JPH0640987Y2 - 作業車輌における制動装置 - Google Patents

作業車輌における制動装置

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JPH0640987Y2
JPH0640987Y2 JP1988058719U JP5871988U JPH0640987Y2 JP H0640987 Y2 JPH0640987 Y2 JP H0640987Y2 JP 1988058719 U JP1988058719 U JP 1988058719U JP 5871988 U JP5871988 U JP 5871988U JP H0640987 Y2 JPH0640987 Y2 JP H0640987Y2
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brake
parking brake
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gear
plate
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新治 永島
幸雄 細田
晃治 上橋
秀雄 実重
啓一 大本
昇 錦織
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は、コンバイン等の作業車輌における制動装置に
係り、詳しくは操作レバー、及びレバー,ペダル等の駐
車ブレーキ作動手段を備え、かつ該操作レバーに連動し
てサイドクラッチを切断しそしてディスクブレーキから
なるサイドブレーキを制動・作動し、また前記駐車ブレ
ーキ作動手段の操作に連動して前記サイドブレーキを制
動・作動するように構成した作業車輌における制動装置
に関する。
(ロ)従来の技術 一般に、作業車輌例えばコンバインは、運転席に設置し
たサイドクラッチレバーの操作に連動してサイドクラッ
チを切断しそしてサイドブレーキを制動・作動するサイ
ドクラッチ・ブレーキ装置を備えており、該サイドクラ
ッチ・ブレーキ装置を適宜作動することによりクローラ
を適時回動、停止して走行機体を自在に操向操作し得る
ように構成しているが、駐車する際に使用する駐車用の
ブレーキは前記サイドブレーキとは別に設置されている
ため、装置が大掛かりになってコンパクト化できない等
の不具合を生じていた。
そこで、実開昭59-64369号公報に示すように、サイドク
ラッチレバー及び駐車ブレーキレバーを、サイドクラッ
チ・ブレーキ装置に機械式連係機構を介して連動・連結
し、更に該サイドクラッチ・ブレーキ装置を構成するデ
ィスクブレーキからなるサイドブレーキのうちの一方に
おける回転軸心方向両側に、ディスクを押圧する押圧部
材を制動作用状態側へ移動自在に設けると共に、これら
両押圧部材のうちの一方を前記サイドクラッチレバーに
連動・連結しかつ他方を前記駐車ブレーキレバーに連動
・連結するように構成し、前記サイドブレーキを、回行
操作時に用いるサイドブレーキとして又駐車ブレーキと
して兼用することにより、装置をコンパクト化した作業
車輌の走行用操作構造が案出されている。
そして、該走行用操作構造は、操向軸両端に設置したサ
イドブレーキのうちの一方のみを駐車ブレーキとして兼
用できるように構成しており、ブレーキ室側板側に配置
しているボール部材に、駐車ブレーキレバーに連動して
回動する他方の押圧部材が該ボール部材に摺接しながら
ディスク側に移動し、該ディスクを押圧してサイドブレ
ーキを駐車ブレーキとして制動・作動している。
(ハ)考案が解決しようとする課題 このため、前記他方の押圧部材は回動しながらボール部
材からの反力を受けて制動作用方向に移動し、これによ
りディスクをその円周方向に摺りながら押圧してサイド
ブレーキを制動・作動することになってしまい、前記他
方の押圧部材がディスクを不均一に圧接してブレーキが
片ぎき状態になる等の不具合が発生する虞れがある。ま
た、前記ディスクを押圧する際には、前記他方の押圧部
材の反力が前記ボール部材を介してブレーキ室側板に狭
い範囲で過度の圧力を加えることになり、著しい場合に
はブレーキ室側板を破損する等の不具合が発生する虞れ
がある。
(ニ)課題を解決するための手段 本考案は、上述課題を解消することを目的とするもので
あって、例えば第1図を参照して示すと、操作レバー
(17)及び駐車ブレーキ作動手段を備え、かつ該操作レ
バー(17)に連動してサイドクラッチ(C)を切断しそ
してディスクブレーキからなるサイドブレーキ(B)を
制動・作動し、また前記駐車ブレーキ作動手段の操作に
連動して該サイドブレーキ(B)を制動・作動するよう
に構成した作業車輌(1)において、前記サイドブレー
キ(B)を構成するディスクプレート(107…)の軸心
方向両側に、該ディスクプレート(107…)をそれぞれ
反対側から押圧する押圧部材(51),(110)を摺動自
在に設置し、かつ該押圧部材の一方(110)を前記駐車
ブレーキ作動手段に連動・連結すると共に他方(51)を
前記操作レバー(17)に連動・連結し、更に前記駐車ブ
レーキ作動手段から回転力を受ける一方の押圧部材(11
0)と前記ディスクプレート(107…)側に配置したカム
プレート(113)の間に、該押圧部材(110)の回動に基
づき推力を発生するボールカム機構を構成するボール部
材(116)を介在し、また前記一方の押圧部材(110)
が、円筒状の大径部(110d)及び小径部(110a)そして
段差部(110c)を備え、前記大径部及び小径部を、固定
部材であるブレーキ室側板(101)に嵌合して回転自在
に支持すると共に、前記大径部(110d)及び段差部(11
0c)の内側にベアリング(105)を介してセンタシャフ
ト(49)を支持し、そして前記段差部(110c)の外側
を、前記ブレーキ室側板(101,112)との間で前記ディ
スクプレート(103,107)からの反作用力を支持する幅
広の支持面とし、かつ該ブレーキ室側板から外部に突出
する前記小径部(110c)の先端部を前記駐車ブレーキ作
動手段(119)に連結してなる、ことを特徴とするもの
である。
(ホ)作用 上述構成に基づき、例えば刈取り作業を行う場合、操作
レバー(17)の操作に連動して押圧部材(51)が摺動し
てセンタギヤ(50)から離脱することによりサイドクラ
ッチ(C)が切断され、そして操作レバー(17)の更な
る操作に連動して該押圧部材(51)が同方向に更に摺動
することによりディスクプレート(107…)が押圧され
てサイドブレーキ(B)が制動・作動される。従って、
作業車輌(1)は、オペレータの操作レバー(17)操作
に連動して操向される。
一方、作業終了に伴い作業車輌(1)を駐車する場合、
駐車ブレーキ作動手段を操作すると、これに連動して回
動する押圧部材(110)に基づき、ボール部材(116)が
推力を発生し、カムプレート(113)を介して前記ディ
スクプレート(107…)を押圧する。従って、サイドブ
レーキ(B)が今度は駐車ブレーキとして制動・作動さ
れ、作業車輌(1)はその位置に停止される。この際、
ボール部材(116)に推力を与えている押圧部材(110)
はディスクプレート(107…)押圧時の反力を受ける
が、該押圧部材(110)は、ブレーキ室側板(101)に形
成した幅広の支持部(112)にて堅固に支持される。
なお、カッコ内に付す符号は、何等構成を限定するもの
ではない。
(ヘ)実施例 以下、図面に沿って、本考案による実施例について説明
する。
コンバイン1は、第9図に示すように、スプロケット53
(第2図参照)により駆動されるクローラ2にて支持さ
れている走行機体3を有しており、該走行機体3の一側
には後方にエンジン4が搭載されていると共に前方に運
転席5が配置されており、また走行機体3の他側には自
動脱穀装置が設置されている。更に、該走行機体3の前
方には前処理部7が昇降自在に配設されており、その後
方における走行機体3の下方にはミッションケース19
(第2図参照)が搭載されている。そして、運転席5は
機体フレーム上に運転席フレーム10が固定されてなり、
かつ該フレーム10上における前方部にはステップ面11が
固定されており、更に運転席フレーム10の後方部には、
シートフレームを介してシート13が設置されている。ま
た、該運転席フレーム10の前部上方には操作台15が立設
され、該操作台15の上面は操作パネル16になっており、
かつ該操作パネル16にはモノレバー17が立設されてお
り、更に運転席5の適宜位置には駐車ブレーキレバーが
設置されている。
一方、前記ミッションケース19は、第2図に示すよう
に、副変速部20、前後進切換え部21サイドクラッチ・ブ
レーキ装置22、及び走行駆動部23からなるトランスミッ
ション24を収納している。そして、ミッションケース19
の最上部に位置する前記副変速部20には、メインシャフ
ト29がケース19を横方向に貫通して設置されており、更
に該シャフト29の一端には無段変速装置25を構成する被
動側割プーリ26が設置されていると共に他端には前処理
部7に回転を伝達する前処理取出しプーリ27が設置され
ている。更に、メインシャフト29のケース内方両端に
は、それぞれ内歯を形成した大径ギヤ30及び小径ギヤ31
が回転自在に設置され、かつこれら大径ギヤ30と小径ギ
ヤ31の中間にはシフタ32が摺動のみ自在に嵌合されてい
る。また、前記前後進切換え部21は、ケース19に回転自
在に配置したシャフト33を有し、かつ該シャフト33の両
端には大径ギヤ35及び小径ギヤ36がそれぞれスプライン
結合されており、更にこれら大径ギヤ35及び小径ギヤ36
には内歯を形成したギヤ37,39がそれぞれ設置されてお
り、またこれらギヤ37,39の中間部にはシフタ40が摺動
のみ自在に嵌合されている。そして、前記大径ギヤ30と
小径ギヤ36、及び小径ギヤ31と大径ギヤ35とはそれぞれ
常時噛合されており、また前記ギヤ37は、シャフト33に
隣接して配置したシャフト41に固設したギヤ42に常時噛
合されている。更に、該シャフト41に隣接してカウンタ
シャフト43が回転自在に設置され、かつ該シャフト43に
は大径ギヤ45及び小径ギヤ46がスプライン結合されてお
り、該大径ギヤ45は、前記シャフト41に固設したギヤ47
に噛合していると共にギヤ39と噛合している。
また、前記サイドクラッチ・ブレーキ装置22は、センタ
シャフト49の中央部に設けたセンタギヤ50と、その両端
に回転自在に嵌合したドックギヤ51,51からなるサイド
クラッチC,Cを有していると共に、多数のディスクプレ
ートからなるサイドブレーキB,Bを有している。そし
て、サイドクラッチ・ブレーキ装置22の一方のブレーキ
室100は、第1図(a)に示すように、センタシャフト4
9の一端を臨んで、ブレーキ室側板101がディスタンス10
2を介在してミッションケース19に設置されてなり、更
に該ブレーキ室側板101に形成したセパレータ係止爪101
aには多数のセパレータプレート103…が設置されてい
る。また、一端をボールベアリング105にて回転自在に
支持されているセンタシャフト49には、ドックギヤ51が
回転自在かつ軸方向摺動自在にして嵌合されており、か
つ該ドックギヤ51は、センタシャフト49に嵌合したスプ
リング106によりセンタギヤ50に近接する方向に付勢さ
れている。そして、ドックギヤ51に形成したディスクプ
レート係止爪51aには多数のディスクプレート107…が設
置されている。また、ブレーキ室100内には側面視段差
状に形成したホルダ110が配置されており、該ホルダ110
は円筒状の大径部110d及び小径部110aそしてそれらの間
に形成されている幅広の段差部110cを有している。そし
て、前記ブレーキ室側板101はその内面が段差状に形成
され、該側板に前記ホルダ110の大径部110d及び小径部1
10aがそれぞれ嵌合・支持されている。更に、前記ブレ
ーキ室側板101には孔109が形成されており、該孔109に
は、前記ホルダ110の小径部110aが、Oリング111にてシ
ールされて回動自在に嵌合されており、更に該ホルダ11
0の大径部110d及び段差部110cの内側に形成した摺動部1
10bはボールベアリング105のレースに摺動自在に嵌合さ
れている。また、ブレーキ室側板101の孔109付近には、
ホルダ110表面の段差部110cに対向するように支持部112
が形成されており、該支持部112はホルダ110による矢印
A方向の力を堅固に支持し得るように幅広に形成されて
いる。更に、前記セパレータ係止爪101aの一端には、第
1図(b)に示すように、その円周方向に沿ってカム溝
113aを形成したカムプレート113がホルダ110の端部と対
向するように設置されており、また該ホルダ110の端部
には前記カム溝113aと対向するようにその円周方向に沿
ってカム溝115が形成されており、これらカム溝113aと
カム溝115の間にはボールカム116が介在されている。そ
して、前記ホルダ110のブレーキ室側板101外方には、駐
車ブレーキ作動手段を構成する前記駐車ブレーキレバー
に、ワイヤ、ロッド等を介して連動・連結した駐車ブレ
ーキアーム119がボルト止めされており、従って前記駐
車ブレーキレバーを操作することにより該駐車ブレーキ
アーム119を回動すると、ホルダ110が軸心と直交する方
向に回動してボールカム116を第1図(c)にて示すよ
うにカム溝113a,115内で移動し、これによりカムプレー
ト113を矢印B方向に押圧し、カムプレート113を介して
ディスクプレート107…をセパレータプレート103…に圧
接して駐車ブレーキを制動・作動するように構成されて
いる。なお、図中120はドックギヤ51に作用するシフタ
ピンであり、121はシフタである。
また、前記ディスクプレート係止爪51aにはプレッシャ
ープレート122がセパレータプレート103等をセンタシャ
フト49の中央側から押圧し得るように設置されており、
モノレバー17の操作に連動してセンタギヤ50から離間す
る方向に摺動するドックギヤ51の一端によりプレッシャ
ープレート122を押圧し、これによりサイドブレーキB
を制動・作動するように構成されている。
更に、前記走行駆動部23は、第2図に示すように、ケー
ス19の両側に向けて突出する車軸52,52を有しており、
該車軸52はその一端にスプロケット53を設置していると
共に他端に駆動ギヤ55が設置されている。また、ミッシ
ョンケース19の上方にはシフトレール56配設され、かつ
該レール56にはクリックストップを介してシフトフォー
ク57が摺動自在に嵌挿されており、該フォーク57が操作
されることによりシフタ32が摺動して大径ギヤ30又は小
径ギヤ31の内歯に係合し、これにより高速,低速を適時
切換え得るように構成されている。
一方、第2図及び第7図に示すように、前記ミッション
ケース19の上方には該ケース19と一体にカウンタケース
59が設置されており、該カウンタケース59には、シャフ
ト60,61がケース19の一側方に突出して支持・設置され
ていると共にシャフト62が他側方に突出して支持・設置
されている。そして、前記シャフト60のケース19外方に
突出した一端にはエンジン4からの回転を入力する入力
プーリ63が設置されており、かつケース59における該入
力プーリ63と反対側には油圧ポンプ65が設置されてい
る。
また、前記シャフト61は同軸状に配置したスリーブシャ
フト66とで二重シャフトを構成しており、かつシャフト
61のケース19に突出した一端には前処理部7に駆動力を
伝えるカウンタ出力プーリ67が設置されており、またシ
ャフト61のケース59内方おける他端には、一体に構成し
た大径ギヤ69及び小径ギヤ70が固設されている。また、
前記スリーブシャフト66の、ケース59外方に突出した一
端にはカウンタ入力プーリ71が設置されていると共にケ
ース59内方の他端にはカラー72にて支持されるギヤ73が
固設されている。更に、シャフト61に隣接してシャフト
79が回転自在に支持・設置されており、かつ該シャフト
79には、前記ギヤ73と常時噛合している大径ギヤ80が固
設されていると共に小径ギヤ81及び大径ギヤ82からなる
前処理変速ギヤ83が摺動のみ自在に嵌合されており、更
にシャフト79には、シャフト60の他端に固設した小径ギ
ヤ85に常時噛合しているアイドルギヤ86が回転自在に支
持されて設置されている。そして、オペレータの操作に
より前記前処理変速ギヤ83を適宜摺動すると、小径ギヤ
81が前記大径ギヤ69に噛合し又は小径ギヤ70が前記小径
ギヤ70に噛合し、これにより前処理部7への回転速度が
適時変更される。更に、前記シャフト62のケース59内方
には、アイドルギヤ86に常時噛合している小径ギヤ87が
固設されており、またシャフト62の外方に突出している
一端には、無段変速装置25を構成している駆動側割プー
リ75が設置されている。
そして、該駆動側割プーリ75は可動シーブ76及び固定シ
ーブ77から構成されており、該可動シーブ76はそのボス
部76aを、シャフト62の端部に嵌合・固定した固定シー
ブ77のボス部77aに摺動自在に嵌合している。更に、シ
ャフト62における可動シーブ76とカウンタケース59との
間には、該可動シーブ76を適宜移動する可動カム74,固
定カム78からなる変速カム84が設置されている。また、
前記被動側割プーリ26は可動シーブ89及び固定シーブ90
から構成され、更に該可動シーブ89はそのボス部89aを
固定シーブ90のボス部90aに摺動自在に嵌合しており、
かつスプリング91により固定シーブ90側に付勢されて、
前記駆動側割プーリ75と被動側割プーリ26の間に巻掛け
られた無端ベルト92をシーブ90との間で圧接している。
また、メインシャフト29に設置したメインクラッチ94と
ミッションケース19の間には、固定カム及び可動カムか
らなるクラッチ操作用カム98が設置されている。一方、
前処理取出しプーリ27とカウンタ入力プーリ71との間に
はカウンタベルト93が巻掛けられ、かつカウンタ出力プ
ーリ67と前処理駆動力伝達用プーリ95との間には前処理
ベルト96が巻掛けられており、これら前処理取出しプー
リ27、カウンタベルト93、カウンタ入力プーリ71、カウ
ンタ出力プーリ67及び前処理ベルト96にて前処理伝動装
置104が構成されている。また、第4図に示すように、
カウンタケース59の上方に設置されている入力プーリ63
は、無端ベルト115を介してエンジン側のプーリ116から
駆動力を伝達されており、更に該無端ベルト115は、カ
ウンタケース59に枢支したテンションアーム117先端に
設けたテンションプーリ119により矢印C方向に付勢さ
れて緊張されている。
更に、第3図に示すように、ミッションケース19の近傍
に設置したリフトフレーム97には、支軸99が一側方に突
出して設置されており、該支軸99には、カウンタテンシ
ョンアーム100及び前処理テンションアーム101が、それ
ぞれ一端に設けたパイプ部材102,103を介して回動自在
に支持されている。そして、カウンタテンションアーム
100の中央部に設置されているブラケット105には、機体
フレーム側に一端に引掛けたスプリング106の他端が引
掛けられており、これによりテンションアーム100の他
端に設けたテンションプーリ107がカウンタベルト93を
第3図矢印A方向に付勢して、前処理取出しプーリ27及
びカウンタ入力プーリ71の間で適正な摩擦力が得られる
ように緊張している。更に、前処理テンションアーム10
1から延設したアーム109にはスプリング110が引掛けら
れて、テンションアーム101の他端に設けたテンション
プーリ111を第2図矢印B方向に付勢しており、これに
より前処理ベルト96はカウンタ出力プーリ67と伝達用プ
ーリ95の間で適正な摩擦力が得られるように緊張されて
いる。
そして、第5図及び第6図に示すように、カウンタケー
ス59はミッションケース19に連結部材120を介して固定
されており、かつ該連結部材120の一端には、複動シリ
ンダかなる無段変速用油圧アクチュエータ121の一端が
ピン123にて回動自在に支持されている。また、カウン
タケース59の上方にはブラケット125がボルト止めされ
ており、該ブラケット125にはパイプが貫通・溶着され
ていると共に、該パイプにはパイプ軸が回動自在に嵌合
され、かつ該パイプ軸にはシャフト126が回動自在に嵌
合されている。また、前記パイプ軸の両端にはアーム12
7及びアーム128が固設され、かつ該アーム127の先端に
はパイプロッド129がその一端をピン130により回動自在
に支持されている。そして、該パイプロッド129の内方
は中空に形成されており、該中空部には、一端をピン13
1にて可動カムの突起部aに回動自在に支持したロッド1
32の他端が摺動自在に嵌合されている。また、前記アー
ム128の先端には無段変速用油圧アクチュエータ121の他
端がピン133にて枢支されている。更に、前記シャフト1
26の一端にはアーム135が固設され、かつ該アーム135の
先端には、ロッド134の両端に設けられたボルトジョイ
ント136,136の一方がナット137にて取付けられていると
共に他方が前記変速カム84の可動カム74に取付けられて
いる。また、アーム135は、ブラケット125に一端を取付
けたスプリングSの他端が取付けられており、これによ
りアーム135はシャフト126を中心に回動して、可動カム
74を回動し得るように付勢されている。更に、前記ナッ
ト137はアーム127が、油圧アクチュエータ121の伸長に
より上方に向けて回動される際、該アーム127にて同方
向に押圧されて、ロッド134を介して可動カム74を回動
し、該可動カム74を固定カム78から離間して無段変速装
置25を増速操作し、また油圧アクチュエータ121の収縮
によりアーム127が下方に向けて回動する際には、該油
圧アクチュエータ121の収縮によりアーム127がナット13
7を解放し、該ナット137がスプリングSの付勢力のみに
て回動されるようになっている。なお、図中139,140は
それぞれサイドクラッチC,Cを作動するサイドクラッチ
用油圧アクチュエータである。
本実施例は、以上のような構成よりなるので、エンジン
4に基づく駆動力を伝達される入力プーリ63は、油圧ポ
ンプ65を駆動すると共に小径ギヤ85を介して大径ギヤ86
に回転を伝達し、更に該大径ギヤ86から小径ギヤ87に回
転が伝達されることにより駆動側割プーリ75が回転し、
無端ベルト92を介して被動側割プーリ26を回転すること
により無段変速装置25が駆動される。
そして、オペレータにて、運転席5に隣接して設けたサ
イド操作パネルに設置されたF・R無段変速レバーを例
えば増速側操作すると、これに基づき変速カム84の可動
カム74がシャフト62の軸方向と直角に回動される。する
と、該可動カム74が固定カム78から離間する方向に可動
シーブ76と共に移動し、これにより駆動側割プーリ75は
その可動シーブ76と固定シーブ77との間隔を狭められ、
無端ベルト92がこれら両シーブ76,77間で圧接されて駆
動側割プーリ75の外周に向けて移動される。これに伴
い、被動側割プーリ26では無端ベルト92によりスプリン
グ91の付勢力に抗してその幅が広げられ、無端ベルト92
は被動側割プーリ26の内方へと移動される。従って、無
断変装装置25はその伝動比を変えられて増速する回転を
副変速部20、前後切換え部21及びサイドクラッチ・ブレ
ーキ装置22を介して走行駆動部23に伝達する。一方、前
記F・R無段変速レバーが減速操作されると、可動カム
74が増速時とは反対方向に回動され、これにより可動シ
ーブ76が該可動カム74と共にケース59側に移動されて駆
動側割プーリ75がその幅を広げられ、従って無段変速装
置25は減速制御される。
また、コンバイン1を回行するべくモノレバー17を例え
ば右方向に回動操作すると、これに基づきドックギヤ51
がシフタ121により摺動されてセンタギヤ50から離脱し
てフリー状態となり、従って右サイドクラッチCは切断
される。この状態からモノレバー17を更に同方向に回動
すると、これに基づきシフタ121がドックギヤ51をセン
サギヤ50から離間する方向に更に移動するため、該ドッ
クギヤ51の一端がプレッシャープレート122を押圧す
る。このため、該プレート122を介してセパレータプレ
ート103、ディスクプレート107…が圧接され、従って右
サイドブレーキBが制動・作動される。なお、モノレバ
ー17を左方向に傾動操作した際には、前述同様の作動に
て左サイドクラッチCが切断されそして左サイドブレー
キBが制動・作動される。
一方、駐車ブレーキを作動するべく駐車ブレーキレバー
を回動操作すると、これに連動して駐車ブレーキアーム
119が回動し、従ってホルダ110が同方向に回動する。す
ると、該ホルダ110のカム溝115とカムプレート113のカ
ム溝113a内を移動するボールカム116に第1図(a)B
方向の推力が付与され、これによりカムプレート113が
ディスクプレート107…とセパレータプレート103…を圧
接するためドックギヤ51はその回転を規制され、従って
駐車ブレーキが制動・作動する。この際、カムプレート
113は、ホルダ110が大径部110d及び小径部110aの2箇所
で支持されかつボールカム116によって、シャフト49と
平行しかつ回動することなく矢印B方向に移動するた
め、ディスクプレート107を均一した力で安定して押圧
することができ、従って駐車ブレーキの作動不良やサイ
ドブレーキBが片ぎきするような不具合が生じることは
ない。また、これによる右側のサイドブレーキBの制動
時には、コンバイン1は停車状態にあるので該ドックギ
ヤ51は前記センタギヤ50と噛合した状態のままになって
おり、更に左サイドクラッチ側においても同様にセンタ
ギヤ50にドックギヤ51が噛合されたままになっているた
め、右サイドブレーキ側における制動力は左サイドクラ
ッチ側にも作用することになり、従って走行駆動部23は
左右に亘って制動・作動される。そして、ホルダ110が
ボールカム116、カムプレート113を介してディスクプレ
ート107及びセパレータプレート103を押圧する際に受け
る矢印A方向の反力は、段差部110cが幅広の支持部112
にて堅固に支持される。
一方、前記無段変速装置25の駆動により、被動側割プー
リ26と同軸上に配置された前処理取出しプーリ27が同方
向に回転し、これにより該回転がカウンタベルト93を介
してカウンタ入力プーリ71に伝達される。すると、スリ
ーブシャフト66を介して該入力プーリ71と共に回転する
ギヤ73が大径ギヤ80を介してシャフト79に回転が伝達さ
れ、これにより前処理変速ギヤ83が回転される。そし
て、該前処理変速ギヤ83がオペレータのレバー操作等に
連動してシャフト79上をいずれかの方向に摺動すると、
該前処理変速ギヤ83を構成する小径ギヤ81が大径ギヤ69
に(又は大径ギヤ82が小径ギヤ70に)噛合して低速回転
(又は高速回転として)シャフト61に伝達する。これに
より、該シャフト61の一端に設置しているカウンタ出力
プーリ67が回転し、更に前処理ベルト96を介して前処理
部7に伝達される。そして無断変速装置25を構成する被
動側割プーリ26の回転は、前後進切換え部21等を介すこ
となくメインシャフト29により直接前処理取出しプーリ
27に伝達されているため、前処理部7には、無段変速装
置25による速度変化、即ち機体速度変化に連動する一方
向のみの回転を伝達することができ、従って前処理部7
はオペレータの操作により変化する機体走行速度に伴っ
て例えば刈刃及び穀稈搬送装置の作動速度が適切に変化
されると共に、方向転換等のため後進する場合に前処理
部7を引続き駆動しておくことができ、前処理部停止直
前に刈取った穀稈を滞留することなく自動脱穀装置に向
けて搬送することができる。
なお、第8図(a),(b)に示すように、駐車ブレー
キアーム119とブレーキ室側板101との間でホルダ110の
露出部分にダストシール123を嵌合し、かつ該駐車ブレ
ーキアーム119をホルダ110にボルト125…にて固定する
ことにより、特別な部材を必要とすることなく該ダスト
シール123を前記位置に定着して、泥等の浸入を確実に
防止するように構成してもよい。
(ト)考案の効果 以上説明したように、本考案によれば、一方の押圧部材
(110)は、円筒状の大径部(110d)及び小径部(110
a)の2箇所でブレーキ室側板(101)に嵌合して、コジ
レ等の虞れを生ずることなく確実に支持され、かつボー
ル部材(106)がディスクプレート(103,107)側のカム
プレート(113)と該押圧部材(110)との間に位置する
こととが相俟って、ディスクプレートをムラなく均一に
押圧して、ディスクプレートが片へりする等の不具合を
なくすことができ、かつ該押圧部材(110)による駐車
ブレーキを確実に作動することができると共に、他方の
押圧部材(51)からのディスクプレートの押圧力も正確
に担持し、サイドブレーキも確実に作動して片ぎき等の
不具合を防止できる。
また、一方の押圧部材(110)は、段差部(110c)によ
り、ブレーキ室側板(101,112)との間でディスクブレ
ーキからの反作用力を支持する幅広の支持面を構成する
ので、前述した一方の押圧部材(110)の正確な保持と
相俟って、駐車ブレーキ及びサイドブレーキの作動を確
実にすると共に、側板(101)の破損等を防止して信頼
性をも向上することができる。
更に、一方の押圧部材の大径部(110d)及び段差部(11
0c)の内側にベアリング(105)を介してセンタシャフ
ト(49)を支持するので、上述したように確実な駐車ブ
レーキ及びサイドブレーキを保証しかつ信頼性をも向上
したものでありながら、コンパクトに構成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本考案に係る駐車ブレーキと兼用にした
サイドブレーキを示す断面図、第1図(b)はボールカ
ム機構を部分的に示す断面図、第1図(c)はその作動
時の状態を示す断面図、第2図はミッションケース全体
を示す断面図、第3図は前処理取出しプーリから前処理
部に向かうベルト連動構造を示す側面図、第4図は無段
変速装置を示す側面図、第5図はカウンタケース及びミ
ッションケース回りの各部材を示す側面図、第6図はそ
の走行機体前方から見た図、第7図は概略駆動系統図、
第8図はブレーキ室側板と駐車ブレーキアームの間にダ
ストシールを介在した他の実施例を示す断面図である。
そして、第9図はコンバイン全体を示す側面図である。 1…作業車輌(コンバイン)、17…操作レバー(モノレ
バー)、51…押圧部材(ドックギヤ)、101…ブレーキ
室側板、107…ディスクプレート、110…押圧部材(ホル
ダ)、110a…小径部、110c……段差部、110d…大径部、
112…支持部、113…カムプレート、116…ボール部材
(ボールカム)、B…サイドブレーキ、C……サイドク
ラッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 実重 秀雄 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (72)考案者 大本 啓一 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (72)考案者 錦織 昇 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−151776(JP,A) 実開 昭59−64369(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作レバー及び駐車ブレーキ作動手段を備
    え、かつ該操作レバーに連動してサイドクラッチを切断
    しそしてディスクブレーキからなるサイドブレーキを制
    動・作動し、また前記駐車ブレーキ作動手段の操作に連
    動して該サイドブレーキを制動・作動するように構成し
    た作業車輌において、 前記サイドブレーキを構成するディスクプレートの軸心
    方向両側に、該ディスクプレートをそれぞれ反対側から
    押圧する押圧部材を摺動自在に設置し、 かつ該押圧部材の一方を前記駐車ブレーキ作動手段に連
    動・連結すると共に他方を前記操作レバーに連動・連結
    し、 更に前記駐車ブレーキ作動手段から回転力を受ける一方
    の押圧部材と前記ディスクプレート側に配置したカムプ
    レートの間に、該押圧部材の回動に基づき推力を発生す
    るボールカム機構を構成するボール部材を介在し、 また前記一方の押圧部材が、円筒状の大径部及び小径部
    そして段差部を備え、前記大径部及び小径部を、固定部
    材であるブレーキ室側板に嵌合して回転自在に支持する
    と共に、前記大径部及び段差部の内側にベアリングを介
    してセンタシャフトを支持し、そして前記段差部の外側
    を、前記ブレーキ室側板との間で前記ディスクプレート
    からの反作用力を支持する幅広の支持面とし、かつ該ブ
    レーキ室側板から外部に突出する前記小径部の先端部を
    前記駐車ブレーキ作動手段に連結してなる、 作業車輌における制動装置。
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