JP2927118B2 - 高顔料濃度分散体の製造方法 - Google Patents

高顔料濃度分散体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分散体の流動性、特に分
散工程中に加熱された状態での流動性に優れた高顔料濃
度分散体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に各種コーティングまたはインキ組
成物中において鮮明な色調と高い着色力を発揮するに
は、顔料の分散体ビヒクル中で微細化が必要である。こ
の分散工程では、生産効率を向上するため高顔料濃度で
の分散が一般的に行われ、ついで種々のビヒクルおよび
溶剤を混合し、印刷インキ、塗料に調整される。
【0003】一般に、高顔料濃度の分散体の流動性は温
度依存性があり、高温になるに従い流動性が良くなるた
め、高温での分散が生産効率の面から有利である。しか
し、高顔料濃度の分散体は臨界温度を持ち、一定温度を
越えると分散体は流動性を失い、さらに加熱しても流動
性は上がらず、逆に低下する現象が起こる。この臨界温
度は50〜90℃付近にあり、分散工程中の分散体温度
と同じである。このため、臨界温度以上での高顔料濃度
の分散は、分散不良だけでなく、分散機からの取出し、
輸送が困難となり、高い顔料濃度の分散体を得ることが
できず生産効率の向上を阻害している。この現象はオフ
セットインキの高顔料濃度の分散体に顕著に現れる。ま
た、製品として調整された顔料分散体も流動性が悪い
と、光沢の低下や、印刷適性不良の原因となる。
【0004】以上のような種々の問題を解決するため
に、これまで、特公昭58-28303号、特公昭59-40172号、
特開昭58-167654 号、特開昭59-168070 号、特公昭63-2
0869号、特公昭58-28303号、特公平1-34268 号および特
公平1-34269 号で公知の顔料骨格に酸性基あるいは塩基
性基を導入した化合物による改良が行われているが、オ
フセットインキでは有機溶剤含有量が少ないためほとん
ど効果がない。また、特開昭63-363号には側鎖にポリマ
ー樹脂の置換基を導入して得られる化合物を混合する方
法が記載されているが、高顔料濃度分散体における流動
性改良効果は不十分であり、また臨界温度を高める効果
もない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の種々の
欠点を改良し、高顔料濃度分散体の流動性と、流動性の
臨界温度を高めたオフセット印刷インキ用高顔料濃度分
散体の製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機顔料10
0重量部、および、下記一般式(1)で表される有機色
素誘導体1〜15重量部からなる顔料組成物をロジン変
性フェノール樹脂に対して10〜40重量%配合し、4
0〜120℃で分散せしめることを特徴とする印刷イン
キ用高顔料濃度分散体の製造方法に関する。 式(1) P−〔X−R〕n (式中、Pはアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン
系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チオインジゴ
系から選ばれる少なくとも一種の有機色素残基、Xは−
CH2 NH−、−SO2 NH−、−CH2 NHCO−、
−CH2 NHCOCH2 NH−、−CONH−から選ば
れる二価の結合基、Rは炭素数6〜21の飽和あるいは
不飽和脂肪族炭化水素基、n は1〜4の整数、をそれぞ
れ示す。)
【0007】本発明で表される有機顔料、および、式
(1)で表される色素誘導体のPは、アゾ系(溶性アゾ
顔料、不溶性アゾ顔料)、フタロシアニン系(無置換
体、ハロゲン置換体)、キナクリドン系(無置換体、ハ
ロゲン置換体、アルキル基置換体、キナクリドンキノン
固溶体)、アントラキノン系(アントラピリミジン系、
アンサンスロン系、フラバンスロン系、ピランスロン
系、ペリレン系、インダンスレン系)、ジオキサジン
系、チオインジゴ系から選ばれる少なくとも一種であ
る。
【0008】本発明の式(1)で表される色素誘導体の
Xは二価の結合基で、−CH2 NH−、−SO2 NH
−、−CH2 NHCO−、−CH2 NHCOCH2 NH
−、−CONH−等が好ましい。
【0009】本発明の式(1)で表される有機色素誘導
体のRは、炭素数6〜21の飽和あるいは不飽和脂肪族
炭化水素基で、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、
ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリ
デシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデ
シル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基(ステアリル
基)、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル
基、ドデシニル基、オクタデシニル基(オレイル基)、
オクタデシジエニル基(リノール基)、オクタデシトリ
エニル基(リノレン基)等から選ばれる少なくとも一種
であり、炭素数8〜18の飽和あるいは不飽和脂肪族炭
化水素基が好ましい。
【0010】本発明の式(1)で表される有機色素誘導
体の製造法は、常法により有機色素に例えば−CH2
l、−SO2 Cl、−CH2 NHCOCH2 Cl、−C
OCl等の置換基を導入した後に、炭素数6〜21の飽
和あるいは不飽和脂肪族炭化水素基を持つ一級アミンと
を反応させるのが一般的であるが、アゾ系のような有機
色素においてはカップラー成分あるいはジアゾ成分に脂
肪族炭化水素基を反応させた後に、カップリングする方
法が工業的に有利である。
【0011】有機色素誘導体の添加量は、有機顔料10
0重量部に対し、1〜15重量部が好ましい。1重量部
より少ないと、流動性改良の効果が少なく、また、15
重量部より多く用いても用いた分の効果が得られず、着
色力も低下するため好ましくない。
【0012】顔料組成物の調整法としては、顔料粉末と
本発明の有機色素誘導体の粉末を単に混合しても充分目
的とする効果が得られるが、ニーダー、ロールミル、ア
トライター、スーパーミル、各種粉砕機等により機械的
に混合するか、顔料の水または有機溶媒によるサスペン
ション系に本発明の有機色素誘導体を含む溶液を添加
し、顔料表面に有機色素誘導体を沈着させるか、有機溶
媒または、硫酸等の強い溶解力を持つ溶媒に顔料と有機
色素誘導体を共溶解して水等の貧溶媒により共沈させる
等の緊密な混合法を行えば更に良好な結果を得ることが
できる。また、アゾ系の場合には、カップラー成分ある
いはジアゾ成分中にあらかじめ有機色素誘導体の置換基
を導入した原料と、未置換の原料を混合し、カップリン
グを行い、直接有機色素誘導体と顔料の混合物を調整す
る方法により良好な結果を得ることができる。
【0013】本発明のロジン変性フェノール樹脂は、フ
ェノール、p−ターシャリーブチルフェノール、p−オ
クチルフェノール、p−ノニルフェノール、クレゾー
ル、ビスフェノールA等のフェノール類と、ホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の
アルデヒド類とを、塩基性触媒の存在下縮合させて得ら
れるレゾール型フェノール樹脂、又は酸性触媒の存在下
縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂等のフ
ェノール樹脂を、ウッドロジン、ガムロジン、トール油
ロジン、重合ロジン、不均化ロジン等のロジン類と反応
させて得られる樹脂である。又、グリセリン、ペンタエ
リスリトール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等の多価アルコール類とロジン類とを予め部分的に
エステル反応させた後、フェノール樹脂と反応させた樹
脂、さらにフェノール樹脂と多価アルコール類を反応さ
せた後、ロジン類と反応させた樹脂も使用することがで
きる。さらに、本発明ではロジン類として、ロジン類の
一部を無水フタル酸、無水マレイン酸、トリメリト酸等
の不飽和カルボン酸で変性した変性ロジンを使用でき
る。
【0014】オフセット印刷インキ用ビヒクルは、ロジ
ン変性フェノール樹脂、または、これらの乾性油変性樹
脂など20〜50重量%と、アマニ油、桐油、大豆油な
どの植物油0〜30重量%、n−パラフィン、イソパラ
フィン、アロマテック、ナフテン、α−オレフィンなど
の溶剤10〜60重量%からなるものである。本発明で
は、高顔料濃度でロジン変性フェノール樹脂に顔料組成
物を分散したのち、種々のビヒクルおよび溶剤を混合
し、オフセット印刷インキとする。
【0015】本発明による顔料分散体の製造方法は、顔
料組成物をロジン変性フェノール樹脂に対して10〜4
0重量%、好ましくは15〜35重量%の高濃度に配合
し、40〜120℃の温度、好ましくは60〜100℃
で分散する。分散温度が40℃より低くても、あるい
は、120℃より高くても高顔料濃度分散体の流動性が
低下するため好ましくない。分散機としてディゾルバ
ー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、サンドミ
ル、ロールミル、アトライター、ニーダー等を使用する
ことにより顔料の良好な分散ができる。分散法は、粉末
状の顔料組成物を用い分散を行うが、乾燥工程を省略
し、ペースト状の顔料組成物をフラッシャー等を用いフ
ラッシングにより直接分散することもできる。
【0016】本発明の顔料組成物の作用機構としては、
顔料に有機色素誘導体の有機色素残基が吸着し、表面層
に飽和あるいは不飽和脂肪族炭化水素基が配向するた
め、オフセット印刷インキ用ビヒクルに含まれる樹脂成
分との間の親和性が高まり、高顔料濃度分散体の流動性
が改良されると推定される。また、脂肪族炭化水素基は
有機色素残基を介して結合しているため、熱により脂肪
族炭化水素基がビヒクル中に移行するために生ずる顔料
の樹脂吸着の減少を防ぐ作用があり、特に分散工程中に
加熱された状態においての流動性が改良されると推定さ
れる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。例
中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ表す。 製造例1 水(500部)に35%塩酸(38部)と3,3’−ジ
クロロベンジジンの塩酸塩(41部)を加えて溶解さ
せ、氷(460部)を加えて0℃に冷却する。水(70
部)に亜硝酸ナトリウム(19.5部)を溶解させ、こ
の水溶液を添加してジアゾ成分とする。一方、N−ヘキ
シル−4−(アセトアセチルアミノ)ベンゼンスルホア
ミド(86部)をメタノール(1000部)に溶解し、
水(300部)に溶解させた酢酸ナトリウム(60部)
の水溶液を加えてカップラー成分とする。次いで、先に
準備したジアゾ成分を1時間を要して添加し、さらに3
0分間攪拌してカップリング反応を完結させる。水(1
000部)を加えた後に、濾過、水洗、乾燥して有機色
素誘導体〔A〕を118部得た。
【0018】製造例2 水(400部)に水酸化ナトリウム(4部)と2−アミ
ノ−5−メチルベンゼンスルホン酸(18.5部)を加
えて溶解させ、35%塩酸(25部)、35%塩化カル
シウム(58部)および氷(200部)を加えて0℃に
冷却する。水(25部)に亜硝酸ナトリウム(7部)を
溶解させ、この水溶液を添加してジアゾ成分とする。一
方、3−ヒドロキシ−N−オクチル−2−ナフトアミド
(30部)をエタノール(700部)に溶解し、水(3
00部)に溶解させた水酸化ナトリウム(10部)の水
溶液を加えてカップラー成分とする。次いで、先に準備
したジアゾ成分を30分間を要して添加し、さらに30
分間攪拌する。水(1000部)を加えて70℃に加熱
後、濾過、水洗、乾燥して有機色素誘導体〔B〕を45
部得た。
【0019】製造例3 ジオキサン(500部)にトリ(クロロメチル)銅フタ
ロシアニン(72部)、ドデシルアミン(55部)およ
びピリジン(24部)を加え、90℃で3時間攪拌す
る。水(1000部)を加えた後に、濾過、水洗、乾燥
して有機色素誘導体〔C〕を114部得た。
【0020】製造例4 100%硫酸(500部)に銅フタロシアニン〔C.
I.Pigment Blue 15:3〕(58部)
とN−(ヒドロキシメチル)ステアロアミド(63部)
を加え、100℃で2時間攪拌する。室温まで冷却し
て、水(1000部)と氷(1000部)の混合物に注
ぎ、濾過、水洗し、さらにメタノール(1000部)で
洗浄、乾燥して有機色素誘導体〔D〕を85部得た。
【0021】製造例5 100%硫酸(500部)に銅フタロシアニン〔C.
I.Pigment Blue 15:3〕(58
部)、パラホルムアルデヒド(9部)およびクロロアセ
トアミド(28部)を加え、100℃で2時間攪拌す
る。室温まで冷却して、水(1000部)と氷(100
0部)の混合物に注ぎ、濾過、水洗する。ジオキサン
(500部)に得られた水ペーストとステアリルアミン
(81部)を加え、95℃で3時間攪拌する。50℃ま
で冷却し、5%塩酸水溶液(1000部)を加え、濾
過、水洗、乾燥して有機色素誘導体〔E〕を90部得
た。
【0022】製造例6 クロロスルホン酸(500部)に銅フタロシアニン
〔C.I.PigmentBlue 15:3〕(58
部)を加え、100℃で2時間攪拌する。室温まで冷却
して、水(1000部)と氷(1000部)の混合物に
注ぎ、濾過、水洗する。メタノール(500部)に得ら
れた水ペーストとステアリルアミン(54部)を加え、
65℃で3時間攪拌する。室温まで冷却し、5%塩酸水
溶液(1000部)を加え、濾過、水洗、乾燥して有機
色素誘導体〔F〕を91部得た。
【0023】製造例7 製造例5のステアリルアミンをエチルアミンに変更して
同様の反応を行い、有機色素誘導体〔N〕を得た。
【0024】
【表1】
【0025】実施例1 不溶性アゾ(C.I.Pigment Yellow
12)100部に有機色素誘導体〔A〕5部を混合し、
顔料組成物を得た。顔料組成物10部とロジン変成フェ
ノール樹脂ゲルワニス60部と1号ソルベント(日本石
油株式会社製インキ溶剤)とからなるオフセットインキ
用ビヒクルを、サンドミルを80℃に保ちながら10μ
m以下となるまで分散し、オフセットインキ用ベースイ
ンキを調整した。ロジン変性フェノール樹脂としては、
タマノール361(荒川化学社製)50部に対しアマニ
油20部、5号ソルベント(日本石油株式会社製)を加
え、200℃にて加熱溶解したものを使用した。つい
で、このワニス98部にオクチル酸アルミニウム2部を
加えゲルワニスとした。得られたオフセットインキ用ベ
ースインキは80℃で優れた流動性を示した。
【0026】比較例1 アゾイエロー(C.I.Pigment Yellow
12)15部を実施例1と同様の操作により調整した
オフセットインキ用ベースインキの80℃での流動性は
劣るものであった。
【0027】実施例2 水(22000部)に35%塩酸(730部)と3,
3’−ジクロロベンジジンの塩酸塩(1047部)を加
えて溶解させ、氷(16000部)を加えて0℃に冷却
する。水(1800部)に亜硝酸ナトリウム(577
部)を溶解させ、この水溶液を添加してジアゾ成分とす
る。一方、水(15500部)にアセトアセチルアニリ
ド(1330部)と水酸化ナトリウム(660部)を加
えて溶解した溶液に、90%酢酸(1180部)を水
(7700部)に溶解した溶液を20℃で30分を要し
て添加した後、N−ヘキシル−4−(アセトアセチルア
ミノ)ベンゼンスルホアミド(86部)をメタノール
(1000部)に溶解した溶液をさらに添加し、カップ
ラー成分とする。次いで、先に準備したジアゾ成分を2
0℃で1時間を要して添加し、さらに30分間攪拌して
カップリング反応を完結させる。水(28000部)を
加えた後に、濾過、水洗、乾燥して有機色素誘導体
〔A〕を含む不溶性アゾ顔料組成物2430部を得た。
顔料組成物15部と実施例1で使用したロジン変成フェ
ノール樹脂ビヒクル35部を、サンドミルを80℃に保
ちながら10μm以下となるまで分散し、オフセットイ
ンキ用ベースインキを調整した。得られたオフセットイ
ンキ用ベースインキは80℃で優れた流動性を示した。
【0028】実施例3 溶性アゾ(C.I.Pigment Red57:1)
100部に有機色素誘導体〔B〕5部を混合し、顔料組
成物を得た。顔料組成物15部と実施例1で使用したロ
ジン変成フェノール樹脂ビヒクル35部を、サンドミル
を80℃に保ちながら10μm以下となるまで分散し、
オフセットインキ用ベースインキを調整した。得られた
オフセットインキ用ベースインキは80℃で優れた流動
性を示した。
【0029】比較例2 溶性アゾ(C.I.Pigment Red57:1)
15部を実施例1と同様の操作により調整したオフセッ
トインキ用ベースインキの80℃での流動性は劣るもの
であった。
【0030】実施例4 銅フタロシアニンブルー(C.I.Pigment B
lue 15:3)100部に有機色素誘導体〔C〕5
部を混合し、顔料組成物を得た。顔料組成物15部とロ
ジン変成フェノール樹脂ビヒクル35部を、サンドミル
を80℃に保ちながら10μm以下となるまで分散し、
オフセットインキ用ベースインキを調整した。得られた
オフセットインキ用ベースインキは、80℃で優れた流
動性を示した。
【0031】比較例3 銅フタロシアニンブルー(C.I.Pigment B
lue 15:3)15部を実施例1と同様の操作によ
り調整したオフセットインキ用ベースインキの80℃で
の流動性は劣るものであった。
【0032】比較例4 実施例4の有機色素誘導体を〔N〕に変えた以外は同様
の操作を行い顔料組成物を得た。各顔料組成物を実施例
1と同様の操作により調整したオフセットインキ用ベー
スインキの80℃での流動性は劣るものであった。
【0033】実施例5〜7 実施例4の顔料組成物導体をそれぞれ〔D〕、〔E〕、
〔F〕に変えた以外は同様の操作を行い顔料組成物を得
た。各顔料組成物を実施例1と同様の操作により調整し
たオフセットインキ用ベースインキはいずれも80℃で
優れた流動性を示した。
【0034】実施例8〜11 実施例4の顔料組成物15部とロジン変成フェノール樹
脂ビヒクル35部を、サンドミルをそれぞれ40℃、6
0℃、100℃、120℃に保ちながら10μm以下と
なるまで分散し、オフセットインキ用ベースインキを調
整した。得られたオフセットインキ用ベースインキはい
ずれもそれぞれの分散温度で優れた流動性を示した。
【0035】比較例5〜8 比較例3の顔料組成物15部とロジン変成フェノール樹
脂ビヒクル35部を、サンドミルをそれぞれ40℃、6
0℃、100℃、120℃に保ちながら10μm以下と
なるまで分散し、オフセットインキ用ベースインキを調
整した。得られたオフセットインキ用ベースインキはい
ずれもそれぞれの分散温度での流動性は劣るものであっ
た。を示した。
【0036】表2に本発明にかかわる顔料組成物および
オフセットインキ用ベースインキの流動性を示す。流動
性の評価は、JIS K5702のガラス板流度計を用
い、80℃におけるインキ1ccの10分間に流れた長
さを測定した。数値が大きい程流動性が良いことを示
す。
【0037】実施例4および実施例8〜11の結果より
100℃の流動性が最も優れており、100℃より低温
あるいは、100℃より高温の分散では流動性が低下し
ているが、通常の分散温度では優れた流動性を示してい
る。一方、比較例3および比較例5〜8では臨界温度は
60℃で、60℃より高温での分散では流動性が劣化す
ることを示している。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明は、ロジン変性フェノール樹脂に
高濃度の顔料を配合して分散させると、特に高温におい
て著しく流動性が低下するという欠点を排除して、一般
式(1)の有機色素誘導体の添加することにより、顔料
分散体の流動性を低下せしめ、流動の臨界温度を高くす
ることのできるので、経済的に有利に高濃度顔料分散体
を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−345997(JP,A) 特開 昭63−3066(JP,A) 特開 昭61−47757(JP,A) 特開 昭50−61425(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 67/46 C09D 17/00 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機顔料100重量部、および、下記一
    般式(1)で表される有機色素誘導体1〜15重量部か
    らなる顔料組成物をロジン変性フェノール樹脂に対して
    10〜40重量%配合し、40〜120℃で分散せしめ
    ることを特徴とする印刷インキ用高顔料濃度分散体の製
    造方法。 式(1) P−〔X−R〕n (式中、Pはアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン
    系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チオインジゴ
    系から選ばれる少なくとも一種の有機色素残基、Xは
    CH 2 NH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NHCO−、
    −CH 2 NHCOCH 2 NH−、−CONH−から選ば
    れる二価の結合基、Rは炭素数6〜21の飽和あるいは
    不飽和脂肪族炭化水素基、n は1〜4の整数、をそれぞ
    れ示す。)
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