JPH0646978A - 食器洗い機の扉のための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 食器洗い機をキャビネット内に組み込むと共
に、食器洗い機の扉が周囲のキャビネットのパネルと干
渉して開閉運動が妨げられるのを防止する。 【構成】 キャビネット内に組み込まれ得る大きさの食
器洗い機が食器の処理室を備える機台２１を含み、処理
室の一方の側壁には食器を出し入れする開口部が設けら
れて、通常は扉１７によって覆われている。扉１７は例
えばパネルからなる外側の扉１８を含み、その下方の縁
部において機台２１に対して回動可能に支持されてい
て、閉じた垂直位置から略水平の開放位置まで回動され
得る。扉を支持するリンク機構の作動により、扉１７が
垂直位置にあるときは、処理室に面している扉の周辺部
分１９がキャビネット外殻の前方縁部２０に隣接して位
置すると共に、扉１７が運動するときは常に外側の扉１
８が前方縁部２０によって定まる垂直面の前方に位置し
ているように扉が案内される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は食器洗い機のための装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】食器洗い機が食器のための処理室を備え
る機台を含み、処理室の一方の側壁はそれを通して食器
を食器洗い機内へ挿入し且つ食器をそれから取り出すた
めの開口部を備えており、前記開口部は通常は扉によっ
て覆われていて、前記扉はその下部の水平方向の縁部に
おいて回動可能に支持されており、それによって扉が通
常は閉じられている垂直の位置から概ね水平の位置まで
回動され得るように構成されている扉装置は、食器洗い
機、即ち床置き式の食器洗い機や調理台上に置く食器洗
い機の殆ど全てのタイプにおいて使用されている。

【０００３】床置き式の食器洗い機、即ち機械が床の上
に置かれると共に調理台或いは流し台の下側まで延びて
いるものにおいては、扉の外側にパネルを設けることに
よって、扉の外観を周囲のものと一致させることが望ま
れることが多い。扉の運動に対してパネルの運動のパタ
ーンを整合させることによって、パネルの下部が床のす
ぐ上に位置する基礎領域の中へ進入するようにした色々
なタイプの支持装置が提案されて来ており、ドイツ特許
第２９３７３６９号明細書はその例を示している。

【０００４】調理台上に置く型の食器洗い機、即ち台所
の流し台や調理台の上に置かれる小型の機械において
は、通常は機械の外観を周囲のものと一致させる必要は
ない。何故なら、通常この機械は周囲のキャビネットに
対して結合されずに支持枠なしで立っている物体と見做
されているからである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、その
大きさに関して床置き式の食器洗い機と調理台上に置く
食器洗い機との中間にある新型の食器洗い機を提供する
ことであり、またキャビネットの外殻内に適合し得る高
さを有していてそれに組み込まれていると共に、周囲の
パネルと一致する外側のパネル又はそれに類するものを
装備している機械を創作することである。

【０００６】この組み込み型の装置においては、外側の
パネルを有する普通の食器洗い機の扉を使用することは
不可能である。何故なら、そのような場合においては扉
を開く運動の間に、扉の下方部分はキャビネットの外殻
の周囲の前方縁部に接触して動きを妨げられるからであ
る。

【０００７】従って、本発明による前記目的は、扉を開
く運動がキャビネットの外殻の周囲によって妨げられる
ことがないような組み込み式の食器洗い機、即ち中間サ
イズの機械を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、この目
的は前記特許請求の範囲に記載された特徴を備える装置
によって達成される。

【０００９】

【実施例】添付の図面を参照して本発明の２つの実施例
を説明する。図１はキャビネット１１と結合された台所
の流し台１０を示している。キャビネット１１は、通常
のもののように側壁１２によって外殻を形成すると共
に、横板１３によってキャビネット内に小室を形成して
いる。小室の開口部は蓋１４によって覆われる。これら
の小室の一つには組み込み型の食器洗い機１５が挿入さ
れて設置されている。この機械は中間程度の大きさのも
ので、換言すれば、床置き式の食器洗い機と調理台上に
置く食器洗い機との間の大きさを有する。この機械の前
部は、それを通して食器を内部へ挿入したり、機械内部
の処理室１６から食器を取り出したりするための開口部
を有し、この開口部は通常は扉１７によって覆われてい
る。この扉は垂直位置と水平位置との間で回動すること
ができるように支持されていると共に、周囲のキャビネ
ットの扉と一致した外側のパネル１８を有する。その垂
直位置において、外側の扉又はパネル１８の周囲の内側
の縁部１９は、食器洗い機が組み込まれている機台２１
を取り囲んでいるキャビネットの外殻の前方縁部２０に
密着或いは接触するようになっている。

【００１０】図２による実施例は、パネル１８が機台に
対して第１のアーム２２と第２のアーム２３からなる２
つのリンク機構によってそれぞれ結合されていることを
示している。各アーム２２，２３は、それぞれ２４及び
２５の点において機台２１内に回動可能に取り付けられ
ている。各アーム２２，２３の外端は、外側の扉又はパ
ネル１８の下方の縁部に配置されたＬ字形の断面を有す
る鋼材２６に対して、それぞれ２７及び２８の点におい
て回動可能に取り付けられている。

【００１１】外側の扉又はパネル１８には内側の扉２９
が固定されている。そして、この扉は食器洗い機の機台
に対するシールになると共に、また処理室１６の前方壁
ともなっている。内側の扉２９は、扉が垂直位置にある
ときに処理室の底部３２の延長された前方部分３１を上
方において覆う湾曲部分３０を有する。

【００１２】内側の扉２９は、車輪が設けられた籠３４
のための支持装置３３を有する。籠３４はその上に食器
を収納するもので、引き出された位置においては扉の上
で停止するようになっている。湾曲部分３０の下方の領
域には（扉がその垂直位置にあるとき）、食器洗い機の
全幅にわたって延びている翼３５がある。この翼は内側
の扉に設けられる耳片３６によって回動可能に取り付け
られている。翼３５の一端は削り落とし刃３７としての
形状を有し、扉を閉じる運動の間に、処理室の底部の上
方に延長された前方部分３１の上を、次に底部の上を、
更に前記運動の終端において底部に設けられたビードの
ようなものの上を摺動するようになっている。従って、
食器洗いの過程において内側の扉２９上を流下する水の
ための開口部ができるので、翼の下の部分が洗浄され
る。翼３５はまた、水平位置において籠３４のための支
持装置３３の連続部分となる支持部３８を備えている。
翼３５は、扉が開かれたときに、食物の小片や食卓用の
金物等が内側の扉と処理室の底部の上方に延びている前
方部分３１との間の領域へ落下するのを防止する。削り
落とし刃３７は、扉が閉じられるときに部分３１を清潔
にする。

【００１３】上述のような配置を有する手段によって、
扉１７のそのような運動のパターンが達成されるので、
パネルはキャビネットの外殻を取り囲んでいる前方縁部
２０によって定まる垂直な平面の外側へ自由に動くこと
が許される。これに対して、内側の扉はこの運動に追従
するものであり、且つこのように１つの固定軸の回りに
回動することはない。

【００１４】図３において述べた実施例によれば、扉１
７はパネル３９と内側の扉４０からなり、それらは互い
に相手に対して移動し得るように相互に連結されてい
る。内側の扉４０は、この場合、それ自体に設けられた
ブラケット４２に固定されている２個のピン（だぼ）４
１によって、扉の下方の縁部における水平軸の回りに回
動可能なように、機台２１に取り付けられている。それ
ぞれのピン４１には歯車４３が固定されており、この歯
車は扉が回転運動をするのにつれて回動する。この歯車
４３は機台２１の点４５において回動可能に支持されて
いる歯車４４と噛み合っている。後の歯車４４はアーム
４６を支持しており、このアーム４６は回転運動の間に
歯車４４に従って動くと共に、その外端はパネルに設け
られた耳片４７に取り付けられている。

【００１５】この実施例において湾曲している内側の扉
の下部４８は、扉の垂直位置において、処理室の底部３
２の湾曲した前方部分４９と重なり合う。２つの湾曲し
た部分は、扉の可動部分４８が不動の部分４９のための
削り落とし手段として働くように設けられ、且つ配置さ
れている。部分４８は、扉が開かれるときに内側の扉と
部分４９との間に開口部ができてその中に食物の小片や
食卓用の金物等が落下するのを防止する。

【００１６】扉の開放運動の間に歯車４３及び４４が回
転し、更にそれによってパネル３９が概ね扉４０に対し
て平行に移動するに従って、アーム４６はこの扉に関す
る回転運動を達成する。この運動を許すために、扉が閉
じられたときに扉の上部に位置する図示しないピンと長
孔の取り合わせを介して、パネル３９と内側の扉４０は
相互に連結される。しかし、パネルの下方縁部は、回転
運動の間は常に、キャビネットの外殻を取り囲む前方縁
部２０によって定まる垂直面の前に位置している。回転
運動の間にパネル３９と内側の扉４０との間に色々な大
きさの隙間が生じるのを防止するために、内側の扉の側
方の縁部に対して平行な側壁５０がパネル３９の上に配
備されている。

【００１７】最後に述べた配置は、言うまでもなく、そ
の歯車を部分的に歯を有するもの等によって置き換えて
同じ機能を与えても可能であることは明らかである。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、食器洗い機をキャビネ
ット内に組み込んだ場合に、扉を開く運動の間に、扉の
下方部分がキャビネットの外殻の周囲の前方縁部に接触
して動きを妨げられるようなことがなくなるので、床置
き式と調理台上に置く式との中間サイズの食器洗い機を
好適にキャビネットに組み込んで設置することが可能に
なる。また、その開口部のパネルをキャビネットの周囲
のパネルと一致させることにより、美観を高めることも
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によって食器洗い機を組み込んだキャビ
ネットの斜視図である。

【図２】本発明の第１実施例の下方の前方部分の縦断面
図である。この図において、扉が閉じた位置は実線によ
って示されているのに対して、扉が水平に開いた位置は
一点鎖線によって示されている。

【図３】図２と同様に示す本発明の第２実施例の断面図
である。

【符号の説明】

１０…流し台 １１…キャビネット １５…食器洗い機 １６…処理室 １７…扉 １８…外側の扉又はパネル １９…扉の縁部 ２０…外殻の前方縁部 ２１…機台 ２２…第１のアーム ２３…第２のアーム ２９…内側の扉 ３０…湾曲部分 ３１…前方部分 ３２…底部 ３３…支持装置 ３５…翼 ３７…削り落とし刃 ３９…パネル ４０…内側の扉 ４３，４４…歯車 ４６…アーム

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 食器のための処理室(16)を備える機台を
   含み、処理室の一方の側壁にはそれを通して食器を食器
   洗い機内へ挿入し且つ食器をそれから取り出すための開
   口部が設けられており、前記開口部は通常は扉(17)によ
   って覆われていて、前記扉はその下部の水平方向の縁部
   において回動可能に支持されており、それによって扉が
   通常は閉じられている垂直の位置から概ね水平の位置ま
   で回動されることができるようになっている食器洗い機
   のための装置において、その食器洗い機が組み込み式の
   機械であり、その扉(17)が、例えばパネルからなる、外
   側の扉(18,39) を含むと共に、扉が垂直位置にあって外
   側の扉(18,39) の下方の縁部が枢着点(28)において回動
   可能に支持されているときに、処理室に面しているその
   扉の周辺部分(19)が機台(21)を取り囲んでいるキャビネ
   ット外殻の前方縁部(20)に隣接して位置しており、前記
   枢着点は機台に回動可能に取り付けられた手段に設けら
   れていて、前記枢着点は扉がその垂直位置にあるときキ
   ャビネット外殻の前方縁部(20)の内側に位置していると
   共に、扉が開かれるときには外方及び上方へ動かされ
   て、扉が先の枢着点(28)から一定の距離に位置している
   付加的な枢着点(24,41) において支持されるようになっ
   ていることを特徴とする食器洗い機のための装置。
2. 【請求項２】 前記外側の扉(18)が内側の扉(29)に対し
   て堅固に取り付けられており、内側の扉は閉じた位置に
   おいて処理室に面していて、外側の扉は両側部において
   リンクアーム機構の手段によって機台(21)内に支持され
   ていることを特徴とする請求項１による装置。
3. 【請求項３】 前記両側部のリンクアーム機構が２つの
   アーム(22,23) を含み、各アームの一端は機台内に（ 2
   4,25において）取り付けられていると共に、各アームの
   他端は外側の扉に（ 27,28において）取り付けられてい
   ることを特徴とする請求項２による装置。
4. 【請求項４】 閉じた位置にあるときの内側の扉(29)の
   下部の内側の縁部には、扉がその水平位置にあるときに
   その縁部と処理室の底部(32)の前方部分(31)との間の間
   隔を橋絡する手段(35)が設けられていることを特徴とす
   る請求項１乃至３のいずれか１項による装置。
5. 【請求項５】 前記手段(35)が内側の扉の下部の内側
   の縁部に回動可能に支持された翼のような形に成形され
   ており、扉が閉じた位置において処理室の底部(32)に隣
   接する翼の部分が削り落とし刃(37)のような形に成形さ
   れていることを特徴とする請求項４による装置。
6. 【請求項６】 前記外側の扉(39)が内側の扉(40)に対し
   て動き得るように取り付けられており、閉じた位置にあ
   るとき内側の扉がその下部に位置する水平軸の回りに回
   動可能に支持されていると共に、外側の扉(39)の下部が
   伝動機構を介して扉の回転運動によって案内されること
   を特徴とする請求項１による装置。
7. 【請求項７】 伝動機構が歯車伝動装置(43,44) からな
   っていることを特徴とする請求項６による装置。
8. 【請求項８】 内側の扉の支持点が、内側の扉に堅固に
   取り付けられている歯付きピン(41,44) 又はそれに類す
   るものからなり、各ピンは、機台内に回動可能に取り付
   けられていると共に外側の扉(39)上に作用するように配
   置されている歯付き体(44)と協働することを特徴とする
   請求項７による装置。
9. 【請求項９】 歯付きの手段(44)が外側の扉(39)の下部
   に回動可能に取り付けられた従動体(46)に対して連結さ
   れていることを特徴とする請求項８による装置。