JPH0645082U - アコーディオンドア装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アコーディオンドア装置の高さ及び傾斜の調
整を簡単にするとともに、使用中にマスタランナのフレ
ームへの取付けが緩むことを防止する。 【構成】マスタランナ（１８）の下端には、周囲に歯状
部（１７）を有する断面非円形のマスタピン（１６）が
固着される。マスタピン（１６）は、フレーム（１４）
に固定された固定枠（２６）を回転不可能かつ軸方向に
移動可能に貫通し、これの下端には一端がフレーム（１
４）の長穴（２９）に挿入される位置表示用ピン（３
６）が固定される。固定枠（２６）には、マスタピン
（１６）の歯状部（１７）との対面側に設けられてこれ
とかみ合い可能な歯状部（３２）と、本体（１２）伸縮
方向に軸心が配置されたねじ穴（３４）と、を有するブ
ロック（３０）が本体（１２）伸縮方向に移動可能に支
持される。ブロック（３０）のねじ穴（３４）には、回
転可能かつ軸方向に移動不可能であり、フレーム（１
４）外側から回転操作可能なブロック移動用ねじ（２
８）がかみ合わされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、アコーディオンドア装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のアコーディオンドア装置として、次に示されるようなものがある。すな わち、アコーディオンドア本体両側部のフレームの上端から突出してマスタラン ナが設けられている。上記フレームの側面には、長手方向に伸びる長穴が形成さ れている。マスタランナは、上記フレームの長穴を長手方向に移動可能に貫通し て設けられるビスを締め付けることにより、上記フレームに固定される。マスタ ランナは、上記フレームの長穴へのビスの取付位置を移動させることにより、ア コーディオンドア上部からの突出の度合いが調節される。これにより、アコーデ ィオンドアの高さが調節される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のアコーディオンドア装置では、アコーディオンドア からのマスタランナの突出の度合いを調節するには、ビスを緩め、これを長穴の 長手方向に移動させて、再びビスを締め付け直さなければならない。このため、 微調整が困難であるという問題がある。また、マスタランナはビスによって上記 フレームへ固定されるため、長期間使用した場合には、開閉の際の振動でビスが 緩むという問題がある。 本考案は、このような課題を解決するためのものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ブロック移動用ねじの回転によって、マスタピンの歯状部とかみ合 い可能な歯状部を有するブロックを移動させて、マスタピンを軸方向に移動可能 又は移動不可能とするとともに、フレームの長穴におけるマスタピンの位置表示 用ピンの位置によりマスタランナのフレームからの突出量を表示することにより 、上記課題を解決する。すなわち、本考案のアコーディオンドア装置は、アコー ディオン状に形成されたアコーディオンドア本体と、アコーディオンドア本体の 両側端部に取り付けられるフレームと、アコーディオンドア本体の上部に所定間 隔をあけて複数設けられるランナと、フレームの上端に設けられるマスタランナ と、ランナ及びマスタランナを移動可能に保持するハンガレールと、を有するも のにおいて、 マスタランナの下端には、軸方向に山部と谷部とが交互に連続する歯状部が形 成されている断面非円形のマスタピンが固着されており、 マスタピンは、フレーム内部に固定されている固定枠の断面非円形の穴を回転 は不可能であるが軸方向には移動可能に貫通しており、 固定枠にはブロックがアコーディオンドア本体伸縮方向に移動可能に支持され ており、 ブロックは、マスタピンの歯状部との対面側に設けられてこれとかみ合い可能 な歯状部と、アコーディオンドア本体伸縮方向に軸心が配置されたねじ穴と、を 有しており、 ブロックの上記ねじ穴には、回転は可能であるが軸方向には移動不可能である とともにフレーム外側から回転操作可能なブロック移動用ねじがかみ合わされて いる、 ことを特徴とする。 マスタピンの下端には、アコーディオンドア本体に平行に位置表示用ピンが固 定されており、位置表示用ピンの一端は、フレームに形成された長穴にマスタピ ンの軸方向に移動可能に挿入されているものとすることができる。

【０００５】

【作用】

ブロック移動用ねじを回転させることにより、ブロックはアコーディオンドア 本体伸縮方向に移動する。したがって、ブロック移動用ねじを所定方向に回転さ せて、ブロックをマスタピンから離す方向に移動させると、ブロックの歯状部と マスタピンの歯状部とのかみ合いが外れて、マスタピンは軸方向に移動可能にな る。マスタピンに位置表示用ピンを設けた場合には、マスタピンの移動は、長穴 を移動する位置表示用ピンの位置によって移動量を確認しながら行われる。マス タピンの移動終了後、ブロック移動用ねじを上記とは反対方向に回転させ、ブロ ックをマスタピンに接触させる方向に移動させて、ブロックの歯状部とマスタピ ンの歯状部とをかみ合わせる。これにより、マスタピンが移動不可能になる。し たがって、長穴を移動する位置表示用ピンの位置によって、マスタランナのフレ ームからの突出量を確認可能であるとともに、マスタピンを歯状部の歯の間隔単 位で移動させることができるため、マスタランナのフレームからの突出量を微少 量ずつ変更することができる。これにより、ハンガレール上端からアコーディオ ンドア本体の下端までの寸法の微調整が可能となる。マスタランナは、マスタピ ンの歯状部とブロックの歯状部とのかみ合いにより、軸方向の移動が規制されて いるため、使用によりフレームへの取付けが緩むことはない。

【０００６】

【実施例】

図１に本考案のアコーディオンドア装置の全体図を示す。アコーディオンドア 装置１０は、アコーディオンドア本体１２、及びこれの両側端部に連結されてい るフレーム１４を有している。それぞれのフレーム１４内にはマスタピン１６が 挿入されている。マスタピン１６の上部はフレーム１４の上端から突出している 。マスタピン１６の上端にはマスタランナ１８が連結されている。アコーディオ ンドア本体１２内部の上部には、連結された複数のヒンジ１９上に所定間隔をあ けて複数のランナ２０が設けられている。マスタランナ１８及びランナ２０は、 アコーディオンドア本体１２の上方に配置されるハンガレール２２によって支持 されており、ハンガレール２２に案内されてこれの長手方向に移動可能である。 マスタランナ１８及びランナ２０がハンガレール２２の長手方向に移動すること により、アコーディオンドア装置１０を開閉可能である。アコーディオンドア本 体１２は、互いに対面する２枚のジグザグ状の表装材２３からなり、表装材２３ の山同士及び谷同士が対向した位置に上下のヒンジ１９によって保持されて伸縮 可能な構造になっている。アコーディオンドア本体１２の表面の両側端部には、 把手２４が設けられており、これを手で持って図１中左右方向に移動させること により、アコーディオンドア装置１０を開閉可能である。

【０００７】 図２にアコーディオンドア装置１０上部の側面図を、図３に図２の３−３断面 図を示す。マスタランナ１８はフレーム１４の上端部の幅方向中央位置に配置さ れている。マスタランナ１８のマスタピン１６はフレーム１４の上部から内部に 挿入されている。マスタピン１６は、断面非円形の形状をしており、これのフレ ーム１４の側部１４ａと対向する部分には、軸方向に山部と谷部とが交互に連続 する歯状部１７が形成されている。マスタピン１６の下部は、フレーム１４内の 側部１４ａに固定される固定枠２６の対向する２つの壁部２６ａ及び２６ｂの非 円形の穴を貫通している。これにより、マスタピン１６は図３中上下方向以外の 移動は規制されている。マスタピン１６の下端には、アコーディオンドア本体１ ２に平行に位置表示用ピン３６が固定されている。位置表示用ピン３６の一端は 、固定枠２６の取付位置より下方のフレーム１４の側部１４ａに上下方向に形成 された長穴２９にマスタピン１６の軸方向に移動可能に挿入されている。位置表 示用ピン３６の位置は、長穴２９に隣接してフレーム１４に設けられている目盛 り３８から読み取ることができる。また、位置表示用ピン３６は、マスタピン１ ６が図３中上方に移動したときに、固定枠２６に引っ掛かることにより、マスタ ピン１６の下端が固定枠２６を通り抜けることを防止している。固定枠２６の内 部にはブロック３０がはめ合わされている。ブロック３０は、図４に示されるよ うに、略Ｌ字形をしており、これの一方の片３０ａがアコーディオンドア本体１ ２と直交する面上に配置される（図３参照）。ブロック３０の内側の屈曲部３１ には、マスタピン１６の歯状部１７とかみ合う歯状部３２が形成されている。ブ ロック３０には、これの一方の片３０ａの外側から屈曲部３１の中央位置を貫通 して、めねじが形成されたねじ穴３４が設けられている。ブロック３０のねじ穴 ３４には、フレーム１４の側部１４ａの外側からブロック移動用ねじ２８がねじ 込まれている（図３参照）。ブロック移動用ねじ２８は、ワッシャ４０によって 回転は可能であるが軸方向への移動は規制されているため、これを回転させるこ とによりブロック３０をアコーディオンドア本体１２伸縮方向に移動させること ができる。 なお、上記実施例では、マスタピン１６の歯状部１７は、フレーム１４の側部 １４ａと対向する部分に形成されているが、これに限るものではなく、少なくと もブロック３０の歯状部３２とかみ合う部分に形成されていればよい。また、上 記実施例では、長穴２９に隣接してフレーム１４に目盛り３８を設けているが、 必ずしも目盛り３８を設ける必要はない。

【０００８】 次に、本実施例の動作について説明する。マスタランナ１８は、図５に示され るように、ブロック３０がマスタピン１６と接触し、ブロック３０の歯状部３２ とマスタピン１６の歯状部１７とがかみ合わされることによって、フレーム１４ に固定されている。この状態から、マスタランナ１８のフレーム１４からの突出 量を増減させる場合、まず、ブロック移動用ねじ２８を図２中時計方向に回転さ せる。これにより、ブロック３０は、図３中左方向に移動していくため、図６に 示されるように、マスタピン１６から離れて、ブロック３０の歯状部３２とマス タピン１６の歯状部１７とのかみ合いが外れる。したがって、マスタピン１６は 軸方向に移動可能となる。次いで、マスタピン１６を手で上方又は下方に移動さ せる。このとき、マスタピン１６の位置表示用ピン３６が位置するフレーム１４ の目盛り３８の値によって、マスタランナ１８のフレーム１４からの突出量を確 認することができる。マスタランナ１８を所望の突出量になるまで移動させた後 に、ブロック移動用ねじ２８を図２中反時計方向に回転させる。これにより、ブ ロック３０は、図３中右方向に移動していくため、図５に示されるように、ブロ ック３０の歯状部３２とマスタピン１６の歯状部１７とがかみ合わされて、マス タランナ１８がフレーム１４に固定される。これにより、ハンガレール２２の上 端からアコーディオンドア本体１２の下端までの寸法を所望の大きさにすること ができる。なお、両端のフレーム１４のマスタランナ１８をそれぞれ調整するこ とにより、アコーディオンドア本体１２の傾斜を調節することができる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案によれば、ブロック移動用ねじを回転させることにより、マスタランナ をフレームに固定したり解放したりすることができる。また、マスタランナは、 マスタピンの歯状部とブロックの歯状部とがかみ合うことによってフレームに固 定されるため、マスタピンをこれの歯状部の歯の間隔単位で移動させるとができ るとともに、フレームの長穴内でのマスタピンの位置表示用ピンの位置によりフ レームからの突出量が表示されるため、フレームからの突出量を微少量づつ変更 することができる。これにより、ハンガレールの上端からアコーディオンドア本 体の下端までの寸法の微調整が可能であるとともに、高さ調整及び傾斜調整を簡 単に行うことができる。 マスタランナは、マスタピンの歯状部とブロックの歯状部とのかみ合いによっ て軸方向の移動が規制されているため、使用によりフレームへの取付が緩むこと はない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のアコーディオンドア装置の全体図であ
る。

【図２】アコーディオンドア装置上部の側面図である。

【図３】図２の３−３断面図である。

【図４】ブロック部分の分解斜視図である。

【図５】マスタピンをブロックに固定させた状態の図で
ある。

【図４】マスタピンをブロックから解放させた状態の図
である。

【符号の説明】

１０ アコーディオンドア装置 １２ アコーディオンドア本体 １４ フレーム １６ マスタピン １７、３２ 歯状部 １８ マスタランナ ２０ ランナ ２２ ハンガレール ２６ 固定枠 ２８ ブロック移動用ねじ ２９ 長穴 ３０ ブロック ３４ ねじ穴 ３６ 位置表示用ピン

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【手続補正書】

【提出日】平成５年１１月１５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のアコーディオンドア装置の全体図であ
る。

【図２】アコーディオンドア装置上部の側面図である。

【図３】図２の３−３断面図である。

【図４】ブロック部分の分解斜視図である。

【図５】マスタピンをブロックに固定させた状態の図で
ある。

【図６】 マスタピンをブロックから解放させた状態の図
である。

【符号の説明】 １０ アコーディオンドア装置 １２ アコーディオンドア本体 １４ フレーム １６ マスタピン １７、３２ 歯状部 １８ マスタランナ ２０ ランナ ２２ ハンガレール ２６ 固定枠 ２８ ブロック移動用ねじ ２９ 長穴 ３０ ブロック ３４ ねじ穴 ３６ 位置表示用ピン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アコーディオン状に形成されたアコーデ
   ィオンドア本体と、アコーディオンドア本体の両側端部
   に取り付けられるフレームと、アコーディオンドア本体
   の上部に所定間隔をあけて複数設けられるランナと、フ
   レームの上端に設けられるマスタランナと、ランナ及び
   マスタランナを移動可能に保持するハンガレールと、を
   有するアコーディオンドア装置において、 マスタランナの下端には、軸方向に山部と谷部とが交互
   に連続する歯状部が形成されている断面非円形のマスタ
   ピンが固着されており、 マスタピンは、フレーム内部に固定されている固定枠の
   断面非円形の穴を回転は不可能であるが軸方向には移動
   可能に貫通しており、 固定枠にはブロックがアコーディオンドア本体伸縮方向
   に移動可能に支持されており、 ブロックは、マスタピンの歯状部との対面側に設けられ
   てこれとかみ合い可能な歯状部と、アコーディオンドア
   本体伸縮方向に軸心が配置されたねじ穴と、を有してお
   り、 ブロックの上記ねじ穴には、回転は可能であるが軸方向
   には移動不可能であるとともにフレーム外側から回転操
   作可能なブロック移動用ねじがかみ合わされている、 ことを特徴とするアコーディオンドア装置。
2. 【請求項２】 マスタピンの下端には、アコーディオン
   ドア本体に平行に位置表示用ピンが固定されており、位
   置表示用ピンの一端は、フレームに形成された長穴にマ
   スタピンの軸方向に移動可能に挿入されている請求項１
   記載のアコーディオンドア装置。