JPH0645840A - 増幅回路 - Google Patents

増幅回路

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JPH0645840A
JPH0645840A JP5127746A JP12774693A JPH0645840A JP H0645840 A JPH0645840 A JP H0645840A JP 5127746 A JP5127746 A JP 5127746A JP 12774693 A JP12774693 A JP 12774693A JP H0645840 A JPH0645840 A JP H0645840A
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F3/00Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/30Single-ended push-pull [SEPP] amplifiers; Phase-splitters therefor
    • H03F3/3069Single-ended push-pull [SEPP] amplifiers; Phase-splitters therefor the emitters of complementary power transistors being connected to the output
    • H03F3/3071Single-ended push-pull [SEPP] amplifiers; Phase-splitters therefor the emitters of complementary power transistors being connected to the output with asymmetrical driving of the end stage
    • H03F3/3072Single-ended push-pull [SEPP] amplifiers; Phase-splitters therefor the emitters of complementary power transistors being connected to the output with asymmetrical driving of the end stage using Darlington transistors

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Abstract

(57)【要約】 【目的】特性劣化をもたらすことなく、アイドリング調
整や温度補償を不要としたプッシュプル型の増幅回路を
提供することを目的とする。 【構成】正側電源端子+Bと負側電源端子−Bの間に第
1の出力トランジスタQ2 と第2の出力トランジスタQ
3が直列の接続されて、プッシュプル型出力回路が構成
される。トランジスタQ2 のコレクタと電源端子の間に
は、電流検出用抵抗RI が挿入され、これに並列にバイ
パス用ダイオードDが接続されている。出力トランジス
タQ2 のコレクタにエミッタが接続され、ベースにコレ
クタが接続された誤差増幅用トランジスタQ1 が設けら
れ、これが基準電圧VB と電流検出用抵抗RI の両端電
圧の差を増幅して、出力トランジスタQ2 ,Q3 に帰還
されて、バイアス電流制御がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プッシュプル型の増
幅回路に係り、特にその出力回路部のバイアス安定化技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】プッシュプル形式の一般的なパワーアン
プの出力段は、図9のように構成されている。npnト
ランジスタQ11とpnpトランジスタQ12が出力トラン
ジスタであり、これらに所定のバイアスを与えるため
に、抵抗RB1,RB2およびnpnトランジスタQ13から
なるバイアス回路が設けられている。抵抗RB1,RB2の
比を設定することによって出力段トランジスタQ11,Q
12のベース・ベース間電圧を変化させ、これによりアイ
ドリング電流が決定される。
【0003】この様な従来のパワーアンプ出力段構成で
は、トランジスタQ11,Q12の発熱によってトランジス
タのベース・エミッタ間電圧が下がり、電流が増大する
という熱暴走を防止するために、バイアス用トランジス
タQ13と出力段トランジスタQ11,Q12とは一般に熱結
合させておくことが必要である。出力段トランジスタQ
11,Q12のエミッタ抵抗RE は、これらのトランジスタ
の電流増大に対して負帰還作用を有する。しかし、一般
的なパワーアンプではこのエミッタ抵抗RE は1Ω以下
の極めて小さい値であるため、僅かのバイアス電圧の変
化とVBEの変化により、電流が大きく影響される。した
がって上述の熱結合が、通常不可欠とされる。また、素
子特性のばらつきにより、アイドリング電流が大きく変
化するため、バイアス抵抗RB1,RB2は固定ではなく、
調整できるものでなければならない。すなわち出力トラ
ンジスタを交換した場合には、バイアス抵抗RB1,RB2
による調整のやり直しが必要である。更に、バイアス用
トランジスタQ13を出力トランジスタQ11,Q12と熱結
合させるためには、出力トランジスタQ11,Q12の放熱
器にバイアス用トランジスタQ13を取り付ける必要があ
り、構造上の工夫をしなければならない。
【0004】これらの問題を解決するものとして、出力
トランジスタのエミッタ抵抗RE の両端電圧を検出し
て、これにより出力トランジスタのベース間バイアスを
制御する技術が提案されている(例えば、特公昭54−
12031号公報、第3図,第4図参照)。しかしなが
ら、プッシュプル形式の出力トランジスタのエミッタに
挿入される抵抗RE は、もともと動作バランスを取るた
めのものであって、1Ω以下の極めて小さい値である。
したがって、大振幅動作の場合はともかく、小電流動作
の場合にはエミッタ抵抗による検出電圧の変化が小さ
く、バイアス制御の正確性を確保することが困難であ
る。また、検出電圧を大きくするためにエミッタ抵抗R
Eを大きくすることは、アンプの出力インピーダンスが
大きくなってしまい問題が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の一
般的なパワーアンプ出力段構成では、アイドリング調整
が必要であり、また熱結合による温度補償が不可欠であ
って、そのための構造上の工夫も必要になるといった問
題があった。また、出力トランジスタのエミッタ抵抗の
両端電圧によってバイアス制御を行う方法では、精密な
制御が難しく、精密制御を実現するためにエミッタ抵抗
を大きくすると、出力インピーダンスの増大等のアンプ
特性劣化をもたらす。この発明は、特性劣化をもたらす
ことなく、アイドリング調整や温度補償を不要としたプ
ッシュプル型の増幅回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る増幅回路
は、第1に、相補的に動作する第1,第2の出力トラン
ジスタが直流電源端子間に直列接続され、それらのベー
スが前段出力により駆動されるプッシュプル型の出力回
路と、この出力回路のバイアス電流を検出するため前記
第1,第2のトランジスタのいずれか一方と直流電源端
子との間に挿入された電流検出用抵抗と、この電流検出
用抵抗の両端に生じる電圧と基準電圧の差を増幅して前
記出力回路のバイアス電流を負帰還制御する誤差増幅手
段と、前記電流検出用抵抗に並列接続されて信号出力時
の電流をバイパスするダイオードとを備えたことを特徴
とする。この発明に係る増幅回路は、第2に、相補的に
動作する第1,第2の出力トランジスタが直流電源端子
間に直列接続され、それらのベースが前段出力により駆
動されるプッシュプル型の出力回路と、この出力回路の
バイアス電流を検出するため前記第1,第2のトランジ
スタのいずれか一方と直流電源端子との間に挿入された
電流検出用抵抗と、この電流検出用抵抗の両端に生じる
電圧と基準電圧の差を増幅して前記出力回路のバイアス
電流を負帰還制御する誤差増幅手段と、前記電流検出用
抵抗に並列接続されて信号出力時の電流をバイパスする
ダイオードと、前記電流検出用抵抗の両端電圧をその底
の状態で充電保持して、信号出力時の前記誤差増幅手段
の出力電流を平滑化する歪み低減手段とを備えたことを
特徴とする。
【0007】
【作用】第1の発明によると、アイドリング電流検出用
抵抗を出力トランジスタの電源側に配置し、その両端電
圧と基準電圧との誤差増幅を利用してバイアス電流の自
動的な負帰還制御を行うことにより、アイドリング調整
や温度補償を不要としている。電流検出用抵抗には、信
号出力時の電流をバイパスするためのダイオードが並列
接続されているため、電源側に抵抗を設けたことによる
電力損失の増大や出力信号振幅の低下は問題にならない
程度に抑えられる。この様なバイパス用ダイオードの付
加は、出力トランジスタに大電流が流れている信号出力
時にはアイドリング電流の検出が不要であるために許容
される。そして、出力トランジスタの出力端子側の抵抗
でアイドリング電流検出を行う従来の方法に対して、電
流検出用抵抗の抵抗値を大きくしても、出力インピーダ
ンス増大といった特性劣化をもたらすことはない。とこ
ろでこの様なフィードバックによるバイアス電流制御を
行った場合、それだけでは歪み特性が多少低下する。負
荷をつけて信号を出力した時に電流検出用抵抗にも負荷
電流が流れ、誤差増幅に用いられるトランジスタが半波
毎にカットオフするためである。第2の発明では、電流
検出用抵抗の両端電圧をそれが底の状態で充電保持する
手段を設けて、信号出力時の誤差増幅手段の出力電流を
平滑化することにより、歪み低減することができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
を説明する。図1は、第1の実施例に係る増幅回路の要
部構成を示す。正側電源端子+Bと負側電源端子−Bの
間に第1の出力トランジスタQ2 と第2の出力トランジ
スタQ3 が直列接続されて、プッシュプル型出力回路が
構成されている。この実施例では、第1の出力トランジ
スタQ2 はnpnトランジスタであり、第2の出力トラ
ンジスタQ3 はpnpトランジスタである。これら二つ
の出力トランジスタQ2 ,Q3 のエミッタが、小さいエ
ミッタ抵抗RE を介して出力端子OUTに接続されてい
る。またこれら二つの出力トランジスタQ2 ,Q3 のう
ちこの実施例では、トランジスタQ2 のコレクタと正側
電源端子の間に、電流検出用抵抗RI が挿入されてい
る。電流検出用抵抗RI には並列にバイパス用ダイオー
ドDが接続されている。
【0009】出力トランジスタQ3 のベースは、プリド
ライブ回路の出力トランジスタQ4のコレクタに接続さ
れ、出力トランジスタQ3 ,Q2 のベース間にはバイア
ス用抵抗RBBが接続されている。出力トランジスタQ2
のコレクタにエミッタが接続され、ベースにコレクタが
接続されたpnpトランジスタQ1 は、電流検出用抵抗
RI の両端電圧によって出力回路のバイアス電流を制御
するための誤差増幅回路を構成するトランジスタであ
る。このトランジスタQ1 のベースと正電源端子の間に
は基準電圧源VB が設けられている。トランジスタQ1
はこの基準電圧源と電流検出用抵抗RI の両端電圧の差
を増幅して、これがバイアス抵抗RBBの両端電圧の変化
として出力トランジスタQ2 ,Q3 に帰還されて、バイ
アス制御がなされることになる。
【0010】この増幅回路の概略動作を次に説明する。
図1に示すように、出力回路にアイドリング電流II が
流れているとする。この時、電流検出用抵抗RI の両端
に発生する電圧と基準電圧VB との差に応じてトランジ
スタQ1 には電流IC が流れる。この電流IC の変化が
バイアス抵抗RBBによって出力トランジスタQ2 ,Q3
のベース間バイアス電圧VBBの変化となり、アイドリン
グ電流II の変化にフィードバックされる。すなわち、
アイドリング電流II が小さくなり、VI =RI ・II
が小さくなると、トランジスタQ1 は順方向バイアスが
大きくなり、これにより電流IC が増加する。この結果
バイアス電圧VBBが大きくなり、アイドリング電流II
が増加するというフィードバック制御がなされる。つま
り、トランジスタQ1 の部分は、誤差増幅によりアイド
リング電流II を一定化する定電流回路を構成している
ことになる。
【0011】以上の動作をより具体的に、式を用いて説
明すると次のとおりである。電流検出用抵抗RI の両端
電圧は、トランジスタQ1 のベース・エミッタ間電圧を
VBE1 として、 VI =VB −VBE1 …(1) である。一方、アイドリング電流をII 、トランジスタ
Q1 のベース電流をIB、コレクタ電流をIC とする
と、 VI =RI (II +IC +IB )…(2) である。ここで、アイドリング電流II がコレクタ電流
IC より十分大きく、ベース電流IB がコレクタ電流I
C に比べて十分小さいとすると、ベース電流IBを無視
することができ、(1)式と(2)式から、 VB −VBE1 =RI (II +IC )…(3) となる。(3)式の左辺は一定であるから、アイドリン
グ電流II が増加すれば、コレクタ電流IC が減少する
という関係になる。一方、出力トランジスタQ2 ,Q3
のベース・エミッタ間電圧をそれぞれ、VBE2 ,VBE3
とすると、IC とII の関係は、 II = {RBB・IC −(VBE2 +VBE3 )}/2RE …(4) となり、コレクタ電流IC の減少によってアイドリング
電流II が減少するという制御がなされることになる。
なお(4)式において、VBE2 ,VBE3 ,RE 等は、フ
ィードバックループ内のため、その誤差,ばらつき,温
度特性等は無視することができる。
【0012】ところで、電流検出用抵抗RI の値は、数
10mAのアイドリング電流を検出するために、数Ω〜
数10Ωが必要である。そしてトランジスタQ2 と電源
端子の間にこの電流検出用抵抗RI のみが設けられてい
るとすると、この電流検出用抵抗RI には、出力端子O
UTに負荷を繋いで信号を出した時に、例えば数Aとい
う大きな負荷電流が流れる。このことは、電流検出用抵
抗RI での電力損失が大きくなり、また出力振幅が十分
にとれなくなることを意味する。バイパス用ダイオード
Dは、この様な信号出力時の不都合を回避するために設
けられている。大電流が流れている間は、そもそもアイ
ドリング電流検出は必要がないから、この様にダイオー
ドDを接続することは、アイドリング電流制御に支障は
ない。また、差動増幅用トランジスタQ1 のコレクタ電
流IC の変化は、出力端子OUTの電位には直接影響し
ない。出力端子OUTの電位は、全体のフィードバック
によってほぼ0V付近に安定化されている。
【0013】図2は、第1の実施例をより具体化した実
施例の増幅回路である。図1の第1の出力トランジスタ
Q2 の部分に、ダーリントン接続された二つのトランジ
スタQ21,Q22が用いられ、同様に第2の出力トランジ
スタQ3 の部分に、ダーリントン接続された二つのトラ
ンジスタQ31,Q32が用いられている。トランジスタQ
21,Q22のコレクタと正電源端子+Bの間に、図1の電
流検出用抵抗RI に相当する電流検出用抵抗R6 が挿入
され、これに並列にバイパス用ダイオードD1が接続さ
れている。誤差増幅用トランジスタQ1 のベースに与え
られる基準電圧VB は、抵抗R4,R5 の分圧により得
ている。ここで抵抗R4 とベース端子の間に設けられて
いるダイオードD2 は、トランジスタQ1 のベース・エ
ミッタ間電圧VBEの温度補償用である。抵抗R3 は、図
1のベース間バイアス用抵抗RBBに相当する。
【0014】トランジスタQ1 のコレクタは、抵抗R2
,R1 を介して正電源端子+Bに接続されている。こ
れらの抵抗R2 ,R1 は、アイドリング電流II とトラ
ンジスタQ1 のコレクタ電流IC の比を大きくするた
め、すなわちコレクタ電流IC を減らすために設けられ
ている。これらの抵抗R2 ,R1 は本質的ではなく、こ
れらがなくても動作する。また、ベース間バイアス用抵
抗R3 には並列に安定化用コンデンサC2 が設けられ、
抵抗R1 とR2 の接続ノードと出力端子OUTの間には
ブートストラップ用コンデンサC1 が設けられている。
これらも必須のものではない。出力端子OUTは、図示
のように抵抗R10,R11によるフィードバック回路でプ
リドライブ回路Aにフィードバックされて、出力安定化
が図られている。
【0015】この回路において、例えばアイドリング電
流を15mAに設定するとして、電流検出用抵抗R6 の
値を10Ωとすると、この電流検出用抵抗R6 の両端電
圧は150mVとなる。誤差増幅用トランジスタQ1 の
ベース・エミッタ間電圧VBEとダイオードD2 の順方向
電圧降下VF とは相殺するので、抵抗R4 の両端に15
0mVが出るように、抵抗R4 とR5 の比を設定すれば
よい。これは、現実的な抵抗の誤差を考慮しても、調整
なしで容易に設定できる範囲である。ダイオードD2 、
トランジスタQ1 のばらつきを考えるならば、この部分
にデュアルトランジスタ等を用いて誤差を抑制すること
もできる。逆に、僅かの変動を許容して、ダイオードD
2 を省略しても、誤差増幅用トランジスタQ1 の温度上
昇による熱暴走は容易には起こらない。例えば、温度上
昇がΔT=75℃として、この時トランジスタのベース
・エミッタ間電圧VBEは約150mV減少する。これに
より電流検出用抵抗R6 の両端電圧は約300mVとな
り、したがってアイドリング電流は30mAとなる。し
かしこの電流増加は出力トランジスタQ22,Q32の僅か
の発熱増加となるだけであって、誤差増幅用トランジス
タQ1 自身の発熱とはならず、アイドリング電流は安定
する。
【0016】上記実施例は、アイドリング電流制御とし
ては十分であるが、出力回路の歪み特性が若干悪くな
る。これは、出力端子OUTに負荷をつけて信号を出力
した時に、電流検出用抵抗R6 に負荷電流が流れ、ダイ
オードD1 でクランプされているとはいっても、電流検
出用抵抗R6 の両端電圧VI が基準電圧VB よりも高く
なって、誤差増幅用トランジスタQ1がカットオフされ
るためである。この様子を、図5に示す。
【0017】出力信号が正の半波となる区間Aでは、電
流検出用抵抗R6 に大きな負荷電流が流れ、ダイオード
D1 でクランプされても依然、電流検出用抵抗R6 の両
端電圧VI は基準電圧VB よりも大きいという状態にあ
る。この時誤差増幅用トランジスタQ1 は、常にコレク
タ電流を減らそうとして結局カットオフに至ってしま
う。また出力信号が負の半波となる区間Bでは、負荷電
流は負側の出力トランジスタQ31,Q32を流れ、正側の
出力トランジスタQ21,Q22はカットオフしようとする
が、電流検出用抵抗R6 の両端電圧VI が基準電圧VB
より小さくなると、誤差増幅用トランジスタQ1 はコレ
クタ電流を増してアイドリング電流II を増やそうとす
るのである。
【0018】誤差増幅用トランジスタQ1 は、出力段ト
ランジスタから見て入力側に位置しているため、上述し
た信号の半波毎(区間A)に生じる同トランジスタのカ
ットオフより、出力信号に少なからずスイッチング歪み
を生じてしまう。この歪みはその性格上、フィードバッ
クループ内であってもなかなか取り切れずに、結局出力
信号の歪みとして残ってしまう。
【0019】このような問題を解決した第2の実施例
を、次に説明する。図3はその要部構成であり、図2の
実施例の回路構成を基本として、これに付加した部分を
示している。すなわち、電流検出用抵抗R6 とトランジ
スタQ1 のエミッタの間にダイオードD3 が挿入され、
トランジスタQ1 のエミッタと正電源端子+Bの間にコ
ンデンサC4 が設けられている。また、エミッタへのダ
イオードD3 の付加に伴って、その温度補償のためにベ
ース側にもダイオードD4 が付加されている。ダイオー
ドD3 およびコンデンサC4 は、信号出力時においても
誤差増幅用トランジスタQ1 のコレクタ電流IC をほぼ
一定に保持して、歪みを低減する回路を構成している。
【0020】すなわち、図6に示すように、電流検出用
抵抗R6 による検出電圧VI の低い底の状態での電流で
コンデンサC4 が充電され、大きな負荷電流によって検
出電圧VI が大きくなったときにはダイオードD3 は逆
バイアスとなる。これによりコンデンサC4 に保持され
る電圧VC はほぼ一定の値になり、ほぼ一定の値で流れ
続け、図5に示したような半波毎のカットオフが生じな
い。これによりトランジスタQ1 がスイッチング歪みの
発生源となることを回避することがされ、その結果出力
信号の歪みが低減される。
【0021】図4は、この第2の実施例をより具体化し
た増幅回路構成を示している。図2の構成に対して、歪
み低減回路としてダイオードD3 とコンデンサC4 が追
加されている。またこの具体回路では、位相補正用コン
デンサC6 ,C7 が設けられ、出力端子には、抵抗R1
2,コンデンサC5 、インダクタンスL,抵抗R13によ
る負荷(スピーカ)位相補正回路が設けられている。
【0022】図4の構成では、ある条件下で不都合が生
じることがあり得る。即ち出力信号が負の半波となる区
間Bで振幅が大きいとき、トランジスタQ31,Q32のベ
ース電流IB ,エミッタ電流IEが増加し、出力段中点
(抵抗R8 ,R9 の接続点)とトランジスタQ31のベー
スとの間の電圧が増して、トランジスタQ22のコレクタ
電流が減ろうとする。これによりトランジスタQ1 のコ
レクタ電流が増加して、トランジスタQ22のコレクタ電
流を一定に保とうとする。このとき結果的に、出力段ベ
ースバイアス回路を構成する比較的大容量のコンデンサ
C2 の両端電圧が増す。これは高い周波数域ではほとん
ど問題にならないが、低周波域では顕著に現れる。その
結果、次に振幅が減ったときに、コンデンサC2 に保持
された増大電圧により、アイドリング電流が増大すると
いうことが起こり得る。また、大振幅が入ってクリップ
したとき等、前段増幅回路からオーバードライブが生
じ、トランジスタQ1 のエミッタよりコレクタの電位が
上がることもある。この場合には、コンデンサC4 の両
端電圧が減少してしまい、次に振幅が減ったときにやは
りトランジスタQ1 のコレクタ電流が増えて、アイドリ
ング電流が増大するということが起こり得る。
【0023】図7は、図4を変形してこのような問題を
解決した実施例の回路である。この実施例では、ボトム
充電をコンデンサC1 で行うべく、抵抗R1 の電源側端
子をトランジスタQ1 のコレクタに接続している。これ
に伴って、図4のダイオードD3 ,D4 及びコンデンサ
C4 を削除している。また出力段の抵抗R8 ,R9 も削
除している。コンデンサC2 は図4のそれに比べて小容
量化されている。
【0024】図8は、この実施例の回路の動作波形を図
6に対応させて示したものである。この実施例では、出
力段電流によってトランジスタQ1 の電流IQ が決ま
り、これがコンデンサC1 の充電電流となり、またバイ
アス回路の供給電流IC となる。即ち、アイドリング電
流が減ると抵抗R6 の両端電圧V1 が小さくなってトラ
ンジスタQ1 の電流IQ が増大する。この電流IQ によ
りコンデンサC1 に充電がなされ、コンデンサC1 →抵
抗R2 →トランジスタQ21→トランジスタQ22→コンデ
ンサC1 のループでアイドリング電流が負帰還制御され
る。この実施例によれば、大容量のコンデンサC1 によ
りボトム電圧の平滑,保持がなされるので、上述した特
殊条件下での無用なアイドリング電流の増大が抑制され
る。
【0025】この発明は上記実施例に限られるものでは
ない。実施例では、正電源側に電流検出用抵抗を挿入し
て、その検出電流により誤差増幅とフィードバック制御
を行ったが、対称的に負電源側にこれらと等価の回路を
設けることもできる。また実施例では、誤差増幅に一つ
のトランジスタを用いたが、差動増幅回路,演算増幅回
路等他の回路を誤差増幅手段として用いることもでき
る。もちろんこれらがIC化されたものでもよい。更に
実施例では、第1のトランジスタがnpn、第2のトラ
ンジスタがpnpである一般的なプッシュプル構成の出
力回路の場合を説明したが、第1,第2のトランジスタ
が共にnpn或いはpnpであって、それらが相補的に
駆動されるようにした出力回路形式の増幅回路にも同様
にこの発明を適用することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
アイドリング電流検出用抵抗を出力トランジスタの電源
側に配置し、その両端電圧と基準電圧との誤差増幅を利
用してバイアス電流のフィードバック制御を行うことに
より、アイドリング調整や温度補償を不要とし、しかも
電流検出用抵抗には、信号出力時の電流をバイパスする
ためのダイオードを並列接続して、電流検出用抵抗を付
加したことによる電力損失の増大や出力信号振幅の低下
を抑制した増幅回路を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る増幅回路の要部
構成を示す図。
【図2】同実施例の具体回路構成を示す図。
【図3】この発明の第2の実施例に係る増幅回路の要部
構成を示す図。
【図4】同実施例の具体回路構成を示す図。
【図5】第1の実施例の動作を説明するための波形図。
【図6】第2の実施例の動作を説明するための波形図。
【図7】図4の実施例回路を変形した実施例の回路を示
す図。
【図8】図7の回路の動作波形図。
【図9】従来の増幅回路の出力部構成を示す図。
【符号の説明】
Q1 …誤差増幅用トランジスタ、Q2 ,Q3 ,Q21,Q
22,Q31,Q32…出力トランジスタ、RI ,R6 …アイ
ドリング電流検出用抵抗、D,D1 …バイパス用コンデ
ンサ、VB …基準電圧、D3 ,C4 …歪み低減回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相補的に動作する第1,第2の出力トラ
    ンジスタが直流電源端子間に直列接続され、それらのベ
    ースが前段出力により駆動されるプッシュプル型の出力
    回路と、 この出力回路のバイアス電流を検出するため前記第1,
    第2のトランジスタのいずれか一方と直流電源端子との
    間に挿入された電流検出用抵抗と、 この電流検出用抵抗の両端に生じる電圧と基準電圧の差
    を増幅して前記出力回路のバイアス電流を負帰還制御す
    る誤差増幅手段と、 前記電流検出用抵抗に並列接続されて信号出力時の電流
    をバイパスするダイオードと、 を備えたことを特徴とする増幅回路。
  2. 【請求項2】 相補的に動作する第1,第2の出力トラ
    ンジスタが直流電源端子間に直列接続され、それらのベ
    ースが前段出力により駆動されるプッシュプル型の出力
    回路と、 この出力回路のバイアス電流を検出するため前記第1,
    第2のトランジスタのいずれか一方と直流電源端子との
    間に挿入された電流検出用抵抗と、 この電流検出用抵抗の両端に生じる電圧と基準電圧の差
    を増幅して前記出力回路のバイアス電流を負帰還制御す
    る誤差増幅手段と、 前記電流検出用抵抗に並列接続されて信号出力時の電流
    をバイパスするダイオードと、 前記電流検出用抵抗の両端電圧をその底の状態で充電保
    持して、信号出力時の前記誤差増幅手段の出力電流を平
    滑化する歪み低減手段と、 を備えたことを特徴とする増幅回路。
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