JPH0640797B2 - チ−ズ類 - Google Patents

チ−ズ類

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JPH0640797B2
JPH0640797B2 JP9461587A JP9461587A JPH0640797B2 JP H0640797 B2 JPH0640797 B2 JP H0640797B2 JP 9461587 A JP9461587 A JP 9461587A JP 9461587 A JP9461587 A JP 9461587A JP H0640797 B2 JPH0640797 B2 JP H0640797B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、耐熱性に優れたチーズ類、とりわけマイク
ロウェーブ照射加熱に対する保形性に優れた乾燥チーズ
類に関するものである。
〔従来の技術〕 チーズ類に、数+℃以上の温度で加熱処理しても一定の
耐性を示す性質、例えば保形性を持たせることは加工技
術上いくつかの利点があり、特定の粘度調剤整乃至蛋白
質、例えばアルブミンを加える等といった耐熱保形性を
与える技術が従来より種々提案されている(例えば特公
昭49−37266号、特公昭58−46311号、特開昭55−11292
号、特開昭59−198938号)。しかし、チーズ類に耐熱保
形性を与えるためこの発明のようなセルロースエーテル
を使用することは未だ知られていない。
一方、電子レンジの家庭での普及に伴って、これで食品
を調理する機会が増えて来ているが、マイクロウェーブ
加熱のような加熱方法は食品の内部からの水分蒸発を招
来するからか、前記のような耐熱性賦与策では保形性の
効果が殆ど現れないばかりか、甚だしい場合にはチーズ
類そのものが油と蛋白などに分離して逸散してしまう状
況が観察される。
また、チーズ類は、一般に、ブロック状乃至粒状等賦形
状態のまま乾燥したのでは、湯戻りしにくく、即席食品
などの具材として用いることが困難であり、その解決の
ために特開昭61−158746号や特願昭61−314643号記載の
技術が提案されている。これらの乾燥チーズ製造技術
は、湯に戻してシンが残らない乾燥品を得る方法として
有効であり、復水時一定の保形性も示し得るが、特にマ
イクロウェーブ照射などの内部加熱方式の手段を用いて
水戻しする時は、やはりチーズ類が形を失い、或いは逸
散するのを防止できない難点がある。又、本発明者の知
見では、前記耐熱保形性を与えるための公知技術をこの
乾燥チーズ製造技術に単純に適用するだけでは効果に乏
しく、或いは食感を悪化させるだけであった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者は、耐熱保形性乃至加熱逸散防止能を有するチ
ーズ、特に湯戻しをマイクロウェーブ照射加熱で行う場
合でも優れた耐熱保形性を有する乾燥チーズを得ること
を主要な目的として種々検討を行った結果、この発明に
到達した。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、メトキシ基含有量が26〜33重量%のセルロ
ースエーテルを含有してなるチーズ類である。
メトキシ基含有量が26〜33重量%のセルロースエーテル
は、熱水不溶の性質を示し、この性質が、マイクロウエ
ーブ照射加熱に対してもチーズ類に極めて良好な保形性
を与えると同時に加熱後喫食時にチーズ類本来の食感を
妨げないために重要である。このようなセルロースエー
テルにはメチルセルロースやヒドロキシプロピルメチル
セルロースがあり、市販品としては、信越化学工業(株)
製「メトローズ」(商標)のSMタイプ或いはSHタイ
プ等が例示される。
このようなセルロースエーテル以外の、例えばアルブミ
ン,大豆蛋白のような熱凝固性を示す添加物や澱粉,ゼ
ラチン等の粘度調整剤では、マイクロウエーブ照射加熱
に耐えて保形性を示し或いは逸散防止する効果に乏し
く、且つチーズの喫食時の食感を時として低下させる。
セルロースエーテルの含有量は、チーズ類固形物に対し
て0.5〜6重量%、好ましくは1〜4重量%の範囲で用
いるのがよい。添加量が少なすぎると添加効果が乏し
く、多すぎても添加量の増大に相応する効果の増大を認
めがない。
この発明でチーズ類は、所謂フィルドチーズやイミテー
ションチーズであってもよく、従い通常のナチュラルチ
ーズ製造法とは異なった方法で得られる乳成分(例え
ば、クリーム、バター、バターオイル、レンネットカゼ
イン)や乳に由来しない異種脂肪や異種蛋白を使用した
もの、例えば特開昭51−51550号、特公昭54−1784号、
特公昭55−39300、特公昭60−57813号、特願昭61−6320
6号等に記載の方法により得られるチーズ類を包含す
る。
セルロースエーテルをチーズ類に含有させる手段は特に
限定されず、チーズ類中に良好に分散させることができ
るどの方法でもよい。但しセルロースエーテルを70〜80
℃より高い温度で加えるときは粉体のまま添加するのが
分散性に優れており、それより低い温度では、水溶液に
して加えることも可である。
この発明の特に有用な効果は、マイクロウェーブ照射加
熱してハードタイプ若しくはセミハードタイプのチーズ
類は保形性があり、ソフトタイプのチーズ類でも逸散が
防止されることに見出され、近年乾燥即席食品に用途が
あるが、容易に水に復元する乾燥されたチーズ類の製造
法としては特に次の方法が好ましい。
すなわち、加熱溶融処理した乳化チーズ類を主原料とす
る含水原料に対してメチルセルロースを加え、これを、
溶融温度より低温で撹拌し、賦形状態で、乾燥する方法
であり、この態様をやや詳述すると次の様である。
すなわち、主原料には加熱溶融処理した乳化チーズ類を
用い、原料中、加熱溶融処理したチーズ類の割合は少な
くとも50%以上好ましくは60%以上に占めるようにす
る。加熱溶融処理しないチーズ類(典型的にはナチュラ
ルチーズ)の使用も可能であるが、その使用量が多すぎ
ると、乾燥・湯戻し後にオイルオフが生じやすい。加熱
溶融処理による乳化はナチュラルチーズからプロセスチ
ーズを製造する公知の工程とほぼ同様に行うことがで
き、加熱溶融処理した乳化チーズ類としてプロセスチー
ズを用いることもできる。尤も、加熱放冷後の保形性も
必要である時は、原料チーズ類はハードタイプ若しくは
セミハードタイプのチーズ類であるのが望ましいが、加
熱の逸散を防止するだけならソフトタイプのチーズ類で
も可である。加熱溶融は、通常、温度70〜100℃、好ま
しくは80〜95℃で10〜20分間行われ、溶融塩(乳化塩)
は、特殊な乳化作業(例えば特開昭61−158746号)を行
う場合必須でないものの、原料チーズ類に対して通常0.
1%以上、好ましくは1.0%以上を使用するのがよく、溶
融塩は各種のオルソリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン
酸塩、メタリン酸塩、クエン酸塩、又はクエン酸等、公
知の種類を単独若しくは組み合わせて用いることができ
る。
乾燥対象の含水原料の水分は35〜70%好ましくは50〜65
%の水分含量にするのがよいが、望ましくはこの中の5
〜30%に相当する量の水分が、加熱溶融による乳化の
後、次に述べる、溶融温度より低温における撹拌終了ま
での間に、加水された結果であるのが製品の湯戻りの改
善効果のためによい。
撹拌処理の行われる温度は溶融温度より低温、より具体
的にはチーズ類中の油脂の融点より数℃高い温度以下の
温度が採用され、通常は0〜50℃、より好ましくは10〜
30℃の範囲にある。撹拌温度がチーズ中の油脂の融点か
ら数℃以上高い温度で行われるとオイルオフが生じやす
く、又、加熱溶融が完全に行われるほどに撹拌温度が高
いと、製品組織が緻密なままで湯戻性の改善効果が生じ
ず、一方撹拌温度が低すぎると、混合がおこりにくく、
短時間での撹拌では粒状物が残り易い。
撹拌は該温度で、ブロック状物乃至粒状物が巨視的には
認められない程度まで行うのが好ましい。ブロック状物
乃至粒状物が容易に視認できる程度であると、乾燥後湯
に戻そうとしても当該部分が芯になって残り易い。撹拌
の程度は、上記ブロック状物乃至粒状物が視認されない
程度になるまで行えば充分である。この工程で用いる撹
拌手段はサイレントカッター、カッターミキサー、擂潰
機等の強い剪断力を生じる混練機であっても、混合が強
すぎるといった不都合は認められず、チーズ本来の粘り
や滑らかな食感を復元させることができるので、所謂お
ろしチーズを調製する工程と、裏ごしにかけるといった
2段の面倒な作業は不要である。
このようにして得られた撹拌物は粘稠な液状物乃至ペー
スト状物であるが、噴霧乾燥のように賦形状態を無くし
てしまうのではなく、なんらかの賦形状態を保って、乾
燥する。すなわち、撹拌物はトレー等の容器に入れ、或
いは、可食性物(例えばピザクラスト、蛋白皮膜)上に
スプレッドするなどした状態で乾燥する。乾燥方法は、
熱風乾燥等の気流乾燥でもよいが、最適には凍結乾燥方
法によるのがよい。
斯くして得られた乾燥チーズ類は、熱湯で短時間に容易
に復元し、その際のオイルオフも殆ど生じないばかり
か、当該加熱をマイクロウェーブにより行っても、保形
性があり、或いは逸散防止効果を奏するのである。
〔作用〕
この発明において、特定のセルロースエーテルがチーズ
類に含まれていることによって、加熱されるときはチー
ズ類に強固な熱凝固性を賦与し、加熱後放冷乃至喫食時
においては溶解させる、といった熱可逆作用を奏する。
〔実施例〕
以下この発明を実施例及び比較例で説明する。
実施例1 乾燥レンネットカゼイン23部、硬化油(上昇融点32
℃)、30部、水45部、クエン酸ナトリウム0.37部、ポリ
リン酸1.5部、食塩2部、混合物のpHを5.7に調節する量
のクエン酸、メチルセルロース(信越化学工業(株)製の
「メトローズSM-1500」)0〜2部、及び少量のチーズ
フレーバーを90〜92℃で5分間加熱混合し(但しメチル
セルロースについては90℃到達後に添加)、次に5℃の
冷蔵庫において冷却固化した。
これらチーズ類を1.5cm角のダイス状にカットし、これ
をシャーレ中に収用して、電子レンジにて600Wで1分間
加熱した状態で検体の高さを測定したところ下表の様に
なった。
すなわち、メチルセルロース無添加では形を殆ど失って
おり、0.3部(チーズ固形物換算0.5%)では、半ば垂れ
た状態であり、1.0部(チーズ固形物換算1.8%)又は2.
0部(チーズ固形物換算1.8%)では殆どもとの形状を保
っていた。
実施例2 標準的な硬さのプロセスチーズ(a)(水分44.5%)、耐
熱性の強いプロセスチーズ(b)(水分42.8%)及びメル
ティー性の強いプロセスチーズ(c)(水分45.0%)の各
市販製品について、小口カット品(大きさ約2cm角)10
0部を品温15℃でサイレントカッター中で撹拌(1,600r.
p.m.)しながら水33部、及び実施例1と同じメチルセル
ロース2部(チーズ固形物換算約3.5%)を加え、約3
分間混合して最終水分56〜58%のペーストを調製した。
これを乾燥用トレイに厚さ約8mmになるよう載せ−30℃
の冷凍庫中で3時間放置して凍結した後約8mm角に切断
して0.3トール40℃の条件で15〜18時間乾燥した。
このようにして得られた乾燥チーズはいずれも凍結乾燥
直後においてオイルオフがなく、約95℃の熱水中で2分
以内で吸水し復元し、また乾燥チーズを水130ccととも
に容器に入れ、600Wの電子レンジで4分30秒間加熱した
ところ、良好な保形性乃至逸散防止性を示した。
メチルセルロースを加えない対照製品も調整した。これ
らは、約95℃の熱水中で2分以内で吸水し復元する点は
本例製品と同様であったものの、乾燥チーズを水130cc
とともに容器に入れ、600Wの電子レンジで4分30秒間加
熱した場合は、(a)及び(b)のチーズを原料とする場合融
解して垂れてしまっており、また(c)の原料を用いた場
合は、チーズが逸散してしまっていた。
実施例3 (a)の原料を用い、メチルセルロースの量を0.5部(チー
ズ固形物換算0.5%)、1.0部(同1.8%)又は1.5部(同
2.7%)にする他は実施例2を繰り返した(RUN No.s M-
1,M-2,M-3)。
また比較として、メチルセルロースの代わりに乾燥卵白
1部、分離大豆蛋白(但し不二製油(株)製「ニューフジ
プロ-SE」(強ゲル化力タイプ)2部、コーンスターチ
1部、αスターチ1部、ゼラチン0.5部、又はキサンタ
ンガム0.3部を用いる例も実施した(RUN No.s C-1,C-2,
C-3,C-4,C-5,C-6)。
これらを電子レンジで復元した結果は、下表の様であ
り、しかもC-1及びC-2は食感がボソボソであった。(表
中〇はもとの形を保ったもの、△は形が垂れたもの、×
は融けて形が無くなったもの) 〔発明の効果〕 以上説明の通り、この発明によるチーズ類はマイクロウ
ェーブ照射のような食品内部から行う加熱でも、耐熱保
形性乃至逸散防止効果があり、食品加工上有用である。
また、適当な乾燥方法を採用することによって湯戻り良
好で電子レンジ用の即席食品の具材等として好適に用い
ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メトキシ基含有量が26〜33重量%のセルロ
    ースエーテルを含有してなるチーズ類。
  2. 【請求項2】セルロースエーテルがメチルセルロースで
    ある特許請求の範囲第(1)項記載のチーズ類。
  3. 【請求項3】セルロースエーテルが0.5〜6%である特
    許請求の範囲第(1)項記載のチーズ類。
  4. 【請求項4】水分が10%以下である特許請求の範囲第
    (1)項記載のチーズ類。
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JPH072085B2 (ja) * 1988-10-14 1995-01-18 不二製油株式会社 チーズ類
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