JPH0645761B2 - 易分散性顔料の製造方法 - Google Patents

易分散性顔料の製造方法

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JPH0645761B2
JPH0645761B2 JP62111495A JP11149587A JPH0645761B2 JP H0645761 B2 JPH0645761 B2 JP H0645761B2 JP 62111495 A JP62111495 A JP 62111495A JP 11149587 A JP11149587 A JP 11149587A JP H0645761 B2 JPH0645761 B2 JP H0645761B2
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【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 (産業上の利用分野) 本発明は易分散性顔料の製造方法に関し,さらにはフラ
ッシング方法により分散性の優れた顆粒状または粒状着
色剤を製造する方法に関する。
(従来の技術) 従来,印刷インキ等を製造するには、ワニス,樹脂等の
有機媒体中に顔料を充分分散させることにより、顔料の
着色効果を高めることが要求される。顔料の分散方法に
は,乾燥顔料を有機媒体中で練肉する方法と,顔料の水
性懸濁液から水分を一部除去し,顔料濃度25〜45重
量%としてなる水性ペーストおよび油性ワニスをフラッ
シヤーに仕込み,顔料を水相から油性相に転相した後,
水をデカンテーションによって除去するフラッシング法
と,が知られている。
乾燥顔料を使用する方法では,顔料がその乾燥工程中に
強い凝集を生じ,その後の有機媒体との強力な練肉工程
によっても十分微細で均一な状態にまでさせることは難
しい。一方,フラッシング法は顔料の乾燥工程を経ない
ため,顔料分散体の顔料粒子は均一微細であり,着色
力,色相,透明性等の着色効果において優れた製品が得
られる。
しかしながら,フラッシング法では,フラッシングさせ
る顔料として顔料濃度を高めた水性ペーストを用いるこ
とが必要であり,有機顔料の水性懸濁液を用いることは
難しい。すなわち,合成された顔料の水性懸濁液をフィ
ルタープレス等により,水分を減少させた水性ペースト
を使用する。
さらに従来のフラッシング法で得られた顔料分散体(液
状または半液状)は,顔料濃度の高いものは作りにく
く,またハンドリング性も顔料濃度を高めると悪くな
る。
従来のフラッシング法では,乾燥工程を経ることなく顔
料分散体が得られるため,顔料の凝集という問題はない
が,フラッシングさせた後,そのまま印刷インキ等の製
造に使用されるため,フラッシング時のワニスおよび最
終製品となるワニスとの組み合わせ等から,印刷イン
キ,塗料等の種類として一般に何でもよいというわけに
はいかない。つまり,汎用性があるとは言い難い。
さらに,特公昭36−20215号公報には,フラッシ
ングした後,乾燥する方法が示されている。しかし,こ
こに示されている方法は,顔料の水性ペーストを使用し
たり,またはフラッシング前に顔料に添加剤を添加する
方法である。しかも,フラッシングし,乾燥後,チッ
プ,フレーク等に形成するものであり,かなり大きな平
均粒径を有するものである。
また,特公昭49−8495号,特公昭60−3538
5号,特開昭53−134032号公報には,予め添加
剤を添加した後,フラッシングする方法,あるいは高速
撹拌機を使用する方法,が示されている。界面活性剤等
の添加剤を添加することは,フラッシング工程には有利
に働くことはあるかもしれないが,得られた着色剤とし
ては添加剤が,一般にかなり添加されており,例えばオ
フセットインキに使用した場合,オフセット適性で問題
となり,汎用性がない。
また,平版インキ等において,顔料濃度が比較的高い濃
度のペースト状のベースインキを作成し,該ベースイン
キにワニスを混合し,希釈して最終の平版インキを製造
している。しかしながら,ペースト状のため,ハンドリ
ングが悪く,印刷適性のある高濃度のベースインキを得
ることが難しく,従って希釈能力の高い,すなわちベー
スインキの顔料濃度が高く,添加する平版インキ用ワニ
スの配合比率の高いものを得ることが難しい。ひいては
汎用性,多目的に使用できるベースインキは存在しな
い。
(発明が解決しようとする問題点) 顔料の凝集が少なく,かつ汎用性の高い着色剤であり,
しかも製造方法において,工程が簡略化された着色剤が
望まれていた。さらに,汎用性に関し,着色剤として種
々の印刷インキ,塗料等への展開が可能であることは勿
論,着色剤として顔料濃度が高く,種々の濃度に希釈す
ることができることが望ましい。
「発明の構成」 (問題点を解決するための手段」 本発明は,下記一般式(I)で示される色素誘導体を含
む顔料の水性懸濁液に,ロジンまたは変性ロジン等の誘
起酸のアルカリ水溶液を添加した後,油性ワニスと混合
してフラッシングせしめ,単離してなる易分散性顔料の
製造方法である。
(式中,Dは有機色素残基,Xは直接結合または二価の
結合基,R,Rはそれぞれ独立に水素原子,置換基
を有していてもよいアルキル基,アリール基,またはR
,Rおよび窒素原子を含む複素環,mは1〜4の整
数,nは1〜4の整数,をそれぞれ示す。) 本発明者等は,粒状で,ハンドリング性がよく,希釈能
力が高く,汎用性のあり,かつ通常コンクベースと称さ
れている顔料濃縮物への展開も可能な易分散性顔料を得
るため,検討したところ,末端にアミノメチレン基を有
する色素誘導体を使用することにより,単に分散時間の
短縮を図るだけでなく,例えば平版インキにおけるロー
ル練肉が不要とするなどの効果をもたらす。また,ロジ
ンまたは変性ロジンを使用することにより,ロールミ
ル,アトライター,サンドミル,ボールミル,ディゾル
バー等の混合機によって,簡単に印刷インキ,塗料等が
得られる。
顔料水性懸濁液の顔料濃度については,合成されたまま
の顔料水性懸濁液をそのまま使用することができる場合
には,そのまま使用するが,水性ペーストほどの脱水は
必要ではないが,30重量%以下,好ましくは5〜25
重量%程度に調整する。一般に水性スラリーと称されて
いる顔料濃度前後である。合成されたままの顔料水性懸
濁液をそのまま使用できる場合,製造工程の上から有利
であり,5〜25重量%程度の濃度では,水性ペースト
に比べ脱水工程上優位である。なお,顔料水性懸濁液の
顔料濃度があまりに小さい,またはあまりに大きいと,
フラッシング工程の労力または時間が大きくなるため,
好ましくない。従って,合成されたままの顔料水性懸濁
液の顔料濃度が,余りに小さい,または大きいときは,
必要に応じて顔料濃度を調整することができる。
顔料の種類によって,顔料水性懸濁液における顔料濃度
が変わる。有機顔料では5〜25重量%である。顔料水
性懸濁液における好ましい顔料濃度とするため,脱水す
ることができる。
また,本発明では,顔料水性懸濁液に,顔料の合成時に
すでに含まれている添加剤については,通常そのままと
する。必要に応じてすでに含まれている添加剤を除去す
ることも可能であり,水洗,脱水等をした顔料水性懸濁
液を使用することもできる。
この顔料水性懸濁液に添加される色素誘導体としては,
アゾ,フタロシアニン,フタロシアニングリーン,キナ
クリドン,アンラキノン,ジオキサジン,ペリレン,ペ
リノン等の色素に,アミノメチレン基等の塩基性置換
基,または末端がアミノメチレン基等である塩基性置換
基を導入してなるものである。この色素誘導体は一般式
(I)で示される。一般式(I)のXである二価の結合
基としては,−O−,−NR−,−S−,−CO−,
−SO−,−CR−,−SONR−,−C
ONR−等である(但し,Rは水素原子,アルキル
基またはアリール基,Rはアルキル基またはアリール
基を示す。)。
色素誘導体の添加量は,顔料の種類や用途によって異な
るが,顔料に対して0.5〜30重量%である。0.5重量%
未満では分散性が不十分であり,30重量%を超えると
着色力の低下が起こり易い。好ましくは2〜10重量%
である。
本発明に係わる有機酸としては,安息香酸,ベータオキ
シナフトエ酸,ロジン,変性ロジン,酸価70以上のカ
ルボン酸型樹脂などが挙げられる。
有機酸の添加量は,色素誘導体に対し,0.3〜5倍モ
ル,好ましくは0.7〜2倍モルである。0.3モル未満で
は,分散性が不十分であり,また5倍モルを超えると油
性ワニス添加によるフラッシングが起こりにくくなる。
油性ワニスの組成については,得られた易分散性顔料が
汎用性となるような樹脂等を使用することが好ましい。
すなわち,易分散性顔料から印刷インキ,塗料や樹脂の
着色物,あるいはこれらのための顔料濃縮物を得るに際
し,種々のワニスや樹脂と混合できるものが好ましい。
また,顔料濃縮物とせず,最終の印刷インキ,塗料など
とすることも可能である。なお,一般には最終の印刷イ
ンキ,塗料に近い易分散性顔料とする場合には,種々の
ワニス,ベヒクルと混合できることが望ましい。
フラッシングに使用する油性ワニスの樹脂としては,例
えばポリエステル樹脂(アルキッド樹脂も),石油樹
脂,フェノール樹脂,ロジン変性フェノール樹脂,エポ
キシ樹脂,ケトン樹脂,ロジン,ロジン誘導体,ロジン
変性マレイン酸樹脂,ポリアミド,ウレタン樹脂,アク
リル樹脂,塩酢ビ樹脂等である。乾性油,不乾性油を含
むワニスであってもよい。溶剤としてはノルマルパラフ
ィン,イソパラフィン,ナフテン(シクロパラフィ
ン),アルキルベンゼン,α−オレフィン,その他の脂
肪族炭化水素等の有機溶剤である。溶剤としては沸点2
00℃以上の高沸点溶剤が好ましい。油性ワニスの組成
としては,重量比で樹脂/溶剤として10〜70/30
〜90である。
平版インキでの油性ワニスの組成の1例を挙げると,ロ
ジン変性フェノール樹脂/石油系高沸点溶剤であり,4
0/60(重量比)である。なお,本発明の平版インキ
用粒状着色剤としては,乾性油を含まず,樹脂および溶
剤によって得られる平版インキ用粒状着色剤であっても
よい。また,樹脂および乾性油,樹脂および高沸点溶剤
によって得られるものでもよい。例えばロジン変性フェ
ノール樹脂/アマニ油(重量比40/60)やロジン変
性フェノール樹脂/石油系高沸点溶剤(重量比50/5
0)である。
油性ワニスの粘度としては,常温(25℃)で,100
〜30000cps,好ましくは300〜10000c
psの範囲である。
顔料水性懸濁液の顔料分と油性ワニスとの比率として
は,フラッシングし,単離(乾燥)した易分散性顔料と
しての顔料濃度として30〜80重量%となるような割
合で,フラッシングする。すなわち,顔料水性懸濁液の
顔料分と油性ワニスの固形分とで決まる。易分散性顔料
としての顔料濃度は,高いほうが希釈能力では有利であ
るが,あまりに高いと,最終インキ,塗料等にする場
合,ワニスとの混合性が劣る。また低すぎると,希釈能
力が劣る。なお,本発明の易分散性顔料とワニスとの混
合は,顔料粒子の練肉を必要とせず,単にミキサーによ
り易分散性顔料およびワニスを均一に混合し,最終イン
キ塗料等にできる。
フラッシングの温度等としては,常温ないし80℃で行
われるが,好ましくは,50〜70℃で行う。
フラッシングとしては,フラッシャーを使用することも
可能であるが,顔料の合成に使用された反応釜(タン
ク)をそのまま使用し,または合成された顔料の水性懸
濁液を顔料濃度5〜30重量%となるように脱水した顔
料水性懸濁液を入れたタンクに油性ワニスを添加し,攪
拌しながら混合させ,O/WからW/Oへの相転換を
し,脱水(吸引,真空脱水等)し,易分散性顔料を製造
する。
フラッシングにおいては,顔料水性懸濁液中に,なるべ
く汎用性の高い樹脂を使用したワニスを少量ずつ添加
し,O/WからW/Oへの転換直後に急速に常温付近ま
で冷却し,脱水後,取り出し易分散性顔料を得ることが
好ましい。なお,易分散性顔料の粒径は,ワニス量,温
度等によって調整できる。
易分散性顔料の粒径(直径)は2mm以下,通常0.1〜1.
8mmである。あまりに大きいと添加するワニスとの混合
性が悪い。
本発明の易分散性顔料はそのままでベースインキ等の着
色剤とすることもできるが、さらに易分散性顔料をワニ
ス等と混合し,ペースト状の顔料濃縮物もベースインキ
等の着色剤とすることもできる。この顔料濃縮物を製造
するには,例えば易分散性顔料に平版インキ用ワニス
を,顔料温度10〜50重量%となるように添加し,プ
ラネタリーミキサー等で30分間ないし1時間程度混合
することにより,均一なペースト状のベースインキを得
ることができる。なお,顔料粒子を細かくする練肉分散
工程は一切不要である。また,顔料濃縮物を製造すると
きのワニスとしてはフラッシング時のワニスと同じまた
は異なるワニスが使用できる。
次に実施例により,本発明を説明する。例中「部」,
「%」とは,重量部,重量%を示す。
実施例1 水660部およびフタロシアニン顔料(東洋インキ製造
(株)Lionol Blue SM)の顔料濃度30
%のウエットケーキ330部に,次の式で示す銅フタロ
シアニン誘導体5部を, (CuPcは銅フタロシアニン残基を示す。) 混合攪拌した。この水性懸濁液にロジンナトリウム水溶
液を,銅フタロシアニン誘導体とロジンとが等モル数と
なるよう添加した。
ビーカーに入れ、50℃に加熱したこの水性懸濁液10
0部に,ロジン変性フェノール樹脂/石油系高沸点溶剤
(日本石油(株)製0号ソルベントH)である重量比4
0/60の油性ワニス6部を,ハイスピードミキサー,
回転数約3000rpmで,攪拌しながら添加し,フラ
ッシングを行った。10〜20分でフラッシングは終了
し,水面に浮遊した状態の易分散性顔料を吸引濾過によ
り分離した。この易分散性顔料は1次粒子が弱い凝集を
している状態であるので,濾過が早く,濾過後,すでに
パウダー状となっており,30%程度の残存水分も常温
にて数時間で乾燥が終了した。
次に得られた易分散性顔料の分散性の評価をインキ試験
にて行った。易分散性顔料と平版インキ用ワニスをハイ
スピードミキサーにて攪拌したところ,数分で混合が終
了した。
このインキの分散性を,グラインドメーターにて測定し
たところ,7.5ミクロンメーター以下であった。また従
来のインキと,着色力の比較を,白インキカットにて行
ったところ,本発明の易分散性顔料の方が優れていた。
次表1に示す条件にて実施例1と同様の方法で,易分散
性顔料を得た。
顔料および色素誘導体 実施例2 LIONOL RED 6B 4206(東洋インキ製造製紅顔
料) 実施例3 No1207 LIONOL YELLOW(東洋インキ製造製黄
顔料) 実施例4 カーボンブラック いずれの実施例とも,実施例1に近い結果が得られた。
比較例1 Lionol Blue SMの顔料濃度10%の水性
懸濁液100部を50℃に加熱し,ハイスピードミキサ
ー(3000rpm)で攪拌しながら,ロジン変性フェ
ノル樹脂/日本石油(株)製0号ソルベントHからなる
重量比40/60の油性ワニス(平版インキ用)6部を
加え,この顔料を吸引,濾過により水と分離し,常温に
て乾燥させた。
得られた顔料を上記油性ワニスとハイスピードミキサー
にて混合したところ,インキ中に小さな粒が見られ,グ
ラインドメーターにて分散性を測定したところ,20ミ
クロンメーターであった。
実施例5 実施例1において油性ワニスをロジン変性アルキッド樹
脂/アマニ油/石油系高沸点溶剤(重量比30/20/
50)に変え,他は実施例1と同様にして易分散性顔料
を製造した。実施例1とほぼ同様な結果が得られた。
実施例6 実施例2において油性ワニスをロジン変性フェノール樹
脂/0号ソルベントH(重量比50/50)に変え,他
は実施例2と同様にして易分散性顔料を製造した。実施
例2とほぼ同様な結果が得られた。
実施例7 実施例1において,フラッシング時の温度を常温にて行
ったところ,約1.5時間を要したが,フラッシングがで
きた。得られた易分散性顔料は実施例1とほぼ同様な結
果を示した。
以上のようにして得られた易分散性顔料を使用した応用
例を以下に示す。
応用例1(オフセット枚葉インキ) 実施例1〜7で得られたそれぞれの易分散性顔料100
部に一般枚葉薄紙用インキのレットダウンワニス(ロジ
ン変性フェノール樹脂/アマニ油/石油系高沸点溶剤,
重量比40/20/40)180部と,ドライヤー,乾
燥抑制剤,ココンパウンド類等の補助剤20部と,を添
加し,プラネタリーミキサーで単に混合,均一にしただ
けで,それぞれのオフセットインキを作成した。それぞ
れのオフセットインキのフロー値(スプレッドメーター
リーデイング,SR)はいずれも16〜18mm/分・2
5℃(半径値)であり,タック値(インコメーターリー
デイング,IR)はいずれも10〜12であった。
得られたオフセットインキでオフセット枚葉印刷をした
ところ,光沢,ブラン残り,版残りについても,良好で
あり,良好な印刷物が得られた。なお,印刷は三菱重工
製DAIYA−1,4色印刷機を使用した。
応用例2(オフセット輪転インキ) 実施例1〜7で得られた易分散性顔料100部にオフセ
ット輪転コート紙用インキのレットダウンワニス(ロジ
ン変性フェノール樹脂/アマニ油/石油系高沸点溶剤,
重量比45/10/45)180部と,ドライヤー,乾
燥抑制剤,コンパウンド類等の補助剤20部と,を添加
し,プラネタリーミキサーで単に混合,均一にしただけ
で,それぞれのオフセットインキを作成した。それぞれ
のオフセットインキのフロー値(SR)はいずれも19
〜20mm/分,25℃(半径値)であり,タック値(I
R)はいずれも5〜6であった。
得られたオフセットインキでオフセット輪転印刷をした
ところ,良好な印刷物が得られた。なお,印刷は三菱重
工製L−500 4色印刷機および井上金属製TBCド
ライヤー装置を使用した。
比較応用例1 比較例1で得られた顔料を使用して、応用例1と同じレ
ットダウンワニス180部,補助剤20部を添加し,練
肉せずに三本ロール2回通しで混合した。そのフロー値
は17mm/分,タック値は11であった。
このインキを用いて応用例1と同様にして印刷したとこ
ろ,応用例1と比較して印刷物の着色物力,光沢いずれ
も劣る結果となった。
実施例8〜10 表2に示した条件にて実施例1に準じて易分散性顔料を
得た。
得られた易分散性顔料を焼付け塗料用アミノアルキッド
樹脂ワニス(固形分46%)に顔料分が6%となるよう
に各易分散性顔料をハイスピードミキサーにて混合し,
グラインドメーターで分散性を評価したところ,いずれ
も10ミクロンメーター以下であった。
比較例2 Lionol Blue SMの顔料濃度10%の水性
懸濁液100部を50℃に加熱し,ハイスピードミキサ
ー(3000rpm)で攪拌しながら,焼付け塗料用ア
ミノアルキッド樹脂ワニスの油性ワニス6部を加え,こ
の顔料を吸引,濾過により水と分離し,常温にて乾燥さ
せた。
得られた顔料を上記油性ワニスとハイスピードミキサー
にて混合したところ,塗料中に小さな粒が見られ,グラ
インドメーターにて分散性を測定したところ,50ミク
ロンメーターであった。
実施例11〜13 表2に示す条件にて実施例1に準じて易分散性顔料を得
た。
得られた易分散性顔料を出版グラビア用ライムロジンワ
ニス(固形分50%)に顔料が10%となるように各易
分散性顔料をハイスピードミキサーにて混合し,グライ
ンドメーターで分散性を評価したところ,いずれも10
ミクロンメーター以下であった。
なお,実施例11〜13では,有機酸として,ベータオ
キシナフトエ酸を実施例1のロジンの替わりに使用し
た。
比較例3 Lionol Blue SMの顔料濃度10%の水性
懸濁液を比較例2と同様に,出版グラビア用ライムロジ
ンワニスを使用して得た顔料を,比較例2と同様にワニ
スとハイスピードミキサーにて混合したところ,インキ
中に小さな粒が見られ,グラインドメーターにて分散性
を測定したところ,40ミクロンメーターであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−13050(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示される色素誘導体を
    含む顔料の水性懸濁液に、有機酸のアルカリ水溶液を添
    加した後、油性ワニスと混合してフラッシングせしめ、
    単離してなることを特徴とする易分散性顔料の製造方
    法。 (式中、Dは有機色素残基、Xは直接結合または二価の
    結合基、R,Rはそれぞれ独立に水素原子、置換基
    を有していてもよいアルキル基、アリール基、またはR
    ,Rおよび窒素原子を含む複素環、mは1〜4の整
    数、nは1〜4の整数を示す。)
  2. 【請求項2】有機酸がロジンまたは変性ロジンである特
    許請求の範囲第1項記載の易分散性顔料の製造方法。
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