JPH0646711Y2 - 暗証番号を隠蔽可能な記入用紙 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、各種の事項とともに暗証番号が記入でき、し
かもこの記入した暗証番号の隠蔽が可能な記入用紙に関
する。

従来の技術 従来におけるこの種の記入用紙は、記入した暗証番号を
他人に見られないために、暗証番号記入欄に特殊なイン
キを塗布しておき、記入された暗証番号は特定の光線等
を当てることによって、はじめて視認可能となるよう構
成したり、螢光発色インキを用いて暗証番号を記入し、
これを発光させることによって視認可能となるよう構成
している。

考案が解決しようとする課題 したがって、これら従来の構成では、特殊なインキを使
用しなければならず、また、視認するためにも特別な装
置が必要となるので、高価であるとともに、視認作業が
煩雑であるという欠点がある。

本考案はこの欠点を解消した暗証番号の隠蔽が可能な記
入用紙を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本考案は、隠蔽する必要がな
いとともに、隠蔽すべき暗証番号に関連した事項を記入
する事項記入欄と、隠蔽すべき暗証番号を記入する暗証
番号記入欄とを、同一紙面上に並列して設け、また前記
暗証番号記入欄の前記事項記入欄とは反対側に折り部を
介して、前記暗証番号記入欄を被覆隠蔽可能なサイズか
らなり、前記折り部で前記暗証番号記入欄に対し折り重
ねられて剥離可能に接着され、前記暗証番号記入欄を被
覆隠蔽可能な隠蔽部を設けたものである。

作用 暗証番号記入欄は、隠蔽部が折り重ねられることによっ
て被覆隠蔽されるので、記入した暗証番号は、外部から
見ることが不可能となる。そして、隠蔽部を暗証番号記
入欄から剥離すれば、被覆隠蔽状態が解除され、記入さ
れた暗証番号が視認可能となる。

実施例 以下本考案の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。

ここにおいて、第１図は全体平面図、第２図はそのＡ−
Ａ線断面図、第３図は隠蔽部で暗証番号記入欄に記入し
た暗証番号を隠蔽した状態を示す平面図、第４図はその
Ｂ−Ｂ線断面図、第５図は暗証番号を視認可能にした状
態の平面図、第６図はそのＣ−Ｃ線断面図である。

第１図に示すように、記入用紙１の表面には、上から順
に、「預金口座開設申込書」の表題２、申込日記入欄
３、口座名義人の住所、氏名、生年月日、電話番号をそ
れぞれ記入する口座名義人記入欄４、キャッシュカード
必要の有無を記入する選択記入欄５、この選択記入欄５
の右横に設けられた届出印を捺印する届出印捺印欄６、
そして４桁の数字からなるキャッシュカード暗証番号を
記入する暗証番号記入欄７が設けられている。前記申込
日記入欄３、前記口座名義人記入欄４、選択記入欄５が
事項記入欄を構成する。また、前記暗証番号記入欄７の
右横には、第１図では明らかではないが、「暗証番号を
ご記入の後この下のシールを剥がしたうえ折り曲げて暗
証番号を隠して下さい。」という主旨の注意書き表示８
がなされている。

第１図及び第２図に示すように、記入用紙１の下端部に
折り部16（第２図及び第４図に示す仮想線部分）を境と
して設けられた隠蔽部９は、暗証番号記入欄７の縦幅よ
りも少し幅広な縦幅を有し、折り曲げると前記暗証番号
記入欄７を被覆隠蔽し得るよう構成されている（第３図
及び第４図参照）。前記隠蔽部９について、さらに第２
図に基づいて詳細に説明すると、用紙面に塗布された常
時接着性を有する粘着剤10によって、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等からなる合成樹脂製の透明フィルム11が
記入用紙１面に接着されている。そして、この透明フィ
ルム11上には、同様な合成樹脂製の透明フィルム12が重
ねられ、不完全な溶着によって剥離可能に形成された剥
離層13を介して疑似的に接着されている。さらに、前記
透明フィルム12の前記透明フィルム11とは反対面側に
は、常時接着性を有する粘着剤14が塗布されたうえ、剥
離処理が施された剥離シール15で被覆されている。ま
た、第３図で明らかなように、隠蔽部９における用紙裏
面側の下端縁に沿って、「ここから剥がして下さい」と
いう注意文と前記下端縁に向けた矢印が表示されてい
る。

本実施例は以上のように構成したので、各記入欄3,4,5
に所定事項を記入するとともに、暗証番号記入欄７に暗
証番号、例えば「1234」を記入し、届出印捺印欄６に捺
印した後、注意書き表示８にしたがって、剥離シール15
を剥がして粘着剤14を露出させ、隠蔽部９を折り部16で
暗証番号記入欄７に向けて折り返すと、第３図及び第４
図に示すように、前記隠蔽部９は、前記暗証番号記入欄
７に対して前記粘着剤14で接着されることにより、前記
暗証番号記入欄７を被覆隠蔽することになる。したがっ
て、前記暗証番号記入欄７に記入された暗証番号（第５
図参照）は外部から視認不可能な状態となり、この状態
で記入用紙を所定の窓口に提出すれば、他人に見られる
ことはない。

一方、折り重ねられた隠蔽部９を開くようにすると、疑
似的に接着されていた各透明フィルム11,12は剥離層13
から離反し、第５図及び第６図に示すように、隠蔽され
ていた暗証番号「1234」を視認可能となる。

なお、本考案は上述した実施例に限定されるものではな
く、例えば、暗証番号はキャッシュカードの暗証番号の
ほか、会員コードや社員コード等でもよい。また、隠蔽
部９は暗証番号記入欄７を被覆隠蔽できる大きさであれ
ばよく、その設定位置も用紙の下端部に限らない。さら
に、折り部16として折り用ミシン目や折り線を設けるこ
ともできる。またさらに、隠蔽部９を暗証番号記入欄７
に対して剥離可能に接着するための接着構造も上述した
ものに限らない。

効果 以上説明したところで明らかなように、本考案によれ
ば、簡単な構造で、確実に、暗証番号を隠蔽して外部か
ら視認不能にすることができる一方、簡単な動作で暗証
番号を再び視認可能にすることができ、また、暗証番号
と、該暗証番号に関連した事項を同一紙面上で容易に確
認し得るほか前記隠蔽作業が容易であるという効果を奏
するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示すもので、第１図は全体
平面図、第２図はそのＡ−Ａ線断面図、第３図は隠蔽部
で暗証番号記入欄に記入した暗証番号を隠蔽した状態を
示す平面図、第４図はそのＢ−Ｂ線断面図、第５図は暗
証番号を視認可能にした状態の平面図、第６図はそのＣ
−Ｃ線断面図である。 １……記入用紙、３……申込日記入欄、４……名義人記
入欄、５……選択記入欄、６……届出印捺印欄、７……
暗証番号記入欄、９……隠蔽部、16……折り部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】隠蔽する必要がないとともに、隠蔽すべき
   暗証番号に関連した事項を記入する事項記入欄と、隠蔽
   すべき暗証番号を記入する暗証番号記入欄とを、同一紙
   面上に並列して設け、また前記暗証番号記入欄の前記事
   項記入欄とは反対側に折り部を介して、前記暗証番号記
   入欄を被覆隠蔽可能なサイズからなり、前記折り部で前
   記暗証番号記入欄に対し折り重ねられて剥離可能に接着
   され、前記暗証番号記入欄を被覆隠蔽可能な隠蔽部を設
   けた暗証番号を隠蔽可能な記入用紙。