JPH0646919B2 - 難消化性多糖類を含有する水あめの製造法 - Google Patents

難消化性多糖類を含有する水あめの製造法

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JPH0646919B2
JPH0646919B2 JP2014585A JP1458590A JPH0646919B2 JP H0646919 B2 JPH0646919 B2 JP H0646919B2 JP 2014585 A JP2014585 A JP 2014585A JP 1458590 A JP1458590 A JP 1458590A JP H0646919 B2 JPH0646919 B2 JP H0646919B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、人体内で消化され難い、いわゆる低カロリー
の多糖類を含有する水あめの製造法に関する。この多糖
類は低カロリーであるため、摂取カロリーや糖質の摂取
を制限する人の食餌療法に用いられ、また食物繊維とし
て健康維持のための食品素材として利用されるので、該
多糖類を含有する水あめは健康上好適であると言える。
従来技術とその問題点 従来、低カロリー多糖類の製造法として、グルコース、
マルトースもしくは混合物のいずれかを、ポリカルボン
酸触媒の存在下に減圧下で加熱重合させる方法(特公昭
53-47280号)が提案されている。この方法は、出発物質
としてのグルコース、マルトースまたはその混合物に対
して10モル%以下のポリカルボン酸の存在下に、所望に
応じて全反応物に対して約5〜20重量%の糖アルコール
を添加して、これら糖類の分解点以下の温度で減圧下に
加熱重合させることから成るものである。
そして、この公知方法では、グルコースまたはマルトー
ス等の分子間の各種結合方式の可能性のうち、1−6結
合を優勢とする脱水縮合反応が行われて重合体を形成
し、その際、触媒として用いたポリカルボン酸はグルコ
ース重合体にエステル結合し、さらに重合体間をエステ
ル結合によって架橋して大分子の重合体を形成するに至
る。なお、糖アルコールを用いた場合には糖アルコール
はグルコース重合体の還元末端基と脱水縮合して重合体
に組込まれる。
しかし、上記方法において出発物質としてグルコースを
用いた場合、上記の各種結合のうちでβ1−6結合であ
るゲンチビオース等の苦味物質が生成して製品の呈味を
損なうという問題があり、またマルトースを出発物質と
して用いた場合には、苦味物質の生成が少なくなるもの
の、重合体の末端に位置するマルトース残基はアミラー
ゼの作用によりグルコースを遊離するようになり、その
結果グルコースを出発物質とした場合に比べ製品のカロ
リーが上昇するという問題が起こる。
本発明者らは、叙上の問題を解消する目的で、グルコー
スやマルトースを弱無機酸との存在下に加熱重合させて
得られた反応混合物から苦味物質および消化性物質を除
去することから成る難消化性多糖類の製造法をさきに開
発した(特願昭63-316489号)。
しかし、この方法は、前述した公知方法と同様に主原料
として糖類を用いるため、重合反応が溶融状態で行われ
るようになり、反応の進行とともに反応物の粘性が上昇
して熱伝達が悪くなって、局部的に過熱による着色を生
ずるとともに重合の度合いも自ずと制限を受けることに
なるという問題がみられる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、低カロリー食品素材としての難消化性多糖類
の製造にみられる叙上の諸問題を解決すべく検討した結
果、澱粉を焙焼して得られる焙焼デキストリンを原料と
して用い、その水溶液に糖化型アミラーゼを作用させる
ことにより、呈味性の改善された、重合度の大きい難消
化性多糖類を得ることに成功した。
したがって、本発明は苦味等のない呈味性良好な、大き
な重合度を有する難消化性多糖類を含有する水あめを効
率よく製造するための方法を提供することを課題とす
る。
課題を解決するための手段 本発明の主要な特徴は、澱粉を無機酸の存在下で焙焼し
て得られる焙焼デキストリンを水溶液にして中和した
後、該水溶液に糖化型アミラーゼを作用させることによ
り、難消化性多糖類を生産すると共に消化性糖類を生産
し、得られる難消化性多糖類を含有する糖液を水あめと
して得られることにある。
ここでいう“難消化性多糖類”とし、単一の物質の集合
体でなく、グルコース残基が各種の結合をなし、かつ種
々の重合度を有する集合体を意味する。
本発明において、出発物質として用いる焙焼デキストリ
ンは、各種の澱粉、例えばかんしょ澱粉、ばれいしょ澱
粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、ワキシースターチ
等を、反応触媒としては無機酸、特に塩酸の存在下に焙
焼して得られる。なお、この場合、澱粉としてタピオカ
澱粉ならびにワキシースターチを用いるのが特に好まし
い、他の澱粉に比べて反応の進行や反応程度等の反応性
の点で優れている。
これら澱粉の焙焼に用いる無機酸、好ましくは塩酸を、
濃塩酸として澱粉に対して0.2〜0.5重量%用い、特に精
製澱粉では0.3重量%程度用いると良い。この焙焼の実
施に際しては、例えばコーンスターチ(水分12%)を使
用する場合、対澱粉0.3重量%に相当する濃塩酸を含浸
させた珪藻土を澱粉に添加して均一に分散するように混
合し、常圧下で過熱して120℃の温度まで昇温し、その
温度に維持して反応を進行させる。反応の進行程度は経
時的に反応物を採取し、それを水に溶解して中和後、こ
の水溶液に糖化型アミラーザ、例えばグルコアミラーゼ
を限界まで作用させて生成するグルコース量を測定し、
その減少量を調べることによりわかる。この測定法によ
ると、一般に対澱粉約50%のグルコース生成レベルが上
記アミラーゼによる反応の限界にあると思われ、それ以
上に反応を進める場合は急激に着色が起るようになる。
前記の120℃の温度での反応時間は約30分以内で終了す
る。
このようにして得られた焙焼デキストリンは粉体であっ
て、水に易溶性であるので、水に注加して攪拌すると濃
厚水溶液(酸性を呈する)が得られる。
本発明では、この焙焼デキストリンの水溶液を中和した
後、該水溶液に糖化型アミラーゼを添加してその作用条
件下に限界まで作用させて分解(糖化)を進める。
このようにして得られた糖化液には、使用した糖化型ア
ミラーゼの種類に対応して消化性糖類と難消化性多糖類
が混在している。例えば、α−アミラーゼとβ−アミラ
ーゼを共存させて作用させた場合は消化性糖類としてマ
ルトースを主体とし、少量のグルコースとマルトトリオ
ースとを生成し、これらの消化性糖類と難消化性多糖類
とが混在した糖化液が得られる。
一般に、難消化性多糖類を食品素材として利用する場合
は、カロリー低減もしくは食物繊維としての効用を考慮
して使用されるので、用途の目的によっては、消化性糖
類と混用して加工する場合が多く、そのような場合は、
糖化液をそのまま精製して水あめ等に製品化するのが経
済的である。
したがって、本発明では、この糖化液を活性炭及びイオ
ン交換樹脂を用いて脱色、脱塩して精製し、濃縮してシ
ラップにして水あめ製品とする。
このようにして得られた難消化性多糖類を含有する水あ
めは、通常の水あめと同様に良質の甘味を有し、かつア
ミラーゼにより分解されず体内で難消化性である多糖類
を含有する低カロリーの糖質食品素材として種々の用途
に供し得る。
以下実施例を示して本発明を具体的に説明する。
実施例中の%は特記しない限り重量を表わす。
実施例1 直火型回転トラム形式の反応器に、1kgのコーンスター
チ(水分12%)を入れ、これに珪藻土にまぶした濃塩酸
3mlを添加し、反応器を回転させながら均一に混合し
た。次いで、直火で加熱して品温が120℃になるまで約3
0分要した。その後20分間その温度を維持しながら焙焼
した。
次いで、2の水に反応物を徐々に注加し、攪拌しなが
ら濃厚水溶液を得た。これに苛性ソーダを加えてpH5.5
に調整した後、グルコアミラーゼ(ノボ社製)を固形分
に対して100単位/gを添加して、55℃で一夜放置して
糖化を進めた。糖化後の糖組成は次のとおりであった。
グルコース:49%、マルトース:2%、マルトトリオー
ス:2%、難消化性多糖類:47%であった。
このようにして得られた糖化液を、常法により活性炭及
びイオン交換樹脂を用いて脱色、脱塩して精製した後、
水分25%まで濃縮して、難消化性多糖類を含有する水あ
めを1.170gを得た。
実施例2 実施例1に記載したと同様の手段で得た焙焼デキストリ
ン2kgを4の水に溶解し、苛性ソーダを加えてpH5.5
に調整した後、大麦βアミラーゼ(フィンシュガー社
製)とαアミラーゼ(ノボ社製)それぞれを対固形分0.
1%を添加して55℃で16時間反応させた。反応後の糖組
成は次のとおりであった。
グルコース:4%、マルトース:25%、マルトトリオー
ス:8%、難消化性多糖類:63%であった。
得られた糖化液を、活性炭及びイオン交換樹脂を用いて
常法により脱色、脱塩して精製し、水分25%まで濃縮し
て、難消化性多糖類を含有する水あめ2.350gを得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】澱粉を無機酸の存在下で焙焼して得られる
    焙焼デキストリンを水溶液にして中和した後、該水溶液
    に糖化型アミラーゼを作用させて難消化性多糖類と消化
    性糖類に糖化することを特徴とする難消化性多糖類を含
    有する糖液から成る水あめの製造法。
  2. 【請求項2】糖化して得られる糖化液を精製する請求項
    (1)に記載の難消化性多糖類を含有する糖液から成る水
    あめの製造法。
JP2014585A 1990-01-24 1990-01-24 難消化性多糖類を含有する水あめの製造法 Expired - Lifetime JPH0646919B2 (ja)

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JP3391838B2 (ja) * 1993-03-29 2003-03-31 キヤノン精機株式会社 ステッピングモータのステータの櫛歯の製造方法
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