JPH0645806Y2 - 風呂用アダプタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は浴槽内の湯を加熱器に循環させるのに使用する
風呂用アダプタに関する。

（ロ）従来の技術 例えば実公昭62-2448号公報には風呂用熱交換器と浴槽
との間の循環路に循環ポンプと水位スイッチとを設け、
循環路を使用して浴槽へ給湯する場合、浴槽の水位が設
定値に達することにより水位スイッチが動作して給湯を
停止する自動風呂釜が開示されている。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 上記自動風呂釜において、自動的に給湯するとき、循環
路を通して給湯を行うため、循環路には湯の動圧が発生
し、水位スイッチには上記動圧が加わり、水位検出を正
確に行うことができないという問題が発生していた。
又、循環ポンプを運転して追い焚きを行っているときに
入浴中の使用者が湯を使用し、浴槽の水位が低下した場
合、循環路には湯が循環して動圧が発生しているため、
この動圧が水位スイッチに加わり、上記水位の低下を水
位スイッチにより検出できないという問題が発生してい
た。さらに、自動風呂釜を長期間にわたり使用している
とき、浴槽から循環路への入口に設けられているフィル
タに目詰りが発生し、循環路に設けられた水位スイッチ
に浴槽の圧力が正確に加わらず、水位スイッチが正確な
水位検出を行うことができないという問題が発生してい
た。

本考案は循環路に湯が循環しているときにも正確に水位
検出を行うことができると共に、風呂用アダプタのフィ
ルタに目詰りが発生したときにも水位検出を正確にでき
る風呂用アダプタを提供することを目的とする。

（ニ）問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するために、浴槽の側壁
（２）に取付けられ、かつ浴槽の湯を循環ポンプ（Ｐ）
によって加熱器（21）に供給する往き管（17）、及び加
熱器（21）の湯を浴槽に戻す復管（18）にそれぞれ接続
される往き管（1a）、及び復管（1b）を有する風呂用ア
ダプタ（１）において、往き部（1a）の吸込み口に設け
られ開口（6a）が形成されたフィルタ（６）と、このフ
ィルタの開口（6a）に一端を臨ませ、他端を浴槽外の水
位検出用の圧力検出器（Ｓ）に接続した圧力導管（11）
と、この圧力導管（11）の浴槽側端部に取付けられ、フ
ィルタの開口（6a）から浴槽内に突出させた保護部材
（15）とを備え、保護部材（15）には圧力導管（11）内
と浴槽内部とを連通させるスリット状の通水口（16）が
形成されたものである。

（ホ）作用 循環ポンプ（Ｐ）の運転時にも、浴槽内の静圧が保護部
材（15）の通水口（16）から圧力導管（11）内の空気を
介して圧力検出器（Ｓ）に伝わり、循環ポンプ（Ｐ）の
運転による動圧の影響を受けることなく圧力検出器
（Ｓ）により水位検出が行われ、又、フィルタ（６）に
目詰りが発生した場合にも、浴槽内の静圧がフィルタの
開口（6a）から浴槽内に突出させた保護部材（15）のス
リット状の通水口（16）から圧力導管（11）内の空気を
介して圧力検出器（Ｓ）に伝わり、圧力検出器（Ｓ）に
より水位検出が良好に行われるとともに、保護部材（1
5）の通水口（16）がスリット状であるので、保護部材
（15）にフィルタを兼ねさせ、大きなごみが通水口（1
6）からアダプタ内に流入しないようにできる。

（ヘ）実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図、及び第２図において（１）は風呂用アダプタ
で、この風呂用アダプタ（１）は浴槽の側壁（２）に設
けられている。アダプタ（１）は浴槽内の突出部である
カバー（３）、浴槽外部材（４）、及びこれらカバー
（３）と浴槽外部材（４）とを接続する接続部材（５）
とを備えている。又、（６）はカバー（３）の前面の吸
込み口（７）に設けられた網状のフィルタ、（3A）はカ
バー（３）の周壁に複数形成された吐出口、（８）、及
び（９）はアダプタ（１）と側壁との接続部をシールす
るゴムパッキンである。そして、アダプタ（１）内には
往き部（1a）と復部（1b）とが区画形成されている。
尚、アダプタ（１）内の中央に往き部（1a）が形成さ
れ、往き部（1a）の回りに復部（1b）が形成されてい
る。（11）はアダプタ（１）に取付けられ、例えば内径
が5mmの圧力導管であり、この圧力導管（11）の浴槽側
の端部には、接続部材（15a）を介して保護部材（15）
が取付けられている。この保護部材（15）には圧力導管
（11）内と浴槽内とを連通する複数のスリット状の通水
口（16）が形成されている。又、保護部材（15）はフィ
ルタ（６）の開口（6a）から浴槽内へ突出している。圧
力導管（11）は浴槽側の一端の開口から往き部（1a）内
に挿入され、アダプタ（１）の外壁から外部へ延びてい
る。そして、圧力導管（11）の他端には水位検出用の圧
力検出器（Ｓ）が接続されている。ここで、圧力導管
（11）は例えば真鍮等の第１導管（11B）と例えば銅等
の第２導管（11C）とから構成されている。

（12）は保護部材（15）内に配設された浴槽内の湯温検
出用の温度センサであり、この温度センサはフィルタ
（６）より浴槽内へ突出している。又（13）は温度セン
サ（12）から延びたリード線（図示せず）を被覆する金
属製の被覆管である。又、（14）は被覆管（13）を圧力
導管（11）内の略中央に保持する熱絶縁性のスペーサで
ある。

（17）、及び（18）はアダプタ（１）の往き部（1a）、
及び復部（1b）にそれぞれ接続された往き管、及び復管
であり、（21）は往き管（17）、及び復管（18）が接続
された加熱器である。そして、この加熱器（21）には循
環ポンプ（Ｐ）が設けられている。この循環ポンプ
（Ｐ）は冷水を加熱器（21）にて昇温して復管（18）、
及びフダプタ（１）を介して浴槽内へ給湯するとき、及
び浴槽内の湯を加熱器（21）に循環させて追い焚きを行
うときに運転される。

上記のように浴槽への給湯や追い焚きが行われたとき、
アダプタ（１）の往き部（1a）の吸込み口（７）に設け
られたフィルタ（６）に長期間の使用により目詰りが発
生している場合にも、保護部材（23）の通水口（16）か
ら圧力導管（11）内の空気を介して浴槽内の水圧（静
圧）が水圧検出器（Ｓ）に伝わる。このため、圧力検出
器（Ｓ）は循環ポンプ（Ｐ）の運転による動圧の影響を
受けることなく、水位検出を行い、浴槽の水位が略設定
水位に保たれる。又、浴槽内の湯温を保護部材（15）の
通水口（16）を介して温度センサ（12）が検出する。

以上のように、アダプタ（１）に取付けられたフィルタ
（６）の開口（6a）から保護部材（15）が浴槽内へ突出
し、この保護部材（15）、圧力導管（11）を介して圧力
検出器（Ｓ）が浴槽内の静圧を検出することができ、循
環ポンプ（Ｐ）の運転に伴う往き管（17）と復管（18）
の温水循環に関係なく、又、フィルタ（６）に目詰りが
発生した場合にも、水位検出を正確に行うことができ
る。又保護部材（15）内の温度センサ（12）が浴槽内の
湯温を的確に検出することができ、この湯温に基づいて
給湯のときの湯温を制御することにより、浴槽内の湯温
を略設定温度に保つことができる。

（ト）考案の効果 本考案は以上のように構成された風呂用アダプタであ
り、往き部の吸込み口に設けられたフィルタの開口から
浴槽内に、圧力導管先端に取り付けられ、かつ、スリッ
ト状の通水口を有する保護部材を突出させたため、循環
ポンプが運転している場合やフィルタに目詰りが発生し
た場合にも保護部材、及び圧力導管を介して浴槽内の静
圧を圧力検出器により検出することができ、この結果、
給湯時の水位検出を正確に行うことができるとともに、
保護部材の通水口がスリット状であるので、保護部材に
フィルタを兼ねさせ、大きなごみが通水口からアダプタ
内に流入しないようにできる。

【図面の簡単な説明】

第１図、及び第２図は本考案の一実施例を示したもので
あり、第１図は風呂用アダプタの概略断面図、第２図は
風呂用アダプタの正面図である。 （１）……風呂用アダプタ、（1a）……往き部、（1b）
……復部、（２）……浴槽の側壁、（６）……フィル
タ、（6a）……フィルタ開口、（11）……圧力導管、
（Ｓ）……圧力検出器、（15）……保護部材、（16）…
…通水口、（17）……往き管、（18）……復管、（Ｐ）
……循環ポンプ、（21）……加熱器。

フロントページの続き (72)考案者 門間 憲史 大阪府守口市京阪本通２丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭61−84461（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽の側壁に取付けられ、かつ浴槽の湯を
   循環ポンプによって加熱器に供給する往き管、及び加熱
   器の湯を浴槽に戻す復管にそれぞれ接続される往き部、
   及び復部を有する風呂用アダプタにおいて、往き部の吸
   い込み口に設けられ、開口が形成されたフィルタと、こ
   のフィルタの開口に一端を臨ませ、他端を浴槽外の水位
   検出用の圧力検出器に接続した圧力導管と、この圧力導
   管の浴槽側端部に取付けられ、フィルタの開口から浴槽
   内に突出させた保護部材とを備え、保護部材には圧力導
   管内と浴槽内部とを連通させるスリット状の通水口が形
   成されたことを特徴とする風呂用アダプタ。