JPH0645844B2 - 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔コイルの焼鈍処理方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム箔コイルの焼鈍処理方法

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JPH0645844B2
JPH0645844B2 JP17975887A JP17975887A JPH0645844B2 JP H0645844 B2 JPH0645844 B2 JP H0645844B2 JP 17975887 A JP17975887 A JP 17975887A JP 17975887 A JP17975887 A JP 17975887A JP H0645844 B2 JPH0645844 B2 JP H0645844B2
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真蔵 宮本
勝幸 長友
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔コイ
ルの焼鈍処理方法、特にエッチング特性をあげるために
事前に実施される焼鈍処理方法の改良に関する。
なお、この明細書において、アルミニウムの語はこの合
金を含む意味において用いる。
従来の技術 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔は、その実効面積
を拡大して単位面積当りの静電容量の増大するため、一
般に電気化学的あるいは化学的エッチングが施される
が、エッチング機能を向上させるためエッチングに先立
って該箔を焼鈍処理することが従来より行われている。
この焼鈍は一般的には、焼鈍炉内でアルミニウムコイル
のまゝ行われる。
従来、上記の焼鈍は、真空ポンプ等により炉内を真空引
きしたのち所定の真空度に達した時点で加熱を開始する
真空焼鈍により行われていた。ところがかゝる方法では
次のような欠点があることが判明した。
発明が解決しようとする問題点 即ち、真空引きから加熱焼鈍の過程でアルミニウムコイ
ルの各層間の特に端部に隙間が生じ、その結果、該コイ
ル端部が変形して外観形状不良となるばかりでなく、エ
ッチング特性に劣るものとなり、満足すべき静電容量が
得られない部分を生じるという欠点があった。またこの
ため、コイル端部は実際上製品として使用できないこと
から、従来では該端部を切除しており、歩留が悪いもの
となるというような欠点があった。
この発明は、上記欠点を解消するためになされたもので
あって、コイル端部の各層間の隙間の発生を可及的防止
すると共に、コイル端部における静電容量の減少を防止
してコイルの幅方向全体にわたって均一かつ大きな静電
容量の得られる電解コンデンサ電極用アルミニウム箔コ
イルの焼鈍処理方法を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 上記目的のためにこの発明は、真空焼鈍法に代えてキャ
リヤガス焼鈍法を採用することを主旨とするものであ
る。
即ち、この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウム
箔コイルを焼鈍処理するに際し、炉内雰囲気を圧力1〜
500Torrの不活性ガス雰囲気に調整したのち、該
雰囲気を保持しながら所定温度に加熱して焼鈍すること
を特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔コイ
ルの焼鈍処理方法を要旨とする。
この発明の実施において、炉内を不活性ガスに置換する
ために予め行う初期排気工程は、該工程中においてもア
ルミニウム箔コイルに隙間を発生させることがないよう
にするため、大気圧(760Torr)から少なくとも
10Torrの真空度に達するまでの過程での減圧速度
を、瞬間減圧速度38Torr/分以下のゆっくりとし
た速度で行うものとすることが望ましい。
第1図は、この発明による焼鈍工程の概略を経時的に示
す工程図であり、曲線(A)は炉内雰囲気圧力の変化の
状態を示す。
同図に示すように、上記の初期排気工程は、炉内が大気
圧から10-2Torr程度の真空度に達するまで、真空
ポンプによって真空引きするものであり、該真空度に達
したのちすぐさま炉内にAr ガス等の不活性ガスの導入
を開始する。そして、その際真空ポンプの作動制御によ
り、炉内の不活性ガス雰囲気を1〜500Torrの圧
力範囲に調整保持するものとし、所定圧力値が得られた
時点で加熱を開始する。ここに、加熱開始後の不活性ガ
ス雰囲気圧力が上記範囲を逸脱するときは、次のような
欠点が派生する。即ち、1Torr未満であると、コイ
ルをとりまく雰囲気圧力が小さすぎるため、加熱開始後
において、アルミニウム箔コイルの内部から外方向に作
用するガス圧によって該コイルの端縁部に隙間を発生さ
せ、結果的に該部のエッチング特性、ひいては静電容量
特性を著しく劣化せしめるものとなる。また、逆に50
0Torrをこえて雰囲気圧力が高すぎると、前記隙間
の発生は抑制しうるものゝ、コイルの全体についてエッ
チング特性の悪いものとなり、高い静電容量を有する焼
鈍アルミニウム箔を得ることができない。最も好適な圧
力範囲は、実験結果によれば概ね10〜150Torr
程度の範囲である。
不活性ガス中での加熱焼鈍の温度、時間等の条件は、従
来の真空焼鈍法に準じる条件で行えば良く、この発明に
おいて特に限定されるものではない。
発明の効果 この発明は上述のように、電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム箔コイルを焼鈍処理するに際し、炉内雰囲気を圧
力1〜500Torrの不活性ガス雰囲気に調整したの
ち、該雰囲気を保持しながら所定温度に加熱して焼鈍す
ることを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム
箔コイルの焼鈍処理方法、いわばキャリヤガス焼鈍法を
採用するものであり、これによってアルミニウム箔コイ
ルの特に巻端、即ち端縁部に隙間を発生させることな
く、従って該端縁部に有害な変形を生じさせることなく
全体に亘って均一に良好な焼鈍処理効果を及ぼしめるこ
とができる。この理由は、定かなものではないが、加熱
によってコイル内から外向きに作用するガス圧が、炉内
の不活性ガス雰囲気の圧力と調和し、その結果コイルの
端縁部の変形が防止されること、及び真空焼鈍では放射
伝熱が支配的であるため炉内でコイル間の温度バラツキ
が大きいものとなるのに対し、少量でも炉内に不活性ガ
スが流れることにより、対流伝熱の要素が加わることに
よって温度のバラツキが少ないものとなること、等によ
るものと推測される。
上記のように、コイルの端縁部に隙間を発生させること
なく均一な焼鈍処理を完遂しうることで、その後に施す
エッチング処理において表面全体をむらなく均一にエッ
チングでき、ひいては静電容量を増大しうると共に、コ
イルの巻端部の前記隙間の発生に基づく形成不良、焼鈍
不良がないことにより、従来のように該巻端部を切除す
る必要がなくなり、歩留りを向上でき、ひいては製品コ
ストの低減をはかることができる。
実施例 次に、この発明の実施例を、従来方法による従来例と比
較例との対比において示す。
(実施例・比較例) 純度99.99%、厚さ100μm、長さ1000mの
アルミニウム箔からなるコイルを用い、各コイルを焼鈍
炉内にセットしたのち、真空ポンプによって炉内の排気
を行った。このさい、大気圧(760Torr)から1
0Torrの真空度に達するまでの真空引きは、その減
圧速度を約20Torr/分に調整して行い、その後更
に真空引きを行って炉内を約10-2Torrの真空にし
た。
続いて、別の系から炉内にAr ガスの導入を開始し、該
ガスを流しながら真空ポンプも同時に作動させて、炉内
圧力を当初の1×10-2Torrの状態から760To
rrに達するまでの各種の設定圧力に調整保持するもの
とし、各種設定圧力が得られた時点で加熱を開始し、各
アルミニウム箔コイルにつき550℃×1時間の加熱焼
鈍処理を施し、それぞれ焼鈍済のアルミニウム箔コイル
を得た。
そして、焼鈍済の各コイルにつき、目視観察によって、
その端縁部の隙間発生の有無を調べると共に、そのコイ
ル中央部と端縁部から得たアルミニウム箔を試料とし
て、それらをエッチング処理したのち各試料の静電容量
を測定した。エッチングは、処理液:5wt%塩酸、液
温:80℃、電流密度:DC10A/ dm2、エッチング
時間:6分の条件で行い、静電容量はエッチング箔を硼
酸水溶液中で230Vに化成して測定した。それらの結
果を第1表に示す。
(従来例) 前記同様のコイルをセットした炉中の真空引きを行い
(初期減圧速度200Torr/分)、最終的に炉内を
1×10-4Torrの真空度としたのち、該真空中で加
熱を開始し、550℃×1時間の加熱処理を行った。
これによって得られた試料につき、前記実施例・比較例
と同様の観察、測定を行い、その結果を第1表に対比し
て示した。
上記第1表の結果から明らかであるように、この発明の
実施によれば、コイル端部の隙間の発生を防止すること
ができ、それに伴ってコイル端部に至るまで中央部と同
等のしかも良好なエッチング特性を付与し得て優れた静
電容量を帯有せしめうるものであることを確認し得た。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による焼鈍処理工程中における炉中の
雰囲気制御状態を経時的に示したグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解コンデンサ電極用アルミニウム箔コイ
    ルを焼鈍処理するに際し、炉内雰囲気を圧力1〜500
    Torrの不活性ガス雰囲気に調整したのち、該雰囲気
    を保持しながら所定温度に加熱して焼鈍することを特徴
    とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔コイルの焼
    鈍処理方法。
  2. 【請求項2】炉内を不活性ガスに置換するために予め行
    うところの、大気圧から10Torrの真空度に達する
    までの初期排気を、最大瞬間減圧速度38Torr/分
    以下の条件で行う特許請求の範囲第1項記載の電解コン
    デンサ電極用アルミニウム箔コイルの焼鈍処理方法。
JP17975887A 1987-07-17 1987-07-17 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔コイルの焼鈍処理方法 Expired - Fee Related JPH0645844B2 (ja)

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