JPH0641149A - 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩 - Google Patents

新規なセファロスポリン誘導体およびその塩

Info

Publication number
JPH0641149A
JPH0641149A JP4358584A JP35858492A JPH0641149A JP H0641149 A JPH0641149 A JP H0641149A JP 4358584 A JP4358584 A JP 4358584A JP 35858492 A JP35858492 A JP 35858492A JP H0641149 A JPH0641149 A JP H0641149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
kbr
compound
thieno
pyridine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4358584A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Tanaka
清 田仲
Mineichi Sutani
峰一 酢谷
Miwako Komatsu
美和子 小松
Keiichi Tsuchida
圭一 土田
Akito Saito
昭人 斉藤
Kazuya Hayashi
一也 林
Hiroshi Kanna
寛 神名
Aya Goto
彩 後藤
Shinzaburo Minami
新三郎 南
Yasuo Watanabe
泰雄 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyama Chemical Co Ltd
Original Assignee
Toyama Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyama Chemical Co Ltd filed Critical Toyama Chemical Co Ltd
Priority to JP4358584A priority Critical patent/JPH0641149A/ja
Publication of JPH0641149A publication Critical patent/JPH0641149A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 次式 で表わされるセファロスポリン誘導体およびその塩。
〔式中AはCH,CX(Xはハロゲン原子),Nを;R
は(保護された)アミノ基を;Rは水素原子,
(置換)アルキル,(置換)アリール等を;R
(置換)シクロアルキル,(置換)チエニル,(置換)
含窒素4〜6員複素環式基を;Rは水素原子,ハロ
ゲン原子,(置換)アルキル等を;Rは(保護され
た)カルボキシル基等を;N−O間の折れ線はシンもし
くはアンチ異性体またはそれらの混合物を;nは0また
は1を;それぞれ示す。〕 【効果】 上記化合物は,広範囲な抗菌スペクトルを有
し,特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌を含むグラム陽
性菌に対して強い抗菌活性を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なセファロスポリ
ン誘導体およびその塩、さらに詳しくは、一般式[1]
【化2】 「式中、R1は、保護されていてもよいアミノ基を;R2
は、水素原子または置換基を有していてもよいアルキ
ル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルア
ルキル、アリールまたは複素環式基を;R3は、置換基
を有していてもよいシクロアルキル、シクロアルケニ
ル、チエニルまたは異項原子として窒素原子を1〜2個
有する4〜6員含窒素複素環式基を;R4は、水素原子
もしくはハロゲン原子、保護されていてもよいアミノ、
ヒドロキシルもしくはカルボキシル基または置換基を有
していてもよいアルキルもしくはアルケニル基を;R5
は、保護されていてもよいカルボキシル基またはカルボ
キシラト基を;Aは、CH、C-X(式中、Xは、ハロ
ゲン原子を示す。)または窒素原子を;
【外2】 は、シンもしくはアンチ異性体またはそれらの混合物
を;また、nは、0または1を、それぞれ示す。」で表
わされるセファロスポリン誘導体およびその塩に関す
る。本発明の目的は、広範囲な抗菌スペクトルを有し、
特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌を含むグラム陽性菌
に対して強い抗菌活性を発揮するとともに、低毒性で人
および動物に対する医薬として有用な新規化合物を提供
することにある。
【0002】
【従来の技術】従来、強い抗菌活性を発揮し、広範囲な
抗菌スペクトルを有する種々のセファロスポリン系抗生
剤が開発されている。しかし、メチシリン耐性黄色ブド
ウ球菌を含むグラム陽性菌に対して強い抗菌活性を発揮
する化合物は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下にお
いて、広範囲な抗菌スペクトルを有し、かつメチシリン
耐性黄色ブドウ球菌を含むグラム陽性菌に対して強い抗
菌活性を発揮するセファロスポリン誘導体の開発が望ま
れていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、セファロスポリン誘導体について鋭意研
究した結果、セフェム環の3位エキソメチレン基に、置
換基を有しているチエノ[2,3−b]ピリジニオ−7
−イル基が結合する一般式[1]で表わされる新規なセ
ファロスポリン誘導体およびその塩を見出し、本発明を
完成するに至った。
【0005】一般式[1]のセファロスポリン誘導体
は、広範囲な抗菌スペクトルを有し、従来公知の薬剤に
比べ、特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対して強い
抗菌活性を発揮する。以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、特にことわらない限り、アルキル基
とは、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプ
ロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert−ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシルまたはウンデシルなどの直鎖状もしくは分枝
鎖状のC112アルキル基を;低級アルキル基とは、C1
5アルキル基を;アルケニル基とは、たとえば、ビニ
ル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、
イソブテニル、ペンテニルまたはヘキセニルなどの直鎖
状もしくは分枝鎖状のC212アルケニル基を;低級ア
ルケニル基とは、C25アルケニル基を;アルキニル基
とは、たとえば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペ
ンチニルまたはヘキシニルなどの直鎖状もしくは分枝鎖
状のC212アルキニル基を;低級アルキニル基とは、
25アルキニル基を; シクロアルキル基とは、たと
えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル
もしくはシクロヘキシルなどのC36シクロアルキル基
を;シクロアルケニル基とは、たとえば、シクロブテニ
ル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどのC46
シクロアルケニル基を;ハロゲン原子とは、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を;低級アル
コキシ基とは、低級アルキル−O−(低級アルキルは、
上記したと同様の意味を有する。)で表わされる基を;
アシル基とは、たとえば、ホルミル基、アセチルもしく
はプロピオニルなどのC25アルカノイル基、ベンゾイ
ルもしくはナフトイルなどのアロイル基またはニコチノ
イル、テノイル、ピロリジノカルボニルもしくはフロイ
ル基などの複素環カルボニル基などのアシル基を;アシ
ルオキシ基とは、アシル−O−(アシルは、上記したと
同様の意味を有する。)で表わされる基を;アリール基
とは、フェニルまたはナフチル基を;アリールオキシ基
とは、アリール−O−(アリールは、上記したと同様の
意味を有する。)で表わされる基を;アルアルキル基と
は、ベンジルまたはフェネチル基を;アルアルキルオキ
シカルボニル基とは、
【化3】 (アルアルキル基は、上記したと同様の意味を有す
る。)で表わされる基を;低級アルコキシカルボニル基
とは、
【化4】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表わされる基を;低級アルコキシカルボニルオキシ基
とは、
【化5】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表わされる基を;低級アルコキシカルボニルアミノ基
とは、
【化6】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表わされる基を;ハロゲノ低級アルキル基とは、ハロ
ゲン原子で置換された低級アルキル基(ハロゲン原子お
よび低級アルキルは、それぞれ、上記したと同様の意味
を有する。)を;アミノ低級アルキル基とは、アミノ基
で置換された低級アルキル基(低級アルキルは、上記し
たと同様の意味を有する。)を;ヒドロキシ低級アルキ
ル基とは、ヒドロキシル基で置換された低級アルキル基
(低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
を;低級アルキルチオ基とは、低級アルキル−S−(低
級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)で表
わされる基を;アルケニルチオ基とは、アルケニル−S
−(アルケニルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表わされる基を;シクロアルキルチオ基とは、シクロ
アルキル−S−(シクロアルキルは、上記したと同様の
意味を有する。)で表わされる基を;シクロアルケニル
チオ基とは、シクロアルケニル−S−(シクロアルケニ
ルは、上記したと同様の意味を有する。)で表わされる
基を;アリールチオ基とは、アリール−S−(アリール
は、上記したと同様の意味を有する。)で表わされる基
を;
【0006】低級アルキルカルバモイル基とは、
【化7】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表されるN−低級アルキルカルバモイル基および
【化8】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表されるN,N−ジ低級アルキルカルバモイル基を;
低級アルキルカルバモイルオキシ基とは、低級アルキル
カルバモイル−O−(低級アルキルカルバモイルは、上
記したと同様の意味を有する。)で表される基を;低級
アルキルウレイド基とは、
【化9】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
もしくは
【化10】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表わされるN−低級アルキルウレイド基、
【化11】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表わされるN′,N′−ジ低級アルキルウレイド基、
【化12】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表わされるN,N′−ジ低級アルキルウレイド基また
【化13】 (低級アルキルは、上記したと同様の意味を有する。)
で表わされるN,N′,N′−トリ低級アルキルウレイ
ド基を;
【0007】低級アルキルスルホニルオキシ基とは、低
級アルキル−SO2−O−(低級アルキルは、上記した
と同様の意味を有する。)で表わされる基を;アリール
スルホニルオキシ基とは、アリール−SO2−O−(ア
リールは、上記したと同様の意味を有する。)で表わさ
れる基を;異項原子として窒素原子を1〜2個有する4
〜6員含窒素複素環式基とは、ピロリジニル、ピロリ
ル、ピロリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、ピラ
ゾリル、ピラゾリジニル、ピリジル、ジヒドロピリジ
ル、テトラヒドロピリジル、ピリミジニル、ピラジニ
ル、ピペラジニル、ピリダジニル、モルホリニル、イミ
ダゾリジニル、テトラヒドロピリジル、ピペリジル、ピ
ペリジニル、アゼチジニルなどを;複素環式基とは、酸
素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれる1つ以上
の異項原子を含有する4〜7員複素環式基、縮合複素環
式基または架橋複素環式基、たとえば、チエニル、フリ
ル、ピロリル、ピロリニル、オキサゾリル、イソオキサ
ゾリル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリ
ル、イミダゾリル、イミダゾリニル、ピラゾリル、ピラ
ゾリジニル、1,2,3―チアジアゾリル、1,3,4
―チアジアゾリル、1,2,4―チアジアゾリル、1,
2,5−チアジアゾリル、1,3,4―オキサジアゾリ
ル、1,2,4―オキサジアゾリル、1,2,3―トリ
アゾリル、1,2,4―トリアゾリル、テトラゾリル、
ピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、
キノリル、イソキノリル、ピリミジニル、ピラジニル、
ピペラジニル、ピリダジニル、チエタニル、チオラニ
ル、テトラヒドロフラニル、1,2,4―トリアジニ
ル、ピロリジニル、モルホリニル、イミダゾリジニル、
ピペリジニル、キヌクリジニル、ベンズイミダゾリル、
ベンズチアゾリルもしくはイミダゾ[1,2―b]
[1,2,4]トリアジニルなどを;そして複素環式チ
オ基とは、複素環式−S−(複素環式基は、上記したと
同様の意味を有する。)で表わされる基を、それぞれ示
す。なお、窒素原子を含有する複素環式基は四級化され
ていてもよい。
【0008】以下、一般式[1]の化合物を詳細に説明
する。R1およびR4における保護されていてもよいアミ
ノ基の保護基、R4およびR5における保護されていても
よいカルボキシル基の保護基並びにR4における保護さ
れていてもよいヒドロキシル基の保護基としては、従
来、セファロスポリン分野で通常知られているアミノ保
護基、カルボキシル保護基およびヒドロキシル保護基が
挙げられ、具体的には、プロテクティブ・グループス・
イン・オーガニック・シンセシス[Protective Groups
in Organic Synthesis セオドラ・ダブリュー・グリー
ン(Theodora.W.Greene)著、(1981年)ジョン・ウィ
リー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, In
c.)]および特公昭60-52755号などに記載されている各
保護基が挙げられる。R2のアルキル、アルケニル、ア
ルキニル、シクロアルキル、アルアルキル、アリールま
たは複素環式基の置換基としては、オキシム基にアルキ
ル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルア
ルキル、アリールまたは複素環式基を有するセファロス
ポリン分野で通常知られている該基の置換基を示し、た
とえば、ハロゲン原子、アミノ基、オキソ基、カルボキ
シル基、イミノ基、低級アルキル基、低級アルケニル
基、低級アルキニル基、シクロアルキル基、ヒドロキシ
ル基、アシル基、アシルオキシ基、低級アルコキシ基、
アリールオキシ基、スルホ基、低級アルキルチオ基、ア
ルケニルチオ基、シクロアルキルチオ基、シクロアルケ
ニルチオ基、アリールチオ基、アルアルキルオキシカル
ボニル基、アミジノ基、ホルムアミジノ基、カルバモイ
ル基、ウレイド基、アジド基、カルバモイルオキシ基、
低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニル
オキシ基、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボ
ニル基、アリール基、複素環式チオ基および複素環式基
などが挙げられ、上記した基はこれらの1つまたは2つ
以上の置換基で置換されていてもよい。これらの置換基
は、さらにヒドロキシル基、低級アルキル基、イミノ
基、ハロゲノ低級アルキル基、アミノ低級アルキル基、
アシル基、カルボキシル基、複素環式チオ基、低級アル
コキシ基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ
カルボニルオキシ基およびシクロアルキル基などの1つ
または2つ以上の置換基で置換されていてもよい。これ
らR2の各基に、アミノ基、イミノ基、アミジノ基、ヒ
ドロキシル基またはカルボキシル基が存在している場
合、これらの基は、通常知られている保護基で保護され
ていてもよく、具体的には、アミノ基、イミノ基および
アミジノ基の保護基としては、たとえば、R1およびR4
で説明したと同様のアミノ保護基が挙げられ、また、ヒ
ドロキシル基の保護基としては、たとえば、R4で説明
したと同様のヒドロキシル保護基が挙げられ、さらにま
た、カルボキシル基の保護基としては、たとえば、R4
およびR5で説明したと同様のカルボキシル保護基が挙
げられる。R3のシクロアルキル、シクロアルケニル、
チエニルまたは異項原子として窒素原子を1〜2個有す
る4〜6員含窒素複素環式基の置換基としては、R2
置換基として説明したと同様の置換基が挙げられ、R3
の各基は、それらの1つまたは2つ以上の置換基で置換
されていてもよい。さらにこれらの置換基は、ハロゲン
原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、イミノ基、ハ
ロゲノ低級アルキル基、アミノ低級アルキル基、アシル
基、カルボキシル基、複素環式チオ基、低級アルコキシ
基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシカルボ
ニルオキシ基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモ
イル基、カルバモイルオキシ基、低級アルキルカルバモ
イルオキシ基、ウレイド基、低級アルキルウレイド基、
低級アルコキシカルボニルアミノ基、アシルオキシ基、
低級アルキルチオ基、複素環式基およびシクロアルキル
基などの1つまたは2つ以上の置換基で置換されていて
もよい。また、R3の各基の置換基に、アミノ基、イミ
ノ基、アミジノ基、ヒドロキシル基またはカルボキシル
基が存在している場合、それらの基は、R2で説明した
と同様の通常知られている保護基で保護されていてもよ
い。R4のアルキルまたはアルケニル基の置換基として
は、R2の置換基として説明したと同様の置換基が挙げ
られ、R4の各基は、それらの1つまたは2つ以上の置
換基で置換されていてもよい。また、R4の各基の置換
基に、アミノ基、イミノ基、アミジノ基、ヒドロキシル
基またはカルボキシル基が存在している場合、それらの
基は、R2で説明したと同様の通常知られている保護基
で保護されていてもよい。
【0009】一般式[1]の化合物の塩としては、通常
知られているアミノ基などの塩基性基またはカルボキシ
ル、スルホもしくはヒドロキシル基などの酸性基におけ
る塩あるいは分子内塩が挙げられる。塩基性基における
塩としては、たとえば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素
酸もしくは硫酸などの鉱酸類との塩;過塩素酸との塩;
ホウフッ化水素酸との塩;リン酸との塩;ギ酸、トリク
ロロ酢酸もしくはトルフルオロ酢酸などの有機カルボン
酸類との塩;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸、ナフ
タレン―2―スルホン酸もしくはナフタレン―1,5―
ジスルホン酸などのスルホン酸類との塩;またはグルタ
ミン酸もしくはアスパラギン酸などの酸性アミノ酸類と
の塩などが挙げられる。また、酸性基における塩として
は、たとえば、ナトリウムもしくはカリウムなどのアル
カリ金属との塩;カルシウムもしくはマグネシウムなど
のアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリ
ジン、N,N―ジメチルアニリン、N―メチルピペリジ
ンもしくはN―メチルモルホリンなどの含窒素有機塩基
との塩;またはリジンもしくはアルギニンなどの塩基性
アミノ酸との塩などが挙げられる。さらに、一般式
[1]の化合物が分子内において、分子内のチエノピリ
ジニオ基並びにこの他にオニウム基を有する場合、該オ
ニウム基は、通常、前述したR5におけるカルボキシラ
ト基と分子内塩を形成していてもよく、ハロゲンアニオ
ン、低級アルキルスルホニルオキシアニオンまたは低級
アルキル基もしくはハロゲン原子などで置換されていて
もよいアリールスルホニルオキシアニオンなどと塩を形
成していてもよい。また、一般式[1]の化合物および
その塩において、異性体(たとえば、光学異性体、幾何
異性体および互変異性体など)が存在する場合、本発明
は、それらすべての異性体を包含し、また、すべての水
和物、溶媒和物および種々の結晶形をも包含するもので
ある。
【0010】本発明化合物中、好ましい化合物として
は、以下の化合物が挙げられる。 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―{7−
(3−シクロプロピルチエノ[2,3−b]ピリジニ
オ)メチル}―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−
b]ピリジニオ}メチル〉―3―セフェム―4―カルボ
キシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(3−アミノ−1−シクロペンテン−1−イル)
チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉―3―セフ
ェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−シクロペン
テン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メ
チル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−シクロペン
テン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メ
チル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート
【0011】7―[2―(2―アミノチアゾール―4―
イル)―2―(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−
3―〈7−{3−(3−アミノ−シクロペンタン−1−
イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉―3
―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(4−アミノ−3−カルバモイルオキシ−1−シ
クロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジ
ニオ}メチル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジニオ}メチル〉―3―セフェム―4―カルボキシ
レート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(ピロリジン−3−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジニオ}メチル〉―3―セフェム―4―カルボキシ
レート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(5−N,N−ジメチルカルバモイル−ピロリジ
ン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチ
ル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート
【0012】7―[2―(2―アミノチアゾール―4―
イル)―2―(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−
3―〈7−{3−(5−フルオロメチル−ピロリジン−
3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉
―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(5−カルバモイルオキシ−ピロリジン−3−イ
ル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉―3―
セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(5−N,N−ジメチルカルバモイル−3−ピロ
リン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メ
チル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(5−カルバモイルオキシ−3−ピロリン−3−
イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉―3
―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(ピロリジン−2−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジニオ}メチル〉−3―セフェム―4―カルボキシ
レート
【0013】7―[2―(2―アミノチアゾール―4―
イル)―2―(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−
3―〈7−{3−(3−メチルアミノ−1−シクロペン
テン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メ
チル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(3−アミノ−3−メチル−1−シクロペンテン
−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチ
ル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(3−ヒドロキシチオフェン−2−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉―3―セフェム―
4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(3−ホルミルアミノ−1−シクロペンテン−1
−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉―
3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジニオ}メチル〉―3―セフェム―4―カ
ルボキシレート
【0014】7―[2―(2―アミノチアゾール―4―
イル)―2―(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−
3―〈7−{3−(3−アミノ−4−ヒドロキシシクロ
ペンタン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニ
オ}メチル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―メトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(3−アミノ−シクロブタン−1−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉―3―セフェム―
4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―エトキシイミノアセトアミド]−3―{7−
(3−シクロプロピルチエノ[2,3−b]ピリジニ
オ)メチル}―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―エトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(5−N,N−ジメチルカルバモイル−3−ピロ
リン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メ
チル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―エトキシイミノアセトアミド]−3―〈7−
{3−(4−アミノ−3−カルバモイルオキシ−1−シ
クロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジ
ニオ}メチル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート
【0015】7―[2―(5―アミノ−1,2,4−チ
アジアゾール―3―イル)―2―(Z)―メトキシイミ
ノアセトアミド]−3―{7−(3−シクロプロピルチ
エノ[2,3−b]ピリジニオ)メチル}―3―セフェ
ム―4―カルボキシレート 7―[2―(5―アミノ−1,2,4−チアジアゾール
―3―イル)―2―(Z)―メトキシイミノアセトアミ
ド]−3―〈7−{3−(3−ピロリン−3−イル)チ
エノ[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉―3―セフェ
ム―4―カルボキシレート 7―[2―(5―アミノ−1,2,4−チアジアゾール
―3―イル)―2―(Z)―メトキシイミノアセトアミ
ド]−3―〈7−{3−(3−アミノ−1−シクロペン
テン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メ
チル〉―3―セフェム―4―カルボキシレート 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―
(Z)―フルオロメトキシイミノアセトアミド]−3―
{7−(3−シクロプロピルチエノ[2,3−b]ピリ
ジニオ)メチル}―3―セフェム―4―カルボキシレー
ト 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−3−〈7−
{3−(1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−
イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉−3
−セフェム−4−カルボキシレート
【0016】7−[2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−(Z)−エトキシイミノアセトアミド]−
3−〈7−{3−(3−ピロリン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジニオ}メチル〉−3−セフェム−
4−カルボキシレート 7−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール
−3−イル)−2−(Z)−エトキシイミノアセトアミ
ド]−3−[7−(3−シクロプロピルチエノ[2,3
−b]ピリジニオ)メチル]−3−セフェム−4−カル
ボキシレート 7−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール
−3−イル)−2−(Z)−エトキシイミノアセトアミ
ド]−3−[7−[3−(3−アミノ−2−メチル−1
−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジニオ]メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレ
ート 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(Z)−エトキシイミノアセトアミド]−3−[7−
[3−(5−メチル−3−ピロリン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジニオ]メチル]−3−セフェム−
4−カルボキシレート 7−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール
−3−イル)−2−(Z)−フルオロメトキシイミノア
セトアミド]−3−[7−(3−シクロプロピルチエノ
[2,3−b]ピリジニオ)メチル]−3−セフェム−
4−カルボキシレート
【0017】7−[2−(5−アミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)−2−(Z)−フルオロエト
キシイミノアセトアミド]−3−[7−(3−シクロプ
ロピルチエノ[2,3−b]ピリジニオ)メチル]−3
−セフェム−4−カルボキシレート 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−3−[7−
[3−(3−アミノ−2−メチル−1−シクロペンテン
−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオ]メチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレート 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−3−[(1−
イミノメチル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジニオメチル]−3−セフェム−4−カル
ボキシレート
【0018】つぎに、本発明化合物の製造法について説
明する。本発明化合物は、自体公知の方法で製造するこ
とができるが、たとえば、つぎに示す製造ル―トにした
がって合成することができる。
【式1】
【式2】
【式3】 「式中、R1、R2、R3、R4、R5、A、
【外3】 およびnは、それぞれ、前記したと同様の意味を;R5a
は、R5と同様の保護されていてもよいカルボキシル基
を;並びにXは、脱離基を示す。」さらに、一般式[1
a]、[1b]、[2]、[3]、[4]、[5]および
[6]の化合物の塩としては、一般式[1]の化合物の
塩で説明したと同様の塩が挙げられる。さらにまた、X
の脱離基としては、セファロスポリン分野で通常知られ
たアシルオキシ基、たとえば、アセトアセチルオキシの
ようなアシルアシルオキシ基、アセチルオキシのような
アシルオキシ基など、またセファロスポリン分野で通常
知られたカルバモイルオキシ基、ハロゲン原子、低級ア
ルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオ
キシ基などが挙げられる。
【0019】また、一般式[5]の化合物またはその塩
の反応性誘導体としては、当該分野で通常知られた反応
性誘導体が挙げられ、たとえば、特開昭59-93085号など
に記載の酸ハロゲン化物、酸無水物、混合酸無水物、活
性酸アミド、活性エステル、活性チオロエステルもしく
は酸アジドまたは一般式[5]の化合物とビルスマイヤ
ー試薬との反応性誘導体などが挙げられる。
【0020】また、一般式[4]の化合物またはその塩
の反応性誘導体としては、当該分野で通常知られた反応
性誘導体が挙げられ、たとえば、トリメチルシラニル、
ジメチルシランジイル、イソプロピルジメチルシラニ
ル、トリメトキシシラニル、ジメトキシメチルシラニ
ル、ジメチルメトキシシラニルもしくはジメトキシシラ
ンジイルなどの有機シリル基またはジメトキシホスフィ
ニル、1,3,2―ジオキソホスホラン―2―イル、4―
メチル―1,3,2―ジオキソホスホラン―2―イルもし
くは1,3,2―ジオキソホスホリナン―2―イルなどの
有機リン基が反応部位であるアミノ基に結合した化合物
などが挙げられる。
【0021】つぎに、一般式[1]の化合物の製造法
を、前述の製造ル−トにしたがって、さらに詳細に説明
する。 製造法1 一般式[2]の化合物またはその塩を、塩基の存在下ま
たは不存在下、一般式[3]の化合物またはその塩と反
応させることによって、一般式[1]の化合物またはそ
の塩を得ることができる。具体的には、脱離基Xが、セ
ファロスポリン分野で通常知られたアシルオキシまたは
カルバモイルオキシ基である一般式[2]の化合物また
はその塩を、たとえば、特公昭39-17936号、同46-13023
号および同49-45880号;特開昭48-10077号、同48-68593
号、同49-295号、同49-5987号、同49-24992号、同51-95
088号、同55-9048号および同56-92290号;並びにザ・ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー[J.Org.
Chem.]第32卷、第500〜501頁(1967年)などに記載の
方法またはそれらに準じた方法に付すことによって、一
般式[1]の化合物またはその塩を得ることができる。
また、脱離基Xが、ハロゲン原子、低級アルキルスルホ
ニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基である
一般式[2]の化合物またはその塩を、塩基もしくは脱
酸剤の存在下または不存在下、一般式[3]の化合物ま
たはその塩と反応させることによって、一般式[1]の
化合物またはその塩を得ることができる。さらに、脱離
基Xがヨウ素原子である一般式[2]の化合物またはそ
の塩を、たとえば、テトラヘドロン・レターズ[Tetrah
edron Letters]第22巻、第3915〜3918頁(1981年)お
よび米国特許第4336253号などに記載の方法またはそれ
に準じた方法に付すことによって、一般式[1]の化合
物またはその塩を得ることができる。この反応で用いら
れる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であ
れば特に限定されないが、たとえば、水;テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテルおよびジオキサンなどのエー
テル類;塩化メチレンおよびクロロホルムなどのハロゲ
ン化炭化水素類;メタノールおよびエタノールなどのア
ルコール類;N,N―ジメチルホルムアミドおよびN,N
―ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ベンゼンおよ
びトルエンなどの芳香族炭化水素類;酢酸エチルおよび
酢酸ブチルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエ
チルケトンなどのケトン類;ギ酸および酢酸などの有機
カルボン酸類;ジメチルスルホキシド;1,3―ジメチ
ルイミダゾリジノン;ヘキサメチルリン酸トリアミド並
びにアセトニトリルおよびプロピオニトリルなどのニト
リル類などが挙げられ、これらの溶媒を一つまたは二つ
以上混合して使用してもよい。この反応で必要に応じて
用いられる塩基としては、たとえば、水酸化アルカリ、
炭酸水素アルカリ、ナトリウム メトキシド、カリウム
tert−ブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミン、ジメチルアミノピリジン、N―メチルモ
ルホリン、ジシクロヘキシルアミン、2,6―ルチジ
ン、テトラメチルグアニジン、リチウムジイソプロピル
アミド、リチウムビストリメチルシリルアミド、リチウ
ムヘキサメチルジシリルアミド、水素化ナトリウム、
1,8―ジアザビシクロ[5.4.0]―7−ウンデセ
ン、1,5―ジアザビシクロ[4.3.0]―5―ノネン
またはメチルマグネシウムブロミドなどが挙げられる。
また、必要に応じて用いられる脱酸剤としては、たとえ
ば、モレキュラーシーブス、トリメチルシリルアセトア
ミドおよびプロピレンオキシドなどが挙げられる。一般
式[3]の化合物またはその塩の使用量は、一般式
[2]の化合物またはその塩に対して、等モル以上であ
る。また、必要に応じて用いられる塩基または脱酸剤の
使用量は、一般式[2]の化合物またはその塩に対し
て、それぞれ、0.5〜2倍モルまたは等モル以上であ
る。また、反応温度および反応時間は、使用する原料お
よび溶媒などに応じて適宜選択でき、特に限定されない
が、通常、−20℃〜100℃で、5分〜50時間実施すれば
よい。
【0022】製造法2 一般式[4]の化合物もしくはその塩またはそれらの反
応性誘導体を、塩基の存在下または不存在下、一般式
[5]の化合物もしくはその塩またはそれらの反応性誘
導体と反応させることにより、一般式[1]の化合物ま
たはその塩を得ることができる。この反応で用いられる
溶媒としては、製造法1で説明したと同様の溶媒が挙げ
られる。この反応で必要に応じて用いられる塩基として
は、たとえば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ト
リエチルアミン、N―メチルモルホリン、N,N−ジメ
チルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,8―ジア
ザビシクロ[5.4.0]―7―ウンデセンもしくは酢酸
ナトリウムなどの有機塩基;または炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウムもしくは炭酸ナトリウムなどの無
機塩基などが挙げられる。一般式[5]の化合物を遊離
酸またはその塩の状態で使用するには、適切な縮合剤を
用いる。このような縮合剤としては、たとえば、N,N'
―ジシクロヘキシルカルボジイミドのようなN,N'―ジ
置換カルボジイミドが挙げられる。一般式[5]の化合
物もしくはその塩またはそれらの反応性誘導体の使用量
は、一般式[4]の化合物もしくはその塩またはそれら
の反応性誘導体に対して、0.9倍モル以上、好ましく
は、0.9〜1.5倍モルである。また、反応温度および反応
時間は、使用する原料および溶媒などに応じて適宜選択
でき、特に限定されないが、通常、−50〜80℃で、5分
〜30時間実施すればよい。
【0023】製造法3 (1) 異性化 一般式[6]の化合物またはその塩を、塩基と反応させ
ることにより、一般式[1b]の化合物またはその塩を
得ることができる。この反応は、たとえば、ジャーナル
・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー[J.
Amer.Chem.Soc.]第88巻、第852〜853頁(1966年)に記
載の方法またはそれに準じた方法によって実施すること
ができる。 (2) 酸化・還元 また、別法として、一般式[6]の化合物またはその塩
を、酸化反応に付すことによって、一般式[1a]の化
合物またはその塩に誘導し、ついで一般式[1a]の化
合物またはその塩を、還元反応に付すことにより、一般
式[1b]の化合物またはその塩を得ることもできる。
これらの酸化・還元反応は、たとえば、ザ・ジャーナル
・オブ・オーガニック・ケミストリー[J.Org.Chem.]
第35巻、第2430〜2433頁(1970年)、ジャーナル・オブ
・ザ・ケミカル・ソサエティー[J.Chem.Soc.(C)]第11
42〜1151頁(1966年)および特開昭52-48683号などに記
載の方法またはそれらに準じた方法によって実施するこ
とができる。
【0024】なお、一般式[4]および[6]並びにそ
れらの塩は、製造法1および自体公知の方法を組み合わ
せて製造することができる。上で述べた製造法における
一般式[4]もしくは[5]の化合物またはそれらの塩
あるいはそれらの反応性誘導体;および一般式[2]、
[3]もしくは[6]の化合物またはそれらの塩におい
て、異性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体および
互変異性体など)が存在する場合、これらすべての異性
体を使用することができ、また、すべての水和物、溶媒
和物および種々の結晶形を使用することができる。この
ようにして得られた本発明の一般式[1]の化合物また
はその塩は、抽出、晶出、再結晶およびカラム分離など
の常法にしたがって単離精製することができる。
【0025】ついで、本発明の化合物を製造するための
原料である一般式[3]の化合物またはその塩の製造法
について説明する。製造法1における原料化合物である
一般式[3]の化合物またはその塩は、つぎに示す製造
ル―トにしたがって合成することができる。
【式4】
【式5】
【式6】
【式7】
【0026】「式中、R3およびR4は、それぞれ、前記
したと同様の意味を;R3aは、置換基を有していてもよ
いアルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニルまた
はチエニル基を;R3bは、置換基を有していてもよいア
ルケニル、シクロアルケニルまたはチエニル基を;R6
は、低級アルキル基を;R7は、水素原子または保護さ
れていてもよいカルボキシル基を;R7aは、保護されて
いてもよいカルボキシル基を;R8およびR9は、それぞ
れ、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、アミ
ノ、オキソ、カルボキシル、イミノ、低級アルキル、低
級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、アシ
ル、アシルオキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、
アルアルキルオキシカルボニル、アミジノ、ホルムアミ
ジノ、カルバモイル、ウレイド、カルバモイルオキシ、
低級アルキルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオ
キシ、シアノ、ニトロ、低級アルコキシカルボニル、低
級アルキルチオ、アリール、複素環式チオまたは複素環
式基を;
【0027】R10は、水素原子、ハロゲン原子、アミ
ノ、オキソ、カルボキシル、イミノ、低級アルキル、低
級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、アシ
ル、アシルオキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ、
アルアルキルオキシカルボニル、アミジノ、ホルムアミ
ジノ、カルバモイル、ウレイド、カルバモイルオキシ、
低級アルキルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオ
キシ、シアノ、ニトロ、アジド、低級アルコキシカルボ
ニル、低級アルキルチオ、アリール、複素環式チオ、複
素環式、ヒドロキシルまたはスルホ基を;R11は、ハロ
ゲン原子、アミノ、オキソ、イミノ、アシルオキシ、低
級アルコキシ、アリールオキシ、低級アルキルチオ、ア
リールチオ、アミジノ、ホルムアミジノ、ウレイド、カ
ルバモイルオキシ、低級アルキルスルホニルオキシ、ア
リールスルホニルオキシまたはアジド基を;XおよびY
は、脱離基を;Bは、−(CH2)n−D−(CH2)m−
(Dは、CH2またはNを;nおよびmは、それぞれ、
0〜4を示す。)を示す。」
【0028】これらのR8、R9、R10およびR11は、ハ
ロゲン原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、イミノ
基、ハロゲノ低級アルキル基、アミノ低級アルキル基、
アシル基、カルボキシル基、複素環式チオ基、低級アル
コキシ基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ
カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、低級アル
キルカルバモイルオキシ基、ウレイド基、低級ウレイド
基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、アシルオキシ
基、低級アルキルチオ基、複素環式基およびシクロアル
キル基などの1つまたは2つ以上の置換基で置換されて
いてもよい。また、R8、R9、R10およびR11の各基並
びにそれらの置換基に、アミノ基、イミノ基、アミジノ
基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基が存在してい
る場合、それらの基は、R2で説明したと同様の通常知
られている保護基で保護されていてもよい。
【0029】R7およびR7aのカルボキシル保護基とし
ては、R5で説明したと同様のカルボキシル保護基を;
Yの脱離基としては、Xで説明したと同様の脱離基が挙
げられる。さらに、一般式[3a]、[3b]、[3
c]、[3d]、[3e]、[3f]、[3g]、[7]、
[9a]、[9b]、[9c]、[12]、[14]、
[16]、[17]、[18]、[19]、[20]、
[21]、[22]、[23]、[24]、[25]、
[26]、[27]、[28]および[29]の化合物
の塩としては、一般式[1]の化合物の塩で説明したと
同様の塩が挙げられる。
【0030】方法1 原料化合物である一般式[7]の化合物またはその塩
は、公知方法またはそれらに準じた方法に従って製造す
ることができるが、具体的には、ジャーナル・ヘテロサ
イクリック・ケミストリー[J.Heterocyclic Chem.]第
11卷、第205〜209頁(1974年)に記載の方法またはそれに
準じた方法に従って得ることが出来る。 (1)一般式[7]の化合物またはその塩を、塩基の存在
下、一般式[11]の有機錫化合物と反応させるか、ま
たは、塩基の存在下または不存在下、パラジウム化合物
の存在下、一般式[10]の有機錫化合物と反応させる
ことにより、一般式[12]の化合物またはその塩を得
ることができる。一般式[10]または[11]の有機
錫化合物としては、たとえば、ビス(トリメチル錫)、
ビス(トリブチル錫)、塩化トリメチル錫、臭化トリブ
チル錫、塩化トリブチル錫などが挙げられ、その使用量
は、一般式[7]の化合物またはその塩に対して、0.9
倍モル以上である。この反応に用いられる溶媒として
は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれば特に限定さ
れないが、たとえば、ジエチルエ−テル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンおよびジグライムなどのエーテル
類;クロロホルムおよびジクロロエタンなどのハロゲン
化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,
N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ヘキサンお
よびシクロヘキサンなどの炭化水素類;ベンゼン、トル
エンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;酢酸エチ
ルなどのエステル類;アセトンおよびメチルエチルケト
ンなどのケトン類;アセトニトリルおよびプロピルニト
リルなどのニトリル類;ジメチルスルホキシド;スルホ
ラン;1,3−ジメチルイミダゾリジノン;並びにヘキ
サメチルリン酸トリアミドなどが挙げられ、これらの溶
媒を一つまたは二つ以上混合して使用してもよい。この
反応で用いられる塩基としては、たとえば、n-ブチルリ
チウム、tert−ブチルリチウム、リチウムビストリメチ
ルシリルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチ
ウムヘキサメチルジシリルアミド、水素化ナトリウム、
ナトリウム、リチウム、水酸化アルカリ、炭酸アルカ
リ、トリエチルアミン、テトラメチルグアニジン、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンなど
が挙げられ、その使用量は、一般式[7]の化合物また
はその塩に対して、0.5〜2倍モルである。パラジウム
化合物としては、テトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム(0)、ビス(ジベンジリデン−アセト
ニル)パラジウム(0)、塩化ビス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(ベン
ゾニトリル)パラジウム(II)などが挙げられ、その使
用量は、一般式[7]の化合物またはその塩に対して、
0.001〜0.1倍モルである。この反応は、通常、−78〜10
0℃で、5分〜10時間実施すればよい。
【0031】(2)一般式[12]の化合物またはその塩
を、パラジウム化合物の存在下、ハロゲン化金属の存在
下または不存在下並びにパラジウムの配位子の存在下ま
たは不存在下、一般式[13]の化合物またはその塩と
反応させることにより、一般式[9b]の化合物または
その塩を得ることができる。一般式[13]の化合物ま
たはその塩の使用量は、一般式[12]の化合物または
その塩に対して、0.9倍モル以上である。パラジウム化
合物としては、方法1(1)で説明したと同様のパラジウ
ム化合物が挙げられ、その使用量は、一般式[12]の
化合物またはその塩に対して、0.001〜0.1倍モルであ
る。この反応で必要に応じて用いられるハロゲン化金属
としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウ
ム、塩化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化マグネシ
ウム、臭化マグネシム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化水銀
並びにホウ素、アルミニウムおよびカドミウムなどのハ
ロゲン化物が挙げられ、その使用量は、一般式[12]
の化合物またはその塩に対して、0.9倍モル以上であ
る。この反応で必要に応じて用いられるパラジウムの配
位子としては、トリフェニルホスフィン、トリ−(2−
フリルホスフィン)、トリ−(2−チエニルホスフィ
ン)、ジフェニルメチルホスフィン並びにトリブチルホ
スフィンなどが挙げられ、その使用量は、一般式[1
2]の化合物またはその塩に対して、0.001〜0.1倍モル
である。この反応に用いられる溶媒としては、方法1
(1)で説明したと同様の溶媒が挙げられる。反応温度お
よび反応時間は、使用する原料および溶媒などに応じて
適宜選択でき特に限定されないが、通常、室温〜200℃
で、5分〜50時間実施すればよい。
【0032】(3)一般式[7]の化合物またはその塩
を、パラジウム化合物の存在下、ハロゲン化金属の存在
下または不存在下並びにパラジウムの配位子の存在下ま
たは不存在下、一般式[8]の化合物と反応させること
により、一般式[9a]の化合物またはその塩を得るこ
とができる。一般式[8]の化合物の使用量は、一般式
[7]の化合物またはその塩に対して、等モル以上であ
る。この反応は、方法1(2)で説明したと同様に実施す
ることができる。
【0033】(4)一般式[9a]の化合物もしくはその塩
または一般式[9b]の化合物もしくはその塩を、溶媒
の存在下または不存在下ならびに銅粉などの存在下また
は不存在下、脱炭酸反応に付すことにより、それぞれ、
一般式[3a]の化合物もしくはその塩または一般式
[3b]の化合物もしくはその塩を得ることができる。
脱炭酸反応における溶媒としては、反応に悪影響を及ぼ
さない溶媒であれば特に限定されないが、たとえば、
水;テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびジグライム
などのエーテル類;クロロホルムおよびジクロロエタン
などのハロゲン化炭化水素類;エタノール、ブタノー
ル、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコールおよびトリエチレングリコールなどのア
ルコ−ル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムア
ミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類;シクロヘキサンなどの炭化水素類;ベンゼン、トル
エンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロ
ベンゼンなどの芳香族ハロゲン化炭化水素類;酢酸ブチ
ルなどのエステル類;メチルエチルケトンおよびメチル
イソブチルケトンなどのケトン類;ギ酸および酢酸など
の有機カルボン酸類;プロピルニトリルなどのニトリル
類;ジメチルスルホキシド;スルホラン;1,3−ジメ
チルイミダゾリジノン;ヘキサメチルリン酸トリアミ
ド;キノリン並びにピリジン、ルチジンおよびコリジン
などのピリジン類などが挙げられ、これらの溶媒を一つ
または二つ以上混合して使用してもよい。反応温度およ
び反応時間は、使用する原料および溶媒などに応じて適
宜選択でき、特に限定されないが、通常、100〜300℃
で、5分〜5時間実施すればよい。
【0034】方法2 原料化合物である一般式[14]の化合物またはその塩
は、公知方法またはそれらに準じた方法に従って製造す
ることができるが、具体的には、ジャーナル・ヘテロサ
イクリック・ケミストリー[J.Heterocyclic Chem.]第
11卷、第355〜361頁(1974年)に記載の方法またはそれに
準じた方法に従って得ることが出来る。 (1)一般式[14]の化合物またはその塩を、ウィティ
ヒ(Wittig)反応などのオレフィン生成反応を用いること
により、一般式[3c]の化合物またはその塩を得るこ
とが出来る。また、一般式[3c]の化合物またはその
塩は、一般式[14]の化合物またはその塩を、レフォ
ルマトスキー(Reformatsky)反応またはクライゼン(Clai
sen)縮合などの反応に付し、ついで、脱水反応に付すこ
とにより得ることもできる。
【0035】(2)一般式[3c]の化合物またはその塩
を、塩基の存在下または不存在下、トリメチルスルホキ
ソニウム ヨ−ジドまたは(ジメチルアミノ)メチルフ
ェニルオキソスルフォニウム フロロボーレートなどの
硫黄イリド化試剤による閉環反応、リンイリド化試剤に
よる閉環反応またはシモンズ−スミス(Simmons-Smit
h)反応などを利用して、一般式[3d]の化合物または
その塩を得ることができる。必要に応じて用いられる塩
基および硫黄イリド化試剤またはリンイリド化試剤の使
用量は、一般式[3c]の化合物またはその塩に対し
て、それぞれ0.8〜5倍モルまたは等倍モル以上であ
る。また、一般式[3d]の化合物またはその塩は、一
般式[9c]の化合物またはその塩を、前述の閉環反応
に付した後、通常用いられる加水分解反応に付し、つい
で、方法1(4)で説明した脱炭酸反応に付すことにより
得ることもできる。
【0036】(3)一般式[3d]の化合物またはその塩
を、加水分解、アシル化反応、置換反応、付加反応、転
位反応、酸化反応および還元反応などの通常の方法を適
宜用いることにより、R8または/およびR9が変換され
た一般式[3d]の化合物またはその塩に導くことがで
きる。
【0037】方法3 (1)一般式[7]の化合物またはその塩に塩基を作用さ
せた後、一般式[15]の化合物と反応させることによ
り、一般式[16]の化合物またはその塩を得ることが
できる。一般式[15]の化合物の使用量は、一般式
[7]の化合物またはその塩に対して、0.9〜10倍モル
である。この反応に用いられる溶媒としては、方法1
(1)で説明したと同様のものが挙げられる。この反応で
用いられる塩基としては、方法1(1)で説明したと同様
のものが挙げられ、その使用量は、一般式[7]の化合
物またはその塩に対して、0.9倍モル〜2倍モルであ
る。また、この反応は、通常、−78〜100℃で、5分〜1
0時間実施すればよい。
【0038】(2)一般式[16]の化合物またはその塩
を、通常用いられる脱離反応に付すことにより、一般式
[17]の化合物またはその塩を得ることができる。 (3)一般式[16]の化合物またはその塩並びに一般式
[17]の化合物またはその塩を、通常用いられる還元
反応に付すことにより、一般式[18]の化合物または
その塩を得ることができる。 (4)一般式[7]の化合物またはその塩に、塩基を作用
させた後、一般式[15a]の化合物を反応させること
により、一般式[19]の化合物またはその塩を得るこ
とができる。この反応は、方法3(1)で説明したと同様
にして実施することができる。
【0039】(5)一般式[19]の化合物またはその塩
を、水の存在下、酸の存在下または不存在下、異性化反
応を行い、一般式[20]の化合物またはその塩を得る
ことができる。この反応で使用される水の使用量は、一
般式[19]の化合物またはその塩に対して、0.01倍モ
ル以上、好ましくは等モル以上である。この反応で必要
に応じて使用される酸としては、たとえば、塩酸、臭化
水素酸、ヨウ化水素酸および硫酸などの鉱酸;ギ酸、酢
酸およびトリフルオロ酢酸などの有機カルボン酸類;メ
タンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸およびメシチレ
ンスルホン酸などの有機スルホン酸類;リン酸;リン酸
二水素カリウムなどのリン酸金属塩類;過塩素酸;ホウ
フッ化水素酸並びに塩化亜鉛、塩化アルミニウム、三フ
ッ化ホウ素などのルイス酸類などが挙げられ、その使用
量は、一般式[19]の化合物またはその塩に対して、
0.001倍モル以上である。この反応で用いられる溶媒と
しては、製造法1で説明したと同様のものが挙げられ
る。また、この反応は、通常、−20〜100℃で、5分〜1
0時間実施すればよい。
【0040】(6)一般式[19]の化合物またはその塩
を、酸の存在下または不存在下、種々の求核性反応試剤
と反応させ、一般式[21]の化合物またはその塩を得
ることができる。この反応で使用される各種求核試剤の
使用量は、一般式[19]の化合物またはその塩に対し
て、等モル以上である。この反応で必要に応じて使用さ
れる酸としては、方法3(5)で、また、溶媒としては、
製造法1で説明したと同様のものが挙げられる。また、
反応温度および反応時間は、使用する反応試剤および溶
媒などに応じて適宜選択でき、特に限定されないが、通
常、−50〜200℃で、5分〜20時間実施すればよい。
【0041】(7)一般式[18]の化合物もしくはその
塩または一般式[21]の化合物もしくはその塩を、方
法1(4)で説明したと同様の脱炭酸反応に付すことによ
り、一般式[3e]の化合物もしくはその塩または一般
式[3f]の化合物もしくはその塩を得ることができ
る。
【0042】方法4 (1)一般式[22]の化合物またはその塩に、塩基を作
用させた後、一般式[23]の化合物もしくはその塩ま
たはその反応性誘導体を反応させることにより、一般式
[25]の化合物またはその塩を得ることができる。一
般式[23]の化合物もしくはその塩またはその反応性
誘導体としては、一般式[5]の化合物もしくはその塩
またはその反応性誘導体で説明したと同様のものが挙げ
られる。この反応は、方法3(1)で説明したと同様の方
法で行うことができる。また、一般式[25]の化合物
またはその塩は、一般式[22]の化合物またはその塩
に、塩基を作用させた後、一般式[24]の化合物を反
応させた後、通常知られた酸化反応に付すことによって
も得ることができる。
【0043】(2)一般式[25]の化合物またはその塩
を、塩基の存在下または不存在下、一般式[26]の化
合物またはその塩と反応させることにより、一般式[2
7]の化合物またはその塩を得ることができる。一般式
[26]の化合物またはその塩の使用量は、一般式[2
5]の化合物またはその塩に対して、0.9倍モル以上で
ある。この反応に用いられる溶媒としては、製造法1で
説明したと同様のものが挙げられる。この反応で必要に
応じて用いられる塩基としては、たとえば、水酸化アル
カリ、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリ、ナトリウム
メトキシド、カリウム tert-ブトキシド、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノ
ピリジン、N−メチルモルホリン、ピリジン、2,6−
ルチジン、n-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、
リチウムビストリメチルシリルアミド、リチウムジイソ
プロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシリルアミ
ド、水素化ナトリウム、ナトリウム、リチウム、トリエ
チルアミン、テトラメチルグアニジン、1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジア
ザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンまたはメチルマグ
ネシウムブロミドなどが挙げられ、その使用量は、一般
式[25]の化合物またはその塩に対して、0.9倍モル
〜5倍モルである。また、この反応は、通常、−30〜20
0℃で、5分〜10時間実施すればよい。
【0044】(3)一般式[27]の化合物またはその塩
を、塩基を用いて閉環させることにより、一般式[2
9]の化合物またはその塩を得ることができる。この反
応に用いられる溶媒および塩基としては、方法4(2)で
説明したと同様のものが挙げられるが、塩基の使用量
は、一般式[27]の化合物またはその塩に対して、0.
1〜1倍モルである。この反応は、通常、−30〜200℃
で、5分〜10時間実施すればよい。また、一般式[2
9]の化合物またはその塩は、一般式[25]の化合物
またはその塩を、過剰量の塩基を用い、一般式[26]
の化合物またはその塩と反応させることにより、一般式
[27]の化合物またはその塩を単離することなく直接
得ることができる。さらに、一般式[29]の化合物ま
たはその塩は、上記と同様に塩基を用いて閉環させるこ
とにより、一般式[28]の化合物またはその塩を得た
後、通常の脱水反応に付すことにより得ることもでき
る。 (4)一般式[29]の化合物またはその塩を、方法1(4)
で説明したと同様の脱炭酸反応に付すことにより、一般
式[3g]の化合物またはその塩を得ることができる。
【0045】以上、説明した本発明化合物の製造法およ
び原料化合物の製造法において、反応部位以外に、アミ
ノ基、イミノ基、アミジノ基、ヒドロキシル基、カルボ
キシル基およびメルカプト基などの活性基を有する場
合、予めこれらの基を常法にて保護しておき、反応後に
常法にて脱離してもよい。また、反応終了後、反応目的
物は単離することなく、そのままつぎの反応に用いるこ
ともでき、また、抽出、晶出、再結晶およびカラム分離
などの常法にしたがって単離精製することができる。
【0046】本発明化合物を医薬として用いる場合、通
常製剤化に使用される賦形剤、通常の医薬担体および希
釈剤などの製剤補助剤を適宜混合してもよく、これら
は、常法にしたがって、錠剤、軟もしくは硬カプセル
剤、散剤、シロップ剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、
液剤、粉体製剤、坐剤、軟膏剤または皮下、筋肉、静脈
内もしくは点滴注射剤などの形態で経口または非経口投
与することができる。また、投与方法、投与量および投
与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選
択することができ、通常成人に対しては、経口または非
経口(たとえば、注射、点滴または直腸部位への投与な
ど)投与により、1日当り0.1〜100mg/kgを1回から数
回に分割して投与すればよい。
【0047】つぎに、本発明の代表的化合物の抗菌作用
について説明する。 試験方法 日本化学療法学会標準法[ケモテラピー(CHEMOTHERAPY)
第29巻、第1号、第76〜79頁(1981年)]に準じ、増殖用
培地で一夜培養した試験菌を106cells/mlに調製し、そ
の1白金耳を、薬剤を含むハート インフュージョン
アガー(Heart Infusion agar) 培地(栄研化学社製)に
接種し、37℃で20時間培養した後、菌の発育の 有無を
観察し、菌の発育が阻止された最小濃度をもってMIC(μ
g/ml)とした。その結果を、表1および表2に示す。な
お、表1および表2中の菌株の記号は、つぎの意味を示
す。 菌株1:黄色ブドウ球菌(S.aureus)FDA209P 菌株2:黄色ブドウ球菌(S.aureus)F-137(β−ラクタマー
ゼ産生菌) 菌株3:黄色ブドウ球菌(S.aureus)F-597(メチシリン耐性
黄色ブドウ球菌) 菌株4:大腸菌(E.coli)NIHJ JC-2 菌株5:緑膿菌(P.aeruginosa)IFO3445
【0048】
【表1】 MIC(μg/ml) ──────────────────────────────────── 被検化合物(実施例番号) ───────────────────────────────── 70 71 75 76 81 85 90 91 ──────────────────────────────────── 菌株1 0.39 ≦0.1 0.39 0.39 0.2 0.2 0.78 0.2 菌株2 0.78 0.39 0.78 1.56 0.78 0.78 1.56 0.78 菌株3 12.5 6.25 6.25 6.25 6.25 3.13 12.5 3.13 菌株4 ≦0.1 0.2 ≦0.1 ≦0.1 ≦0.1 ≦0.1 ≦0.1 ≦0.1 菌株5 6.25 6.25 3.13 6.25 1.56 3.13 3.13 3.13 ────────────────────────────────────
【0049】
【表2】 MIC(μg/ml) ──────────────────────────────────── 被検化合物(実施例番号) ───────────────────────────────── 94 122 124 125 132 ──────────────────────────────────── 菌株1 0.2 0.2 0.39 0.39 0.2 菌株2 0.39 0.78 0.78 0.78 0.78 菌株3 3.13 3.13 3.13 3.13 6.25 菌株4 ≦0.1 ≦0.1 ≦0.1 ≦0.1 ≦0.1 菌株5 3.13 3.13 6.25 3.13 3.13 ────────────────────────────────────
【0050】以上の試験結果から、本発明の一般式
[1]の化合物は、広範囲な抗菌スペクトルを有し、特
にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌を含むグラム陽性菌に
対して強い抗菌活性を発揮することが容易に理解でき
る。
【0051】
【発明の効果】したがって、本発明化合物は、抗菌剤と
して極めて有用な化合物であることが明らかである。
【0052】
【実施例】つぎに、本発明化合物の製造法を、具体的に
参考例および実施例を挙げて説明するが、本発明は、こ
れらに限定されるものではない。なお、カラムクロマト
グラフィーにおける担体は、キーゼルゲル60、ア―ト.7
734(Kieselgel 60、Art.7734)(メルク社製)を、さらに
逆相カラムクロマトグラフィーにおける担体は、LC-SOR
B SP-B-ODS 100G(ケムコ社製)を、 それぞれ用いた。
また、溶離液における混合比は、すべて容量比である。
また、以下に使用される略号は、それぞれ、つぎの意味
を有する。 Boc:tert-ブトキシカルボニル基、 Tr:トリフェニルメチル基、 PMB:p-メトキシベンジル基 Ac:アセチル基 また、IRの波数は、カルボニルの吸収を示す。
【0053】参考例1 (1)水素化ナトリウム(純度60%)1.3gをテトラヒドロフ
ラン30mlに懸濁させ、これに氷冷下、ジエチルホスホノ
酢酸エチル6.48mlを10分間を要して滴下する。室温で20
分間撹拌後、氷冷下に3−ホルミルチエノ[2,3−
b]ピリジン4.4gおよびテトラヒドロフラン20mlの溶液
を10分間を要して滴下し、さらに室温で30分間撹拌す
る。反応混合物に氷水50mlおよび酢酸エチル50mlを投入
後、有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄す
る。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留
去する。得られた残留物にジイソプロピルエーテル20ml
を加え、析出晶を濾取すれば、3−[(E)−2−エト
キシカルボニルビニル]チエノ[2,3−b]ピリジン
5.65gを得る。 IR(KBr)cm-1;1705 NMR(CDCl3)δ値;1.36(3H,t,J=7Hz),4.30(2H,q,J=7Hz),
6.49(1H,d,J=15Hz),7.36(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.82(1H,
s),7.86(1H,d,J=15Hz),8.26(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.61
(1H,dd,J=2Hz,J=4Hz)
【0054】(2)水素化ナトリウム(純度60%)0.51gを
ジメチルスルホキシド25mlに懸濁させ、これに10〜20℃
でトリメチルスルホキソニウムヨージド2.83gを10分間
を要して添加した後、室温で30分間攪拌する。ついで、
氷冷下に3−[(E)−2−エトキシカルボニルビニ
ル]チエノ[2,3−b]ピリジン2.5gおよびジメチル
スルホキシド10mlの溶液を5分間を要して滴下した後、
室温で30分間反応させる。反応混合物を氷水50mlで希釈
し、酢酸エチル50mlで抽出した後、水および飽和食塩水
で順次洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマト
グラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=10:1)で精
製すれば、3−(2−エトキシカルボニルシクロプロパ
ン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン1.07gを得
る。 IR(KBr)cm-1;1725 NMR(CDCl3)δ値;1.31(3H,t,J=7Hz),1.30-2.08(3H,m),
2.50-2.86(1H,m),4.23(2H,q,J=7Hz),7.13(1H,s),7.32(1
H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.12(1 H,dd,J=2
Hz,J=8Hz),8.58(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0055】参考例2 3−(2−エトキシカルボニルシクロプロパン−1−イ
ル)チエノ[2,3−b]ピリジン1.0gをエタノール10m
lに溶解させ、この溶液に室温で2N水酸化ナトリウム水
溶液3.0mlを加え、同温度でさらに2時間攪拌する。つ
いで、2N塩酸3.0mlを加えた後、減圧下に溶媒を約1/2量
まで濃縮する。析出晶を濾取し、水洗後、乾燥すれば、
3−(2−カルボキシシクロプロパン−1−イル)チエ
ノ[2,3−b]ピリジン0.83gを得る。 IR(KBr)cm-1;1670 NMR(DMSO-d6)δ値;1.21-2.06(3H,m),2.52-2.84(1H,m),
7.20(1H,s),7.39(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.21(1H,dd,J=2H
z,J=8Hz),8.57(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0056】参考例3 窒素雰囲気下、無水ジエチルエーテル50mlを−70 ℃に
冷却し、n-ブチルリチウムの1.62Nヘキサン溶液5.3mlを
加え、ついで、3−ブロモチエノ[2,3−b]ピリジ
ン1.67gおよびジエチルエーテル20mlの溶液を同温度で
5分間を要して滴下する。10分間攪拌後、同温度でN−
tert−ブトキシカルボニル−3−ピロリジノン2.17gを
一度に加え、徐々に−20℃まで昇温し、10分間攪拌す
る。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを加
えた後、有機層を分取し、水層をさらに酢酸エチル30ml
で抽出する。抽出液を先に分取した有機層と合わせ、水
20mlを加え、6N塩酸でpH0.5に調整後、水層を分取す
る。水層を酢酸エチル20mlで洗浄後、酢酸エチル30mlを
加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.5に調整
し、有機層を分取する。分取した有機層を水20mlおよび
飽和食塩水20mlで順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物を
カラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチ
ル=2:1)で精製すれば、3−(1−tert−ブトキシカル
ボニル−3−ヒドロキシピロリジン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.95gを得る。 IR(KBr)cm-1;1675 NMR(CDCl3)δ値;1.45(9H,s),1.80-2.60(2H,m),3.30-
4.20(5H,m),7.30(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.43(1H,s),8.36
-8.54(2H,m)
【0057】同様にして、つぎの化合物を得る。 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ
ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1690 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−カルバモイ
ル−3−ヒドロキシピロリジン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1705,1675 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−N,N−ジ
メチルカルバモイル−3−ヒドロキシピロリジン−3−
イル)チエノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1700,1630 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メトキシカ
ルボニル−3−ヒドロキシピロリジン−3−イル)チエ
ノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1755,1700 3−(1−ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)チエ
ノ[2,3−b]ピリジン 3−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒド
ロキシシクロヘキシル)チエノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1685 3−[1−tert−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ
−5−(1−ピロリジニルカルボニル)ピロリジン−3
−イル]チエノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1700
【0058】参考例4 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ
ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン
2.9g、ピリジン3.5mlおよび塩化メチレン50mlの混合液
に、氷冷下、塩化チオニル1.27mlおよび塩化メチレン5
mlの溶液を5分間を要して滴下する。同温度で30分間攪
拌した後、水30mlを加え、有機層を分取する。分取した
有機層を水20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル
=5:1)で精製すれば、3−(1−tert−ブトキシカルボ
ニル−4−クロロピペリジン−4−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジン2.1gを得る。 IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.50(9H,s),2.03-2.65(4H,m),3.15-3.
65(2H,m),3.95-4.35(2H,m),7.30(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),
7.43(1H,s),8.48(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=2H
z,J=5Hz) 同様にして、つぎの化合物を得る。 3−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロ
ロシクロヘキシル)チエノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1700 NMR(CDCl3)δ値;1.47(9H,s),1.80-2.75(9H,m),4.70(1
H,m),7.15-7.55(2H,m),8.90-9.10(2H,m)
【0059】参考例5 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ
ピロリジン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン
3.1gをN,N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解させ、
この溶液に氷冷下、トリエチルアミン5.4mlを加え、つ
いで、メタンスルホニルクロリド1.66mlを5分間を要し
て滴下する。室温で1時間攪拌した後、反応混合物を水5
0mlおよび酢酸エチル50mlの混合液に投入する。飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液でpH7.5に調整後、有機層を分
取する。水層をさらに酢酸エチル20mlで抽出し、抽出液
を先に分取した有機層と合わせ、水30mlおよび飽和食塩
水30mlで順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
る。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムク
ロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)で精製すれば、3−(1−tert−ブトキシカルボニ
ル−2−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジン(化合物I)0.2gおよび3−(1−tert−ブトキ
シカルボニル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジン(化合物II)1.05gを得る。 化合物I IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.55(9H,s),3.09(2H,d,J=9Hz),3.90
(2H,d,J=9Hz),7.16(1H, s),7.28(1
H,s),7.36(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.28(1H,dd,J=2
Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz) 化合物II IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.53(9H,s),4.56(4H,s),6.21(1H,
m),7.35(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.39(1H,s),8.30(1H,dd,J
=2Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0060】同様にして、つぎの化合物を得る。 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−1,2,5,6
−テトラヒドロピリジン−4−イル)チエノ[2,3−
b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1695 NMR(CDCl3)δ値;1.52(9H,s),2.40-2.75(2H,m),3.70(2
H,t,J=6Hz),4.07-4.20(2H,m),6.04(1H,m),7.30(1H,dd,J
=5Hz,J=8Hz),7.34(1H,s),8.20(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.5
8(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz) 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−カルバモイ
ル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジン IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.52(9H,s),4.60-4.80(2H,m),5.20(1
H,m),6.10(2H,bs),6.30(1H,m),7.35(1H,dd,J=5Hz,J=8H
z),7.45(1H,s),8.20(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.62(1H,dd,J
=2Hz,J=5Hz) 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−N,N−ジ
メチルカルバモイル−3−ピロリン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1700,1655 NMR(CDCl3)δ値;1.54(9H,s),3.05(3H,s),3.28(3H,s),
4.60-4.75(2H,m),5.60(1H,m),6.10(1H,s),7.20-7.55(2
H,m),8.27(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.70(1H,dd,J=2Hz,J=5H
z) 3−(1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3
−b]ピリジン NMR(CDCl3)δ値;1.75-2.40(2H,m),2.45-3.05(4H,m),6.
24(1H,m),7.31(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.37(1H,s),8.33(1
H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.55(1H,dd,J=1Hz,J=5Hz) 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メトキシカ
ルボニル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−
b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1750,1700 NMR(CDCl3)δ値;1.45(9H,s),3.80(3H,s),4.58-4.80(2
H,m),5.23(1H,m),6.17(1H,m),7.31(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz)
7.46(1H,s),8.25(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=2H
z,J=5Hz) 3−[1−tert−ブトキシカルボニル−5−(1−ピロ
リジニルカルボニル)−3−ピロリン−3−イル]チエ
ノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1700,1650 NMR(CDCl3)δ値;1.50(9H,s),1.79-2.15(4H,m),3.40-3.
75(4H,m),4.73(2H,m),5.40(1H,m),6.12(1H,m),7.30(1H,
dd,J=5Hz,J=8Hz)7.51(1H,s),8.32(1H,d,J=2Hz,J=8Hz),
8.61(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0061】参考例6 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−3−ピロリン−
3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.8gをエタノ
ール30mlに懸濁させ、5%パラジウム−炭素0.4gを加
え、40℃で5時間水素添加する。反応終了後、5%パラ
ジウム−炭素を濾去し、減圧下に溶媒を留去し、得られ
た残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサ
ン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、3−(1−tert−
ブトキシカルボニルピロリジン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.2gを得る。 IR(KBr)cm-1;1695 NMR(CDCl3)δ値;1.49(9H,s),2.20-2.55(2H,m),3.40-
4.25(5H,m),7.25(1H,s) ,7.35(1H,d
d,J=5Hz,J=8Hz),8.07(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.60
(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0062】同様にして、つぎの化合物を得る。 3−(4−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−
イル)チエノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1690 NMR(CDCl3)δ値;1.50(9H,s),1.70-2.15(4H,m),2.65-3.
20(3H,m),4.12-4.50(2H,m),7.20(1H,s),7.27(1H,dd,J=5
Hz,J=8Hz),8.07(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.55(1H,dd,J=2H
z,J=5Hz) 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−2−N,N−ジ
メチルカルバモイルピロリジン−4−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1695,1655 NMR(CDCl3)δ値;1.47(9H,s),1.90-2.80(2H,m),3.02(3
H,s),3.15(3H,s),3.49-4.30(3H,m),4.80(1H,m),7.20-7.
41(2H,m),8.15(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.57(1H,dd,J=2Hz,
J=5Hz)
【0063】参考例7 (1) 乾燥窒素気流下、ジエチルエーテル70mlにn-ブチル
リチウムの1.6Nヘキサン溶液21mlを加え、−70℃に冷却
し、これに3−ブロモチエノ[2,3−b]ピリジン6.5
0gおよびジエチルエーテル33mlの溶液を10分間を要して
滴下する。同温度で30分間攪拌後、2−シクロペンテン
−1−オン12mlを一度に加え、さらに30分間攪拌する。
反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液30mlを加えた
後、酢酸エチル30ml、テトラヒドロフラン30mlおよび水
50mlを加え、有機層を分取する。分取した有機層を水お
よび飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=
3:1)で精製すれば、3−(1−ヒドロキシ−2−シク
ロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン
3.75gを得る。 NMR(CDCl3)δ値;2.30-2.80(4H,m),2.70(1H,s),5.90-6.
30(2H,m),7.22(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.35(1H,s),8.28(1
H,d,J=8Hz),8.48(1H,d,J=5Hz)
【0064】(2) 3−(1−ヒドロキシ−2−シクロペ
ンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン3.75g
をテトラヒドロフラン50mlおよび水7mlに溶解させ、こ
の溶液に氷冷下、p-トルエンスルホン酸・1水和物0.24
gを加え、同温度で1時間攪拌する。反応混合物に塩化
メチレン50mlおよび水50mlを加え、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液でpH7に調整する。有機層を分取し、水およ
び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラム
クロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=1:
1)で精製すれば、3−(3−ヒドロキシ−1−シクロ
ペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン2.6
0gを得る。 NMR(CDCl3)δ値;2.30-3.10(5H,m),5.12(1H,m),6.31(1
H,m),7.31(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.42(1H,s),8.33(1H,d,
J=8Hz),8.56(1H,d,J=5Hz)
【0065】参考例8 (1) 3−(3−ヒドロキシ−1−シクロペンテン−1−
イル)チエノ[2,3−b]ピリジン2.50gをテトラヒド
ロラン25mlに溶解させ、この溶液にフタルイミド2.54g
およびトリフェニルホスフィン4.53gを加え、アゾジカ
ルボン酸ジエチル2.30mlおよびテトラヒドロフラン5ml
の溶液を20℃で滴下する。室温で一夜放置した後、減圧
下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=3:1)で精製
すれば、3−[3−(1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキ
ソ−2H−イソインドール−2−イル)−1−シクロペ
ンテン−1−イル]チエノ[2,3−b]ピリジン1.60g
を得る。 IR(KBr) cm-1;1770,1705 NMR(DMSO-d6)δ値;2.20-3.20(4H,m),5.50(1H,m),6.36
(1H,s),7.46(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.84(4H,s),7.91(1H,
s),8.51(1H,d,J=8Hz),8.59(1H,d,J=4Hz)
【0066】(2) 3−[3−(1,3−ジヒドロ−1,3
−ジオキソ−2H−イソインドール−2−イル)−1−
シクロペンテン−1−イル]チエノ[2,3−b]ピリ
ジン1.60gをエタノール40mlおよびテトラヒドロフラン5
0mlに溶解させ、この溶液に氷冷下、ヒドラジン・1水
和物0.55mlおよびエタノール3mlの溶液を滴下し、室温
で一夜静置する。反応終了後、水およびジエチルエーテ
ルを加え、6N塩酸でpH1.5に調整する。水層を分取した
後、2N水酸化ナトリウム水溶液でpH11に調整し、クロロ
ホルムで3回抽出する。分取したクロロホルム層を合わ
せ、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留
物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;塩化メチレン:
メタノール=4:1)で精製すれば、3−(3−アミノ−1
−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジン0.52 gを得る。 NMR(CDCl3)δ値;1.86(2H,s),2.30-3.10(4H,m),4.25(1
H,m),6.23(1H,s),7.35(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.39(1H,
s),8.38(1H,d,J=8Hz),8.59(1H,d,J=4Hz)
【0067】(3) 3−(3−アミノ−1−シクロペンテ
ン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.50gを塩
化メチレン10mlに溶解させ、この溶液に氷冷下、ジ炭酸
ジ−tert-ブチル0.55gを加え、1時間攪拌する。反応混
合物に水10mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
pH7に調整後、有機層を分取する。分取した有機層を水
および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物
にジイソプロピルエーテル3mlを加え、析出晶を濾取す
れば、3−(3−tert-ブトキシカルボニルアミノ−1
−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジン0.58 gを得る。 IR(KBr)cm-1;1670 NMR(CDCl3)δ値;1.48(9H,s),2.20-3.10(4H,m),4.84(1
H,m),6.17(1H,m),7.31(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.40(1H,
s),8.32(1H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.57(1H,dd,J=1Hz,J=4Hz)
【0068】参考例9 3−ブロモチエノ[2,3−b]ピリジン0.43gのトルエ
ン溶液4mlにトリブチルシクロプロピルスタンナン0.88
gおよび塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(II)0.007gを加え、5時間加熱還流する。反応混合
物をそのままカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキ
サン:酢酸エチル=4:1)で精製すれば、3−シクロプロ
ピルチエノ[2,3−b]ピリジン0.29gを得る。 NMR (CDCl3) δ値;0.50-1.70(4H,m),1.70-2.30(1H,m),
7.02(1H,s),7.29(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),8.16(1H,d,J=8H
z),8.59(1H,d,J=4Hz)
【0069】同様にして、つぎの化合物を得る。 2−メトキシカルボニル−3−シクロプロピルチエノ
[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1710
【0070】参考例10 乾燥窒素気流下、ジエチルエーテル75mlにn-ブチルリチ
ウムの1.6Nヘキサン溶液26mlを加え、−70℃に冷却し、
3−ブロモチエノ[2,3−b]ピリジン6.50gおよびジ
エチルエーテル75mlの溶液を15分間を要して滴下し、同
温度で30分間攪拌する。ついで、同温度で塩化トリ-n-
ブチル錫9.5mlを添加し、さらに30分間攪拌する。反応
終了後、水50mlおよびヘキサン50mlを加え、6N塩酸でpH
7.0に調整する。有機層を分取し、水および飽和食塩水
で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減
圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマト
グラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製
すれば、3−トリ−n-ブチル(チエノ[2,3−b]ピ
リジン−3−イル)スタンナン9.7gを得る。 NMR (CDCl3) δ値;0.80-1.60(27H,m),7.27(1H,dd,J=5H
z,J=8Hz),7.49(1H,s),8.01(1H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.55(1
H,dd,J=1Hz,J=4Hz)
【0071】参考例11 トリ-n-ブチル(チエノ[2,3−b]ピリジン−3−イ
ル)スタンナン0.80gのトルエン溶液8mlに2−ブロモ
−3−アセトキシチオフェン0.42gおよび塩化ビス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(II)0.021gを加
え、10時間加熱還流する。反応混合物をそのままカラム
クロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=4:
1)で精製すれば、3−(3−アセトキシチオフェン−
2−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.35gを得る。 IR(KBr)cm-1;1755 NMR(CDCl3)δ値;2.12(3H,s),7.01-7.45(3H,m),7.61(1
H,s),8.20(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.62(1H,dd,J=2Hz,J=5H
z)
【0072】参考例12 3−(3−アセトキシチオフェン−2−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.35gをエタノール7mlに溶解さ
せ、この溶液に氷冷下、2.3N水酸化ナトリウム水溶液0.
54mlを加えた後、室温で30分間攪拌する。反応混合物に
塩化メチレン20mlおよび水20mlを加え、6N塩酸でpH7.0
に調整し、有機層を分取する。分取した有機層を水およ
び飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物にジイ
ソプロピルエーテル4mlを加え、析出晶を濾取すれば、
3−(3−ヒドロキシチオフェン−2−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.13gを得る。
【0073】参考例13 2−メトキシカルボニル−3−アミノチエノ[2,3−
b]ピリジン28.2gを47%臭化水素酸420mlに懸濁させ、
これに臭化第一銅3.9gを加え、−20℃で亜硝酸ナトリウ
ム14.6gおよび水45mlの溶液を約15分間を要して滴下す
る。滴下終了後、2時間を要して室温まで攪拌する。反
応混合物を氷水1リットルおよび塩化メチレン500mlに投入
し、炭酸カリウムでpH8に調整後、有機層を分取する。
分取した有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液および
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させた後、減圧下で溶媒を留去する。得られた残留物に
ジイソプロピルエーテル110mlを加え、析出物を濾取す
れば、3−ブロモ−2−メトキシカルボニルチエノ
[2,3−b]ピリジン30.5gを得る。 IR(KBr)cm-1;1735 NMR(CDCl3)δ値;3.99(3H,s),7.43(1H,dd,J=5Hz,J=9H
z),8.25(1H,bd,J=9Hz),8.64-8.88(1H,bs)
【0074】参考例14 乾燥窒素気流下、ジエチルエ−テル5mlにn-ブチルリチ
ウムの1.6Nヘキサン溶液1.6mlを加え、−70℃に冷却
後、3−ブロモチエノ[2,3−b]ピリジン0.52gおよ
びジエチルエーテル5mlの溶液を5分間を要して滴下
し、同温度で30分間攪拌する。ついで、−70℃で、4−
アジド−2−シクロペンテン−1−オン0.60gを添加
し、さらに同温度で30分間攪拌した後、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液5mlを加える。ついで、酢酸エチル10ml、
テトラヒドロフラン5mlおよび水20mlを加えた後、有機
層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、
得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;
ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、3−(4−
アジド−1−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−イ
ル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.30gを得る。 NMR(CDCl3)δ値;2.38(1H,dd,J=5Hz,J=15Hz),2.79(1H,d
d,J=6Hz,J=15Hz),4.10(1H,m),4.40(1H,m),6.12(1H,dd,J
=2Hz,J=6Hz),6.30(1H,dd,J=1Hz,J=6Hz),7.25(1H,dd,J=5
Hz,J=9Hz),8.30(1H,dd,J=1Hz,J=9Hz),8.40(1H,dd,J=1H
z,J=5Hz)
【0075】参考例15 3−(4−アジド−1−ヒドロキシ−2−シクロペンテ
ン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.30gをテ
トラヒドロフラン5mlおよび水0.5mの混合液に溶解さ
せ、p-トルエンスルホン酸・1水和物0.24gを加え、50
℃で3時間攪拌する。反応終了後、酢酸エチル10mlおよ
び水10mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7
に調整する。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順
次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下
に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラ
フィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製すれ
ば、3−(4−アジド−3−ヒドロキシ−1−シクロペ
ンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.17g
を得る。 NMR(CDCl3)δ値;2.80-3.30(3H,m),4.16(1H,m),5.01(1
H,m),6.24(1H,m),7.33(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.44(1H,
s),8.29(1H,dd,J=1Hz,J=5Hz), 8.58
(1H,dd,J=1Hz,J=5Hz)
【0076】参考例16 3−(4−アジド−3−ヒドロキシ−1−シクロペンテ
ン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.16gをメ
タノール3mlに溶解させ、5%パラジウム−炭素0.05gを
加え、水素雰囲気下、室温で1時間攪拌する。パラジウ
ム−炭素を濾去し、濾液を減圧下に溶媒留去する。得ら
れた残留物を塩化メチレン3mlに溶解させ、氷冷下、ジ
炭酸ジ−tert-ブチル0.14gを加え、1時間攪拌する。反
応混合物を塩化メチレン5mlで希釈し、水5mlを加え、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7に調整した後、有
機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下
に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=1:1)で精製す
れば、3−(4−tert-ブトキシカルボニルアミノ−3
−ヒドロキシ−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.18gを得る。 IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.49(9H,s),2.50-3.40(2H,m),3.70-4.
50(2H,m),4.90(1H,m),5.44(1H,m),6.22(1H,m),7.19(1H,
s),7.27(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),8.29(1H,dd,J=2Hz,J=8H
z),8.52(1H,dd,J=2Hz,J=4Hz)
【0077】参考例17 (1) 乾燥窒素気流下、ジエチルエーテル60mlにn-ブチル
リチウムの1.6Nヘキサン溶液41mlを加え、−70℃に冷却
し、3−ブロモチエノ[2,3−b]ピリジン13.4gおよ
びジエチルエーテル70mlの溶液を10分間を要して滴下
し、同温度でさらに20分間攪拌する。ついで、4−アセ
トキシ−2−シクロペンテン−1−オン17.5gを−70℃
で一度に添加し、さらに30分間攪拌する。反応混合物に
飽和塩化アンモニウム水溶液60mlを加え、ついで、酢酸
エチル100mlおよび水50mlを加えた後、有機層を分取す
る。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留
去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、3
−(4−アセトキシ−1−ヒドロキシ−2−シクロペン
テン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン5.13gを
得る。 IR(KBr)cm-1;1730 NMR(CDCl3)δ値;2.07(3H,s),2.37(1H,dd,J=4Hz,J=15H
z),2.90(1H,dd,J=7Hz,J=15Hz),3.20(1H,s),5.64(1H,m),
6.19(1H,dd,J=2Hz,J=6Hz),6.35(1H,d,J=6Hz),7.27(1H,d
d,J=5Hz,J=9Hz),7.31(1H,s),8.30(1H,dd,J=1Hz,J=9Hz),
8.49(1H,dd,J=1Hz,J=5Hz)
【0078】(2) 3−(4−アセトキシ−1−ヒドロキ
シ−2−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−
b]ピリジン6.60g、アジ化ナトリウム4.68gおよびアセ
トニトリル130mlの混合液に15〜20℃で三フッ化ホウ素
・ジエチルエーテル錯体8.85mlを10分間を要して滴下す
る。室温で1.5時間攪拌した後、酢酸エチル100mlおよび
水100mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7
に調整する。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順
次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下
に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラ
フィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製すれ
ば、3−(3−アジド−4−アセトキシ−1−シクロペ
ンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン2.54g
を得る。 IR(KBr)cm-1;1740 NMR(CDCl3)δ値;2.18(3H,s),2.60-3.70(2H,m),4.65(1
H,m),5.47(1H,m),6.22(1H,m),7.37(1H,dd,J=5Hz,J=8H
z),7.50(1H,s),8.32(1H,dd,J =1Hz,J
=8Hz),8.60(1H,dd,J=1Hz,J=5Hz)
【0079】(3) 3−(3−アジド−4−アセトキシ−
1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジン2.53gをエタノール25mlに溶解させ、この溶液
に氷冷下、2.1N水酸化ナトリウム水溶液3.9mlを加え
る。室温で30分間攪拌した後、塩化メチレン30mlおよび
水30mlを加え、6N塩酸でpH7に調整する。有機層を分取
し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた
残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:
酢酸エチル=1:1)で精製すれば、3−(3−アジド−4
−ヒドロキシ−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン1.13gを得る。 NMR(CDCl3)δ値;2.50-3.30(3H,m),4.40-5.80(2H,m),6.
22(1H,m),7.37(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.49(1H,s),8.32(1
H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=1Hz,J=4Hz)
【0080】(4) 3−(3−アジド−4−ヒドロキシ−
1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジン0.23gをメタノール5mlに溶解させ、この溶液
に5%パラジウム−炭素0.05gを加え、水素雰囲気下、室
温で1時間攪拌する。パラジウム−炭素を濾去し、濾液
を減圧下に溶媒留去する。得られた残留物を塩化メチレ
ン5mlに溶解させ、この溶液に氷冷下、ジ炭酸ジ−tert
-ブチル0.21gを加え、1時間攪拌する。水5mlを加え、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7に調整後、有機層
を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下
に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラ
フィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製すれ
ば、3−(3−tert-ブトキシカルボニルアミノ−4−
ヒドロキシ−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.19gを得る。 IR(KBr)cm-1;1690 NMR(CDCl3)δ値;1.47(9H,s),2.50-3.20(2H,m),4.00-4.
90(3H,m),5.30(1H,m),6.03(1H,m),7.29(1H,dd,J=4Hz,J=
8Hz),7.38(1H,s),8.27(1H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.55(1H,d
d,J=1Hz,J=4Hz)
【0081】同様にして、つぎの化合物を得る。 3−(4−アセトキシ−3−tert-ブトキシカルボニル
アミノ−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1740,1685 NMR(CDCl3)δ値;1.47(9H,s),2.11(3H,s),2.55-2.91(1
H,m),3.18-3.63(1H,m),4.80-5.40(3H,m),6.15(1H,m),7.
33(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.41(1H,s),8.30(1H,dd,J=1Hz,
J=8Hz),8.58(1H,dd,J=1Hz,J=4Hz)
【0082】参考例18 (1) 乾燥窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン20mlおよび
n-ブチルリチウムの1.68Nヘキサン溶液1.55mlの溶液に
−70℃で3−ブロモ−2−クロロピリジン0.5gおよびテ
トラヒドロフラン2mlの溶液を5分間を要して滴下す
る。同温度で15分間攪拌した後、シクロプロパンカルボ
ニルクロリド0.28mlを一度に加え、−50℃で15分間攪拌
する。反応混合物を水20mlおよび酢酸エチル20mlの混合
液に投入し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.0に
調整する。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製すれ
ば、2−クロロ−3−(シクロプロピルカルボニル)ピ
リジン0.2gを得る。 IR(KBr)cm-1;1680 NMR(CDCl3)δ値;0.95-1.60(4H,m),2.30-2.85(1H,m),7.
34(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.85(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.49
(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0083】同様にして、つぎの化合物を得る。 2−クロロ−3−(シクロブチルカルボニル)ピリジン IR(KBr)cm-1;1700 NMR(CDCl3)δ値;1.80-2.60(6H,m),3.75-4.30(1H,m),7.
34(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.83(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.46
(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0084】(2) 2−クロロ−3−(シクロプロピルカ
ルボニル)ピリジン90mg、チオグリコ−ル酸メチル0.04
mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド1mlの溶液に、
室温でカリウム tert-ブトキシド60mgを加え、同温度で
30分間撹拌する。反応混合物を酢酸エチル5mlおよび水
5mlで希釈した後、有機層を分取し、水および飽和食塩
水で順次洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥させた
後、減圧下に溶媒を留去すれば、ジアステレオマーの混
合物として、3−シクロプロピル−3−ヒドロキシ−2
−メトキシカルボニル−2,3−ジヒドロチエノ[2,3
−b]ピリジンを得る。このものは、薄層クロマトグラ
フィー(展開液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で2成分存
在する。上部成分および下部成分、それぞれをカラムク
ロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=3:
1)で分離精製し、上部成分30mgおよび下部成分30mgを
得る。 上部成分 IR(KBr)cm-1;1730 NMR(CDCl3)δ値;0.35-0.85(4H,m),1.10-1.70(1H,m),3.
74(3H,s),4.06(1H,bs), 4.30(1H,s),
7.02(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.50(1H,dd,J=2Hz,J=
8Hz),8.31(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz) 下部成分 IR(KBr)cm-1;1740 NMR(CDCl3)δ値;0.35-0.85(4H,m),1.15-1.70(1H,m),3.
45(1H,bs),3.78(3H,s), 4.54(1H,s),
6.99(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.52(1H,dd,J=5Hz,J=
8Hz),8.22(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0085】(3) 3−シクロプロピル−3−ヒドロキシ
−2−メトキシカルボニル−2,3−ジヒドロチエノ
[2,3−b]ピリジン60mgを酢酸エチル2mlに溶解さ
せ、この溶液に濃硫酸0.05mlを加え、10分間加熱還流す
る。反応混合物を酢酸エチル5mlおよび水5mlで希釈し
た後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.0に調整
し、有機層を分取する。分取した有機層を水および飽和
食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
る。減圧下に溶媒を留去すれば、2−メトキシカルボニ
ル−3−シクロプロピルチエノ[2,3−b]ピリジン5
0mgを得る。この化合物の物性は、参考例9で得られた
化合物の物性と一致した。
【0086】同様にして、つぎの化合物を得る。 2−メトキシカルボニル−3−シクロブチルチエノ
[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1710 NMR(CDCl3)δ値;1.90-2.80(6H,m),3.93(3H,s),4.50-4.
95(1H,m),7.33(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.50(1H,dd,J=2Hz,
J=8Hz),8.65(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0087】参考例19 (1) 2−メトキシカルボニル−3−シクロプロピルチエ
ノ[2,3−b]ピリジン130mgをエタノール2.6mlに懸
濁させ、2N水酸化ナトリウム水溶液0.42mlを加えた後、
60℃で30分間攪拌する。反応混合物を室温まで冷却し、
3N塩酸0.29mlを加えた後、酢酸エチル20mlで抽出する。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去すれば、2−カルボ
キシ−3−シクロプロピルチエノ[2,3−b]ピリジ
ン110mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1695
【0088】(2) 2−カルボキシ−3−シクロプロピル
チエノ[2,3−b]ピリジン30mgをジエチレングリコ
ール2mlに懸濁させ、240℃で1時間攪拌する。反応混
合物を室温まで冷却後、水5mlおよび酢酸エチル5mlの
混合液に投入し、有機層を分取する。分取した有機層を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
た後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製すれば、3−シクロプロピルチエノ[2,3
−b]ピリジン8mgを得る。この化合物の物性は、参考
例9で得られた化合物の物性と一致した。
【0089】同様にして、つぎの化合物を得る。 3−シクロブチルチエノ[2,3−b]ピリジン NMR(CDCl3)δ値;1.85-2.70(6H,m),3.48-4.03(1H,m),7.
13(1H,s),7.22(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.91(1H,dd,J=2Hz,
J=8Hz),8.53(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0090】参考例20 (1) 3−アミノチエノ[2,3−b]ピリジン1.0gおよ
び3−ピロリジノール・塩酸塩1.5gをエタノール10mlに
溶解させ、10時間加熱還流する。減圧下に溶媒を留去
し、水20mlおよび酢酸エチル20mlを加え、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液でpH7.0に調整した後、有機層を分取
する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留
去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、3
−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.92gを得る。
【0091】(2) 3−(3−ヒドロキシピロリジン−1
−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.76gをテトラヒ
ドロフラン15mlに溶解させ、この溶液に氷冷下、トリエ
チルアミン0.48mlおよび塩化メタンスルホニル0.87mlを
順次滴下し、同温度で15分間攪拌させる。水15mlおよび
酢酸エチル10mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
でpH7.0に調整後、有機層を分取する。分取した有機層
を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留
物にジイソプロピルエーテル20mlを加えて、濾取すれ
ば、3−(3−メタンスルホニルオキシピロリジン−1
−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.87gを得る。
【0092】(3) 3−(3−メタンスルホニルオキシピ
ロリジン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.8
5gおよびテトラ−n-ブチルアンモニウムアジド0.88gを
アセトニトリル10mlに溶解させ、60-70℃で3時間加熱
還流する。反応混合物を水20mlおよび酢酸エチル20mlの
混合液に投入し、有機層を分取する。分取した有機層を
水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物
をカラムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エ
チル=10:1)で精製すれば、3−(3−アジドピロリジ
ン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.6gを得
る。
【0093】(4) 3−(3−アジドピロリジン−1−イ
ル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.6gをメタノール20m
lに溶解させ、この溶液に5%パラジウム−炭素0.3gを加
え、水素雰囲気下、室温で2時間攪拌する。パラジウム
−炭素を濾去し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残
留物を塩化メチレン10mlに溶解させ、この溶液にジ炭酸
ジ−tert-ブチル0.54gを加え、室温で1時間攪拌する。
水10mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7に
調整後、有機層を分取する。分取した有機層を水および
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=1
0:1)で精製すれば、3−(3−tert-ブトキシカルボニ
ルアミノピロリジン−1−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジン0.74gを得る。 IR(KBr)cm-1;1700 NMR(CDCl3)δ値;1.50(9H,s),1.80-2.50(2H,m),3.16-3.
76(4H,m),4.37(1H,m),5.10(1H,d,J=8Hz),6.18(1H,s),7.
25(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.10(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.50
(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0094】参考例21 3−(4−tert-ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒド
ロキシ−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジン1.8gにピリジン9mlおよび無水酢酸9
mlを加え、室温で3時間攪拌する。減圧下に溶媒を留去
し、得られた残留物に水20mlおよび酢酸エチル20mlを加
え、6N塩酸でpH3に調整し、有機層を分取する。分取し
た有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;トル
エン:酢酸エチル=1:1)で精製すれば、3−(4−tert-
ブトキシカルボニルアミノ−3−アセトキシ−1−シク
ロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン
2.0gを得る。 IR(KBr)cm-1;1730,1685 NMR(CDCl3)δ値;1.47(9H,s),2.11(3H,s),2.50-3.70(3
H,m),5.13(1H,m),5.74(1H,m),6.25(1H,m),7.32(1H,dd,J
=4Hz,J=8Hz),7.49(1H,s),8. 30(1H,d
d,J=1Hz,J=8Hz),8.58(1H,dd,J=1Hz,J=4Hz)
【0095】参考例22 3−(4−tert-ブトキシカルボニルアミノ−3−アセ
トキシ−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジン0.6gをメタノール5mlに溶解させ、40
%パラジウム−炭素(0.2gを加え、水素雰囲気下、60℃で
15時間攪拌する。パラジウム−炭素を濾去し、減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製すれ
ば、3−(4−tert-ブトキシカルボニルアミノ−1−
シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリ
ジン0.06gを得る。 IR(KBr)cm-1;1670 NMR(CDCl3)δ値;1.47(9H,s),2.40-3.50(4H,m),4.45(1
H,m),4.82(1H,m),6.16(1H,m),7.32(1H,dd,J=5Hz,J=8H
z),7.34(1H,s),8.32(1H,dd,J =1Hz,J
=8Hz),8.58(1H,dd,J=1Hz,J=5Hz)
【0096】参考例23 3−(4−tert-ブトキシカルボニルアミノ−3−アセ
トキシ−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジン2.0gを水15mlおよびテトラヒドロフラ
ン35mlに溶解させ、この溶液に5%パラジウム−炭素2.0
gを加え、水素雰囲気下、60℃で25時間攪拌する。パラ
ジウム−炭素を濾去し、減圧下に溶媒を留去し、得られ
た残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、3−(3−tert-ブ
トキシカルボニルアミノシクロペンチル)チエノ[2,
3−b]ピリジン(A)0.18gおよび3−(3−アセト
キシ−4−tert-ブトキシカルボニルアミノシクロペン
チル)チエノ[2,3−b]ピリジン(B)0.4gを得
る。 (A) IR(KBr)cm-1;1670 NMR(CDCl3)δ値;1.45(9H,s),1.50-3.00(6H,m),3.35(1
H,m),4.13(1H,m),4.48(1H,m),7.19(1H,s),7.28(1H,dd,J
=5Hz,J=8Hz),8.02(1H,dd,J =1Hz,J=8
Hz),8.55(1H,dd,J=1Hz,J=5Hz) (B) IR(KBr)cm-1;1700,1635 NMR(CDCl3)δ値;1.47(9H,s),2.11(3H,s),2.50-3.70(5
H,m),5.13(1H,m),5.74(1H,m),6.25(1H,m),7.28(1H,dd,J
=4Hz,J=8Hz),7.49(1H,s),8. 30(1H,d
d,J=1Hz,J=8Hz),8.58(1H,dd,J=1Hz,J=4Hz)
【0097】参考例24 3−(4−tert-ブトキシカルボニルアミノ−1−クロ
ロシクロヘキシル)チエノ[2,3−b]ピリジンを用
いて参考例23と同様にして、3−(4−tert-ブトキ
シカルボニルアミノシクロヘキシル)チエノ[2,3−
b]ピリジンを得る。 IR(KBr)cm-1;1700 NMR(CDCl3)δ値;0.80-3.00(18H,m),3.92(1H,m),4.77(1
H,m),7.26(1H,dd,J=4Hz,J=9Hz),7.29(1H,s),8.02(1H,d
d,J=1Hz,J=9Hz),8.55(1H,dd, J=1Hz,
J=4Hz)
【0098】参考例25 3−(3−tert-ブトキシカルボニルアミノ−4−アセ
トキシシクロペンチル)チエノ[2,3−b]ピリジン
0.36gをエタノール3mlに溶解させ、この溶液に氷冷
下、2.3N水酸化ナトリウム水溶液0.44mlを加え、室温で
30分間攪拌する。ついで、塩化メチレン10mlおよび水10
mlを加え、6N塩酸でpH7に調整する。有機層を分取し、
水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去すれば、3−(3−te
rt-ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシシクロ
ペンチル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.28gを得る。 IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.45(9H,s),1.80-2.90(5H,m),3.30-4.
40(3H,m),5.17(1H,m),7.10-7.40(2H,m),8.02(1H,dd,J=1
Hz,J=8Hz),8.55(1H,dd,J=1Hz,J=4Hz)
【0099】参考例26 3−(1−tert-ブトキシカルボニル−5−メトキシカ
ルボニル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−
b]ピリジン0.27gをテトラヒドロフラン5mlに溶解さ
せ、この溶液に氷冷下、水素化リチウムアルミニウム30
mgを加え、同温度で30分間攪拌する。ついで、50%テト
ラヒドロフラン水溶液10mlを滴下し、不溶物を濾去す
る。濾液に酢酸エチル20mlおよび水10mlを加え、有機層
を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。得られた残留物をカラムクロ
マトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で
精製すれば、3−(1−tert-ブトキシカルボニル−5
−ヒドロキシメチル−3−ピロリン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.18gを得る。 IR(KBr)cm-1;1695 NMR(CDCl3)δ値;1.55(9H,s),3.55(1H,s),3.78-3.93(2
H,m),4.50-4.70(2H,m),4.97(1H,m),6.13(1H,m),7.37(1
H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.43(1H,s),8.31(1H,dd,J=2Hz,J=8H
z),8.36(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0100】参考例27 (1)3−ベンジルオキシシクロブタンカルボン酸7.96
gおよび塩化メチレン80mlの溶液にN,N−ジメチルホ
ルムアミドを触媒量加えた後、0℃で塩化オキサリル3.
7ml を加え、室温まで昇温し1.5時間攪拌する。反応混
合物を0℃まで冷却し、メタノール80mlを加えた後、室
温で15分間攪拌する。反応混合物を氷水300mlおよび塩
化メチレン200mlの混合液に投入し、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液でpH7.0に調整する。有機層を分取し、水
洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒
を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、
3−ベンジルオキシシクロブタンカルボン酸メチルエス
テル8.18gを得る。 IR(neat)cm-1;1730 NMR(CDCl3)δ値;2.10-2.70(4H,m),2.80-3.10(1H,m),3.
65(3H,s),3.90-4.30(1H,m),4.40(2H,s),7.32(5H,s)
【0101】(2)水素化アルミニウムリチウム1.84g
およびテトラヒドロフラン70mlの懸濁液に、−20℃で3
−ベンジルオキシシクロブタンカルボン酸メチルエステ
ル10.71gおよびテトラヒドロフラン30mlの溶液を10分間
を要して滴下する。同温度で30分間攪拌後、反応混合物
を氷水300mlおよびジエチルエーテル300mlの混合液に投
入し、6N塩酸でpH1.0に調整する。有機層を分取し、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
る。減圧下に溶媒を留去すれば、3−ベンジルオキシシ
クロブタンメタノール9.22gを得る。 NMR(CDCl3)δ値;1.55-2.60(6H,m),3.57(2H,d,J=5Hz),
3.80-4.20(1H,m),4.40(2H,s),7.32(5H,s)
【0102】(3)塩化オキサリル4.32mlおよび塩化メ
チレン90mlの溶液に、−75℃でジメチルスルホキシド7.
7mlおよび塩化メチレン15mlの混合溶液を20分間を要し
て滴下し、同温度で15分間攪拌する。ついで、同温度で
3−ベンジルオキシシクロブタンメタノール9.22g およ
び塩化メチレン30mlの溶液を20分間を要して滴下し、さ
らに15分間攪拌する。ついで、同温度でトリエチルアミ
ン25mlを30分間を要して滴下後、さらに同温度で30分間
攪拌する。反応混合物を水300mlおよび塩化メチレン200
mlの混合液に投入し、6N塩酸でpH2.0に調整後、有機層
を分取する。分取した有機層を水洗後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた
残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサ
ン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、3−ベンジルオキ
シシクロブタンカルボキシアルデヒド8.18gをcisおよび
transの混合物として得る。 異性体1 IR(neat)cm-1;1720 NMR(CDCl3)δ値;1.75-2.80(5H,m),3.80-4.30(1H,m),4.
46(2H,s),7.37(5H,s),9.67(1H,d,J=2Hz) 異性体2 IR(neat)cm-1;1720 NMR(CDCl3)δ値;1.80-2.80(4H,m),2.82-3.40(1H,m),3.
80-4.30(1H,m),4.43(2H,s),7.35(5H,s),9.83(1H,d,J=1.
5Hz)
【0103】(4)乾燥窒素気流下、テトラヒドロフラ
ン280mlに−60℃でn-ブチルリチウムの1.6Nヘキサン溶
液25.2mlを加え、ついで3−ブロモ−2−クロロピリジ
ン7.76gおよびテトラヒドロフラン30mlの溶液を15分間
を要して滴下する。同温度で10分間攪拌後、3−ベンジ
ルオキシシクロブタンカルボキシアルデヒド8.18gおよ
びテトラヒドロフラン20mlの溶液を一度に添加し、同温
度でさらに30分間攪拌する。反応液を酢酸エチル200ml
および水200mlの混合液に投入し、6N塩酸でpH6.0に調製
する。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒
を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製すれ
ば、2−クロロ−3−[1−(3−ベンジルオキシシク
ロブタン−1−イル)ヒドロキシメチル]ピリジン9.7g
を得る。 NMR(CDCl3)δ値;1.80-2.80(5H,m),3.60-4.20(1H,m),4.
35(2H,s),4.80-5.10(1H,m),7.10(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),
7.25(5H,s),7.82(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.10(1H,dd,J=2H
z,J=4Hz)
【0104】(5)上記(3)と同様にして、2−クロ
ロ−3−(3−ベンジルオキシシクロブチルカルボニ
ル)ピリジンを得る。 IR(neat)cm-1;1700 NMR(CDCl3)δ値;2.10-2.90(4H,m),3.20-3.60(1H,m),3.
80-4.30(1H,m),4.45(2H,s),7.30(5H,s),7.35(1H,m),7.8
0(1H,m),8.45(1H,m)
【0105】(6)参考例18−(2)および18−
(3)と同様にして、2−メトキシカルボニル−3−
(3−ベンジルオキシシクロブタン−1−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジンを得る。 IR(KBr)cm-1;1735,1720 NMR(CDCl3)δ値;2.40-3.20(4H,m),3.40-3.90(1H,m),3.
90(3H,s),4.00-4.40(1H,m),4.50(2H,s),7.20-7.50(6H,
m),8.62(1H,s),8.72(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0106】(7)参考例19−(1)と同様にして、
2−カルボキシ−3−(3−ベンジルオキシシクロブタ
ン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジンを得る。 IR(KBr)cm-1;1700
【0107】(8)参考例19−(2)と同様にして、
3−(3−ベンジルオキシシクロブタン−1−イル)チ
エノ[2,3−b]ピリジンを得る。 NMR(CDCl3)δ値;2.00-3.20(5H,m),3.90-4.40(1H,m),4.
48(2H,s),7.15-7.45(7H,m),7.95(1H,dd,J=2Hz,J=10Hz),
8.57(1H,dd,J=2Hz,J=4Hz)
【0108】(9)3−(3−ベンジルオキシシクロブ
タン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン2.3g、
98%ギ酸120mlおよびパラジウム黒1.2gの混合溶液を50
℃で2時間水素添加する。反応後、パラジウム黒を濾去
し、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を酢酸エ
チル20mlおよび水20mlの混合液に溶解させ、炭酸水素ナ
トリウムでpH7.0 に調整した後、有機層を分取する。減
圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をメタノール60ml
に溶解させ、2N水酸化ナトリウム水溶液10mlを加えた
後、室温で10分間攪拌する。反応後、減圧下に溶媒を濃
縮し、濃縮液に酢酸エチル20mlおよび水20mlを順次加
え、有機層を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製す
れば、3−(3−ヒドロキシシクロブタン−1−イル)
チエノ[2,3−b]ピリジン1.66gを得る。 NMR(CDCl3)δ値;1.80-3.30(5H,m),3.30-3.80(1H,bs),
4.20-4.80(1H,m),7.13(1H,s),7.25(1H,dd,J=4Hz,J=8H
z),7.90(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz), 8.52
(1H,dd,J=2Hz,J=4Hz)
【0109】(10)3−(3−ヒドロキシシクロブタ
ン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.95gを
ピリジン10mlに溶解させ、これに0℃で塩化メタンスル
ホニル0.41mlを滴下した後、同温度で15分間、さらに室
温で1時間攪拌する。反応混合物を水30mlおよび酢酸エ
チル30mlの混合液に投入し、有機層を分取する。分取し
た有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を
N,N−ジメチルホルムアミド4mlに溶解させ、これに
アジ化ナトリウム0.17gを添加後、100℃で1時間攪拌す
る。反応混合物を室温に冷却後、酢酸エチル20mlおよび
水20mlの混合液に投入し、有機層を分取する。分取した
有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;トル
エン:酢酸エチル=10:1)で精製すれば、3−(3−ア
ジドシクロブタン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジン0.25gを得る。
【0110】(11)参考例16と同様にして、3−
(3−tert−ブトキシカルボニルアミノシクロブタン−
1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジンを得る。 IR(KBr)cm-1;1680 NMR(CDCl3)δ値;1.48(9H,s),2.10-2.70(5H,m),3.40-3.
95(1H,m),4.00-4.55(1H,m),7.25(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),
7.28(1H,s),7.85(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.58(1H,dd,J=2H
z,J=5Hz)
【0111】参考例28 (1)3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−ヒド
ロキシメチル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジン0.46gおよびピリジン2mlの溶液に、
氷冷下、塩化p−トルエンスルホニル0.52gを加えた
後、室温で2時間攪拌する。反応後、減圧下に溶媒を留
去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶
離液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製すれば、3
−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−p−トルエン
スルホニルオキシメチル−3−ピロリン−3−イル)チ
エノ[2,3−b]ピリジン0.8g を得る。 IR(KBr)cm-1;1700 NMR(CDCl3)δ値;1.50(9H,s),2.35(3H,s),4.15-5.03(5
H,m),6.10(1H,m),7.16-7.53(4H,m),7.74(2H,d,J=9Hz),
8.26(1H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=1Hz,J=5Hz)
【0112】(2)3−(1−tert−ブトキシカルボニ
ル−5−p−トルエンスルホニルオキシメチル−3−ピ
ロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.88
g をN,N−ジメチルホルムアミド3mlに溶解させ、こ
れにメチルメルカプタンのナトリウム塩0.15gを加え、
室温で30分間攪拌する。反応混合物に酢酸エチル10mlお
よび水10mlを加え、有機層を分取し、水および飽和食塩
水で順次洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマ
トグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)
で精製すれば、3−(1−tert−ブトキシカルボニル−
5−メチルチオメチル−3−ピロリン−3−イル)チエ
ノ[2,3−b]ピリジン0.42g を得る。 IR(KBr)cm-1;1695 NMR(CDCl3)δ値;1.54(9H,s),2.21(3H,s),2.87-3.27(2
H,m),4.50-4.78(2H,m),5.00(1H,m),6.30(1H,m),7.40(1
H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.45(1H,s),8.37(1H,dd,J=2Hz,J=8H
z),8.63(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0113】参考例29 (1)3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−p−
トルエンスルホニルオキシメチル−3−ピロリン−3−
イル)チエノ[2,3−b]ピリジン1.0g、アセトニト
リル10mlおよびテトラn−ブチルアンモニウムアジド0.
8gの混合物を1時間加熱還流する。減圧下に溶媒を留去
し、得られた残留物を酢酸エチル10mlおよび水10mlの混
合液に溶解させる。有機層を分取し、水および飽和食塩
水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。
減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマ
トグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)
で精製すれば、3−(1−tert−ブトキシカルボニル−
5−アジドメチル−3−ピロリン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン0.3g を得る。 IR(KBr)cm-1;1700 NMR(CDCl3)δ値;1.52(9H,s),3.33-4.30(3H,m),4.53-5.
10(2H,m),6.13(1H,m),7.37(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.47(1
H,s),8.32(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.61(1H,dd,J=2Hz,J=5H
z)
【0114】(2)3−(1−tert−ブトキシカルボニ
ル−5−アジドメチル−3−ピロリン−3−イル)チエ
ノ[2,3−b]ピリジン0.3g およびジエチルエ−テ
ル20mlの溶液に、氷冷下、水素化リチウムアルミニウム
35mgを加え、同温度で30分間、室温で30分間攪拌する。
氷冷下、50%テトラヒドロフラン水溶液10mlを10分間を
要して滴下した後、有機層を分取する。分取した有機層
を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留
物を塩化メチレン5mlに溶解させ、これに氷冷下、イソ
シアン酸トリクロロアセチル0.2mlを加え、同温度で20
分間攪拌する。反応混合物を水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得られた
残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:1)で精製すれば、3−(1−tert
−ブトキシカルボニル−5−トリクロロアセチルアミノ
カルボニルアミノメチル−3−ピロリン−3−イル)チ
エノ[2,3−b]ピリジン0.3g を得る。 IR(KBr)cm-1;1725,1695 NMR(CDCl3)δ値;1.51(9H,s),3.70-3.97(2H,m),4.50-4.
93(2H,m),4.95(1H,m),6.12(1H,m),7.25-7.46(2H,m),8.0
5(1H,bs),8.30(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.58(1H,dd,J=2Hz,
J=5Hz),9.86(1H,bs)
【0115】(3)3−(1−tert−ブトキシカルボニ
ル−5−トリクロロアセチルアミノカルボニルアミノメ
チル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジン0.2gをメタノール3mlに懸濁させ、これに2N水
酸化ナトリウム水溶液0.18mlを加え、室温で1時間撹拌
する。反応混合物に水10mlおよび塩化メチレン5mlを加
え、有機層を分取し、水層をさらに塩化メチレン5mlで
抽出する。抽出液を先に分取した有機層と合わせ、水お
よび飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物を
カラムクロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:メ
タノール=10:1)で精製すれば、3−(1−tert−ブト
キシカルボニル−5−アミノカルボニルアミノメチル−
3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジ
ン0.12g を得る。 IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.48(9H,s),3.35-3.73(2H,m),4.39-4.
88(3H,m),6.10(1H,m),7.20-7.40(2H,m),8.32(1H,dd,J=2
Hz,J=8Hz),8.51(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0116】参考例30 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−ヒドロキシ
メチル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−
b]ピリジン0.4gを塩化メチレン5mlに溶解させ、これ
に氷冷下、イソシアン酸トリクロロアセチル0.15gを加
え、同温度で30分間攪拌する。反応混合物を水10mlで洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を
留去する。得られた残留物を塩化メチレン10ml、メタノ
ール5mlおよび水2mlの混合液に溶解させ、これにシリ
カゲル10gを加え、室温で4時間攪拌する。シリカゲル
を濾去し、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチ
ル=3:1)で精製すれば、3−(1−tert−ブトキシカ
ルボニル−5−カルバモイルオキシメチル−3−ピロリ
ン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.2g を
得る。 IR(KBr)cm-1;1725,1690 NMR(CDCl3)δ値;1.54(9H,s),4.29-4.72(4H,m),4.73-5.
00(3H,m),6.20(1H,m),7.33(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.42(1
H,s),8.32(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=2Hz,J=5H
z)
【0117】同様にして、つぎの化合物を得る。 3−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−カル
バモイルオキシ−1−シクロペンテン−1−イル)チエ
ノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1695 NMR(CDCl3+CD3OD)δ値;1.50(9H,s),2.50-3.40(2H,m),
4.50(1H,m),5.63(1H,m), 6.41
(1H,m),7.25-7.60(2H,m),8.38-8.60(2H,m) 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−カルバモイ
ルオキシピロリジン−3−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジン IR(KBr)cm-1;1725,1700 トリクロロアセチルイソシアネートの代わりにメチルイ
ソシアネートを用い、3−[1−tert−ブトキシカルボ
ニル−5−(N−メチル)カルバモイルオキシメチル−
3−ピロリン−3−イル]チエノ[2,3−b]ピリジ
ンを得る。 IR(KBr)cm-1;1700 NMR(CDCl3)δ値;1.52(9H,m),2.70(3H,d,J=6Hz),4.20-
4.50(6H,m),6.12(1H,d,J=1Hz),7.35(1H,dd,J=4Hz,J=8H
z),7.39(1H,s),8.32(1H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.57(1H,dd,J
=1Hz,J=6Hz)
【0118】参考例31 (1)乾燥窒素気流下、ジエチルエーテル50mlにn-ブチ
ルリチウムの1.6Nヘキサン溶液16mlを加え、これに−60
℃で3−ブロモチエノ[2,3−b]ピリジン5.0gおよ
びジエチルエーテル50mlの溶液を15分間を要して滴下す
る。同温度で30分間攪拌後、2−アジドシクロペンタノ
ン2.9gを添加し、同温度でさらに30分間攪拌する。反応
後、飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを加え、ついで酢
酸エチル100mlおよび水50mlを順次添加する。有機層を
分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、3−(2−ア
ジド−1−ヒドロキシシクロペンチル)チエノ[2,3
−b]ピリジン2.52gを得る。 NMR(CDCl3)δ値;1.80-2.60(6H,m),2.90(1H,m),4.20(1
H,m),7.24(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.37(1H,s),8.38(1H,d
d,J=2Hz,J=8Hz),8.49(1H,dd,J=2Hz,J=4Hz)
【0119】(2)3−(2−アジド−1−ヒドロキシ
シクロペンチル)チエノ[2,3−b]ピリジン2.0gお
よび塩化メチレン20mlの溶液に氷冷下、2,6−ルチジ
ン0.89mlを加え、ついで塩化チオニル0.56mlを滴下す
る。同温度で10分間攪拌した後、水20mlを加える。有機
層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、
得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;
ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製すれば、3−(2
−アジド−1−クロロシクロペンチル)チエノ[2,3
−b]ピリジンおよび3−(5−アジド−1−シクロペ
ンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジンの混
合物1.1gを得る。
【0120】(3)上記で得られた3−(2−アジド−
1−クロロシクロペンチル)チエノ[2,3−b]ピリ
ジンおよび3−(5−アジド−1−シクロペンテン−1
−イル)チエノ[2,3−b]ピリジンの混合物1.1gを
N,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶解させ、これに
5%パラジウム−炭素0.5gを加え、室温で13時間水素添
加する。パラジウム−炭素を濾去し、濾液に水50mlおよ
び酢酸エチル50mlを加え、6N塩酸でpH1.5に調製する。
水層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7に
調整した後、ジオキサン50mlおよびジ炭酸ジ−tert−ブ
チル1.0gを順次加え、室温で3時間攪拌する。反応混合
物に酢酸エチル100mlを加え、有機層を分取し、水およ
び飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチ
ル=4:1)で精製すれば、3−(5−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノ−1−シクロペンテン−1−イル)チエ
ノ[2,3−b]ピリジン(化合物C)0.14gおよび3
−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノシクロペンチ
ル)チエノ[2,3−b]ピリジン(化合物D)0.33g
を得る。 化合物C IR(KBr)cm-1;1680 NMR(CDCl3)δ値;1.37(9H,s),1.80-2.75(4H,m),4.25(1
H,m),4.85(1H,m),6.29(1H,m),7.18(1H,s),7.30(1H,m),
8.15(1H,m),8.50(1H,m) 化合物D IR(KBr)cm-1;1680 NMR(CDCl3)δ値;1.10-1.50(9H,m),1.75-2.50(7H,m),3.
41(1H,m),4.60(1H,m),7.18(1H,s),7.30(1H,m),8.10(1H,
m),8.51(1H,m)
【0121】参考例32 (1)1−ベンジル−3,4−エポキシピロリジン7g
を酢酸35mlに溶解させ、2時間加熱還流する。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物を酢酸エチル70mlおよび
水35mlの混合液に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液でpH7.0に調整する。有機層を分取し、水および飽
和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラム
クロマトグラフィー(溶離液;クロロホルム:アセトン
=5:1)で精製すれば、1−ベンジル−3−アセトキシ
−4−ヒドロキシピロリジン8.5gを得る。 IR(KBr)cm-1;1730
【0122】(2)1−ベンジル−3−アセトキシ−4
−ヒドロキシピロリジン8.5gをエタノ−ル85mlに溶解さ
せ、これに5%パラジウム−炭素1.7gを加え、室温で3
時間水素添加する。パラジウム−炭素を濾去し、減圧下
に溶媒を留去する。得られた残留物を塩化メチレン85ml
に溶解させ、これに氷冷下、ジ炭酸ジ−tert−ブチル8.
28gを加え、室温で1時間撹拌する。減圧下に溶媒を留
去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶
離液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製すれば、1
−tert−ブトキシカルボニル−3−アセトキシ−4−ヒ
ドロキシピロリジン7.3gを得る。 IR(KBr)cm-1;1745,1700
【0123】(3)1−tert−ブトキシカルボニル−3
−アセトキシ−4−ヒドロキシピロリジン7.3g、イミダ
ゾール2.45gおよびN,N−ジメチルホルムアミド22ml
の混合溶液に氷冷下、tert−ブチルジメチルシリルクロ
リド4.97gを加え、室温で8時間撹拌する。反応混合物
に酢酸エチル100mlおよび水70mlを加え、有機層を分取
し、水および飽和食塩水で順次洗浄する。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去すれば、油状物
10.6gを得る。これをエタノール50mlに溶解させ、氷冷
下、2N水酸化ナトリウム水溶液15mlを加えた後、室温で
1時間撹拌する。減圧下に反応混合物を濃縮し、水50ml
を加え、酢酸エチル50mlずつで2回抽出する。抽出液を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロ
マトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=3:
1)で精製すれば、1−tert−ブトキシカルボニル−3
−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−4−ヒドロキシ
ピロリジン9.03gを得る。 IR(KBr)cm-1;1675
【0124】(4)塩化オキサリル2.65mlおよび塩化メ
チレン150mlの溶液に−70℃でジメチルスルホキシド4.7
4mlを30分間を要して滴下する。同温度で10分間撹拌
後、1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブチル
ジメチルシリルオキシ−4−ヒドロキシピロリジン9g
および塩化メチレン30mlの溶液を20分間を要して滴下す
る。同温度で20分間撹拌後、トリエチルアミン13.8mlを
20分間を要して滴下し、30分間を要して室温まで昇温す
る。反応混合物を水50mlで2回洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残
留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:
酢酸エチル=10:1)で精製すれば、1−tert−ブトキシ
カルボニル−4−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−
3−ピロリドン8.5gを得る。 IR(KBr)cm-1;1775,1705 NMR(CDCl3)δ値;0.15(6H,s),0.95(9H,s),1.50(9H,s),
3.10-3.50(1H,m),3.75-4.52(4H,m)
【0125】(5)参考例3、5および6と同様にし
て、3−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−
ブチルジメチルシリルオキシピロリジン−3−イル)チ
エノ[2,3−b]ピリジンを得る。 IR(KBr)cm-1;1680 NMR(CDCl3)δ値;0.21(6H,s),0.90(9H,s),1.72(9H,s),
3.70-4.30(4H,m),4.55-4.85(2H,m),7.50-7.67(2H,m),8.
25(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.80(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0126】(6)テトラ−n−ブチルアンモニウムフ
ルオライドの1Nテトラヒドロフラン溶液2mlを氷冷し、
3−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシピロリジン−3−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン200mgを加えた後、室温で30分
間撹拌する。反応混合物を水10mlで希釈した後、酢酸エ
チル10mlずつで2回抽出する。水および飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶
媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製す
れば、3−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒド
ロキシピロリジン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジン140mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.50(9H,s),2.95(1H,bs),3.60-4.00(5
H,m),4.55(1H,m),7.25(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.42(1H,
s),8.07(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz), 8.43
(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0127】参考例33 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−ヒドロキシ
メチル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−
b]ピリジン0.8gを塩化メチレン10mlに溶解させ、これ
にN−メチルニトロソウレア1.25gより調製したジアゾ
メタンのジエチルエーテル溶液を加える。氷冷下に三フ
ッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体0.03mlを加え、同温
度で30分間撹拌する。反応混合物に酢酸1mlを加えた
後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を酢酸エ
チル20mlおよび水10mlの混合液に溶解させ、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液でpH7.0に調整する。有機層を分取
し、水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた
残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、3−(1−tert
−ブトキシカルボニル−5−メトキシメチル−3−ピロ
リン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.3gを
得る。 IR(KBr)cm-1;1695 NMR(CDCl3)δ値;1.55(9H,s),3.41(3H,s),3.65-3.95(2
H,m),4.50-4.95(3H,m),6.32(1H,d,J=1.5Hz),7.35(1H,d
d,J=5Hz,J=8Hz),7.41(1H,s),8.33(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),
8.60(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0128】参考例34 (1)ジエチルエーテル75mlを−78℃に冷却し、n−ブ
チルリチウムの1.6Nヘキサン溶液19mlを加え、ついで3
−ブロモチエノ[2,3−b]ピリジン5gおよびジエ
チルエーテル25mlの溶液を20分間を要して滴下する。同
温度で10分間撹拌後、コハク酸無水物4.7gおよびテトラ
ヒドロフラン40mlの溶液を一度に加え、30分間を要して
−20℃まで昇温する。反応混合物を氷水100mlに投入
し、水層を分取し、2N塩酸でpH3.0に調整する。水層を
酢酸エチル50mlずつで2回抽出し、抽出液を水および飽
和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をテトラ
ヒドロフラン30mlに溶解させ、氷冷下に、薄層クロマト
グラフィーで原料の消失が確認されるまでジアゾメタン
のジエチルエーテル溶液を加える。減圧下に溶媒を留去
し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離
液;トルエン:酢酸エチル=4:1)で精製すれば、3−
(3−メトキシカルボニル−1−オキソプロピル)チエ
ノ[2,3−b]ピリジン2.1gを得る。 IR(KBr)cm-1;1720,1670 NMR(CDCl3)δ値;2.88(2H,t,J=6Hz), 3.32(2H,t,J=6H
z),3.72(3H,s),7.42(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.43(1H,s),
8.60(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz),8.95(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz)
【0129】(2)3−(3−メトキシカルボニル−1
−オキソプロピル)チエノ[2,3−b]ピリジン1.8g
をエタノール10mlおよびテロラヒドロフラン5mlの混合
液に溶解させ、これに氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム
140mgを加え、室温で1時間攪拌する。反応混合物に水1
0mlを加え、2N塩酸でpH7.0に調整した後、減圧下に溶媒
を留去する。得られた残留物を酢酸エチル20mlおよび水
10mlの混合液に溶解させ、有機層を分取し、水および飽
和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物に臭化チ
オニル3mlを加え、室温で1時間攪拌する。反応混合物
をトルエン10mlで希釈し、減圧下に溶媒を留去する。得
られた残留物をトルエン10mlに溶解させ、再び減圧下に
溶媒を留去する。得られた残留物をN,N−ジメチルホ
ルムアミド15mlに溶解させ、これを氷冷下、N,N−ジ
メチルホルムアミド15mlおよびアジ化ナトリウム2.5gの
混合物に加えた後、室温で2時間攪拌する。反応混合物
を水50mlで希釈し、酢酸エチル30mlずつで2回抽出す
る。抽出液を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。得
られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、3−(3−
メトキシカルボニル−1−アジドプロピル)チエノ
[2,3−b]ピリジン1.2gを得る。 IR(KBr)cm-1;1735 NMR(CDCl3)δ値;2.05-2.60(4H,m),3.70(3H,s),4.90(1
H,t,J=7Hz),7.35(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz), 7.52(1H,s),8.2
2(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.62(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0130】(3)3−(3−メトキシカルボニル−1
−アジドプロピル)チエノ[2,3−b]ピリジン1.2g
、メタノール10mlおよび5%パラジウム−炭素0.4gの
混合物を室温常圧で1時間水素添加する。パラジム−炭
素を濾去後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物
にキシレン20mlを加え、3時間加熱還流する。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物にアセトニトリル3mlを
加え、析出晶を濾取すれば、3−(2−ピロリドン−5
−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン0.75gを得る。 IR(KBr)cm-1;1680 NMR(CDCl3)δ値;2.00-2.85(4H,m),3.10(1H,s),5.00-5.
25(1H,m),7.35(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.47(1H,s),8.07(1
H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0131】(4)水素化アルミニウムリチウム110mg
およびテトラヒドロフラン5mlの懸濁液に、氷冷下、3
−(2−ピロリドン−5−イル)チエノ[2,3−b]
ピリジン320mgを加えた後、4時間加熱還流する。反応
後、氷冷下に水2mlを加え、不溶物を濾去した後、減圧
下に溶媒を留去する。得られた残留物を塩化メチレン10
mlおよび水10mlの混合液に溶解させ、有機層を分取し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。硫酸マグネシウム
を濾去後、濾液にジ炭酸ジ−tert−ブチル1.0gを加え、
室温で1時間攪拌する。減圧下に溶媒を留去し、得られ
た残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:1)で精製すれば、3−(1−tert
−ブトキシカルボニル−ピロリジン−2−イル)チエノ
[2,3−b]ピリジン120mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.30(9H,s),1.85-2.45(4H,m),3.65(2
H,t,J=6Hz),5.10-5.35(1H,m),7.18(1H,s),7.27(1H,dd,J
=5Hz,J=8Hz),8.00(1H,dd,J =2HZ,J=8
Hz),8.55(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0132】参考例35 (1)ベンジルアミン53ml、エタノール250mlおよびク
ロトン酸エチル50gの混合物を5時間加熱還流する。減
圧下に溶媒を留去し、得られた残留物を減圧蒸留すれ
ば、沸点113-120℃/1mmHgを示す2−ベンジルアミノ
酪酸エチル58.3gを得る。 IR(KBr)cm-1;1735
【0133】(2)2−ベンジルアミノ酪酸エチル58
g、キシレン120mlおよび炭酸水素ナトリウム22gの混合
液に、還流下ブロモ酢酸エチル29.1mlを30分間を要して
滴下した後、さらに3時間加熱還流する。反応混合物を
冷却後、不溶物を濾去し、水200mlずつで2回および飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物を減圧蒸
留すれば、沸点144-152℃/1mmHgを示す(N−ベンジ
ル−N−エトキシカルボニルメチル)−2−アミノ酪酸
エチル62gを得る。 IR(KBr)cm-1;1735
【0134】(3)(N−ベンジル−N−エトキシカル
ボニルメチル)−2−アミノ酪酸エチル61.7gをトルエ
ン300mlに溶解させ、これに室温でナトリウムエトキシ
ド15gを加えた後、30分間加熱還流する。反応混合物を
氷冷後、氷水100mlに投入し、6N塩酸でpH2.0に調整し、
10分間攪拌する。ついで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
でpH7.0に調整した後、有機層を分取し、水および飽和
食塩水で順次洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧下に溶媒を留去すれば、1−ベンジル−3−エ
トキシカルボニル−2−メチルピロリジン−4−オン
(化合物E)55gを得る。これに氷冷下、濃塩酸30mlを
加え、2時間加熱還流する。反応混合物を冷却した後、
酢酸エチル100mlおよび水100mlを加え、20%水酸化ナト
リウム水溶液でpH9.0に調整し、有機層を分取する。分
取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。
得られた残留物を減圧蒸留すれば、沸点120-137℃/1m
mHgを示す1−ベンジル−2−メチルピロリジン−4−
オン(化合物F)24.9gを得る。 化合物E IR(KBr)cm-1;1770,1730 化合物F IR(KBr)cm-1;1760
【0135】(4)1−ベンジル−2−メチルピロリジ
ン−4−オン10gをメタノール50mlに溶解させ、−15〜
−10℃で水素化ホウ素ナトリウム2.0gを分割添加する。
同温度で1時間、さらに室温で1時間攪拌後、−10〜0
℃で6N塩酸8.8mlを滴下する。減圧下に溶媒を留去し、
得られた残留物を塩化メチレン50mlおよび水50mlの混合
液に溶解させ、6N塩酸でpH2.0に調整する。10分間攪拌
後、20%水酸化ナトリウム水溶液でpH10.0に調整し、有
機層を分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下
に溶媒を留去すれば、1−ベンジル−4−ヒドロキシ−
2−メチルピロリジン10.1gを得る。これをメタノール5
0mlに溶解させ、5%パラジウム−炭素2gを加え、40℃
で水素添加する。パラジウム−炭素を濾去後、減圧下に
溶媒を留去する。得られた残留物を塩化メチレン50mlに
溶解させ、氷冷下、ジ炭酸ジ−tert−ブチル12.7gを加
えた後、室温で1時間攪拌する。減圧下に溶媒を留去
し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離
液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製すれば、1−t
ert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−メチ
ルピロリジン9.29gを得る。 IR(KBr)cm-1;1695,1670
【0136】(5)参考例32−(4)と同様にして、
1−tert−ブトキシカルボニル−2−メチルピロリジン
−4−オンを得る。
【0137】(6)参考例3および参考例5と同様にし
て、3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル
−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリ
ジンを得る。 IR(KBr)cm-1;1695 NMR(CDCl3)δ値;1.33-1.50(12H,m),4.50-4.90(3H,m),
6.13(1H,m),7.23-7.46(2H,m),8.30(1H,dd,J=2Hz,J=8H
Z),8.60(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0138】同様にして、つぎの化合物を得る。 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−2−メチル−3
−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン NMR(CDCl3)δ値;1.35(3H,d,J=7Hz),1.50(9H,s),4.25-
4.46(2H,m),5.10(1H,m), 6.10(1H,
m),7.30(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),7.40(1H,s),8.20(1H,
dd,J=1Hz,J=8Hz),8.60(1H,dd,J=1Hz,J=5
Hz) 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−エチル−3
−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン IR(KBr)cm-1;1695 NMR(CDCl3)δ値;0.90(3H,t,J=8Hz),1.50-2.15(11H,m),
4.45-4.95(3H,m),6.15(1H,m),7.22-7.46(2H,m),8.29(1
H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.60(1H, dd,J=1
Hz,J=4Hz) 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−2,5−ジメチ
ル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジン IR(KBr)cm-1;1690 NMR(CDCl3)δ値;1.33-1.51(6H,m),1.54(9H,s),4.50-5.
30(2H,m),6.02(1H,m),7.34(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.41(1
H,s),8.24(1H,dd,J=1Hz,J=8Hz),8.59(1H,dd,J=1Hz,J=4H
z)
【0139】参考例36 3−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メトキシカ
ルボニル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−
b]ピリジン0.5gをテトラヒドロフラン5mlに溶解さ
せ、これに氷冷下、臭化メチルマグネシウムのジエチル
エーテル溶液(3mmol/ml)0.96mlを滴下した後、室温
で1時間攪拌する。反応混合物に酢酸エチル20mlおよび
水20mlを加え、2N塩酸でpH2.5に調整後、有機層を分取
する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留
去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;トルエン:酢酸エチル=5:1)で精製すれ
ば、3−[1−tert−ブトキシカルボニル−5−(1−
ヒドロキシ−1−メチルエチル)−3−ピロリン−3−
イル]チエノ[2,3−b]ピリジン0.2gを得る。 IR(KBr)cm-1;1670 NMR(CDCl3)δ値;1.13(3H,s),1.32(3H,s),1.50(9H,s),
3.60-3.90(1H,m),4.40-5.00(2H,m),6.10-6.20(1H,m),7.
20(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.43(1H,s),8.25(1H,dd,J=1Hz,
J=8Hz),8.60(1H,dd,J=1Hz,J=4Hz)
【0140】参考例37 (1)参考例17−(1)と同様にして、3−(1−ヒ
ドロキシ−2−メトキシ−2−シクロペンテン−1−イ
ル)チエノ[2,3−b]ピリジンを得る。 NMR(CDCl3)δ値;2.32(4H,s),3.60(3H,s),4.87(1H,s),
7.15(1H,s),7.25(1H,dd,J=4Hz,J=10Hz),8.30(1H,dd,J=2
Hz,J=10Hz),8.48(1H,dd,J=2Hz,J=4Hz)
【0141】(2)参考例17−(2)と同様にして、
3−(3−アジド−2−メトキシ−1−シクロペンテン
−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジンを得る。 NMR(CDCl3)δ値;1.80-2.55(2H,m),2.60-3.20(2H,m),3.
65(3H,s),4.25-4.70(1H,m),7.32(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),
7.50(1H,s),8.25(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.55(1H,dd,J=2H
z,J=4Hz)
【0142】(3)参考例17−(4)と同様にして、
3−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−メト
キシ−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,3
−b]ピリジンを得る。 IR(KBr)cm-1;1710 NMR(CDCl3)δ値;1.50(9H,s),1.90-3.00(4H,m),3.65(3
H,s),4.80-5.30(2H,m),7.25(1H,dd,J=4Hz,J=8Hz),7.45
(1H,s),8.20(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),8.55(1H,dd,J=2Hz,J=
4Hz)
【0143】参考例38 参考例17−(1)、(2)および(4)と同様にし
て、3−(3−tert-ブトキシカルボニルアミノ−2−
メチル−1−シクロペンテン−1−イル)チエノ[2,
3−b]ピリジンを得る。 IR(KBr)cm-1;1680 NMR(CDCl3)δ値;1.49(9H,s),1.70(3H,s),2.20-2.90(4
H,m),4.69(1H,m),7.27(1H,s),7.32(1H,dd,J=5Hz,J=8H
z),7.90(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz), 8.58
(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0144】参考例39 ジエチルエーテル4mlおよび水素化アルミニウムリチウ
ム0.1gの懸濁液に3−(3−ホルミルアミノ−1−シク
ロペンテン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン
0.1gを加え、3時間加熱還流する。反応混合物を−30℃
に冷却し、50%テトラヒドロフラン水溶液5mlを10分間
を要して滴下する。水5mlおよび酢酸エチル5mlを加
え、6N塩酸でpH2.0に調整し、5分間撹拌した後、1N水
酸化ナトリウム水溶液でpH11に調整し、有機層を分取す
る。水層をさらにクロロホルム5mlずつで3回抽出し、
抽出液を先に分取した有機層と合わせ、飽和食塩水5ml
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下
に溶媒を留去し、得られた残留物を塩化メチレン2mlに
溶解させ、氷冷下、ジ炭酸−tert−ジブチル70mgを加
え、30分間撹拌する。反応混合物に水2mlを加え、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.0に調整後、有機層を
分取する。分取した有機層を水および飽和食塩水で順次
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒
を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製すれ
ば、3−[3−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−
メチル)アミノ−1−シクロペンテン−1−イル]チエ
ノ[2,3−b]ピリジン70mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1685 NMR(CDCl3)δ値;1.50(9H,s),1.60-2.45(2H,m),2.50-3.
20(2H,m),2.77(3H,s),5.56(1H,m),6.10(1H,m),7.43(1H,
s),7.48(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.37(1H,dd,J=2Hz,J=8H
z),8.64(1H,dd,J=2Hz,J=5Hz)
【0145】実施例1 p-メトキシベンジル=3−ヨードメチル−7−[2−
(Z)−メトキシイミノ−2−(2−トリフェニルメチ
ルアミノチアゾール−4−イル)アセトアミド]−3−
セフェム−4−カルボキシレート4.2gをN,N−ジメチ
ルホルムアミド20mlに溶解させ、この溶液に3−シクロ
プロピルチエノ[2,3−b]ピリジン0.92gを加え、室
温で12時間攪拌する。反応混合物にジイソプロピルエー
テル200mlを加え、10分間攪拌した後、上澄みをデカン
テーションで除去する。得られた油状物にジエチルエー
テル70mlを加え、析出物を濾取し、減圧下に乾燥させれ
ば、p-メトキシベンジル=3−{7−(3−シクロプロ
ピルチエノ[2,3−b]ピリジニオ)メチル}−7−
[2−(Z)−メトキシイミノ−2−(2−トリフェニ
ルメチルアミノチアゾール−4−イル)アセトアミド]
−3−セフェム−4−カルボキシレート ヨージド(化
合物No.1)4.85gを得る。 IR(KBr) cm-1;1790,1720,1665
【0146】実施例2〜69 実施例1と同様にして、表3、表4、表5、表6、表
7、表8および表9に示す化合物を得る。なお、表3、
表4、表5、表6、表7、表8および表9における
1a、R2、R3およびAは、それぞれ、つぎの式
【0147】
【化14】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0148】
【表3】
【0149】
【表4】
【0150】
【表5】
【0151】
【表6】
【0152】
【表7】
【0153】
【表8】
【0154】
【表9】
【0155】以下に、表3、表4、表5、表6、表7、
表8および表9に示す化合物の物性を示す。 No.2:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.3:IR(KBr)cm-1;1785,1715,1665 No.4:IR(KBr)cm-1;1795,1720,1665 No.5:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.6:IR(KBr)cm-1;1790,1715,1670 No.7:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1665 No.8:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1665 No.9:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.10:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1665 No.11:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1665 No.12:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1665 No.13:IR(KBr)cm-1;1795,1725,1665 No.14:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.15:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1675
【0156】No.16:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1675 No.17:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.18:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.19:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1675 No.20:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1670 No.21:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1665 No.22:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.23:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1665 No.24:IR(KBr)cm-1;1795,1720,1670 No.25:IR(KBr)cm-1;1790,1715,1665 No.26:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.27:IR(KBr)cm-1;1790,1715,1665 No.28:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1685,1670 No.29:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1665 No.30:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1675
【0157】No.31:IR(KBr)cm-1;1790,1715,1670 No.32:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.33:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.34:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1665 No.35:IR(KBr)cm-1;1790,1715,1670 No.36:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1665 No.37:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.38:IR(KBr)cm-1;1795,1720,1685,1665 No.39:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.40:IR(KBr)cm-1;1785,1720,1685 No.41:IR(KBr)cm-1;1785,1720,1665 No.42:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1665 No.43:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1675 No.44:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1685 No.45:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670
【0158】No.46:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.47:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1670 No.48:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1670 No.49:IR(KBr)cm-1;1785,1725,1665 No.50:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.51:IR(KBr)cm-1;1785,1720,1660 No.52:IR(KBr)cm-1;1795,1720,1670 No.53:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1675 No.54:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.55:IR(KBr)cm-1;1785,1720,1665 No.56:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1660 No.57:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1660 No.58:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1685 No.59:IR(KBr)cm-1;1785,1720,1670 No.60:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1680
【0159】No.61:IR(KBr)cm-1;1790,1725,1670 No.62:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.63:IR(KBr)cm-1;1785,1720,1665 No.64:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1665 No.65:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.66:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1670 No.67:IR(KBr)cm-1;1790,1720,1675 No.68:IR(KBr)cm-1;1790,1715,1670 No.69:IR(KBr)cm-1;1785,1720,1665
【0160】実施例70 p-メトキシベンジル=3−{7−(3−シクロプロピル
チエノ[2,3−b]ピリジニオ)メチル}−7−[2
−(Z)−メトキシイミノ−2−(2−トリフェニルメ
チルアミノチアゾール−4−イル)アセトアミド]−3
−セフェム−4−カルボキシレート ヨージド4.8gをア
ニソール40mlに溶解させ、この溶液に氷冷下、トリフル
オロ酢酸40mlを加え、室温で1時間攪拌する。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物をテトラヒドロフラン40
mlに溶解させ、この溶液に50%ギ酸40mlを加え、50℃で4
0分間攪拌する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留
物にジエチルエーテル50mlを加え、析出物を濾取する。
得られた粗生成物を50%アセトニトリル水(v/v)50mlに溶
解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.0に調整
した後、減圧下に約20mlまで濃縮する。得られた濃縮液
を逆相カラムクロマトグラフィー(溶離液;20%アセト
ニトリル水)で精製すれば、7−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−(Z)−メトキシイミノア
セトアミド]−3−{7−(3−シクロプロピルチエノ
[2,3−b]ピリジニオ)メチル}−3−セフェム−
4−カルボキシレート(化合物No.70)1.4gを得る。 IR(KBr)cm-1;1775,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.55-1.27(4H,m),1.55-2.25(1H,
m),3.17(1H,d,J=17Hz),3.35(1H,d,J=17Hz),3.94(3H,s),
5.15(1H,d,J=5Hz),5.71(2H,s),5.78(1H,d,J=5Hz),6.88
(1H,s),7.51(1H,s),8.00(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.91-9.0
5(2H,m)
【0161】実施例71〜138 実施例70と同様にして、表10、表11、表12、表
13、表14、表15および表16に示す化合物を得
る。なお、表10、表11、表12、表13、表14、
表15および表16におけるR2、R3およびAは、それ
ぞれ、つぎの式
【0162】
【化15】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0163】
【表10】
【0164】
【表11】
【0165】
【表12】
【0166】
【表13】
【0167】
【表14】
【0168】
【表15】
【0169】
【表16】
【0170】以下に、表10、表11、表12、表1
3、表14、表15および表16に示す化合物の物性を
示す。 No.71:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.18(1H,d,J=17Hz),3.32(1H,d,J=1
7Hz),3.91(3H,s),5.14(1H,d,J=5Hz),5.72(2H,s),5.77(1
H,d,J=5Hz),6.82(1H,s),6.89(1H,d,J=6Hz),7.40(1H,d,J
=6Hz),7.99(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.03(1H,s),8.92-9.08
(2H,m) No.72:IR(KBr)cm-1;1770,1665,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.55-2.50(2H,m),3.15-3.90(9H,
m),4.30(1H,m),5.11(1H,d,J=5Hz),5.60(2H,s),5.75(1H,
d,J=5Hz),6.62(1H,s),6.85(1H,s),7.95(1H,m),8.87-9.0
0(2H,m) No.73:IR(KBr)cm-1;1785,1715,1670,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.29(1H,d,J=16Hz),3.55(1H,d,J=1
6Hz),4.02(3H,s),4.30-4.60(4H,m),5.21(1H,d,J=6Hz),
5.70-5.90(3H,m),6.50(1H,m),7.03(1H,s),8.06(1H,s),
8.10(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.98-9.12(2H,m) No.74:IR(KBr)cm-1;1785,1715,1670,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.30-3.00(2H,m),3.30-4.05(9H,
m),4.20(1H,m),5.21(1H,d,J=6Hz),5.80(2H,s),5.85(1H,
d,J=6Hz),7.04(1H,s),7.95(1H,s),8.00(1H,dd,J=5Hz,J=
8Hz),8.70-9.05(2H,m) No.75:IR(KBr)cm-1;1780,1710,1670,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.30-3.20(4H,m),3.30(1H,d,J=15H
z),3.55(1H,d,J=15Hz),4.04(3H,s),4.53(1H,s),5.24(1
H,d,J=5Hz),5.80(1H,d,J=6Hz),5.84(2H,s),6.40(1H,m),
7.07(1H,s),8.12(1H,s),8.14(1H,dd,J=6Hz,J=9Hz),8.96
-9.20(2H,m)
【0171】No.76:IR(KBr)cm-1;1775,1675,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.50-1.20(4H,m),2.05(1H,m),3.15
(1H,d,J=13Hz),3.35(1H,d,J=13Hz),4.00(3H,s),5.10(1
H,d,J=5Hz),5.68(2H,s),5.80(1H,d,J=5Hz),7.50(1H,s),
8.00(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.88-9.03(2H,m) No.77:IR(KBr)cm-1;1785,1715,1675,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.40-3.20(4H,m),3.33(1H,d,J=13H
z),3.53(1H,d,J=13Hz),4.03(3H,s),4.62(1H,m),5.24(1
H,d,J=5Hz),5.88(2H,s),5.91(1H,d,J=5Hz),6.39(1H,m),
8.11(1H,s),8.12(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.96(1H,d,J=8H
z),9.16(1H,d,J=5Hz) No.78:IR(KBr)cm-1;1780,1675,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.60-1.15(4H,m),2.10(1H,m),3.15
(1H,d,J=16Hz),3.35(1H,d,J=16Hz),5.14(1H,d,J=5Hz),
5.25(1H,s),5.69(2H,s),5.80(1H,d,J=5Hz),6.17(1H,s),
7.00(1H,s),7.50(1H,s),8.00(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.90
-9.04(2H,m) No.79:IR(KBr)cm-1;1780,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.60-1.15(4H,m),1.25(3H,t,J=7H
z),2.10(1H,m),3.15(1H,d,J=17Hz),3.35(1H,d,J=17Hz),
4.21(2H,t,J=7Hz),5.14(1H,d,J=5Hz),5.70(2H,s),5.79
(1H,d,J=5Hz),6.88(1H,s),7.50(1H,s),8.00(1H,dd,J=5H
z,J=8Hz),8.92-9.05(2H,m) No.80:IR(KBr)cm-1;1770,1670,1610 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.25(1H,d,J=12Hz),3.40(1H,d,J=1
2Hz),4.03(3H,s),4.30-4.56(4H,m),5.15(1H,d,J=5Hz),
5.70-5.88(3H,m),6.50(1H,m),7.98-8.21(2H,m),9.00-9.
15(2H,m)
【0172】No.81:IR(KBr)cm-1;1770,1660,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.50-3.80(5H,m),3.95(3H,s),4.50
(1H,m),5.16(1H,d,J=5Hz),5.77(2H,s),5.80(1H,d,J=5H
z),6.39(1H,m),6.90(1H,s),8.06(1H,s),8.09(1H,dd,J=5
Hz,J=9Hz),8.98-9.18(2H,m) No.82:IR(KBr)cm-1;1775,1735,1660,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.16(3H,s),2.60-3.80(4H,m),3.94
(3H,s),4.59(1H,m),5.17(1H,d,J=5Hz),5.38(1H,m),5.76
(2H,s),5.80(1H,d,J=5Hz),6.41(1H,m),6.88(1H,s),8.10
(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.12(1H,s),8.90-9.20(2H,m) No.83:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.60-3.70(5H,m),3.94(3H,s),4.68
(1H,m),5.17(1H,d,J=5Hz),5.76(2H,s),5.80(1H,d,J=5H
z),6.30(1H,m),6.91(1H,s),8.09(1H,s),8.11(1H,dd,J=5
Hz,J=9Hz),8.90-9.20(2H,m) No.84:IR(KBr)cm-1;1775,1665,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.50-3.12(4H,m),3.20-3.60(4H,
m),3.80-4.30(5H,m),5.15(1H,d,J=5Hz),5.65-5.80(3H,
m),6.88(1H,s),7.90-8.13(2H,m),8.80-9.12(2H,m) No.85:IR(KBr)cm-1;1775,1665,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.60-3.00(2H,m),3.20-3.65(4H,
m),3.96(3H,s),4.00-4.32(4H,m),5.15(1H,d,J=6Hz),5.6
5-5.95(3H,m),6.14(1H,m),6.90(1H,s),7.90-8.15(2H,
s),8.85-9.10(2H,m)
【0173】No.86:IR(KBr)cm-1;1785,1715,1670,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.80-2.50(4H,m),3.00-3.80(7H,
m),4.04(3H,s),5.24(1H,d,J=5Hz),5.74-5.91(3H,m),7.0
7(1H,s),7.75-8.18(2H,m),8.72-9.11(2H,m) No.87:IR(KBr)cm-1;1775,1665,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.80-2.70(6H,m),3.15(1H,d,J=16H
z),3.40(1H,d,J=16Hz),3.60-4.05(4H,m),5.15(1H,d,J=5
Hz),5.63-5.85(3H,m),6.88(1H,s),7.68(1H,s),7.98(1H,
dd,J=5Hz,J=8Hz),8.70(1H,dd,J=1Hz,J=8Hz),9.00(1H,d
d,J=1Hz,J=5Hz) No.88:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.25(1H,d,J=18Hz),3.40(1H,d,J=1
8Hz),3.92(3H,s),4.60-4.75(2H,m),5.15(1H,d,J=5Hz),
5.45(1H,m),5.75(2H,s),5.79(1H,d,J=5Hz),6.58(1H,s),
6.83(1H,s),7.95-8.20(2H,m),8.90-9.13(2H,m) No.89:IR(KBr)cm-1;1780,1665,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.35(1H,d,J=20Hz),3.47(1H,d,J=2
0Hz),3.75-4.05(5H,m),4.50-4.65(2H,m),4.90(1H,m),5.
22(1H,d,J=5Hz),5.70-5.90(3H,m),6.47(1H,m),7.05(1H,
s),8.00-8.23(2H,m),8.97-9.28(2H,m) No.90:IR(KBr)cm-1;1775,1660,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.04(3H,s),3.10-3.60(5H,m),3.93
(3H,s),4.75(2H,s),5.18(1H,d,J=5Hz),5.65-5.90(4H,
m),6.50(1H,m),6.90(1H,s),7.95-8.20(2H,m),8.88-9.15
(2H,m)
【0174】No.91:IR(KBr)cm-1;1775,1665,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.27(3H,t,J=8Hz),3.25(1H,d,J=16
Hz),3.40(1H,d,J=16Hz),3.90-4.70(6H,m),5.15(1H,d,J=
6Hz),5.75(2H,s),5.80(1H,d,J=6Hz),6.50(1H,m),6.90(1
H,s),7.95-8.20(2H,m),8.90-9.20(2H,m) No.92:IR(KBr)cm-1;1775,1660,1625 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.75-3.00(4H,m),3.33(2H,m),3.40
-4.50(3H,m),3.99(3H,s),4.55(1H,m),5.18(1H,d,J=5H
z),5.77(2H,s),5.81(1H,d,J=5Hz),6.98(1H,s),7.80-8.1
3(2H,m),8.80-9.00(2H,m) No.93:IR(KBr)cm-1;1780,1715,1660,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.50-3.70(7H,m),4.00(3H,s),5.18
(1H,d,J=5Hz),5.80(2H,s),5.82(1H,d,J=5Hz),6.35(1H,
m),7.06(1H,s),7.70-8.20(2H,m),8.80-9.20(2H,m) No.94:IR(KBr)cm-1;1775,1665,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.70-2.85(6H,m),3.25-4.20(7H,
m),5.21(1H,d,J=5Hz),5.78(2H,s),5.82(1H,d,J=5Hz),7.
02(1H,s),7.88(1H,s),8.03(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.91(1
H,d,J=8Hz),8.99(1H,d,J=5Hz) No.95:IR(KBr)cm-1;1780,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.70-2.30(2H,m),2.40-3.00(4H,
m),3.15(1H,d,J=16Hz),3.37(1H,d,J=16Hz),3.94(3H,s),
5.17(1H,d,J=5Hz),5.76(2H,s),5.80(1H,d,J=5Hz),6.45
(1H,m),6.88(1H,s),7.82(1H,s),8.00(1H,m),8.90-9.20
(2H,m)
【0175】No.96:IR(KBr)cm-1;1775,1665,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.27(3H,t,J=7Hz),2.60-4.50(7H,
m),5.10(1H,m),5.19(1H,d,J=5Hz),5.79(2H,s),5.82(1H,
d,J=5Hz),6.39(1H,m),6.93(1H,s),8.07(1H,s),8.10(1H,
m),8.90-9.20(2H,m) No.97:IR(KBr)cm-1;1770,1715,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.42-3.15(2H,m),3.10-3.50(2H,
m),3.95(3H,s),4.50(1H,m),5.05-5.30(2H,m),5.70-5.82
(2H,m),6.40(1H,m),6.91(1H,s),7.81(1H,s),7.95-8.19
(1H,m),8.80-9.15(2H,m) No.98:IR(KBr)cm-1;1780,1720,1670,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.70-1.80(5H,m),2.30-3.80(5H,
m),3.90-4.60(2H,m),5.25(1H,d,J=5Hz),5.75-6.00(3H,
m),6.42(1H,s),7.04(1H,s),8.10(1H,d,J=6Hz,J=9Hz),8.
12(1H,s),9.06(1H,d,J=6Hz),9.17(1H,d,J=9Hz) No.99:IR(KBr)cm-1;1775,1720,1660,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.25(1H,d,J=18Hz),3.40(1H,d,J=1
8Hz),3.92(3H,s),4.35-4.68(4H,m),5.05(1H,m),5.15(1
H,d,J=5Hz),5.75-5.85(3H,m), 6.40(1H,m),6.87(1H,s),
7.95-8.25(2H,m),8.90-9.10(2H,m) No.100:IR(KBr)cm-1;1775,1660,1610 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.70-2.80(9H,m),3.20(1H,d,J=18H
z),3.38(1H,d,J=18Hz),3.55(1H,m), 3.94(3H,s),5.17(1
H,d,J=5Hz),5.76(2H,s),5.80(1H,d,J=5Hz),6.89(1H,s),
7.82(1H,s),8.03(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.75-9.10(2H,m)
【0176】No.101:IR(KBr)cm-1;1775,1655,1610 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.75-3.61(10H,m),3.70-4.30(6H,
m),4.95(1H,m),5.14(1H,d,J=5Hz),5.72(2H,s),5.77(1H,
d,J=5Hz),6.88(1H,s),7.90(1H,s),8.02(1H,dd,J=5Hz,J=
8Hz),8.82-9.07(2H,m) No.102:IR(KBr)cm-1;1770,1655,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.21(1H,d,J=18Hz),3.43(1H,d,J=1
8Hz),3.55-4.20(8H,m),4.73(1H,m),5.13(1H,d,J=5Hz),
5.65-6.82(3H,m),6.83(1H,s),7.93(1H,s),8.10(1H,dd,J
=5Hz,J=8Hz),8.85-9.06(2H,m) No.103:IR(KBr)cm-1;1785,1720,1670,1630 No.104:IR(KBr)cm-1;1770,1665,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.80(3H,s),2.45-3.05(4H,m),3.35
(1H,d,J=17Hz),3.45(1H,d,J=17Hz),4.00(3H,s),4.50(1
H,m),5.25(1H,d,J=5Hz),5.81(2H,s),5.86(1H,d,J=5Hz),
6.97(1H,s),7.97(1H,s),8.10(1H,m),8.73(1H,m),9.05(1
H,m) No.105:IR(KBr)cm-1;1775,1655,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.80-2.20(4H,m),3.20-3.80(6H,
m),3.98(3H,s),4.60-4.90(2H,m),5.20(1H,d,J=5Hz),5.6
0-5.90(4H,m),6.55(1H,m),6.90(1H,s),8.00-8.23(2H,
m),9.00-9.20(2H,m)
【0177】No.106:IR(KBr)cm-1;1770,1710,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.61(3H,s),2.25(1H,d,J=18Hz),2.
38(1H,d,J=18Hz),4.00(3H,s),4.20-5.10(5H,m),5.16(1
H,d,J=5Hz),5.70-5.88(3H,m),6.42(1H,m),6.90(1H,s),
8.00-8.25(2H,m),9.00-9.15(2H,m) No.107:IR(KBr)cm-1;1775,1655,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.26(3H,t,J=7Hz),3.01(3H,s),3.1
0-3.35(5H,m),4.10-4.57(4H,m),5.19(1H,d,J=5Hz),5.30
-5.90(4H,m),6.45(1H,m),6.86(1H,s),7.90-8.21(2H,m),
8.80-9.15(2H,m) No.108:IR(KBr)cm-1;1780,1715,1670,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.58(3H,d,J=7Hz),1.69(3H,d,J=7H
z),3.30(1H,d,J=19Hz),3.50(1H,d,J=19Hz),4.01(3H,s),
4.50-5.20(2H,m),5.26(1H,d,J=5Hz),5.75-5.90(3H,m),
6.46(1H,m),7.10(1H,s),8.00-8.28(2H,m),9.00-9.15(2
H,m) No.109:IR(KBr)cm-1;1775,1665,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.10(3H,s),3.30(3H,s),3.35-3.60
(2H,m),4.05(3H,s),4.80(2H,m),5.30(1H,d,J=5Hz),5.80
-5.95(4H,m),6.50(1H,m),7.80(1H,m),7.95(1H,s),8.70
(1H,m),9.10(1H,m) No.110:IR(KBr)cm-1;1775,1660,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.75-3.00(5H,m),3.42(2H,m),4.01
(3H,s),5.22(1H,d,J=5Hz),5.80(2H,s),5.84(1H,d,J=5H
z),6.74(1H,m),7.00(1H,s),7.98(1H,s),8.10(1H,m),8.9
5-9.25(2H,m)
【0178】No.111:IR(KBr)cm-1;1775,1660,1610 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.50-2.95(8H,m),3.40(2H,m),4.00
(3H,s),5.23(1H,d,J=5Hz),5.79(2H,s),5.85(1H,d,J=5H
z),6.97(1H,s),8.00(1H,s),8.10(1H,m),8.80-9.25(2H,
m) No.112:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1610 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.27(3H,s),2.88-3.55(4H,m),4.00
(3H,s),4.55-4.80(2H,m),5.07(1H,m),5.22(1H,d,J=5H
z),5.75-5.90(3H,m),6.55(1H,m),6.94(1H,s),8.02-8.28
(2H,m),9. 00-9.20(2H,m) No.113:IR(KBr)cm-1;1775,1720,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.36(2H,m),3.75-4.30(7H,m),4.70
(1H,m),5.25(1H,d,J=5Hz),5.62(1H,m),5.80(2H,s),5.87
(1H,d,J=5Hz),6.96(1H,s),8.06(1H,s),8.18(1H,dd,J=5H
z,J=8Hz),9.00-9.13(2H,m) No.114:IR(KBr)cm-1;1780,1670,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.30-3.50(5H,m),3.86(2H,d,J=6H
z),4.03(3H,s),4.50-5.10(3H,m),5.22(1H,d,J=5Hz),5.8
1(3H,m),6.50(1H,m),7.07(1H,s),8.01-8.26(2H,m),9.03
-9.20(2H,m) No.115:IR(KBr)cm-1;1775,1655,1610 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.30-3.00(5H,m),3.14(1H,d,J=19H
z),3.52(1H,d,J=19Hz),3.95(3H,s),4.00(1H,m),5.18(1
H,d,J=5Hz),5.75(2H,s),5.81(1H,d,J=5Hz),6.89(1H,s),
7.89(1H,s),8.03(1H,dd,J=6Hz,J=8Hz),8.41(1H,d,J=8H
z),9.53(1H,d,J=6Hz)
【0179】No.116:IR(KBr)cm-1;1785,1715,1670,1630 NMR(D2O-CD3CN)δ値;2.25-3.05(4H,m),3.40-3.80(4H,
m),4.10(3H,s),5.05-5.30(2H,m),5.80-5.95(3H,m),7.12
(1H,s),8.05-8.35(2H,m),9.00-9.13(2H,m) No.117:IR(KBr)cm-1;1775,1660,1610 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.45(6H,s),3.30(1H,d,J=18Hz),3.
40(1H,d,J=18Hz),3.70-4.20(4H,m),4.40-4.80(2H,m),5.
18(1H,d,J=5Hz),5.75-5.90(3H,m),6.55(1H,m),6.92(1H,
s),8.00-8.25(2H,m),9.05-9.20(2H,m) No.118:IR(KBr)cm-1;1775,1655,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;3.35(1H,d,J=18Hz),3.47(1H,d,J=1
8Hz),3.60-3.85(2H,m),4.00(3H,s),4.60-5.10(3H,m),5.
22(1H,d,J=5Hz),5.70-5.90(3H,m),6.40(1H,m),6.94(1H,
s),8.00-8.28(2H,m),8.95-9.20(2H,m) No.119:IR(KBr)cm-1;1775,1665,1615 No.120:IR(KBr)cm-1;1780,1715,1670,1630
【0180】No.121:IR(KBr)cm-1;1780,1720,1670,1635 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.49(3H,d,J=7Hz),3.35(1H,d,J=18
Hz),3.43(1H,d,J=18Hz),4.03(3H,s),4.20-4.45(2H,m),
5.07(1H,m),5.23(1H,d,J=5Hz),5.80-5.91(3H,m),6.41(1
H,m),7.07(1H,s),7.98-8.22(2H,m),8.97-9.10(2H,m) No.122:IR(KBr)cm-1;1770,1665,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.28(3H,t,J=7Hz),1.60(3H,d,J=6H
z),3.30(1H,d,J=18Hz),3.45(1H,d,J=18Hz),4.20-4.60(4
H,m),4.90(1H,m),5.20(1H,d,J=5Hz),5.75-5.90(3H,m),
6.52(1H,m),6.90(1H,s),8.00-8.20(2H,m),9.00-9.15(2
H,m) No.123:IR(KBr)cm-1;1780,1715,1670,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.31(3H,t,J=7Hz),1.65(3H,d,J=7H
z),3.35(1H,d,J=18Hz),3.45(1H,d,J=18Hz),4.20-4.70(4
H,m),4.95(1H,m),5.25(1H,d,J=5Hz),5.75-5.90(3H,m),
6.55(1H,m),8.00-8.25(2H,m),9.00-9.20(2H,m) No.124:IR(KBr)cm-1;1770,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.70-1.45(7H,m),2.27(1H,m),3.25
(1H,d,J=18Hz),3.40(1H,d,J=18Hz),4.34(2H,q,J=7Hz),
5.20(1H,d,J=5Hz),5.77(2H,s),5.87(2H,d,J=5Hz),7.57
(1H,s),8.08(1H,m),8.98-9.10(2H,m) No.125:IR(KBr)cm-1;1775,1675,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.72-1.35(4H,m),2.25(1H,m),3.25
(1H,d,J=18Hz),3.40(1H,d,J=18Hz),5.21(1H,d,J=5Hz),
5.38(1H,s),5.76(2H,s),5.87(1H,d,J=5Hz),6.29(1H,s)
7.58(1H,s),8.06(1H,m),8.97-9.12(2H,m)
【0181】No.126:IR(KBr)cm-1;1770,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.28(3H,t,J=7Hz),3.28(1H,d,J=18
Hz),3.47(1H,d,J=18Hz),3.90-4.80(6H,m),5.18(1H,d,J=
5Hz),5.75-5.92(3H,m),6.58(1H,m),8.00-8.26(2H,m),9.
02-9.20(2H,m) No.127:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.28(3H,t,J=7Hz),1.74(3H,s),2.4
0-3.10(4H,m),3.18(1H,d,J=19Hz),3.55(1H,d,J=19Hz),
4.10(1H,m),5.21(1H,d,J=5Hz),5.78(2H,s),5.84(1H,d,J
=5Hz),7.91(1H,s),8.05(1H,dd,J=8Hz,J=5Hz),8.73(1H,
d,J=8Hz),9.07(1H,d,J=5Hz) No.128:IR(KBr)cm-1;1770,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.00-1.41(6H,m),1.80-2.10(2H,
m),3.25(1H,d,J=18Hz),3.40(1H,d,J=18Hz),3.90-4.80(5
H,m),5.17(1H,d,J=5Hz),5.70-5.90(2H,m),6.51(1H,m),
7.95-8.20(2H,m),9.00-9.15(2H,m) No.129:IR(KBr)cm-1;1775,1660,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.95-1.38(6H,m),1.70-2.10(2H,
m),3.21(1H,d,J=18Hz),3.38(1H,q,J=18Hz),3.90-4.80(5
H,m),5.15(1H,d,J=5Hz),5.70-5.85(3H,m),6.50(1H,m),
6.88(1H,s),7.95-8.20(2H,m),8.95-9.15(2H,m) No.130:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.70-1.33(4H,m),2.25(1H,m),3.25
(1H,d,J=18Hz),3.38(1H,d,J=18Hz),4.70(2H,m),5.08-5.
25(3H,m),5.75(2H,s),5.85(1H,d,J=5Hz),6.95(1H,s),7.
56(1H,s),8.05(1H,m),8.97-9.10(2H,m)
【0182】No.131:IR(KBr)cm-1;1770,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.10(3H,t,J=7Hz),1.75-2.10(2H,
m),3.28(1H,d,J=18Hz),3.42(1H,d,J=18Hz),3.91(1H,s),
4.45-4.80(3H,m),5.18(1H,d,J=5Hz),5.75-5.86(3H,m),
6.55(1H,m),6.90(1H,s),7.95-8.20(2H,m),9.00-9.15(2
H,m) No.132:IR(KBr)cm-1;1775,1655,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.26(3H,t,J=7Hz),1.74(3H,s),2.3
0-3.10(4H,m),3.22(1H,d,J=18Hz),3.48(1H,d,J=18Hz),
3.90-4.50(3H,m),5.19(1H,d,J=5Hz),5.78(2H,s),5.82(1
H,d,J=5Hz),6.89(1H,s),7.94(1H,s),8.03(1H,dd,J=6Hz,
J=8Hz),8.74(1H,d,J=8Hz),9.07(1H,d,J=6Hz) No.133:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.65-1.20(4H,m),2.00(1H,m),3.25
(2H,m),4.55-4.90(2H,m),5.00-5.20(3H,m),5.70-5.97(3
H,m),7.95-8.30(2H,m),8.90-9.08(2H,m) No.134:IR(KBr)cm-1;1770,1660,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.80(3H,s),2.45-3.15(4H,m),3.40
(2H,m),4.20-4.75(3H,m),5.25(1H,d,J=5Hz),5.70-5.90
(3.5H,m),6.15(0.5H,m),7.00(1H,s),7.95(2H,s),8.05(1
H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.75(1H,d,J=8Hz),9.05(1H,d,J=5H
z) No.135:IR(KBr)cm-1;1775,1655,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.80(3H,s),2.40-3.05(4H,m),3.30
(1H,d,J=18Hz),3.45(1H,d,J=18Hz),4.50(1H,m),5.25(1
H,d,J=5Hz),5.33(3H,s),5.80(2H,s),5.85(1H,d,J=5Hz),
6.23(1H,s),7.07(1H,s),7.95(1H,s),8.05(1H,dd,J=5Hz,
J=8Hz),8.75(1H,d,J=8Hz),9.05(1H,d,J=5Hz)
【0183】No.136:IR(KBr)cm-1;1775,1660,1620 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.20-0.70(4H,m),1.20(1H,m),1.61
(3H,d,J=6Hz),3.25(1H,d,J=18Hz),3.40(1H,d,J=18Hz),
4.00(1H,d,J=6Hz),4.59(2H,m),4.95(1H,m),5.20(1H,d,J
=5Hz),5.79(2H,s)5.85(1H,d,J=5Hz),6.55(1H,m),6.90(1
H,s),7.98-8.22(2H,m),9.00-9.14(2H,m) No.137:IR(KBr)cm-1;1775,1655,1615 NMR(D2O-CD3CN)δ値;0.20-0.70(4H,m),1.20(1H,m),1.80
(3H,s),1.90-3.00(4H,m),3.25(1H,d,J=18Hz),3.45(1H,
d,J=18Hz),4.00(2H,d,J=6Hz),4.40(1H,m),5.20(1H,d,J=
5Hz),5.75-5.90(3H,m),6.89(1H,s),7.95-8.20(2H,m),8.
72(1H,d,J=8Hz),9.08(1H,d,J=5Hz) No.138:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1610 NMR(D2O-CD3CN)δ値;1.80(3H,s),2.45-3.45(6H,m),4.65
-4.90(3H,m),5.05-5.50(3H,m),5.70-5.90(3H,m),6.10(1
H,m),7.95(1H,s),8.05(1H,dd,J=5Hz,J=8Hz),8.73(1H,d,
J=8Hz),9.05(1H,d,J=5Hz)
【0184】実施例139 (1)7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−3−
[(3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジニオメチル]−3−セフェム−4−カルボキシレー
ト170mg、アセトニトリル1.7mlおよび水1.7mlの懸濁液
に、N−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル)ホ
ルムアミジン180mgを加え、室温で2時間撹拌する。反
応混合物を水5mlで希釈した後、酢酸エチル5mlずつで
2回洗浄し、減圧下に溶媒を約2mlまでに濃縮する。得
られた濃縮液を逆相カラムクロマトグラフィー(溶離
液;40%アセトニトリル水)で精製すれば、7−[2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−メ
トキシイミノアセトアミド]−3−[(1−p−メトキ
シカルボニルイミノメチル−3−ピロリン−3−イル)
チエノ[2,3−b]ピリジニオメチル]−3−セフェ
ム−4−カルボキシレート100mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1775,1670,1600
【0185】同様にして、つぎの化合物を得る。 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−3−[1−
(1−p−メトキシカルボニルイミノエチル−3−ピロ
リン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオメチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレート IR(KBr)cm-1;1775,1670,1610
【0186】(2)7−[2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−(Z)−メトキシイミノアセトアミ
ド]−3−[(1−p−メトキシカルボニルイミノメチ
ル−3−ピロリン−3−イル)チエノ[2,3−b]ピ
リジニオメチル]−3−セフェム−4−カルボキシレー
ト100mgおよびアニソール1mlの溶液に、氷冷下、トリ
フロロ酢酸1mlを加え、同温度で1時間撹拌する。減圧
下に溶媒を留去し、得られた残留物を逆相カラムクロマ
トグラフィー(溶離液;アセトニトリル:水:1N塩酸=
50:50:1)で精製すれば、7−[2−(2−アミノチア
ゾール−4−イル)−2−(Z)−メトキシイミノアセ
トアミド]−3−[(1−イミノメチル−3−ピロリン
−3−イル)チエノ[2,3−b]ピリジニオメチル]
−3−セフェム−4−カルボキシレート70mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1770,1670,1615 NMR(CD3CN-D2O)δ値;3.08-3.72(2H,m),4.00(3H,s),4.07
-5.02(4H,m),5.23(1H,d,J=5Hz),5.75-5.90(3H,m),6.61
(1H,bs),6.93(1H,s),8.00-8.30(3H,m),9.05-9.23(2H,m)
【0187】同様にして、つぎの化合物を得る。 7−[2−(2−アミノチアゾ−ル−4−イル)−2−
(Z)−メトキシイミノアセトアミド]−3−[[1−
(1−イミノエチル)−3−ピロリン−3−イル]チエ
ノ[2,3−b]ピリジニオメチル]−3−セフェム−
4−カルボキシレ−ト IR(KBr)cm-1;1775,1670,1615 NMR(CD3CN-D2O)δ値;2.40(3H,s),3.30
(1H,d,J=18Hz),3.37(1H,d=J
=18Hz),3.97(3H,s),4.50−4.
95(4H,m),5.20(1H,d.J=5H
z),5.75−5.90(3H,m),6.57(1
H,m),6.93(1H,s),8.02−8.21
(2H,m),9.00−9.18(2H,m)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 昭人 富山県富山市豊城町6−12 (72)発明者 林 一也 富山県魚津市住吉3区2764−4 (72)発明者 神名 寛 富山県射水郡小杉町手崎1367−4 (72)発明者 後藤 彩 三重県久居市烏木町395−25 (72)発明者 南 新三郎 富山県富山市田畑627 (72)発明者 渡辺 泰雄 富山県富山市町村1丁目247

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)一般式 【化1】 「式中、R1は、保護されていてもよいアミノ基を;R2
    は、水素原子または置換基を有していてもよいアルキ
    ル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルア
    ルキル、アリールまたは複素環式基を;R3は、置換基
    を有していてもよいシクロアルキル、シクロアルケニ
    ル、チエニルまたは異項原子として窒素原子を1〜2個
    有する4〜6員含窒素複素環式基を;R4は、水素原子
    もしくはハロゲン原子、保護されていてもよいアミノ、
    ヒドロキシルもしくはカルボキシル基または置換基を有
    していてもよいアルキルもしくはアルケニル基を;R5
    は、保護されていてもよいカルボキシル基またはカルボ
    キシラト基を;Aは、CH、C-X(式中、Xは、ハロ
    ゲン原子を示す。)または窒素原子を; 【外1】 は、シンもしくはアンチ異性体またはそれらの混合物
    を;また、nは、0または1を、それぞれ示す。」で表
    わされるセファロスポリン誘導体およびその塩。
JP4358584A 1992-05-28 1992-12-28 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩 Pending JPH0641149A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4358584A JPH0641149A (ja) 1992-05-28 1992-12-28 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-159993 1992-05-28
JP15999392 1992-05-28
JP4358584A JPH0641149A (ja) 1992-05-28 1992-12-28 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0641149A true JPH0641149A (ja) 1994-02-15

Family

ID=26486624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4358584A Pending JPH0641149A (ja) 1992-05-28 1992-12-28 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0641149A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000032606A1 (fr) * 1998-11-27 2000-06-08 Shionogi & Co., Ltd. COMPOSÉS DE CÉPHÈME À BASE D'IMIDAZO[4,5-b]PYRIDINIUMMÉTHYLE À LARGE SPECTRE ANTIBACTÉRIEN
US9185851B2 (en) 2011-03-15 2015-11-17 Um: Kogyo Inc. Pole saw

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000032606A1 (fr) * 1998-11-27 2000-06-08 Shionogi & Co., Ltd. COMPOSÉS DE CÉPHÈME À BASE D'IMIDAZO[4,5-b]PYRIDINIUMMÉTHYLE À LARGE SPECTRE ANTIBACTÉRIEN
US6518263B1 (en) 1998-11-27 2003-02-11 Shionogi & Co., Ltd. Imidazo[4,5-b]pyridiniummethyl-containing cephem compounds having broad antibacterial spectrum
US6800621B2 (en) 1998-11-27 2004-10-05 Shionogi & Co., Ltd. Imidazo[4,5-b]-pyridiniummethyl-containing cephem compounds having broad antibacterial spectrum activity
US9185851B2 (en) 2011-03-15 2015-11-17 Um: Kogyo Inc. Pole saw

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4794108A (en) 1-carboxymethoxy acetidinones and their production
JPS6220191B2 (ja)
US4342760A (en) Cephalosporin analogues
BG61450B1 (bg) Цефалоспорини
JP4251873B2 (ja) セフェム化合物
WO1999032497A1 (fr) Derives de phosphonocephem, leur procede de preparation et leur utilisation
NO870981L (no) Mellomprodukter.
HU195664B (en) Process for producing cepheme derivatives and pharmaceutical compositions containing them
DE3688087T2 (de) Cephemverbindungen, verfahren zu ihrer herstellung und sie enthaltende pharmazeutische praeparate.
JPS59116290A (ja) 新規セフェム化合物およびその製造法
JPH0641149A (ja) 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩
US4684724A (en) 4-Cyano-2-azetidinones and production thereof
EP0584797A2 (en) Novel cephalosporin compounds and processes for the preparation thereof
JPH06500788A (ja) セファロスポリン誘導体およびそれらの同族体
GB2233330A (en) Penams
JP2936404B2 (ja) ペナム−3−カルボン酸誘導体の製造法およびペナム−2,3−ジカルボン酸誘導体
JP3140525B2 (ja) 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩
JP3145483B2 (ja) 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩
JP3141041B2 (ja) 新規なセファロスポリン誘導体およびその塩
JP2860421B2 (ja) 新規なペナム誘導体およびその塩
JP2595679B2 (ja) 新規セフェム化合物およびその製造法
KR880000874B1 (ko) 1-술포-2-옥소아제티딘 유도체의 제조방법
JPH075598B2 (ja) 2−(n−イミダゾリウムフエニル)カルバペネム
JPH0735384B2 (ja) 新規なペナム誘導体またはその塩
JPH05345787A (ja) 新規セフェム化合物