JPH0644629U - ゴミ袋ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車室内においてゴミ袋を邪魔にならず、又使
い勝手よくかつゴミが散乱せず、しかも見栄えよく保持
するようにしたゴミ袋ホルダーを提供する。 【構成】 車体にはホルダーケースを取付け、該ホルダ
ーケースには左右の吊下げアームをケースから略水平に
突出した使用位置とケース内に収納された収納位置との
間で垂直軸回りに回転自在に支承し、該左右の吊下げア
ーム部にはゴミ袋上部の対向する引掛け穴を引っ掛ける
係止フック部を形成する一方、ホルダーケースには吊下
げアームを使用位置に向けて付勢する付勢部材と、吊下
げアームを収納位置に係脱可能にロックするロック部材
とを設け、車室内でゴミ投入口をほぼ開きかつ吊下げ状
態でゴミ袋を保持するようにしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、車室内においてゴミ袋を使い勝手がよく、かつゴミが散乱せず、 しかも見栄えよく保持するようにしたゴミ袋ホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

車両の走行中に、食物を食べたり、ジュース等を飲んだりすると、食物の容器 やジュースの空き缶等のゴミができるが、車室内を清潔に保つ上で、上述のゴミ をどのように処理するかが重要で、車両による旅行等、車両を長時間走行させる 場合にはゴミの量が多く、特に問題である。 通常、車室内のゴミについては、乗員の足元近くの車室フロア上や使用してい ないシートクッション上にゴミ袋やゴミ箱を置いておき、ゴミ袋やゴミ箱内にで きたゴミを入れて停車後にゴミ袋やゴミ箱内のゴミをまとめて車外のゴミ捨場等 に捨てることがよく行われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、単にゴミ袋やゴミ箱を車室フロア上やシートクッション上に置いた 場合、走行中の衝撃等でゴミ袋からゴミが飛び出したり、ゴミ箱が倒れてゴミが 飛び出し、ゴミが散乱して車室内が汚れやすく、又散乱したゴミを拾い集める必 要があって、煩雑でかつ手が汚れるという問題があった。 また、足元近くの車室フロア上や使用していないシートクッション上にゴミ袋 やゴミ箱を置いていたので、ゴミ袋やゴミ箱が邪魔になりやすいという問題もあ った。 この考案は、かかる問題点に鑑み、車室内においてゴミ袋を使い勝手がよく、 かつゴミが散乱せず、しかも見栄えよく保持するようにしたゴミ袋ホルダーを提 供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 そこで本考案に係るゴミ袋ホルダーは、 「車室内にてゴミ投入口をほぼ開きかつ吊下げ状態でゴミ袋を保持するゴミ袋 ホルダーであって、 車体にはホルダーケースが取付けられ、該ホルダーケースには左右の吊下げア ームがケースから略水平に突出した使用位置とケース内に収納された収納位置と の間で垂直軸回りに回転自在に支承され、該左右の吊下げアーム部にはゴミ袋上 部の対向する引掛け穴を引っ掛ける係止フック部が形成されている一方、 上記ホルダーケースには上記吊下げアームを使用位置に向けて付勢するばね部 材が設けられるとともに、上記吊下げアームを収納位置に係脱可能にロックする ロック部材が設けられている」ことを要旨とする。 本考案に係るゴミ袋ホルダーは邪魔にならなければ車室内のどこに設けてもよ く、例えばシートバック上端面やヘッドレスト下端面に固定し、又はアームレス ト先端部に内蔵することができる。 また、ゴミ袋には買物等に使用した合成樹脂製の手提げ袋を使用できるが、市 販の合成樹脂製ゴミ袋を上部に引掛け穴をあけて使用してもよい。

【０００５】

【作用】

ゴミ袋を使用しない場合、吊下げアームはホルダーケース内に収納され、ロッ ク部材によって収納状態にロックされており、車室内に突き出ることはない。 ゴミ袋を使用する場合、ロック部材のロックを解除すると、左右の吊下げアー ムがばね部材の付勢力によって垂直軸回りに回転してホルダーケースから飛び出 すので、該吊下げアームをほぼ水平に延びた使用状態に設定し、そのアーム間に ゴミ袋を入れ、その上部をアームに沿って折り返してその引掛け穴を係止フック 部に引っ掛けると、ゴミ袋はゴミ投入口を略開いた状態で車室内に吊下げられる ので、ゴミ袋が邪魔になることはなく、又ゴミを簡単にゴミ袋内に投げ入れられ る。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。 図１ないし図３は本考案の一実施例によるゴミ袋ホルダーを示す。図において 、車室フロア上にはシート１が配置され、該シート１はシートクッション２とシ ートバック３とから構成され、該シートバック３の上側にはヘッドレスト４が脚 部４０によって取付けられ、又シートバック３の上端面には本例のゴミ袋ホルダ ー５が設けられ、シートバック３背面側にゴミ袋６がゴミ投入口６０を開いて吊 下げられている。

【０００７】 ここでゴミ袋ホルダー５の構造を説明すると、シートバック３の上端面にはヘ ッドレスト４の脚部４０間にてホルダーケース７がボルト等によって固定され、 該ホルダーケース７は図２に示すようにヘッドレスト４の脚部４０と干渉しない ように略Ｔ字状に形成されている。 このホルダーケース７の前端側には収納凹部７０が形成され、図３(a) に示す ように、収納凹部７０の両外方部にはコ字状の取付部７１が各々形成され、又収 納凹部７０内には左右の吊下げアーム８、９が重ねて収納され、両吊下げアーム ８、９の外端部には厚みの小さくなった取付部８０（但し、吊下げアーム８の取 付部のみが図示されている）が形成され、該取付部８０は収納凹部７０の取付部 ７１間に挿入され、両取付部７１、８０には上下方向の連結ピン７２が挿通され て吊下げアーム８、９はケース７から略水平に突出した使用位置とケース７内に 収納された収納位置との間で垂直軸回りに回転自在となっている。 上記吊下げアーム部８、９には所定の間隔をあけて切り欠き８２が各々形成さ れ、該切り欠き８２の間はゴミ袋６の引掛け穴６１を引っ掛ける係止フック部８ １となっている（但し、吊下げアーム８の係止フック部のみが現れている）。 また、図３(c)(d)に示すように、ホルダーケース７の収納凹部７０内面には取 付部７１と反対側に凹部７３が形成されてプッシュ棒１００が出没自在に収納さ れ、該プッシュ棒１００は円筒状をなし、その後端には抜止め鍔部１０１が形成 され、又プッシュ棒１００と凹部７３内面との間にはばね部材１０２が縮装され ている。また、凹部７３の前面にはストッパ板１０３が固定され、該ストッパ板 １０３には抜止め鍔部１０１が抜け止めされる挿通穴１０４が形成され、該挿通 穴１０４にはプッシュ棒１００が挿通されており、こうして吊下げアーム９を使 用位置に向けて付勢する付勢部材１０が構成されている。なお、ストッパ板１０ ３はねじ又はフックによってホルダー本体７に固定できる。 さらに、ホルダーケース７の側面には吊下げアーム８を収納位置にロックする ロック部材１１が設けられている。このロック部材１１では図３(b) に示すよう に、吊下げアーム８の先端面にはロック片１１０が揺動自在に取付けられ、ホル ダーケース７の側面にはロック片１１０の先端突起が係合する係合凹部７４が形 成され、又ロック片１１０後端部と吊下げアーム８先端面との間にはばね部材１ １１が縮装され、これによってロック片１１０は係合凹部７４との係合方向に付 勢されている。

【０００８】 次に作用効果について説明する。 ゴミ袋６を使用しない場合には、吊下げアーム８、９を連結ピン７２の回りに 収納凹部７０内に向けて回転させて後、付勢部材１０の付勢力に抗して押し込め ばよい。すると、図２に示すように、ロック片１１０がばね部材１１１によって 付勢されてホルダーケース７の係合凹部７４と係合し、吊下げアーム８、９が収 納状態にロックされ、吊下げアーム８、９がホルダーケース７内に収納されて車 室内には突き出ず、スッキリと見栄えがよく、邪魔にならない。 ゴミ袋６を使用する場合、ロック片１１０を押すと、吊下げアーム８のロック が解除され、吊下げアーム９が付勢部材１０のプッシュ棒１００によって外方に 押されて吊下げアーム８、９が連結ピン７２の回りに回転してホルダーケース７ から突き出るので、後は両吊下げアーム８、９を略水平に延びる使用位置まで回 転させる。 他方、手提げ部６２に引掛け穴６１が形成された買物用のビニール袋６を用意 し、これを使用位置にある吊下げアーム８、９間に入れ、その手提げ部６２をア ーム８、９に沿って下方に折り返して切り欠き８２内に通し、係止フック部８１ に引っ掛けると、図１に示すように、ゴミ袋６はゴミ投入口６０を開いてシート バック３の背後に吊下げられる。 従って、車室内のゴミはシートバック３の背後にてゴミ投入口６０の開いたゴ ミ袋６にそのまま簡単に投げ入れることができ、又走行中に衝撃等でゴミ袋６か らゴミが飛び出すこともなく、ゴミの散乱を防止して車室内を清潔に保つことが できる。 また、ゴミがゴミ袋６内に溜まった場合、車両が停車した時に、ゴミ袋６を吊 下げアーム８、９から外してそのまま車外に捨てることができる。しかも、車室 内にゴミが散乱しないので、従来のように散乱したゴミを拾い集める必要もなく 、簡単にかつ手を汚すことなくゴミを捨てることができる。 また、必要な時にゴミ袋６をシートバック３の背後に吊下げるようにしたので 、従来のゴミ袋６のイメージがなく、車室内がスッキリし、又フロア足元やシー トクッション上にゴミ袋やゴミ箱を置く場合に比して見栄えがよく、しかも邪魔 になることもない。

【０００９】 また、図４及び図５は本考案の第２の実施例を示し、図において図１ないし図 ３と同一符号は同一又は相当部分を示す。 本実施例では、ホルダーケース７の左右両側部に長穴７５を形成し、該長穴７ ５にはヘッドレスト４の脚部４０を挿通させることによってホルダーケース７を ヘッドレスト４の下端面に当ててこれをボルト等によってヘッドレスト４下端面 に固定している。 このようにゴミ袋ホルダー５はシートバック３の上端面ではなく、ヘッドレス ト４の下端面に固定してもよい。

【００１０】 また、図６ないし図８は本考案の第３の実施例を示し、図において図１ないし 図３と同一符号は同一又は相当部分を示す。 本実施例では、ホルダーケース７に蓋１２がヒンジ１５で開閉自在に取付けら れ、該蓋１２がロック片１３によって閉鎖位置にロックされている。 また、図８(c) に示すように、吊下げアーム８、９には取付部分側に凹部９３ （但し、吊下げアーム８側は図示していない）が形成されて連結ピン７２が露出 され、該連結ピン７２にはコイルばね（付勢部材）１５が外装されてコイルばね １５の一端が吊下げアーム８、９に係止され、他端が収納凹部７０内面に係止さ れており、該コイルばね１５によって吊下げアーム８、９が使用位置に向けて付 勢されている。 また、蓋１２の上面にはゴム製又は合成樹脂製のアームストッパ１４が設けら れて吊下げアーム８、９がその使用位置に保持され、又蓋１２の下端外方には突 起１２０が形成され、蓋１２を開いた時に蓋１２が略水平に保持されるようにな っており、該蓋１２によって吊下げアーム８、９及び蓋１２の荷重が受けられて ヒンジ１５の負担が軽減されるようになっている。 なお、図中、９１は吊下げアーム８の係止フック部８２に相当する吊下げアー ム９の係止フック部、９２はその切り欠きである。 また、使用方法については蓋１２の操作以外は、第１実施例とほぼ同様であり 、容易に理解できるので、その詳細な説明は省略する。

【００１１】 また、図９及び図１０は本考案の第４の実施例を示し、これはゴミ袋ホルダー をアームレスト先端部に内蔵した例である。 図において、アームレスト（図示せず）内にはホルダーケース２０が内蔵され 、該ホルダーケース２０は上下に２分割された上半部と下半部とを相互に固定し て構成され、ホルダーケース２０の前面には開口が形成されている。 このホルダーケース２０内には吊下げアーム８、９が収納され、該吊下げアー ム８、９の外端部はホルダーケース２０の取付部２０１に連結ピン２１によって 垂直軸回りに回転自在に取付けられ、又吊下げアーム８、９の外端側には折曲部 が形成され、両アーム８、９の折曲部先端間にはコイルばね２２が張設され、該 コイルばね２２のばね力によって吊下げアーム８、９はホルダーケース２０から ほぼ水平方向に延びた使用位置に向けて回動するように付勢されている。 また、吊下げアーム８の先端部には図９(b) に示すようにロック片８３が嵌め 込んで固定され（但し、図９(a) 、図１０には吊下げアーム８とロック片８３と を一体化して図示している）、該ロック片８３は合成樹脂材料を用いて外側面に 係止段部を有する略Ｕ字状に形成され、該ロック片８３の外側面の係止段部がホ ルダーケース２０の開口側縁に係止されることによって吊下げアーム８、９が収 納状態にロックされるようになっている。 なお、図１ないし図３と同一符号は同一又は相当部分を示す。

【００１２】 次に使用方法について説明する。 ゴミ袋６を使用しない場合には、吊下げアーム８、９をコイルばね２２のばね 力に抗してホルダーケース２０内に押し込めばよい。すると、図１０に拡大して 示すように、ロック片８３外側面の係止段部がホルダーケース２０の開口側縁に 嵌まり込み、ロック片８３の弾性によってその状態に係止され、図９(d) に示す ように、吊下げアーム８、９が収納状態にロックされる。 ゴミ袋６を吊下げる場合、ロック片８３の外辺部を内方に押すと、図１０に拡 大して示すように、ロック片８３の外辺部が内方に弾性変形してその外側面係止 段部がホルダーケース２０の開口側縁から外れ、吊下げアーム８のロックが解除 される。次にロック片８３から手を離すと、吊下げアーム８、９間にはコイルば ね２２によって突出方向への付勢力が作用し、吊下げアーム８、９は連結ピン２ １の回りに回転し、図９(e) に示すように略水平に突き出た使用状態となる。後 は上記実施例と同様に、吊下げアーム８、９にゴミ袋６を吊下げればよい。 本実施例においても上記実施例と同様の作用効果を奏するので、その詳細な説 明は省略する。

【００１３】 また、図１１は上記第４実施例によるゴミ袋ホルダーの変形例を示す。本実施 例では、引張ばね２２に代え、コイルばね３０を使用している。即ち、連結ピン ２１にはコイルばね３０が外装され、該コイルばね３０の一端が吊下げアーム８ 、９に係止され、他端がホルダーケース２０に係止され、これによって吊下げア ーム８、９が使用位置に向けて回動するように付されしている。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係るゴミ袋ホルダーによれば、車体にホルダーケース を取付け、該ホルダーケースに左右の吊下げアームを垂直軸回りに回転自在に支 承し、ロック部材によって吊下げアームを収納位置に係脱可能にロックする一方 、ロックを解除した時に付勢部材の付勢力によって吊下げアームを使用位置に向 けて回転させ、該吊下げアームにゴミ投入口をほぼ開きかつ吊下げ状態でゴミ袋 を保持するようにしたので、車室内においてゴミ袋を邪魔にならず、又使い勝手 よくかつ見栄えよく設置でき、しかも車室内でゴミが散乱せず、車室内を清潔に 保つことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例によるゴミ袋ホルダーを備
えたシートを示す概略斜視図である。

【図２】 上記ゴミ袋ホルダーを示す斜視図である。

【図３】 上記ゴミ袋ホルダーの構造を説明するための
図である。

【図４】 本考案の第２の実施例によるゴミ袋ホルダー
を備えたシートを示す要部背面図である。

【図５】 上記ゴミ袋ホルダーを示す斜視図である。

【図６】 本考案の第３の実施例によるゴミ袋ホルダー
の収納状態を示す斜視図である。

【図７】 上記ゴミ袋ホルダーの使用状態を示す斜視図
である。

【図８】 上記ゴミ袋ホルダーの構造を説明するための
図である。

【図９】 本考案の第４の実施例によるゴミ袋ホルダー
を説明するための図である。

【図１０】 上記ゴミ袋ホルダーの使用方法を説明する
ための図である。

【図１１】 上記ゴミ袋ホルダーの変形例を示す分解斜
視図である。

【符号の説明】

３ シートバック ４ ヘットレスト ５ ゴミ袋ホルダー ６ ゴミ袋 ６１ 引掛け穴 ７ ホルダーケース ８ 吊下げアーム ８１ 係止フック部 ９ 吊下げアーム ９１ 係止フック部 １０ 付勢部材 １１ ロック部材 １３ ロック片（ロック部材） １５ コイルばね（付勢部材） ２０ ホルダーケース ２２ 引張ばね（付勢部材） ８３ ロック片（ロック部材） ３０ コイルばね（付勢部材）

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車室内にてゴミ投入口をほぼ開きかつ吊
   下げ状態でゴミ袋を保持するゴミ袋ホルダーであって、 車体にはホルダーケースが取付けられ、該ホルダーケー
   スには左右の吊下げアームがケースから略水平に突出し
   た使用位置とケース内に収納された収納位置との間で垂
   直軸回りに回転自在に支承され、該左右の吊下げアーム
   部にはゴミ袋上部の対向する引掛け穴を引っ掛ける係止
   フック部が形成されている一方、 上記ホルダーケースには上記吊下げアームを使用位置に
   向けて付勢する付勢部材が設けられるとともに、上記吊
   下げアームを収納位置に係脱可能にロックするロック部
   材が設けられていることを特徴とするゴミ袋ホルダー。
2. 【請求項２】 上記ホルダーケースが、シートバック上
   端面又はヘッドレスト下端面に固定され、あるいはアー
   ムレスト先端部に内蔵されている請求項１記載のゴミ袋
   ホルダー。