JPH0643244B2 - 四塩化ケイ素の製造方法 - Google Patents
四塩化ケイ素の製造方法Info
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- JPH0643244B2 JPH0643244B2 JP28212085A JP28212085A JPH0643244B2 JP H0643244 B2 JPH0643244 B2 JP H0643244B2 JP 28212085 A JP28212085 A JP 28212085A JP 28212085 A JP28212085 A JP 28212085A JP H0643244 B2 JPH0643244 B2 JP H0643244B2
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- silicon tetrachloride
- reaction
- chlorine
- reactor
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の目的 産業上の利用分野 この発明は、種々の有機ケイ素化合物の合成原料とし
て、また微細シリカ、高純度合成石英、炭化ケイ素、窒
化ケイ素などの合成原料として有用な四塩化ケイ素を製
造する方法に関するものである。
て、また微細シリカ、高純度合成石英、炭化ケイ素、窒
化ケイ素などの合成原料として有用な四塩化ケイ素を製
造する方法に関するものである。
従来の技術 四塩化ケイ素の製造方法としては、 (1)金属ケイ素あるいはケイ素合金と塩化水素との反
応、 (2)炭化ケイ素と塩素との反応、 が用いられているが、SiO2からSiあるいはSiC
を作る時の電力が莫大なので原料が高価となる欠点があ
る。
応、 (2)炭化ケイ素と塩素との反応、 が用いられているが、SiO2からSiあるいはSiC
を作る時の電力が莫大なので原料が高価となる欠点があ
る。
そこでSiO2を直接原料とする方法として、 (3)ケイ石等のSiO2含有物質と炭素との混合物には
塩素を接触させて四塩化ケイ素を生成させる方法、 SiO2+2C+2C2→SiC4+2CO(1) が提案されているが、この方法は塩素との反応を100
0℃以上の高温で行なわなければ好収率が得られず、反
応器を加熱するのが容易でないという欠点がある。
塩素を接触させて四塩化ケイ素を生成させる方法、 SiO2+2C+2C2→SiC4+2CO(1) が提案されているが、この方法は塩素との反応を100
0℃以上の高温で行なわなければ好収率が得られず、反
応器を加熱するのが容易でないという欠点がある。
従来反応器の加熱は電気加熱によっているが、 反応器内面は耐腐食性でかつ熱伝導の悪い材質を使用
する必要があり、しかも外壁は強度の点で金属を使用す
る必要があるため、加熱器を外部に設置するにはかなり
の工夫を要し、反応器内部で加熱するためには、発熱
体の材質選定が大きな問題となる。
する必要があり、しかも外壁は強度の点で金属を使用す
る必要があるため、加熱器を外部に設置するにはかなり
の工夫を要し、反応器内部で加熱するためには、発熱
体の材質選定が大きな問題となる。
発明が解決しようとする問題点 本発明は上記第3の方法において、電気加熱によらない
加熱手段を用いることにより反応器の構造を簡単にし、
材質の選定を容易にすることができる四塩化ケイ素の製
造方法を提供することを目的とする。
加熱手段を用いることにより反応器の構造を簡単にし、
材質の選定を容易にすることができる四塩化ケイ素の製
造方法を提供することを目的とする。
発明の構成 問題点を解決するための手段 本発明による四塩化ケイ素の製造方法は、SiO2含有
物質と炭素との混合物に塩素を接触させて四塩化ケイ素
を製造するに当り、反応系に過剰の塩素と水素を供給し
て塩化水素生成反応を起こさせ、その際発生した熱量に
より反応系を1000℃以上に維持することよりなる。
物質と炭素との混合物に塩素を接触させて四塩化ケイ素
を製造するに当り、反応系に過剰の塩素と水素を供給し
て塩化水素生成反応を起こさせ、その際発生した熱量に
より反応系を1000℃以上に維持することよりなる。
SiO2含有物質としては、ケイ石、フライアッシュ、
シリカゾルなど、通常四塩化ケイ素の製造に用いられる
原料はすべて使用することができる。
シリカゾルなど、通常四塩化ケイ素の製造に用いられる
原料はすべて使用することができる。
また炭素としては、活性炭、コークス、グラファイトな
どを使用することができる。
どを使用することができる。
炭素の使用量は前記式(1)に見る如く、SiO2に対
しモル比で2倍量又はそれ以上とするのがよい。
しモル比で2倍量又はそれ以上とするのがよい。
上記のSiO2含有物質と炭素との混合物は、それぞれ
を微粉化して混合したものでもよいが、混合物をペレッ
ト状に成型したものの方が好ましい。
を微粉化して混合したものでもよいが、混合物をペレッ
ト状に成型したものの方が好ましい。
反応器の形状は特に制限はなく、反応器下部に塩素と水
素との反応部を設けたものであれば連続式でもバッチ式
でもよいが、連続式の方が好ましい。
素との反応部を設けたものであれば連続式でもバッチ式
でもよいが、連続式の方が好ましい。
形式としては固定床型、移動床型、流動床型などが挙げ
られる。
られる。
反応温度は1000℃以上、望ましくは1200℃以上
とした方が高収率が得られる。
とした方が高収率が得られる。
反応温度の制御は加える過剰塩素と水素の量を変えるこ
とにより容易に行うことができる。
とにより容易に行うことができる。
反応器の出口からは四塩化ケイ素、塩化水素およびCO
の混合ガスが排出されるので、まず冷却して四塩化ケイ
素を液化分離し、次いで水洗して塩化水素を塩酸水溶液
として回収する。
の混合ガスが排出されるので、まず冷却して四塩化ケイ
素を液化分離し、次いで水洗して塩化水素を塩酸水溶液
として回収する。
この工程を第1図により説明すると、頂部に原料(Si
O2含有物質と炭素との混合微粉末またはペレット)貯
槽1および原料供給バルブ2を設けた反応器3の下部に
塩素と水素の反応部4を設け、ここに水素供給管5、塩
素供給管6および点火用バーナー7を設ける。記号8は
反応残渣の排出管である。
O2含有物質と炭素との混合微粉末またはペレット)貯
槽1および原料供給バルブ2を設けた反応器3の下部に
塩素と水素の反応部4を設け、ここに水素供給管5、塩
素供給管6および点火用バーナー7を設ける。記号8は
反応残渣の排出管である。
貯槽1から原料を反応器3に供給して原料層9を形成さ
せ、水素供給管5から水素、塩素供給管6から塩素を供
給し、バーナー7で点火すれば、塩化水素生成反応が起
こり、この反応により高温になった塩化水素及び残りの
塩素は反応器3の下部に導入され、塩素がSiO2含有
物質と炭素との混合物と反応して四塩化ケイ素を生成す
る。
せ、水素供給管5から水素、塩素供給管6から塩素を供
給し、バーナー7で点火すれば、塩化水素生成反応が起
こり、この反応により高温になった塩化水素及び残りの
塩素は反応器3の下部に導入され、塩素がSiO2含有
物質と炭素との混合物と反応して四塩化ケイ素を生成す
る。
反応生成ガスを冷却器10で冷却すると四塩化ケイ素は
液化するので分離器11で分離し、残ガスをHC吸収
塔12に送り水に吸収させる。記号13は水の補給管、
14は生じた塩酸の排出管である。HC吸収塔の上部
のガス排出管15からはCOを含むガスが排出されるの
で、化学反応原料又は燃料として利用することも可能で
ある。
液化するので分離器11で分離し、残ガスをHC吸収
塔12に送り水に吸収させる。記号13は水の補給管、
14は生じた塩酸の排出管である。HC吸収塔の上部
のガス排出管15からはCOを含むガスが排出されるの
で、化学反応原料又は燃料として利用することも可能で
ある。
副生塩酸は酸洗等の用途に用いるか、電気分解して水素
と塩素を回収して反応系に循環することもできる。
と塩素を回収して反応系に循環することもできる。
塩素の過剰度は、過剰塩素が塩化水素になる時の反応熱
が反応器3における四塩化ケイ素生成反応部の温度を1
000℃以上に維持するのに必要な量とし、反応器にお
ける熱損失等を考慮して定める。水素の供給量は過剰塩
素量に見合う量とする。
が反応器3における四塩化ケイ素生成反応部の温度を1
000℃以上に維持するのに必要な量とし、反応器にお
ける熱損失等を考慮して定める。水素の供給量は過剰塩
素量に見合う量とする。
実施例 SiO2含有率が90%以上のケイ石を微粉砕し、これ
にモル比で2倍量のカーボンブラックを加えたものを4
mmφ×5mmのペレットに成型した。
にモル比で2倍量のカーボンブラックを加えたものを4
mmφ×5mmのペレットに成型した。
H2とC2をそれぞれ毎分4流し、反応器温度が1
200℃になった時点で反応器上部より上記原料ペレッ
トを1時間当り300g供給し、吸込ガス量をC2は
毎分6.3、H2は毎分3.8に変更し、反応器下
部より1時間当り約30gの反応残渣を抜き出した。
200℃になった時点で反応器上部より上記原料ペレッ
トを1時間当り300g供給し、吸込ガス量をC2は
毎分6.3、H2は毎分3.8に変更し、反応器下
部より1時間当り約30gの反応残渣を抜き出した。
このまま反応を続行したが温度制御は良好で、反応器上
部より連続的にSiC4を含むガスが流出した。
部より連続的にSiC4を含むガスが流出した。
発明の効果 (1)反応器の構造が簡単になり、材質の選定が容易にな
る。
る。
(2)温度制御が容易になる。
(3)1200℃以上の高温も達成でき、反応率を高める
ことができる。
ことができる。
第1図は本発明により四塩化ケイ素の製造工程を説明す
るための図である。
るための図である。
Claims (1)
- 【請求項1】SiO2含有物質と炭素との混合物に塩素
を接触させて四塩化ケイ素を製造するに当り、反応系に
過剰の塩素と水素を供給して塩化水素生成反応を起こさ
せ、その際発生した熱量により反応系を1000℃以上
に維持することよりなる四塩化ケイ素の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28212085A JPH0643244B2 (ja) | 1985-12-17 | 1985-12-17 | 四塩化ケイ素の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28212085A JPH0643244B2 (ja) | 1985-12-17 | 1985-12-17 | 四塩化ケイ素の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62143813A JPS62143813A (ja) | 1987-06-27 |
JPH0643244B2 true JPH0643244B2 (ja) | 1994-06-08 |
Family
ID=17648384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28212085A Expired - Lifetime JPH0643244B2 (ja) | 1985-12-17 | 1985-12-17 | 四塩化ケイ素の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0643244B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3309126A1 (de) | 2016-10-11 | 2018-04-18 | Evonik Degussa GmbH | Verfahren zur herstellung von siliciumtetrachlorid durch carbochlorierung |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5166731A (en) * | 1990-02-14 | 1992-11-24 | Sharp Kabushiki Kaisha | Developing unit having a rotation shaft and sealing member |
WO2006053675A1 (de) * | 2004-11-18 | 2006-05-26 | Wacker Chemie Ag | Verfahren zur herstellung von elementhalogeniden |
US20080105536A1 (en) * | 2004-11-18 | 2008-05-08 | Wacker Chemie Ag | Method For Producing Elemental Halides |
JP5527250B2 (ja) * | 2011-02-23 | 2014-06-18 | 東亞合成株式会社 | 四塩化ケイ素の製造方法 |
JP5522125B2 (ja) * | 2011-06-30 | 2014-06-18 | 東亞合成株式会社 | 四塩化ケイ素の製造方法 |
CN104276575A (zh) * | 2013-07-09 | 2015-01-14 | 四川瑞能硅材料有限公司 | 一种四氯化硅的氯化反应装置、四氯化硅的制备系统及制备方法 |
WO2016031362A1 (ja) * | 2014-08-28 | 2016-03-03 | 東亞合成株式会社 | トリクロロシランの製造方法 |
DE102015202627A1 (de) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | Siemens Aktiengesellschaft | Reaktor zum Aufschließen eines Seltenerd-haltigen Feststoffs |
-
1985
- 1985-12-17 JP JP28212085A patent/JPH0643244B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3309126A1 (de) | 2016-10-11 | 2018-04-18 | Evonik Degussa GmbH | Verfahren zur herstellung von siliciumtetrachlorid durch carbochlorierung |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62143813A (ja) | 1987-06-27 |
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