JPH0644916A - 陰極線管用弾性支持体 - Google Patents

陰極線管用弾性支持体

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JPH0644916A
JPH0644916A JP19791492A JP19791492A JPH0644916A JP H0644916 A JPH0644916 A JP H0644916A JP 19791492 A JP19791492 A JP 19791492A JP 19791492 A JP19791492 A JP 19791492A JP H0644916 A JPH0644916 A JP H0644916A
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JP19791492A
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English (en)
Inventor
Yuji Ueda
祐司 上田
Hidemichi Mishima
秀道 三島
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 陰極線管の管内に使用される陰極線管用弾性
支持体において、その弾性支持体を、Mn :10〜18
重量%、Cr :16〜18重量%、C:0.10〜0.
25重量%以下、N:0.25〜0.5重量%以下、N
i:1〜5重量%、残部が実質的にFe からなり、35
0〜550℃に加熱したのちの曲げモーメントMが55
0N・mmとなる荷重Wを自由端に与えたのち、無負荷状
態にしたときのM=W・Lによる塑性変形量が2mm以下
であり、550℃で30分加熱したのちの降伏点強さが
1200N/mm2 以上であるFe −Mn −Cr 系合金に
より構成した。 【効果】 熱および衝撃に対して強く、かつ電気的に勝
れた特性の弾性支持体を安価に製作することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管などの
陰極線管の管内部材として使用される陰極線管用弾性支
持体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より陰極線管には、管内部材として
各種弾性支持体が使用されている。たとえばカラー受像
管は、図6に示すように、パネル1 およびこのパネル1
に一体に接合されたファンネル2 からなる外囲器を有
し、そのパネル1 に3色蛍光体層からなる蛍光体スクリ
ーン3 が形成され、この蛍光体スクリーン3 に対向し
て、その内側に多数の電子ビーム通過孔の形成されたマ
スク本体4 の周辺部にマスクフレーム5 の取付けられた
シャドウマスク6 が配置されている。またファンネル2
のネック7 内に3電子ビームを放出する電子銃8 が封止
されている。
【0003】このようなカラー受像管においては、その
シャドウマスク6 は、パネル1 に固定された複数個のス
タッドピン9 に着脱可能に係止する複数個の弾性体から
なるフレームホルダー10により支持されている。また電
子銃8 の蛍光体スクリーン3側は、その蛍光体スクリー
ン3 側の電極に取付けられた複数個の弾性体からなるバ
ルブスペーサ11により支持されている。
【0004】このようにシャドウマスク6 や電子銃8 な
どの支持に弾性体を使用する理由は、たとえばシャドウ
マスク6 を支持するフレームホルダー10については、蛍
光体スクリーン3 の形成工程において繰返されるシャド
ウマスク6 の着脱を容易にし、かつその着脱に対してシ
ャドウマスク6 を所定位置に正しく保持するためであ
る。また電子銃8 のバルブスペーサ11については、電子
銃8 のネック7 内挿入を容易にし、かつその蛍光体スク
リーン3 側を正しく管軸(Z軸)上に保持するととも
に、その蛍光体スクリーン3 側の電極にファンネル2 の
内面に塗布形成された内面導電膜12を介してファンネル
2 の径大部に設けられた陽極端子13に印加される高電圧
を導くためである。
【0005】しかし上記のように弾性体を使用すると、
たとえばシャドウマスク6 を支持するフレームホルダー
10については、シャドウマスク6 を着脱する際に繰返し
加わる加圧により塑性変形し、設計寸法を維持しなくな
くなり、撓み量が小さくなる。その結果、保持力が低下
し、衝撃などによる振動により複数個のフレームホルダ
ー10のバランスがくずれ、シャドウマスク6 を所定の位
置に正しく保持しなくなる。またいちじるしい場合は、
フレームホルダー10がスタッドピン9 から外れ、シャド
ウマスク6 が脱落する。
【0006】さらにカラー受像管の製造工程では、フレ
ームホルダー10をシャドウマスク6に取付けた状態で5
00〜650℃で加熱するため、一般に使用されるSU
S301−CSP、SUS304−CSPなどのオース
テナイト系ばね用ステンレスやSUS420J2−CS
Pなどのマルテンサイト系ばね用ステンレスでは、熱軟
化がおこり、必要とするばね特性を維持しなくなる。そ
のために比較的耐熱性のすぐれた析出硬化型のSUS6
31−CSPやインコネルなどを使用しても、これら部
材は、図5に曲線14,15で示したように(曲線14がSU
S631−CSP、曲線15がインコネル)、650℃で
15分以上加熱されると、曲線16に示したSUS301
−CSPと同様に耐熱性が劣化する。また材料コストが
非常に高く、使用上好ましくない。
【0007】また特開平2−265152号公報には、
Vを0.1〜0.5重量%添加したSUS202系のス
テンレスばね材からなるバルブスペーサが示されてい
る。このステンレスばね材は、すぐれた耐熱性を有する
が、材料の伸び率が3%前後であるため、加工の際に割
れが生じやすく、加工性が劣る。しかもSUS631−
CSPやインコネルほどではないが、やはり材料コスト
が高く、使用上好ましくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来よ
り陰極線管には、管内部材として各種弾性支持体が使用
されている。このように管内部材として弾性支持体が使
用される理由は、たとえばカラー受像管のシャドウマス
クを支持するフレームホルダーについては、蛍光体スク
リーンの形成工程において繰返されるシャドウマスクの
着脱を容易にし、かつその着脱に対してシャドウマスク
を所定位置に正しく保持するためである。また電子銃の
バルブスペーサについては、電子銃のネック内への挿入
を容易にし、かつその蛍光体スクリーン側を正しく管軸
上に保持するとともに、蛍光体スクリーン側の電極にフ
ァンネルの内面に塗布形成された内面導電膜を介して陽
極端子に印加される高電圧を導くためである。
【0009】しかし上記ように弾性支持体を使用する
と、たとえばシャドウマスクを支持するフレームホルダ
ーについては、シャドウマスクを着脱する際に繰返し加
わる加圧により塑性変形し、保持力が低下して、衝撃な
どによる振動により複数個のフレームホルダーのバラン
スがくずれ、シャドウマスクを所定の位置に正しく保持
しなくなる。またいちじるしい場合は、フレームホルダ
ーがスタッドピンから外れ、シャドウマスクが脱落す
る。
【0010】またカラー受像管の製造工程では、フレー
ムホルダーをシャドウマスクに取付けた状態で500〜
650℃で加熱するため、一般に使用されるSUS30
1−CSP、SUS304−CSPなどのオーステナイ
ト系ばね用ステンレスやSUS420J2−CSPなど
のマルテンサイト系ばね用ステンレスでは、熱軟化がお
こり、必要とするばね特性を維持しなくなる。そのため
に比較的耐熱性のすぐれた析出硬化型のSUS631−
CSPやインコネルなども使用しても、これら部材は、
650℃で15分以上加熱されると、SUS301−C
SPと同様に耐熱性が劣化する。また材料コストが非常
に高くつく。また特開平2−265152号公報に示さ
れているVを0.1〜0.5重量%添加したSUS20
2系のステンレスばね材については、すぐれた耐熱性を
有するが、反面、材料の伸び率が低く、加工性が劣る。
しかも材料コストが比較的高くつくなどの問題がある。
【0011】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、加圧に対して塑性変形しにくく、また加熱
に対してばね特性を損なうことなく、部材を安定に支持
する陰極線管用弾性支持体を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】陰極線管の管内に使用さ
れる陰極線管用弾性支持体において、その弾性支持体
を、Mn :10〜18重量%、Cr :16〜18重量
%、C:0.10〜0.25重量%以下、N:0.25
〜0.5重量%以下、Ni:1〜5重量%、残部が実質
的にFe からなり、350〜550℃に加熱したのちの
曲げモーメントMが550N・mmとなる荷重Wを自由端
に与えたのち、無負荷状態にしたときのM=W・Lによ
る塑性変形量が2mm以下であり、550℃で30分加熱
したのちの降伏点強さが1200N/mm2 以上であるF
e −Mn −Cr 系合金により構成した。
【0013】
【作用】一般に弾性支持体のばね定数Kは、その弾性係
数をE、幅をb、板厚をt、支点から力点までの距離を
Lとすると、
【数1】 K=Ebt /4L ……………………… (1) で表され、陰極線管用弾性支持体としては、設計的に十
分に余裕がとれれば、 K=5〜15N/mm として、特性的上、問題のない弾性支持体とすることが
できる。しかし実際には、配置上、スペースの制限を受
けるため、 K≦20N/mm が要求される。
【0014】また、支持部材を着脱するために必要な弾
性支持体の撓み量νは、荷重をWとすると、
【数2】 ν=4WL /Ebt …………………… (2) で表され、仮に、 E=180×10 N/mm b=20mm t=0.5mm L=15mm とし、着脱に必要な撓み量νを ν=10mm とすると、 W=334N となり、 K=約33N/mm となる。
【0015】これに対して、上記のように弾性支持体
を、Mn :10〜18重量%、Cr :16〜18重量
%、C:0.10〜0.25重量%以下、N:0.25
〜0.5重量%以下、Ni:1〜5重量%、残部が実質
的にFe からなるFe −Mn −Cr 系合金により構成す
ると、必要とするばね特性を保持し、かつ外部応力に対
する抵抗力やばね限界値を高め、350〜550℃に加
熱したのちの荷重に対する塑性変形量が2mm以下、55
0℃で30分加熱したのちの降伏点強さを1200N/
mm2 以上とすることができ、繰返荷重に対しても塑性変
形量をいちじるしく小さく、かつ耐熱性も大幅に向上さ
せることができ、安定した支持力をもつ弾性支持体とす
ることができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0017】この発明の弾性支持体は、Mn :10〜1
8重量%、Cr :16〜18重量%、C:0.10〜
0.25重量%以下、N:0.25〜0.5重量%以
下、Ni:1〜5重量%、残部が実質的にFe からな
り、350〜550℃で20分加熱したのち、荷重Wを
加えて550N・mm以下の曲げモーメントMを与えたの
ち、無負荷状態にしたときのM=W・Lによる塑性変形
量が2mm以下、650℃で30分加熱したのちの降伏点
強さが1200N/mm2 以上、透磁率μが1.01以下
であるFe −Mn −Cr 系合金からなる。
【0018】このような弾性支持体は、鋼中にMn Nや
Cr Nなどを合金化することにより、強度と靭性を高
め、350〜550℃の加熱によりC,Nをより顕在化
して、CやNの化合物を形成することにより得られる。
【0019】上記弾性支持体の各成分の作用およびその
添加量の限定は、つぎの理由による。
【0020】Mn については、耐熱性の向上、オーステ
ナイト組織の安定化(透磁率μの低減)およびMn Nと
することによる耐力の増強である。このMn の添加量
は、10重量%以下になると、抗張力や伸び率が減少す
る。また18重量%以上になると、脆化などの弊害が生
ずる。
【0021】Cr については、耐熱性の向上と降伏点を
高める。このCr の添加量は、16重量%以下になる
と、耐熱性が低下する。また18重量%以上になると、
フェライト組織が生じ、磁性を生ずる。
【0022】Cについては、降伏点の強さを高めるとと
もに、曲げモーメントに対する抗力を増加させる。この
Cの添加量は、0.1重量%以下になると、曲げモーメ
ントに対する抗力が低下する。また0.25重量%以上
になると、M Cなどの炭化物が形成され、伸び率がい
ちじるしく低下する。
【0023】Nについては、降伏点の強さを高めるとと
もに、曲げモーメントに対する抗力を増加させる。この
Nの添加量は、0.25重量%以下になると、曲げモー
メントに対する抗力が低下する。また0.5重量%以上
になると、時期割れなどの弊害が生ずる。
【0024】Ni のついては、オーステナイト組織をよ
り安定にするとともに、熱処理の際に急冷しないでも粘
靭性を高める効果を与える。このNi の添加量は、1.
0重量%以下になると、熱処理条件の設定が複雑にな
る。また多くなると、材料コストが高くなるため、5重
量%以下にすることが好ましい。
【0025】その他、Si ,P,Sなどを適量添加する
ことにより、効果を高めることができる。
【0026】さらに、350〜550℃で20分加熱し
たのち、550N・mm以下の曲げモーメントMを与えた
のちの塑性変形量が2mm以下とした点については、弾性
支持体を撓ませるうえに必要な荷重Wが20%程度減少
しても、特性上問題が生じないことによる。しかし実用
上は、550N・mm以下の曲げモーメントMで、塑性変
形量が.5mm以下であることが望ましい。
【0027】上記のように加熱を350〜550℃で2
0分とした点は、CやNの化合物を形成するうえに必要
な温度が350〜550℃であり、その保持時間20分
は、材料の最大強度を引出すうえに必要な時間である。
図3(a)に加熱の保持時間を20分とし、温度をパラ
メータとしたときの降伏点の強さの変化を曲線20で、ま
た図3(b)に加熱温度を550℃とし、保持時間をパ
ラメータとしたときの降伏点の強度の変化を曲線21で示
す。
【0028】また、650℃で30分加熱したのちの降
伏点強さを1200N/mm2 以上とした点については、
製造工程で加熱したのちの着脱などによる加圧に対して
塑性変形させないためには、降伏点の強さを1200N
/mm2 以上とする必要があるためである。
【0029】また、透磁率μが1.01以下とした点に
ついては、たとえば電子銃を支持するバルブスペーサな
どの場合、磁性があると、その結果生ずる磁界の乱れに
より電子ビームが不所望に曲げられ、カラー受像管で
は、色ずれなどの弊害が生ずるためである。一般に陰極
線管においては、透磁率μを1.01以下とすることに
より、電子ビームに対する磁界の影響を無視することが
できるようになる。
【0030】図4に上記Fe −Mn −Cr 系合金からな
る弾性支持体(板厚0.5mm、幅20mm)について、6
00℃、30分加熱したのちの曲げモーメントをパラメ
ータとした塑性変形量を従来の同一寸法の弾性支持体の
それと比較して示す。曲線23に示すようにこの例の弾性
支持体は、曲線24のSUS301−CSP、曲線25のS
US631−CSP、曲線26のインコネルなどにくらべ
て、塑性変形量がいちじるしく小さい。
【0031】また図5に上記Fe −Mn −Cr 系合金か
らなる弾性支持体について、加熱の保持時間を20分と
し、温度をパラメータとした降伏点強さを従来の弾性支
持体のそれと比較して示す。曲線28に示すようにこの例
の弾性支持体は、曲線16のSUS301−CSP、曲線
14のSUS631−CSP、曲線15のインコネルなどに
くらべて、550℃以上、特に650℃における降伏点
強さが大幅に向上する。
【0032】つまり、従来の弾性支持体、たとえばシャ
ドウマスクを支持するSUS301−CSPやSUS3
04−CSPなどのオーステナイト系のばね用ステンレ
ス、あるいはSUS420J2−CSPや析出硬化型の
SUS631−CSPなどのばね用ステンレスからなる
従来のフレームホルダーでは、カラー受像管の製造工程
で約550℃に加熱されると、ばね限界値が低下してば
ね性が損なわれ、支持力が低下するなど、支持部材の安
定支持に限界があったが、上述したこの例のFe −Mn
−Cr 系合金からなるフレームホルダーを使用すること
により、安定した支持が得られ、画像の色ずれを防止す
ることができる。
【0033】以下、具体例について説明する。
【0034】(具体例1) 15重量%のMn と、17
重量%のCr と、0.2重量%のCと、0.35重量%
のNと、1.5重量%のNi とを含み、残部が実質的に
Si ,P,S、その他不可避的な不純物を含むFe から
なるFe −Mn −Cr 系合金からなるホットコイルを1
050〜1100℃に加熱し、急冷し、その後、圧延率
30〜40%で冷間圧延し、板厚0.5mmの薄板を製作
した。
【0035】上記のように製作された薄板の組成および
材料特性をそれぞれ表1および表2に示す。
【0036】
【表1】
【表2】 この薄板を使って、図1(a)示すように、カラー受像
管のシャドウマスク6のマスクフレーム5 に溶接される
固定部30、この固定部30と所定の鋭角で隣接する弾性変
形部31および上記固定部30にほぼ平行に正対してパネル
に設けられたスタッドピンに係止する係止部32からなる
ほぼ楔状のフレームホルダー33を製作し、530℃で2
0分熱処理した結果、表3に示す特性が得られた。
【0037】さらにこの熱処理されたフレームホルダー
33を、図1(b)示すように、シャドウマスク6 のマス
クフレーム5 の四隅部に溶接し、650℃で30分熱処
理した結果、表4に示す所期の特性が得られた。
【0038】
【表3】
【表4】 その後、さらにこのフレームホルダー33の取付けられた
マスクフレーム5 に多数の電子ビーム通過孔の形成され
たマスク本体5 を取付け、通常の製造工程によりカラー
受像管を製造したところ、衝撃に対して色ずれを生ぜ
ず、またシャドウマスク6 の脱落をおこさないカラー受
像管とすることができた。
【0039】(具体例2) 具体例1に準じて板厚0.
25mmの薄板を製作した。この薄板の組成および材料特
性は、それぞれ表1および表2とほぼ同じであった。
【0040】この薄板を使って、図2(a)示すよう
に、カラー受像管の電子銃の先端部を支持するバルブホ
ルダー35を製作し、530℃で20分熱処理したのち、
図2(b)示すように、カラー受像管の電子銃8 の先端
部電極36に溶接し、通常の製造工程によりカラー受像管
を製造したところ、衝撃に対して色ずれを生ぜず、また
このバルブホルダー35が圧接するファンネル2 内面の導
電被膜12の脱落もなく、耐電圧特性を劣化しないカラー
受像管とすることができた。
【0041】なお、上記実施例では、カラー受像管のシ
ャドウマスクを支持するフレームホルダーおよび電子銃
の先端部を支持するバルブホルダーについて説明した
が、この発明は、ゲッターを支持するゲッターサポー
ト、シャドウマスクや蛍光体スクリーンに陽極高電圧を
導くために、シャドウマスクに取付けられて上記ファン
ネル内面の導電被膜に圧接するPFコネクタなど、他の
弾性支持体にも適用できる。
【0042】なおまた、上記実施例では、カラー受像管
の弾性支持体について説明したが、この発明は、カラー
受像管以外の陰極線管にも適用できる。
【0043】
【発明の効果】陰極線管の管内に使用される弾性支持体
を、Mn :10〜18重量%、Cr :16〜18重量
%、C:0.10〜0.25重量%以下、N:0.25
〜0.5重量%以下、Ni:1〜5重量%、残部が実質
的にFe からなり、350〜550℃に加熱したのちの
曲げモーメントMが550N・mmとなる荷重Wを自由端
に与えたのち、無負荷状態にしたときのM=W・Lによ
る塑性変形量が2mm以下であり、550℃で30分加熱
したのちの降伏点強さが1200N/mm2 以上であるF
e −Mn −Cr 系合金により構成すると、熱および衝撃
に対して強く、しかも電気的にも特性の勝れた弾性支持
体を安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)および(b)はそれぞれこの発明の
一実施例の具体例であるカラー受像管のシャドウマスク
を支持するフレームホルダーの説明図である。
【図2】図2(a)および(b)はそれぞれこの発明の
一実施例の具体例であるカラー受像管の電子銃の先端部
を支持するバルブスペーサの説明図である。
【図3】図3(a)はこの発明の一実施例である弾性支
持体の加熱温度をパラメータとしたときの降伏点強さの
変化を示す図、図3(b)は加熱保持時間をパラメータ
としたときの降伏点強さの変化を示す図である。
【図4】この発明の一実施例である弾性支持体の曲げモ
ーメントをパラメータとした塑性変形量を従来の弾性支
持体のそれと比較して示した図である。
【図5】この発明の一実施例である弾性支持体の加熱温
度をパラメータとした降伏点強さを従来の弾性支持体の
それと比較して示した図である。
【図6】カラー受像管の構成を示す図である。
【符号の説明】
6 …シャドウマスク 8 …電子銃 30…固定部 31…弾性変形部 32…係止部 33…フレームホルダー 35…バルブホルダー 36…電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn :10〜18重量%、Cr :16〜
    18重量%、C:0.10〜0.25重量%以下、N:
    0.25〜0.5重量%以下、Ni:1〜5重量%、残
    部が実質的にFe からなり、350〜550℃で30分
    加熱したのちの曲げモーメントMが550N・mmとなる
    荷重Wを自由端に与えたのち、無負荷状態にしたときの
    M=W・Lによる塑性変形量が2mm以下であり、550
    ℃で30分加熱したのちの降伏点強さが1200N/mm
    2 以上であるFe −Mn −Cr 系合金からなることを特
    徴とする陰極線管用弾性支持体。
JP19791492A 1992-07-24 1992-07-24 陰極線管用弾性支持体 Pending JPH0644916A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1308993C (zh) * 2004-02-10 2007-04-04 松下东芝映象显示株式会社 彩色阴极射线管

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1308993C (zh) * 2004-02-10 2007-04-04 松下东芝映象显示株式会社 彩色阴极射线管
US7227299B2 (en) 2004-02-10 2007-06-05 Matsushita Toshiba Picture Display Co., Ltd. Color cathode-ray tube

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