JPH0643247B2 - 籾殻燃焼灰組成物及びその製造方法 - Google Patents

籾殻燃焼灰組成物及びその製造方法

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JPH0643247B2
JPH0643247B2 JP7470388A JP7470388A JPH0643247B2 JP H0643247 B2 JPH0643247 B2 JP H0643247B2 JP 7470388 A JP7470388 A JP 7470388A JP 7470388 A JP7470388 A JP 7470388A JP H0643247 B2 JPH0643247 B2 JP H0643247B2
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Denka Co Ltd
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Denki Kagaku Kogyo KK
Sumikin Bussan Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は二酸化珪素60〜80重量パーセント、炭素2
0〜40重量パーセントからなる、珪素及び/又は珪素
化合物製造用の原料である籾殻燃焼灰組成物及びその製
造方法に関する。
〔従来の技術と発明が解決すべき課題〕
従来、例えば炭化珪素、窒化珪素、珪素及び四塩化珪素
の製造用原料として、珪石等の二酸化珪素とコークス等
の炭素の混合物を用いている。この場合、原料の効率化
及び反応の効率化のため、珪石等及びコークス等の粉砕
を行なう必要がありさらに十分に混合する必要があつ
た。
例えば、四塩化珪素は種々の有機珪素化合物の合成原料
として使用される他に、また微細シリカ、高純度合成石
英、窒化珪素、炭化珪素などの合成原料として使用され
る。四塩化珪素の既存の製造法には、次の3つがある。
(1)金属珪素化合物を塩化水素により塩素化し、トリク
ロルシランを製造する工程で、副生物として四塩化珪素
を生成する方法。(2)フエロシリコン、炭化珪素等と塩
素と反応させる方法。(3)珪石等の珪酸質原料と炭素と
の混合物を塩素と反応させる方法。
(1)の方法では、トリクロルシランの製造工程における
副生物として得られるために、四塩化珪素は、トリクロ
ルシランの需要量に左右される。さらに、原料である金
属珪素を製造するためには、多量の電力が必要であり、
原料価格が高いものとなる。(2)の方法では、フエロシ
リコン、炭化珪素製造に多量の電力を必要とするため、
原料価格が高い。(3)の方法では原料価格は低いが、珪
石と炭素の混合物と塩素との反応性が低く、このために
原料をペレツト化したり、高価な反応促進剤を添加した
りする必要があり、コストが高くなる。
以上のように、従来の各々の技術には、難点があり、満
足すべきものではなかつた。
これらの難点を解決する方法として、珪素集積バイオマ
スの炭化物を400〜1100℃で塩素と反応させるこ
とが、特開昭58−55330号公報に提案されてい
る。この方法は、長時間の連続運転では反応残渣が蓄積
する問題、籾殻の炭化物を製造する際に大きなエネルギ
ーを必要とし、また炭化時に生成するタール等の処理が
必要になる等の問題があり、十分満足のいく方法ではな
い。
本発明者らは、炭化珪素、窒化珪素、珪素及び四塩化珪
素の製造用原料に適し、粉砕や混合等の繁雑な操作を必
要としない組成物及びその製造法を提供することを目的
に種々研究を行なつた。
また、本発明者らは、四塩化珪素を製造するための従来
技術のうち、原料価格が安い、珪石等の珪素質原料と炭
素との混合物を塩素と反応させる方法において、さらに
詳しくは、珪素集積バイオマスの炭化物を用いる方法に
おいて、反応残渣が少なくかつ原料組成物を製造する際
に大きなエネルギーを必要とせず、タールとうの処理が
必要でない四塩化珪素製造用原料組成物及びその製造法
を開発することを目的として種々研究を行なつた。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、籾殻を燃焼炉等で燃焼処理した後に得られた
灰には燃焼条件により二酸化珪素60〜80重量パーセ
ント、炭素が20〜40重量パーセント含まれ、その二
酸化珪素と炭素が偏析することなく混合されていること
を見出し、本発明を完成することに到つた。また、本発
明によれば炭化時に生成するタール等の揮発分は燃焼さ
れ、そのエネルギーで燃焼温度を維持出来るため、外部
からの加熱エネルギーがいらないか少なくてすむ。
即ち、本発明は二酸化珪素60〜80重量パーセント、
炭素20〜40重量パーセントを含有する籾殻燃焼灰組
成物と、籾殻を酸素濃度を2〜5容量パーセントに制御
した不活性雰囲気下600〜800℃の温度で燃焼する
ことを特徴とする、二酸化珪素60〜80重量パーセン
ト、炭素20〜40重量パーセントを含有する籾殻燃焼
灰組成物の製造方法である。
本発明で用いる籾殻の産地には特に制限はない。どこの
ものであつても、二酸化珪素の含有量は15〜20重量
パーセントであり、燃焼条件を選ぶことにより二酸化珪
素60〜80重量パーセント、炭素20〜40重量パー
セントを含有する籾殻燃焼灰を製造することができる。
本発明でいう珪素化合物とは炭化珪素、窒化珪素及び四
塩化珪素等をいう。
該組成物の炭素含有量は20〜40重量パーセントが好
ましい。炭素含有量40重量パーセントを越えると塩素
と反応させた場合、未反応残渣として炭素が多量に生成
し連続的に四塩化珪素を製造する場合に支障をきたす。
逆に、炭素含有量20重量パーセント未満であると、未
反応残渣として二酸化珪素が多量に生成し、連続的に四
塩化珪素を製造する場合に支障を招く。
該組成物は籾殻を、酸素濃度を2〜5パーセントに制御
した不活性雰囲気において、600〜800℃の間で燃
焼処理して得られる。酸素濃度、及び温度を適当に選ぶ
ことにより、所望の組成の燃焼灰が得られる。温度が6
00℃より低いと燃焼が完全でなく、炭化水素が残存し
塩素との反応時塩素が塩化水素となりロスする。又、8
00℃より高いと炭素自身が燃焼して炭素含有量のコン
トロールが困難となり炭素含有量が20重量パーセント
未満になる。酸素濃度が2パーセントより小さい場合に
は燃焼時間が長くなり実用的でなく、5パーセントより
大きくなると燃焼速度が大きくなり反応の制御が困難と
なり炭素含有量が20重量パーセント未満になる。
燃焼炉は流動床、及び固定床のいずれでも良いが、小規
模の場合には固定床型電気加熱炉が、大規模な場合には
流動床燃焼炉が好適である。いずれの場合にも空気の代
りに2〜5パーセントに酸素濃度を制御したガスを用い
る必要がある。酸素濃度を2〜5パーセントに制御した
ガスは例えば燃焼廃ガスをリサイクルすることにより作
ることが出来る。
流動床燃焼炉を用い連続的に燃焼灰を製造する場合に
は、開始直後は加熱ガスを供給する必要があるが、燃焼
が一旦開始すると供給ガスを予熱する必要はない。
本発明により得られた籾殻燃焼灰組成物は以下の反応式
に従つて炭化珪素、窒化珪素、珪素及び四塩化珪素製造
用の原料として用いられる。
SiO2+3C→SiC+2CO SiO2+2C+2/3N2→1/3Si3N4+2CO SiO2+2C→Si+2CO SiO2+2C+2C→SiC+2CO 上式から明らかな様に上記反応を完結するためには、二
酸化珪素と炭素のモル比が2ないし3の近傍にあること
が必要である。一般には、目的製品から算出される二酸
化珪素と炭素の理論モル比より、若干炭素過剰の方が好
ましい。
本発明による組成物において炭素の含有量が20重量パ
ーセントより小さいと上記反応において炭素不足とな
り、二酸化珪素の収率が悪くなる。又、40重量パーセ
ントより多くなると逆に炭素が大過剰になり、反応後に
残存する炭素の分離処理に手間がかかる。
〔実施例〕
以下に実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 籾殻2kgを電気加熱炉に充填し、700℃に加熱し、酸
素を3パーセント添加した窒素ガスを毎分2m3供給し1
時間燃焼した。燃焼灰530gが得られ、これを化学分
析した所、二酸化珪素が67.5パーセント、炭素が31.7パ
ーセント、灰分が0.8パーセントであつた。得られた燃
焼灰265gを水100gと混ぜ、デイスクペレタイザ
ーにて直径1cm長さ約1cmに成形し、窒素雰囲気下70
0℃にて1時間乾燥した。得られた乾燥ペレツトを75
g、容積300mの黒鉛製反応器に充填し、下部より
塩素を毎分160m供給しながら、1300℃で反応
させた。反応生成ガスを15分置きにガスクロマトグラ
フにて分析、未反応塩素が1容量パーセント以上検出さ
れた時点で塩素導入を止め反応を終了した。反応生成ガ
スは−30℃のコンデンサーに導き、生成した四塩化珪
素を捕集した。
塩素導入時間は210分であり、コンデンサーにて捕集
した四塩化珪素は118.9gであつた。また反応終了後の
反応器内に残つた残渣は16.1gであつた。
比較例1 籾殻を窒素雰囲気下、800℃にて2時間炭化した。得
られた籾殻炭化物の炭素含有量は56重量パーセント、
嵩比重0.06であつた。容積300mの黒鉛製反応器に
得られた籾殻炭化物16gを充填し、反応温度1050
℃にて実施例1と同様に塩素化反応を行なつた。
塩素導入開始20分後の反応ガスの分析時に未反応塩素
は1容量パーセントを越えており、反応を終了した。
比較例2 比較例1で得られた籾殻炭化物を粉砕し、嵩比重0.25の
籾殻炭化物を得た。得られた籾殻炭化物粉を75g容積
300mの黒鉛製反応器に充填し、反応温度1050
℃にて実施例1と同様に塩素化反応を行なつた。
塩素導入時間は105分であり、コンデンサーにて捕集
した四塩化珪素は57.5gであつた。
また反応終了後の反応器内に残つた残渣は45.2gであつ
た。
比較例3 平均粒径30μmの鯖波珪石100重量部と平均粒径5
0μmのコークス40重量部の混合物を75g、容積3
00mの黒鉛製反応器に充填し、反応温度1300℃
にて実施例1と同様に塩素化反応を行なつた。
塩素導入開始20分後の反応ガスの分析時に未反応塩素
は1容量パーセントを越えており、反応を終了した。
アルカリスクラバーを介して大気放出した。反応開始後
2時間10分で未反応塩素が検出されたので終了した。
トラツプには四塩化珪素が310cc得られた。
実施例2 実施例1の方法にて得られた燃焼灰50gを300m
の黒鉛製反応炉に入れ、窒素ガスを1000cc/分で反
応炉下部より上部に流しながら1000℃/時の速度で
1400℃まで昇温した。1400℃に達したときに窒
素ガス流量を500cc/分として4時間保持した後、窒
素ガス流量を500cc/分として1000℃迄降温し、
この後ガス送入を止めて冷却した。反応器内の焼成物を
灯油:水3:7の混合液に入れ、30分攪拌後制止し、
油側分離物は酸化雰囲気下で800℃2時間焼成し、灰
白色の粉体21.9gを得た。水側分離物は脱水乾燥して2
7.5gのウイスカーを得た。X線回析で粉体、ウイスカ
ーともα−窒化珪素であることが認められた。
〔発明の効果〕
以上述べたように該組成物を用いることにより、珪石と
炭素の粉砕、混合工程が省け、更に該組成物が窒化珪素
や四塩化珪素の製造原料として反応活性が大きいと言う
効果を有する。
特に、従来法である珪素集積バイオマスの炭化物を用い
る四塩化珪素の製造方法では長時間の連続運転時反応残
渣が蓄積する問題及び炭化処理時に大きなエネルギーを
要しかつ生成するタール等の処理が必要となる等の問題
があつたが、本発明の方法では籾殻を燃焼するためター
ル等の処理が必要でなく、本発明の籾殻燃焼灰組成物を
用いることにより反応残渣の蓄積もほとんどなくなり、
効率的に四塩化珪素を製造出来る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化珪素60〜80重量パーセント、炭
    素20〜40重量パーセントを含有する籾殻燃焼灰組成
  2. 【請求項2】籾殻を酸素濃度を2〜5容量パーセントに
    制御した不活性雰囲気下600〜800℃の温度で燃焼
    し、二酸化珪素60〜80重量パーセント、炭素20〜
    40重量パーセントを含有する籾殻燃焼灰組成物の製造
    方法
JP7470388A 1988-03-30 1988-03-30 籾殻燃焼灰組成物及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0643247B2 (ja)

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