軸、21,22は一組のコイルばねを示してい る。
【0023】 上記一組のコイルばね21,22は、図16及び図17に示すように、回転軸 14の軸回りで互いに逆向きに巻かれた同一の付勢力を有するばねにより構成さ れている。これらのコイルばね21,22は、図15に示すように、上記筒体4 と回転軸14との間の空間内に回転軸14の軸回りに配設され、下側に第1のコ イルばね21が、上側に第2のコイルばね22が、軸心方向に直列に設けられ、 第1のコイルばね21と第2のコイルばね22との間には、クラッチ板24が設 けられている。このクラッチ24板は、図18に示すように、上記筒体4と回転 軸14との間の空間内に遊挿できるように環状に形成されており、上記筒体4と 回転軸14との間の空間内において軸方向や周方向に移動することが可能である 。また、クラッチ板24には係合穴25,26が周方向に180゜離れた位置に 設けられている。
【0024】 このようにクラッチ板24を設けた場合は、このクラッチ板を設けない場合に 生じ得るコイルばねの捻りによるぜん動(例えば不規則な傾斜状運動)を阻止す ることが可能となる。もっとも、上述のように、第1のコイルばね21と第2の コイルばね22との間にクラッチ板24を設けて、コイルばね21,22を間接 的に連結する態様のほかにも、後述のように、コイルばね21,22を溶接等に より直接連結するようにしてもよい。このコイルばね21,22の直接連結は、 ヒンジが比較的小型のものであって上述のぜん動を生じるおそれのない場合に採 用するとよい。コイルばね21,22の直接連結構成は、部品点数の省力化をも たらして製作費用の低廉化を図ることが可能となる。
【0025】 そして、図15に示すように、第1のコイルばね21の一端がベースプレート 3の係合穴7に係合され、このコイルばね21の他端はクラッチ板24の係合穴 25に係合されている。他方、第2のコイルばね22の一端がクラッチ板24の 係合穴26に係合され、このコイルばね22の他端はフランジ17の係合穴18 に係合されている。したがって、回転軸14が時計方向(右方向)に回転すると 、第1のコイルばね21が縮径する一方、第2のコイルばね22が拡径し、互い に逆向きの付勢力が蓄積される。反対に、反時計方向に回転軸14が回転すると 、第1のコイルばね21が拡径する一方、第2のコイルばね22が縮径し、互い に逆向きの付勢力が蓄積される。このように双方のコイルばね21,22の直径 が回転軸14の回動に伴って拡縮するため、一方で、コイルばね21,21の拡 縮作用によるバランスのとれた弾性付勢力の蓄積及びその弾性力の発揮がなされ 、他方で、上記筒体4と回転軸14との間の空間は、この空間に収設されるコイ ルばね21,22の外径よりも大きな寸法に形成されることが要請される。
【0026】 また、本考案者の実験・検討によると、双方のコイルばね21,22の外径寸 法を、上述の場合とは異なり、上記筒体4の内径よりも僅かに小さく形成して筒 体4内に位置させた場合は、次に記す作用のなされることが判明した。すなわち 、回転軸14が回転してコイルばね21,22のどちらかが拡径しようとすると 、そのコイルばねは筒体4の内周面に当接して拡径することができずに拘束状態 となっていわば固定化され、したがって他方のコイルばねの縮径のみが行われる こととなり、その結果、コイルばねの付勢力蓄積の技術的原因として拡径よりも 好ましいとされている縮径が十分に行われるものとなる。この種のヒンジにおい て、使用するコイルばねの弾性力を十分に発揮することができればできる程ヒン ジ機能の性能向上化がなされるので、一定の機能発揮を充足する点で捉えてみれ ば、ヒンジとしては小型化が図れることとなる。勿論、スペース的に余裕がある 場合は、前述の通りコイルばねの拡径を行わしめることも考慮されてよいが、可 及的にヒンジの小型化を図る必要がある場合は、上述のように、双方のコイルば ね21,22の外径寸法を、上記筒体4の内径よりも僅かに小さく形成して、筒 体4内に位置させるとよい。この点は、後に詳述する図19に示す外側のコイル ばね21と、図20に示す筒体4内のコイルばね22に対しても同様のことがい えるものである。
【0027】 次に、上記第2実施例のヒンジ1の動作について説明する。
【0028】 ドアが、例えば時計方向に回転すると、これに伴ってヒンジ1の回転軸14も 時計方向に回転し、回転軸14の回転に伴って第1のコイルばね21が縮径する とともに第2のコイルばね22が拡径し、双方のコイルばねに逆向きの付勢力が 蓄積される。そして、ドアが人手から開放されると、双方のコイルばねに蓄積さ れた付勢力により予め設定された静止位置に戻される。同様に反時計方向にドア が回転される場合にも、双方のコイルばねに蓄積された付勢力により予め設定さ れた静止位置に戻される。
【0029】 したがって、本実施例によれば、逆向きに巻かれた一組のコイルばねにより回 転軸を付勢しているので、確実に回転軸を元の所定位置に戻すことができる。ま た、本考案によれば、従来の板ばねやトーションバーによるヒンジと同一のトル クを得る場合でもヒンジ1の軸長を短くすることができ、更に、ドアに内蔵させ る場合においても取付け加工及び作業が容易となる。現実的には垂直方向の長さ を約50mm以下にすることが可能となり、ドアと床面との隙間を前述のように 望まれている寸法60mm以下に設定することができる。更にまた、従来のよう に軸長が長くないので、取付け用の加工と作業も簡単となる。
【0030】 図19は、第1のコイルばね21の他端と第2のコイルばね22の一端とを溶 接等により一体に接合したものを示している。このように構成すると、筒体4内 の第1のコイルばね21と第2のコイルばね22との間に設けられるクラッチ板 を用いない構造とすることができ、したがって、上記実施例と同様な効果が得ら れるとともに、クラッチ板が不要となり、部品点数が削減され、コストの低減を 図ることができる。
【0031】 次に、図20に示す本考案の第3実施例について説明する。この実施例のヒン ジ1は、一組のコイルばね21,22を回転軸14の周囲に二重に配設したもの で、この例では、筒体4と回転軸14との間の空間の径方向の寸法を大きく形成 し、径の異なる第1のコイルばね21と第2のコイルばね22とを、回転軸14 の回りに二重にして配設している。本実施例では、第1のコイルばね21よりも 第2のコイルばね22の線径を小さくし、コイル径が小さい内側の第2のコイル ばね22の巻数を多くして同一の付勢力となるように構成されている。さらに、 双方のコイルばね21,22の各々の一端がベースプレート3の係合穴7,26 に係合され、各々の他端がフランジ17の係合穴25,18に係合されている。
【0032】 したがって、本実施例では、前記第2実施例と同様に確実にドアを所定の静止 位置の戻すことができるとともに、一組のコイルばねを回転軸の回りに並列に設 けたので、更にヒンジの軸長を短縮することができる。なお、この実施例では、 コイル径が小さい内側の第2のコイルばね22の巻数を多くして、第1のコイル ばね21と同一の付勢力となるように構成したが、そのほかにも例えば、ばね材 料を適宜選定してばね定数を異ならしめることにより、両方のばねが同一の付勢 力となるようにすることもできる。もっとも、ばねを選ぶことにより左右それぞ れの回転の付勢力を、必要に応じて、相違させることも可能である(JIS B
2709 参照)。
【0033】 次に、図21に示す第4実施例を説明する。本実施例のヒンジ1は、一組のコ イルばね21,22を、回転軸14の周囲と回転軸14の内側とに別々に設けて 、一組のコイルばね21,22を並列に配設したものである。
【0034】 すなわち、この実施例では、径の異なる一組のコイルばね21,22を用い、 径の大きな第1のコイルばね21が筒体4と回転軸14との間の空間内に配設さ れている。また、回転軸14を空軸に形成し、回転軸14内に径の小さい第2の コイルばね22が配設されている。
【0035】 したがって、この実施例では、前記第3実施例と同様な効果が得られるととも に、双方のコイルばねの干渉を確実に避けることが可能となる。
【0036】 尚、この第4実施例において、第2のコイルばね22を回転軸14内に配設す る場合に、図22に示すように、回転軸14の基端を開口に形成し、この開口部 に、球体5と嵌合する段部を備えた蓋体14Aを取付ける構造としてもよい。
【0037】 更に、本発明の第5実施例を図面に基づいて説明する。前記実施例では、床面 に固設されるヒンジ1を例に採って説明したが、この実施例では、ドア側にヒン ジ1を取付けるようにしたものである。
【0038】 本実施例のヒンジ1は、図23に示すように、ドア35の回転中心となる下端 部に取付けられている。ヒンジ1としては、基本的には同一の構造となっている 。尚、図中、14は回転軸、15はドア取付け部、3は支持体2のベースプレー ト、4は支持体2の筒体、4Aは支持プレートで、筒体4に一体的に取付けられ るとともに軸受11が取付けられており、この支持プレート4Aはドア35の下 面にネジ等により取付けられる。また、筒体4内には前記実施例と同様に一組の コイルばね21,22が設けられ、回転軸14が球体5及び軸受11により回動 可能に支持されている。
【0039】 他方、ドア取付け部15に嵌合する受け部36は、図23に示すように、ドア 35設置箇所の下端隅部、すなわち、前板37に取付けられる受け部材38と、 床面39に立設される支持部材40とから構成されている。そして、上記ドア取 付け部15が受け部36にスプライン結合により連結され、受け部36によりヒ ンジ1の回転軸14が支持されている。
【0040】 本実施例においては、上記実施例と同様な効果を有するとともに、ドア下端部 にヒンジを設ける空間を形成しなければならないが、ヒンジの軸長が短くするこ とができるので、加工が容易となる。
【0041】 なお、本考案は、前述したように、回転軸14の基端が球体5により支持され 、回転軸14の先端側が支持体2の筒体4に取付けられた軸受11により支持さ れ、したがってドアの荷重は球体5によって支えられ、回転軸14の回転方向の 力は球体5と軸受11により支えられる構造を備えて、回転軸14に対する摺接 部材が球体5と軸受11だけの僅かな部材なので、回転軸14の回動時の摩擦が 極めて小さくなる利点も有している。
【0042】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように、回転軸の基端が球体により支持され、回転軸 の先端側が支持体の筒体に取付けられた軸受により支持され、したがってドアの 荷重は球体によって支えられ、回転軸の回転方向の力は球体と軸受により支えら れる構造を備えて、回転軸に対する摺接部材が球体と軸受だけの僅かな部材なの で、回転軸の回動時の摩擦が極めて小さくなる。
【0043】 そして、従来は、摩擦抵抗を考慮して比較的大型のコイルばねが用いられてい るので、この種の回転軸が支持体内に収納されるとともにその支持体内にコイル ばねを装着したタイプのヒンジは、全体形状がどうしても大型化していたのに対 し、本考案によれば、回転軸の摩擦抵抗を減少させ得て可及的小型のヒンジ構造 を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係り、ヒンジを示す縦断
面図である。
【図2】ベースプレートの平面図である。
【図3】ベースプレートの縦断面図である。
【図4】筒体の平面図である。
【図5】筒体の縦断面図である。
【図6】軸受の縦断面図である。
【図7】回転軸の平面図である。
【図8】回転軸の正面図である。
【図9】上部金物の一例を示す正面図である。
【図10】上板の平面図である。
【図11】ストッパーの平面図である。
【図12】下板の平面図である。
【図13】本考案の第1実施例に係り、床面に固定され
たヒンジを示す縦断面図である。
【図14】本考案の第1実施例に係り、ドアに取付けら
れたヒンジを示す縦断面図である。
【図15】本考案の第2実施例に係り、ヒンジを示す縦
断面図である。
【図16】一組のコイルばねの平面図である。
【図17】一組のコイルばねの正面図である。
【図18】クラッチ板を示すもので、(a)は平面図、
(b)は縦断面図である。
【図19】一組のコイルばねの他の例を示す正面図であ
る。
【図20】本考案の第3実施例に係り、ヒンジの縦断面
図である。
【図21】本考案の第4実施例に係り、ヒンジの縦断面
図である。
【図22】本考案の第4実施例に係り、ヒンジの他の例
の縦断面図である。
【図23】本考案の第5実施例に係り、ドアに取付けら
れたヒンジを示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ヒンジ 2 支持体 3 ベースプレート 4 筒体 5 球体 14 回転軸 21 コイルばね 22 コイルばね

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体を回動可能に支持する回転軸と、
    この回転軸を回動可能に支持する支持体と、前記回転軸
    の軸心の軸回りに配設されたコイルばねと、前記支持体
    内に配設され前記回転軸の端部と当接する球体と、を具
    備し、前記支持体は、筒体とこの筒体の基端側を覆うベ
    ースプレートとから構成され、前記ベースプレートは、
    前記回転軸との間に配置された球体を保持する段部を備
    えるとともに、前記回転軸の端部には前記球体の受け部
    を備え、前記コイルばねの一端が前記回転軸に連結され
    る一方、前記コイルばねの他端が前記支持体に連結され
    て、前記回転軸を正転及び逆転方向に付勢するものであ
    ることを特徴とするヒンジ。
  2. 【請求項2】 前記筒体の先端の開口には、当該開口よ
    り突出する回転軸と摺接する軸受が設けられている請求
    項1記載のヒンジ。
  3. 【請求項3】 前記コイルばねは少なくとも正、逆のコ
    イル巻方向を備えた一組のコイルばねであって、これら
    一組のコイルばねが前記回転軸の軸方向に沿って直列に
    配設されるとともに、前記一組のコイルばねの一端が、
    直接又は他部材を介して間接的に連結されている請求項
    1記載のヒンジ。
  4. 【請求項4】前記コイルばねは少なくとも正、逆のコイ
    ル巻方向を備えた一組のコイルばねであって、これら一
    組のコイルばねが、前記回転軸の周囲に並列に配設され
    るとともに、前記一組のコイルばねの各々の一端が前記
    回転軸に連結される一方、前記一組のコイルばねの各々
    の他端が前記支持体に連結された請求項1記載のヒン
    ジ。
  5. 【請求項5】 前記コイルばねは少なくとも正、逆のコ
    イル巻方向を備えた一組のコイルばねであって、前記一
    組のコイルばねのうち、一方のコイルばねが前記回転軸
    の周囲に配設され、他方のコイルばねが前記回転軸内に
    設けられた空間内に配設され、これらのコイルばねの各
    々の一端が前記回転軸に連結され、これらのコイルばね
    の他端が前記支持体に連結された請求項1記載のヒン
    ジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022090711A (ja) * 2020-12-08 2022-06-20 株式会社地震科学探査機構 回転構造

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5231105A (en) * 1975-09-04 1977-03-09 Murata Mach Ltd Spinning winders
JPS5718524U (ja) * 1980-07-03 1982-01-30

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