JPH0617065B2 - 二軸延伸ポリエステルフイルムの熱処理法 - Google Patents

二軸延伸ポリエステルフイルムの熱処理法

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JPH0617065B2
JPH0617065B2 JP10240688A JP10240688A JPH0617065B2 JP H0617065 B2 JPH0617065 B2 JP H0617065B2 JP 10240688 A JP10240688 A JP 10240688A JP 10240688 A JP10240688 A JP 10240688A JP H0617065 B2 JPH0617065 B2 JP H0617065B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は二軸延伸を施されたポリエステルフイルムの弛
緩熱処理法に関する。例えば 150℃における乾燥収縮率
が 0.1%以下であるような低熱収縮性の二軸延伸ポリエ
ステルフイルムを得るための熱処理法に関する。
従来技術とその問題点 通常の二軸延伸ポリエステルフイルムでは、製膜技術上
の制約から、加熱による寸法収縮が、特にフイルムのタ
テ方向に発生し、メンブレン,FPC用途,磁気用途等
では寸法安定性が不充分である。そこで、フイルムの熱
収縮率を充分小さくする手段として、実際に必要とされ
る温度(以下「所定温度」という)でタテ方向に弛緩処
理すればよいことも当業者の周知のことである。もっと
も、かような弛緩熱処理ではフイルムに「しわ」,「た
るみ」が発生し、その平面性・平坦性を著しく害するこ
ととなる。従って、平面性を維持しながら、弛緩熱処理
を施す必要があるが、熱処理技術としては極めて困難な
場合が多い。
例えば、フロッピーディスクのようなシート状に打抜か
れた商品用途では、予め所望のサイズにフイルムを裁断
したうえで、これを加熱オーブン中で熱処理することが
できる。この熱処理法では平面性を維持できる利点があ
る。しかしながら、この熱処理法はフイルムを裁断する
等の繁雑な工程が不可欠であり、しかもシート状物を積
み重ねて層状にしたうえで長時間加熱処理を施す必要が
ある。このように熱処理における生産性や作業性に問題
があることが指摘されるが、更にフイルムによって多少
ともオリゴマーの滲出があるとフイルム表面が汚染され
る欠点もある。
一方使用上小型化,軽量化及び精度向上から従来熱収縮
率 0.5%以下程度でよかったものが 0.1%以下でなけれ
ば使用に耐えないという厳正なニーズが起って来てい
る。
例示すれば、メンブレン用では 150℃×30分間加熱での
熱収縮率は、 0.1%以下であることが必要であり、磁気
テープでは80℃×60分間値が 0.1%以下となることが要
件である。
この熱収縮率は、タテ方向及びヨコ方向共にこの範囲以
内であることが必要であるが、ヨコ方向については、製
膜時に、技術的に達成できるのでタテ方向において、こ
の特性を満足しつつ、平面性の良好な且つオリゴマーの
滲出の少ないフイルムを得る方法について鋭意検討した
結果、本発明に到達したものである。
発明の目的 本発明は、熱収縮率 0.1%以下のポリエステルフイルム
を連続的に得るための熱処理方法を提供することを目的
とする。
発明の構成 本発明は、二軸延伸ポリエステルフイルムとして、所定
温度[T℃]で加熱したときの熱収縮率が 0.1%以下で
ある低熱収縮率のものを得るためであって、フイルムを
T+5〜T+15(℃)の温度範囲において弛緩熱処理を
施すものである。そして、本発明では、フイルムを走行
させながら、加熱オーブン中で徐々に収縮させるもので
あって、供給量(フイルムの供給速度)と引取量(フイ
ルムの引取・巻取速度)とにおいて前者がS+ 0.3
(%)以内となる程度に過供給する弛緩熱処理法であ
る。本発明の熱処理に際してはフイルムは懸垂乃至たる
んだ状態にあり、過供給量分に相当した量の収縮がもた
らされている。
なお、本発明における収縮量或は過供給量の決定には、
フイルムを予めT+10℃(加熱平均値)に熱処理して、
その収縮量がS%であることを確認しておき、熱処理に
際してその熱処理温度に応じて過供給量を最高S+ 0.3
%の範囲で調整しながら、安定した弛緩熱処理を施すも
のである。
本発明は平面性の悪化防止上熱処理温度は極力低い温度
が有利であることを見出したことを基礎におくものであ
るが、ここに、加熱処理温度は加工雰囲気温度でなく、
直接フイルム温度を規制することが重要である。従っ
て、本発明の熱処理温度はフイルム自体の温度をいう。
このフイルム温度は非接触式の放射型温度計等により測
定を行うものである。
本発明では、二軸配向ポリエステルフイルムを所定温度
より約10℃高い温度近傍(T+5〜T+15)で弛緩熱処
理するものであるが、この温度範囲で熱処理を施したと
き、平面性の維持状態が最もよくなる効果がある。フイ
ルム熱収縮率を 0.1%以下に抑制するための熱処理温度
や過供給量の条件選択は広範囲であるものの、フイルム
の平面性・平坦を損わない条件は極めて狭い限定された
条件である。
加熱の方法については、輻射型,伝熱型などその方式に
はこだわらないが、フイルムの巾方向に均一なフイルム
温度による様なものが好ましい。
更に弛緩率については、熱処理前のフイルムの熱特性と
の関連性があることを見出した。即ち高熱収縮率をもっ
たものは、弛緩率を大に、逆に低熱収縮率をもったもの
は、弛緩率を小にすることが必要である。平面性を悪化
させないためには、弛緩率を低くできるものが好ましい
ことも見出した。時に弛緩率の代わりに加熱処理中の張
力を規制する方法も考えられるが、熱収縮率 0.1%以下
のフイルムを作るためには、非常に低張力であるために
精度よくこれを測定し制御することは出来ないし又その
測定をすることで充分な低熱収縮率が得られないなどの
製造技術上の問題が発生し実用上好ましくない。
このため、T+10℃にて予め処理前フイルムの熱収縮率
を測定し、その値をS%とすれば、熱処理時の供給率
(弛緩率)はS+ 0.3以下が好適範囲である。これより
大きい弛緩率では平面性の悪化、ひいてはフイルム走行
異常が発生する。反面S− 0.2%程度では平面性は良好
になるが目的の低熱収縮率は得られない。
弛緩率は、フイルム加熱部の前後のフイルム搬送ロール
の速度比をもって容易に規制することができる。この熱
処理加工は、他のフイルム加工処理と、1ラインの中で
適正することも、本発明の要件が採用されれば可能であ
り、工業的に非常に有用な方法である。
本発明において、フイルルが弛緩処理を受けている時間
は極めて短く、通常1秒間或はそれ以下である。従っ
て、加熱オーブンは、フイルムが数秒間滞留する程度の
大きさ(長さ,容積)備えていればよい。例えば 150℃
の加熱オーブンでは瞬時にフイルムの収縮が起きるの
で、フイルムの走行速度を 5〜30m/min、好ましくは
5〜15m/min程度とし、数mの加熱オーブンを使用する
とよい。
本発明において、ポリエステルとはポリエチレンテレフ
タート,ポリエチレン− 2,6−ナフタレンジカルボキシ
レートを成分とするホモポリマー或は共重合体をいう。
これらは周知の手段により製膜,延伸及び熱処理されて
フイルムに成形されるものである。
通常、固有粘度 0.5〜 0.8程度の重合体に、滑材,着色
剤,難燃剤等を添加したものを、融点を超える温度溶融
し、口金を介してシート状に冷却ロール表面にキャステ
ィングして未延伸フイルムを得る。この際静電荷を利用
してシート状物を冷却ロールに密着せしめる公知の手段
が併用される。また未延伸フイルムは機械的方向及び幅
方向に同時又は逐次的に各2〜5倍程度に延伸される。
この際、フイルムは延伸後熱処理を経る場合もある。本
発明では、このような製膜・延伸を施されたフイルムが
低収縮処理に供されるものである。
発明の効果 本発明の弛緩熱処理を施されたポリエステルフイルムは
0.1%以下の低い熱収縮率を呈するにも拘らず、極めて
平面性・平坦性が優れている特色がある。従って、FC
Pやメンブレン等の用途に寸法精度の高い部材として供
給できる利点がある。
実施例 以下に実施例(実施例及び比較例)を示して本発明を更
に説明する。
二軸延伸ポリエチレンテレフタートフイルム75μmを用
いて、加熱処理を行った。フイルム幅1,000mm,速度は
5m/minにて加熱方法としては熱風及び遠赤外ヒータ
ーを併用する方法をとった。 150℃熱収縮率を目的とし
たテスト結果を第1表に示す。
160℃における収縮率(S%)が、 0.52%のフイルム
の場合には、 160℃の熱弛緩量は、 0.85%以内であ
る。第1表から、 170℃の熱処理温度の例は弛緩熱処理
温度として高過ぎて、好ましい弛緩条件が、 0.5%前後
の弛緩率に限られる。また、熱処理温度が 150℃の例は
弛緩温度として低温過ぎて、 0.1以下の低熱収縮率のフ
イルムに到らない。これに対し 155〜 165℃の範囲に該
当する 160℃熱処理例は、 0.3〜 0.7%の弛緩量で好ま
しい結果(平面性及び熱収性)が得られている。
フイルムとして 160℃における熱収縮率が0.97%である
別なポリエステルフイルムの熱処理例を第2表に示し
た。この場合も 150℃(所定温度)における低熱収縮性
フイルムを得るには約 160℃で弛緩熱処理すべきことが
示唆されている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二軸延伸ポリエステルフイルムを所定温度
    (T℃)において加熱した際の熱収縮率が 0.1%以下で
    ある低い熱収縮率を呈するフイルムを得るための加熱処
    理方法であって、加熱処理前のフイルムをT+5℃乃至
    T+15℃の温度下において懸垂した状態で過供給しなが
    ら走行過程でフイルムに弛緩熱処理を施すことを特徴と
    する二軸延伸ポリエステルフイルムの熱処理法。
  2. 【請求項2】走行させながらフイルムを弛緩熱処理する
    際の過供給率がS+ 0.3%以下である請求項1に記載の
    二軸延伸ポリエステルフイルムの熱処理法。但し、加熱
    処理前のフイルムのT+10℃における熱収縮率をS%と
    する。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の加熱処理を施さ
    れた低収縮性二軸延伸ポリエステルフイルム。
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