JPH0577139B2 - - Google Patents
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- JPH0577139B2 JPH0577139B2 JP8692149A JP9214986A JPH0577139B2 JP H0577139 B2 JPH0577139 B2 JP H0577139B2 JP 8692149 A JP8692149 A JP 8692149A JP 9214986 A JP9214986 A JP 9214986A JP H0577139 B2 JPH0577139 B2 JP H0577139B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
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- H01J29/07—Shadow masks for colour television tubes
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2229/00—Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
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- H01J2229/0733—Aperture plate characterised by the material
Landscapes
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はシヤドウマスクを具備するカラーブラ
ウン管に関するものである。 〔従来の技術〕 カラーブラウン管のシヤドウマスクは規則正し
く配列された微細孔を多数有するが、この微細孔
を通過する電子ビームは全体の約1/3以下であり、
残りの電子ビームはシヤドウマスクに射突するた
め、シヤドウマスクが加熱され、熱膨張を生じて
色純度を劣化させてしまうという問題があつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 このため、シヤドウマスクを有するカラーブラ
ウン管では、熱膨張に起因するビーム移動量の抑
制が必要とされ、その手段としてシヤドウマスク
自体の構造、シヤドウマスクとマスクサポートと
の組立体構造の改善、さらにはシヤドウマスク用
材料の検討などが行われているが、いまだ問題の
解決に至つていない。 特にシヤドウマスク用材料としては、従来一般
には軟綱が素材として使用されているが、軟綱は
プレス成形性は良好であるが、熱膨張係数が約12
×10-6/℃と大きく、電子ビームの照射により加
熱され熱膨張を生じて色純度を劣化させてしまう
という問題があつた。また熱膨張による変形を防
止するため、熱膨張係数の小さいFe−Ni系のイ
ンパー(登録商標)合金の使用が提案されてお
り、近時例えば特開昭59−59861号公報によつて
もそれらが開示されている。 しかしこれらのFe−Ni合金を素材とするシヤ
ドウマスクは熱膨張係数は小さいが機械的強度が
十分でなくシヤドウマスク製造およびカラーブラ
ウン管製造中のマスクの取扱い時や使用時にマス
ク変形を生じ色純度の劣化が問題とされている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は前記の問題点を解決するもので、重量
%で30〜50%のNi、析出強化添加元素としてAl,
Ti,Nb,Ta,Zrの1種もしくは複数種、また
はさらに10%以下のMo,10%以下のWの1種ま
たは2種を含み、残部不可避不純物およびFeか
らなり、かつ析出強化処理後の析出強化相が
NixXy(但しXはAl,Ti,Nb,Ta,Zrから選ば
れる一種もしくは複数の元素、xは2〜4,yは
0.5〜1.5)であり、該析出強化処理後のビツカー
かたさが185を越え、しかも20℃〜100℃の平均熱
膨張係数が6×10-6/℃以下である析出強化型合
金からなるシヤドウマスクを具備したことを特徴
とするカラーブラウン管、ならびに重量%で30〜
50%のNi,析出強化添加元素として、Al,Ti,
Nb,Ta,Zrの1種もしくは複数種、0.3%未満
のCrまたはさらに10%以下のMo,10%以下のW
の1種または2種を含み、残部不可避不純物およ
びFeからなり、かつ析出強化処理後の析出強化
相がNixXy(但しXはAl,Ti,Nb,Ta,Zrから
選ばれる一種もしくは複数の元素、xは2〜4、
yは0.5〜1.5)であり、しかも20℃〜100℃の平
均熱膨張係数が6×10-6/℃以下である析出強化
型Fe−Ni系合金からなるシヤドウマスクを具備
したことを特徴とするカラーブラウン管を提供す
るものである。 なお、本発明のカラーブラウン管に用いられる
合金の製造に際しSiとMnは脱酸剤として少量用
いられる。 〔作用〕 本発明は、Fe−Niを主成分とし、これにさら
に添加元素を含む合金で、かつ析出強化処理後の
析出強化相がNixXy(但しX:Al,Ti,Nb,
Ta,Zr,等の一種もしくは複数の元素、x:2
〜4,y:0.5〜1.5)であり、しかも20℃〜100
℃の平均熱膨張係数が6×10-6/℃以下である析
出強化型Fe−Ni系合金からなるもので、析出強
化することにより、プレス成形性、低膨張係数及
び機械的強度を所望のものとすることができる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例を説明する。 第1図は、本発明になるカラーブラウン管の一
実施例を示す一部切欠断面図で、図において1は
バルブ、2は電子銃、3は浅皿状のシヤドウマス
クで、このシヤドウマスク3は後述するような組
成の析出強化型インバー系合金から構成されてい
る。4は蛍光面、5はマスクサポートで、このマ
スクサポート5で前記シヤドウマスク3を保持し
ている。6は複数個の支持体、7はバルブ1に植
設されたパネルピンで前記支持体の自由端がこれ
と係合する構造である。また第2図は第1図の要
部拡大図、第3図は第1図の蛍光面4側からみた
一部切欠平面図である。第2図及び第3図におい
て、シヤドウマスク3はそのスカート部3aをマ
スクサポート5の縦フランジ5aの外側面5a1に
溶接等により固定しており、また支持体6もその
一端を外側面5a1に固定し、自由端はパネルピン
7に係合する構成となつている。また3bはマス
ク孔である。さらに、シヤドウマスク3は一点鎖
線で示すように、マスクサポート5の内側面5a2
に固定してもよい。5bはマスクサポート5の横
フランジで管軸(図示せず)方向へ延在してい
る。 次に、第4図は本発明のカラーブラウン管の他
の実施例を示す要部断面図で、この実施例では前
述したと同様な析出強化型Fe−Ni系合金からな
るシヤドウマスク13を有し、このシヤドウマス
ク13はマスクサポート15の縦フランジ15a
に直接固定せず両者が間隔lを有して中間部材1
8を介して固定している。この固定方法によれば
マスクサポート15とシヤドウマスク13とが例
え熱膨張係数の異なる材料で構成されていても、
マスクサポート15によつてシヤドウマスク13
が変形を受けることを軽減できる。 また、第5図は本発明のカラーブラウン管のさ
らに他の実施例を示す要部断面図で、この実施例
では前述と同様な析出強化型Fe−Ni系合金から
なるシヤドウマスク23のスカート部23aの開
放端側に突起23a1を複数個設け、この突起23
a1によつてシヤドウマスク23をマスクサポート
(図示せず)に固定したものである。このような
構造によれば、前述したようなマスク変形を同様
に防止できる。 また、第6図は本発明のカラーブラウン管のさ
らに他の実施例を示す要部断面図で、この実施例
では前述と同様なFe−Ni系合金材からなるシヤ
ドウマスク33のスカート部33aに開放端側か
ら切込み33a1を設け、切込み33a1にはさまれ
た舌片33a2部分で図示しないマスクサポートと
固定したものである。このような構造によればシ
ヤドウマスクとマスクサポートとが同一材料でも
マスク変形を防止できる。さらにまた、シヤドウ
マスクのスカート部から有孔面の周縁の無孔領域
にかけて例えば実公昭55−52610号公報に示すよ
うな機械的強度の調整可能な構成とすることも可
能である。 次に、前述したような本発明のカラーブラウン
管のシヤドウマスクに使用する材料について説明
する。なお、説明の便宜上シヤドウマスクの製造
からカラーブラウン管完成迄の製造工程を簡単に
説明する。 まず、シヤドウマスクは原板に多数のマスク孔
をエツチングによつて穿設する。この場合原板の
性状がマスク孔の形状、寸法の均一性、作業性等
に大きな影響を与える。次に、多数のマスク孔を
有するマスク原板をプレス成形するが、プレスに
先立ち高温熱処理と必要であればレベラかけを行
いプレス性を向上させる。換言すればマスク原板
の0.2%耐力をプレスに適合する程度に低下させ
る。この高温熱処理は通常約800℃程度もしくは
それより高い温度で行う。次に、成形されたシヤ
ドウマスクを洗浄した後、黒化処理を行う。この
処理によりシヤドウマスク表面に酸化膜が生成さ
れ防錆が可能となる。次にシヤドウマスクをマス
クサポートと固定し、さらに必要な数の支持体を
マスクサポートに固定することによりシヤドウマ
スク組立体を形成する。 一方、パネル内面に蛍光体と感光性結合剤等を
含む薄膜を形成したのち、前記シヤドウマスク組
立体をパネル内に仮装着し、前記薄膜を光源から
の光でこのシヤドウマスクを介して露光したの
ち、シヤドウマスク組立体を取外し、パネル内面
を現像して所望の配列からなる蛍光体ドツト(ス
トライプ)をパネル内面に形成する。この塗布−
露光−現像工程は蛍光体の各色毎に行われ、さら
に必要であればブラツクマトリツクスの形成も行
われる。続いて必要な蛍光体配列、更に要すれば
ブラツクマトリツクス膜を備えた蛍光膜上にメタ
ルバツク層を被着する。このメタルバツク層は一
般にはアルミニウムの蒸着膜が用いられる。メタ
ルバツクが終了したパネル部はパネルベークと呼
称される熱処理(温度約350〜450℃)を施し、続
いてパネル部内に前記露光で使用したシヤドウマ
スク組立体を装着した状態でネツク部を有するフ
アンネル部を組合わせて両者間をフリツトガラス
を介して封緘する。続いてネツク部内に電子銃を
挿入したのち封止を行い、排気(温度300〜400
℃)を行つてカラーブラウン管を製造する。 カラーブラウン管は、前述から明らかなように
シヤドウマスクを蛍光面露光時のマスクとして使
用し、かつ完成球においては同じシヤドウマスク
を電子ビーム選択手段として用いることから、露
光時と完成球におけるマスク孔の位置は常に不変
であることが最低条件となる。またこのため、製
造工程中に変形が生じないことは勿論のこと、カ
ラーブラウン管の動作中においても熱変形しない
ことが要求されており、シヤドウマスクの強度確
保は極めて重要である。また、蛍光面の精細度の
高い例えば端末用カラーブラウン管では、ドツト
ピツチが小さいため、ドーミングによるビーム移
動量は特に問題となる。 このような観点から本発明のシヤドウマスクに
使用する材料は次の条件を満足するものである。
すなわち、(1)熱膨張係数は従来のシヤドウマスク
材である軟綱板の約半分の6×10-6/℃以下であ
り、(2)プレス成型時は従来のインバー合金製シヤ
ドウマスクと同等以上の加工性をもち、(3)しかも
使用時のシヤドウマスク強度は従来のインバー合
金製シヤドウマスクより飛躍的に改善するという
三つの条件を同時に満足するものである。これら
の条件を満足する思想は前述した公開公報及び従
来技術には開示されていない。 従つて、これら三つの条件を同時に満足する材
料としては、本発明者等の長年に亘る実験、研究
の結果、インバー合金またはスーパーインバー合
金として知られる低膨張合金を析出強化型に改善
することによつて達成できることが明らかとな
り、特にシヤドウマスクのプレス成形前の高温熱
処理で軟化し、しかもプレス成形後に行われる熱
処理、例えば前述した黒化処理あるいはスタビラ
ズ処理等の低温熱処理で析出強化し、かつそれ以
降のカラーブラウン管の製造工程、さらにはカラ
ーブラウン管の使用時の雰囲気温度などによつて
強度劣化が生じないものである。 本発明のカラーブラウン管に用いるシヤドウマ
スクは、Fe−Niを主成分(これらの合計が80重
量%以上)とし、Al,Ti,Nb,Ta,Zr,Co,
Si,W,Moの1種もしくは複数の添加元素を含
む合金で(但し本発明のうちの第2発明は0.3%
未満のCrを含む)、かつ析出強化処理後NixXy
(但しXはAl,Ti,Nb,Ta,Zrから選ばれる1
種もしくは複数の元素、xは2〜4yは0.5〜1.5)
の析出強化相を形成させたものである。上記析出
強化相はインバーまたはスーパーインバーの基地
のオーステナイト相と整合性が高いので、容易に
析出が生じ、また析出強化の度合も大きい。そこ
で、インバーまたはスーパーインバーの組成に上
記析出強化相の組成を組み合わせることによつ
て、20℃〜100℃の平均熱膨張係数が6×10-6/
℃以下望ましくは4×10-6/℃以下で、かつ機械
的強度を飛躍的に改善したものである。 本発明のカラーブラウン管に用いるシヤドウマ
スク材料において各合金元素は下記の作用を有す
る。 NiはFeとともに基地組成を形成し、その含有
量が重量%(以下同じ)で30〜50%、望ましくは
35〜45%において合金の熱膨張係数を最小にする
作用がある。 Ti,Al,Nb,TaおよびZrはいずれもNiの一部
と結合し、Ni3Xを基本型とする NixXy型の金属間化合物を析出させ、合金の強
度を高める作用がある。これらの元素のうち析出
強化作用の顕著なものはTiであり、本発明のカ
ラーブラウン管に用いるシヤドウマスク用の合金
はTiを1%以上含むことが望ましいが、Tiの量
が5%を越えると熱膨張係数が大きくなり合金の
加工性が劣化するので好ましくない。Al,Nb,
TaおよびZrはそれぞれ単独またはTiの一部を代
替して合金を析出強化する作用があるので適当量
添加することができるが、4%を越えるAl,10
%を越えるNbあるいはTa,1%を越えるZrは合
金の加工性を劣化させるので好ましくない。 Cr,Mo,およびWは本発明のカラーブラウン管
に用いるシヤドウマスク材料においてTi,Al,
Nb,Ta,Zr等の析出強化元素の固溶度を低め、
NixXy型金属間化合物の析出を促進させる作用
があるので、若干量添加できるが、いずれも10%
を越えると合金の熱膨張係数を高めるので好まし
くない。特にCrは固溶化処理状態の耐力を低め、
プレス成形性を改善するのに効果を奏する。しか
し、Crはインバー合金のエツチング速度を低下
させるので無添加または添加しても0.3%未満と
する。 Si,Mnは脱酸剤としての作用があり、さらに
Mnは脱硫剤としての作用もあるので、本発明に
係わる材料を製造する際に若干量添加することが
できる。しかし1%以上のSi,0.3%以上のMnは
合金の熱膨張係数を高めるので好ましくない。ま
たCrを添加する場合には、Mn+Crの量を0.3%
未満とする。 Niを除くこれらの合金元素(Ti,Al,Nb,
Ta,Zr,Cr,Mo,W,Si,Mn)は総量が10%
を越えると合金の熱膨張係数を高めるので好まし
くない。 Coは10%以下の範囲で等量のNiを置換するこ
とにより合金の熱膨張係数を下げる作用がある。
しかし10%をこえるCoは熱膨張係数を下げる作
用がないばかりでなく、合金の価格を過度に高め
るので好ましくない。 第1表に組成例と析出強化処理後の特性を示
す。いずれの例でも比較用のインバー合金22に
比べて0.2%耐力およびかたさが格段に高く、ま
た平均熱膨張係数は軟綱23に比べて格段に小さ
い。
ウン管に関するものである。 〔従来の技術〕 カラーブラウン管のシヤドウマスクは規則正し
く配列された微細孔を多数有するが、この微細孔
を通過する電子ビームは全体の約1/3以下であり、
残りの電子ビームはシヤドウマスクに射突するた
め、シヤドウマスクが加熱され、熱膨張を生じて
色純度を劣化させてしまうという問題があつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 このため、シヤドウマスクを有するカラーブラ
ウン管では、熱膨張に起因するビーム移動量の抑
制が必要とされ、その手段としてシヤドウマスク
自体の構造、シヤドウマスクとマスクサポートと
の組立体構造の改善、さらにはシヤドウマスク用
材料の検討などが行われているが、いまだ問題の
解決に至つていない。 特にシヤドウマスク用材料としては、従来一般
には軟綱が素材として使用されているが、軟綱は
プレス成形性は良好であるが、熱膨張係数が約12
×10-6/℃と大きく、電子ビームの照射により加
熱され熱膨張を生じて色純度を劣化させてしまう
という問題があつた。また熱膨張による変形を防
止するため、熱膨張係数の小さいFe−Ni系のイ
ンパー(登録商標)合金の使用が提案されてお
り、近時例えば特開昭59−59861号公報によつて
もそれらが開示されている。 しかしこれらのFe−Ni合金を素材とするシヤ
ドウマスクは熱膨張係数は小さいが機械的強度が
十分でなくシヤドウマスク製造およびカラーブラ
ウン管製造中のマスクの取扱い時や使用時にマス
ク変形を生じ色純度の劣化が問題とされている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は前記の問題点を解決するもので、重量
%で30〜50%のNi、析出強化添加元素としてAl,
Ti,Nb,Ta,Zrの1種もしくは複数種、また
はさらに10%以下のMo,10%以下のWの1種ま
たは2種を含み、残部不可避不純物およびFeか
らなり、かつ析出強化処理後の析出強化相が
NixXy(但しXはAl,Ti,Nb,Ta,Zrから選ば
れる一種もしくは複数の元素、xは2〜4,yは
0.5〜1.5)であり、該析出強化処理後のビツカー
かたさが185を越え、しかも20℃〜100℃の平均熱
膨張係数が6×10-6/℃以下である析出強化型合
金からなるシヤドウマスクを具備したことを特徴
とするカラーブラウン管、ならびに重量%で30〜
50%のNi,析出強化添加元素として、Al,Ti,
Nb,Ta,Zrの1種もしくは複数種、0.3%未満
のCrまたはさらに10%以下のMo,10%以下のW
の1種または2種を含み、残部不可避不純物およ
びFeからなり、かつ析出強化処理後の析出強化
相がNixXy(但しXはAl,Ti,Nb,Ta,Zrから
選ばれる一種もしくは複数の元素、xは2〜4、
yは0.5〜1.5)であり、しかも20℃〜100℃の平
均熱膨張係数が6×10-6/℃以下である析出強化
型Fe−Ni系合金からなるシヤドウマスクを具備
したことを特徴とするカラーブラウン管を提供す
るものである。 なお、本発明のカラーブラウン管に用いられる
合金の製造に際しSiとMnは脱酸剤として少量用
いられる。 〔作用〕 本発明は、Fe−Niを主成分とし、これにさら
に添加元素を含む合金で、かつ析出強化処理後の
析出強化相がNixXy(但しX:Al,Ti,Nb,
Ta,Zr,等の一種もしくは複数の元素、x:2
〜4,y:0.5〜1.5)であり、しかも20℃〜100
℃の平均熱膨張係数が6×10-6/℃以下である析
出強化型Fe−Ni系合金からなるもので、析出強
化することにより、プレス成形性、低膨張係数及
び機械的強度を所望のものとすることができる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例を説明する。 第1図は、本発明になるカラーブラウン管の一
実施例を示す一部切欠断面図で、図において1は
バルブ、2は電子銃、3は浅皿状のシヤドウマス
クで、このシヤドウマスク3は後述するような組
成の析出強化型インバー系合金から構成されてい
る。4は蛍光面、5はマスクサポートで、このマ
スクサポート5で前記シヤドウマスク3を保持し
ている。6は複数個の支持体、7はバルブ1に植
設されたパネルピンで前記支持体の自由端がこれ
と係合する構造である。また第2図は第1図の要
部拡大図、第3図は第1図の蛍光面4側からみた
一部切欠平面図である。第2図及び第3図におい
て、シヤドウマスク3はそのスカート部3aをマ
スクサポート5の縦フランジ5aの外側面5a1に
溶接等により固定しており、また支持体6もその
一端を外側面5a1に固定し、自由端はパネルピン
7に係合する構成となつている。また3bはマス
ク孔である。さらに、シヤドウマスク3は一点鎖
線で示すように、マスクサポート5の内側面5a2
に固定してもよい。5bはマスクサポート5の横
フランジで管軸(図示せず)方向へ延在してい
る。 次に、第4図は本発明のカラーブラウン管の他
の実施例を示す要部断面図で、この実施例では前
述したと同様な析出強化型Fe−Ni系合金からな
るシヤドウマスク13を有し、このシヤドウマス
ク13はマスクサポート15の縦フランジ15a
に直接固定せず両者が間隔lを有して中間部材1
8を介して固定している。この固定方法によれば
マスクサポート15とシヤドウマスク13とが例
え熱膨張係数の異なる材料で構成されていても、
マスクサポート15によつてシヤドウマスク13
が変形を受けることを軽減できる。 また、第5図は本発明のカラーブラウン管のさ
らに他の実施例を示す要部断面図で、この実施例
では前述と同様な析出強化型Fe−Ni系合金から
なるシヤドウマスク23のスカート部23aの開
放端側に突起23a1を複数個設け、この突起23
a1によつてシヤドウマスク23をマスクサポート
(図示せず)に固定したものである。このような
構造によれば、前述したようなマスク変形を同様
に防止できる。 また、第6図は本発明のカラーブラウン管のさ
らに他の実施例を示す要部断面図で、この実施例
では前述と同様なFe−Ni系合金材からなるシヤ
ドウマスク33のスカート部33aに開放端側か
ら切込み33a1を設け、切込み33a1にはさまれ
た舌片33a2部分で図示しないマスクサポートと
固定したものである。このような構造によればシ
ヤドウマスクとマスクサポートとが同一材料でも
マスク変形を防止できる。さらにまた、シヤドウ
マスクのスカート部から有孔面の周縁の無孔領域
にかけて例えば実公昭55−52610号公報に示すよ
うな機械的強度の調整可能な構成とすることも可
能である。 次に、前述したような本発明のカラーブラウン
管のシヤドウマスクに使用する材料について説明
する。なお、説明の便宜上シヤドウマスクの製造
からカラーブラウン管完成迄の製造工程を簡単に
説明する。 まず、シヤドウマスクは原板に多数のマスク孔
をエツチングによつて穿設する。この場合原板の
性状がマスク孔の形状、寸法の均一性、作業性等
に大きな影響を与える。次に、多数のマスク孔を
有するマスク原板をプレス成形するが、プレスに
先立ち高温熱処理と必要であればレベラかけを行
いプレス性を向上させる。換言すればマスク原板
の0.2%耐力をプレスに適合する程度に低下させ
る。この高温熱処理は通常約800℃程度もしくは
それより高い温度で行う。次に、成形されたシヤ
ドウマスクを洗浄した後、黒化処理を行う。この
処理によりシヤドウマスク表面に酸化膜が生成さ
れ防錆が可能となる。次にシヤドウマスクをマス
クサポートと固定し、さらに必要な数の支持体を
マスクサポートに固定することによりシヤドウマ
スク組立体を形成する。 一方、パネル内面に蛍光体と感光性結合剤等を
含む薄膜を形成したのち、前記シヤドウマスク組
立体をパネル内に仮装着し、前記薄膜を光源から
の光でこのシヤドウマスクを介して露光したの
ち、シヤドウマスク組立体を取外し、パネル内面
を現像して所望の配列からなる蛍光体ドツト(ス
トライプ)をパネル内面に形成する。この塗布−
露光−現像工程は蛍光体の各色毎に行われ、さら
に必要であればブラツクマトリツクスの形成も行
われる。続いて必要な蛍光体配列、更に要すれば
ブラツクマトリツクス膜を備えた蛍光膜上にメタ
ルバツク層を被着する。このメタルバツク層は一
般にはアルミニウムの蒸着膜が用いられる。メタ
ルバツクが終了したパネル部はパネルベークと呼
称される熱処理(温度約350〜450℃)を施し、続
いてパネル部内に前記露光で使用したシヤドウマ
スク組立体を装着した状態でネツク部を有するフ
アンネル部を組合わせて両者間をフリツトガラス
を介して封緘する。続いてネツク部内に電子銃を
挿入したのち封止を行い、排気(温度300〜400
℃)を行つてカラーブラウン管を製造する。 カラーブラウン管は、前述から明らかなように
シヤドウマスクを蛍光面露光時のマスクとして使
用し、かつ完成球においては同じシヤドウマスク
を電子ビーム選択手段として用いることから、露
光時と完成球におけるマスク孔の位置は常に不変
であることが最低条件となる。またこのため、製
造工程中に変形が生じないことは勿論のこと、カ
ラーブラウン管の動作中においても熱変形しない
ことが要求されており、シヤドウマスクの強度確
保は極めて重要である。また、蛍光面の精細度の
高い例えば端末用カラーブラウン管では、ドツト
ピツチが小さいため、ドーミングによるビーム移
動量は特に問題となる。 このような観点から本発明のシヤドウマスクに
使用する材料は次の条件を満足するものである。
すなわち、(1)熱膨張係数は従来のシヤドウマスク
材である軟綱板の約半分の6×10-6/℃以下であ
り、(2)プレス成型時は従来のインバー合金製シヤ
ドウマスクと同等以上の加工性をもち、(3)しかも
使用時のシヤドウマスク強度は従来のインバー合
金製シヤドウマスクより飛躍的に改善するという
三つの条件を同時に満足するものである。これら
の条件を満足する思想は前述した公開公報及び従
来技術には開示されていない。 従つて、これら三つの条件を同時に満足する材
料としては、本発明者等の長年に亘る実験、研究
の結果、インバー合金またはスーパーインバー合
金として知られる低膨張合金を析出強化型に改善
することによつて達成できることが明らかとな
り、特にシヤドウマスクのプレス成形前の高温熱
処理で軟化し、しかもプレス成形後に行われる熱
処理、例えば前述した黒化処理あるいはスタビラ
ズ処理等の低温熱処理で析出強化し、かつそれ以
降のカラーブラウン管の製造工程、さらにはカラ
ーブラウン管の使用時の雰囲気温度などによつて
強度劣化が生じないものである。 本発明のカラーブラウン管に用いるシヤドウマ
スクは、Fe−Niを主成分(これらの合計が80重
量%以上)とし、Al,Ti,Nb,Ta,Zr,Co,
Si,W,Moの1種もしくは複数の添加元素を含
む合金で(但し本発明のうちの第2発明は0.3%
未満のCrを含む)、かつ析出強化処理後NixXy
(但しXはAl,Ti,Nb,Ta,Zrから選ばれる1
種もしくは複数の元素、xは2〜4yは0.5〜1.5)
の析出強化相を形成させたものである。上記析出
強化相はインバーまたはスーパーインバーの基地
のオーステナイト相と整合性が高いので、容易に
析出が生じ、また析出強化の度合も大きい。そこ
で、インバーまたはスーパーインバーの組成に上
記析出強化相の組成を組み合わせることによつ
て、20℃〜100℃の平均熱膨張係数が6×10-6/
℃以下望ましくは4×10-6/℃以下で、かつ機械
的強度を飛躍的に改善したものである。 本発明のカラーブラウン管に用いるシヤドウマ
スク材料において各合金元素は下記の作用を有す
る。 NiはFeとともに基地組成を形成し、その含有
量が重量%(以下同じ)で30〜50%、望ましくは
35〜45%において合金の熱膨張係数を最小にする
作用がある。 Ti,Al,Nb,TaおよびZrはいずれもNiの一部
と結合し、Ni3Xを基本型とする NixXy型の金属間化合物を析出させ、合金の強
度を高める作用がある。これらの元素のうち析出
強化作用の顕著なものはTiであり、本発明のカ
ラーブラウン管に用いるシヤドウマスク用の合金
はTiを1%以上含むことが望ましいが、Tiの量
が5%を越えると熱膨張係数が大きくなり合金の
加工性が劣化するので好ましくない。Al,Nb,
TaおよびZrはそれぞれ単独またはTiの一部を代
替して合金を析出強化する作用があるので適当量
添加することができるが、4%を越えるAl,10
%を越えるNbあるいはTa,1%を越えるZrは合
金の加工性を劣化させるので好ましくない。 Cr,Mo,およびWは本発明のカラーブラウン管
に用いるシヤドウマスク材料においてTi,Al,
Nb,Ta,Zr等の析出強化元素の固溶度を低め、
NixXy型金属間化合物の析出を促進させる作用
があるので、若干量添加できるが、いずれも10%
を越えると合金の熱膨張係数を高めるので好まし
くない。特にCrは固溶化処理状態の耐力を低め、
プレス成形性を改善するのに効果を奏する。しか
し、Crはインバー合金のエツチング速度を低下
させるので無添加または添加しても0.3%未満と
する。 Si,Mnは脱酸剤としての作用があり、さらに
Mnは脱硫剤としての作用もあるので、本発明に
係わる材料を製造する際に若干量添加することが
できる。しかし1%以上のSi,0.3%以上のMnは
合金の熱膨張係数を高めるので好ましくない。ま
たCrを添加する場合には、Mn+Crの量を0.3%
未満とする。 Niを除くこれらの合金元素(Ti,Al,Nb,
Ta,Zr,Cr,Mo,W,Si,Mn)は総量が10%
を越えると合金の熱膨張係数を高めるので好まし
くない。 Coは10%以下の範囲で等量のNiを置換するこ
とにより合金の熱膨張係数を下げる作用がある。
しかし10%をこえるCoは熱膨張係数を下げる作
用がないばかりでなく、合金の価格を過度に高め
るので好ましくない。 第1表に組成例と析出強化処理後の特性を示
す。いずれの例でも比較用のインバー合金22に
比べて0.2%耐力およびかたさが格段に高く、ま
た平均熱膨張係数は軟綱23に比べて格段に小さ
い。
【表】
【表】
次に具体例を説明する。
(具体例 1)
資料No.1〜6の組成で、板厚0.13mmの原板を用
い、0.40mmピツチ、孔径0.090mmの孔あきシヤド
ウマスク原板をエツチングにより製造したのち、
1000℃で1時間、窒素と水素の混合ガス雰囲気中
で溶体化処理を兼ねた焼鈍を行い孔あきシヤドウ
マスク原板を製造する。ついでこの原板をプレス
成形して15″用シヤドウマスクを各3個合計18
個形成した。これらのシヤドウマスクを650℃で
0.5時間析出強化処理をかねた黒化処理後、本願
第4図に示すようなシヤドウマスク組立体を形成
した。この場合、中間部材としては0.15mm×30mm
×18mmのステンレス板を長辺では2枚/辺、短辺
では1枚/辺として使用し、またマスクサポート
は1.6mm厚の軟綱材を使用し、l=0として両者
を固定した。 このような工程を経て形成されたシヤドウマス
ク組立体を使用して公知の方法でカラーブラウン
管を製造したのち、このカラーブラウン管をパネ
ルの外面を上向きとして木箱内に固定し、これを
高さ30cmの位置から落下させシヤドウマスク強度
を試験した。その結果、本具体例1になるカラー
ブラウン管では、次の仕様からなる従来のカラー
ブラウン管と比較した結果、シヤドウマスクの変
形はおこらなかつた。
い、0.40mmピツチ、孔径0.090mmの孔あきシヤド
ウマスク原板をエツチングにより製造したのち、
1000℃で1時間、窒素と水素の混合ガス雰囲気中
で溶体化処理を兼ねた焼鈍を行い孔あきシヤドウ
マスク原板を製造する。ついでこの原板をプレス
成形して15″用シヤドウマスクを各3個合計18
個形成した。これらのシヤドウマスクを650℃で
0.5時間析出強化処理をかねた黒化処理後、本願
第4図に示すようなシヤドウマスク組立体を形成
した。この場合、中間部材としては0.15mm×30mm
×18mmのステンレス板を長辺では2枚/辺、短辺
では1枚/辺として使用し、またマスクサポート
は1.6mm厚の軟綱材を使用し、l=0として両者
を固定した。 このような工程を経て形成されたシヤドウマス
ク組立体を使用して公知の方法でカラーブラウン
管を製造したのち、このカラーブラウン管をパネ
ルの外面を上向きとして木箱内に固定し、これを
高さ30cmの位置から落下させシヤドウマスク強度
を試験した。その結果、本具体例1になるカラー
ブラウン管では、次の仕様からなる従来のカラー
ブラウン管と比較した結果、シヤドウマスクの変
形はおこらなかつた。
以上のように本発明はプレス成形前後で強度を
制御できるシヤドウマスクを使用することを特徴
とするブラウン管を提供するものであり、カラー
ブラウン管の製造工程、さらにカラーブラウン管
の使用時のシヤドウマスクの強度が高く、変形を
防止できると共に熱膨張も小さい為、ドーミング
によるビーム移動量が少ないので色純度の向上が
はかれ、さらには精細な表示を可能にすることが
できる。
制御できるシヤドウマスクを使用することを特徴
とするブラウン管を提供するものであり、カラー
ブラウン管の製造工程、さらにカラーブラウン管
の使用時のシヤドウマスクの強度が高く、変形を
防止できると共に熱膨張も小さい為、ドーミング
によるビーム移動量が少ないので色純度の向上が
はかれ、さらには精細な表示を可能にすることが
できる。
第1図ないし第6図は本発明のカラーブラウン
管の実施例を示す要部断面図及び平面図、第7図
はドリフト特性を示す図である。 1……バルブ、2……電子銃、3,13,2
3,33……シヤドウマスク、4……蛍光面、
5,15……マスクサポート、6……支持体。
管の実施例を示す要部断面図及び平面図、第7図
はドリフト特性を示す図である。 1……バルブ、2……電子銃、3,13,2
3,33……シヤドウマスク、4……蛍光面、
5,15……マスクサポート、6……支持体。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で30〜50%のNi、析出強化添加元素
としてAl,Ti,Nb,Ta,Zrの1種もしくは複
数種、またはさらに10%以下のMo,10%以下の
Wの1種または2種を含み、残部不可避不純物お
よびFeからなり、かつ析出強化処理後の析出強
化相がNixXy(但しXはAl,Ti,Nb,Ta,Zrか
ら選ばれる一種もしくは複数の元素、xは2〜
4、yは0.5〜1.5)であり、該析出強化処理後の
ビツカースかたさが185を越え、しかも20℃〜100
℃の平均熱膨張係数が6×10-6/℃以下である析
出強化型合金からなるシヤドウマスクを具備した
ことを特徴とするカラーブラウン管。 2 重量%で析出強化添加元素として1〜5%の
Tiを含み、さらに4.0%以下のAl,10%以下の
Nb,1%以下のZr,10%以下のMo,10%以下
のW,10%以下のTaのうちの1種または2種以
上を合計で10%以下含むシヤドウマスクを具備し
たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
カラーブラウン管。 3 Niのうち10%以下を等量のCoで置換した特
許請求の範囲第1項記載のカラーブラウン管。 4 重量%で30〜50%のNi、析出強化添加元素
としてAl,Ti,Nb,Ta,Zrの1種もしくは複
数種、0.3%未満のCr、またはさらに10%以下の
Mo,10%以下のWの1種または2種を含み、残
部不可避不純物およびFeからなり、かつ析出強
化処理後の析出強化相がNixXy(但しXはAl,
Ti,Nb,Ta,Zrから選ばれる一種もしくは複
数の元素、xは2〜4,yは0.5〜1.5)であり、
しかも20℃〜100℃の平均熱膨張係数が6×
10-6/℃以下である析出強化型Fe−Ni系合金か
らなるシヤドウマスクを具備したことを特徴とす
るカラーブラウン管。 5 析出強化処理後のかたさが、ビツカースかた
さで180以上であるシヤドウマスクを具備したこ
とを特徴とする特許請求の範囲第4項記載のカラ
ーブラウン管。 6 重量%で析出強化添加元素として1〜5%の
Tiを含み、さらに4.0%以下のAl,10%以下の
Nb,1%以下のZr,10%以下のMo,10%以下
のW,10%以下のTaのうち1種または2種以上
を合計で10%以下含むシヤドウマスクを具備した
ことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載のカ
ラーブラウン管。 7 Niのうち10%以下を等量のCoで置換した特
許請求の範囲第4項記載のカラーブラウン管。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8643985 | 1985-04-24 | ||
JP60-86439 | 1985-04-24 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27968792A Division JPH088073B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | カラーブラウン管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6231925A JPS6231925A (ja) | 1987-02-10 |
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Family
ID=13886948
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
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JP (1) | JPS6231925A (ja) |
KR (1) | KR930004684B1 (ja) |
GB (1) | GB2174104B (ja) |
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---|---|---|---|---|
JPS6176651A (ja) * | 1984-09-21 | 1986-04-19 | Toshiba Corp | 受像管 |
JP3516462B2 (ja) * | 1993-05-20 | 2004-04-05 | ソニー株式会社 | 陰極線管の製造方法 |
KR19990043956A (ko) * | 1997-11-30 | 1999-06-25 | 김영남 | 브라운관용 전극재료 |
KR100255275B1 (ko) * | 1997-12-01 | 2000-05-01 | 손욱 | 새도우 마스크 및 그의 제조 방법 |
FR2795431B1 (fr) | 1999-06-22 | 2001-12-07 | Imphy Ugine Precision | Dispositif de masquage pour tube cathodique de visualisation en couleur a ecran plat, du type comprenant un cadre support pour masque d'ombre tendu et masque d'ombre tendu |
FR2807269B1 (fr) * | 2000-03-31 | 2002-11-01 | Imphy Ugine Precision | Dispositif de masquage pour tube cathodique de visualisation en couleur a ecran plat a masque d'ombre tendu en alliages fe-ni |
JP6244979B2 (ja) * | 2014-02-27 | 2017-12-13 | 新日鐵住金株式会社 | 低熱膨張合金 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPS59211942A (ja) * | 1983-05-17 | 1984-11-30 | Toshiba Corp | カラ−受像管用部材 |
JPS61177359A (ja) * | 1985-01-31 | 1986-08-09 | Toshiba Corp | 管内部品とその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB352964A (en) * | 1929-02-16 | 1931-07-07 | Wilhelm Kroll | Process for improving iron-titanium alloys |
US3705827A (en) * | 1971-05-12 | 1972-12-12 | Carpenter Technology Corp | Nickel-iron base alloys and heat treatment therefor |
JPS5134369B2 (ja) * | 1971-10-13 | 1976-09-25 | ||
DE2350366A1 (de) * | 1973-10-08 | 1975-04-17 | Metallgesellschaft Ag | Lochblende fuer farbbildroehren |
AU520982B2 (en) * | 1977-12-08 | 1982-03-11 | Special Metals Corp. | Low thermal expansion nickel-iron base alloy |
GB2047742A (en) * | 1979-04-02 | 1980-12-03 | Univ California | Iron-based nickel alloy |
JPS59149635A (ja) * | 1983-01-31 | 1984-08-27 | Toshiba Corp | カラー受像管用シャドウマスク及びその製造方法 |
JPS6176651A (ja) * | 1984-09-21 | 1986-04-19 | Toshiba Corp | 受像管 |
-
1986
- 1986-04-15 US US06/852,228 patent/US4713576A/en not_active Expired - Lifetime
- 1986-04-17 GB GB08609405A patent/GB2174104B/en not_active Expired
- 1986-04-23 JP JP61092149A patent/JPS6231925A/ja active Granted
- 1986-04-24 KR KR1019860003175A patent/KR930004684B1/ko not_active IP Right Cessation
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5959861A (ja) * | 1982-09-29 | 1984-04-05 | Toshiba Corp | 管内部品 |
JPS59211942A (ja) * | 1983-05-17 | 1984-11-30 | Toshiba Corp | カラ−受像管用部材 |
JPS61177359A (ja) * | 1985-01-31 | 1986-08-09 | Toshiba Corp | 管内部品とその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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GB8609405D0 (en) | 1986-05-21 |
KR860008585A (ko) | 1986-11-17 |
GB2174104A (en) | 1986-10-29 |
US4713576A (en) | 1987-12-15 |
GB2174104B (en) | 1988-12-29 |
KR930004684B1 (ko) | 1993-06-03 |
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