JPH0326898B2 - - Google Patents
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- JPH0326898B2 JPH0326898B2 JP59164411A JP16441184A JPH0326898B2 JP H0326898 B2 JPH0326898 B2 JP H0326898B2 JP 59164411 A JP59164411 A JP 59164411A JP 16441184 A JP16441184 A JP 16441184A JP H0326898 B2 JPH0326898 B2 JP H0326898B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/02—Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
- H01J29/06—Screens for shielding; Masks interposed in the electron stream
- H01J29/07—Shadow masks for colour television tubes
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2229/00—Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
- H01J2229/07—Shadow masks
- H01J2229/0727—Aperture plate
- H01J2229/0733—Aperture plate characterised by the material
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2229/00—Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
- H01J2229/07—Shadow masks
- H01J2229/0727—Aperture plate
- H01J2229/0777—Coatings
- H01J2229/0783—Coatings improving thermal radiation properties
Landscapes
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕
本発明はカラー受像管に用いられるシヤドウマ
スク、フレーム、インナーシールド等の成形性の
向上を図り、且つその熱膨脹率を低く抑えて品質
の高いカラー画像の表示を可能ならしめるカラー
受像管に関する。
スク、フレーム、インナーシールド等の成形性の
向上を図り、且つその熱膨脹率を低く抑えて品質
の高いカラー画像の表示を可能ならしめるカラー
受像管に関する。
カラー受像管は一般に第1図に示す構成を有し
ている。即ち、ガラス外囲器1の一端を構成する
ネツク部2には、例えばインライン配列の電子銃
3が設けられ、この電子銃3に対向する前記ガラ
ス外囲器1の他端部のフエース部4に、赤、青、
緑の蛍光体を区画配列した蛍光面5を設けてい
る。この蛍光面5に近接して多数のビーム開孔を
有するシヤドウマスク6が対向配置されている。
このシヤドウマスク6はフレーム7に係止具8を
介して取付けられたもので、該フレーム7には地
磁気の影響を遮断するべくインナーシールド9が
取付けられている。
ている。即ち、ガラス外囲器1の一端を構成する
ネツク部2には、例えばインライン配列の電子銃
3が設けられ、この電子銃3に対向する前記ガラ
ス外囲器1の他端部のフエース部4に、赤、青、
緑の蛍光体を区画配列した蛍光面5を設けてい
る。この蛍光面5に近接して多数のビーム開孔を
有するシヤドウマスク6が対向配置されている。
このシヤドウマスク6はフレーム7に係止具8を
介して取付けられたもので、該フレーム7には地
磁気の影響を遮断するべくインナーシールド9が
取付けられている。
しかしてこのように構成されたカラー受像管に
あつては、前記電子銃3から射出された電子ビー
ム11は、前記ネツク部2の根元部に設けられた
偏向装置10による偏向制御を受けて偏向され、
前記シヤドウマスク6の開孔を通過して蛍光面5
に射突して蛍光を生起してカラー画像を形成す
る。
あつては、前記電子銃3から射出された電子ビー
ム11は、前記ネツク部2の根元部に設けられた
偏向装置10による偏向制御を受けて偏向され、
前記シヤドウマスク6の開孔を通過して蛍光面5
に射突して蛍光を生起してカラー画像を形成す
る。
ところで、上記シヤドウマスク6、フレーム
7、インナーシールド9は、従来よりエツチング
性、および成形性が良く、また電子ビームの反射
軽減に寄与する酸化膜をその表面に形成し易い部
材として、リドム鋼やAlキルド鋼を用いて構成
されている。然し乍ら、近時各種のニユーメデイ
アに対応するべく、カラー受像管の高品質化、つ
まり表示画像の所謂見易さや極細かさが要求さ
れ、上述したリドム鋼やAlキルド鋼にて構成さ
れるシヤドウマスク6、フレーム7、インナーシ
ールド9を用いるには不具合が生じてきた。
7、インナーシールド9は、従来よりエツチング
性、および成形性が良く、また電子ビームの反射
軽減に寄与する酸化膜をその表面に形成し易い部
材として、リドム鋼やAlキルド鋼を用いて構成
されている。然し乍ら、近時各種のニユーメデイ
アに対応するべく、カラー受像管の高品質化、つ
まり表示画像の所謂見易さや極細かさが要求さ
れ、上述したリドム鋼やAlキルド鋼にて構成さ
れるシヤドウマスク6、フレーム7、インナーシ
ールド9を用いるには不具合が生じてきた。
即ち、カラー受像管の動作時には、上記各部材
の温度が30〜100℃に上昇し、例えばその熱膨脹
によつてシヤドウマスクの成形形状に歪みが発生
し、所謂ドーミングが生じる。この結果、シヤド
ウマスク6と蛍光面5との間の相対的位置関係に
ずれが生じ、ピユリテイードリフトと称される色
ずれが発生する。特に高品位カラー受像管では、
前記シヤドウマスク6の開孔径およびその開孔ピ
ツチが非常に小さいので、その相対的ずれ量の割
合いが大きくなり、実用に耐えなくなる。
の温度が30〜100℃に上昇し、例えばその熱膨脹
によつてシヤドウマスクの成形形状に歪みが発生
し、所謂ドーミングが生じる。この結果、シヤド
ウマスク6と蛍光面5との間の相対的位置関係に
ずれが生じ、ピユリテイードリフトと称される色
ずれが発生する。特に高品位カラー受像管では、
前記シヤドウマスク6の開孔径およびその開孔ピ
ツチが非常に小さいので、その相対的ずれ量の割
合いが大きくなり、実用に耐えなくなる。
そこで従来より、この種の部材を形成する基材
として、熱膨脹係数の小さいFe−Ni合金、例え
ばアンバー(36Fe−Ni)を用いることが、例え
ば特公昭42−25446号、特開昭50−58977号、特開
昭50−68650号等により提唱されている。ところ
が、この種のFe−Ni合金は熱伝導性が悪く、蓄
熱し易いことのみならず、通常のシヤドウマスク
球面から電子銃3側への凹み、所謂スプリングバ
ツクを生じ易い。この為、カラー受像管の高品位
化を図るには限界があつた。
として、熱膨脹係数の小さいFe−Ni合金、例え
ばアンバー(36Fe−Ni)を用いることが、例え
ば特公昭42−25446号、特開昭50−58977号、特開
昭50−68650号等により提唱されている。ところ
が、この種のFe−Ni合金は熱伝導性が悪く、蓄
熱し易いことのみならず、通常のシヤドウマスク
球面から電子銃3側への凹み、所謂スプリングバ
ツクを生じ易い。この為、カラー受像管の高品位
化を図るには限界があつた。
本発明はこのような事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするとこは、シヤドウマスク、
フレーム、インナーシールドを構成する基材を改
良して、その表示画像の高品位化を図つたカラー
受像管を提供することにある。
ので、その目的とするとこは、シヤドウマスク、
フレーム、インナーシールドを構成する基材を改
良して、その表示画像の高品位化を図つたカラー
受像管を提供することにある。
本発明は、カラー受像管の構成要素であるシヤ
ドウマスク、フレーム、又はインナーシールドの
うちの少なくとも1つを、Niが25〜50重量%、
Mnが0.8〜10重量%、残部がFeからなる基材で構
成し、かつその表面に NixMnyFe3-x-yO4(0<x、y<3) で示されるスピネル構造の黒色酸化膜を形成した
ことを特徴とするものである。
ドウマスク、フレーム、又はインナーシールドの
うちの少なくとも1つを、Niが25〜50重量%、
Mnが0.8〜10重量%、残部がFeからなる基材で構
成し、かつその表面に NixMnyFe3-x-yO4(0<x、y<3) で示されるスピネル構造の黒色酸化膜を形成した
ことを特徴とするものである。
即ち本発明は、カラー受像管のシヤドウマス
ク、フレーム、またはインナーシールドを形成す
る基材として、Niが25〜50重量%、Mnが0.8〜
10重量%、残部がFeとなるようにFe−Ni合金に
Mnを添加したものを用い、これによつてその基
材の熱膨脹係数を、例えば20〜80×10-7と規定
し、またその0.2%耐力を22Kg/mm2以下に規定す
るようにしたもである。
ク、フレーム、またはインナーシールドを形成す
る基材として、Niが25〜50重量%、Mnが0.8〜
10重量%、残部がFeとなるようにFe−Ni合金に
Mnを添加したものを用い、これによつてその基
材の熱膨脹係数を、例えば20〜80×10-7と規定
し、またその0.2%耐力を22Kg/mm2以下に規定す
るようにしたもである。
例えば今、シヤドウマスクについて考えると、
一般にその熱膨脹係数が低い程好都合であるが、
その反面Fe−Ni合金の場合、上記熱膨脹係数が
20×10-7以下になるとその熱伝導率が著しく悪く
なる。この結果、蓄熱し易くなることのみなら
ず、素材を製造する上で強加工を繰返すことが必
要となり、結局歪の多いシヤドウマスクとなる。
しかも、このシヤドウマスク素材にエツチングに
よつてビーム開孔を形成すると、この加工時にマ
スク素材が大きく湾曲する等の多くの不都合が生
じる。一方、その熱膨脹係数が80×10-7以上とな
ると、従来のリドム鋼やAlキルド鋼を用いてシ
ヤドウマスクを形成する場合と殆んど変わらなく
なり、色ずれに対する改善効果も望めなくなる。
一般にその熱膨脹係数が低い程好都合であるが、
その反面Fe−Ni合金の場合、上記熱膨脹係数が
20×10-7以下になるとその熱伝導率が著しく悪く
なる。この結果、蓄熱し易くなることのみなら
ず、素材を製造する上で強加工を繰返すことが必
要となり、結局歪の多いシヤドウマスクとなる。
しかも、このシヤドウマスク素材にエツチングに
よつてビーム開孔を形成すると、この加工時にマ
スク素材が大きく湾曲する等の多くの不都合が生
じる。一方、その熱膨脹係数が80×10-7以上とな
ると、従来のリドム鋼やAlキルド鋼を用いてシ
ヤドウマスクを形成する場合と殆んど変わらなく
なり、色ずれに対する改善効果も望めなくなる。
また一般に、その0.2%耐力が22Kg/mm2以上と
なると、シヤドウマスクに対する室温でのプレス
成形が著しく困難となる。しかも、温間プレス等
の高度なプレス技術を採用しないかぎり、その製
造工程が徒に複雑化し、またその信頼性も低下す
ると云う不具合がある。逆に上記0.2%耐力が6
Kg/mm2以下になると、基材が柔らかくなり、製造
時の基材取扱いだけによつて歪みを生じ易い。こ
れ故、その製造上、好ましくない。
なると、シヤドウマスクに対する室温でのプレス
成形が著しく困難となる。しかも、温間プレス等
の高度なプレス技術を採用しないかぎり、その製
造工程が徒に複雑化し、またその信頼性も低下す
ると云う不具合がある。逆に上記0.2%耐力が6
Kg/mm2以下になると、基材が柔らかくなり、製造
時の基材取扱いだけによつて歪みを生じ易い。こ
れ故、その製造上、好ましくない。
しかして、Fe−Ni合金にMnを添加すると、そ
の添加量に応じて基材の熱膨脹係数、およびその
0.2%耐力が変化する。
の添加量に応じて基材の熱膨脹係数、およびその
0.2%耐力が変化する。
第2図はMnを添加したFe−Ni合金における、
Mn添加量に対する熱膨脹係数の変化(実線A)、
およびこの基材を1000℃で真空焼鈍したときの
0.2%耐力の変化(破線B)をそれぞれ示すもの
である。また第3図はMnを6重量%含む36Ni−
Fe合金の焼鈍温度に対する0.2%耐力の変化(実
線C)を示すものであり、参考として36Ni−Fe
の同様な変化(破線D)も示してある。
Mn添加量に対する熱膨脹係数の変化(実線A)、
およびこの基材を1000℃で真空焼鈍したときの
0.2%耐力の変化(破線B)をそれぞれ示すもの
である。また第3図はMnを6重量%含む36Ni−
Fe合金の焼鈍温度に対する0.2%耐力の変化(実
線C)を示すものであり、参考として36Ni−Fe
の同様な変化(破線D)も示してある。
これらの特性に示されるように、Fe−Ni合金
にMnを添加することは、その素材の熱膨脹係数
を高める効果が有る。特に、その素材を500℃以
上(望ましくは650℃以上)で焼鈍したときの0.2
%耐力を減少させる上で効果が有る。尚、Mnの
添加量を0.8重量%以下とすると、その熱膨脹係
数を20×10-7以下にする上で効果があるが、この
場合その素材を1000℃で焼鈍しても、その0.2%
耐力が22Kg/mm2以下にならないことがある。従つ
て、その成形時の所望の曲率面を有するシヤドウ
マスクを得難く、またスプリングバツクも生じ易
い。これ故、カラー受像管の構成部材にそれぞれ
要求される諸特性を満すべく、0.8〜10重量%の
割合いでMnをFe−Ni合金に添加してなる素材を
用いてシヤドウマスクやフレーム、インナーシー
ルドを構成することは、高品質なカラー画像を得
る為の諸特性に優れた個々の部材を得る上で多大
な効果が有る。しかも、その製造工程上における
不具合を招来することもない。
にMnを添加することは、その素材の熱膨脹係数
を高める効果が有る。特に、その素材を500℃以
上(望ましくは650℃以上)で焼鈍したときの0.2
%耐力を減少させる上で効果が有る。尚、Mnの
添加量を0.8重量%以下とすると、その熱膨脹係
数を20×10-7以下にする上で効果があるが、この
場合その素材を1000℃で焼鈍しても、その0.2%
耐力が22Kg/mm2以下にならないことがある。従つ
て、その成形時の所望の曲率面を有するシヤドウ
マスクを得難く、またスプリングバツクも生じ易
い。これ故、カラー受像管の構成部材にそれぞれ
要求される諸特性を満すべく、0.8〜10重量%の
割合いでMnをFe−Ni合金に添加してなる素材を
用いてシヤドウマスクやフレーム、インナーシー
ルドを構成することは、高品質なカラー画像を得
る為の諸特性に優れた個々の部材を得る上で多大
な効果が有る。しかも、その製造工程上における
不具合を招来することもない。
また上述した素材を用いてシヤドウマスクやフ
レーム、インナーシ−ルドを構成することは、こ
れらの表面を黒化処理する上でも効果が有る。即
ち、Mnの添加量を10重量%以上とすると、その
表面にMnの保護酸化膜、つまり酸化マンガンが
形成され易い。この結果、その表面の黒化処理が
困難となる。然し乍ら、上述したようにMnの添
加量を規定すると、その基材表面に NixMnyFe3-x-yO4(0<x、y<3) で示されるスピネル構造の黒色酸化膜を被膜形成
し易くなる。このような黒色酸化膜は、熱放散性
が良く、またFeのサイトをMnが置換して強度な
膜を形成するのでハウリング防止に効果的であ
り、また機械的応力に対して剥離し難い。また
Mnと類似した効果をもつものにCrがあり、その
一部をCrで置換してもかまわない。この際、生
成される酸化膜はNixMnyCrzFe3-x-y-zO4(0<
x、y、z<3)の構造をもつ。またこの酸化膜
中に素材の不純物が一部固溶、または侵入しても
その効果が大きく変化するわけではない。ここで
不純物とはC、P、Si、S、Al、Cu、Zr、B、
Ca、Nをさす。従つて、例えば隅々まできれい
で見易い画像を得るとのできる平坦なデイスプレ
イ画面を形成するに際し、剥離のない黒色酸化膜
を得ること、および前記電子銃をいためることの
ない構成を実現する上で前述した素材を用いるこ
とは、非常に効果がある。また、Mnの添加は、
スーパーアンバーのような、Coを含んだFe−Ni
合金にも効果的で、その際には黒化膜中にCoが
固溶することになる。
レーム、インナーシ−ルドを構成することは、こ
れらの表面を黒化処理する上でも効果が有る。即
ち、Mnの添加量を10重量%以上とすると、その
表面にMnの保護酸化膜、つまり酸化マンガンが
形成され易い。この結果、その表面の黒化処理が
困難となる。然し乍ら、上述したようにMnの添
加量を規定すると、その基材表面に NixMnyFe3-x-yO4(0<x、y<3) で示されるスピネル構造の黒色酸化膜を被膜形成
し易くなる。このような黒色酸化膜は、熱放散性
が良く、またFeのサイトをMnが置換して強度な
膜を形成するのでハウリング防止に効果的であ
り、また機械的応力に対して剥離し難い。また
Mnと類似した効果をもつものにCrがあり、その
一部をCrで置換してもかまわない。この際、生
成される酸化膜はNixMnyCrzFe3-x-y-zO4(0<
x、y、z<3)の構造をもつ。またこの酸化膜
中に素材の不純物が一部固溶、または侵入しても
その効果が大きく変化するわけではない。ここで
不純物とはC、P、Si、S、Al、Cu、Zr、B、
Ca、Nをさす。従つて、例えば隅々まできれい
で見易い画像を得るとのできる平坦なデイスプレ
イ画面を形成するに際し、剥離のない黒色酸化膜
を得ること、および前記電子銃をいためることの
ない構成を実現する上で前述した素材を用いるこ
とは、非常に効果がある。また、Mnの添加は、
スーパーアンバーのような、Coを含んだFe−Ni
合金にも効果的で、その際には黒化膜中にCoが
固溶することになる。
以下、本発明をシヤドウマスクの形成に適用し
た実施例につき説明する。
た実施例につき説明する。
実施例 1
先ず、36重量%NiとFeとを主成分とし、附随
的成分としてC、Si、P、S、Zn、Cu、O、B、
Caをそれぞれ重量%で、1%以下を含み、更に
Mnを7重量%含む合金インゴツトを準備した。
この合金インゴツトを焼鈍、冷間加工を繰返し、
厚さ0.13mmの板材を作製した。しかる後、この板
材に感光剤を塗布し、露光、現像、バーニングに
よるエツチングを施して多数の孔を有するフラツ
トマスク素材を作製した。続いてこのフラツトマ
スク素材を洗浄し、剪断した後、900℃で水素中
で焼鈍し、プレス加工して曲率半径1000mmのフオ
ームドマスクとした。このフオームドマスクを30
%O2−N2湿潤雰囲気中で、620℃、30分間加熱酸
化処理した。このようにして完成されたシヤドウ
マスクはスプリングバツクの値も低く、熱輻射率
も黒体を1.0とすると0.4となり、色ずれ低減に効
果的であつた。このシヤドウマスクを、フレーム
に接続されパネルに嵌込んだ後、蛍光体塗布電子
銃のついたフアンネルと接続の工程を過て偏光装
置を嵌込んで、第1図に示すようなカラー受像管
として組立てた。
的成分としてC、Si、P、S、Zn、Cu、O、B、
Caをそれぞれ重量%で、1%以下を含み、更に
Mnを7重量%含む合金インゴツトを準備した。
この合金インゴツトを焼鈍、冷間加工を繰返し、
厚さ0.13mmの板材を作製した。しかる後、この板
材に感光剤を塗布し、露光、現像、バーニングに
よるエツチングを施して多数の孔を有するフラツ
トマスク素材を作製した。続いてこのフラツトマ
スク素材を洗浄し、剪断した後、900℃で水素中
で焼鈍し、プレス加工して曲率半径1000mmのフオ
ームドマスクとした。このフオームドマスクを30
%O2−N2湿潤雰囲気中で、620℃、30分間加熱酸
化処理した。このようにして完成されたシヤドウ
マスクはスプリングバツクの値も低く、熱輻射率
も黒体を1.0とすると0.4となり、色ずれ低減に効
果的であつた。このシヤドウマスクを、フレーム
に接続されパネルに嵌込んだ後、蛍光体塗布電子
銃のついたフアンネルと接続の工程を過て偏光装
置を嵌込んで、第1図に示すようなカラー受像管
として組立てた。
実施例 2
実施例1と同様な成分を持つエツチング処理済
みのフラツトマスクを、1160℃で真空焼鈍し、曲
率半径1500mmのフオームドマスクを得た。このフ
オームドマスクを用いて、上記実施例1と同様に
してカラー受像管を構成した。
みのフラツトマスクを、1160℃で真空焼鈍し、曲
率半径1500mmのフオームドマスクを得た。このフ
オームドマスクを用いて、上記実施例1と同様に
してカラー受像管を構成した。
実施例 3
36重量%NiとFeとを主成分とし、附随的成分
としてC、Si、P、S、Zn、Cu、O、B、Caを
それぞれ重量%で1%以下を含み、更にMnを7
重量%含む合金インゴツトを準備した。この合金
インゴツトを用いて前記実施例1と同様な工程に
より、カラー受像管を構成した。
としてC、Si、P、S、Zn、Cu、O、B、Caを
それぞれ重量%で1%以下を含み、更にMnを7
重量%含む合金インゴツトを準備した。この合金
インゴツトを用いて前記実施例1と同様な工程に
より、カラー受像管を構成した。
実施例 4
実施例3で示される合金インゴツトを用いて、
前記実施例2で示される工程を経てカラー受像管
を構成した。
前記実施例2で示される工程を経てカラー受像管
を構成した。
これらの各実施例で得られたカラー受像管につ
いて、それぞれカラー画像を表示したところ、非
常に安定した良好なカラー画像が得られた。
いて、それぞれカラー画像を表示したところ、非
常に安定した良好なカラー画像が得られた。
またこれらの各カラー受像管について、その画
面の四隅におけるピユリテイードリフト値を調べ
たところ、従来のものにあつては120μm程度で
あつたのに対し、実施例に係るカラー受像管にあ
つては90μm以下と極めて小さい値を示した。更
には、上記ピユリテイードリフトが生じてから、
正常な状態に戻るまでの時間は、従来のものの半
分以下であつた。
面の四隅におけるピユリテイードリフト値を調べ
たところ、従来のものにあつては120μm程度で
あつたのに対し、実施例に係るカラー受像管にあ
つては90μm以下と極めて小さい値を示した。更
には、上記ピユリテイードリフトが生じてから、
正常な状態に戻るまでの時間は、従来のものの半
分以下であつた。
以上説明したように本発明によれば、表示画像
が明るく、且つコントラストが強く、更には画面
の四隅の色ずれが少なく、また像の歪みや外光の
反射の少ない良好なカラー画像を表示し得るカラ
ー受像管を実現することができる。つまり、高品
質な画像表示を可能とするカラー受像管を、簡易
に、且つ歩留り良く製造することが可能となる等
の絶大なる効果が奏せられる。
が明るく、且つコントラストが強く、更には画面
の四隅の色ずれが少なく、また像の歪みや外光の
反射の少ない良好なカラー画像を表示し得るカラ
ー受像管を実現することができる。つまり、高品
質な画像表示を可能とするカラー受像管を、簡易
に、且つ歩留り良く製造することが可能となる等
の絶大なる効果が奏せられる。
第1図はカラー受像管の概略構成を示す図、第
2図は36Ni−Fe合金へのMn添加による熱膨脹係
数の変化、およびこの素材の1000℃真空焼鈍時の
0.2%耐力の変化を示す図、第3図はMnを6重量
%含む36Ni−Fe合金の焼鈍温度に対する0.2%耐
力の変化を示す図である。 1……ガラス外囲器、3……電子銃、5……蛍
光面、6……シヤドウマスク、7……フレーム、
9……インナーシールド。
2図は36Ni−Fe合金へのMn添加による熱膨脹係
数の変化、およびこの素材の1000℃真空焼鈍時の
0.2%耐力の変化を示す図、第3図はMnを6重量
%含む36Ni−Fe合金の焼鈍温度に対する0.2%耐
力の変化を示す図である。 1……ガラス外囲器、3……電子銃、5……蛍
光面、6……シヤドウマスク、7……フレーム、
9……インナーシールド。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 シヤドウマスク、フレーム、又はインナーシ
ールドのうちの少なくとも1つを、Niが25〜50
重量%、Mnが0.8〜10重量%、残部がFeからなる
基材で構成し、かつその表面に NixMnyFe3-x-yO4(0<x、y<3) で示されるスピネル構造の黒色酸化膜を形成した
ことを特徴とするカラー受像管。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59164411A JPS6142838A (ja) | 1984-08-06 | 1984-08-06 | カラ−受像管 |
KR1019850005485A KR900001496B1 (ko) | 1984-08-06 | 1985-07-30 | 컬러수상관 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59164411A JPS6142838A (ja) | 1984-08-06 | 1984-08-06 | カラ−受像管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6142838A JPS6142838A (ja) | 1986-03-01 |
JPH0326898B2 true JPH0326898B2 (ja) | 1991-04-12 |
Family
ID=15792629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59164411A Granted JPS6142838A (ja) | 1984-08-06 | 1984-08-06 | カラ−受像管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6142838A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5169593A (en) * | 1989-11-03 | 1992-12-08 | General Electric Company | Control rod drive handling tools for nuclear reactor |
JP3085385B2 (ja) * | 1990-03-14 | 2000-09-04 | 株式会社日立製作所 | カラー陰極線管 |
TW283246B (ja) * | 1994-02-17 | 1996-08-11 | Mitsubishi Electric Machine | |
ATE502888T1 (de) * | 2007-09-18 | 2011-04-15 | Heraeus Gmbh W C | Mit einem goldlegierten draht gewickelte spule zur verwendung in einem verbindungsprozess |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5058977A (ja) * | 1973-09-19 | 1975-05-22 |
-
1984
- 1984-08-06 JP JP59164411A patent/JPS6142838A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5058977A (ja) * | 1973-09-19 | 1975-05-22 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6142838A (ja) | 1986-03-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |