JPH0645324B2 - 車両用シ−ト - Google Patents

車両用シ−ト

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JPH0645324B2
JPH0645324B2 JP60215127A JP21512785A JPH0645324B2 JP H0645324 B2 JPH0645324 B2 JP H0645324B2 JP 60215127 A JP60215127 A JP 60215127A JP 21512785 A JP21512785 A JP 21512785A JP H0645324 B2 JPH0645324 B2 JP H0645324B2
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JP
Japan
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seat
shock absorber
road
vehicle body
body floor
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JP60215127A
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JPS6274728A (ja
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利通 花井
健 上條
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0645324B2 publication Critical patent/JPH0645324B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はシートをスプリングを介して車体フロアに支
持し車輪側からの衝撃入力を緩和するようにした車体用
シートに関する。
[従来技術] 従来のこの種の車両用シートとしては例えば第18図、
第19図に示すようなものがある(実公昭51−405
79号公報)。即ち図示しないシートはX状に配置され
た2本のレバー301を介して車体フロアに対し昇降可
能に支持され、前記シート側と前記車体フロア側との間
に弾性体たるスプリング303が設けられている。この
スプリング303の一端は車体フロア側としての前記レ
バー301の腕301a間に固定されたロッド305に
連結され、多端はシート側に支持された駆動モータのス
ピンドル307に連結リンク309,311,313を
介して連結されている。更に前記シート側と車体フロア
側との間にはシートの振動を減衰するショックアブソー
バ315が介設されている。従って、図示しない駆動モ
ータの駆動によって連結リンク309〜313を介し、
スプリング303を引き、あるいは押せば、レバー30
1を介してシートの上下調整を行なうことができる。ま
た、シートに乗員が着座した場合、車両走行中に車輪側
から車体フロアへ伝達される突上げ力は、スプリング3
03によつて緩和され、シートへ伝わることを制御する
ことができる。更に、車体フロアからの加振力によって
シートが振動した時にはショックアブソーバ315でこ
れを減衰することができる。
ところで前記ショックアブソーバ315の減衰力はスプ
リング303による衝撃緩和機能を低下させないよう
に、あまり高くすることはできない。このため、車両が
悪路等を走行し、車輪側から車体フロアへ大きな衝撃力
が入力されると、スプリング303及びショックアブソ
ーバ315が伸びきってしまい、シートの底面が車体フ
ロア側へ衝突する所謂底突きを招く恐れがある。また、
車体フロアから入力される衝撃力が大きいとシートの振
動減衰時間も長くなり、乗員はフワフワした不安定感を
感じると共にアイポイントが安定しないという問題点を
招く恐れがある。
[発明の目的] この発明は、上記問題点に鑑み創案されたもので、車体
フロアからシートに入力される衝撃力を緩和することが
できると共にシートの振動減衰を行なうことができ、し
かも車体フロアから所定以上の衝撃力がシートに入力さ
れた場合でも、所謂底突きや、フワフワした不安定感を
抑制することのできる車両用シートの提供を目的とす
る。
[発明の構成] 上記目的を達成するためにこの発明は第1図のように、
車体フロアに対し昇降可能に支持されたシートと、この
シート側と前記車体フロア側との間に介設された弾性体
と、前記シート側とフロア側との間に介設された前記シ
ートの振動を減衰する減衰力可変のショックアブソーバ
と、路面の状況が悪路であるか否かを直接的に検知する
路面状況検知装置と、この路面状況検知装置の検知信号
により悪路の時は前記ショックアブソーバの減衰力を増
大させ、悪路でない時は減衰力を低減させるよう制御す
る制御手段とよりなる構成とした。
[実施例] 以下、この発明の実施例を説明する。
第2図から第15図は、この発明の第一実施例に係り、
第2図は概路構成図を示すものである。シート1はシー
トクッション3とリクライニング可能なシートバック5
とで構成されている。前記シート1は昇降リンク7を介
して車体フロア8に対し、昇降可能に支持されている。
この昇降リンク7は、シート1の車幅方向左右に一対備
えられているもので、連結ピン10で連結されX状に配
置された第1レバー11と第2レバー13とで構成され
ている。
前記第1レバー11のシート1前後方向後端は、第1支
持部材15を介してシート1側に回転自在に支持されて
いる。第1支持部材15は、シート1のシートクッショ
ンフレーム16に固定されたベースプレート17に固定
されているものである。第1レバー11のシート1前後
方向前端は、第2支持部材19を介して車体フロア8に
取付けられた取付プレート9に支持されている。この第
2支持部材19は第1レバー11前端のローラ11aを
シート1前後方向へ移動可能に支持するよう構成されて
いる。前記第2レバー13は、シート1前後方向後端が
取付プレート9に固定された第3支持部材21を介して
取付プレート9に回転自在に支持され、同前端のローラ
13aは第4支持部材23を介してシート1側のベース
プレート17に支持されている。この第4支持部材23
は第2支持部材19と同様に第2レバー13前端のロー
ラ13aをシート1前後方向に移動可能にするよう構成
されている。14はストッパラバである。
こうして支持されたシート1側と車体フロア8側との間
にはシート1に下降荷重が作用した時、この荷重に対抗
する弾性体たるスプリング25が介設されている。スプ
リング25はコイルスプリングで構成され、ベースプレ
ート17上にほぼ水平に配置されている。このスプリン
グ25の後端は第1レバー11の後端における第1ブラ
ケット26間のピン27に取付けられている。第1ブラ
ケット26は第1レバー11の後端間にて第1レバー1
1の回転軸心に対し偏心して固定されたロッド28に固
着されたものである。スプリング25の前端は双腕レバ
ー29の両端に連結されている。双腕レバー29の中央
には第1連動リンク31が枢支され、第1連動リンク3
1は第2連動リンク32に枢支されている。第2連動リ
ンク32はその中間部がベースプレート17に取付けら
れた固定リンク48に枢支され、第2連動リンク32の
他端に形成された長孔32aが移動体33のピン33a
に嵌合している。移動体33はシート1幅方向に延設さ
れた双方向ねじ34に螺合されている。双方向ねじ34
は両端がベースプレート17に固定された軸受35に支
持され、中間部が減速機36a,36bを介し、ベース
プレート17に固定された駆動モータ37に連動構成さ
れている。
一方前記シート1側と車体フロア8側との間にはシート
1の振動減衰する減衰力可変のショックアブソーバ38
が介設されている。前記ショックアブソーバ38はシー
ト1の前部にてシート1の幅方向に配置され、ピストン
ロッド39が第1回動リンク40に相対回転自在に支持
されていると共に、この第1回動リンク40は第2回動
リンク41に回転自在に連結されている。そして第2回
動リンク41はベースプレート17の先端に立設された
立設ブラケット42に回転自在に支持されている。ま
た、ショックアブソーバ38のストラットチューブ49
は端部に固定された連結ボス44を介し、取付プレート
9に固定された第3ブラケット45に回動自在に支持さ
れている。第3ブラケット45は、取付プレート9にビ
ス止めされた取付片46に固定されている。
そして前記ショックアブソーバ38の具体的構成は第7
図から第10図に示すように駆動装置47により低減衰
力状態(ソフト)と高減衰力状態(ハード)へ切換え可
能に構成されている。ショックアブソーバ38のチュー
ブ43は、ストラットチューブ49に、着脱可能に内蔵
されており、アウタチューブ43aとインナチューブ4
3bとからなるツインチューブ式をなす。ピストンロッ
ド39は、上端がチューブ43上方へ突出し、下端に後
述の手段によりピストン51を固定する。ピストン51
は、チューブ43内を上室53と下室55とに区画し、
両室53,55間を、ピストンオリフィス57,59に
より連通する一方、ピストン51上下面のディスクバル
ブ61a,61bがピストンオリフィス57,59のチ
ェックバルブをなして、両オリフィス57,59を、ピ
ストンロッド39伸び側および同縮み側の各オリフィス
に区別する。
ピストンロッド39の下部外周には雄ねじ63,65が
形成され、上側の雄ねじ63にナット67を螺合すると
ともに、その下側に、座金69a,ディスクバルブ61
a、ピストン51、ディスクバルブ61b、座金69b
を外嵌し、さらに下側の雄ねじ65にオリフィスナット
71を螺合してナット67とオリフィスナット71との
間に前記各部品を固定する。オリフィスナット71は、
ナット71aと筒状の中空体71bとを一体成形してな
り、中空体71bに半径方向を向いた開閉オリフィス7
3を開口する。75はオリフィスナット71下部を閉塞
するプラグである。
ピストンロッド39には、半径方向孔77aと軸方向孔
77bとが開設され、これらとオリフィスナット71の
中空部79と、開閉オリフィス73とにより、上下両室
53,55を連通する通路81を形成する。ピストンロ
ッド39の中心にはコントロールロッド83が回転自在
に貫通し、コントロールロッド83の下端に、オリフィ
スナット71の中空部79内でシャッタ85を固定す
る。シャッタ85は、複数の孔85cをもつディスク部
85aとこれと一体の舌片85bとからなり、コントロ
ールロッド83と一体に回転して、第8図に拡大して断
面図に示すように、開閉オリフィス73を開閉するよう
に構成し、またシャッタ85の回転角を規制するための
突起71cを、オリフィスナット71内面に突設する。
シャッタ85のデイスク部85a下面とプラグ75上面
との間には、コイルばね87を縮設する。
ピストンロッド39の上端には、コントロールロッド8
3を回転させるための前記駆動装置47を設置する。こ
の設置は、ピストンロッド39上端の雄ねじナット89
およびプレート91を螺合し、ナット89をプレート9
1に締付けてプレート91の長手方向の位置決めと、プ
レート91とピストンロッド39との固定をなし、この
プレート91に、前記駆動装置47の基台93をビス止
めすることによりなす。
前記駆動装置47は、基台93と、これにビス95止め
された2つのブラケット97a,97bと、両ブラケッ
ト97a,97bに各固定された一対のソレノイド99
a,99bと、各ソレノイド99a,99bのコア10
1a,101bと、コア101a,101bと一体のフ
ランジ103a,103bと、両コア101a,101
b間に渡設され且つコア101a,101bを中心にし
て回転不可能であって、しかも内側には、コア101
a,101bが進退する方向に延びるラック105aを
設けた進退材107と、ラック105aに噛合し且つ中
心位置でコントロールロッド83上端に外嵌されるピニ
オン109とからなる。コントロールロッド83上端は
二面幅を有し、これにピニオン109がその中心におい
て外嵌して、両者は回転方向に一体となる。また、コア
101a,101bのフランジ103a,103b側の
端面中央部には、支軸101c,101cが各突設して
あり、この支軸101c,101cに、第10図に断面
にして示すように、進退材107の両端部に各螺合する
調整ねじ111,111が、夫々回転自在に取付けてあ
る。調整ねじ111,111のねじ先端部には、ねじの
半径よりも小径の軸部111a,111aを、支軸10
1c,101の軸方向と交差する方向貫通した孔に挿通
するとともに、その突出側の端部をプレス機械等により
拡径し、もつて、該調整ねじ111,111を、支軸1
01c,101cからの脱落を防止しつつ、回転方向の
自由度を確保するよう取付ける。113,113は、進
退材107と調整ねじ111,111とを二重締めする
ためのナットであり、このナット113,113は、調
整ねじ111,111を支軸101c,101cに取付
ける前に、予め該調整ねじ111,111に螺合してお
く。
さらに、ソレノイド99a,99bとフランジ103
a,103bとの間には、コア101a,101bに遊
嵌した、合成樹脂等軟質材製のワッシャからなる衝撃吸
収部材115,115を介在させている。ピニオン10
9の両端面には、歯先円の径よりも大形の円板117,
117が各取付けてあり、これら円板117,117間
で、ラック105aとピニオン109とが噛合するよう
にして、両者105a,109が歯幅方向へ相対移動す
るのを防止している。また、コア101a,101bの
ソレノイド99a,99bの背面側に平坦部を形成し、
ソレノイド99a,99bにガイド部材を設けコア10
1a,101bすなわち進退材107の回転止めとして
もよい。なお、118,118はハーネスである。
而して、ピストンロッド39の上部は、駆動装置47下
側において前記第1回動リンク40に連結され、そして
ショックアブソーバ38における駆動装置47のソレノ
イド99bへ通電されている状態では、コア101a,
101b、フランジ103a,103b、進退材107
が、第7図、第9図において右側に寄っており、しかも
右側のソレノイド99bによる磁力で、その位置が維持
されている。このため、シャッタ85は、第8図(A)
のように開閉オリフィス73を開放している。
そして振動入力があると、チューブ43およびピストン
ロッド39が相対的に軸方向に移動して、チューブ43
内をピストン51が進退する。ピストンロッド39が伸
び側に移動すると、上室53が高圧となって、その液が
一方ではピストンオリフィス57を経てディスクバルブ
61bを下方に撓ませ、下室55に流入し、他方では、
通路81を経て下室55に流入する。このときは、上室
53の高圧のためディスクバルブ61aはピストン51
に押圧されるから、ピストンオリフィス57は閉じた状
態を維持する。また、ピストンロッド39が縮み側に移
動すると下室55が高圧となって、その液が一方ではピ
ストンオリフィス57を経てディスクバルブ61aを上
方に撓ませ、上室53に流入し、他方では、通路81を
経て上室53に流入する。このときは、逆にピストンオ
リフィス59は閉じた状態維持する。かくして、ピスト
ンオリフィス57,59,通路81の液の通過時に、そ
のオリフィス作用により、予め設定されたソフトな減衰
力を得る。
一方ショックアブソーバ38における駆動装置47の左
側のソレノイド99aへ通電される。すると左側のソレ
ノイド99aの磁力により左側のコア101aが左方に
励磁されて移動し、これと一体に左側のフランジ103
a、進退材107、右側のフランジ103b、右側のコ
ア101bが左方(第9図中P方向)へ移動する。進
退材107のこの左方への移動により、ラック105a
に噛合するピニオン109か時計方向(同P方向)に
回転する。したがって、上端がピニオン109と回転方
向に一体に接続されたコントロールロッド83は、同方
向に回転してシャッタ85を回転させる。そして、この
シャッタ85の回転により開閉オリフィス73が閉塞さ
れ、上下両室53,55は、ピストンオリフィス57,
59のみによって連通される。こうして、ピストンオリ
フィス57,59の液の通過時に、そのオリフィス作用
により、予め設定されたソフトな減衰力を得る。なお、
ショックアブソーバ38の切換えはインストルメントの
マニュアルスイッチの切換えにより、オート・マニュア
ルのいずれをも選択できるようになっている。
一方、車体には路面の状況が悪路であるか否かを検知す
る路面状況検知装置119が設けられている。この路面
状況検知装置119は第11図に示すような構造となっ
ている。
即ち、距離計測手段Aは、車体の前部下面に備えられた
送信器としての超音波送信器121と受信器としての超
音波受信器123とを備え、超音波送信器121から発
する検出波としての超音波が路面Wによって反射され、
その反射波を超音波受信器123によって受信すること
により直接的に検知するようになっている。超音波送信
器121にはパルス状超音波を発信させるための超音波
発信器125が接続されている。また超音波受信器12
3には受信波Hを増幅するための増幅回路127が接続
されており、さらに整流回路129、ピークディテクタ
131が接続されている。このピークディテクタ131
は受信波のピーク値Vrを出力し、A/D変換器133
に入力する。また前記整流回路129には波形整形回路
135が接続されている。
そして、これらの回路要素はマイクロコンピュータ13
7と接続されていて、マイクロコンピュータ137によ
って制御される。マイクロコンピュータ137はタイ1
39、タイマレジスタ141、ROM143、RAM1
45を備えている。そして入力ポートIN1に前記波形
整形回路135が接続され、入力ポートIN2に前記A
/D変換器133が接続されている。また出力ポートO
UT1には超音波発信器125が接続され、出力ポート
OUT2にはD/A変換器147が接続されている。
上記距離計測手段Aは車両から路面までの距離を超音波
によって計測するものであるが、距離計測手段Aから得
た距離信号により検出信号を出すために第2マイクロコ
ンピュータ149に接続されている。
そしてマイクロコンピュータ137はROM143に格
納されているシステムプログラムに従って距離の計測を
なす。第12図(a)、(b)は上記ROM143内に
格納されているシステムプログラムの構成を示すフロー
チャートであり、以下、このフローチャートに基づいて
距離計測手段Aの動作を説明する。
第12図(a)は、パルス信号Fを発生するためのプロ
グラムであり、マイクロコンピュータ137内のタイ1
39のタイマ出力がタイレジスタ141の内容と一致し
たときに割込処理が開始される。まず出力ポートOUT
1の出力がOFFか否かを判断し、OFFの場合には、
その時点のタイ139の出力tと、パルス幅Tを加算
し、この演算結果をタイレジスタ141へ格納した後、
OUT1の出力をONにする。
また、タイ割込処理が開始されたときに、出力ポートO
UT1の出力がONの場合には、前回の割込処理の際に
タイレジスタ141へ格納されている時間データ(t+
)に、パルス間隔Tを加算して、この演算結果を
タイレジスタ141へ格納した後、OUT1の出力をO
FFにする。上記の割込処理によって、第13図(a)
に示すように、繰り返し周期Tp(=T+T)、パ
ルス幅Tのパルス信号Fが形成される。
第12図(b)は距離データMを出力するためのプログ
ラムの構成を示すフローチャートである。まず、上記パ
ルス信号Fがマイクロコンピュータ137から出力され
て、超音波送信器121から超音波パルスが送信された
後、超音波受信器123で反射波が受信されると、波形
整形回路123から受信タイミング信号Jがマイクロコ
ンピュータ137へ入力される。すると、ストップS3
1からステップS32へ進んで、その時点におけるタイ
マ139の出力t(すなわち、第13図(b)に示す
受信タイミングt)をRAM145の所定の記憶エリ
アに記憶する。
次に、ステップS33でタイ139の出力がba(T
)、すなわち次の送信波が発生されたか否かを判断
し、YESであればステップS34へ進んでA/D変換
器133から出力される受信信号レベルデータDrをマ
イクロコンピュータ137へ取込む。
次にステップS35で、取込まれた受信信号レベルデー
タDrと、予め記憶されている基準レベルデータの大小
比較を行ない、受信信号レベルデータDrが基準レベル
データよりも小さい場合には、以下の距離データを求め
る処理は省略して終了する。
これによって、距離検出精度を低下させる要因となる精
度の低い距離データが出力されることが禁止される。
また、上記受信信号レベルデータDrが基準レベルデー
タよりも大きい場合には、ステップS36へ進み、上記
ステップS32で記憶した受信タイミングtから送信
波の送信タイミングtを差引いて、この演算結果を所
定のメモリへ記憶する。
次にステップS38において、重み付中央値を求める演
算処理が実行される。
この重み付中央値を求めるには、上記ステップS36に
おいて求められた送信タイミングと受信タイミングの時
間差Tc(=t−t)データを、常に最新のものか
ら順にn個記憶しておき、これらn個の時間差データか
ら求められる。
一般に中央値とは、n個のデータを小さいものから順に
並べ、両端から数えて真中の値、すなわち、小〜大の順
に並べた列を1:1に分割する位置のデータを言う。
これに対し、重み付中央値とは、上記のようにn個のデ
ータを小〜大の順に並べたれ列をm:mの割合で分
割する位置の値を言う。
従って、重み付中央値は、小〜大の順に並べたn個のデ
ータからなる列の小さい方から数えて、 (以下、これをm番目とする)のデータを指すこととな
る。
このとき、 が整数でない場合には、小数点以下を切捨て、あるいは
四捨五入して整数化した値をm番目とし、このm番目の
データを重み付中央値とするか、または上記のようにし
て求めたm番目のデータと、m+1番目のデータとの平
均値を重み付中央値として用いる方法とがある。
よって、上記ステップS38では、上記n個の時間差デ
ータを小さい順に並べ変える処理と、この並べ変えたデ
ータ列の重み付中央値を求める処理とが行われることと
なる。
上記のように、時間差データの重み付中央値を求めるこ
とによって、更に精度の良い距離データを得ることがで
きるのである。
ステップS38で求められた重み付中央値の時間差デー
タは、ステップS39において距離データMとして、出
力ポートOUT2からD/A変換器147を通して出力
された後、全処理が終了し、再び元のステップS31か
らの処理が開始される。
こうして距離計測手段Aによって得られた距離データM
は第2マイクロコンピュータ149に入力される。そし
てこの第2マイクロコンピュータ149は第14図に示
すフローチャートに従って路面状況の判断を行うのであ
る。
一般に悪路を走行した場合、距離計測手段Aの検出距離
は第15図に示したように激しく変動する結果となる。
しかもこのように悪路を走行したときの検出距離の変化
は普通路を走行したときの検出距離の変化に比べても更
に激しいものである。したがって、その変化の大きさを
数値的にとらえることにより悪路を走行しているかどう
かを判断することができるのである。
第14図のフローチャートに基づいて、この第2マイク
ロコンピュータ149は例えばタイマ割込等を利用して
所定時間周期的に演算して悪路走行中かどうかを判断す
る。まず距離計測手段Aからの計測距離データMがステ
ップS41で読み込まれる。ステップS42において、
いわゆるFIFOの手法により新たに得られた距離デー
タMがMoにスタックされて古いデータMnが捨てられ
る。(Mn−1→Mnの意味)。
次にステップS43において、下記の式によって距離の
平均値が演算される。
=ΣMi/(n+1) …(1) ステップS44において、上の式で得られた各平均値
に対する各距離データMo・・・・Mnの差の絶対値の
和△Mが次の式によって演算される。
△M=Σ|Mi−| …(2) こうしてステップS45において基準値△Mは、次にス
テップS45において基準値△Mminと比較される。
こうして基準値△Mminと比較して△Mが大きければ悪
路と判断して悪路検知信号を発し、逆の場合は発しない
(ステップS46、S47)。
このようにして構成された前記ショックアブソーバ38
と前記路面状況検知装置119とはマイクロコンピュー
タで構成された制御手段151に接続されている。従っ
て、路面状況検知装置119の検知信号に応じてショッ
クアブソーバ38をハードあるいはソフトに制御するよ
うに構成されている。152はイグニッションスイッ
チ、153はドアスイッチである。
次に、上記第一実施例の作用について述べる。
まずシート1の上下位置調整に際しては、例えば運転席
のインストルメントなどに配置されたマニュアルスイッ
チを介して制御装置151へ信号を送り駆動モータ37
を回転させる。この駆動モータ37の回転により減衰機
36a,36bを介して双方向ねじ34が正転又は逆転
される。双方向ねじ34の回転によって移動体33がシ
ート1の幅方向左右いずれかに移動する。従って、第2
連動リンク32、第1連動リンク31、双腕レバー29
を順次介してスプリング25が引張り方向あるいは押圧
方向の力を受ける。スプリング25が引張り作用を受け
ると、第1レバー11の後端がピン27、第1ブラケッ
ト26、ロッド28を介して第4図反時計方向の回動力
を受ける。そしてベースプレート17が上昇し、スプリ
ング25の引張り力とシート1との荷重が釣合った位置
で停止し、シート1の上昇位置が決定される。また、ス
プリング25の一端が押圧方向の力を受けると上記とは
逆に第1レバー11の後端が第4図中時計方向に回動力
を受ける。従って、ベースプレート17が下降し、シー
ト1の下降位置が決定される。このシート1の上下位置
調整は乗員の体重検知等により自動的に行なわせること
もできる。
シート1に乗員が着座すると、シート1を介してベース
プレート17が下降し、第1レバー11の後端が第4図
中時計方向に回動して、スプリング25が引張り力を受
ける。そして、スプリング25の引張り力と乗員の体重
とが釣合った位置でベースプレート17の下降は停止
し、シート1がスプリング25を介して車体フロア9に
対し弾性的に支持された状態となる。
走行中に図示しない車輪側から車体フロア8に衝撃力が
入力されると第1レバー11、第2レバー13とで構成
されるXリンクの撓みによって、スプリング25に衝撃
力が作用し、シート1に伝わる衝撃力の緩和が行われ
る。従って、シート1に着座した乗員は車体フロア8か
ら入力される衝撃力を強く感じることはなく、乗員の乗
り心地を極めて向上させることができる。
ところで、悪路走行中に車輪側から車体フロア8へ所定
以上の衝撃力が入力されようとする場合には路面状況検
知装置119が悪路を検知して、その信廊号を制御手段
151へ入力する。制御手段151はショックアブソー
バ38の駆動装置47へ切換え信号を送り、ショックア
ブソーバ38がハードな減衰力状態に切換えられる。
これを第6図に示すフローチャートを用いながら説明す
る。車両ドアを開くとドアスイッチ153がドア開の信
号を制御手段151に送り第6図のフローチャートが実
行される。ステップS61でドアオープンか否かの判断
が行われる。乗員がシート1に着座しドアが閉じられる
とステップS62に移行し、イグニッションONか否か
の判断が行われる。乗員が着座したままイグニッション
をONにしなければ、このステップS62での判断が繰
返される。キースイッチによりイグニッションONとな
れば、イグニッションスイッチ152から制御手段15
へON信号が送られステップS62での判断がイエスと
なる。ステップS63では運転席のインストルメントに
備えられているマニュアルスイッチがオートか否かの判
断が行われ、オートになっていればステップS64へ移
行する。ステップS64では路面状況検知装置119か
ら制御手段151へ入力される路面状況信号の判断が行
われ、制御手段151が悪路信号を受けている時にはス
テップS65へ移行する。ステップS65ではショック
アブソーバ38がハードか否かの判断が行われ、ハード
になっていなければステップS66で制御手段151か
らショックアブソーバ38の駆動装置47へ信号が送ら
れ、ショックアブソーバ38がハードに切換えられる。
ステップS65でショックアブソーバ38がハードであ
ると判断されれば、ショックアブソーバ38はそのまま
維持される。従って、悪路走行時に車体フロア8から大
きな衝撃力が入力されたとしてもシート1のベースプレ
ート17の部分が車体フロア8側に衝突するようなこと
は防止できる。同時にシート1がフワフワした不安定な
状態になることはなく、運転姿勢及びアイポイントを安
定させることができる。
一方ステップS64でアスファルト路などの普通路走行
であると判断された時はステップS67へ移行しショッ
クアブソーバ38がソフトであるか否かの判断が行われ
る。ショックアブソーバ38がソフトになっていなけれ
ばステップS68へ移行し、上記とは逆にショックアブ
ソーバ38がソフトの状態に切換えられる。またステッ
プS67でショックアブソーバ38がソフトであると判
断されればショックアブソーバ38の切換えは行なわれ
ず、そのままとなる。従って、普通路走行では車両が大
きく揺れることがないためスプリング25のみにより衝
撃緩和を十分に行なわせることができる。
ステップS63においてマニュアルスイッチがオートで
ないと判断された場合にはステップS69へ移行し、切
換スイッチがハードに切換えられているか否かの判断が
行われれ、ハードでないと判断されればステップS67
へ移行し、以下ステップS67、ステップS68を経て
ショックアブソーバ38がソフトに切換えられる。ま
た、ステップS69で切換スイッチがハードに切換えら
れていると判断されれば、からステップS65へ移行
し以下ステップS65、ステップS66を経てショック
アブソーバ38がハードに切換えられる。
第16図はこの発明の第2実施例に係り、この実施例で
は車両のサスペンションとのマッチングを考慮したもの
である。即ち、車両Bには車体フロア9上に上記第1実
施例と同様な支持構造によりシート1が支持されてい
る。また、前輪155、及び後輪157はスプリング1
59およびショックアブソーバ161で構成されたサス
ペンションによって車両Bに懸架されている。ショック
アブソーバ161は上記シート1のショックアブソーバ
38と同様に、第7図乃至第10図のように構成されて
いるものである。そしてこのショックアブソーバ161
の駆動装置47は制御手段151に接続され、車両Bの
前部下面に設けられた路面状況検知装置119も制御手
段151に接続されている。そして、前後輪155,1
57のショックアブソーバ161とシート1のショック
アブソーバ38とは路面状況検知装置119の信号を制
御手段151が受けることによって同時にソフトまたは
ハードに切換えられるものである。
従って、悪路走行中第17図に示すように15Hz付近
で起こるバネ下共振は前後輪155,157のショック
アブソーバ161で抑えることができ、そのうえ1乃至
2Hz付近で起こるバネ上共振はシート1のショックア
ブソーバ38で抑えることができる。これを従来との比
較において述べると、従来は走行安定性のために悪路走
行中前後輪155,157のショックアブソーバ161
をハードに切換えても1乃至2Hz付近で起こるバネ上
共振は抑えることができない。このためシート1のショ
ックアブソーバ38が切換えられない従来のものでは車
両Bの走行安定性は確保できても、シート1のフワフワ
した不安定感あるいは底突き防止することができなかっ
た。これに対しこの発明の第2実施例では15Hz付近
で起こるバネ下共振及び1乃至2Hz付近で起こるバネ
上共振の双方を抑えることができる。従ってこの発明の
第2実施例では走行安定性が確保できると共にシート1
の底突き及びフワフワした不安定感を防止することをも
可能にしている。
[発明の効果] 以上より明らかなようにこの発明の構成によれば車両が
普通路などを走行している時、車輪側から車体フロアを
介しシート側へ衝撃力が入力されると、この衝撃力がス
プリングによって緩和されると共に常に最適な状態でシ
ョックアブソーバによってシートの微振動が減衰され、
フワフワした不安定感を防止することができる。しかも
車両が悪路走行をしている時などに車輪側から車体フロ
アを介し所定以上の大きな衝撃力がシート側へ作用しよ
うとする場合には路面状況検知装置がその路面状況の悪
路を直接的に検知して検知信号を制御手段へ送り、この
制御手段によりショックアブソーバが高減衰力状態に切
換えられる。従って、悪路と判断されれば常に減衰力増
大状態となり大きな衝撃力が急に作用した場合でもシー
トの所謂底突きを防止することができると共にフワフワ
した不安定感を防止し、運転姿勢及びアイポイントの安
定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成図、第2図はこの発明の一実施
例に係る概略全体構成図、第3図は同シートの斜視図、
第4図はシートの支持構造の拡大側面図、第5図は同平
面図、第6図は同フローチャート、第7図はサスペンシ
ョンの断面図、第8図(A)は第7図のVIII−VIII線拡
大断面図、同図(B)は同図(A)の開閉オリフィスが
閉じた状態を示す拡大断面図、第9図は平面図、第10
図は第9図一部V矢視図、第11図は路面状況検知装置
のブロック図、第12図は距離計測手段の動作を示すフ
ローチャート、第13図は距離計測装置において超音波
のパルス発信のタイミングを示すタイミングチャート、
第14図は同動作を示すフローチャート、第15図は悪
路における距離計測装置からの距離データの時間変動を
示すグラフ、第16図はこの発明の第2実施例に係る概
略全体構成図、第17図は同作用説明図、第18図は従
来例に係る支持構造の平面図、第19図は同側面図であ
る。 1……シート、8……車体フロア 25……スプリング(弾性体) 38,161……ショックアブソーバ 119……路面状況検知装置 151……制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体フロアに対し昇降可能に支持されたシ
    ートと、このシート側と前記車体フロア側との間に介設
    された弾性体と、前記シート側と車体フロア側との間に
    介設された前記シートの振動を減衰する減衰力可変のシ
    ョックアブソーバと、路面の状況が悪路であるか否かを
    直接的に検知する路面状況検知装置と、この路面状況検
    知装置の検知信号により悪路の時は前記ショックアブソ
    ーバの減衰力を増大させ、悪路でない時は減衰力を低減
    させるよう制御する制御手段とよりなる車両用シート。
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