JPH0647208Y2 - 苗送り装置の位置決め機構 - Google Patents

苗送り装置の位置決め機構

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JPH0647208Y2
JPH0647208Y2 JP1987059789U JP5978987U JPH0647208Y2 JP H0647208 Y2 JPH0647208 Y2 JP H0647208Y2 JP 1987059789 U JP1987059789 U JP 1987059789U JP 5978987 U JP5978987 U JP 5978987U JP H0647208 Y2 JPH0647208 Y2 JP H0647208Y2
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富保 中井
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は田植機等の植付機における苗の縦送り装置の
位置決め機構に関する。
〈従来の技術〉 従来田植機等においては、苗取出口を低位にして機体に
斜設した苗のせ台上にマット苗を載せ、マット苗の下端
を順次横送り及び縦送りしながら植付爪で掻き取って植
付ける装置が一般的であり、該苗のせ台にはマット苗の
裏面に接触して苗を縦送りする送りローラ又は送りベル
ト等を露出させる縦送り装置が付設されている。そして
この縦送り装置のローラ軸にはローラ軸を間欠駆動させ
るラチェット機構等が位置決めして軸装され、さらにド
ライブケース側からは上記ラチェット機構の従動部の作
動レバーに対して定位置で回転駆動しながら待機して苗
のせ台の横送り移動端部においてタイミングよく縦送り
作動を与える駆動レバーが突出している。
〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし、上記機構においてドライブケース側に対する苗
のせ台の位置決めは正確に行なわれるが、苗のせ台に対
する縦送り装置の位置決めを正確に行う方法がなく、専
ら苗のせ台と駆動用ローラ軸の加工精度と目測に依存し
て縦送り装置を取付けていた。
このため上記縦送装置駆動用の駆動レバーに対しては縦
送り装置が作動タイミング時に正確な位置に対応しない
ために縦送り装置が適正時機に作動せず、欠株等の問題
が生じており、これを是正するためには機械組付後に作
動レバーあるいは駆動レバーを屈曲せしめる等の方法を
採るしかなく、これらの作業は作動レバーあるいは駆動
レバーの材質に硬質材を用いたり、接衝部分に熱処理に
よる硬化を施したりしているために作業が困難であるほ
か、組付作業後は当該部分のスペースが狭く誤差測定又
は修正作業が困難であるという問題を有している。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案の苗送り装置の位置決め機構は、苗取出口側を低
位にして苗のせ台13を斜設し、該苗のせ台13の底板に表
面側においてマット苗を縦方向に案内し下部開放形の溝
状断面をなすガイドリブ25を介設し、該ガイドリブ25の
背面側には上記溝状断面の開放端を覆いマット苗用縦送
り駆動機構を取り付ける補強プレート27を取り付け、上
記補強プレート27にはマット苗用縦送り駆動機構の一部
と対応してその取付左右位置を調節する目印85aを設け
たことを特徴としている。
〈作用〉 機体1に対する苗のせ台13の位置決めは予め正確に行な
われ、縦送り装置はローラ軸35に対して位置決めされて
おり、さらに苗のせ台13と縦送り装置との間には一定の
融通代があるので、苗のせ台13側の切欠き85aやマーキ
ング85d等による目印に縦送り装置を合わせてローラ軸3
5の位置決めを行えば、駆動レバー63と縦送り装置の位
置決めも正確な対応関係を保って行なわれる。
〈実施例〉 第2図は本考案を実施した歩行田植機の側面図で、機体
1には走行車輪3とともに複数個のフロート5が付設さ
れ、機体1の後方にはドライブケースが作業部のフレー
ム7を介して植付作業部9が取付けられている。上記フ
レーム7の後方には操向ハンドル11が、またその前方に
は苗のせ台13が各後傾して斜設され、その上下二ケ所を
レール部材等にて横方向に滑動自在に支持され、苗のせ
台13の下部前方には苗のせ台13の下端よりマット苗を順
次掻取って植付ける植付部15が一定の軌跡を画いて回転
するように取付けられている。
上記苗のせ台13はフレーム7及びハンドル11上におい
て、フレーム7よりそのその両端を突出して左右動する
スライドバー17に連結され、左右動自在に取付けられて
おり、スライドバー17はフレーム7内に平行に軸支され
たらせん軸19上を左右動するスライドブロック21に固着
され、らせん軸19上を左右動するスライドブロック21に
固着されらせん軸19の回転によって左右方向にスライド
される。
また苗のせ台13は第8図、第4図に示すように、縦長方
向の複数の樹脂製の底板23、23を下方開放形のコ字形又
はU字形等の断面部25aとその開放端両側に突設された
フランジ部25bと、からなるガイドリブ25によって一体
的に連結し、各底板23の他の側端にも同様にガイドリブ
25が固着され、底板23上に載置したマット苗(図示しな
い)が各底板23と両側のガイドリブ25とによって下方に
縦送り案内される機構となっている。
上記各ガイドリブ25の背面側の要所には、ガイドリブ25
の背面側のフランジ部25b、25b間を覆い且つフランジ部
背面に重合するように補強プレート27が設けられ、リベ
ット等により底板23、ガイドリブ25と一体固着されてい
る。該各補強プレート27の背面にはL字形断面のブラケ
ット29a、29a、29bがボルト28により締着して突設され
ており、各ブラケットはそのボルト孔26を大き目にして
左右移動調節自在な構造となっている。
苗のせ台13の両端側の背面のブラケット29a、29aの突出
端間には、スライドバー17及び苗のせ台13と平行に横設
された丸棒あるいはパイプ等からなる補強杆31の両端が
端板30及びボルト32により取付固定され、中間部のブラ
ケット29bにおいてもボルト32で締着固定されており、
補強杆31は後述するローラ軸35、37間にあって縦送りベ
ルト49内に挿通されている。
さらに上記両側のブラケット29a、29aの端部には補強杆
31とともにもう一つのブラケット33、33が固定されて突
設され、各ブラケット33、33はスライドバー17の両端に
連結固着されており、苗のせ台13はブラケット33、29a
を介してスライドバー17を介して左右方向に左右駆動さ
れる。上記補強プレート27、ブラケット29a、33は一体
構成してガイドリブ25に取付けることもできる。
補強杆31は上記駆動力伝達時に苗のせ台13の底板23やガ
イドリブ25が曲げ方向の荷重による湾曲変形や破損等を
防止すべく剛性を保つ作用をし、殊に後述するように両
端のブラケット29a、29a間の底板23に形成された縦送り
装置取付用の切欠窓(後述する)による苗のせ台13の強
度補強を行っている。
前記ブラケット29a、29a間には上下に一定の間隔を介
し、補強杆31の上下に位置するように縦送り駆動用のロ
ーラ軸35、37が横設され、この内下方に位置するローラ
軸35は縦送り駆動軸として回転自在にブラケット29a、2
9a、29bに軸支され、上方のローラ軸37は各ブラケット2
9a、29bに穿設された上下方向の長孔39に挿通され、ス
プリング41によりガイドリブ25の上方位置方向に常時牽
引付勢されている。
一方、各底板23のローラ軸35、37の対応位置には長方形
の切欠窓43がそれぞれ2個左右に並設されており、各切
欠窓43と対応する駆動側のローラ軸35にはローラ45が一
体的に、また従動側のローラ軸37にはローラ47が回転自
在に各嵌合されている。そして各切欠窓43には上下のロ
ーラ45、47間に巻掛けられる突起付の縦送りベルト49
が、苗のせ台13の表面側に突出するように収容され、苗
のせ台13上のマット苗の底面に接触回転して苗の縦送り
を行う構造となっている。
上記縦送りベルト39はローラ軸35の回転によってその表
面側が下向き方向に駆動されるが、この駆動はローラ軸
35と一体回転するラチェットホイール51の一方向回転に
よって行なわれる。即ち、第5図〜第7図に示すように
苗のせ台中央のガイドリブ25の背面下部位置には、ラチ
ェットホイール51がローラ軸35上に左右の位置決めをさ
れて嵌合され、ローラ軸35に差し込まれるピン53により
該ローラ軸35と一体回転する機構となっている。
このラチェットホイール51の側方には背面視でL字形を
なすように折曲げ形成された駆動アーム55が回動自在に
嵌合され、該駆動アーム55は常にラチェットホイール51
の周面と回転力伝達方向に噛み合う2個のラチェット爪
57a、57bが軸支されている。
そして駆動アーム55はラチェットホイール51の回転方向
とは逆向きに回転力を受け、常に定位置に停止して待機
するように、ローラ軸35に軸装されたスプリング59で付
勢されており、ラチェット爪57a、57bは常にラチェット
ホイール51と単一方向で噛み合うように他のスプリング
で付勢されている。さらに上記駆動アーム55の端部側面
にはローラピン61、61が突設されている。
上記駆動レバー63はフランジ7内より突出した駆動シャ
フト65の端部に固定的に軸装されていて、植付作動中は
常時駆動シャフト65とともに回転しているが、これに対
して苗のせ台13が植付作動に伴って順次横送りされて限
界位置(マット苗の1回の掻取り終了位置)まで移動し
た後から次の植付(掻取り)が開始されるまでの間に、
第6図に示すように反時計方向に回転している駆動レバ
ー63が、駆動アーム55のローラピン61に下側から掬い上
げるように接衝して駆動アーム55を一定角度だけ揺動せ
しめ、ラチェット爪57a、57a、ラチェットホイール51、
ローラ45を介して他方のローラ47及びベルト49を所定量
駆動させる。この駆動終了後は駆動アーム55はスプリン
グ59により元位置に復帰し次の作動を備えて待機してい
る。
また上記駆動アーム55の揺動端にはプレート状の駆動リ
ンク67の下端がピン69によって連結され、該駆動リンク
67の上端は、駆動リンク67に上下方向に穿設されている
長孔71に挿通されるピン73により、上方から延びている
操作ワイヤ75の下端と連結されている。この機構により
操作ワイヤ75が操作レバー等(図示しない)により上方
に引かれると駆動アーム55が時計方向回転し、ワイヤ操
作によってもマット苗の縦送りができ、操作ワイヤ75を
開放すると駆動アーム55は元位置復帰する。
上記ピン73にはさらに苗の縦送り量を調節するプレート
状の調節アーム77の一端が連結されてナット79によって
セットされており、調節アーム77の他端は補強杆31に回
動自在に軸支されている。本実施例では苗のせ台下端の
エプロン87(第3図)の昇降調節の操作系とワイヤ75の
作動とが別駆動であるが、これらが連動するものでは上
記調節アーム77によりエプロン昇降に応じてローラピン
61の待機位置が連動して調節され、苗の掻取り量の調節
が同時に行なわれるという作用がある。
上述した苗縦送り方向の苗送り装置の軸装部品は、予め
駆動側ローラ軸35の所定位置にセットピン81及びセット
ボルト83等により位置決めされて取付けられているが、
このうちローラ35、37やベルト49等は苗のせ台13側の切
欠窓43の側辺との間に左右調整代となる間隔が設けられ
ているので、取付時に左右移動の調整が可能である。
一方、いずれも組付時のマーキング等により苗のせ台13
と駆動レバー63は予め正確に位置決めして組み付けられ
ているので、マット苗を正確なタイミングで確実に縦送
りせしめるためには、互いに連系して縦送り作動を行わ
しめる駆動レバー63とローラピン61は位置的に正確に対
応していなければならず、この位置合わせが不正確な場
合は植付作業時に欠株等の不都合を生じる。
このため、ラチェットホイール51及びこれとともにロー
ラ軸35上で位置決めされる駆動アーム55を、苗のせ台13
に対して正確に位置決めするように、第1図(A)、
(B)に示す如く、苗のせ中央の補強プレート27の下端
をラチェットホイール51上まで延出し、該補強プレート
27の中央下端にラチェットホイール51の周面の一部が挿
入されるような切欠き85aからなる目印を形成し、該切
欠85aの中心にラチェットホイール51が収容されるよう
に、ブラケット29a、29bを左右移動調節してローラ軸35
の位置決め固定をする。
さらに、同図(C)に示すように補強プレート27の下端
部中央にラチェットホイールの芯合せを可能にする切欠
85cを形成し、あるいは補強プレート27の背面側中央に
芯合せ用の刻印又は印刷等によるマーキング85dを付し
ておいても同様に芯合わせが可能である。
尚、本案の説明では2条用の歩行型田植機のものの構造
を例示したが、4条用、5条用、6条用等多条用の田植
機に応用できることは勿論のこと、乗用型の田植機にも
援用できる。また、苗のせ台の構造においても、ガイド
リブ部と底板部とか別部材のもので説明したが、これら
を一体成型したものに応用できること勿論である。
その他本実施例では縦送り駆動アーム55が1個であるの
に対し、駆動レバー63が第4図に示すように左右2個設
けられたものを示したが、逆に駆動アーム55が左右に2
個設けられ、駆動レバー63を中央に1個設けた構造の装
置もあり、これらの装置にも本考案の装置の応用が可能
である。
〈考案の効果〉 以上の如く構成される本考案によれば、縦送り駆動機構
の一部と対応する目印が補強プレートに設けられている
ので、縦送り駆動機構の一部に合わせて補強プレート及
び補強プレート側に取り付けられる縦送り駆動部分の取
付位置を同時に且つ単一の調整動作で調節することが可
能となる。その結果苗のせ台に対する縦送り装置の取付
時の位置決めがきわめて容易に迅速且つ正確に行なわ
れ、ドライブケース側の縦送り駆動部分と縦送り装置従
動部分とが苗のせ台の横送り移動端部において決められ
たタイミングで位置的に正確に対応して連系作動するの
で、植付作業時の欠株等のトラブルもない。また機械組
立後において上記作動部の位置合わせをするための困難
な作業も必要としないという効果を生ずるものである。
その他上記縦送り駆動機構の連系作動部の一部は、強度
的に不安定なガイドリブの強度を補強する補強プレート
に取り付けられているので、上記連系作動がガイドリブ
の不安定さに影響されることがない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は本考案の要部
で同図(A)、(B)は縦送り装置の位置合わせ機構要
部断面図及び表面部分図、同図(C)は同じく他の実施
例を示す表面側部分図で、第2図は歩行田植機の全体側
面図、第3図は同じく田植機の作業部側面図、第4図は
田植機の横送り機構を示す展開断面図、第5図は苗のせ
台の下部の背面部分図、第6図は第5図A−A方向断面
図、第7図は縦送り機構を示す背面側部分図、第8図は
田植機の苗のせ台断面図である。 1:機体、7:フレーム(ドライブケース) 13:苗のせ台、17:スライドバー 23:底板、25:ガイドリブ 29a、29b:ブラケット 31:補強杆、33:ブラケット 35、37:ローラ軸、43:切欠窓 51:ラチェットホイール 55:駆動アーム、63:駆動レバー 85a、85b:切欠き(目印) 85d:マーキング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】苗取出口側を低位にして苗のせ台(13)を
    斜設し、該苗のせ台(13)の底板に表面側においてマッ
    ト苗を縦方向に案内し下部開放形の溝状断面をなすガイ
    ドリブ(25)を介設し、該ガイドリブ(25)の背面側に
    は上記溝状断面の開放端を覆いマット苗用縦送り駆動機
    構を取り付ける補強プレート(27)を取り付け、上記補
    強プレート(27)にはマット苗用縦送り駆動機構の一部
    と対応してその取付左右位置を調節する目印(85a)を
    設けてなる苗送り装置の位置決め機構。
JP1987059789U 1987-04-20 1987-04-20 苗送り装置の位置決め機構 Expired - Lifetime JPH0647208Y2 (ja)

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JPS63165115U JPS63165115U (ja) 1988-10-27
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