JP2005097004A - 金属シリコンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】廃棄物を利用して金属シリコンを容易に製造できる金属シリコンの製造方法を提供する。
【解決手段】籾殻1を500℃〜600℃で焼成して焼成灰2とする。焼成灰2を80メッシュ〜100メッシュに粉砕する。粉砕した焼成灰2にサッカロース(C12H22O11)3を添加して球状のペレット体4にする。複数のペレット体4を坩堝5に入れる。坩堝5に入れたペレット体4にグラファイト棒7を挿入する。グラファイト棒7に380Vの高電圧を印加する。坩堝5内の底部に金属シリコン9が還元する。廃棄物となる特に多量に発生する籾殻1を利用して、半導体工業の基体原料となる金属シリコン9を容易に製造できる。
【選択図】 図1
【解決手段】籾殻1を500℃〜600℃で焼成して焼成灰2とする。焼成灰2を80メッシュ〜100メッシュに粉砕する。粉砕した焼成灰2にサッカロース(C12H22O11)3を添加して球状のペレット体4にする。複数のペレット体4を坩堝5に入れる。坩堝5に入れたペレット体4にグラファイト棒7を挿入する。グラファイト棒7に380Vの高電圧を印加する。坩堝5内の底部に金属シリコン9が還元する。廃棄物となる特に多量に発生する籾殻1を利用して、半導体工業の基体原料となる金属シリコン9を容易に製造できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀物の殻から金属シリコンを製造する金属シリコンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゲルマニウムに代わって、高品位のシリカ(SiO2)が、半導体や光ファイバ、太陽電池、各種ファインセラミックスなどの無機材料として広く利用されている。
【0003】
そして、近年になって、半導体として利用される雑質の少ない石英や水晶、珪砂などのSiO2高品位天然鉱石が枯渇してきている。また、天然鉱石石英のSiO2四面体結晶構造は強固な構造であるので、このSiO2から酸素(O2)を化学的に奪うためには、還元剤として多量の石炭コークスや石油焼焦、ウッドチップなどを入れて1800℃程度に加熱することにより、2〜3%程度の不純物を含む金属シリコンを得ることが伝統的な生産方式である。この結果、天然鉱石からシリカを精製するためには製造コストが高く、また、高純度のシリカを入手するのが困難となってきている。
【0004】
一方、稲や麦、豆などの穀物は、主食として広く利用されているものの、殻が多量に発生する。また、この穀物の殻は腐敗しにくいため、堆肥などとして田畑に還元することが困難であるので、一部が有機肥料などに利用されているにすぎず、ほとんどが産業廃棄物として焼却処分されており、別途コストが掛かっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、金属シリコンを精製するために必要な天然鉱石は、入手するのが困難となっており、この天然鉱石から金属シリコンを製造するためには、製造コストが高い。また、穀物の殻はほとんど利用されず、産業廃棄物として別途コストを掛けて処理されているという問題を有している。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、廃棄物を利用して金属シリコンを容易に製造できる金属シリコンの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の金属シリコンの製造方法は、穀物の殻を焼成して焼成灰とし、この焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、この固形体を放電空間に位置させるものである。
【0008】
そして、この構成では、穀物の殻を焼成して焼成灰とする。次いで、この焼成灰に二糖類を添加して固形体にした後に、この固形体を放電空間に位置させる。この結果、廃棄物となる特に多量に発生する穀物の殻を利用して、半導体の基体原料となる金属シリコンが容易に製造される。
【0009】
請求項2記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1記載の金属シリコンの製造方法において、二糖類は、サッカロース(C12H22O11)であるものである。
【0010】
そして、この構成では、穀物の殻を焼成した焼成灰に添加する二糖類を、サッカロース(C12H22O11)とすることにより、このサッカロースは安価で入手が容易であるから、より容易に穀物の殻から金属シリコンが製造される。
【0011】
請求項3記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1または2記載の金属シリコンの製造方法において、二糖類を添加する前に、焼成灰を80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕するものである。
【0012】
そして、この構成では、穀物の殻を焼成した焼成灰に二糖類を添加する前に、この焼成灰を80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕し、この粉砕した焼成灰に二糖類を添加して固形体とすれば、これら焼成灰と二糖類とをより均一に混ぜ、形のあるものを造ることが可能となる。よって、80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕した焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、この固形体を放電空間に配設することにより、金属シリコンを製造する際の反応速度が向上するとともに、より高純度の金属シリコンが容易に製造される。
【0013】
請求項4記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1ないし3いずれか記載の金属シリコンの製造方法において、穀物の殻を500℃〜600℃で焼成するものである。
【0014】
そして、この構成では、穀物の殻を500℃〜600℃で焼成した焼成灰には、炭素(C)が十分かつ均一に含まれており、この焼成灰から金属シリコンを製造する工程で、外部からの炭素などの添加が不要となる。よって、穀物の殻から金属シリコンを製造する際における製造コストがより削減可能となるとともに、より安価に金属シリコンが容易に製造される。
【0015】
請求項5記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1ないし4いずれか記載の金属シリコンの製造方法において、固形体を坩堝に入れ、この坩堝内に電極を挿入して、この電極を坩堝内の前記固形体に挿入し、この電極に電圧を印加して、前記坩堝内に放電空間を形成するものである。
【0016】
そして、この構成では、穀物の殻を焼成した焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、この固形体を坩堝に入れる。次いで、この坩堝内に電極を挿入して、この電極を坩堝内の固形体に挿入し、この電極に電圧を印加することにより坩堝内に放電空間を形成する。すると、この放電空間に位置する固形体から金属シリコンが製造され、この金属シリコンが坩堝内の底部に溜まる。この結果、穀物の殻を焼成して二糖類を添加した固形体を坩堝内に複数入れることにより、これら複数の固形体を同時に放電空間に位置させることが可能となるので、この固形体から金属シリコンを製造する工程がより容易になる。また、例えばこの坩堝の底部に溶融シリコンが多量に溜まると、坩堝の底部が定期的に開口する構成にすることにより、製造された金属シリコンの取り出しが容易になる。
【0017】
請求項6記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1ないし5いずれか記載の金属シリコンの製造方法において、穀物の殻は、籾殻であるものである。
【0018】
そして、この構成では、シリカの含有量が比較的多い稲の籾殻を、穀物の殻として用いることにより、より効率良く金属シリコンが製造される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の金属シリコンの製造方法を図1を参照して説明する。
【0020】
原料として、穀物、例えば稲・小麦・大麦・ライ麦・エン麦・粟・ヒエ・キビなどのイネ科に属する禾穀類や、大豆・小豆・緑豆・インゲン豆・落花生・エンドウなどの豆科の菽穀類、タデ科のソバ、アカザ科のキノア、ヒユ科のセンニンコクなどで、特に稲や小麦、大麦、大豆、小豆、落花生などの消費量が多く多量に殻が発生するものが好ましく、特にシリカ成分の多い稲の籾殻を用いることが好ましい。
【0021】
そして、この籾殻などの穀物の殻1を、例えば回転炉などにより低温、具体的には500℃〜600℃程度の温度で焼成して焼成灰2とする。ここで、実験的に300℃〜450℃の温度で穀物の殻1を焼成した際には、一部コールタールガスが発生した。
【0022】
次いで、この焼成灰2の大きさを、所定の大きさ、例えば80メッシュ〜100メッシュ程度に粉砕する。
【0023】
この後、この粉砕した焼成灰2に、砂糖黍・砂糖大根・砂糖かえでなどから工業的に採取される二糖類、例えばサッカロース(C12H22O11)3を、17Wt.%程度の割合で添加して、このサッカロース3を添加した焼成灰2を、所定の大きさ、例えば径寸法が5mm程度の球状のペレット状の固形体、すなわちペレット体4にする。
【0024】
さらに、図1に示すように、多数のペレット体4を、グラファイト製の坩堝5の上端に開口された開口部6からこの坩堝5の内部に収容させる。この坩堝5の口径は、約600mmである。また、この坩堝5内における高さ寸法は、約800mmである。
【0025】
この後、この坩堝5の中に電極となるグラファイト製のグラファイト棒7を、3本挿入するとともに、これらグラファイト棒7それぞれの先端部を坩堝5内に収容させたペレット体4内に挿入する。ここで、これらグラファイト棒7それぞれは、直径が12cmであり、長さが150cmである。
【0026】
この状態で、各グラファイト棒7に高電圧、例えば380Vの電圧を印加する。すると、各グラファイト棒7間においてアーク放電、すなわちスパークが発生し、この坩堝5内に放電空間が形成されるとともに、坩堝5内に収容させたペレット体4の温度が、例えば1800℃程度まで急激に上昇する。
【0027】
なお、各グラファイト棒7に印加する高電圧は、ペレット体4から金属シリコン9が製造できる電圧であればよい。
【0028】
このとき、放電空間は、坩堝5の底部に形成される。すなわち、坩堝5内に収容させたペレット体4が放電空間に位置する。
【0029】
さらに、放電空間に位置するペレット体4から黒煙、すなわち二酸化炭素(CO2)ガス8が発生して、この二酸化炭素ガス8が坩堝5の開口部6から外部へと放出されるとともに、この坩堝5内における底部に金属シリコン9が還元される。
【0030】
この金属シリコン9には、穀物の殻1から製造したことに起因して、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)などが微量ながらも、合計して1Wt.%〜2Wt.%程度含有されている。
【0031】
このため、この金属シリコン9を次工程で、ガス分留などして精製する。
【0032】
次に、上記一実施の形態の作用を説明する。
【0033】
穀物の殻1には、一般にシリカが含有されている。特に、乾燥籾殻には13Wt.%〜29Wt.%程度の無機成分を含有し、この無機成分のうち87Wt.%〜97Wt.%程度がシリカであることが知られている(北海道工業開発試験所、1984年)。また、籾殻を焼成した焼成灰3の化学成分として、シリカが92.94%含まれていることも知られている(福岡県)。
【0034】
そして、籾殻などの穀物の殻1を焼成した焼成灰2を粉砕し、この粉砕した焼成灰2にサッカロース3を混合させて、この焼成灰2をペレット状にして複数のペレット体4を設ける。
【0035】
次いで、坩堝5内に複数のペレット体4を収容させた後、この坩堝5内のペレット体4に各グラファイト棒7を挿入し、これらグラファイト棒7に高電圧を印加する。このとき、各グラファイト棒7間に放電空間が形成されるので、坩堝5の底部が還元環境となり、
SiO2 → SiO + 1/2O2
の反応式で示すように、二酸化珪素(SiO2)が一酸化珪素(SiO)に還元される。
【0036】
さらに、この一酸化珪素は、
1/2O2 + C → CO
SiO + CO → Si + CO2↑
の反応式で示すように、一酸化炭素(CO)の酸化により単質珪素、すなわち金属シリコン(Si)に還元される。
【0037】
このとき、一酸化珪素を生成する際に分解された酸素が、焼成灰2のカーボン(C)と化合して一酸化炭素(CO)を生じ、かつこの一酸化炭素は還元力が強いので、さらに一酸化珪素(SiO)と反応して、この一酸化珪素から残りの酸素を奪う。
【0038】
また、カーボン自身は二酸化炭素(CO2)ガス8となり、黒煙として坩堝5から外部へと飛び出す。
【0039】
上述したように、上記実施の一形態では、穀物の殻1を焼成して焼成灰2とし、入手が容易で安価なサッカロースを焼成灰3に添加してペレット体4とし、このペレット体4を坩堝5内に収容させた後、この坩堝5内でグラファイト棒7により各ペレット体4を放電空間に位置させることにより、この坩堝5内の底部に金属シリコン9を還元できる。このため、廃棄物となる特に多量に発生する穀物の殻1を利用して、例えば電子工業に利用される半導体の基体原料となる金属シリコン9を、鉱石を溶解するような高エネルギを要することなく、廃棄物から容易で安価に製造できる。
【0040】
さらに、穀物の殻1を500℃〜600℃で焼成した焼成灰2には、カーボン(C)が多量、すなわち十分かつ均一に含まれており、この焼成灰2から金属シリコン9を製造する工程で、外部からコークスなどのカーボンを添加する必要がない。また、穀物の殻1に含まれているシリカは、無定形非結晶でカーボンとの接触点が多く、金属シリコン9を製造する際における反応速度が遥かに速い。
【0041】
このため、穀物の殻1から金属シリコン9を製造する際に、外部からカーボンを添加させることなく、予め穀物の殻1に含まれているカーボンをそのまま原料として用いることができるので、鉱物から金属シリコン9を製造する場合に比べ、穀物の殻1から金属シリコン9を製造する際における製造コストをより削減できるとともに、金属シリコン9をより安価かつ容易に製造できる。
【0042】
さらに、穀物の殻1を焼成した焼成灰2にサッカロース3を添加する前に、この焼成灰2を80メッシュ〜100メッシュに粉砕し、この粉砕した焼成灰2にサッカロース3を添加してペレット体4とすることにより、これら焼成灰2とサッカロース3とがより均一に混合されたペレット体4を製造できる。
【0043】
よって、このように粉砕した焼成灰2から設けたペレット体4から金属シリコン9を製造することにより、金属シリコン9を製造する際の反応速度をより向上できるとともに、より高純度の金属シリコン9を容易に製造できる。
【0044】
また、複数のペレット体4を坩堝5内に収容して、この坩堝5内に収容した複数のペレット体4にグラファイト棒7を挿入し、このグラファイト棒7に高電圧を印加して、これらグラファイト棒7間を放電、すなわちスパークさせることにより、複数のペレット体4を略同時に放電空間に位置させることができるので、これら複数のペレット体4から金属シリコン9を製造する際の製造工程をより容易にできる。
【0045】
なお、坩堝5の底部に図示しない取出孔を穿設することにより、坩堝5内で還元された金属シリコン9をこの取出孔から外部へと容易に抽出できる。
【0046】
さらに、シリカの含有量が比較的多く多量に発生する稲の籾殻を、穀物の殻1として用いることにより、金属シリコン9をより効率良く製造できる。
【0047】
なお、上記一実施の形態において、穀物の殻1としては、籾殻に限らず、小麦・大麦・ライ麦・エン麦・粟・ヒエ・キビなどのイネ科に属する禾穀類や、大豆・小豆・緑豆・インゲン豆・落花生・エンドウなどの豆科の菽穀類、タデ科のソバ、アカザ科のキノア、ヒユ科のセンニンコクなどのいずれの穀物の殻を用いても同様に、金属シリコン9を容易に製造できる。
【0048】
そして、穀物の殻1の焼成としてはいずれの方法でもよい。なお、効率良くより均一に燃焼させるためには、回転炉によるものなどが適している。
【0049】
さらに、サッカロース3を添加した焼成灰2に効率良く高電圧を印加してスパークできれば、このサッカロース3を添加した焼成灰2をペレット体4にしなくてもよい。
【0050】
【発明の効果】
請求項1記載の金属シリコンの製造方法によれば、穀物の殻を焼成した焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、この固形体を放電空間に位置させれば、廃棄物となる特に多量に発生する穀物の殻を利用して、半導体の基体原料となる金属シリコンを容易に製造できる。
【0051】
請求項2記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、穀物の殻を焼成した焼成灰に添加する二糖類を、安価で入手が容易なサッカロース(C12H22O11)にすれば、より容易に穀物の殻から金属シリコンを製造できる。
【0052】
請求項3記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1または2記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、穀物の殻を焼成した焼成灰を80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕した後に、二糖類を添加して固形体とすれば、これら焼成灰と二糖類とをより均一に混合でき、形があるものを製造できるから、金属シリコンを製造する際の反応速度を向上でき、金属シリコンをより容易に製造できる。
【0053】
請求項4記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1ないし3いずれか記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、穀物の殻を500℃〜600℃で焼成した焼成灰には炭素(C)が十分かつ均一に含まれるので、この焼成灰から金属シリコンを製造する工程で、外部からの炭素の添加が不要となるから、金属シリコンを製造する際の製造コストをより削減でき、金属シリコンを安価に製造できる。
【0054】
請求項5記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1ないし4いずれか記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、固形体を坩堝に入れ、この坩堝内に電極を挿入して、この電極を坩堝内の固形体に挿入し、この電極に電圧を印加して、坩堝内に放電空間を形成すれば、この放電空間に位置した固形体から製造された金属シリコンが坩堝内の底部に溜まり、また、これら固形体を坩堝内に複数入れることにより、これら複数の固形体を同時に放電空間に位置でき、これら固形体から金属シリコンを製造する工程をより容易にできる。
【0055】
請求項6記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1ないし5いずれか記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、シリカの含有量が比較的多い稲の籾殻を穀物の殻とすれば、金属シリコンをより効率良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の一形態の金属シリコンの製造工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 穀物の殻としての籾殻
2 焼成灰
3 二糖類としてのサッカロース
4 固形体としてのペレット体
5 坩堝
7 電極としてのグラファイト棒7
9 金属シリコン
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀物の殻から金属シリコンを製造する金属シリコンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゲルマニウムに代わって、高品位のシリカ(SiO2)が、半導体や光ファイバ、太陽電池、各種ファインセラミックスなどの無機材料として広く利用されている。
【0003】
そして、近年になって、半導体として利用される雑質の少ない石英や水晶、珪砂などのSiO2高品位天然鉱石が枯渇してきている。また、天然鉱石石英のSiO2四面体結晶構造は強固な構造であるので、このSiO2から酸素(O2)を化学的に奪うためには、還元剤として多量の石炭コークスや石油焼焦、ウッドチップなどを入れて1800℃程度に加熱することにより、2〜3%程度の不純物を含む金属シリコンを得ることが伝統的な生産方式である。この結果、天然鉱石からシリカを精製するためには製造コストが高く、また、高純度のシリカを入手するのが困難となってきている。
【0004】
一方、稲や麦、豆などの穀物は、主食として広く利用されているものの、殻が多量に発生する。また、この穀物の殻は腐敗しにくいため、堆肥などとして田畑に還元することが困難であるので、一部が有機肥料などに利用されているにすぎず、ほとんどが産業廃棄物として焼却処分されており、別途コストが掛かっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、金属シリコンを精製するために必要な天然鉱石は、入手するのが困難となっており、この天然鉱石から金属シリコンを製造するためには、製造コストが高い。また、穀物の殻はほとんど利用されず、産業廃棄物として別途コストを掛けて処理されているという問題を有している。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、廃棄物を利用して金属シリコンを容易に製造できる金属シリコンの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の金属シリコンの製造方法は、穀物の殻を焼成して焼成灰とし、この焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、この固形体を放電空間に位置させるものである。
【0008】
そして、この構成では、穀物の殻を焼成して焼成灰とする。次いで、この焼成灰に二糖類を添加して固形体にした後に、この固形体を放電空間に位置させる。この結果、廃棄物となる特に多量に発生する穀物の殻を利用して、半導体の基体原料となる金属シリコンが容易に製造される。
【0009】
請求項2記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1記載の金属シリコンの製造方法において、二糖類は、サッカロース(C12H22O11)であるものである。
【0010】
そして、この構成では、穀物の殻を焼成した焼成灰に添加する二糖類を、サッカロース(C12H22O11)とすることにより、このサッカロースは安価で入手が容易であるから、より容易に穀物の殻から金属シリコンが製造される。
【0011】
請求項3記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1または2記載の金属シリコンの製造方法において、二糖類を添加する前に、焼成灰を80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕するものである。
【0012】
そして、この構成では、穀物の殻を焼成した焼成灰に二糖類を添加する前に、この焼成灰を80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕し、この粉砕した焼成灰に二糖類を添加して固形体とすれば、これら焼成灰と二糖類とをより均一に混ぜ、形のあるものを造ることが可能となる。よって、80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕した焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、この固形体を放電空間に配設することにより、金属シリコンを製造する際の反応速度が向上するとともに、より高純度の金属シリコンが容易に製造される。
【0013】
請求項4記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1ないし3いずれか記載の金属シリコンの製造方法において、穀物の殻を500℃〜600℃で焼成するものである。
【0014】
そして、この構成では、穀物の殻を500℃〜600℃で焼成した焼成灰には、炭素(C)が十分かつ均一に含まれており、この焼成灰から金属シリコンを製造する工程で、外部からの炭素などの添加が不要となる。よって、穀物の殻から金属シリコンを製造する際における製造コストがより削減可能となるとともに、より安価に金属シリコンが容易に製造される。
【0015】
請求項5記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1ないし4いずれか記載の金属シリコンの製造方法において、固形体を坩堝に入れ、この坩堝内に電極を挿入して、この電極を坩堝内の前記固形体に挿入し、この電極に電圧を印加して、前記坩堝内に放電空間を形成するものである。
【0016】
そして、この構成では、穀物の殻を焼成した焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、この固形体を坩堝に入れる。次いで、この坩堝内に電極を挿入して、この電極を坩堝内の固形体に挿入し、この電極に電圧を印加することにより坩堝内に放電空間を形成する。すると、この放電空間に位置する固形体から金属シリコンが製造され、この金属シリコンが坩堝内の底部に溜まる。この結果、穀物の殻を焼成して二糖類を添加した固形体を坩堝内に複数入れることにより、これら複数の固形体を同時に放電空間に位置させることが可能となるので、この固形体から金属シリコンを製造する工程がより容易になる。また、例えばこの坩堝の底部に溶融シリコンが多量に溜まると、坩堝の底部が定期的に開口する構成にすることにより、製造された金属シリコンの取り出しが容易になる。
【0017】
請求項6記載の金属シリコンの製造方法は、請求項1ないし5いずれか記載の金属シリコンの製造方法において、穀物の殻は、籾殻であるものである。
【0018】
そして、この構成では、シリカの含有量が比較的多い稲の籾殻を、穀物の殻として用いることにより、より効率良く金属シリコンが製造される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の金属シリコンの製造方法を図1を参照して説明する。
【0020】
原料として、穀物、例えば稲・小麦・大麦・ライ麦・エン麦・粟・ヒエ・キビなどのイネ科に属する禾穀類や、大豆・小豆・緑豆・インゲン豆・落花生・エンドウなどの豆科の菽穀類、タデ科のソバ、アカザ科のキノア、ヒユ科のセンニンコクなどで、特に稲や小麦、大麦、大豆、小豆、落花生などの消費量が多く多量に殻が発生するものが好ましく、特にシリカ成分の多い稲の籾殻を用いることが好ましい。
【0021】
そして、この籾殻などの穀物の殻1を、例えば回転炉などにより低温、具体的には500℃〜600℃程度の温度で焼成して焼成灰2とする。ここで、実験的に300℃〜450℃の温度で穀物の殻1を焼成した際には、一部コールタールガスが発生した。
【0022】
次いで、この焼成灰2の大きさを、所定の大きさ、例えば80メッシュ〜100メッシュ程度に粉砕する。
【0023】
この後、この粉砕した焼成灰2に、砂糖黍・砂糖大根・砂糖かえでなどから工業的に採取される二糖類、例えばサッカロース(C12H22O11)3を、17Wt.%程度の割合で添加して、このサッカロース3を添加した焼成灰2を、所定の大きさ、例えば径寸法が5mm程度の球状のペレット状の固形体、すなわちペレット体4にする。
【0024】
さらに、図1に示すように、多数のペレット体4を、グラファイト製の坩堝5の上端に開口された開口部6からこの坩堝5の内部に収容させる。この坩堝5の口径は、約600mmである。また、この坩堝5内における高さ寸法は、約800mmである。
【0025】
この後、この坩堝5の中に電極となるグラファイト製のグラファイト棒7を、3本挿入するとともに、これらグラファイト棒7それぞれの先端部を坩堝5内に収容させたペレット体4内に挿入する。ここで、これらグラファイト棒7それぞれは、直径が12cmであり、長さが150cmである。
【0026】
この状態で、各グラファイト棒7に高電圧、例えば380Vの電圧を印加する。すると、各グラファイト棒7間においてアーク放電、すなわちスパークが発生し、この坩堝5内に放電空間が形成されるとともに、坩堝5内に収容させたペレット体4の温度が、例えば1800℃程度まで急激に上昇する。
【0027】
なお、各グラファイト棒7に印加する高電圧は、ペレット体4から金属シリコン9が製造できる電圧であればよい。
【0028】
このとき、放電空間は、坩堝5の底部に形成される。すなわち、坩堝5内に収容させたペレット体4が放電空間に位置する。
【0029】
さらに、放電空間に位置するペレット体4から黒煙、すなわち二酸化炭素(CO2)ガス8が発生して、この二酸化炭素ガス8が坩堝5の開口部6から外部へと放出されるとともに、この坩堝5内における底部に金属シリコン9が還元される。
【0030】
この金属シリコン9には、穀物の殻1から製造したことに起因して、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)などが微量ながらも、合計して1Wt.%〜2Wt.%程度含有されている。
【0031】
このため、この金属シリコン9を次工程で、ガス分留などして精製する。
【0032】
次に、上記一実施の形態の作用を説明する。
【0033】
穀物の殻1には、一般にシリカが含有されている。特に、乾燥籾殻には13Wt.%〜29Wt.%程度の無機成分を含有し、この無機成分のうち87Wt.%〜97Wt.%程度がシリカであることが知られている(北海道工業開発試験所、1984年)。また、籾殻を焼成した焼成灰3の化学成分として、シリカが92.94%含まれていることも知られている(福岡県)。
【0034】
そして、籾殻などの穀物の殻1を焼成した焼成灰2を粉砕し、この粉砕した焼成灰2にサッカロース3を混合させて、この焼成灰2をペレット状にして複数のペレット体4を設ける。
【0035】
次いで、坩堝5内に複数のペレット体4を収容させた後、この坩堝5内のペレット体4に各グラファイト棒7を挿入し、これらグラファイト棒7に高電圧を印加する。このとき、各グラファイト棒7間に放電空間が形成されるので、坩堝5の底部が還元環境となり、
SiO2 → SiO + 1/2O2
の反応式で示すように、二酸化珪素(SiO2)が一酸化珪素(SiO)に還元される。
【0036】
さらに、この一酸化珪素は、
1/2O2 + C → CO
SiO + CO → Si + CO2↑
の反応式で示すように、一酸化炭素(CO)の酸化により単質珪素、すなわち金属シリコン(Si)に還元される。
【0037】
このとき、一酸化珪素を生成する際に分解された酸素が、焼成灰2のカーボン(C)と化合して一酸化炭素(CO)を生じ、かつこの一酸化炭素は還元力が強いので、さらに一酸化珪素(SiO)と反応して、この一酸化珪素から残りの酸素を奪う。
【0038】
また、カーボン自身は二酸化炭素(CO2)ガス8となり、黒煙として坩堝5から外部へと飛び出す。
【0039】
上述したように、上記実施の一形態では、穀物の殻1を焼成して焼成灰2とし、入手が容易で安価なサッカロースを焼成灰3に添加してペレット体4とし、このペレット体4を坩堝5内に収容させた後、この坩堝5内でグラファイト棒7により各ペレット体4を放電空間に位置させることにより、この坩堝5内の底部に金属シリコン9を還元できる。このため、廃棄物となる特に多量に発生する穀物の殻1を利用して、例えば電子工業に利用される半導体の基体原料となる金属シリコン9を、鉱石を溶解するような高エネルギを要することなく、廃棄物から容易で安価に製造できる。
【0040】
さらに、穀物の殻1を500℃〜600℃で焼成した焼成灰2には、カーボン(C)が多量、すなわち十分かつ均一に含まれており、この焼成灰2から金属シリコン9を製造する工程で、外部からコークスなどのカーボンを添加する必要がない。また、穀物の殻1に含まれているシリカは、無定形非結晶でカーボンとの接触点が多く、金属シリコン9を製造する際における反応速度が遥かに速い。
【0041】
このため、穀物の殻1から金属シリコン9を製造する際に、外部からカーボンを添加させることなく、予め穀物の殻1に含まれているカーボンをそのまま原料として用いることができるので、鉱物から金属シリコン9を製造する場合に比べ、穀物の殻1から金属シリコン9を製造する際における製造コストをより削減できるとともに、金属シリコン9をより安価かつ容易に製造できる。
【0042】
さらに、穀物の殻1を焼成した焼成灰2にサッカロース3を添加する前に、この焼成灰2を80メッシュ〜100メッシュに粉砕し、この粉砕した焼成灰2にサッカロース3を添加してペレット体4とすることにより、これら焼成灰2とサッカロース3とがより均一に混合されたペレット体4を製造できる。
【0043】
よって、このように粉砕した焼成灰2から設けたペレット体4から金属シリコン9を製造することにより、金属シリコン9を製造する際の反応速度をより向上できるとともに、より高純度の金属シリコン9を容易に製造できる。
【0044】
また、複数のペレット体4を坩堝5内に収容して、この坩堝5内に収容した複数のペレット体4にグラファイト棒7を挿入し、このグラファイト棒7に高電圧を印加して、これらグラファイト棒7間を放電、すなわちスパークさせることにより、複数のペレット体4を略同時に放電空間に位置させることができるので、これら複数のペレット体4から金属シリコン9を製造する際の製造工程をより容易にできる。
【0045】
なお、坩堝5の底部に図示しない取出孔を穿設することにより、坩堝5内で還元された金属シリコン9をこの取出孔から外部へと容易に抽出できる。
【0046】
さらに、シリカの含有量が比較的多く多量に発生する稲の籾殻を、穀物の殻1として用いることにより、金属シリコン9をより効率良く製造できる。
【0047】
なお、上記一実施の形態において、穀物の殻1としては、籾殻に限らず、小麦・大麦・ライ麦・エン麦・粟・ヒエ・キビなどのイネ科に属する禾穀類や、大豆・小豆・緑豆・インゲン豆・落花生・エンドウなどの豆科の菽穀類、タデ科のソバ、アカザ科のキノア、ヒユ科のセンニンコクなどのいずれの穀物の殻を用いても同様に、金属シリコン9を容易に製造できる。
【0048】
そして、穀物の殻1の焼成としてはいずれの方法でもよい。なお、効率良くより均一に燃焼させるためには、回転炉によるものなどが適している。
【0049】
さらに、サッカロース3を添加した焼成灰2に効率良く高電圧を印加してスパークできれば、このサッカロース3を添加した焼成灰2をペレット体4にしなくてもよい。
【0050】
【発明の効果】
請求項1記載の金属シリコンの製造方法によれば、穀物の殻を焼成した焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、この固形体を放電空間に位置させれば、廃棄物となる特に多量に発生する穀物の殻を利用して、半導体の基体原料となる金属シリコンを容易に製造できる。
【0051】
請求項2記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、穀物の殻を焼成した焼成灰に添加する二糖類を、安価で入手が容易なサッカロース(C12H22O11)にすれば、より容易に穀物の殻から金属シリコンを製造できる。
【0052】
請求項3記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1または2記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、穀物の殻を焼成した焼成灰を80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕した後に、二糖類を添加して固形体とすれば、これら焼成灰と二糖類とをより均一に混合でき、形があるものを製造できるから、金属シリコンを製造する際の反応速度を向上でき、金属シリコンをより容易に製造できる。
【0053】
請求項4記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1ないし3いずれか記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、穀物の殻を500℃〜600℃で焼成した焼成灰には炭素(C)が十分かつ均一に含まれるので、この焼成灰から金属シリコンを製造する工程で、外部からの炭素の添加が不要となるから、金属シリコンを製造する際の製造コストをより削減でき、金属シリコンを安価に製造できる。
【0054】
請求項5記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1ないし4いずれか記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、固形体を坩堝に入れ、この坩堝内に電極を挿入して、この電極を坩堝内の固形体に挿入し、この電極に電圧を印加して、坩堝内に放電空間を形成すれば、この放電空間に位置した固形体から製造された金属シリコンが坩堝内の底部に溜まり、また、これら固形体を坩堝内に複数入れることにより、これら複数の固形体を同時に放電空間に位置でき、これら固形体から金属シリコンを製造する工程をより容易にできる。
【0055】
請求項6記載の金属シリコンの製造方法によれば、請求項1ないし5いずれか記載の金属シリコンの製造方法の効果に加え、シリカの含有量が比較的多い稲の籾殻を穀物の殻とすれば、金属シリコンをより効率良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の一形態の金属シリコンの製造工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 穀物の殻としての籾殻
2 焼成灰
3 二糖類としてのサッカロース
4 固形体としてのペレット体
5 坩堝
7 電極としてのグラファイト棒7
9 金属シリコン
Claims (6)
- 穀物の殻を焼成して焼成灰とし、
この焼成灰に二糖類を添加して固形体にし、
この固形体を放電空間に位置させる
ことを特徴とする金属シリコンの製造方法。 - 二糖類は、サッカロース(C12H22O11)である
ことを特徴とする請求項1記載の金属シリコンの製造方法。 - 二糖類を添加する前に、焼成灰を80メッシュ〜100メッシュの大きさに粉砕する
ことを特徴とする請求項1または2記載の金属シリコンの製造方法。 - 穀物の殻を500℃〜600℃で焼成する
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の金属シリコンの製造方法。 - 固形体を坩堝に入れ、
この坩堝内に電極を挿入して、この電極を坩堝内の前記固形体に挿入し、
この電極に電圧を印加して、前記坩堝内に放電空間を形成する
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の金属シリコンの製造方法。 - 穀物の殻は、籾殻である
ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の金属シリコンの製造方法。
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