JPH0644437U - 収納箱の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 収納箱１の後壁１４背面に係止片６を設け
る。板バネ２の中央部を壁に固定し、この板バネ２の左
右の端部に収納箱１の係止片６を載せ、壁に取り付けら
れたネジ棒５を収納箱１の後壁１４に設けられた長孔３
に挿入し、このネジ棒５に蝶ナット８を螺入して、収納
箱１を固定する。 【効果】 収納箱１を昇降させたいときには、蝶ナット
８を緩めて、収納箱１を昇降させる。すると、収納箱１
は板バネ２に載っていて、全体の重量はほぼ板バネ２が
支持しているから、板バネ２を撓ませるだけの小さな力
で収納箱１を昇降させることができる。この際、ネジ棒
５は長孔３の中を上下に移動するだけであるから、収納
箱１の昇降に支障がない。このように収納箱１を昇降さ
せることができるから、収納箱１を最適高さにして利用
でき便利である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は収納箱の取付構造に関する。 特に、本考案は台所の壁の上部に取り付けられている収納箱に好適な収納箱の 取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、台所には壁の上部や下部に多くの収納箱が取り付けられているが、壁の 下部に取り付けられている収納箱は、収納品を腰をかがめて取り出す必要があり 不便である。一方、壁の上部に取り付けられている収納箱は立ったまま収納品を 取り出すことができるので便利である。 しかし、この壁の上部に取り付けられている収納箱は、目の高さより高いと、 収納品を確認するために、背伸びしたり、台の上に上がったりする必要があるし 、又、人によって最適高さが異なるので、不便である。

【０００３】 かかる問題を解決する収納箱として、実公昭６３−１４６８１号公報には昇降 する収納棚を収納する収納箱について記載されている。 即ち、この収納箱は、滑車に懸けられた糸の両端にそれぞれ収納棚とこの収納 棚の重量とほぼ同じ重さの錘とを取り付け、この糸が収納箱と錘とを吊った状態 で、全体が収納箱の中に収納されているものである。

【０００４】 この収納箱の使用方法は、収納箱から収納棚を下方に引き出して、収納棚に収 納している収納品が見える最適高さにし、収納品を確認しながら出入した後、再 び、収納棚を収納箱の中に収納するものである。 この際、滑車に懸けられた糸の反対側には収納棚とほぼ同じ重さの錘が吊るさ れているから、収納棚を軽い力で昇降させることができるのである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 しかし、前記公報に記載されている収納箱は中に錘や滑車等を収納しているか ら、収納箱を大きくする必要があり不便である。 換言すると、収納箱の中に収納容積と関係のないデッドスペースが多い。 そこで、本考案の目的は上記収納箱の錘や滑車等のデッドスペースを必要とせ ず、高さを簡単に調節できる収納箱の取付構造を提供することである。

【０００６】

【問題を解決するための手段】

本考案は上記問題を解決し、上記目的を達成するためになされたものであって 、上下方向に撓むことができる板バネの中央部が壁に固定され、この板バネの左 右の端部に収納箱の後壁背面に設けられている係止片が載せられ、壁に取り付け られているネジ棒が収納箱の後壁に設けられた長孔に挿入され、このネジ棒に螺 入されているナットで収納箱が固定されているものである。

【０００７】 本考案において、板バネを壁に取り付けているが、この壁に対向する収納箱の 後壁背面に板バネ取り付けても同じである。 即ち、請求綱２の考案のように、上下方向に撓むことができる板バネの中央部 が収納箱の後壁背面に固定され、壁に設けられている２個の係止片に前記板バネ の左右の端部が載せられてもよい。

【０００８】

【作用】

本考案においては、上下方向に撓むことができる板バネの中央部が壁に固定さ れ、この板バネの左右の端部に収納箱の後壁背面に設けられている係止片が載せ られているから、収納箱を上下に移動するように力を加えると、板バネが撓んで 収納箱を上下に移動させることができる。 又、請求項２記載の考案では、上下に撓むことができる板バネの中央部が収納 箱の後壁背面に固定され、壁に取り付けられた２個の係止片にこの板バネの左右 の端部が載せられているから、上記と同様に、収納箱を上下に移動するように力 を加えると、板バネが撓んで収納箱を上下に移動させることができる。

【０００９】 換言すると、収納箱が板バネを介して壁に取り付けられているから、収納箱は 板バネを撓ませることにより上下に移動させることができるのである。 このように、収納箱が板バネを介して壁に取り付けられているから、収納箱の 全体の重量はほぼ板バネが支持していて、この板バネを撓ませるだけの小さな力 で収納箱を上下に移動させることができるのである。

【００１０】 又、この収納箱は、壁に取り付けられているネジ棒が収納箱の後壁に設けられ ている長孔に挿入され、更に、このネジ棒の先に螺入されているナットで固定さ れているから、収納箱を上下に移動させるときには、収納箱を固定しているナッ トを緩めた後、収納箱を上下に移動させる。 すると、ネジ棒が収納箱の後壁に設けられている長孔の中を上下に移動するだ けであり、収納箱の上下の移動に何ら支障がない。 その後、ナットをネジ棒に螺入して締めると、収納箱が壁に固定できる。

【００１１】

【実施例】

次に、本考案の実施例を説明する。 図１は本考案の一実施例を示すもので、収納箱の取付構造を判り易くするため に収納箱を取り付けている状態を示す説明図である。 図１において、１は収納箱であり、この収納箱１は下壁１１、側壁１２、上壁 １３、後壁１４を箱型に組み立てたものである。 尚、この収納箱１の前面には扉を取り付けてないが、必要があれば、扉を取り 付けてもよい。

【００１２】 ３は後壁１３に２個設けられている上下方向に長い長孔である。 ４は下地板であり、この下地板４はビス４１で壁に取り付けられている。 ２は上下に撓むことができる板バネであり、この板バネ２の中央部が下地板４ に固定されて取り付けられている。 尚、この下地板４には板バネ２の前面を覆うバネカバー４４とこのバネカバー ４４とほぼ同じ高さのスペーサー４５が設けられている。

【００１３】 ５はネジ棒であり、このネジ棒５はほぼ水平方向に突出した状態に下地板４に 固定されて取り付けられている。そして、ネジ棒５は収納箱１の長孔３の中に挿 入されていて、このネジ棒５の先端から蝶ナット８を螺入させると、収納箱１が 固定できるようになっている。 ６は収納箱１の後壁１４の背面に設けられている係止片であり、この係止片６ が板バネ２の左右の端部に載せられている。

【００１４】 次に、この収納箱１の取付方法と使用方法について説明する。 ネジ棒５、板バネ２等が取り付けられている下地板４をビス４１で壁に取り付 ける。 次に、収納箱１の後壁１４背面に設けられた係止片６を板バネ２の左右の端部 上に載せながら後壁１４に設けられた長孔３にネジ棒５を挿入して、収納箱１を 壁に押し付ける。すると、収納箱１の後壁１４背面はバネカバー４４とスペーサ ー４５に当接する。

【００１５】 次に、長孔３に挿入されて後壁１４から突出しているネジ棒５に蝶ナット８を 螺入し緩く締めて、収納箱を暫定的に止着しておく。 その後、収納箱１を上下に移動させて所望の高さにする。 その際、収納箱１の重量はほぼ板バネ２で支持されているから、板バネ２を撓 ませる力だけの小さな力で上下に移動させることができる。又、収納箱１が上下 の移動すると、下地板４から突出しているネジ棒５は長孔３の中を上下に移動し 、収納箱１を支障なく上下の移動させることができる。

【００１６】 収納箱１が所望の高さになると、蝶ナット８を螺入して固く締めると、収納箱 １が壁に固定できる。 次に、使用状況が変わったり、使用する人が変わったりし、収納箱１を昇降さ せたいときには、蝶ナット８を緩め、収納箱１を昇降させて、所望の高さに変え た後、再び、蝶ナット８を螺入して固く締めて固定させるとよい。

【００１７】

【考案の効果】

以上の説明で判明するように、本考案の収納箱は、上下方向に撓むことができ る板バネの中央部が壁に固定され、この板バネの左右の端部に収納箱の後壁背面 に設けられている係止片が載せられたり、又、請求項２の考案のように、収納箱 の後壁背面に中央部が固定されている板バネの両端部が壁に設けられている係止 片に載せられているから、収納箱の重量はほぼこの板バネが支持し、この板バネ を撓ませるだけの小さな力で収納箱を上下に移動させることができる。

【００１８】 又、壁に取り付けられたネジ棒が収納箱の後壁に設けられた長孔に挿入され、 更に、ネジ棒の先端からナットが螺入され、収納箱が固定されているから、使用 状況や使用する人が変わったりして、収納箱の高さを変えたいときには、このナ ットを緩めて収納箱を昇降させた後、再び、ナットを締めて固定できるので極め て使用し易いのである。 このように、本考案は極めて価値あるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の一実施例を示すもので、収納箱
の取付構造を判り易くするために収納箱を取り付けてい
る状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 収納箱 １４ 後壁 ２ 板バネ ３ 長孔 ４ 下地板 ５ ネジ棒 ６ 係止片 ８ ナット

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下方向に撓むことができる板バネの中
   央部が壁に固定され、この板バネの左右の端部に収納箱
   の後壁背面に設けられている係止片が載せられ、壁に取
   り付けられているネジ棒が収納箱の後壁に設けられた長
   孔に挿入され、このネジ棒に螺入されているナットで収
   納箱が固定されていることを特徴とする収納箱の取付構
   造。
2. 【請求項２】 上下方向に撓むことができる板バネの中
   央部が収納箱の後壁背面に固定され、壁に設けられてい
   る２個の係止片に前記板バネの左右の端部が載せられ、
   壁に取り付けられているネジ棒が収納箱の後壁に設けら
   れた長孔に挿入され、このネジ棒に螺入されているナッ
   トで収納箱が固定されていることを特徴とする収納箱の
   取付構造。