JPH0646636B2 - Icチップ用トレイの製造方法 - Google Patents
Icチップ用トレイの製造方法Info
- Publication number
- JPH0646636B2 JPH0646636B2 JP63202585A JP20258588A JPH0646636B2 JP H0646636 B2 JPH0646636 B2 JP H0646636B2 JP 63202585 A JP63202585 A JP 63202585A JP 20258588 A JP20258588 A JP 20258588A JP H0646636 B2 JPH0646636 B2 JP H0646636B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tray
- chip
- conductive powder
- weight
- synthetic resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Tests Of Electronic Circuits (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
- Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
Description
本発明は、ICチップを載置するためのICチップ用ト
レイの製造方法に関するものである。
レイの製造方法に関するものである。
ICチップは、半導体材料に写真製版技術等により回路
パターンが形成されたものである。ICチップを製造す
る場合、種々の工程を経なければならず、その工程に適
した各種の合成樹脂製トレイに半導体材料を載置して行
っている。 ICチップは、水分を含有していると作動不良になる場
合があり、従ってICチップの製造工程の一つとしてエ
ージング工程が存在する。しかるに、従来用いられてい
る合成樹脂製トレイではエージング工程に耐えられない
ということがあった。即ち、エージング工程で高温下に
置かれると、トレイが収縮又は変形したりして、ICチ
ップが取り出せなくなったり又はICチップが損傷して
作動不良になったりするということがあった。 このため、従来はエージング工程において、合成樹脂製
トレイから金属製トレイにICチップを移し替え、更に
出荷時に再び金属製トレイから合成樹脂製トレイに移し
替えるということが行われている。しかし、この方法は
煩雑で製造工程が不合理であるという欠点があった。ま
た、ピンセットでICチップを挟んで移し替える際、I
Cチップの周縁が損傷して不良品が発生するということ
もあった。 このため、耐熱性に優れたポリカーボネート樹脂で形成
されたトレイを使用することが提案されている(特開昭
61-259981号公報)。このトレイは、トレイに導電性を
付与するために、トレイ表面に導電性層を設け、そして
真空成形又は圧空プレス成形を行って所定形状に成形し
てなるものである。 しかしながら、トレイ表面に導電性層を設けた場合、そ
の層が剥離しやすいということがあった。即ち、ICチ
ップを載置する際に、トレイ表面がICチップで擦られ
て、導電性層が剥離しやすいということがあった。導電
性層が剥離すると、ICチップに導電性物質が付着し、
集積回路が誤動作を起こす恐れがある。 また、真空成形又は圧空プレス成形で所定形状に成形し
た場合、各寸法に誤差が生じやすいということがあっ
た。これは、ポリカーボネートの粘弾性によって、所定
形状に成形しても、成形後に戻りが生じるからである。
そして、各寸法に誤差が生じると、ICチップを載置で
きなくなる恐れが生じるのである。 なお、特開昭61-259981号公報には、ポリカーボネート
中にカーボンブラックのような導電性粉末を練り込むこ
とも記載されているが、練り込み法は、カーボンブラッ
クに過大な剪断応力が負荷され、カーボンブラックを破
壊する恐れがあるので好ましくない。
パターンが形成されたものである。ICチップを製造す
る場合、種々の工程を経なければならず、その工程に適
した各種の合成樹脂製トレイに半導体材料を載置して行
っている。 ICチップは、水分を含有していると作動不良になる場
合があり、従ってICチップの製造工程の一つとしてエ
ージング工程が存在する。しかるに、従来用いられてい
る合成樹脂製トレイではエージング工程に耐えられない
ということがあった。即ち、エージング工程で高温下に
置かれると、トレイが収縮又は変形したりして、ICチ
ップが取り出せなくなったり又はICチップが損傷して
作動不良になったりするということがあった。 このため、従来はエージング工程において、合成樹脂製
トレイから金属製トレイにICチップを移し替え、更に
出荷時に再び金属製トレイから合成樹脂製トレイに移し
替えるということが行われている。しかし、この方法は
煩雑で製造工程が不合理であるという欠点があった。ま
た、ピンセットでICチップを挟んで移し替える際、I
Cチップの周縁が損傷して不良品が発生するということ
もあった。 このため、耐熱性に優れたポリカーボネート樹脂で形成
されたトレイを使用することが提案されている(特開昭
61-259981号公報)。このトレイは、トレイに導電性を
付与するために、トレイ表面に導電性層を設け、そして
真空成形又は圧空プレス成形を行って所定形状に成形し
てなるものである。 しかしながら、トレイ表面に導電性層を設けた場合、そ
の層が剥離しやすいということがあった。即ち、ICチ
ップを載置する際に、トレイ表面がICチップで擦られ
て、導電性層が剥離しやすいということがあった。導電
性層が剥離すると、ICチップに導電性物質が付着し、
集積回路が誤動作を起こす恐れがある。 また、真空成形又は圧空プレス成形で所定形状に成形し
た場合、各寸法に誤差が生じやすいということがあっ
た。これは、ポリカーボネートの粘弾性によって、所定
形状に成形しても、成形後に戻りが生じるからである。
そして、各寸法に誤差が生じると、ICチップを載置で
きなくなる恐れが生じるのである。 なお、特開昭61-259981号公報には、ポリカーボネート
中にカーボンブラックのような導電性粉末を練り込むこ
とも記載されているが、練り込み法は、カーボンブラッ
クに過大な剪断応力が負荷され、カーボンブラックを破
壊する恐れがあるので好ましくない。
そこで、本発明は、ある特殊な方法を採用することによ
って、トレイ中に均一に、破壊の少ない導電性粉末を存
在させ、もって導電性粉末が脱落しにくく、また寸法変
化も少ないICチップ用トレイを提供しようとするもの
である。
って、トレイ中に均一に、破壊の少ない導電性粉末を存
在させ、もって導電性粉末が脱落しにくく、また寸法変
化も少ないICチップ用トレイを提供しようとするもの
である。
即ち、本発明は、溶融させた耐熱性合成樹脂と無機系充
填材と導電性粉末とを均一に混合し、得られた溶融状態
の組成物を金型内に射出して成形することを特徴とする
ICチップ用トレイの製造方法に関するものである。 本発明に用いる耐熱性合成樹脂としては、少なくとも13
0℃で20時間の条件下において、実質的に膨張,収縮,
変形が生じない合成樹脂が用いられる。具体的には、高
融点ポリプロピレン,フェノール樹脂,高融点ポリエス
テル,芳香族系ポリアミド,芳香族ポリカーボネート等
が用いられる。この中でも、特に耐熱性に優れている芳
香族ポリカーボネートを用いるのが好ましい。芳香族ポ
リカーボネートは2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-プ
ロパンや2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニ
ル)-プロパン等の二価のフェノール系化合物にホスゲン
を作用させて得られるものである。また、この二価のフ
ェノール系化合物に炭酸エステルを反応させて得ること
もできる。 無機系充填材は、得られたトレイの寸法安定性(低収縮
性),剛性,機械的強度等を向上させるためのものであ
り、具体的にはアルミナ,タルク,ガラス系充填材等が
用いられる。また、ガラス系充填材としてはガラス繊
維,ガラスビーズ,ガラスフレーク等が用いられる。特
に、ガラス系充填材は合成樹脂の機械的強度を著しく向
上させ、好ましいものである。一般的に、ガラス繊維と
しては外径5〜15μ、長さ0.02〜10mm程度のものが用い
られ、ガラスビーズとしては外径10〜100μの球状のも
のが用いられ、ガラスフレークとしては厚さ1〜20μ、
一辺の長さ0.05〜1mmの板状のものが用いられる。 導電性粉末は、得られたトレイに導電性を付与するもの
であり、トレイの帯電防止のために用いられるものであ
る。導電性粉末の具体例としては、カーボンブラックや
金属粉末等が用いられる。特に、カーボンブラックは比
重が小さく、得られたトレイの重量が軽くなるため好ま
しいものである。 上記の耐熱性合成樹脂を、まず、300℃以上の超高温に
加熱して溶融させる。そして、この溶融状態の耐熱性合
成樹脂中に、無機系充填材と導電性粉末とを添加し、均
一に混合する。 このようにして得られた溶融状態の組成物を、金型内に
射出して、所定形状に成形する。そして、金型内で冷却
させて、金型から取り出せば、ICチップ用トレイが得
られるのである。 本発明の方法において使用する無機系充填材の量は、耐
熱性合成樹脂100重量部対して、5〜100重量部程度配合
されるのが好ましい。無機系充填材の量が5重量部未満
であると、得られたトレイの寸法安定性,剛性及び機械
的強度があまり向上しない傾向となる。特に、本発明に
おいては、金型での射出成形法でICチップ用トレイを
得るため、延伸処理等の機械的強度を向上させる手段が
採用されておらず、無機系充填材を一定量以上混入させ
ることは、好ましいことである。また、無機系充填材の
量が100重量部を超えると、相対的に耐熱性合成樹脂の
量が少なくなり、所定の形状に射出成型しにくくなる傾
向が生じる。 本発明の方法において使用する導電性粉末の量は、耐熱
性合成樹脂100重量部に対して、10〜300重量部程度配合
されるのが好ましい。導電性粉末の量が10重量部未満に
なると、得られたトレイの帯電防止能が不十分となる傾
向が生じる。また、導電性粉末の量が300重量部を超え
ると、相対的に耐熱性性合成樹脂の量が少なくなり、所
定の形状に射出成型しにくくなる傾向と生じる。更に、
トレイの表面から導電性粉末が脱落してICチップに付
着し、ICチップの作動が不良となる恐れを生じる傾向
となる。 本発明に係る方法で得られたICチップ用トレイの場合
には、これにICチップを載置して、高温下の雰囲気中
で乾燥することができる。この乾燥は、一般的に少なく
とも130℃の温度で20時間以上ICチップを放置し、こ
れを10回以上を繰り返して行う。これにより、ICチッ
プに含有されている水分が除去され、ICの作動不良を
防止しうるのである。 本発明に係る方法で得られたICチップ用トレイは、I
Cチップのエージングの際は勿論、ICチップの洗浄等
の工程においても、またICチップの出荷時における包
装容器としても用いうるものである。
填材と導電性粉末とを均一に混合し、得られた溶融状態
の組成物を金型内に射出して成形することを特徴とする
ICチップ用トレイの製造方法に関するものである。 本発明に用いる耐熱性合成樹脂としては、少なくとも13
0℃で20時間の条件下において、実質的に膨張,収縮,
変形が生じない合成樹脂が用いられる。具体的には、高
融点ポリプロピレン,フェノール樹脂,高融点ポリエス
テル,芳香族系ポリアミド,芳香族ポリカーボネート等
が用いられる。この中でも、特に耐熱性に優れている芳
香族ポリカーボネートを用いるのが好ましい。芳香族ポ
リカーボネートは2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-プ
ロパンや2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニ
ル)-プロパン等の二価のフェノール系化合物にホスゲン
を作用させて得られるものである。また、この二価のフ
ェノール系化合物に炭酸エステルを反応させて得ること
もできる。 無機系充填材は、得られたトレイの寸法安定性(低収縮
性),剛性,機械的強度等を向上させるためのものであ
り、具体的にはアルミナ,タルク,ガラス系充填材等が
用いられる。また、ガラス系充填材としてはガラス繊
維,ガラスビーズ,ガラスフレーク等が用いられる。特
に、ガラス系充填材は合成樹脂の機械的強度を著しく向
上させ、好ましいものである。一般的に、ガラス繊維と
しては外径5〜15μ、長さ0.02〜10mm程度のものが用い
られ、ガラスビーズとしては外径10〜100μの球状のも
のが用いられ、ガラスフレークとしては厚さ1〜20μ、
一辺の長さ0.05〜1mmの板状のものが用いられる。 導電性粉末は、得られたトレイに導電性を付与するもの
であり、トレイの帯電防止のために用いられるものであ
る。導電性粉末の具体例としては、カーボンブラックや
金属粉末等が用いられる。特に、カーボンブラックは比
重が小さく、得られたトレイの重量が軽くなるため好ま
しいものである。 上記の耐熱性合成樹脂を、まず、300℃以上の超高温に
加熱して溶融させる。そして、この溶融状態の耐熱性合
成樹脂中に、無機系充填材と導電性粉末とを添加し、均
一に混合する。 このようにして得られた溶融状態の組成物を、金型内に
射出して、所定形状に成形する。そして、金型内で冷却
させて、金型から取り出せば、ICチップ用トレイが得
られるのである。 本発明の方法において使用する無機系充填材の量は、耐
熱性合成樹脂100重量部対して、5〜100重量部程度配合
されるのが好ましい。無機系充填材の量が5重量部未満
であると、得られたトレイの寸法安定性,剛性及び機械
的強度があまり向上しない傾向となる。特に、本発明に
おいては、金型での射出成形法でICチップ用トレイを
得るため、延伸処理等の機械的強度を向上させる手段が
採用されておらず、無機系充填材を一定量以上混入させ
ることは、好ましいことである。また、無機系充填材の
量が100重量部を超えると、相対的に耐熱性合成樹脂の
量が少なくなり、所定の形状に射出成型しにくくなる傾
向が生じる。 本発明の方法において使用する導電性粉末の量は、耐熱
性合成樹脂100重量部に対して、10〜300重量部程度配合
されるのが好ましい。導電性粉末の量が10重量部未満に
なると、得られたトレイの帯電防止能が不十分となる傾
向が生じる。また、導電性粉末の量が300重量部を超え
ると、相対的に耐熱性性合成樹脂の量が少なくなり、所
定の形状に射出成型しにくくなる傾向と生じる。更に、
トレイの表面から導電性粉末が脱落してICチップに付
着し、ICチップの作動が不良となる恐れを生じる傾向
となる。 本発明に係る方法で得られたICチップ用トレイの場合
には、これにICチップを載置して、高温下の雰囲気中
で乾燥することができる。この乾燥は、一般的に少なく
とも130℃の温度で20時間以上ICチップを放置し、こ
れを10回以上を繰り返して行う。これにより、ICチッ
プに含有されている水分が除去され、ICの作動不良を
防止しうるのである。 本発明に係る方法で得られたICチップ用トレイは、I
Cチップのエージングの際は勿論、ICチップの洗浄等
の工程においても、またICチップの出荷時における包
装容器としても用いうるものである。
実施例1 2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-プロパンにホスゲン
を作用して得られた粘度平均分子量約2300の芳香族ポリ
カーボネート100重量部(320℃に加熱して溶融させたも
の)と、ガラス繊維(旭ファイバーグラス(株)製、商
品名「グラスロンチョップドストランド」40重量部と、
アルミナ5重量部と、カーボンブラック25重量部とを混
合した混合組成物を、金型内に射出して皿状のトレイを
得た。このトレイの電気抵抗率は104Ω・cmであった。 このトレイ上にICチップを載置して、130℃で20時間
乾燥し、これを10回繰り返して、エージングした。エー
ジング後トレイの変形率を測定したところ、0.05%以下
であった。 実施例2 2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-プロパンにホスゲン
を作用して得られた粘度平均分子量約2800の芳香族ポリ
カーボネート100重量部(340℃に加熱して溶融させたも
の)と、ガラスフレーク(日本板硝子(株)製、商品名
「マイクロガラスフレークCEF48」)5重量部、タルク2
0重量部、カーボンブラック15重量部とを混合した混合
組成物を、金型内に射出して皿状のトレイを得た。この
トレイの電気抵抗率は104Ω・cmであった。 このトレイ上にICチップを載置して、130℃で20時間
乾燥し、これを10回繰り返して、エージングした。エー
ジング後トレイの変形率を測定したところ、0.05%以下
であった。 実施例3〜5 実施例1で用いた芳香族ポリカーボネートとガラス繊維
とカーボンブラックとを第1表の割合で用いてトレイを
得たところ、すべて実施例1と同等の性能を持つもので
あった。
を作用して得られた粘度平均分子量約2300の芳香族ポリ
カーボネート100重量部(320℃に加熱して溶融させたも
の)と、ガラス繊維(旭ファイバーグラス(株)製、商
品名「グラスロンチョップドストランド」40重量部と、
アルミナ5重量部と、カーボンブラック25重量部とを混
合した混合組成物を、金型内に射出して皿状のトレイを
得た。このトレイの電気抵抗率は104Ω・cmであった。 このトレイ上にICチップを載置して、130℃で20時間
乾燥し、これを10回繰り返して、エージングした。エー
ジング後トレイの変形率を測定したところ、0.05%以下
であった。 実施例2 2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-プロパンにホスゲン
を作用して得られた粘度平均分子量約2800の芳香族ポリ
カーボネート100重量部(340℃に加熱して溶融させたも
の)と、ガラスフレーク(日本板硝子(株)製、商品名
「マイクロガラスフレークCEF48」)5重量部、タルク2
0重量部、カーボンブラック15重量部とを混合した混合
組成物を、金型内に射出して皿状のトレイを得た。この
トレイの電気抵抗率は104Ω・cmであった。 このトレイ上にICチップを載置して、130℃で20時間
乾燥し、これを10回繰り返して、エージングした。エー
ジング後トレイの変形率を測定したところ、0.05%以下
であった。 実施例3〜5 実施例1で用いた芳香族ポリカーボネートとガラス繊維
とカーボンブラックとを第1表の割合で用いてトレイを
得たところ、すべて実施例1と同等の性能を持つもので
あった。
以上説明したように、本発明に係る方法で得られたIC
チップ用トレイは耐熱性及び帯電防止能に優れているの
で、このトレイにICチップを載置してエージングした
場合に、トレイを変形してICチップが取り出せなくな
ったり又はICチップが損傷したりすることを防止しう
るという効果を奏する。 また、本発明に係る方法で得られたICチップ用トレイ
は、重量が軽く且つ機械的強度等に優れているため、汎
用的に使用できる。即ち、ICチップの洗浄工程等やエ
ージング工程にも使用できると共に出荷時の包装容器と
しても使用できるため、エージング工程の前後でICチ
ップを他のトレイに移し替えるという作業を排除でき、
ICチップの製造及び搬送が合理化しうるという効果を
奏する。そして、ピンセット等でICチップを挟んで移
し替えることが不要となるため、ピンセット等でICチ
ップの周縁が損傷することを防止でき、ICチップの不
良品の発生を少なくしうるという効果をも奏する。 更に、本発明に係る方法で得られたICチップ用トレイ
は、導電性粉末がトレイ中に均一に混合された状態で存
在しているため、トレイ表面に導電性粉末が塗布された
場合に比較して、導電性粉末が脱落しにくく、ICチッ
プ中の集積回路が誤動作を起こすのを防止しうるという
効果を奏する。 また、本発明は、溶融状態の耐熱性樹脂中に、導電性粉
末と無機系充填材とが均一に混合された溶融組成物を、
金型内に射出して成形するものであるため、固化した成
形物(トレイ)は、金型の形状に固定され、寸法変化が
なく、誤差が生じにくい。従って、シートを真空成形し
たり圧空プレス成形する場合に比べて、所望の寸法のも
のが得られ、ICチップが載置できなくなるというよう
なことを防止しうるという効果を奏する。 更に、溶融状態の耐熱性樹脂に導電性粉末が混合される
ので、固体状態の耐熱性樹脂に導電性粉末を練り込む場
合に比べて、導電性粉末に負荷される剪断応力が少な
く、導電性粉末の破壊が防止しうるという効果を奏す
る。 なお、本発明においては、一般的に高強度のものが得ら
れない方法である射出成形法を採用しているが、溶融組
成物中に、無機系充填材が混合されているので、射出成
形法であっても、比較的高強度のトレイが得られるもの
である。
チップ用トレイは耐熱性及び帯電防止能に優れているの
で、このトレイにICチップを載置してエージングした
場合に、トレイを変形してICチップが取り出せなくな
ったり又はICチップが損傷したりすることを防止しう
るという効果を奏する。 また、本発明に係る方法で得られたICチップ用トレイ
は、重量が軽く且つ機械的強度等に優れているため、汎
用的に使用できる。即ち、ICチップの洗浄工程等やエ
ージング工程にも使用できると共に出荷時の包装容器と
しても使用できるため、エージング工程の前後でICチ
ップを他のトレイに移し替えるという作業を排除でき、
ICチップの製造及び搬送が合理化しうるという効果を
奏する。そして、ピンセット等でICチップを挟んで移
し替えることが不要となるため、ピンセット等でICチ
ップの周縁が損傷することを防止でき、ICチップの不
良品の発生を少なくしうるという効果をも奏する。 更に、本発明に係る方法で得られたICチップ用トレイ
は、導電性粉末がトレイ中に均一に混合された状態で存
在しているため、トレイ表面に導電性粉末が塗布された
場合に比較して、導電性粉末が脱落しにくく、ICチッ
プ中の集積回路が誤動作を起こすのを防止しうるという
効果を奏する。 また、本発明は、溶融状態の耐熱性樹脂中に、導電性粉
末と無機系充填材とが均一に混合された溶融組成物を、
金型内に射出して成形するものであるため、固化した成
形物(トレイ)は、金型の形状に固定され、寸法変化が
なく、誤差が生じにくい。従って、シートを真空成形し
たり圧空プレス成形する場合に比べて、所望の寸法のも
のが得られ、ICチップが載置できなくなるというよう
なことを防止しうるという効果を奏する。 更に、溶融状態の耐熱性樹脂に導電性粉末が混合される
ので、固体状態の耐熱性樹脂に導電性粉末を練り込む場
合に比べて、導電性粉末に負荷される剪断応力が少な
く、導電性粉末の破壊が防止しうるという効果を奏す
る。 なお、本発明においては、一般的に高強度のものが得ら
れない方法である射出成形法を採用しているが、溶融組
成物中に、無機系充填材が混合されているので、射出成
形法であっても、比較的高強度のトレイが得られるもの
である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 69/00 G01R 31/30 6912−2G H01L 21/304 341 C 8831−4M 21/68 T 8418−4M 23/00 Z
Claims (2)
- 【請求項1】溶融させた耐熱性合成樹脂と無機系充填材
と導電性粉末とを均一に混合し、得られた溶融状態の組
成物を金型内に射出して成形することを特徴とするIC
チップ用トレイの製造方法。 - 【請求項2】耐熱性合成樹脂として芳香族ポリカーボネ
ート、無機系充填材としてガラス系充填材、導電性粉末
としてカーボンブラックを用いる請求項(1)記載のI
Cチップ用トレイの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63202585A JPH0646636B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | Icチップ用トレイの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63202585A JPH0646636B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | Icチップ用トレイの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0251237A JPH0251237A (ja) | 1990-02-21 |
JPH0646636B2 true JPH0646636B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=16459920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63202585A Expired - Lifetime JPH0646636B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | Icチップ用トレイの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0646636B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3353789B2 (ja) * | 1991-10-25 | 2002-12-03 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | Ic用トレー |
TW401454B (en) * | 1992-06-02 | 2000-08-11 | Sumitomo Chemical Co | Liquid crystal polyester resin composition and molded article |
KR940006241A (ko) * | 1992-06-05 | 1994-03-23 | 이노우에 아키라 | 기판이재장치 및 이재방법 |
JP2007201066A (ja) * | 2006-01-25 | 2007-08-09 | Murata Mach Ltd | 枚葉搬送用トレイ及び枚葉搬送用トレイの保管又は搬送装置 |
JP4860511B2 (ja) * | 2007-03-13 | 2012-01-25 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 導電性芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および成形品 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58140206A (ja) * | 1982-02-15 | 1983-08-19 | Aron Kasei Co Ltd | 押出成形機および押出成形方法 |
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-
1988
- 1988-08-12 JP JP63202585A patent/JPH0646636B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0251237A (ja) | 1990-02-21 |
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