JPH0647425Y2 - 糸調子切換え装置を備えた縁かがりミシン - Google Patents

糸調子切換え装置を備えた縁かがりミシン

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JPH0647425Y2
JPH0647425Y2 JP3506988U JP3506988U JPH0647425Y2 JP H0647425 Y2 JPH0647425 Y2 JP H0647425Y2 JP 3506988 U JP3506988 U JP 3506988U JP 3506988 U JP3506988 U JP 3506988U JP H0647425 Y2 JPH0647425 Y2 JP H0647425Y2
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thread tension
sewing
stitch
sewing machine
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守 鈴田
賢二 梅村
陽一 西
将浩 福嶋
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Brother Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案はミシンの針等に供給される糸の調子を地縫い
状態及び空環形成状態に応じて切換え可能な糸調子切換
え装置と、縫製動作中における針数をカウントする針数
カウント手段と、ミシンの縫製位置へ移送される加工布
の有無を検出する検出手段と、その検出手段によって加
工布の送り込み側端部が検出された後、前記糸調子切換
え装置を空環形成状態から地縫い状態に切換えるまでの
第一針数を設定可能な第一針数設定手段と、前記検出手
段によって加工布の送り出し側端部が検出された後、前
記糸調子切換え装置を地縫い状態から空環形成状態に切
換えるまでの第二針数を設定可能な第二針数設定手段と
を備えた縁かがりミシンに関する。
(従来の技術) 従来、例えば特開昭61−45797号公報に記載されたミシ
ンでは、電磁ソレノイイドの励磁により空環形成状態
に、消磁によって地縫い状態に切換えられる糸調子切換
え装置を備え、前記第一針数及び第二針数を、縫製動作
に先立ってそれぞれ設定すると共に、縫製動作中におけ
る針数をカウントすることにより、各設定針数に応じて
糸調子切換え装置の作動を制御できるようになってい
る。
(考案が解決しようとする課題) そして、上記のミシンでは、所定の縫製終了時において
糸調子切換え装置が空環形成状態に保持され、又、次の
縫製動作開始時において第1針目の針の上下動作がカウ
ントされるタイミングは先の縫製終了時における針位置
によって変動し、最大でほぼ一上下動分のカウント遅れ
が生じる。そのため、例えば縫始めに空環を加工布に縫
込むバックタック縫製を行う場合、前記第一針数をゼロ
に設定し、かつ加工布を縫製位置まで挿入して縫製動作
を開始すると、第1針目のカウント動作の遅れに伴っ
て、糸調子切換え装置が空環形成状態から地縫い状態に
切換えられるタイミングに遅れが生じる。更に、上記の
ミシンでは糸調子切換え装置の作動を電磁ソレノイドの
消励磁により行なっているため、糸調子切換え装置に空
環形成状態から地縫い状態に糸調子を切換えるための制
御信号が供給されても、実際に糸調子が切換わるまでに
は動作遅れ時間が存在する。その結果、縫製開始時には
所要の糸調子に基づく縫目が形成されないという問題点
がある。
この考案は上記の問題点を解消するためになされたもの
であって、その目的は第一針数をゼロに設定し、かつ加
工布を縫製位置まで挿入して縫製を開始する時、糸調子
切換え装置の動作遅れが生じるおそれがなく、糸調子を
確実に地縫い状態にして縫始めることが可能な糸調子切
換え装置を備えた縁かがりミシンを提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、この考案では、先の縫製
の終了に基づいて、糸調子切換え装置を空環形成状態か
ら地縫い状態に切換えると共に、次の縫製に際して、第
一針数設定手段により第一針数がゼロに設定され、かつ
検出手段から検出信号が入力された場合に、糸調子切換
え装置を地縫い状態に維持する制御手段を設けている。
(作用) 先の縫製が終了すると、制御手段は糸調子切換え装置を
空環形成状態から地縫い状態に切換え、次の縫製に際し
て、第一針数がゼロに設定されると共に、第二針数が任
意の値に設定された後、ミシンが起動された時、検出手
段によって加工布の送り込み側端部が検出されて、検出
手段から制御手段に検出信号が入力されると、制御手段
によって糸調子切換え装置が地縫い状態に維持されて、
次の縫製が開始される。
(実施例) 以下、この考案を具体化した2本針縁かがりミシンの一
実施例を図面に従って詳細に説明する。
第2図及び第3図に示すように、ミシン1の頭部1aには
ヘッド部1bに装備されたオーバールーパー及びアンダー
ルーパー(図示略)との協働によって、第4図に示す加
工布Cに縁かがり縫目Y2を形成するための2本の針2
(1本のみ図示)が上下動可能に支持されている。又、
ベッド部1b内には針数3の長孔3aを介して針板3上に出
没する送り歯4が配設されるとともに、頭部1aには押え
足5が装着され、両者の協働によって加工布Cが第2図
の矢印方向へ送られる。
頭部1aの前面には2本の針2及び前記両ルーパーにそれ
ぞれ供給される4本の糸の調子を空環形成状態と地縫い
状態とに切換え可能な糸調子切換え装置6が装着され、
加工布Cに縫目Y2を形成する地縫い時には、その糸調子
切換え装置6により、ルーパー糸の調子を弱く針糸の調
子を強くして締まりの良い縫目を形成すると共に、空環
形成時にはルーパー糸の調子を強く針糸の調子を弱くし
てほつれ難くするために、各糸の調子が切換えられる。
即ち、糸調子切換え装置6は4個の主糸調子器7a〜7d
と、各主糸調子器7a〜7dに挿通される各糸の挾持圧力を
空環形成時と地縫い時とにおいて変更するために第2図
の左右方向へ往復動される切換え板8と、その切換え板
8を駆動する電磁ソレノイド9と、前記各主糸調子器7a
〜7dを通過した各糸に一定の挾持圧力を付与する副糸調
子器10a〜10dとを備えている。そして、ソレノイド9が
オン動作されると、切換え板8が右方へ移動されて、そ
の切換え板8上の針糸調子切換え突起(図示略)が針糸
用糸調子器7a,7bの一対の糸調子皿(図示略)間に進入
して、針糸調子が弱められると共に、ルーパー糸調子切
換え突起がルーパー糸用主糸調子器7c,7dの一対の糸調
子皿間から離脱してルーパー糸調子が強められる。又、
ソレノイド9がオフ動作されると、切換え板8が左方移
動されて、針糸調子切換え突起が針糸用主糸調子器7a,7
bの一対の糸調子皿間から離脱して、針糸調子が強めら
れると共に、ルーパー糸調子切換え突起がルーパー糸用
主糸調子器7c,7dの一対の糸調子皿間に進入してルーパ
ー糸調子が弱められる。尚、この糸調子切換え装置は本
願出願人と同一の出願人による特願昭61−256565号(特
公平3−69554号)の願書に添付した明細書及び図面に
記載のものと同一の構成であるため、必要ならばそれを
参照されたい。
針落下点に対応する縫製位置よりも加工布送り込み側に
位置するように、ミシン1には検出手段としての布端検
出器11が装着されている。この布端検出器11はブラケッ
ト12によって頭部1aに取着された投光素子13と、その投
光素子13に対向してベッド部1bに埋設された受光素子14
とから構成され、投光素子13から受光素子14へ照射され
る光が加工布Cによって遮られた時、加工布Cの存在を
表す検出信号が受光素子14から出力される。
次に、この実施例におけるミシンの制御装置について第
1図に従って説明すると、制御装置はCPU21,プログラム
メモリとしてのROM22及び作業用メモリとしてのRAM23と
備えている。又、この実施例のミシン1はペダル装置2
4,操作パネル25及び針数カウンタ26を備え、ペダル装置
24のペダル踏み込み操作に基づくミシン起動信号、操作
パネル25上のテンキー等の操作に基づく第一,第二針数
N1,N2の情報、縫製動作中に針数カウンタ26によってカ
ウントされる針2の上下動回数(針数)の情報及び前記
布端検出器11による検出信号がそれぞれ入出力インター
フェイス27を介してCPU21に入力される。ここで、第一
針数N1とは第4図に示すように布端検出器11によって加
工布Cの送り込み側端部Caが検出された後に糸調子切換
え装置6のソレノイド9をオフ動作させて、糸調子切換
え装置6を空環形成状態から地縫い状態に切換えるまで
の針数であり、第二針数N2とは布端検出器11によって加
工布Cの送り出し側端部Cbが検出された後に糸調子切換
え装置6のソレノイド9をオン動作させて、糸調子切換
え装置6を地縫い状態から空環形成状態に切換えるまで
の針数である。
そして、CPU21は第1,第2針数N1,N2及び針数カウント情
報をRAM23に一時的に記憶させる。又、CPU21は第5図
(a),(b),(c),(d)に示すフローチャート
に従って、糸調子切換え装置6の電磁ソレノイド9及び
ミシンモータ28の駆動を各ドライバ29,30を介して制御
する。
次に、上記のように構成されたミシン1の作用を第4
図,第5図(a)〜(d)及び第6図に従って説明す
る。ミシン1の制御装置に電源を投入すると、CPU21は
第5図のステップ1(以下、S1と表す、他のステップも
同様)においてRAM23の記憶データをクリアする等の初
期化動作を行うと共に、糸調子切換え装置6のソレノイ
ド9をオフ状態にする。次に、CPU21は操作パネル25上
のテンキー等の操作による第一,第二針数N1,N2の入力
を待ち、入力されたデータをRAM23に記憶させる(S
2)。続いて、CPU21は操作パネル25上のデータ変更キー
からのデータ変更信号の入力を待ち、その信号が入力さ
れた時には、新たなデータの入力を待つ(S3)。ここ
で、新たなデータが入力された時、CPU21は先にRAM23に
記憶されたデータの書き換え処理を行う(S4)。
引き続き、ペダル装置24のペダル踏み込み操作に基づい
て、ミシン起動信号が入力されると、CPU21は第一針数N
1及び第二針数N2をRAM23から読み出す(S5,S6)。次い
で、CPU21はS7で布端検出器11から検出信号が入力され
ているか否かを判定し、その判定がNOの場合には、S9に
ジャンプして糸調子切換え装置6のソレノイド9をオン
動作させ、各糸の調子を地縫い状態から空環形成状態に
切替える。
そして、CPU21はドライバ30を介してミシンモータ28を
駆動してミシン1を起動して、第4図に示す空環Y1を形
成すると共に加工布Cに送りを付与する(S9a)。そし
て、加工布Cの送り込み側端部Caが布端検出器11を通過
して、S10の判定がYESになると、CPU21は針数カウンタ2
6からの針数信号の入力の有無を判定し、それを入力す
る毎に、前記第一針数N1の減算処理を行い、第一針数N1
がゼロになるまで、上記の処理を繰り返す(S11,S12,S1
3)。
第一針数N1に相当する空環Y1を形成し終わると、例えば
第6図に示すように、N1=2の時には2針分の縫製を終
えると、CPU21は糸調子切換え装置6のソレノイド9を
オフ動作させ、各糸の調子を空環形成状態から地縫い状
態に切換える(S14)。そして、引き続き、前記の糸調
子でミシン1が運転されることにより、加工布Cの辺縁
に沿って縁かがり縫目Y2が形成される。この縫目形成動
作の進行に伴い、加工布Cの送り出し側端部Cbが布端検
出器11を通過して、S15の判定がNOになると、CPU21は針
数カウンタ26からの針数信号の入力の有無を判定し、そ
れを入力する毎に、第二針数N2の減算処理を行い、第二
針数N2がゼロになるまで、上記の処理を繰り返す(S16,
S17,S18)。
第二針数N2に相当する縁かがり縫目Y2を形成し終わる
と、例えば第6図に示すように、N2=3の時には3針分
の縫製を終えると、CPU21は前記ソレノイド9をオン動
作させ、各糸の調子を地縫い状態から空環形成状態に切
換える(S19)。この状態でミシン1が運転されること
により、加工布Cの送り出し側端部Cbに連なる空環Y1が
形成され、ペダル装置24のペダル踏み込み操作が開放さ
れて、ミシン起動信号の入力が停止された時、CPU21は
ドライバ30を介してミシンモータ28を停止させ、ミシン
1の運転を停止させる(S20,S20a)。その後、CPU21は
糸調子切換え装置6のソレノイド9をオフ動作させて、
各糸の調子を空環形成状態から地縫い状態に切換え、一
連の縫製動作を終了させる(S21)。
一方、前記S7の判定がYESの場合、つまり、バックタッ
ク縫製を行うために、ミシン1の起動に先立って加工布
Cの送り込み側端部Caが針落下点まで挿入され、加工布
Cにより、布端検出器11の受光素子14が既に覆われてい
た場合、CPU21はS8において第一針数N1の値がゼロであ
るか否かを判定し、ゼロでない場合には、前述したS9以
降の処理を実行する。第一針数N1の値がゼロの時、CPU2
1は糸調子切換え装置6のソレノイド9をオフ状態に維
持して、各糸調子を地縫い状態に保持したまま、S8aに
おいてミシンモータ28を駆動してミシンを起動した後、
前述したS15以降の処理を実行する。従って、このバッ
クタック縫製の開始時に第1針目のカウント動作の遅れ
が生じても、糸調子に影響が及ぶおそれは全くなく、よ
ってバックタック縫製を確実に実行することができる。
又、この実施例では、第6図に示すように、ミシン停止
状態において、糸調子切換え装置6の電磁ソレノイド9
はオフ状態に保持されているため、ミシン停止時に電磁
ソレノイドをオン状態に保持するタイプのミシンに比べ
て、電力の消費を節減することができると共に、電磁ソ
レノイドが過熱してその寿命が低下することもない。
(考案の効果) 以上詳述したように、この考案は第一針数をゼロに設定
し、かつ加工布を縫製位置まで挿入して縫製を開始する
時、糸調子切換え装置の動作遅れが生じるおそれがな
く、糸調子を確実に地縫い状態にして縫始めることがで
きるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案を具体化した縁かがりミシンの制御装
置を示すブロック図、第2図は縁かがりミシンの斜視
図、第3図は縁かがりミシンの部分断面図、第4図は縫
目を形成した加工布の部分平面図、第5図(a),
(b),(c),(d)はフローチャート、第6図はタ
イムチャートである。 1……ミシン、2……針、6……糸調子切換え装置、11
……検出手段としての布端検出器、21……第一,第二針
数設定手段及び制御手段としてのCPU、26……針数カウ
ント手段としての針数カウンタ、C……加工布、Ca……
送り込み側端部、Cb……送り出し側端部、N1……第一針
数、N2……第二針数。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 福嶋 将浩 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番地 ブラザー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−45797(JP,A) 特公 平3−69554(JP,B2) 実公 昭57−8762(JP,Y2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミシン(1)の針(2)等に供給される糸
    の調子を地縫い状態及び空環形成状態に応じて切換え可
    能な糸調子切換え装置(6)と、 縫製動作中における針数をカウントする針数カウント手
    段(26)と、 ミシン(1)の縫製位置へ移送される加工布(C)の有
    無を検出する検出手段(11)と、 その検出手段(11)によって加工布(C)の送り込み側
    端部(Ca)が検出された後、前記糸調子切換え装置
    (6)を空環形成状態から地縫い状態に切換えるまでの
    第一針数(N1)を設定可能な第一針数設定手段(21)
    と、 前記検出手段(11)によって加工布(C)の送り出し側
    端部(Cb)が検出された後、前記糸調子切換え装置
    (6)を地縫い状態から空環形成状態に切換えるまでの
    第二針数(N2)を設定可能な第二針数設定手段(21)と を備えた縁かがりミシンにおいて、 先の縫製の終了に基づいて、糸調子切換え装置(6)を
    空環形成状態から地縫い状態に切換えると共に、次の縫
    製に際して、前記第一針数設定手段(21)により前記第
    一針数(N1)がゼロに設定され、かつ検出手段(11)か
    ら検出信号が入力された場合に、前記糸調子切換え装置
    (6)を地縫い状態に維持する制御手段(21)を設けた
    ことを特徴とする糸調子切換え装置を備えた縁かがりミ
    シン。
JP3506988U 1988-03-16 1988-03-16 糸調子切換え装置を備えた縁かがりミシン Expired - Lifetime JPH0647425Y2 (ja)

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JPH01138377U JPH01138377U (ja) 1989-09-21
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