JPH0646836A - 中空繊維を用いた細胞培養方法 - Google Patents

中空繊維を用いた細胞培養方法

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JPH0646836A
JPH0646836A JP4225251A JP22525192A JPH0646836A JP H0646836 A JPH0646836 A JP H0646836A JP 4225251 A JP4225251 A JP 4225251A JP 22525192 A JP22525192 A JP 22525192A JP H0646836 A JPH0646836 A JP H0646836A
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cell
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hollow fiber
culture
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Takeshi Uno
毅 宇野
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 低分子量のものを透過し、細胞を透過させな
い壁膜を有する中空繊維内部に細胞浮遊液を循環させ、
該中空繊維分散間隙部に培養液を存在させる細胞培養方
法。 【効果】 細胞増殖に必要な成分の培地内の濃度が均一
となり、中空繊維内で細胞が均一に増殖し、培養中に細
胞が過密状態にならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中空繊維を用いた細胞培
養方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、細胞の大量培養技術が重要な開発
テーマとなっている。これまでに細胞を培養する方法に
ついて種々の方法がある。高密度培養を目指して現在と
られている方法として、中空繊維を用いる方法がある。
【0003】これは中空繊維がシエルに覆われ、該中空
繊維の両端部がシエル外部に開口された細胞培養器を用
い、中空部分に培養液を流し、シエルと中空繊維の間で
浮遊性細胞を培養する方法である。この方法は膜表面積
を大きくとることができ、また培地と細胞との分離も容
易なため、付着性細胞、浮遊性細胞の両者に有効な培養
方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の中空繊維を用い
た細胞培養方法は繊維の中空部分に培地を流し、中空繊
維の外側で細胞を培養する方法であったため、次の問題
があった。
【0005】第一に細胞増殖に必要な成分の培地内の濃
度が培地の流れで異なり、その濃度は培地の入口側で高
く、出口側で低くなる問題があった。第二に第一の問題
と関連して中空繊維の外側のスペース内で細胞が均一に
増殖しない問題があった。第三に第二の問題と関連して
細胞が過密状態となり、局部的に老廃物の濃度が上昇し
死細胞数が増加する問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、細胞の増殖に
必要な栄養分に対しては透過性を有するが、細胞に対し
ては透過性を有しない壁膜を有する中空繊維からなる分
散束の両端部が容器外部に開口するように隔壁により該
容器両端部に固定され、かつ、該中空繊維両端部で開口
した中空部分に連通する導管と、該中空繊維分散間隙部
に連通する少なくとも2つの導管が付設されてなる細胞
培養器において、該中空繊維の中空部に細胞浮遊液を循
環させ、該中空繊維分散間隙部に細胞増殖に必要な成分
を含む培養液を存在させることを特徴とする中空繊維を
用いた細胞培養方法を要旨とする。
【0007】本発明において、細胞とは血液系由来の細
胞やハイブリドーマ細胞等の培養液に均一に分散するい
わゆる浮遊性細胞であり、壁付着性細胞は本発明と関係
がない。
【0008】本発明において、細胞浮遊液とは特に限定
はないが、上述の細胞を浮遊させたものであり、例え
ば、10v/v%血清(牛胎児血清)を含む合成培地
に、培養前の初期の細胞濃度を1.0×105 cell
s/mlに播種した細胞懸濁液である。
【0009】本発明において、細胞の栄養分に対しては
透過性を有し、細胞に対しては透過性を有しない壁膜と
はアルブミンが通過しないような孔径であり、直径が1
40オングストローム以下である。
【0010】本発明の中空繊維となる材質はセルロース
・セルロースジアセテート・セルローストリアセテート
・ポリメチルメタクリレート・ポリカーボネート・ポリ
オレフイン等が使用される。
【0011】中空繊維の形態例としては内径が100〜
300μm、膜の厚さが10〜20μm、長さが100
〜200mmであり、このような中空繊維をシエルに5
000〜15000本充填する。
【0012】このような中空糸の分散束の内部に細胞浮
遊液を循環させるが、その流量は1つのシエル当たり1
0〜50ml/分、好ましくは30ml/分程度であ
る。
【0013】本発明において中空繊維分散間隙部に細胞
増殖に必要な成分を含む培養液を存在させるが、この培
養液を1つのシエル当たり5〜15ml/分の流量で循
環させるのが好ましい。
【0014】
【作用】本発明は上述の構成になっているが、本発明を
用いて細胞培養を行うには以下のような種々の方法があ
る。
【0015】(1)中空繊維からなる分散束の両端部が
容器外部に開口するように隔壁により該容器両端部に固
定され、かつ、該中空繊維両端部で開口した中空部分に
連通する導管へ細胞浮遊液を循環させる。この循環系に
新鮮な培地を供給する。以上のような密閉系において、
中空繊維の内部では細胞が増殖し、老廃物を含む古い培
地を中空繊維の壁膜・中空繊維の分散間隙部に連通する
導管から廃棄する。新鮮な培地を供給量と古い培地の廃
棄量はほぼ等しくする。
【0016】(2)中空繊維からなる分散束の両端部が
容器外部に開口するように隔壁により該容器両端部に固
定され、かつ、該中空繊維両端部で開口した中空部分に
連通する導管へ細胞浮遊液を密閉系で循環させる。中空
繊維の分散間隙部に新鮮な培地を供給する。新鮮な培地
は中空繊維の壁膜を通り、細胞増殖に利用され、老廃物
を含み古くなった培地は中空繊維の壁膜を出て廃棄され
る。
【0017】(3)中空繊維からなる分散束の両端部が
容器外部に開口するように隔壁により該容器両端部に固
定され、かつ、該中空繊維両端部で開口した中空部分に
連通する導管の両端におのおのカルチヤーバツグ(容量
としては100〜1000ml程度)を連結した密閉系
を作る。一方のカルチヤーバツグに細胞浮遊液を充填
し、この浮遊液を中空繊維の内部を通過させて、もう一
方の空であったカルチヤーバツグに移行させる。移行が
終了すれば逆方向に同じ操作を繰り返す。他方、中空繊
維の分散間隙部には新鮮な培地を供給しておく。新鮮な
培地は中空繊維の壁膜を通り、細胞増殖に利用され、老
廃物を含み古くなった培地は中空繊維の壁膜を出て廃棄
される。
【0018】
【実施例】中空繊維を充填したシエルにおいて、中空繊
維内部に細胞浮遊液を30ml/分の流量で循環させ、
この系に培地を5ml/分の流量で供給し、同量を中空
繊維の壁膜から廃棄させた。
【0019】中空繊維は内径が200μm、膜厚みが1
5μm、長さが150mm、シエル内の繊維本数が10
000本のセルロースアセテートであった。
【0020】培地はウシ胎児血清を10%含むRPMI
−1640を用いた。
【0021】細胞浮遊液はマウス白血病由来L1210
細胞を最初1×105 cells/mlに播種した。
【0022】培養期間は炭酸ガスを5%含有する雰囲気
下で、37℃、20日間とした。
【0023】培養の結果、細胞の濃度は5.5×107
cells/mlに達した。従来の培養方法では1.0
×106 cells/mlとされていたのに比べ、高密
度のものが得られたわけである。
【0024】
【発明の効果】本発明は、繊維の中空部分に細胞浮遊液
を循環する方法であるので、第一に細胞増殖に必要な成
分の培地内の濃度が均一となり、第二に中空繊維内で細
胞が均一に増殖し、第三に培養中に細胞が過密状態とな
り、局部的に老廃物の濃度が上昇し死細胞数が増加する
ということもない優れた効果を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞の増殖に必要な栄養分に対しては透
    過性を有するが、細胞に対しては透過性を有しない壁膜
    を有する中空繊維からなる分散束の両端部が容器外部に
    開口するように隔壁により該容器両端部に固定され、か
    つ、該中空繊維両端部で開口した中空部分に連通する導
    管と、該中空繊維分散間隙部に連通する少なくとも2つ
    の導管が付設されてなる細胞培養器において、該中空繊
    維の中空部に細胞浮遊液を循環させ、該中空繊維分散間
    隙部に細胞増殖に必要な成分を含む培養液を存在させる
    ことを特徴とする中空繊維を用いた細胞培養方法。
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