JPH0644546A - ヘッドアクチュエータ - Google Patents

ヘッドアクチュエータ

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JPH0644546A
JPH0644546A JP4173973A JP17397392A JPH0644546A JP H0644546 A JPH0644546 A JP H0644546A JP 4173973 A JP4173973 A JP 4173973A JP 17397392 A JP17397392 A JP 17397392A JP H0644546 A JPH0644546 A JP H0644546A
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bimorph
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elastic shim
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Takahiro Nishikura
孝弘 西倉
Katsumi Imada
勝巳 今田
Takashi Nojima
貴志 野島
Katsu Takeda
克 武田
Masanori Sumihara
正則 住原
Osamu Kawasaki
修 川崎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 第1の圧電体1と第2の圧電体2を弾性シム
材3を介して貼合わせたバイモルフ素子4で、少なくと
もバイモルフ素子4の固定端側において、第1と第2の
圧電体の長さよりも長い弾性シム材3に貼合わせて形成
し、圧電体より長い部分の弾性シム材3の固定部3aを
固定台5で完全に固定し、かつ第1と第2の圧電体の一
部を弾性部材8で支持固定する構造とする。 【効果】 圧電体と固定台5の固定端部で生じる応力集
中を完全に解消できるため、バイモルフ素子4に貼合わ
せた圧電体の歪限界まで撓み変形を許容できるので大き
な変位量が得られる。また、圧電体にクラックなどが発
生しないので信頼性や特性のばらつきの非常に少ない優
れたヘッドアクチュエータが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、VTR(ビデオテープ
レコーダ)等の自動トラッキング装置に用いられる、圧
電体と弾性シム材で構成されるバイモルフ素子の印加電
圧による伸縮運動で、ヘッドを記録トラックに沿って、
所定の方向に変位させるヘッドアクチュエータの固定端
における固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VTR等の記録再生装置の高機能
化、高画質化において、画像信号を記録再生するための
高性能なヘッドアクチュエータが求められている。
【0003】以下に、従来の磁気ヘッド装置について説
明する。図9(a)は、特開昭55−139630号公
報に示された従来の磁気ヘッド装置の概略を示す一部切
り欠き斜視図である。
【0004】同図(a)において、回転ヘッド方式のヘ
リカルスキャン型VTRは、一般にヘッドドラムに一定
の傾斜角をもって巻き付けられた磁気テープ上に、テー
プの走行速度や回転ヘッドの回転速度に応じて傾斜した
記録トラックT(実線)が、同図(b)のように形成さ
れる。しかし、磁気テープ上の磁気信号を、スチル、ス
ローモーション、倍速やリバースモードなどの記録時の
速度と異なる速度で再生する場合、磁気ヘッドの走査軌
跡が記録トラックと異なった傾斜で走査されるため、磁
気ヘッドは記録トラックから外れて、同図(b)の点線
上を走査することになる。このため、ガードバンドノイ
ズやクロストークが生じ問題となっていた。
【0005】そこで上述の回転ヘッド方式VTRにおい
ては、各種可変速モードに対して、磁気ヘッドが正確に
記録トラックを走査するようにトラッキング用のヘッド
アクチュエータを備えている。例えば図10に示すよう
なバイモルフ板を用いたヘッドアクチュエータがある。
【0006】以下に図10を参照しながら、ヘッドアク
チュエータの構造と動作原理について説明する。21は
バイモルフ板、22はヘッド基台、23aと23bはバ
イモルフ板21を構成する圧電セラミック、24は中間
電極を兼ねた中央補強金属板である。同図において、バ
イモルフ板21はヘッド基台22などの固定部に固定支
持された片持ち梁構造に磁気ヘッド25が取り付けられ
ている。このバイモルフ板21の固定部側部分21Bで
は圧電セラミック23a、23bが中央補強金属板24
を介して貼合わされ、先端部側部分21Aは、中央補強
金属板24を介することなく接着剤で貼合わされて構成
されている。上記のように構成されたバイモルフ板21
は、中央補強金属板24が介在した部分21Bの圧電セ
ラミックの外表面に設けた電極26、27によって、バ
イモルフ板21を図10に示したCの方向に撓み変位を
生じさせ、21A部分の圧電セラミックに設けた電極2
8、29でバイモルフ板21の21A部分を同一方向に
変位するように駆動するものである。
【0007】上記構造により、電極26、27による撓
み変位により、磁気ヘッド25と磁気テープ30との相
対位置を変え、電極28、29によりバイモルフ板21
を磁気テープ30方向に変位させる。これにより、磁気
テープ30と磁気ヘッド25との間隔を常に一定に保つ
ため接触圧の安定化がはかれ、磁気ヘッド25のトラッ
キングによる記録・再生信号の低下を防止できるもので
ある。しかし、磁気へッド25と磁気テープ30との傾
斜によって生じるスペーシング角による記録・再生信号
の劣化の問題は解消されていない。
【0008】上記問題を解決するために、特開昭57−
60528号公報に示されているヘッドアクチュエータ
がある。以下に図11を用いて詳細に説明する。
【0009】図11において、31は第1のバイモルフ
板、32は第2のバイモルフ板、33は第1のバイモル
フ板31を第2のバイモルフ板32で固定端部おいて挟
持した第1の電気−機械変換素子、34は第3のバイモ
ルフ板、35は第4のバイモルフ板、36は第3のバイ
モルフ板34を第4のバイモルフ板35で固定端部おい
て挟持した第2の電気−機械変換素子、37は第1と第
2の電気−機械変換素子の各自由端を連結する、断面形
状がコ字状のヘッド支持部材、38はヘッド支持部材3
7上に貼付けられた磁気ヘッドである。
【0010】同図のヘッドアクチュエータにおいて、第
1〜第4のバイモルフ板を構成する各a側の圧電セラミ
ックを伸ばし、各b側の圧電セラミックを縮めるように
各圧電セラミックに電界を印加する。また、逆の方向に
変形させる時は上述と逆の電界を印加する。これにより
電界の方向に対応して、第1と第2の電気−機械変換素
子を図11のCで示す方向に変位させることができる。
【0011】一般に、バイモルフ板の変位量ξ(数1)
と共振周波数f(数2)は、以下の関係で示される。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】ここで、d31は圧電定数、lは圧電体長、
tは圧電体厚、ρは圧電体の密度でs11は圧電体の弾性
率である。上記(数1)(数2)式の関係から、共振周
波数と変位量は、いずれかを大きくすれば他方を小さく
なるという関係にある。
【0015】しかし、上記構成によって、第2と第4の
バイモルフ板32、35により、第1と第2のバイモル
フ板31、34で得られる変位を拡大させるとともに、
電気−機械変換素子の共振周波数を下げずにより大きな
変位が得られる構成とできるものである。また、第1と
第2の電気−機械変換素子を互いに連結するヘッド支持
部材38により、磁気ヘッド39が磁気テープに対して
平行に移動する事ができるため、磁気ヘッド39と磁気
テープとのスペーシング角をほとんどゼロとすることが
可能で、記録・再生信号の劣化を大幅に改善できるもの
である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成のヘッドアクチュエータでは、バイモルフ板を構
成する圧電体を直接基台や固定台に固定するため、バイ
モルフ板を駆動した時に圧電体の固定部に応力が集中
し、クラックなどによる破損が生じ易く信頼性の点で大
きな問題である。
【0017】また、圧電セラミックは自重や磁気ヘッド
質量などにより自然に垂れるため、磁気ヘッドを磁気テ
ープに対する位置が経時的に変化し、磁気ヘッドの位置
制御上問題がある。
【0018】さらに、圧電体は破損し易いため均一固定
を実現することは難しく、固定状態や固定条件により共
振周波数や変位量が大きくばらつくため、特性の安定性
や生産性に大きな問題がある。
【0019】本発明は上記問題点を解決したヘッドアク
チュエータを提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のヘッドアクチュエータは、第1の圧電体と第
2の圧電体を弾性シム材を介して貼合わせたバイモルフ
素子で、少なくともバイモルフ素子の固定端側において
は第1と第2の圧電体よりも弾性シム材が突出する形に
貼合わせて形成し、圧電体より突出した部分の弾性シム
材部を固定台で完全に固定し、かつ第1と第2の圧電体
の一部を弾性的に支持固定する構造とすることにより上
記課題を解決するものである。
【0021】
【作用】この本発明の構成によって、圧電体を固定台で
直接固定せず弾性的に支持固定し、弾性シム材を完全固
定するという新たな構造を取ることによって、バイモル
フ素子の変形により発生する圧電体と固定台の固定端部
との応力集中を解消できる。
【0022】また、金属材料や炭素繊維系の材料からな
る弾性シム材部を完全固定し、圧電体を弾性支持するた
め、圧電体の固定端の応力集中を緩和するするととも
に、確実な位置固定が可能となり、弾性シム材の弾性範
囲内であれば磁気ヘッドの磁気テープに対する位置を高
精度に保証できるものである。
【0023】さらに、完全固定部を固定台の内部に形成
するため、圧電体は完全固定でなくなるため大きな変位
量が得られるとともに、共振周波数はほぼバイモルフ素
子の圧電体固定端部から自由端部までの長さで決まるた
め共振周波数の高いヘッドアクチュエータを得ることが
できるものである。
【0024】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の実施例1について、図面を参
照しながら説明する。
【0025】図1は、本発明の実施例1のヘッドアクチ
ュエータの断面図である。同図において、1は第1の圧
電体、2は第2の圧電体で、3は弾性シム材、4は第1
の圧電体1と第2の圧電体2を弾性シム材3の両面に貼
合わせて構成したバイモルフ素子、5はバイモルフ素子
4を固定する固定台、6はヘッド支持部材で7は磁気ヘ
ッドである。
【0026】同図において、第1と第2の圧電体1、2
を、少なくとも変形方向には高い弾性率を有する、例え
ばリン青銅、インバーやチタン等の金属材料や炭素繊維
系材料からなる弾性シム材3の両面に、弾性シム材の固
定部3aを除いた部分に接着等により貼付けてバイモル
フ素子4を形成する。このバイモルフ素子4の弾性シム
材の固定部3aを固定台5で完全にネジなどを用いて固
定する。
【0027】一方、固定台5のバイモルフ素子4の固定
端から固定台5の内側部分の圧電体部と弾性シム部をエ
ポキシ系の接着剤等の弾性部材8で支持固定する。そし
て、バイモルフ素子4の自由端にヘッド支持部材6をど
ちらか一方の圧電体面に図のように接着固定し、その先
端に磁気ヘッド7を設けた構成とするものである。
【0028】なお、弾性部材7を実施例ではエポキシ系
の接着剤としたが、圧電体よりも弾性率の小さい材料、
例えば硬質ゴム材やプラスチック材等、であれば何でも
よい。また、磁気ヘッド7の取り付け位置も本実施例の
位置に限定されたものではなく、例えばヘッド支持部材
7の下面に取り付けてもよいが、好ましくは弾性シム材
3の延長線上に設ける方が最適である。
【0029】次に、図2(a)、(b)、(c)の動作
説明図を用いてその動作原理を説明する。同図(b)に
おいて、第1の圧電体1と第2の圧電体2の分極軸は図
に示すように弾性シム材3の方に向いている。ここで分
極軸方向に電界を印加すると分極軸方向に伸びるため圧
電体は長さ方向に縮み、同図(a)に示すように上に変
位する。逆の場合は、同図(c)に示すように、その反
対の変位を生じる。
【0030】これにより、第1の圧電体と第2の圧電体
の外側の電極間に電界を印加すれば、印加電界の極性に
応じてバイモルフ素子4は、図中のC方向に上下に変位
することになる。しかし、通常、圧電体には抗電場(圧
電性が無くなる電界強度)が存在するため上述のような
駆動方法は用いず、分極する方向の電界のみを印加する
片側駆動だけかまたは、抗電場以内までの電界がかかる
ようにダイオードを設けて抗電場までは第1と第2の圧
電体の両方を駆動し、それ以上の電界では片側駆動でバ
イモルフ素子4を変位させている。
【0031】以上のように本発明の実施例1によれば、
バイモルフ素子4の第1と第2の圧電体の一部分を固定
台5で直接固定せず接着剤等の弾性部材8で支持固定
し、かつ弾性シム材の固定部3aを固定台5で完全固定
することにより、バイモルフ素子4の変形により、圧電
体と固定台の固定端部で生じる応力集中を緩和できるた
め、バイモルフ素子4に貼合わせた圧電体の歪限界まで
撓み変形を許容できるので大きな変位量が得られるとと
もに、圧電体にクラックなどが発生しないので信頼性や
特性のばらつきの非常に少ない優れたヘッドアクチュエ
ータが得られる。
【0032】また、弾性シム材の固定部3aでバイモル
フ素子を完全固定するため、従来構成において発生して
いた圧電体の固定端にかかる自重やヘッド質量による応
力によって圧電体の形状変形に伴うバイモルフ素子の歪
を伴わないダレの発生を皆無とすることにより、固定台
で完全固定した弾性シム材の弾性限度内であれば、磁気
ヘッドの磁気テープに対する位置を常に高精度に保つこ
とができる。
【0033】さらに、完全固定部を固定台の内部に形成
するため、圧電体の圧電効果によるバイモルフ素子の変
形が固定端より内側を起点として生じるため変位量の拡
大が容易に図られる。また、共振周波数はバイモルフ素
子の固定端部から自由端部までの長さで決まるため共振
周波数と変位量の相反する関係を改善し、より高性能の
ヘッドアクチュエータを得ることができるものである。
【0034】(実施例2)以下本発明の実施例2につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0035】本実施例2は、図3に示すように実施例1
のヘッドアクチュエータの構造において、バイモルフ素
子4の自由端部の弾性シム材3を第1と第2の圧電体
1、2よりも長く形成し、貼付け部3bを設け、この貼
付け部3bとバイモルフ素子4の何れかの圧電体の表面
の両方にヘッド支持部材6を接着等で貼付け、さらに磁
気ヘッド7をヘッド支持部材6に取り付けたヘッドアク
チュエータであり、他の構成は実施例1と同様である。
【0036】上記のように本発明の実施例2によれば、
実施例1と同様の効果が得られるとともに、実施例1に
おけるヘッド支持部材6とバイモルフ素子4の圧電体と
の接着強度の不安定さを、弾性シム材3の貼付け部3b
と圧電体の両方にヘッド支持部材を取り付けることによ
り、接着面積の増加と良好な接着性を有する弾性シム材
3の採用により、接着強度を大幅に改善し、バイモルフ
素子の変形による接着部の引っ張りと圧縮の繰り返しに
よる負荷変動に対する信頼性を大幅に向上するものであ
る。
【0037】また、圧電体へのヘッド支持部材6の取り
付け時、接着位置ばらつきによるヘッドアクチュエータ
長の変化を、弾性シム材3の貼付け部3bと圧電体とに
よりヘッド支持部材6の位置決めが確実にできるため、
磁気ヘッド7の取り付け調整が簡略化でき、生産性を大
幅に向上できる。
【0038】なお、バイモルフ素子の圧電体と接着する
部分のヘッド支持部材6’を図4のような構造としても
良いことは言うまでもない。また、磁気ヘッド7の取り
付け位置やヘッド支持部材6’の取り付け形状も本実施
例の構造に特に限定されるものではない。
【0039】(実施例3)図5は、本発明の実施例3の
ヘッドアクチュエータの断面図である。同図において、
実施例3は実施例1のバイモルフ素子とヘッド支持部材
と磁気ヘッドからなるヘッドアクチュエータを2組用い
て、互いに平行となるように構成し、各自由端部をヘッ
ド支持部材等を介して連結し、磁気ヘッドを設けた構成
とするものであり、本構成により実施例1にはない大き
な効果を生じるものである。
【0040】以下、本発明の実施例3について、図面を
参照しながら説明する。9は第1の圧電体、10は第2
の圧電体で、11は第1の弾性シム材、12は第1の圧
電体9と第2の圧電体10を第1の弾性シム材11の両
面に貼合わせて構成した第1のバイモルフ素子、13は
第3の圧電体、14は第4の圧電体で、15は第2の弾
性シム材、16は第3の圧電体13と第4の圧電体14
を第2の弾性シム材15の両面に貼合わせて構成した第
2のバイモルフ素子、17は第1と第2のバイモルフ素
子を固定する固定台、18は第1と第2のバイモルフ素
子を連結するヘッド支持部材で19は磁気ヘッドであ
る。
【0041】同図において、第1と第2の圧電体9、1
0および第3と第4の圧電体13、14を、少なくとも
変形方向には高い弾性率を有する、例えばリン青銅、イ
ンバーやチタン等の金属材料や炭素繊維系材料からなる
第1および第2の弾性シム材11、15の両面に、弾性
シム材の固定部11a、15aを除いた部分に接着等に
より貼付けて第1と第2のバイモルフ素子12、16を
形成する。この第1と第2のバイモルフ素子12、16
の第1と第2の弾性シム材11、15の固定部11a、
15aを所定の間隔を設け、互いに平行になるように配
置して固定台17に完全にネジなどを用いて固定する。
【0042】一方、固定台17の第1と第2のバイモル
フ素子12、16の固定端部から固定台17の内側部分
の圧電体部と弾性シム部をエポキシ系の接着剤等の弾性
部材20で支持固定する。
【0043】つぎに、第1と第2のバイモルフ素子1
2、16の各自由端同士をヘッド支持部材18をどちら
か一方の圧電体に接着固定することにより互いに平行に
連結し、その先端に磁気ヘッド19を設けた構成とする
ものである。
【0044】なお、弾性部材20を実施例3ではエポキ
シ系の接着剤としたが、圧電体よりも弾性率の小さい材
料、例えば硬質ゴム材やプラスチック材等、であれば何
でもよい。また、磁気ヘッド19の取り付け位置も本実
施例の位置に限定されたものではなく、例えばヘッド支
持部材18の上面に取り付けてもよいが、好ましくは第
1と第2のバイモルフ素子12、16間の中央の延長線
上に設ける方が最適である。
【0045】次に、図6(a)、(b)、(c)の動作
説明図を用いて、その動作原理を説明する。同図におい
て、基本的な動作原理は図2で説明したものと同じであ
り、ここでは、実施例3で新たに加わる動作について以
下に説明する。
【0046】図6(a)、(c)から、第1と第2のバ
イモルフ素子の自由端を連結するように設けられたヘッ
ド支持部材18の曲がり部18aの長さは、第1と第2
のバイモルフ素子の変形時においても変化しないため、
図に示すように磁気ヘッド19は磁気テープに対して、
平行に移動する。これによって、磁気ヘッド19と磁気
テープ間のスペーシング角がほぼゼロとなるので、記録
・再生信号の劣化を未然に防止できるものである。
【0047】以上のように本発明の実施例3によれば、
バイモルフ素子の固定部構造を採用することにより、実
施例1と同様の効果を得ることができる。
【0048】そして、2組のバイモルフ素子をヘッド支
持部材で平行に連結することにより、磁気ヘッドと磁気
テープとのスペーシング角をほぼゼロとできるため、記
録・再生信号の劣化を防止し、より高性能で高画質を達
成できるヘッドアクチュエータを得ることができる。ま
た、2組のバイモルフ素子の平行構造により、ヘッド質
量等の負荷による共振周波数の低下等の特性に与える影
響を大きく改善できる。さらに、各圧電体の厚みバラツ
キや弾性シム材と圧電体との接着状態のバラツキに起因
する撓み変形と直交する方向の変形により生じる磁気ヘ
ッドのねじれを、平行構造による、ねじれを磁気ヘッド
を平行にする原理と同様の矯正する効果により、つねに
磁気ヘッド位置が安定し、かつ磁気テープとの相対位置
の矯正などの取り付け調整が簡単なヘッドアクチュエー
タを得ることができる。
【0049】(実施例4)以下、本発明の実施例4につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0050】本実施例4は、図7に示すように実施例3
のヘッドアクチュエータの構造において、第1と第2の
バイモルフ素子12、16の各自由端部の第1と第2の
弾性シム材11、15を第1と第2および第3と第4の
圧電体9、10と13、14よりも長く形成し、貼付け
部11b、15bを設け、この貼付け部11b、15b
と第1と第2のバイモルフ素子12、16のいずれかの
圧電体の表面の両方に図に示したヘッド支持部材18を
接着等で貼付け、さらに磁気ヘッド19をヘッド支持部
材18に取り付けた構成のヘッドアクチュエータであ
り、他の構成は実施例3と同様である。
【0051】上記のように本発明の実施例4によれば、
実施例3と同様の効果が得られるとともに、実施例3に
おけるヘッド支持部材18と第1と第2のバイモルフ素
子12、16の圧電体との接着強度の不安定さを、第1
と第2の弾性シム材11、15の貼付け部11b、15
bと圧電体の両方にヘッド支持部材18を取り付けるこ
とにより、接着面積の増加と良好な接着性を有する弾性
シム材の採用により、接着強度を大幅に改善し、バイモ
ルフ素子の変形による接着部の引っ張りと圧縮の繰り返
しによる負荷変動に対する信頼性を大幅に向上するもの
である。
【0052】また、圧電体へのヘッド支持部材の取り付
け時、接着位置ばらつきによるヘッドアクチュエータ長
の変化を、弾性シム材の貼付け部と圧電体とによりヘッ
ド支持部材の位置決めが確実にできるため、磁気ヘッド
の取り付け調整が簡略化でき、生産性を大幅に向上でき
る。
【0053】さらに、ヘッド支持部材をバイモルフ素子
の変形の中性面近傍の弾性シム材に設けることにより、
磁気ヘッドの変形により生じる磁気テープと磁気ヘッド
との間隔(以後は突出量と記す。)をヘッドアクチュエ
ータの変形方向による差をなくすることができるととも
に、突出量の絶対値をも小さくすることができるため、
磁気ヘッドの磁気テープとの位置関係による記録再生信
号の劣化を大きく改善できる。
【0054】なお、バイモルフ素子の圧電体と接着する
ヘッド支持部材18’を図8のような構造としても良い
ことは言うまでもない。また、磁気ヘッド19の取り付
け位置やヘッド支持部材18’の取り付け形状も本実施
例の構造に特に限定されるものではない。
【0055】
【発明の効果】上述したように本発明は、圧電体自体を
固定台に直接固定せず、接着剤等の弾性部材で弾性的に
支持固定し、弾性シム材を固定台に完全固定することに
よって、バイモルフ素子の変形により発生する圧電体と
固定台の固定端部との応力集中を解消できため信頼性の
高いヘッドアクチュエータを得ることができる。
【0056】また、金属材料や炭素繊維系の材料からな
る弾性シム材部を固定台に完全固定するため、圧電体の
固定端にかかる自重やヘッド質量等による応力によって
生じる圧電体自体の変形が皆無となり、弾性シム材の弾
性範囲内であれば磁気ヘッドの磁気テープに対する絶対
位置を高精度に保証できるものである。
【0057】さらに、バイモルフ素子の弾性シム材によ
る完全固定部を固定台の内部に形成するため、圧電体の
圧電効果によるバイモルフ素子の変形が固定端より内側
から生じるので、変位量を拡大できるとともに、共振周
波数はバイモルフ素子の固定端部から自由端部までの長
さで決まるため共振周波数の高いヘッドアクチュエータ
を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のヘッドアクチュエータの断
面図
【図2】同実施例のヘッドアクチュエータの動作原理を
示す図
【図3】本発明の実施例2のヘッドアクチュエータの断
面図
【図4】同実施例おいて可能な別のヘッド支持部材の例
を示す図
【図5】本発明の実施例3のヘッドアクチュエータの断
面図
【図6】同実施例のヘッドアクチュエータの動作原理を
示す図
【図7】本発明の実施例4のヘッドアクチュエータの断
面図
【図8】同実施例において可能な別のヘッド支持部材の
例を示す図
【図9】従来例の磁気ヘッド装置の概略を示す一部切り
欠き斜視図
【図10】従来例のヘッドアクチュエータの断面図
【図11】従来例の別のヘッドアクチュエータの断面図
【符号の説明】
1、9、13、 第1の圧電体 2、10、14 第2の圧電体 3 弾性シム材 11 第1の弾性シム材 15 第2の弾性シム材 3a、11a、15a 弾性シム材の固定部 3b、11b、15b 弾性シム材の貼付け部 4 バイモルフ素子 12 第1のバイモルフ素子 16 第2のバイモルフ素子 5、17 固定台 6、18 ヘッド支持部材 7、19 磁気ヘッド 8、20 弾性部材 21、31、32 バイモルフ板 24 中央補強金属板 33、37 電気−機械変換素子
フロントページの続き (72)発明者 武田 克 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 住原 正則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川崎 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分極軸方向の上下表面に電極を形成した第
    1の圧電体と第2の圧電体を弾性シム材を介して貼合わ
    せたバイモルフ素子において、少なくとも前記バイモル
    フ素子の固定端では前記第1と第2の圧電体よりも長く
    形成した前記弾性シム材を固定台で完全に固定し、かつ
    前記第1と第2の圧電体の一部を弾性的に支持固定し、
    前記バイモルフ素子の自由端にヘッド支持部材を介して
    磁気ヘッドを設けたことを特徴とするヘッドアクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】バイモルフ素子の自由端において、第1と
    第2の圧電体よりも弾性シムを長く形成し、ヘッド支持
    部材が前記弾性シム材と、少なくとも何れか一方の圧電
    体表面の両方に貼合わされた請求項1記載のヘッドアク
    チュエータ。
  3. 【請求項3】分極軸方向の上下表面に電極を形成した第
    1の圧電体と第2の圧電体を第1の弾性シム材を介して
    貼合わせた第1のバイモルフ素子と、第3の圧電体と第
    4の圧電体を第2の弾性シム材を介して貼合わせた第2
    のバイモルフ素子からなり、少なくとも前記第1と第2
    のバイモルフ素子の固定端では前記第1、第2、第3と
    第4の各圧電体よりも長く形成した前記第1と第2の弾
    性シム材を固定台によって互いに平行となるように完全
    に固定し、かつ前記第1と第2の圧電体および第3と第
    4の圧電体の一部を弾性的に支持固定し、前記第1と第
    2のバイモルフ素子の自由端をヘッド支持部材を介して
    互いに連結し、前記ヘッド固定部材に磁気ヘッドを設け
    たことを特徴とするヘッドアクチュエータ。
  4. 【請求項4】第1と第2のバイモルフ素子の自由端にお
    いて、第1と第2の圧電体および第3と第4の圧電体よ
    りも第1と第2の弾性シム材を長く形成し、前記第1と
    第2のバイモルフ素子を互いに連結するヘッド支持部材
    が、前記第1および第2の弾性シム材と、少なくとも前
    記第1と第2のバイモルフ素子の何れか一方の圧電体表
    面の両方に貼合わされた請求項3に記載のヘッドアクチ
    ュエータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0830940A (ja) * 1994-07-15 1996-02-02 Sony Corp ダイナミックトラッキングヘッド装置
JP2001118230A (ja) * 1999-10-19 2001-04-27 Tdk Corp 微小位置決めアクチュエータ、薄膜磁気ヘッド素子の位置決め用アクチュエータ及び該アクチュエータを備えたヘッドサスペンションアセンブリ

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JPH0830940A (ja) * 1994-07-15 1996-02-02 Sony Corp ダイナミックトラッキングヘッド装置
JP2001118230A (ja) * 1999-10-19 2001-04-27 Tdk Corp 微小位置決めアクチュエータ、薄膜磁気ヘッド素子の位置決め用アクチュエータ及び該アクチュエータを備えたヘッドサスペンションアセンブリ

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