JPH064077A - ディジタルフィルタ - Google Patents

ディジタルフィルタ

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Publication number
JPH064077A
JPH064077A JP4188726A JP18872692A JPH064077A JP H064077 A JPH064077 A JP H064077A JP 4188726 A JP4188726 A JP 4188726A JP 18872692 A JP18872692 A JP 18872692A JP H064077 A JPH064077 A JP H064077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delay
variable length
stages
filter
delay line
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4188726A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikazu Kaneko
俊和 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roland Corp
Original Assignee
Roland Corp
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Publication date
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Publication of JPH064077A publication Critical patent/JPH064077A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の倍数列高調波とその他の高調波によっ
て周波数特性を異ならせる。 【構成】 入力部20から入力したディジタル楽音信号
にフィルタ演算を行う巡回型フィルタ手段の帰還ループ
中に、2つの可変長ディレイライン36、46が設けら
れている。その設け方は、これら可変長ディレイライン
36、46の遅延段数を順にn、mとしたとき、このデ
ィジタルフィルタの伝達関数中に、Zn m の項が含ま
れるようにされている。また、可変長ディレイライン4
6の遅延段数mは、可変長ディレイライン36の遅延段
数nの整数分の1に選択してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルフィルタに
関し、特に複雑な周波数特性を持つものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のようなディジタルフィルタ
には、例えば図4に示すようなものがある。これは、入
力手段10から供給されたディジタル信号と、加算器1
2の出力を可変長ディレイライン14によって遅延させ
たものに乗算器13で帰還係数を乗算したものとを、加
算器12によって加算して、出力部16に出力するもの
である。
【0003】このようなディジタルフィルタは、櫛形フ
ィルタとして知られている周波数特性を持ち、可変長デ
ィレイライン14での遅延時間を変更することによっ
て、例えば図5に示すように基本周波数及びその高調波
を通過させる周波数特性としたり、図6に示すように基
本周波数及びその高調波を遮断する周波数特性とするこ
とができる。なお、図5及び図6では、基本周波数とし
て2KHzを使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなディジタル
フィルタでは、上記のように基本周波数及びその各高調
波での特性が同じである、簡単な周波数特性しか得るこ
とができず、複雑な周波数特性、例えば奇数高調波と、
偶数高調波で特性が異なるような周波数特性のものを得
ることができなかった。例えば特公昭64-12122号公報に
は、複数の演算段からなるディジタルフィルタにおい
て、各演算段間で2サンプリングタイム以上の遅延を施
すようにしたディジタルフィルタが提案されている。こ
のディジタルフィルタでは、楽音に付与すべき音色に応
じて細やかな周波数特性の制御が行えるが、この周波数
特性は、基準となる周波数特性を圧縮した形状になるだ
けであり、上述したような偶数高調波と奇数高調波で特
性を変更するようなことはできないという問題点があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明では、ディジタル信号を入力する入力手
段と、複数の遅延手段と乗算手段と加算手段とを設け、
上記入力手段からの上記ディジタル信号にフィルタ演算
を行うフィルタ演算手段とを備え、上記フィルタ演算手
段中の複数の遅延手段の内、少なくとも2つの遅延時間
を、整数比の関係になるように設定してある。
【0006】
【作用】本発明によれば、複数の遅延手段を、これら遅
延手段での遅延が累積される状態に設けているので、例
えば遅延手段が2個設けられ、その一方での遅延ライン
数をN、他方での遅延ライン数をMとすると(このライ
ン数にサンプリング時間Tを乗算した値が遅延時間であ
る。)、このフィルタ手段の伝達関数にはZN+Mの項が
含まれる。ここで、基準となる遅延時間をNTとする
と、NTとMTとの間にはMT=kNT(kは任意の整
数)の関係がある。従って、このフィルタ手段の周波数
特性には、exp(jωNT)・exp(jωkNT)
の項が含まれる。この項は、jωNTで示され、N回繰
り返される櫛形フィルタの特性と、この特性のk倍の周
期で繰り返される櫛形フィルタの特性とを重ね合わせた
ものとなる。kが整数であるので、繰り返しのピーク
が、ωkNT、2ωkNT・・・・のような周波数で発
生する。従って、kの値を任意の整数とすることによっ
て、或る基本周波数のkの値に関連する倍数列からなる
特定高調波群と、その他の高調波群とで、異なった特性
をもつディジタルフィルタを得ることができる。
【0007】なお、上記の説明は、説明を簡易化するた
めに、フィルタ手段の伝達関数のZN+M の項にのみ着目
したものであり、実際の巡回型ディジタルフィルタの伝
達関数には、当然他の演算項も含まれ、その周波数特性
は複雑なものとなるが、原理的には、ZN+M の項が含ま
れている限り、即ち、複数の遅延手段を、これら遅延手
段での遅延が累積される状態に設けている限り、基本的
には上記とほぼ同様な説明をすることができる。
【0008】
【実施例】図1に示されるディジタルフィルタは、例え
ばディジタル楽音信号が入力部20から供給され、出力
部22、24、26からそれぞれ異なった周波数特性を
もつものとして出力するものである。
【0009】このディジタルフィルタは、状態変数型の
もので、入力部20から供給されたディジタル楽音信号
は、乗算器28で適当な係数が乗算された後、加算器3
0を介して乗算器32に供給され、ここで係数Bが乗算
され、加算器34を介して可変長ディレイライン36に
供給される。この可変長ディレイライン36の出力は、
加算器34に帰還されると共に、乗算器38によって係
数Pが乗算された後、加算器40を介して加算器30に
帰還されている。
【0010】さらに、可変長ディレイライン36の出力
は、乗算器42によって係数Bが乗算され、加算器44
を介して可変長ディレイライン46に供給され、この可
変長ディレイライン46の出力は加算器44に帰還され
ている。また、この加算器44の出力は、乗算器48に
よって係数Fが乗算された後、加算器40を介して加算
器30に帰還されている。
【0011】加算器30の出力が出力部22に供給さ
れ、加算器34の出力が出力部24に供給され、加算器
44の出力が出力部26に供給される。
【0012】可変長ディレイライン36、46は、例え
ば複数段を有し、入力部20に入力されるディジタル楽
音信号のサンプリング信号に同喫してシフトするシフト
レジスタによって構成することができ、加算器34また
は44への帰還出力を取り出す段を変更することによっ
て、即ち遅延段数を変更することによって、これら可変
長ディレイライン36、46での遅延時間を変更してい
る。
【0013】また、これら可変長ディレイライン36、
46での遅延時間は、可変長ディレイライン36での遅
延時間を基準として、可変長ディレイライン46での遅
延時間を整数分の一に設定してある。即ち、可変長ディ
レイライン36での遅延段数をnとすると、可変長ディ
レイライン46での遅延段数mは、m=n/k(kは正
の整数)に設定してある。
【0014】このディジタルフィルタにおける入力部2
0と出力部22との間の伝達関数H1(Z)、入力部2
0と出力部24との間の伝達関数H2(Z)、入力部2
0と出力部24との間の伝達関数H3(Z)は、それぞ
れ次のように表される。
【0015】
【数1】
【数2】
【数3】
【0016】これら伝達関数H1(Z)乃至H3(Z)
の少なくとも分母にはZn m の項が含まれている。作
用の項で説明したように、Zn m の項を含み、m=n
/kの関係があるので、kの値を変更することによっ
て、関連する倍数列からなる特定高調波群と、その他の
高調波群とで異なった周波数特性が得られる。
【0017】例えば、サンプリング周波数を48KH
z、基本周波数を2KHz、可変長ディレイライン36
の段数を24、可変長ディレイライン46の段数を可変
長ディレイライン36の1/2の12とした場合(k=
1/2)の周波数特性を図2に示す。この場合、4KH
z、8KHz・・・と、基本周波数の偶数倍音が通過す
るが、他の倍音は大きく減衰される。
【0018】また、上記と同じサンプリング周波数、基
本周波数を用い、可変長ディレイライン36の段数を2
4、可変長ディレイライン46の段数を可変長ディレイ
ライン36の1/3の8とした場合(k=1/3)の周
波数特性を図3に示す。この場合、6KHz、12KH
z・・・と、基本周波数の3倍とその倍数列からなる周
波数は通過するが、他の倍音は大きく減衰される。
【0019】このようにkの値の倍数の倍音が通過し、
他の倍音が減衰されるので、可変長ディレイライン36
の段数を基準とし、これの1/kの段数に可変長ディレ
イライン46の段数を選択している。無論、可変長ディ
レイライン46の段数を基準に、その段数の整数倍の段
数に可変長ディレイライン36の段数を選択することも
可能であるが、このような場合には、通過させることが
できる基本周波数の倍音の決定が面倒になる。
【0020】なお、例えば可変長ディレイライン36、
46の段数をそれぞれ1とし、係数Fを−1に固定する
と、出力22、24、26の伝達関数H11(Z)、H
21(Z)、H31(Z)は、次のように表される。
【0021】
【数4】
【数5】
【数6】
【0022】但し、αは2+BP−B2 、β=−BP−
1である。H11(Z)、H21(Z)、H31(Z)
は、それぞれ二次のハイパスフィルタ、バンドパスフィ
ルタ、ローパスフィルタの伝達関数として示される。従
って、出力部22の出力はハイパスフィルタの、出力部
24の出力はバンドパスフィルタの、出力部26の出力
はローパスフィルタの周波数特性をそれぞれ示す。
【0023】なお、乗算器32、38、42、48に供
給される係数B、P、Fの値を変更することによって、
ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ローパスフィ
ルタの各周波数特性の帯域幅やQ等を調整することがで
きる。
【0024】なお、上記の実施例では、可変長ディレイ
ライン36、46において整数サンプリング値の遅延し
か得られなかったが、補間演算することによって小数を
含んだサンプリング数の遅延も得ることができる。例え
ば、サンプリング周波数が48KHzで、基準周波数が
2.5KHzとすると、上記の実施例と同様に、基本周
波数の偶数倍音だけを通過させるようにしようとする
と、可変長ディレイライン36での遅延段数は、48/
2.5=20.4、可変長ディレイライン46での遅延
段数は、その半分の10.2となる。そのため、可変長
ディレイライン36では、20段目の出力信号と、21
段目の出力信号とを読みだし、これら両値を例えば直線
補間等の補間演算を行って、20.4の遅延段数に相当
する出力を得る。可変長ディレイライン46でも同様で
ある。
【0025】また、出力部22、24、26からそれぞ
れ異なった周波数特性の出力信号を取り出し、これらに
適当な係数を乗算してから、混合して、さらに複雑な周
波数特性を得ることもできる。
【0026】以上の実施例は、単音の処理について説明
したが、この発明によるディジタルフィルタを複数並列
に設け、各ディジタルフィルタにそれぞれ異なるディジ
タル楽音信号を入力し、これら各ディジタルフィルタの
出力信号を合成するような音色形成装置として使用する
こともできる。
【0027】ディジタルフィルタの回路構成は、上記の
実施例に限ったものではなく、巡回型フィルタや非巡回
型フィルタで複数の遅延手段が設けられたものであれ
ば、種々のものを使用することができる。無論、その場
合、複数の遅延手段の遅延時間は、或る遅延手段の遅延
時間と、他の遅延手段の遅延時間とが、整数比の関係に
あるように定める必要がある。また、本発明によるディ
ジタルフィルタは、DSPによって構成することもでき
る。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、入力手
段から入力されたディジタル信号にフィルタ演算を行う
フィルタ手段が、複数の遅延手段を設け、さらに各遅延
手段のうち或る遅延手段の遅延時間と他の遅延手段の遅
延時間とを整数比の関係に設定してあるので、前記整数
比の関係で、かつ入力信号のピッチに対応した遅延時間
に設定すれば、奇数高調波と偶数高調波とで異なる周波
数特性をもつディジタルフィルタとすることができ、ま
た、入力信号のピッチに無関係の場合でも、従来のディ
ジタルフィルタより複雑な周波数特性に設定することが
できるという、従来のディジタルフィルタでは得ること
のできなかった複雑な周波数特性を持つディジタルフィ
ルタを提供することができ、例えば楽音信号等の処理に
適したフィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディジタルフィルタの1実施例の
ブロック図である。
【図2】同実施例における可変長ディレイライン36、
46の遅延段数を24、12としたときに出力部26か
ら得られる出力信号の周波数特性図である。
【図3】同実施例における可変長ディレイライン36、
46の遅延段数を24、8としたときに出力部26から
得られる出力信号の周波数特性図である。
【図4】従来の櫛型フィルタのブロック図である。
【図5】図4のディジタルフィルタにおける可変長ディ
レイラインの遅延段数を所定の段数としたときの周波数
特性図である。
【図6】図4のディジタルフィルタにおける帰還係数の
符号及び値を図5と異ならせたときの周波数特性図であ
る。
【符号の説明】
30 加算器 32 乗算器 34 加算器 36 可変長ディレイライン(遅延手段) 38 乗算器 40 加算器 42 乗算器 44 加算器 46 可変長ディレイライン(遅延手段) 48 乗算器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル信号を入力する入力手段と、
    複数の遅延手段と乗算手段と加算手段とを設け、上記入
    力手段からの上記ディジタル信号にフィルタ演算を行う
    フィルタ演算手段とを、備え、上記フィルタ演算手段中
    の複数の遅延手段の内、少なくとも2つの遅延時間を整
    数比の関係になるように設定したことを特徴とするディ
    ジタルフィルタ。
JP4188726A 1992-06-22 1992-06-22 ディジタルフィルタ Withdrawn JPH064077A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4188726A JPH064077A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 ディジタルフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

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JP4188726A JPH064077A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 ディジタルフィルタ

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JPH064077A true JPH064077A (ja) 1994-01-14

Family

ID=16228708

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JP4188726A Withdrawn JPH064077A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 ディジタルフィルタ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022002361A (ja) * 2020-06-19 2022-01-06 沖電気工業株式会社 信号処理装置、信号処理プログラム及び信号処理方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022002361A (ja) * 2020-06-19 2022-01-06 沖電気工業株式会社 信号処理装置、信号処理プログラム及び信号処理方法

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Legal Events

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Effective date: 19990831