JPH0643574B2 - 有機ガラス用の放射硬化性の耐スクラツチ被覆剤およびその製造法 - Google Patents

有機ガラス用の放射硬化性の耐スクラツチ被覆剤およびその製造法

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JPH0643574B2
JPH0643574B2 JP63147067A JP14706788A JPH0643574B2 JP H0643574 B2 JPH0643574 B2 JP H0643574B2 JP 63147067 A JP63147067 A JP 63147067A JP 14706788 A JP14706788 A JP 14706788A JP H0643574 B2 JPH0643574 B2 JP H0643574B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、有機ガラス用の放射硬化性の耐スクラッチ被
覆およびその製造法に関する。
課題を解決するための手段 本発明は、 A)それ自体が、 A1)ビニル−トリメトキシ−または−トリエトキシシラ
ンまたはこれら2つのシランの混合物90〜65重量パ
ーセント、および A2)テトラメトキシ−またはテトラエトキシシランまた
はこれら2つのシランの混合物10〜35重量パーセン
トを共縮合させることにより製造された共縮合体82〜
64重量パーセント、 B)1分子当り最低2つのビニル−、アクリル−または
メタクリル基を有する最低1種の反応性希釈剤9〜27
重量パーセント、 C)最低1種の自体公知の光重合開始剤0〜9重量パー
セント より成り、その場合これら成分A),B)およびC)が
100重量パーセントになるまで添加されて成る被覆剤
に関する。
さらに本発明は、この被覆剤を製造する方法に関する。
とくに本発明による被覆剤は、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリカーボネートおよびポリ(ジエチレングリコー
ル−ビス−アリルカーボネート)(CR39)をベース
とする有機ガラスを表面コーチングするのに適当であ
る。このものは、電子線により硬化されることができ、
かつこの場合は成分C)を添加する必要がない。しかし
ながら、硬化がUV線により行なわれる場合、成分C)
を添加する必要がある。
成分A)は、ビニル−トリメトキシ−または−トリエト
キシシランまたはこれら2つのシランの混合物90〜6
5重量パーセントおよびテトラメトキシ−またはテトラ
エトキシシランまたはこれら2つのシランの混合物10
〜35重量%を共縮合させることにより製造された共縮
合体である。殊に有利なのが、成分A)中でビニル基対
珪素原子の比が0.5:1〜0.92:1、有利に0.
75:1〜0.85:1である場合である。
成分B)はいわゆる反応性希釈剤であり、このものは1
分子当り最低2つのビニル−、アクリル−またはメタク
リル基を有し、かつ成分A)のビニル基とともに架橋共
重合体を形成する能力がある。例えば、成分B)に適当
な反応性希釈剤は、ペンタエリスリットトリアクリレー
ト、ペンタエリスリットテトラアクリレート、ブタンジ
オール−1,4−ジアクリレート、ヘキサンジオール−
1,6−ジアクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリ
コールジアクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレートおよび相反するメタクリレート;ジビニル化
合物;例えばジビニルベンゼンおよびトリビニル化合物
である。
大ていの場合有利なのが、成分B)として、多数のこの
ような反応性希釈剤より成る混合物が使用される場合で
ある。殊に有利であるのが、成分B)の1〜10重量パ
ーセントが1分子当り最低1つの遊離のヒドロキシル基
を有する場合である。殊に有利な反応性希釈剤混合物
は、ペンタエリスリットトリアクリレートおよびヘキサ
ンジオール−1,6−ジアクリレートより成るものであ
って、とくに重量比約2:1である場合である。
UV線により硬化可能な本発明による被覆剤は、いずれ
にせよ成分C)をも、有利に総重量の7〜9重量パーセ
ントの量で含有する必要がある。例えば、自体公知の適
当な光重合開始剤は、ベンゾインエーテル、例えば、メ
チルベンゾインエーテル、エチルベンゾインエーテル、
イソプロピルベンゾインエーテルまたはn−ブチルベン
ゾインエーテル;2,2−ジアルコキシアセトフエノン
および2,2−ジアルコキシ−2−フエニルアセトフエ
ノン;2−ヒドロキシ−2,2−置換アセトフエノン、
例えば、2−ヒドロキシ−2−フエニルプロピオフエノ
ン、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルアセトフエノン
または1−ベンゾイル−シクロヘキサン−1−オール;
ベンゾフエノン、例えば、4−クロルベンゾフエノン、
4−フエニルベンゾフエノン、4,4−ビス−(ジメチ
ルアミノ)−ベンゾフエノンまたは4−p−トリルチオ
ベンゾフエノン;環状のベンゾフエノン誘導体、例え
ば、フルオレノン、2−メチルアンスロキノン、ジベン
ゾスベロン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチ
オキサントン、2−イソプロピルチオキサントンまたは
2,4−ジエチルチオキサントン;ベンジルおよび3−
ケト置換クマリンである。光重合開始剤として、反応性
希釈剤(混合物)中で有利に2−ヒドロキシ−2,2−
ジメチルアセトフエノンが使用される。
本発明による被覆剤は、成分A1)およびA2)の共縮合
を、存在するメトキシ−およびエトキシ基1モル当り水
1〜1.3モルを添加することにより解除し、かつこの
反応混合物を還流下に加熱することにより完結させ、そ
の後にこの反応混合物の揮発成分を減圧下に完全に除去
し、かつ、残渣として残存する油状のポリシロキサンを
成分B)および場合により成分C)と均質に混合するよ
うにして製造されることができる。
さらに選択的に、本発明による被覆剤は、成分A1)およ
びA2)の共縮合を、成分A1)およびA2)の総重量に対
し、炭素原子数2〜8を有するカルボン酸、有利に酢酸
0.5〜0.8重量パーセントを添加することにより解
除し、かつこの反応混合物を還流下に加熱することによ
り完結させ、さらにその後のこの反応混合物の揮発成分
を減圧下に完全に除去し、かつ残渣として残存する油状
のポリシロキサンを成分B)および場合により成分C)
と均質に混合するようにしても製造されることができ
る。
成分A1)およびA2)の共縮合が水の存在においてまたは
カルボン酸の存在において実施されるか否かと無関係
に、完全な共縮合が最高4時間の還流下加熱を必要とす
る。しかしながら、一般に全く十分であるのが1〜2時
間の加熱である。
本発明による被覆剤は、希釈せずに有機ガラスのコーチ
ングに使用されることができる。しかしまた低い粘度が
所望される場合、このものは適当な溶剤、例えばイソブ
タノール約5〜25重量パーセントで希釈されてもよ
い。このものは、公知の方法、例えば流し塗り、浸漬ま
たは噴射により、コーチングすべき有機ガラスへ施こさ
れ、かつその後に電子線を使用し、またはUV照射する
ことにより硬化される。一般に、湿り膜厚が0.5〜2
0μ間で変動する。最終的硬度が、一般に遅くとも24
時間の貯蔵後に得られる。
実施例 以下に、本発明を実施例につき詳説する。実施例中
「部」および「パーセント」は、他に別記しない限り
「重量部」および「重量パーセント」を表わす。
実施例中で塗布しかつ硬化させたコーチングは、エリク
セン社(Firma Erichsen)のクロスカット試験装置(G
itterschnittprfgert)を使用
しドイツ工業規格DIN53151号により接着強さを
測定し、およびガードナー・ヘーズメーター(Gardener
Hazemeter)XL211型を使用し、テーバー摩耗試験
機(Taber Abraser)でASTM D1044による摩
擦輪CS−10Fに負荷1kgで摩擦100サイクル後に
スクラッチ(引掻き)強さを測定した。
クロスカット特性値および曇り度Δ%の値を第3表にま
とめた。
例1 ビニルトリメチルシラン80部、テトラエトキシシラン
20部および水54部より成る混合物を2時間還流煮沸
した。この反応混合物を冷却した後、水流ポンプによる
減圧下に、生じた混合物から水、メタノールおよびエタ
ノールを完全に除去した。油状の残渣に、ペンタエリス
リットトリアクリレート13.3部およびヘキサンジオ
ール−1,6−ジアクリレート6.6部より成る混合物
を均質に混合した。この混合物92部に、2−ヒドロキ
シ−2,2−ジメチルアセトフエノン〔ダルムシュタッ
ト在メルク社製(Merk AG、Darmstadt)〕8部を均質に
混入した。出来上ったラッカーを、ドクターを使用し、
膜厚10μmでポリカーボネート板(9cm×9cm)に施
こし、かつUVランプ(IST装置)下に速度2m/分
で硬化させた。
例2 ビニルトリメトキシシラン100部、テトラエトキシシ
ラン25部および酢酸(98%)1部より成る混合物
を、2時間還流煮沸した。この反応混合物を冷却した
後、水流ポンプによる減圧下に全ての揮発成分を完全に
除去した。油状の残渣に、ペンタエリスリットトリアク
リレート25部およびヘキサンジオール−1,6−ジア
クリレート12.5部より成る混合物を均質に混合し
た。この混合物115部に、2−ヒドロキシ−2,2−
ジメチルアセトフエノン10部を均質に混入した。出来
上ったラッカーを、ドクターを使用し膜厚10μmでポ
リメチルメタクリレート板(9cm×9cm)に施こし、か
つ例1におけるように硬化させた。
例3〜6 ビニルトリメトキシシラン(VTMO)ないしはビニル
トリエトキシシラン(VTEO)およびテトラメトキシ
シラン(TMO)ないしはテトラエトキシシラン(TE
O)より成る種々の混合物を、例1と類似に共縮合させ
かつ例1におけるように出来上ったラッカーに後加工
し、これをドクターを使用し膜厚10μmでポリメチル
メタクリレート板(9cm×9cm)に施こしかつ例1にお
けるように硬化させた。
例7〜10 例1の共縮合体に、ペンタエリスリットトリアクリレー
ト(PETA)およびヘキサンジオール−1,6−ジア
クリレート(HDDA)より成る種々の組成の混合物を
混合し、かつ例1におけるように出来上ったラッカーに
後加工し、これをドクターを使用し膜厚10μmにポリ
カーボネート板に、および1部分はポリメチルメタクリ
レート板(それぞれ9cm×9cm)にも施こし、かつ例1
におけるように硬化させた。
例11 例2の共縮合体に、ペンタエリスリットトリアクリレー
ト20部およびトリプロピレングリコールジアクリレー
ト10部より成る混合物を均質に混合した。この混合物
115部に、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルアセト
フェノン10部を均質に混入した。出来上ったラッカー
を、ドクターを使用し膜厚10μmでポリカーボネート
板およびポリメチルメタクリレート板(それぞれ9cm×
9cm)に施こしかつ例1におけるように硬化させた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/04 LRT 8319−4J C09D 183/02 PMP 8319−4J

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機ガラスを耐スクラッチコーチングする
    ための放射硬化性被覆剤において、 A)それ自体が、 A1)ビニル−トリメトキシ−または−トリエトキシシラ
    ンまたはこれら2つのシランの混合物90〜65重量パ
    ーセント、および A2)テトラメトキシ−またはテトラエトキシシランまた
    はこれら2つのシランの混合物10〜35重量パーセン
    トを共縮合させることにより製造された共縮合体82〜
    64重量パーセント、 B)1分子当り最低2つのビニル−、アクリル−または
    メタクリル基を有する最低1種の反応性希釈剤9〜27
    重量パーセント、 C)最低1種の自体公知の光重合開始剤0〜9重量パー
    セント より成り、その場合これら成分A),B)およびC)が
    100重量パーセントになるまで添加されて成る有機ガ
    ラス用の放射硬化性の耐スクラッチ被覆剤。
  2. 【請求項2】成分A)中で、ビニル基対珪素原子の比が
    0.5:1〜0.92:1である請求項1記載の被覆
    剤。
  3. 【請求項3】成分A)中で、ビニル基対珪素原子の比が
    0.75:1〜0.85:1である請求項2記載の被覆
    剤。
  4. 【請求項4】成分B)の1〜10重量パーセントが1分
    子当り最低1つの遊離のヒドロキシル基を有する請求項
    1から3までのいずれか1項記載の被覆剤。
  5. 【請求項5】成分B)として、ペンタエリスリットトリ
    アクリレートおよびヘキサンジオール−1,6−ジアク
    リレートより成る混合物が使用される請求項1から4ま
    でのいずれか1項記載の被覆剤。
  6. 【請求項6】UV線により硬化可能な被覆剤において、
    このものが成分C)を7〜9重量パーセントの量で含有
    する請求項1から5までのいずれか1項記載の被覆剤。
  7. 【請求項7】A)それ自体が、 A1)ビニル−トリメトキシ−または−トリエトキシシラ
    ンまたはこれら2つのシランの混合物90〜65重量パ
    ーセント、および A2)テトラメトキシ−またはテトラエトキシシランまた
    はこれら2つのシランの混合物10〜35重量パーセン
    トを共縮合させることにより製造された共縮合体82〜
    64重量パーセント、 B)1分子当り最低2つのビニル−、アクリル−または
    メタクリル基を有する最低1種の反応性希釈剤9〜27
    重量パーセント、 C)最低1種の自体公知の光重合開始剤0〜9重量パー
    セント より成り、その場合これら成分A),B)およびC)が
    100重量パーセントになるまで添加されて成る被覆剤
    を製造するに当り、成分A1)およびA2)の共縮合を、
    存在するメトキシ−およびエトキシ基1モル当り水1〜
    1.3モルを添加することにより解除し、かつこの反応
    混合物を還流下に加熱することにより完結させ、その後
    にこの反応混合物の揮発成分を減圧下に完全に除去し、
    かつ残渣として残存する油状のシロキサンに成分B)お
    よび場合により成分C)を均質に混合することを特徴と
    する有機ガラス用の放射硬化性の耐スクラッチ被覆剤の
    製造法。
  8. 【請求項8】A)それ自体が、 A1)ビニル−トリメトキシ−または−トリエトキシシラ
    ンまたはこれら2つのシランの混合物90〜65重量パ
    ーセント、および A2)テトラメトキシ−またはテトラエトキシシランまた
    はこれら2つのシランの混合物10〜35重量パーセン
    トを共縮合させることにより製造された共縮合体82〜
    64重量パーセント、 B)1分子当り最低2つのビニル−、アクリル−または
    メタクリル基を有する最低1種の反応性希釈剤9〜27
    重量パーセント、 C)最低1種の自体公知の光重合開始剤0〜9重量パー
    セント より成り、その場合これら成分A),B)およびC)が
    100重量パーセントになるまで添加されて成る被覆剤
    を製造するに当り、成分A1)およびA2)の共縮合を、成
    分A1)およびA2)の総重量に対し、炭素原子数2〜8
    を有するカルボン酸0.5〜0.8重量パーセントを添
    加することにより解除し、かつこの反応混合物を還流下
    に加熱することにより完結させ、その後にこの反応混合
    物の揮発成分を減圧下に完全に除去し、かつ残渣として
    残存する油状のシロキサンに成分B)および場合により
    成分C)を均質に混合することを特徴とする有機ガラス
    用の放射硬化性の耐スクラッチ被覆剤の製造法。
  9. 【請求項9】カルボン酸として酢酸が使用される請求項
    8記載の製造法。
JP63147067A 1987-06-23 1988-06-16 有機ガラス用の放射硬化性の耐スクラツチ被覆剤およびその製造法 Expired - Lifetime JPH0643574B2 (ja)

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