JPH0641168B2 - 熱可塑性樹脂からなるフイルムの冷却方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂からなるフイルムの冷却方法

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JPH0641168B2
JPH0641168B2 JP60290382A JP29038285A JPH0641168B2 JP H0641168 B2 JPH0641168 B2 JP H0641168B2 JP 60290382 A JP60290382 A JP 60290382A JP 29038285 A JP29038285 A JP 29038285A JP H0641168 B2 JPH0641168 B2 JP H0641168B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、冷却ロールを用いて熱可塑性樹脂からなる厚
ものフィルムを延伸又は熱処理後に冷却する方法に関す
る。
[従来の技術] 一般に、熱可塑性樹脂からなるフィルムの製造工程にお
いては、フィルムを延伸又は熱処理した後に所定の温度
まで強制的に冷却するには、複数の冷却ロールが用いら
れる。そして、フィルムは複数の冷却ロールに順に巻き
付けられて搬送され、表面側からと裏面側から交互に冷
却される。従来このフィルム冷却においては、複数の冷
却ロールは全てほぼ同一の温度に設定されており、フィ
ルムは表裏面から同じ条件で冷却されていた。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、冷却直前のすなわち配向後のフィルムの厚み
が150μ〜1500μの厚ものフィルムになると、単
にフィルムの表裏面を交互に冷却する方法ではフィルム
表面側と裏面側とに冷却速度の差が生じ、冷却速度の差
により表裏面のフィルム表層の密度が異なってしまい、
密度の高い側にフィルムがカールする平面性不良の問題
が生じることがある。このようなカールの現象が生じる
と、フィルムの品質を低下させることは勿論のこと、冷
却後の工程においてトラブルを招く原因になる。たとえ
ば、厚ものフィルムを一軸延伸した直後に冷却ロールで
冷却し、一軸配向されたフィルムをテンター装置で両側
をクリップに把持させて巾方向に延伸する製造工程にお
いては、フィルムにカールが生じるとフィルムをクリッ
プに噛み込ませるのが困難になるという問題を招く。
本発明は、厚ものフィルムのロール冷却における上記の
ような問題点に着目し、フィルム表裏面冷却速度の差に
起因するカールの発生を防止して、平面性の良好なフィ
ルムを得ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] この目的に沿う本発明の熱可塑性樹脂からなるフィルム
の冷却方法は、少なくとも一軸方向に配向された熱可塑
性樹脂からなるフィルムで、配向後の厚みが150μ〜
1500μの範囲にある厚ものフィルムを、冷却ロール
を用いて冷却する方法において、冷却ロールの温度を二
段階に設定し、第1番目の冷却ロールの温度をフィルム
のガラス転移点温度(Tg)−10゜C〜ガラス転移点
温度(Tg)−30゜Cとし、第2番目の冷却ロールの
温度を前記第1番目の冷却ロールの温度よりも10゜C
〜40゜C低くしてフィルムを冷却する方法からなって
いる。
ここで、多数の冷却ロールが配設されている場合、第3
番目以降の冷却ロールの温度はとくに指定しないが、第
2番目の冷却ロールとほぼ同等の温度とすることが好ま
しい。
[作用] このような冷却方法においては、第1番目の冷却ロール
の温度が、冷却温度としては比較的高い(Tg)−10
゜C〜(Tg)−30゜Cの範囲に設定されるので、第
1番目の冷却ロールに接触する側のフィルム表層の冷却
速度勾配がまず小に抑えられる。フィルムは厚ものであ
るので、フィルムが第1番目の冷却ロールに巻きつけら
れ搬送されている間にもフィルム内層部の温度はそれ程
下がらず、第1番目の冷却ロールによっては、接触面と
反対側のフィルム表層の冷却はほとんど期待できないか
あっても僅かである。しかしこの間にも、接触面と反対
側の面は大気にさらされているので、大気によりある量
冷却される。したがって、第1番目の冷却ロールを経た
フィルムが第2番目の冷却ロールに入るときには、その
第2番目の冷却ロールへの接触面の温度は、フィルムが
第1番目の冷却ロールに入ったときのフィルム表面温度
よりは低下している。この状態から、第1番目の冷却ロ
ールで冷却された面と反対側の面が第2番目の冷却ロー
ルで冷却されるが、第2番目の冷却ロールの温度は第1
番目の冷却ロールの温度よりも10゜C〜40゜C低く
設定されおり、この温度差が丁度第1番目の冷却ロール
に入るときのフィルム表面温度と第2番目の冷却ロール
に入るときの第2番目の冷却ロールへの接触面のフィル
ム温度との差に相当するよう、第2番目の冷却ロールの
温度を設定すれば、第2番目の冷却ロールに接触する側
のフィルム表層の冷却速度勾配が、上記第1番目の冷却
ロールにおけるフィルム表層の冷却速度勾配とほぼ同じ
になる。
両フィルム表層の冷却速度勾配がほぼ同一とされること
により、フィルム表層の密度もほぼ同じになり、カール
の発生が防止される。
[実施例] 以下に本発明の望ましい実施例を図面を参照しつつ説明
する。
第1図は、本発明の一実施例に係る方法を実施するため
の装置を示しており、熱可塑性樹脂からなるフィルムの
縦延伸(長手方向延伸)後の冷却工程に本発明を適用し
たものを示している。
図において、Fは連続的に搬送される熱可塑性樹脂から
なるフィルム、本実施例ではとくにポリエチレンテレフ
タレートからなる厚もののフィルムを示しており、フィ
ルム厚みとしては縦延伸後の一軸配向したフィルムの厚
みで150μ〜1500μの範囲のものである。ただ
し、本発明の対象とするフィルムは、上記のような一軸
方向に配向されたフィルムに限らず、二軸方向に配向さ
れたフィルムも含み、かつ熱可塑性樹脂も単にポリエチ
レンテレフタレートには限定されない。
1〜5は、フィルムFを延伸温度まで加熱する延伸程前
の予熱ロールを示しており、6はゴムライニングされた
ニップロールを示している。予熱ロール5およびニップ
ロール6の直後に延伸部が設けられ、延伸部には熱量を
補強するためのヒータ7、8が設けられている。
この延伸部直後に、本発明でいう冷却ロールが設けられ
ている。本実施例では、第1番目の冷却ロール9、第2
番目の冷却ロール10に加え第3、第4番目の冷却ロー
ル11、12と合計4本の冷却ロールが設けられてい
る。なお、本実施例では冷却ロールの数を4本とした
が、これに限らず、フィルムの速度、厚み、冷却容量等
に応じて任意の適当な数でよく、少なくとも第1番目の
冷却ロールと第2番目の冷却ロールがあれば本発明は成
立する。
このように構成された装置を用いて本発明を実施したと
ころ、従来の全ての冷却ロールを同一の温度にしていた
場合に比べ、つぎのような結果が得られた。
試験条件は、従来方法、本発明方法とも冷却ロールの温
度以外は全て同一にした。試験は、縦延伸前のポリエチ
レンテレフタレートのフィルム厚みを2.5mmとし、こ
れを予熱ロール1〜4の温度を82゜C、予熱ロール5
の温度を90゜Cとして加熱したのち縦延伸倍率3倍で
延伸(ヒータ容量は上側が8Kw、下側が4Kw)し、
つぎに倍率3.5倍、温度140゜Cで横延伸(フィル
ム巾方向延伸)し、その後200゜Cで緊張熱固定を行
い、そのフィルムをワインダで巻取った。製膜速度は、
縦延伸後の速度で20m/分である。冷却ロール9〜1
2の温度条件は表−1のように設定した。
得られた2軸延延伸フィルムのカールを評価したとこ
ろ、従来方法では11mmあったカール量が本発明では1
mmに減少した。カール量の測定は、第2図に示すよう
に、カールの最もきつい部分を10cmとり、このフィル
ム断片20を平面21上に置き、フィルム頂点部22の
平面21からの高さHを測定する方法によった。なお、
得られたフィルムの表面欠点については、従来方法、本
発明方法ともに皆無であった。
なお、上記実施例は、フィルムの縦延伸後の冷却ロール
に本発明を適用したものであるが、これに限らず、すで
に配向されたフィルムの再縦延伸後の冷却ロール、ある
いは適当な熱処理工程後の冷却ロール等にも本発明の適
用は可能である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の熱可塑性樹脂からなるフ
ィルムの冷却方法によるときは、厚ものフィルムを二段
階の温度で冷却し、第1番目の冷却ロールにおけるフィ
ルム表層の冷却速度と第2番目の冷却ロールにおける冷
却速度とをほぼ同一の速度とするようにしたので、冷却
後のフィルム表層の密度を両面ほぼ同じにすることがで
き、カールの発生を防止して、フィルムの平面性を向上
することができるという効果が得られる。
また、カールの発生を防止できる結果、上記品質の向上
に加え、テンター装置におけるクリップ噛み込み不良等
の製造工程のトラブルを防止することができるという効
果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る方法を実施するための
フィルムの縦延伸装置の側面図、 第2図はカールの評価方法を示す概略構成図、である。 F……フィルム 1、2、3、4、5……予熱ロール 6……ニップロール 7、8……ヒータ 9……第1番目の冷却ロール 10……第2番目の冷却ロール 11、12……冷却ロール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一軸方向に配向された熱可塑性
    樹脂からなるフィルムで、配向後の厚みが150μ〜1
    500μの範囲にある厚ものフィルムを、冷却ロールを
    用いて冷却する方法において、冷却ロールの温度を二段
    階に設定し、第1番目の冷却ロールの温度をフィルムの
    ガラス転移点温度(Tg)−10゜C〜ガラス転移点温
    度(Tg)−30゜Cとし、第2番目の冷却ロールの温
    度を前記第1番目の冷却ロールの温度よりも10゜C〜
    40゜C低くしてフィルムを冷却することを特徴とする
    熱可塑性樹脂からなるフィルムの冷却方法。
JP60290382A 1985-12-25 1985-12-25 熱可塑性樹脂からなるフイルムの冷却方法 Expired - Fee Related JPH0641168B2 (ja)

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