JPH0643842Y2 - テープレコーダ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案は、テープレコーダに関する。

〈従来技術〉 従来、テープレコーダによる録音の際において、磁気テ
ープが終端に達した場合には、そこで、一旦録音動作を
停止させるか、あるいは、オートリバース方式のテープ
レコーダの場合には、一瞬磁気テープの走行が停止した
後に、逆方向に走行を開始して反対側のトラックに録音
されるようになっている。

このような従来例のテープレコーダでは、録音している
曲の途中で磁気テープが終端に達した場合には、オート
リバース方式であるか否かに拘わらず、録音しようとし
た曲の途中で録音内容が途切れてしまうという難点があ
る。

〈考案の目的〉 本考案は、上述の点に鑑みて為されたものであって、録
音している曲の途中で磁気テープが終端に達したような
場合に、録音内容が途切れることがないようにすること
を目的とする。

〈考案の構成〉 本考案では、上述の目的を達成するために、入力信号を
磁気テープに記録し、該磁気テープに記録された信号を
再生して出力するテープレコーダにおいて、所要の記憶
容量のメモリを有し、録音時には、前記磁気テープへの
入力信号の記録と並行して該メモリに入力信号を書き込
み、所望の再生時に、前記メモリに書き込まれた信号を
読み出す録音再生手段と、録音時における前記磁気テー
プの終端を検知する第１検知手段と、音楽の録音時に、
前記入力信号に基づいて、曲の終わりを検知する第２検
知手段と、前記両検知手段の出力に基づいて、磁気テー
プが終端に達した後、曲の終わりを検知したときに、前
記録音再生手段による入力信号の書き込みを停止させる
ための信号を出力する停止信号出力回路とを具備し、前
記録音再生手段は、録音時には、前記停止信号が与えら
れるまで、前記メモリに入力信号を書き込み続けてその
記憶内容を順次更新するようにしている。

上記構成によれば、磁気テープへの入力信号の記録と並
行してメモリへも入力信号が書き込まれその内容が順次
更新され、磁気テープが終端に達しても、曲の終わりが
検知されるまでは、メモリへの書き込みは、引き続き行
われることになり、曲の途中で磁気テープが終端に達し
ても、曲の終わりまでは、メモリに書き込まれることに
なる。

〈実施例〉 以下、図面によって本考案の実施例について、詳細に説
明する。

第１図は、本考案の一実施例のブロック図である。同図
において、１は磁気テープ、２は録再兼用の磁気ヘッ
ド、３は録再切換スイッチ、４は録音用アンプ、５は再
生用アンプ、16は記録すべき入力信号が与えられる入力
端子、17は再生された信号が出力される出力端子であ
り、かかる構成は、基本的に従来と同様である。

この実施例のテープレコーダでは、音楽の録音の際に、
曲の途中で磁気テープ１が終端に達しても、途中で録音
内容が途切れないようにするために、次のように構成し
ている。

すなわち、所要の記録容量のメモリ12を有し、録音時に
は、磁気テープ１への入力信号の記録と並行してメモリ
12に入力信号を書き込み、所望の再生時に、このメモリ
12に書き込まれた信号を読み出す録音再生手段６と、録
音時に磁気テープ１の終端を検知する第１検知手段７
と、音楽の録音時に、入力信号に基づいて、曲の終わり
を検知する第２検知手段８と、両検知手段7,8の出力に
基づいて、磁気テープ１が終端に達した後、曲の終わり
を検知したときに、録音再生手段６による入力信号の記
録を停止させるための信号を出力する停止信号出力回路
９とを設け、さらに、録音再生手段６によって再生され
た信号を磁気テープ１に記録したり、あるいは、そのま
ま出力するために、第1,第２切換スイッチ10,11を設け
ている。

録音再生手段６は、メモリ12として、所要の記録容量、
少なくとも１曲以上を記憶する程度の容量、例えば、５
分間程度を記憶できるダイナミックRAMを有するととも
に、入力信号をA/D変換するA/D変換器13と、メモリ12か
ら読み出されたデジタルデータをD/A変換するD/A変換器
14と、書き込み、読み出しの制御を行うシステムコント
ローラ15とを備えている。

この録音再生手段６は、録音時には、磁気テープ１への
入力信号の記録と並行してメモリ12に入力信号を書き込
み、停止信号出力回路９から停止信号が与えられるま
で、入力信号の書き込みを続けてその記憶内容を順次更
新する。

録音時における磁気テープ１の終端を検知する第１検知
手段７は、例えば、磁気テープ１のたるみに基づいて終
端を検知するものである。

音楽の録音時に、入力信号に基づいて、曲の終わりを検
知する第２検知手段８は、例えば、無音部分が所定の期
間続くことにより、曲の終了を検知するものである。

停止信号出力回路９は、両検知手段7,8の出力に基づい
て、磁気テープ１が終端に達した後、曲の終わりを検知
したときに、録音再生手段６による入力信号の書き込み
を停止させるための信号を出力する。

第１切換スイッチ10は、入力信号が与えられる第１個別
接点10aと、録音再生手段６からの再生信号が与えられ
る第２個別接点10bと、録音用アンプ４に接続された可
動接点10cとから成り、通常、可動接点10cは、第１個別
接点10a側にあり、録音再生手段６のメモリ12から再生
された信号を磁気テープ１に記録するときには、第２個
別接点10b側に切換わる。

第２切換スイッチ11は、録音再生手段６からの再生信号
が与えられる第１個別接点11aと、再生用アンプ５の出
力が与えられる第２個別接点11bと、出力端子17に接続
された可動接点11cとから成り、通常、可動接点11cは、
第２個別接点11b側にあり、録音再生手段６のメモリ12
から再生された信号を出力するときには、第１個別接点
11a側に切換わる。

次に、上記構成を有するテープレコーダの動作を説明す
る。

先ず、録音しようとする入力信号は、第１切換スイッチ
10を介して録音用アンプ４で増幅され、さらに、録再ス
イッチ３を経て磁気ヘッド２により磁気テープ１に記録
される。この磁気テープ１への入力信号の記録と並行し
て、入力信号は、録音再生手段６に与えられ、メモリ12
に書き込まれる。このメモリ12の記憶容量が、例えば、
５分間分であるとすると、記憶内容が、常に５分前から
現在までに入力された信号となるように、その記憶内容
が順次更新される。

このようにして磁気テープ１に入力信号が記録されると
ともに、メモリ12に入力信号が書き込まれる。

次に、録音の途中で磁気テープ１が終端に達すると、第
１検知手段６により検知されて検知信号が停止信号出力
回路９に与えられる。

磁気テープ１は、終端に達したために、録音が中断され
るが、メモリ12には、引き続き入力信号が書き込まれ
る。

さらに、磁気テープ１への録音が中断された曲の終わり
になると、第２検知手段８により、曲の終わりが検知さ
れて検知信号が停止信号出力回路９に与えられる。

停止信号出力回路９は、これらの検知信号に基づいて、
停止信号を録音再生手段６のシステムコントローラ15に
出力し、これによって、録音再生手段６は、入力信号の
メモリ12へ書き込みを停止する。

したがって、メモリ12には、磁気テープ１への録音が中
断された曲の終わりから５分前の部分まで、すなわち、
録音が中断された曲のすべてが記憶されていることにな
る。

このように録音の途中で磁気テープ１が終端に達したた
めに磁気テープ１の録音内容が途切れても、録音再生手
段６のメモリ12には、途切れた曲の終わりまで書き込ま
れることになり、したがって、再生の際には、磁気テー
プ１で中断した曲については、メモリ12の内容を読み出
して第２切換スイッチ11を介して出力すことにより、途
切れることなく、再生することが可能となる。

したがって、このテープレコーダは、ラジオ放送の音楽
を録音する時などに非常に有効である。

また、磁気テープ１で記録が中断された曲についは、メ
モリ12の内容を読み出し、第１切換スイッチ10を介して
磁気テープ１に、新たに記録するようにすることもでき
る。

〈考案の効果〉 以上のように本考案によれば、磁気テープへの入力信号
の記録と並行してメモリへも入力信号が書き込まれその
内容が順次更新され、磁気テープが終端に達しても、曲
の終わりが検知されるまでは、メモリへの書き込みは、
引き続き行われるので、曲の途中で磁気テープが終端に
達しても、その曲については、メモリに途切れることな
く書き込まれるので、メモリの内容を読み出して再生す
ることにより、途切れることなく、再生できることにな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のブロック図である。 １……磁気テープ、６……録音再生手段、７……第１検
知手段、８……第２検知手段、９……停止信号出力回
路、12……メモリ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】入力信号を磁気テープに記録し、該磁気テ
   ープに記録された信号を再生して出力するテープレコー
   ダにおいて、 所要の記憶容量のメモリを有し、録音時には、前記磁気
   テープへの入力信号の記録と並行して該メモリに入力信
   号を書き込み、所望の再生時に、前記メモリに書き込ま
   れた信号を読み出す録音再生手段と、 録音時における前記磁気テープの終端を検知する第１検
   知手段と、 音楽の録音時に、前記入力信号に基づいて、曲の終わり
   を検知する第２検知手段と、 前記両検知手段の出力に基づいて、磁気テープが終端に
   達した後、曲の終わりを検知したときに、前記録音再生
   手段による入力信号の書き込みを停止させるための信号
   を出力する停止信号出力回路とを具備し、 前記録音再生手段は、録音時には、前記停止信号が与え
   られるまで、前記メモリに入力信号を書き込み続けてそ
   の記憶内容を順次更新することを特徴とするテープレコ
   ーダ。