JPH0641965A - 植生袋 - Google Patents

植生袋

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JPH0641965A
JPH0641965A JP17165292A JP17165292A JPH0641965A JP H0641965 A JPH0641965 A JP H0641965A JP 17165292 A JP17165292 A JP 17165292A JP 17165292 A JP17165292 A JP 17165292A JP H0641965 A JPH0641965 A JP H0641965A
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bag
fiber
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vegitation
soil
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Michihei Sakate
三千兵 坂手
Jiro Sugiyama
二郎 杉山
Hiroyuki Kanbe
廣之 神部
Kiwamu Iizuka
究 飯塚
Tomofumi Matsumoto
奉文 松本
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 厚みが均一で、土壌の入れすぎを防止でき、
持運びその他の取扱いが容易で、施工も簡単に行うこと
のでき、併せて土のう用の植生袋を構成する素材の大半
を、植生種子が或る程度成育し繁茂して法面の緑化が達
成されて後に土壌と同質化させて、植生物の発育性や根
付性の良化と公害問題の防止を図る。 【構成】 表,裏の2枚の網状体1,2を重合した状態
に、その両側部および下端部を一体的に結合して袋体8
を形成し、さらに幅方向任意間隔毎に、表,裏の網状体
1,2を縦方向に複数本の連結糸4により連結し、前記
袋体8内に植生材料10を充填するとともに、前記表又は
裏の網状体1,2の少なくとも一部を、腐食性繊維と合
成繊維とから成る混紡繊維、または、高分子エマルジョ
ン又は水溶性ポリマーの少なくとも一方をビスコース溶
液に内添してなる混繊レーヨンを編織して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地山保護等に用いられ
る植生袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の植生袋として植生材料を
取付けた土のう袋に土壌を充填させた植生袋があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のものは、植
生袋の開口部が上端全面となり、特に現場などで土壌を
入れる場合、上端全面が円状に開口するので土壌を入れ
すぎ、重量が25Kg前後となり、重量が重く、かつ土
壌が袋の下部に片寄り、持運びその他の取扱いが困難と
なり、施工も大変であった。
【0004】また、上記の植生袋を構成する網状体は一
般に合成樹脂性の繊維によって編織されるが、これらは
植物性や動物性の素材とは異なり、長年月のうちに風雨
に曝されて風化または腐食して植生材料や土壌と同質化
することがなく、成長しつつある植生物の発育性や根付
性を悪化させる問題があった。
【0005】かゝる不都合を回避するために、例えばジ
ュート等の植物性の素材や、それほど長期間を経なくと
も完全に腐食するいわゆる腐食性のビスコースレーヨン
(再生セルロース)を素材にして、あるいは、腐食性を
有する生分解性プラスチックを素材にして、網状体や袋
本体を構成する試みも提案されているが、これらの素材
は法面に敷設してから2ヶ月程度を経過すると腐食して
しまうもので、植生袋内の種子が発芽し、十分に成育し
て繁茂するには二ヵ月といった期間は余りにも短過ぎ、
この間に必要な引張強度がなくなってしまうことは、降
雨や凍上による植生材料の流亡阻止面で致命的であるこ
とから殆ど実施されていないのが現状である。
【0006】本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたも
のであって、厚みが均一で、土壌の入れすぎを防止で
き、持運びその他の取扱いが容易で、施工も簡単に行う
ことのでき、併せて法面の保護ならびに植物の育成面か
ら、法面に設置された植生袋の引張強度が最短で半年、
余裕を見込んで1年程度は維持され、この後、公害防止
の面から、構成素材の大部分が分解腐食して土壌と同質
化する条件を備えた理想的な植生袋を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明は、表,
裏の2枚の網状体を重合した状態に、その両側部および
下端部を一体的に結合して袋体を形成し、さらに幅方向
任意間隔毎に、表,裏の網状体を縦方向に複数本の連結
糸により連結し、前記袋体内に植生材料を充填するとと
もにも、前記表又は裏の網状体の少なくとも一部を腐食
性繊維と合成繊維とから成る混紡繊維を用いて編織した
ことを特徴としている。
【0008】さらに本願の第2発明は、表,裏及び中間
の3枚の網状体を重合した状態に、その両側部および下
端部を一体的に結合し、さらに、幅方向任意間隔毎に、
裏と中間の網状体とを縦方向に複数本の連結糸により連
結し、表と中間の網状体により形成される袋部分には植
生材料を充填し、裏と中間の網状体により形成される袋
部分には植生生育基盤材料を充填するとともに、前記表
又は裏の網状体の少なくとも一部を腐食性繊維と合成繊
維とから成る混紡繊維を用いて編織したことを特徴とし
ている。
【0009】また、第1発明及び第2発明共に、網状体
の少なくとも一部を腐食性繊維と合成繊維とから成る混
紡繊維を用いて編織しいてあるが、これに代えて高分子
エマルジョン又は水溶性ポリマーの少なくとも一方をビ
スコース溶液に内添してなる混繊レーヨンによって編織
したりすることもできる。
【0010】
【作用】第1発明においては、表,裏の網状体を、第2
発明においては裏と中間の網状体を複数本の連結糸によ
って連結したので、上端開口部が従来のように円状に開
口することなく、均等化した幅に開口するので、土壌等
を入れても片寄ったり、必要以上の重量の土壌等の入袋
を防止でき、持運びその他の取扱いが容易で、施工も簡
単に行うことができ、緑化が確実にでき、しかも工場に
おいて植生材料や植生生育基盤材料を充填すれば、所定
の軽量にでき、品質管理も容易にできる。
【0011】そして、第1,2発明においては、微生物
によって分解腐食される腐食性繊維と、微生物によって
は分解されない合成繊維とから成る混紡繊維によって網
状体を編織しており、かゝる構成の網状体によれば、腐
食性繊維が短期間で分解腐食すると共に、合成繊維も経
時的に脆くなって引張強度が低下するが、この合成繊維
の引張強度の低下は非常に緩速であるから、当該網状体
に長期間にわたって相当の引張強度を保持させることが
できる。即ち、腐食性繊維と合成繊維とを所定の割合
で、例えば腐食性繊維60〜80%と合成繊維40〜2
0%の割合で混合した混紡繊維を用いて網状体を編織す
ることによって、植生物が或る程度成育し繁茂するまで
の期間(法面への緑化用植生袋の設置後半年〜1年半程
度)は、緑化用植生袋に必要な強度を保持させることが
できるのである。そして、植生物が或る程度成育し繁茂
した頃には、腐食性繊維は微生物によって分解腐食され
て土壌と同質化されることになり、一部に合成繊維が残
るものの、網状体の大半が土壌と同質化することから大
きな公害問題に至らず、環境の良化に寄与することがで
きる。
【0012】第3発明においては、微生物によって分解
腐食され難いエマルジョンやポリマーを内添させた混繊
レーヨンによって網状体を編織しており、かゝる構成に
よれば、ビスコースレーヨン自体は微生物によって分解
腐食されて経時的に強度が低下するものの、ビスコース
溶液の段階でエマルジョンやポリマーを内添させること
によって混繊レーヨンの引張強度がアップすることか
ら、当該混繊レーヨンの分解腐食が非常に緩速で行われ
ることになる。一方、ビスコース溶液には本来多量の水
酸基が含まれているが、このビスコース溶液にエマルジ
ョンやポリマーを内添させることによって混繊レーヨン
全体の水酸基量は少なくなり、而して、この混繊レーヨ
ンによって編織したときの網状体に対する水分吸収が少
なくなって、当該混繊レーヨンの微生物による分解腐食
を抑制できることと、前記エマルジョンやポリマーの内
添による混繊レーヨンの引張強度のアップとが相乗する
ことで、法面への設置後半年〜1年程度の期間は緑化用
植生袋に必要な強度を保持させることができる。そし
て、混繊レーヨンに内添されるエマルジョンやポリマー
は微生物によっては腐食され難いが、このエマルジョン
やポリマーはレーヨンの腐食に伴って分解されて土壌と
同質化することから、緑化用植生袋が半永久的に法面な
どに残るといった公害問題に繋がらず、環境の良化に寄
与することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1ないし図3は、第1の発明に対応する第1実
施例を示し、 この実施例は織機により袋織を製織した
もので、表,裏の網状体1,2を織製する縦糸aと、そ
の両側に耳部3,3を織製するために上記縦糸aより密
に配縦した縦糸b,bと、さらに幅方向に所定間隔毎に
3本の連結糸4を配縦する。
【0014】上記のように配縦した各糸a,bおよび4
に、密に横糸dを織込んで表裏を一体化した底部5を形
成し、次に間隔をおいて横糸eを織込んで表,裏の網状
体1,2を各別に形成すると共に、その両側に耳部3,
3を形成し、この網状体1,2の形成時に連結糸4を表
裏に間欠的に移動させて表裏の網状体1,2を連結さ
せ、最後に横糸fを密に織込んで開口部6を形成すると
共に、紐状体7を打ち込んで、長さ5〜70cm、幅3〜50
cmの袋体8を織製した。
【0015】上記耳部3,3は、図2に示すように、
表,裏の網状体1,2を一体的に織込んで形成したが、
この耳部に代えて図4に示すように、全体を袋織にして
開口部6の両側部9,9のみを密に織込むようにしても
よい。
【0016】又、図1において、拡大図示する、縦糸
a,横糸eが形成する目合Mの大きさは、たとえば横2
〜3cm,縦2mmである。
【0017】上記実施例においては、袋織によるものを
示したが、これは編物、組物、不織布その他の網状体を
重合して形成するようにしてもよい。
【0018】上記開口部6より袋体8内に挿入される植
生材料10は、土壌、バーク、ピートモス、バーミキュラ
イト、土壌改良剤、肥料、種子などの少なくとも2種の
混合物で、袋体8は厚さ5〜10cm、重量10〜20Kg程にす
ると持運びその他の取扱いが便利となる。
【0019】本発明では、上記袋体8を構成する網状体
1,2を、腐食性繊維と合成繊維とから成る混紡繊維に
よって編織している。この混紡繊維の腐食性繊維として
は、微生物によって経時的に分解腐食される例えば綿、
絹、麻などの天然繊維やビスコースレーヨンなどの生分
解性化学繊維などを選択でき、合成繊維としては、微生
物では分解されることなく半永久的に所定の引張強度が
確保される例えばポリビニールアルコールなどのビニロ
ン系、ポリエステルなどのポリエステル系、ナイロンな
どのポリアミド系、及び、アクリルなどのポリアクリル
ニトリル系などの合成繊維を選択できる。混紡繊維の組
成としては、腐食性繊維60〜80%と合成繊維40〜
20%の割合で混合したものが好ましい。
【0020】次に、腐食性繊維としてビスコースレーヨ
ンを、合成繊維としてポリエステルを用い、これら両者
をビスコースレーヨン70%に対してポリエステルを3
0%の比率で配合した混紡繊維と、その比較例としてビ
スコースレーヨンを単独使用した場合の引張強度につい
て試験を行ったところ、表1に示す結果が得られた。
尚、両者の引張試験は、微生物の活性が高くて、繊維の
分解腐食による強度低下が最も起こり易い7月に開始し
た。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、比較例として用
いたビスコースレーヨンは、約2ヶ月を経過すると引張
強度が0となったのに対し、混紡繊維においては、設置
時から徐々に微生物による分解腐食で強度低下が起こる
ものの、1年半経過時の引張強度が1.2Kgもあるこ
とが判明した。尚、網状体1,2を構成する混紡繊維の
素線1本当たりの引張強度が0.5Kg以上あれば、袋
体8を法面に設置した際の降雨や凍上による土のう内土
壌の流亡が防止されることから、引張強度が1.2Kg
もあれば法面の保護が十分に達成される。
【0023】而して、上記各実施例の植生袋において
は、網状体1,2の構成素材として、半年乃至1年半程
度は十分に強度が維持され、その後、時間の経過と共に
強度が低下して、やがては腐食して土と同質化する特性
の腐食性繊維と、合成繊維とから成る混紡繊維を選択し
ているので、上記の期間中は勿論のこと、それ以上の期
間にわたって袋体8内の土壌や植生材料などの流亡が効
果的に防止される。この間に、袋体8内の植生種子が発
芽成育し且つ繁茂することによって、法面の緑化保護が
達成されると共に、以後の腐食性繊維の腐食による土と
の同質化によって植生物の発育性や根付性が良化され、
かつ、袋体8の大半(腐食性繊維)が腐食しても、それ
までに植生物が成育していることによって法面の緑化保
護が永続的に維持されることになる。
【0024】次に、本願の第2の発明に対応する実施例
を図5,6に基づいて説明する。この実施例では、先の
第1実施例における、腐食性繊維と合成繊維とから成る
混紡繊維によって編織してなる、表,裏の網状体1,2
に、さらに中間の網状体11を付加して2つの袋部分12,
13を形成してある。即ち、表,裏及び中間の3枚の網状
体1,2,11を重合した状態に、それらの両側部及び下
端部を一体的に結合し、さらに、幅方向任意間隔毎に、
裏と中間の網状体2,11を縦方向に複数本の連結糸4に
より連結したもので、表と中間の網状体1,11により形
成される袋部分12内には植生材料(この実施例では、種
子、肥料を2枚のクレープ紙で挟み、さらに上面にスフ
製のカヤ地を取付けた、いわゆる種子シート)14を収容
している。
【0025】又、裏と中間の網状体2,11により形成さ
れる袋部分13内には、たとえば、土壌、バーク、ピート
モス、バーミキュライト、土壌改良剤などの植生生育基
盤材料15が充填されている。そして、植生材料14,植生
生育基盤材料15を各袋部分12,13内に収容、充填した状
態では、図6に示すように、中間の網状体11は表の網状
体1に近く位置するようになっている。
【0026】尚、図5,6において、図1〜4に示す符
号と同一のものは、同一物を示し、その詳細な説明は省
略する。又、上記各実施例における紐状体7に代えて、
図7,8に示すように長尺の芯体16を用いて袋体8の口
部を巻きボステッチ等の金具17を用いて封止してもよ
い。
【0027】ところで、上記の各実施例による袋体8の
網状体2の構成素材として、腐食性繊維と合成繊維とか
ら成る混紡繊維を選択しているが、高分子エマルジョン
又は水溶性ポリマーの少なくとも一方をビスコース溶液
に内添してなる混繊レーヨンによって網状体2を編織
し、この網状体2によって土のうを構成しても、法面の
緑化保護が好適に達成される。
【0028】即ち、ビスコースレーヨン自体は微生物に
よって分解腐食されて経時的に強度が低下するものの、
このビスコース溶液の段階でエマルジョンやポリマーを
内添させることによって、前記混繊レーヨンの引張強度
がアップされ、かつ、ビスコース溶液には本来多量の水
酸基が含まれているが、これにエマルジョンやポリマー
を内添させることによって混繊レーヨン全体の水酸基量
は少なくなり、而して、この混繊レーヨンによって編織
したときの袋体8に対する水分吸収が少なくなることか
ら、当該混繊レーヨンの微生物による分解腐食を抑制で
き、この分解腐食の抑制とエマルジョンやポリマーの内
添による混繊レーヨンの引張強度のアップとが相乗し
て、法面への設置後半年〜1年程度の期間は袋体8に必
要な強度を保持させることができるのである。一方、ポ
リマーやエマルジョンは微生物によっては腐食され難い
が、このポリマーやエマルジョンはレーヨンの腐食に伴
って分解されて土壌と同質化するもので、袋体8が半永
久的に法面に残ることがなく、この混繊レーヨンも法面
の緑化に好適に使用することができるのである。
【0029】この混繊レーヨンとしては、微生物によっ
て分解腐食される再生セルロースから成るビスコース溶
液に、微生物では分解腐食されず且つレーヨンの分解腐
食による強度低下を補う高分子エマルジョン(例えば酢
酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂
など)と、水溶性ポリマー(例えばポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアマイドなど)の何れか一方を、ビス
コース溶液の段階で内添させたもの、あるいは、エマル
ジョンとポリマーとの両者を内添させたものが使用され
る。尚、混繊レーヨンの組成としては、ビスコース溶液
に高分子エマルジョンや水溶性ポリマーを2〜15%の
割合で内添させたものが好ましい。
【0030】次に、高分子エマルジョンとして酢酸ビニ
ル樹脂エマルジョンの5%をビスコースレーヨンに内添
させた1000デニールの混繊レーヨンと、その比較例
として1000デニールのビスコースレーヨンを単独使
用した場合の引張強度について試験を行ったところ、表
2に示す結果が得られた。尚、両者の引張試験は、前述
した場合と同様に、微生物の活性が高くて、繊維の分解
腐食による強度低下が最も起こり易い7月に開始した。
【0031】
【表2】
【0032】表2から明らかなように、比較例として用
いたビスコースレーヨンは、約2ヶ月を経過すると引張
強度が0となったのに対し、混繊レーヨンにおいては、
法面への設置時から徐々に微生物による分解腐食で強度
低下が起こるものの、1年経過時の引張強度が0.6K
gもあり、この混繊レーヨンにより編織した袋体8によ
っても法面の緑化保護が好適に達成されることが理解で
きる。
【0033】さらに、上記各実施例において、表又は裏
の網状体の一部又は全部を前記の素材で形成してもよ
く、また裏,中間の網状体並びに連結糸は、腐食性材
料、例えば、皮、毛、綿、麻、パルプ、ポリオレフィン
系の繊維、一般に再生繊維と呼ばれるもの(特にビスコ
ースレーヨンが好適である)のフラットヤーン等も採用
することもできる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、表,裏の
網状体あるいは裏と中間の網状体を複数本の連結糸によ
って連結したので、上端開口部が従来のように円状に開
口することなく、均等化した幅に開口するので、土壌を
入れても片寄ったり、必要以上の重量の土壌の入袋を防
止でき、持運びその他の取扱いが容易で、施工も簡単に
行うことができ、緑化が確実にでき、しかも工場におい
て植生材料あるいは植生生育基盤材料を充填すれば、所
定の軽量にでき、品質管理も容易にできる。
【0035】また、本発明によれば、植生袋の構成素材
として腐食性繊維と合成繊維とから成る混紡繊維を選択
したことで、法面への設置後半年〜1年半程度の期間は
網状体に必要な強度を保持させることができるようにな
り、降雨や凍上による土のう内土壌の流亡防止と法面の
緑化保護が効果的に達成される。そして、植生物が或る
程度成育し繁茂した頃には、網状体の大部分が分解腐食
して土壌と同質化されることになり、一部に合成繊維が
残るものの、網状体の大半が土壌と同質化することから
大きな公害問題に至らず、環境の良化に寄与することが
できる。
【0036】第3発明においては、網状体の構成素材と
して高分子エマルジョン又は水溶性ポリマーの少なくと
も一方をビスコース溶液に内添してなる混繊レーヨンを
選択したことで、上述した場合と同様に、植生物が或る
程度成育し繁茂するまでの所定期間は網状体に必要な強
度を保持させることができると共に、やがては網状体の
殆ど全てが分解腐食して土壌と同質化することから公害
問題に至らず、環境の良化に寄与することができ、全体
として、法面の保護ならびに植生物の育成面で必要な期
間にわたって引張強度が維持されると共に、公害防止の
面から構成素材の大部分が土壌と同質化する条件を備え
た理想的な素材による植生袋を提供できるに至ったので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の植生袋を示し、要部を拡大図示し
た正面図である。
【図2】第1実施例の植生袋の平面図である。
【図3】第1実施例の植生袋の一部切欠き説明斜視図で
ある。
【図4】第2実施例の植生袋の横断面図である。
【図5】第3実施例の植生袋の一部切欠き説明斜視図で
ある。
【図6】第3実施例の植生袋の横断面図である。
【図7】第4実施例の植生袋の要部の斜視図である。
【図8】第4実施例の作用の説明図である。
【符号の説明】 1,2,11…網状体、4…連結糸、8…袋体、10,14…
植生材料、15…植生生育基盤材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯塚 究 岡山県津山市高尾590番地の1 日本植生 株式会社内 (72)発明者 松本 奉文 岡山県津山市高尾590番地の1 日本植生 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表,裏の2枚の網状体を重合した状態
    に、その両側部および下端部を一体的に結合して袋体を
    形成し、さらに幅方向任意間隔毎に、表,裏の網状体を
    縦方向に複数本の連結糸により連結し、前記袋体内に植
    生材料を充填するとともに、前記表又は裏の網状体の少
    なくとも一部を腐食性繊維と合成繊維とからなる混紡繊
    維によって編織してあることを特徴とする植生袋。
  2. 【請求項2】 表,裏及び中間の3枚の網状体を重合し
    た状態に、その両側部および下端部を一体的に結合し、
    さらに、幅方向任意間隔毎に、裏と中間の網状体とを縦
    方向に複数本の連結糸により連結し、表と中間の網状体
    により形成される袋部分には植生材料を充填し、裏と中
    間の網状体により形成される袋部分には植生生育基盤材
    料を充填するとともに、前記表又は裏の網状体の少なく
    とも一部を腐食性繊維と合成繊維とからなる混紡繊維に
    よって編織してあることを特徴とする植生袋。
  3. 【請求項3】 前記腐食性繊維と合成繊維とからなる混
    紡繊維に代えて、高分子エマルジョン又は水溶性ポリマ
    ーの少なくとも一方をビスコース溶液に内添してなる混
    繊レーヨンによって編織してあることを特徴とする請求
    項1又は2のいずれかに記載の植生袋。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0892960A (ja) * 1994-09-20 1996-04-09 Nisshoku Corp 植生マット
EP2202022A1 (en) 2008-12-27 2010-06-30 Senju Metal Industry Co., Ltd Solder bath and method of heating solder contained in a solder bath

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0892960A (ja) * 1994-09-20 1996-04-09 Nisshoku Corp 植生マット
EP2202022A1 (en) 2008-12-27 2010-06-30 Senju Metal Industry Co., Ltd Solder bath and method of heating solder contained in a solder bath

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