JP2002117017A - 再帰型離散フーリエ変換装置 - Google Patents

再帰型離散フーリエ変換装置

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JP2002117017A
JP2002117017A JP2001222747A JP2001222747A JP2002117017A JP 2002117017 A JP2002117017 A JP 2002117017A JP 2001222747 A JP2001222747 A JP 2001222747A JP 2001222747 A JP2001222747 A JP 2001222747A JP 2002117017 A JP2002117017 A JP 2002117017A
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signal
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subtraction
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Katsumi Takaoka
勝美 高岡
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逐次供給される、サンプリングデータの
フーリエ変換処理を、1サンプリング期間内で高速に行
うことにある。 【解決手段】 フーリエ変換装置に関し、逐次供給され
るデータのうち、最新のN個のデータを取得して一時記
憶するに際し供給されるデータ値からN個前に供給され
たデータ値を減じて第1の減算信号を得るデータ更新手
段1と、その第1の減算信号より第2の減算信号を得る
に際し、既に生成された第2の減算信号を再帰的に用い
て第2の減算信号を得る再帰処理手段3と、その第2の
減算信号に所定の定数値を乗算してフーリエ係数の実数
部、及び虚数部信号を得る乗算演算手段4とにより構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フーリエ変換の演
算装置に関し、特に簡易な演算処理によるフーリエ変換
を行い、フーリエ変換の演算結果を短時間に得るための
演算装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、時系データ列の周波数分析等
に用いるフーリエ変換装置は音響信号処理分野、医療用
機器の画像データ処理分野等における信号のスペクトル
解析の外に、音響信号や画像信号の高圧縮符号化方式
に、さらには通信分野における変調、復調技術として幅
広く用いられている。
【0003】そのフーリエ変換装置は、デジタル量とし
て標本化されたデータ列を、N個(Nは整数値、例えば
1024)の集団として扱い、そのN個のデータ列が存
在する時間間隔を窓期間とするとともに、その窓期間を
基本周波数とし、その窓期間に存在するデータ列の信号
成分を基本周波数の高調波信号の実数部成分、及び虚数
部成分として求めるものである。
【0004】そして、この様にして扱うデータ列が、所
定の期間毎に標本化された離散的なデータ列として扱わ
れ、その離散データに対するフーリエ変換が行われる
が、その手法は離散フーリエ変換(DFT;Discrete F
ourier Transform)と呼ばれ、その離散フーリエ変換技
術は、例えば製造工程の状態を離散データにより得て、
その得られたデータを分析することにより工程品質を最
良に保ち、製造される製品の良品率を向上させるといっ
たような制御技術の中での分析技術としても利用される
など、その応用分野は年々広げられている。
【0005】この様にしてなされる離散フーリエ変換技
術は、供給される信号を一定時間間隔でサンプリング
し、そのサンプリングして得られる電圧値を標本化され
たデータとして得、その得られたデータの集合であるデ
ータ列が、所定の時間tにおいて得られるN個のデータ
x(t)、x(t+1)、x(t+2)、・・・・、x(t+N-
2)、x(t+N-1)であるとき、そのN個のデータに対し
て求められる離散フーリエ変換の値X(k、t)は次式で
定義される。
【0006】
【数2】
【0007】この式からも分かるように、フーリエ変換
は供給されるデータ列に対し求めるポイント毎に固有の
基底関数を畳み込むようにして行われ、その基底関数を
畳み込む演算を、多数の乗算処理により行うようにして
いる。
【0008】このようにして、その乗算処理を専用の乗
算回路により、又はDSP(Digital signal processo
r)などを用いて行う場合などは、これらの乗算回路、
ないしはDSPなどの演算のために使用されるハードウ
エアに対する負担が非常に大きいことが知られている。
【0009】その乗算処理に対する負担は、前述の式
(1)で表される変換式による場合、4N2回の乗算を必
要とし、例えばNが1024である場合の乗算回数は約
420万回となってしまうため、この回数の乗算を行う
ための回路規模は大きくなり、演算処理の負担が非常に
大きくなり、さらにデータ列として取り扱うポイント数
Nが大きくなると乗算処理回数も2乗倍で増加するなど
好ましくない。
【0010】そこで通常は、離散フーリエ変換式につい
て、基底関数が周期的な関数から成っていることを利用
し、その規則性に着目して行列の変形を行うことにより
演算効率を高めたFFT(Fast Fourier Transform:高
速フーリエ変換)が利用されるようになっている。
【0011】そのFFTには、バタフライ演算といわれ
る演算手法が用いられており、そのバタフライ演算は、
簡単な整数値である、例えば2を基数として定義し、供
給される2値の複素データに対して加算、減算、乗算の
複素演算を各1回ずつ行い、2値の複素データを出力す
るように構成している。
【0012】従って、NポイントのFFTは、log2N段
のステージと、(N/2)log2N個のバタフライ演算によ
り構成されており、(2N)log2N回の乗算処理回数に
よりFFTの演算結果を得ることができるなど、演算効
率の高いフーリエ変換法として用いられている。
【0013】通常は、この様にしてなされるFFT、も
しくはDFT(Discrete Fourier Transform:離散フー
リエ変換)が用いられて、一定時間間隔で逐次サンプリ
ングされて供給されるデータ列に対してフーリエ変換が
行われるが、そのフーリエ変換は、サンプリングされ、
標本化されたデータ列を順次メモリ回路に一時記憶され
るとともに、そのメモリ回路に一時記憶されたデータ数
がN個となったときに、そのN個のデータに対するフー
リエ変換処理を開始するようにしている。
【0014】その変換処理を行っている期間はメモリ回
路に一時記憶されたデータは記憶されたままの状態に保
たれたままでフーリエ変換処理がなされ、演算処理が終
了した時点で、再度新しいデータをメモリ回路に供給し
て一時記憶し、N個の所定量のデータが記憶された後に
再度変換処理を開始する様になされている。
【0015】しかし、フーリエ演算処理を行っていると
きにもデータは休みなく供給されるため、別系統として
N個のデータ列を蓄えるメモリ回路を設けておき、N個
のデータが供給される毎に、交互に一時記憶処理と演算
処理を行なうようにして、連続的に供給される時系列デ
ータに対するフーリエ変換処理を行なう方法もとられて
いる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このようにしてなされ
るフーリエ変換の方法は、N個の一時記憶されたデータ
列に対して、すなわちデータ列をブロック単位として扱
いながら演算処理を行うため、このようにしてなされる
フーリエ変換処理では少なくともN個分のデータ列に相
当する遅延時間が生じてしまい、リアルタイムに変換結
果を得ることはできない。従って、データ列は逐次的に
供給されるものの、フーリエ解析した結果はN個のサン
プリング時間間隔毎にしか得られないこととなる。
【0017】これに対し、逐次供給される、サンプリン
グされる新たなデータを含むNポイントのデータ列に対
してフーリエ変換処理を行い、サンプリングされたデー
タが供給される毎にフーリエ変換処理した結果を得るた
めには、その1サンプリング期間内にNポイントのフー
リエ変換処理を行わなければならないこととなり、この
ような高速演算処理用に開発されたFFT演算手法を用
いる場合でも、そのFFTから連続して演算されたフー
リエ変換結果を得るためには、N倍の演算処理速度が要
求され、そのような超高速なFFTを行ない、得られた
演算結果を供給することは通常の場合は困難である。
【0018】フーリエ変換は、一般にFFT演算処理手
法が用いられるが、そのFFT演算処理はサンプリング
周波数がfsで量子化されて供給されるNポイントのデー
タ列に対して、通常はfs/Nの周波数間隔で演算処理を
行う。
【0019】一般には、演算処理中に供給される時系列
データに対しても連続してフーリエ解析処理がなされる
よう、フーリエ変換処理中にも他のバッファメモリにデ
ータを取り込むようにし、一方のバッファメモリに一時
記憶されたデータを演算処理している期間に他方のバッ
ファメモリに供給されるデータを取り込み、N個のデー
タ取り込みを終了した時点で演算処理とデータ取り込み
処理を切り換えてフーリエ演算処理を行なう方法はある
が、この場合は2組のバッファメモリとFFT演算処理
手段が必要となり経済的に好ましい方法ではない。
【0020】またこの方法では、供給されるN個の時系
列データを纏めて扱うブロック処理である為、取り込ま
れたNポイントのデータに対するフーリエ変換結果が出
力されるのはNサンプリング時間後であり、そのときに
得られる解析結果はNサンプル毎のフーリエ変換処理結
果のみしか出力されない。
【0021】このようにして、逐次新たにサンプリング
されて供給されるデータを含む最新のNポイントのデー
タに対するフーリエ変換結果をリアルタイムに出力する
ことは出来なく、リアルタイムに変換結果を出力するた
めには上述のようなサンプリング期間毎のフーリエ変換
処理が必要であるが、1サンプリング時間間隔で連続し
てフーリエ変換を行うことは、単位時間当りの演算量が
膨大となり現実的ではない。
【0022】一方、連続してフーリエ変換処理された演
算結果を得る方法として、特開平1−59454号公報
「フーリエ変換装置及びフーリエ変換法」にその手法が
開示されている。即ち、この公報には、サンプリングさ
れて供給される振動波形値をフーリエ変換する方法につ
いて開示されているが、同変換法は新しく供給される振
動波形値と、既に供給されフーリエ演算処理に用いられ
た古い振動波形値との差の値を求め、既に演算処理され
て得られる古い複素振幅値より新しい複素振幅値を、振
動波形のサンプリング値が供給される毎に得るというも
のである。
【0023】このような、連続的にフーリエ変換を行う
ことが出来ることを利用したアプリケーションとして周
波数解析などが考えられるが、そのようなアプリケーシ
ョンを考慮した場合は、任意の周波数帯域を任意の解像
度で解析して、その結果によりアプリケーションを実行
することが良く行われる。
【0024】しかしながら、前述の公報はそれらの点に
ついては考えられていないので、アプリケーションが必
要とする解像度の周波数解析結果を容易に得ることがで
きないなど、実用的な解析手法として用いられていな
い。そこで本発明は、フーリエ解析を所望する任意の周
波数帯域について、所望する任意の解像度を有して変換
を行うのに適す連続的フーリエ変換手法を提供しようと
いうものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の1)〜6)の手段より成るものであ
る。すなわち、
【0026】1) 所定のサンプリング期間でサンプ
リングされ、時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・
・、t+N−1、t+N、(Nは1以上の正の整数)のそれぞ
れの時点において得られたデータ値x(t)、x(t+
1)、x(t+2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−
1)、x(t+N)が供給され、その供給されたデータ値に
対する時刻tから供給されるN個のデータ値をデータ列
とし、そのデータ列に対して複素フーリエ変換を行なっ
て得られる次数k(kは0、又はNより小さな正の整
数)における複素フーリエ係数として、その実数部Xr
(k,t)、及び虚数部Xi(k,t)の信号出力を得る離散フー
リエ変換装置において、時刻t+Nにおいて供給される
データx(t+N)より、Nサンプリング期間前に供給さ
れたデータx(t)を減算して第1の減算信号を得るデー
タ更新手段(1)と、その得られた第1の減算信号か
ら、既に生成された第2の減算信号を用いて再帰的に生
成した加算信号を減算して新しい第2の減算信号を得る
再帰処理手段(3)と、その再帰処理手段より得られた
第2の減算信号に第1の定数値を乗算した信号と、1サ
ンプリング期間前に供給された前記第2の減算信号に第
2の定数値を乗じた信号と、を加算してフーリエ係数の
実数部信号Xr(k,t+1)を得るとともに、前記第2の減
算信号に第3の定数値を乗算してフーリエ係数の虚数部
信号Xi(k,t+1)を得る乗算演算手段(4)と、より構
成し、前記再帰処理手段における再帰的に生成した加算
信号は、1サンプリング期間前に得られた前記第2の減
算信号に第4の定数値を乗算した信号と、2サンプリン
グ期間前に得られた前記第2の減算信号とを加算して得
られる信号であることを特徴とする再帰型離散フーリエ
変換装置。
【0027】2) 所定のサンプリング期間でサンプ
リングされ、時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・
・、t+N−1、t+N、(Nは1以上の正の整数)のそれぞ
れの時点において得られたデータ値x(t)、x(t+
1)、x(t+2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−
1)、x(t+N)が供給され、その供給されたデータ値に
対する時刻tから供給されるN個のデータ値をデータ列
とし、そのデータ列に対して複素フーリエ変換を行なっ
て得られる次数k(kは0、又はNより小さな正の整
数)における複素フーリエ係数として、その実数部Xr
(k,t)、及び虚数部Xi(k,t)の信号出力を得る離散フー
リエ変換装置において、時刻t+Nにおいて供給される
データx(t+N)より、Nサンプリング期間前に供給さ
れたデータx(t)を減算して第1の減算信号を得るデー
タ更新手段(1)と、その得られた第1の減算信号か
ら、既に生成された第2の減算信号を用いて再帰的に生
成した加算信号を減算して新しい第2の減算信号を得る
再帰処理手段(3)と、その再帰処理手段より得られた
第2の減算信号に第1の定数値を乗算した信号と、1サ
ンプリング期間前に供給された前記第2の減算信号に第
2の定数値を乗じた信号と、を加算してフーリエ係数の
実数部信号Xr(k,t+1)を得るとともに、前記第2の減
算信号に第3の定数値を乗算してフーリエ係数の虚数部
信号Xi(k,t+1)を得る乗算演算手段(4)と、より構
成し、これらの従属接続してなるデータ処理手段、再帰
処理手段、及び乗算演算手段の伝達関数H(z)は、次式
により与えられることを特徴とする再帰型離散フーリエ
変換装置。
【0028】
【数3】
【0029】3) 前記x(t+N)と、前記x(t)との
差の値に対する振幅値を与えるための正の定数値Aは、
1、Nの平方根の逆数、又は1/Nなどの値を選択的に
設定可能であることを特徴とする2)項に記載の再帰型
離散フーリエ変換装置。
【0030】4) 所定のサンプリング期間でサンプリ
ングされ、時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・・、t
+N−1、t+N、(Nは1以上の正の整数)のそれぞれの
時点において得られたデータ値x(t)、x(t+1)、x
(t+2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−1)、x
(t+N)が供給され、その供給されたデータ値に対する
時刻tから供給されるN個のデータ値をデータ列とし、
そのデータ列に対し、複数個の次数k(kは0、又はN
より小さな正の整数)を用いて複素フーリエ変換を行な
い、複数組の複素フーリエ係数として、それぞれの係数
の実数部Xr(k,t)、及び虚数部Xi(k,t)を得る離散フー
リエ変換装置において、複数個の次数kに対応した複数
組の時刻t+Nにおいて供給されるデータx(t+N)よ
り、Nサンプリング期間前に供給されたデータx(t)を
減算して第1の減算信号を得るデータ更新手段(1)
と、その得られた第1の減算信号から、既に生成された
第2の減算信号を用いて再帰的に生成した加算信号を減
算して新しい第2の減算信号を得る再帰処理手段(3)
と、その再帰処理手段より得られた第2の減算信号に第
1の定数値を乗算した信号と、1サンプリング期間前に
供給された前記第2の減算信号に第2の定数値を乗じた
信号と、を加算してフーリエ係数の実数部信号Xr(k,t
+1)を得るとともに、前記第2の減算信号に第3の定数
値を乗算してフーリエ係数の虚数部信号Xi(k,t+1)を
得る乗算演算手段(4)と、により構成し、それぞれの
組における前記再帰処理手段における再帰的に生成した
加算信号は、1サンプリング期間前に得られた前記第2
の減算信号に、その組が関る次数kに対応した第4の定
数値を乗算した信号と、2サンプリング期間前に得られ
た前記第2の減算信号と、を加算して得られる信号であ
ることを特徴とする再帰型離散フーリエ変換装置。
【0031】5) 所定のサンプリング期間でサンプリ
ングされ、時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・・、t
+N−1、t+N、(Nは1以上の正の整数)のそれぞれの
時点において得られたデータ値x(t)、x(t+1)、x
(t+2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−1)、x
(t+N)が供給され、時刻t+Nにおいて供給されるデ
ータx(t+N)より、Nサンプリング期間前に供給され
たデータx(t)を減算して第1の減算信号を得るととも
に、その得られた第1の減算信号を基に、時刻tから供
給されるN個のデータ値をデータ列とし、そのデータ列
に対し、複数個の次数k(kは0、又はNより小さな正
の整数)を用いて複素フーリエ変換を行ない、複数組の
複素フーリエ係数として、それぞれの係数の実数部Xr
(k,t)、及び虚数部Xi(k,t)を得る離散フーリエ変換装
置において、複数個の次数kに対応した複数組の前記第
1の減算信号から、既に生成された第2の減算信号を用
いて再帰的に生成した加算信号を減算して新しい第2の
減算信号を得る再帰処理手段(3)と、その再帰処理手
段より得られた第2の減算信号に第1の定数値を乗算し
た信号と、1サンプリング期間前に供給された前記第2
の減算信号に第2の定数値を乗じた信号と、を加算して
フーリエ係数の実数部信号Xr(k,t+1)を得るととも
に、前記第2の減算信号に第3の定数値を乗算してフー
リエ係数の虚数部信号Xi(k,t+1)を得る乗算演算手段
(4)と、により構成し、それぞれの組における前記再
帰処理手段における再帰的に生成した加算信号は、1サ
ンプリング期間前に得られた前記第2の減算信号に、そ
の組が関る次数kに対応した第4の定数値を乗算した信
号と、2サンプリング期間前に得られた前記第2の減算
信号と、を加算して得られる信号であることを特徴とす
る再帰型離散フーリエ変換装置。
【0032】6) 前記それぞれのkの値に対応する複
数の複素フーリエ係数は、N個のkの値に対応する複素
フーリエ係数を出力するように構成することを特徴とす
る4)、又は5)項に記載の再帰型離散フーリエ変換装
置。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の再帰型離散フーリ
エ変換装置の実施の形態につき、好ましい実施例により
説明する。図1は、その再帰型離散フーリエ変換装置の
実施例を示したものであり、同図と共に説明する。
【0034】その再帰型離散フーリエ変換装置は一定時
間間隔でサンプリングされたデータが供給され、供給さ
れた最新のN個(Nは正の整数)のデータを一時記憶す
るデータ更新部1と、離散フーリエ変換を行なうための
基底周波数を設定する基底周波数設定部2と、メモリ回
路を内蔵し、一時記憶した信号を再帰的に用いつつ信号
処理を行う再帰処理部3と、乗算演算処理を行い得られ
たフーリエ変換係数を出力する乗算処理部4とより構成
される。
【0035】次に、この様に構成される再帰型離散フー
リエ変換装置の動作について説明する。まず、供給され
るデータは図示しないサンプリング回路により一定時間
間隔でサンプリングされ、サンプリングされて量子化さ
れた離散データがデータ更新部1に供給される。
【0036】そのサンプリング回路は、間隔が一定であ
る時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・・、t+N−1、
t+N(Nは自然数)において供給されるデータ値のサン
プリングを行ない、その時刻に供給されているデータ値
をそれぞれの時刻に対応したサンプリング値としてデー
タ列x(t)、x(t+1)、x(t+2)、x(t+3)、・・
・・・・、x(t+N−1)、x(t+N)を生成する。
【0037】このサンプリング回路の動作は、供給され
るアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器
の動作と同様であり、サンプリング周波数の逆数で与え
られる一定時間間隔で供給されるアナログ信号電圧値を
デジタル信号値に変換するものであり、変換されたデジ
タル信号値はパルス振幅変調信号を与えるアナログ電圧
と相似の関係にある電圧値であったり、あるいはその電
圧値を2進数のデジタル値で表現するものであったりす
る。
【0038】このようにして、データ更新部1には、時
刻tでサンプリングされたサンプリングデータx(t)、
時刻t+1におけるx(t+1)、・・・・・、時刻t+N-1
におけるx(t+N-1)、時刻t+Nにおけるx(t+N)、・
・・・・が供給される。
【0039】データ更新部1は、供給されるデータのう
ち、最新に供給されるデータ数N個(Nは正の整数)の
データを更新しつつ一時記憶する。即ち、供給されるデ
ータがx(t)より開始され、x(t+1)、x(t+2)、x
(t+3)のように供給されるときは、供給されたデータ
x(t)、x(t+1)、x(t+2)、x(t+3)の全てを一
時記憶し、その一時記憶の動作はデータx(t+N−1)が
入来するまで継続し、x(t+N−1)のデータが入来した
段階で総データ数はN個となりデータ更新部のデータ領
域がフルとなる。
【0040】このような状態で、次のデータx(t+N)
が供給されるときは、総データ数がN+1となるため、
データ更新部1はx(t+N)よりx(t)を減算し、減算
して得られるデータを再帰処理部3に供給するととも
に、一番古いデータx(t)をメモリより削除し、データ
更新部1はx(t+1)、x(t+2)、x(t+3)、・・・
・・・、x(t+N−1)、x(t+N)のN個のデータを一
時記憶する。
【0041】同様にして、データ更新部1は、次のデー
タx(t+N+1)が供給されるときはデータx(t+N+1)
−x(t+1)を求めて再帰型処理部3に供給するととも
に、x(t+1)をメモリより削除するようにし、常に供
給されるデータの内、最新のN個のデータをデータ更新
部1に一時記憶する。
【0042】このようにして、一時記憶されたN個のデ
ータは再帰処理部3に供給され、後述の方法により再帰
処理部3、及び乗算処理部4でフーリエ変換演算処理が
行われる。
【0043】その前者の再帰処理部3は内蔵されるメモ
リ回路に演算途中結果を一時記憶し、一時記憶された信
号を再帰的に使用しつつフーリエ演算を行なうための前
信号処理を行い、前処理された信号は後者の乗算処理部
4に供給され、後処理に関る乗算処理を行い、フーリエ
係数の実数部信号Xr(k,t+1)、及び虚数部信号Xi(k,t+1)
を得る。
【0044】その様になされるフーリエ演算は、所定の
解像度を有して分析されたフーリエ演算結果を得るた
め、所望の解像度を与えるための基底周波数は基底周波
数設定部2により再帰処理部3、及び乗算処理部4の動
作パラメータが設定され、その設定されたパラメータに
従って、所定の周波数解像度情報によるフーリエ分析結
果が演算処理されて出力されるようになっている。
【0045】次に、この再帰型離散フーリエ演算処理方
法について、従来から行なわれているフーリエ演算処理
をも参照しつつ、さらに詳細に説明する。図2に、供給
される信号波形をサンプリング期間tsでサンプリング
して得られるデータ値と、それに対するDFT演算の関
係を模式的に示し、説明する。
【0046】同図において、時間tより一定のサンプリ
ング期間でサンプリングされたN個の実数データ値、x
(t)、x(t+1)、x(t+2)、x(t+3)、・・・・・
・、x(t+N−1)の集合、及び時間t+1よりサンプリ
ングされて得られるN個の実数データ値、x(t+1)、x
(t+2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−1)、x
(t+N)の集合を示してある。
【0047】そして、その時間tよりサンプリングされ
たN個の実数データ値であるデータ列に対して求められ
る離散フーリエ変換の値X(k、t)は次式で定義され
る。
【0048】
【数4】
【0049】このようにして定義された、任意の時間t
より供給されたサンプリングデータ列、x(t)〜x(t+
N−1)の複素フーリエ変換の実数部Xr(k,t)、及び虚
数部Xi(k,t)を次のように定義する。
【0050】
【数5】
【0051】そして、これらの式(3)、及び(4)にお
いて、前述の図2に示すように時間t+1において、新た
にデータx(t+N)が供給されると、実数部および虚数
部の変換は次式で表されるように更新される。
【0052】
【数6】
【0053】ここで、最初に供給されたデータであるx
(t)を削除し、最も新しく供給されるデータx(t+N)
を組み入れるとともに、時間tから開始されるデータ列
に対するフーリエ係数Xr(k,t)、及びXi(k,t)を用
いることにより、時間t+1より開始されるデータ列に対
するフーリエ係数Xr(k,t+1)、及びXi(k,t+1)を
得ることができる。
【0054】次に示す式(7)、及び(8)は、その様に
して式(5)、及び(6)より導き出されたものである。
【0055】
【数7】
【0056】このようにして、これらの変換式で示され
る再帰型DFT変換により、時間t+1における複素フー
リエ変換結果Xr(k,t+1)−jXi(k,t+1)を、サン
プリングされて供給されるデータx(t+N)と、時間tに
おける複素フーリエ変換結果Xr(k,t)−jXi(k,t)
とを用いて導き出すことができる。
【0057】それは、前述の図2に示したような、サン
プリング時間間隔で逐次サンプリングされて得られる新
たなデータを含む最新のNポイントのデータに対するフ
ーリエ変換結果を得ることができることを示している。
【0058】さて、ここで、この様にしてなされるフー
リエ変換について、ある係数を有するシステムに連続す
るサンプリングデータを供給して変換を行うような線形
時不変のシステムであると見なすことにより、この変換
処理はフィルタリング処理であるとみなすことができ
る。
【0059】そこで、振幅値を与える1/(Nの平方
根)をAとおき、時刻tから供給されるデータ列に対す
るフーリエ係数の実数部Xr(k,t)、及び虚数部X
i(k,t)をそれぞれyrk(t)、及びyi,k(t)と
おくとき、前述の式(7)、及び(8)のそれぞれを、
入力xに対する出力yの変換式として扱い、時刻t+1か
ら供給されるデータのフーリエ係数の変換式を次のよう
に表すことができる。
【0060】
【数8】
【0061】そしてさらに、これらの式(9)及び(1
0)についてz変換を行うと、その変換結果は次の式(1
1)、及び(12)のように表せる。
【0062】
【数9】
【0063】ここで、入力X(z)に対する出力Y
(z)の伝達関数をH(z)とすると、H(z)は次式
で与えられる。
【0064】
【数10】
【0065】そこで、式(11)、及び(12)を連立方程
式とし、実数部、及び虚数部のそれぞれの伝達関数を求
めると、次式(13)、及び(14)のように求められる。
【0066】
【数11】
【0067】このようにして、再帰型DFTを示す伝達
関数は、次式(15)により表される。
【0068】
【数12】
【0069】この式において、1−z-Nは入力データ更
新時の最も古いデータの削除を示しており、分数で示さ
れる部分は、分子は1次、分母は2次の次数を有するI
IRフィルタ(巡回型フィルタ)として構成されてい
る。
【0070】本来DFTは有限なポイント数Nに対して
処理を行うFIRフィルタであるが、前述の式(15)の
ように、IIRフィルタを用いて実現することの方が、
FIRフィルタよりも簡単なハードウェアで構成するこ
とができる。
【0071】次に、この伝達関数で表せる特性をハード
ウエアにより実現する方法について述べる。ここで、基
底周波数cos(2πk/N)、及びsin(2πk/N)をそれぞ
れ、Γc、Γs(ガンマc、ガンマs)とおくと式(15)
は次のようになる。
【0072】
【数13】
【0073】このようにして得られた式(16)を基に、
再帰型DFTを構成する方法について述べる。図3は、
その離散フーリエ変換を行う再帰型DFT演算装置であ
り、その構成と動作について詳述する。
【0074】その再帰型DFT演算装置は、メモリ11
及び減算器12よりなる更新処理部1と、減算器31、
加算器32、メモリ33、34、及び乗算器35とより
なる再帰処理部3と、乗算器41、42、43、及び加
算器44とよりなる乗算処理部4とで構成される。
【0075】同図において、メモリ11はz-N、メモリ
33と34はそれぞれz-1と記してあるが、このべき乗
の数字は供給されたデータを一時記憶する期間を示して
おり、−NはNサンプリング期間、−1は1サンプリン
グ期間供給されるデータを一時記憶する。
【0076】また、減算器12、及び31は、同図に示
す水平方向に供給される信号より、垂直方向(下から
上)に供給される信号を減算し、減算して得られる信号
を減算器出力として供給する。そして、加算器32及び
44は矢印で示される2つの供給される信号を加算し、
加算して得られる信号を出力する。
【0077】乗算器35、41、42、及び43は、供
給される信号に対し、図中の乗算器の側に示す記号に基
づく値を乗算し、乗算して得られた結果を供給する様に
なされており、それらの乗算器が乗算する値はそれぞ
れ、−2Γc、AΓc、−A、−AΓsである。
【0078】次に、このようにして構成される再帰型D
FT演算装置の動作について説明する。まず、入力信号
としてx(t+N)が供給され減算器12及びメモリ11
に供給される。
【0079】メモリ11は供給された信号をNサンプリ
ング期間遅延させるが、この時点におけるメモリ11の
出力信号はNサンプル期間前に供給された信号、即ちx
(t)が出力されて減算器12への減算用信号として供
給されるため、この更新処理部ではx(t+N)−x
(t)の演算がなされる。
【0080】このようにして、更新処理部ではNサンプ
ルクロック毎に蓄積されるデータの更新を行うが、その
様にしてなされる信号処理は、入力された信号に第1の
伝達関数である(1−z-N)を乗算する処理でもある。
【0081】このように、処理されて得られた信号は再
帰処理部3の減算器31に供給され、ここでは加算器3
2からの信号が減算され、減算して得られた信号の一部
は演算処理部に供給されるとともに、他の一部はメモリ
33に供給される。
【0082】メモリ33で1サンプル期間遅延された信
号は乗算器35、メモリ34、及び乗算部の乗算器42
に供給される。乗算器35で所定の数値が乗算されたメ
モリ33より供給される信号は加算器32の一方の入力
端子に供給されるとともに、メモリ34により更に1サ
ンプル期間遅延された信号として加算器32の他方の入
力端子に供給され、このようにして加算された信号は前
述の減算器31の減算 用信号端子に供給される。
【0083】このようにして減算器31に供給された信
号は、メモリ33と乗算器35により与えられる特性−
2Γc-1と、メモリ33及び34により与えられる特
性z- 2の信号が加算されて減算器31により減算される
ため、この減算器31は、供給される信号に対して第2
の伝達関数1/(1−2Γc-1+z-2)の乗算処理を
行うものであり、再帰的に過去のデータを用いながら演
算処理を行っている。
【0084】このようにして、第2の伝達関数を乗算し
た信号q1、及びその信号q1をメモリ33により1サ
ンプル期間遅延された信号q2のそれぞれが乗算部4に
供給される。
【0085】そして乗算処理部4では、信号q1の一方
は乗算器41によりAΓcが乗じられて第1の乗算信号が
得られ、また信号q2は乗算器42により−Aが乗じら
れて第2の乗算信号が得られ、これらの第1と第2の乗
算信号は加算器44に供給、加算されて信号Xr(k,
t+1)が得られ、その得られた信号はフーリエ係数の
実数部信号として供給される。
【0086】乗算処理部4に供給された信号q1の他方
は乗算器43により−AΓsが乗じられて信号Xi(k,
t+1)が得られ、この得られた信号はフーリエ係数の
虚数部信号として供給されるようになされている。
【0087】このようにして乗算処理部4でなされる伝
達関数の演算は、第3の伝達関数A(Γc−jΓs
-1)に対して実数部と虚数部がそれぞれに演算処理さ
れて、複素フーリエ係数出力信号が得られるようになっ
ている。
【0088】以上のようにして、この再帰型DFT演算
装置は、時間t+1においてサンプリングされて供給され
るデータx(t+N)と、過去に供給されたデータに対するフ
ーリエ演算の途中にあるデータを再帰的に利用すること
により、時間t+1における複素フーリエ変換結果X
r(k,t+1)−jXi(k,t+1)を導き出すこと
ができる。
【0089】なお、前述の図3においては、再帰処理部
3より供給される信号は、q1、及びq2の2つの信号
とされているが、乗算処理部4にメモリ33がある場合
は、q2の信号線を省略することが出来る。
【0090】図4に、再帰処理部3と乗算処理部4を1
本の信号線q1により結合する場合の構成を示す。しか
し、同図の乗算処理部4は前述の図3における乗算処理
部4に対してメモリ45が余分に必要とされている。
【0091】以上、前述の式(16)により示される伝達
関数を、第1の伝達関数(1−z-N)、第2の伝達関数
1/(1−2Γc-1+z-2)、及び第3の伝達関数A
(Γc−jΓs−z-1)に分けて再帰型DFT演算装置を
構成することを示したが、これらの遅延、加減算、乗算
機能を有する演算回路は、特にデジタル回路により構成
するときの回路規模は小さく、容易な回路ブロックによ
り再帰型離散フーリエ変換回路を構成することができ
る。
【0092】そして、このようにして伝達関数を用いて
行う再帰型離散フーリエ変換方法は、フーリエ解析を所
望する基底周波数を選択して行うことができることか
ら、FFTのように取り扱うポイント数が2の冪乗に制
限されることはなく、Nは任意の正の整数値を取り得る
ものである。
【0093】さらに、任意の整数Nを用いて行うフーリ
エ変換では、供給されるデータ列の長さNを変えて、例
えばNの値を大きくすることにより時間方向について解
像度の高い周波数解析を行えるなど、Nの値を可変して
フーリエ変換による解析解像度を所望の値にした演算結
果を得ることができるため、このようにして構成される
再帰型離散フーリエ変換回路は、任意の解像度を選定し
てフーリエ変換処理を行うことができる。
【0094】以上のようにして、この再帰型DFT演算
装置は任意の解像度を選定しつつフーリエ変換処理を行
なうことが出来るものであるが、その周波数解析は解析
する周波数毎に個別に解像度を設定してを行うことがで
きるものでもある。さて、次に、個別の周波数に対して
同時にフーリエ変換を行う変換方法について述べる。
【0095】図5は、解析する周波数ごとに個別なDF
Tモジュールを用いる再帰型DFT変換装置の構成を示
したものである。同図において、サンプリングされて供
給されるデータx(t+N)はモジュール1〜Nに供給さ
れ、それぞれのモジュールにおいて周波数解析されたそ
れぞれの周波数における出力信号は、並列に供給される
ようになされている。
【0096】即ち、モジュール1は解析用の基底周波数
Γc、及びΓsにおける次数kの値を0としてフーリエ
解析を行うモジュールであり、モジュール2はkを1と
して、以下同様にモジュールNはkの値をN−1として
周波数解析を行い、解析された出力信号を供給する様に
なされている。
【0097】ここに用いるDFTモジュールは、同図に
示すようにモジュールをN個並列に接続してNポイント
の全ての基底周波数に対するDFT演算回路を構成する
ようにする方法、または必要な基底周波数に関するモジ
ュールのみを用いて、それに対応する解析結果を得るこ
ともできる。
【0098】そして、これらの再帰型DFT演算は、所
定の特定ポイントのフーリエ変換値を算出するために、
他のポイントのフーリエ変換値を用いることはないた
め、即ち相互に依存することがなく、独立にフーリエ変
換値を得ることができる。
【0099】このように、独立して、所定の周波数にお
けるフーリエ変換値を求めることができることは、例え
ば特定の周波数ポイントに着目する場合、即ち、kを特
定の値に選定する場合は、Γc、及びΓsとして示される
三角関数の式の値は定数となる。
【0100】このことを従来のDFT演算と比較する
に、従来のDFTの定義が前述の式(1)により行わ
れ、基底関数を示す三角関数の値がkの値とともに変化
するバタフライ演算を用いて行われるため、従来のFF
Tでは特定のポイントの算出は難しいが、ここに示した
再帰型DFT演算による方法では、三角関数で示される
式の値が定数であるため、特定のポイントに対するフー
リエ係数の算出が容易である特徴を有する点で異なって
いる。
【0101】この様に、この回帰型DFTは、周波数解
析すべき周波数に対応するkの値を選定することによ
り、選定した周波数ポイントにおけるDFT変換結果を
簡単な演算により得ることが出来る。
【0102】さらにまた、フーリエ解析を所望する基底
周波数のみを選択して行なうことができるため、従来の
FFTのように取り扱うポイント数が2の指数ポイント
(2のべき乗で示される値;2、4、8、16、32、
64、128、・・・・・・)に制限されることはな
く、任意のポイント数を指定してフーリエ解析を行なう
ことができる。
【0103】次に、このようにしてなされる演算モジュ
ールが並列に配置される再帰型DFT演算回路の構成に
ついて述べる。前述の図5に示したNポイントの再帰型
フーリエ変換における演算は、並列に並べられたN個の
モジュール全てにおいて全く同一の動作を行う構成個所
が存在し、その同一の動作を行う部分を共通化したフー
リエ変換回路を構成することができる。
【0104】図6に、モジュールの一部を共用化したN
ポイント再帰型DFT変換器の構成を示す。同図におけ
るDFTは、前述の図5に示したモジュールに対して、
同一の動作を行う部分を共通化し、共通でない部分をサ
ブモジュールとして構成したものである。
【0105】即ち、モジュールを構成する前述の図3の
再帰型DFT変換回路において、サンプリングされて供
給されるデータをNサンプル分蓄積する遅延器11と、
サンプリングされて供給されるデータ値から遅延器11
に一時記憶されている最も古いデータ値との減算を行う
減算器12とが共通に用いられている。
【0106】サブモジュール1〜(N−1)のそれぞれ
は、モジュール1〜(N−1)に対して、これらの共通
な構成部分が除かれた構成のものであり、それぞれのサ
ブモジュール1〜(N−1)は、共通の遅延器11、及
び減算器12より供給される信号を共用して使用し、回
路規模の縮小、小型化、及び省電力化を図っている。
【0107】以上、再帰型離散フーリエ変換装置につい
て述べたが、信号形式の変換を逆に行う装置として再帰
型逆離散フーリエ変換装置がある。即ち、ここで述べた
再帰型離散フーリエ変換装置は時系列データを周波数系
列のデータに変換する装置であるが、再帰型逆離散フー
リエ変換装置は周波数系列データを時系列のデータに変
換する装置であり、ここに述べた装置の構成方法を応用
して再帰型逆離散フーリエ変換装置を実現することが出
来る。
【0108】そして、周波数系列のデータを再帰型逆離
散フーリエ変換装置により時系列データとして生成し、
生成された時系列データを再帰型離散フーリエ変換装置
により周波数系列のデータに変換するときは、両者が相
対応するパラメータを利用して変換を行う場合は、元の
周波数系列データが再現される。
【0109】そのパラメータは、前述の式(13)、及び
式(14)においてAとして示した振幅値を規定する数値
などであり、この数値としては1、1/N、又はNの平
方根の逆数などの値が割り付けられて用いられる。
【0110】即ち、パラメータとして例えば数値aが用
いられて再帰型逆離散フーリエ変換がなされて生成され
たデータを、再帰型離散フーリエ変換に供給するように
して対称的な信号変換、信号再変換を行う場合は、その
ときに用いられるフーリエ逆変換のパラメータaに対応
するパラメータAを用いてフーリエ変換を行なうと変換
前のデータを得ることが出来る。
【0111】そのa、及びAにより与えられる信号の振
幅が、フーリエ逆変換側で与えられる値が1のときはフ
ーリエ変換側では1/Nとし、フーリエ逆変換側が1/
Nのときはフーリエ変換側は1とし、そしてフーリエ逆
変換側がNの平方根の逆数によるときはフーリエ変換側
でもNの平方根の逆数に基づく振幅を与えるようにする
と、フーリエ逆変換を行なった信号をフーリエ変換する
ことにより変換前のデータを得ることができる。
【0112】このようにして構成されるフーリエ逆変換
をOFDM(直交周波数分割多重変調)信号の生成装置
に、そしてフーリエ変換をOFDM信号受信装置に使用
するようにして、フーリエ逆変換によりデジタル変調さ
れて送信される信号を生成し、受信側では送信された信
号をフーリエ変換を用いて復号するようにし、そのとき
に用いられる振幅を定める定数a、及びAは、前述のよ
うな相対応する値に設定すればよい。
【0113】しかし、実際にこのようにして生成され、
伝送されるOFDM信号はその経路中で振幅値(伝送さ
れる信号の利得)を変動させる要因が多くあるため、離
散フーリエ変換時の振幅値は逆離散フーリエ変換時の値
にほぼ対応している程度で良く、離散フーリエ変換にお
けるAの値は組み込みやすい値を適宜選択して設定すれ
ばよいことになる。
【0114】以上、式(15)により導かれる離散フーリ
エ変換、及びその応用としての逆離散フーリエ変換につ
いて述べた。これらのフーリエ係数を求める式は、Nサ
ンプル離れた2つのデータ値の差と、1サンプルクロッ
ク前に求められたフーリエ係数値に対して基底周波数の
正弦値、及び余弦値を用い、単純な形でフーリエ係数値
を求めることが出来る。
【0115】そして、式(16)により導かれる離散フー
リエ変換に用いられている基底周波数の余弦値Γc、及
び正弦値Γsは、お互いに直交している関数を用いるこ
とにより再帰型DFT変換装置を構成できることを示し
ており、例えばΓcとΓsを入れ替えるなど、その他の
お互いに直交する関数を用いて同様な分析手法を実現す
ることができる。
【0116】そのときは、乗算器35、41、42、4
3で乗じる定数値、及びそれらの極性についても、フー
リエ係数が可能な限り単純な形の式で求められるように
お互いの組み合わせを定め、その定められた手法により
フーリエ係数を導き出すようにする必要がある。
【0117】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、供給され
るN個のサンプルよりなるデータ列に対して複素フーリ
エ変換を行い、次に供給される新しいサンプルのサンプ
ル値より、既に複素フーリエ変換を行うために使用した
最も古いサンプル値を減算して減算値を求めると共にそ
の最も古いサンプルを削除し、その減算値と既に求めた
複素フーリエ演算結果を基にして1サンプルづつ新しく
されたN個のサンプルに対する離散フーリエ演算結果を
得ることができるので、従来の様にNサンプルのデータ
が供給されてからフーリエ演算を行うのと異なり、1サ
ンプル期間内に必要とする解析解像度を与えるポイント
数Nにおける高速フーリエ演算結果を得る再帰型フーリ
エ変換装置を構成することが出来る効果を有している。
【0118】また、請求項2記載の発明によれば、供給
されるN個のサンプルよりなるデータ列に対して複素フ
ーリエ変換を行い、次に供給される新しいサンプルのサ
ンプル値と、既に複素フーリエ変換を行うために使用し
た最も古いサンプル値と、既に求めた複素フーリエ演算
結果とを基にして、所定の伝達関数を用いて演算するこ
とにより1サンプルづつ新しくされたN個のサンプルに
対する離散フーリエ演算結果を求めることができるの
で、従来の様にNサンプルのデータが供給されてからフ
ーリエ演算を行うのと異なり、1サンプル期間内に必要
とする解析解像度を与えるポイント数Nにおける高速フ
ーリエ演算結果を得る再帰型フーリエ変換装置を構成す
ることが出来る効果を有している。
【0119】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項2の効果に加え、特に正の定数値Aを1、1/N、又
はNの平方根の逆数などの値を適宜選択して設定したF
FTにより演算処理を行なうことが出来るので、例えば
通信装置に用いられ、伝送すべき情報信号をIFFT
(逆高速フーリエ変換)変換処理して時系列信号に変換
してその時系列信号を伝送するような場合、その伝送さ
れた信号をFFTに供給してFFT演算を行うことによ
り情報信号を再生するようなフーリエ演算装置におい
て、そのIFFT演算に使用された、例えば1、1/
N、又はNの平方根の逆数であるaの定数値に対応する
定数値AをFFT演算処理回路に用い、前記IFFTと
相補的に動作するFFTを構成して前記情報信号を復号
することができるなど、相対応する系から供給される信
号に対しても、その系でのIFFT演算に使用されたa
に対応する定数値Aを用いることにより、品質の良い特
性を有する再帰型フーリエ変換装置を構成することが出
来る効果を有している。
【0120】また、請求項4記載の発明によれば、供給
されるN個のサンプルよりなるデータ列に対して複数の
基底周波数に対して複素フーリエ変換を行い、次に供給
される新しいサンプルのサンプル値より、既に複素フー
リエ変換を行うために使用した最も古いサンプル値を減
算して減算値を求めると共にその最も古いサンプルを削
除し、その減算値と既に求めた複素フーリエ演算結果を
基にして1サンプルづつ新しくされたN個のサンプルに
対し、複数の基底周波数に対する離散フーリエ演算結果
を得ることができるので、従来の様にNサンプルのデー
タが供給されてからフーリエ演算を行うのと異なり、1
サンプル期間内に、複数の基底周波数に対するフーリエ
演算結果を得る高速に動作する再帰型フーリエ変換装置
を構成することが出来る効果を有している。
【0121】また、請求項5記載の発明によれば、供給
されるN個のサンプルよりなるデータ列に対して複数の
基底周波数に対して複素フーリエ変換を行い、次に供給
される新しいサンプルのサンプル値より、既に複素フー
リエ変換を行うために使用した最も古いサンプル値を減
算して減算値を求めると共にその最も古いサンプルを削
除し、その減算値と既に求めた複素フーリエ演算結果を
基にして1サンプルづつ新しくされたN個のサンプルに
対し、複数の基底周波数に対する離散フーリエ演算結果
を得るに際して、第1の一次記憶手段、減算部、及び定
数乗算部を共通に使用することができるので、従来の様
にNサンプルのデータが供給されてからフーリエ演算を
行うのと異なり、1サンプル期間内に、複数の基底周波
数に対するフーリエ演算結果を得る高速に動作するハー
ドウエアの回路を一部共用化することにより簡略化され
た構成の再帰型フーリエ変換装置を構成することが出来
る効果を有している。
【0122】また、請求項6記載の発明によれば、請求
項3、及び4の効果に加え、特にN個の全ての基底周波
数に対するフーリエ演算結果を得る高速に動作する再帰
型フーリエ変換装置を構成することが出来る効果を有し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関わる再帰型離散フーリエ変
換装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例に関わる再帰型離散フーリエ変
換装置に供給される信号波形をサンプリングして得られ
るデータ値と、それに対するDFT演算の関係を模式的
に示した図である。
【図3】本発明の実施例に関わる伝達関数を用いて演算
を行う再帰型離散フーリエ変換装置の構成を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施例に関わる伝達関数を用いて演算
を行う再帰型離散フーリエ変換装置の他の構成を示す図
である。
【図5】本発明の実施例に関わるNポイントの基底周波
数に対するフーリエ係数を演算する再帰型離散フーリエ
変換装置の構成を示す図である。
【図6】本発明の実施例に関わるNポイントの基底周波
数に対するフーリエ係数を演算する再帰型離散フーリエ
変換装置の他の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 データ更新部 2 基底周波数設定部 3 再帰処理部 4 乗算処理部 11、33、34、45 メモリ 12、31 減算器 32、44 加算器 35、41、42、43 乗算器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のサンプリング期間でサンプリングさ
    れ、時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・・、t+N−
    1、t+N、(Nは1以上の正の整数)のそれぞれの時点に
    おいて得られたデータ値x(t)、x(t+1)、x(t+
    2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−1)、x(t+
    N)が供給され、その供給されたデータ値に対する時刻
    tから供給されるN個のデータ値をデータ列とし、その
    データ列に対して複素フーリエ変換を行なって得られる
    次数k(kは0、又はNより小さな正の整数)における
    複素フーリエ係数として、その実数部Xr(k,t)、及び虚
    数部Xi(k,t)の信号出力を得る離散フーリエ変換装置に
    おいて、 時刻t+Nにおいて供給されるデータx(t+N)より、
    Nサンプリング期間前に供給されたデータx(t)を減算
    して第1の減算信号を得るデータ更新手段と、 その得られた第1の減算信号から、既に生成された第2
    の減算信号を用いて再帰的に生成した加算信号を減算し
    て新しい第2の減算信号を得る再帰処理手段と、 その再帰処理手段より得られた第2の減算信号に第1の
    定数値を乗算した信号と、1サンプリング期間前に供給
    された前記第2の減算信号に第2の定数値を乗じた信号
    と、を加算してフーリエ係数の実数部信号Xr(k,t+1)
    を得るとともに、前記第2の減算信号に第3の定数値を
    乗算してフーリエ係数の虚数部信号Xi(k,t+1)を得る
    乗算演算手段と、 より構成し、 前記再帰処理手段における再帰的に生成した加算信号
    は、1サンプリング期間前に得られた前記第2の減算信
    号に第4の定数値を乗算した信号と、2サンプリング期
    間前に得られた前記第2の減算信号とを加算して得られ
    る信号であることを特徴とする再帰型離散フーリエ変換
    装置。
  2. 【請求項2】所定のサンプリング期間でサンプリングさ
    れ、時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・・、t+N−
    1、t+N、(Nは1以上の正の整数)のそれぞれの時点に
    おいて得られたデータ値x(t)、x(t+1)、x(t+
    2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−1)、x(t+
    N)が供給され、その供給されたデータ値に対する時刻
    tから供給されるN個のデータ値をデータ列とし、その
    データ列に対して複素フーリエ変換を行なって得られる
    次数k(kは0、又はNより小さな正の整数)における
    複素フーリエ係数として、その実数部Xr(k,t)、及び虚
    数部Xi(k,t)の信号出力を得る離散フーリエ変換装置に
    おいて、 時刻t+Nにおいて供給されるデータx(t+N)より、
    Nサンプリング期間前に供給されたデータx(t)を減算
    して第1の減算信号を得るデータ更新手段と、 その得られた第1の減算信号から、既に生成された第2
    の減算信号を用いて再帰的に生成した加算信号を減算し
    て新しい第2の減算信号を得る再帰処理手段と、 その再帰処理手段より得られた第2の減算信号に第1の
    定数値を乗算した信号と、1サンプリング期間前に供給
    された前記第2の減算信号に第2の定数値を乗じた信号
    と、を加算してフーリエ係数の実数部信号Xr(k,t+1)
    を得るとともに、前記第2の減算信号に第3の定数値を
    乗算してフーリエ係数の虚数部信号Xi(k,t+1)を得る
    乗算演算手段と、 より構成し、 これらの従属接続してなるデータ処理手段、再帰処理手
    段、及び乗算演算手段の伝達関数H(z)は、次式により
    与えられることを特徴とする再帰型離散フーリエ変換装
    置。 【数1】
  3. 【請求項3】前記x(t+N)と、前記x(t)との差の値
    に対する振幅値を与えるための正の定数値Aは、1、N
    の平方根の逆数、又は1/Nなどの値を選択的に設定可
    能であることを特徴とする請求項2に記載の再帰型離散
    フーリエ変換装置。
  4. 【請求項4】所定のサンプリング期間でサンプリングさ
    れ、時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・・、t+N−
    1、t+N、(Nは1以上の正の整数)のそれぞれの時点に
    おいて得られたデータ値x(t)、x(t+1)、x(t+
    2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−1)、x(t+
    N)が供給され、その供給されたデータ値に対する時刻
    tから供給されるN個のデータ値をデータ列とし、その
    データ列に対し、複数個の次数k(kは0、又はNより
    小さな正の整数)を用いて複素フーリエ変換を行ない、
    複数組の複素フーリエ係数として、それぞれの係数の実
    数部Xr(k,t)、及び虚数部Xi(k,t)を得る離散フーリエ
    変換装置において、 複数個の次数kに対応した複数組の時刻t+Nにおいて
    供給されるデータx(t+N)より、Nサンプリング期間
    前に供給されたデータx(t)を減算して第1の減算信号
    を得るデータ更新手段と、 その得られた第1の減算信号から、既に生成された第2
    の減算信号を用いて再帰的に生成した加算信号を減算し
    て新しい第2の減算信号を得る再帰処理手段と、 その再帰処理手段より得られた第2の減算信号に第1の
    定数値を乗算した信号と、1サンプリング期間前に供給
    された前記第2の減算信号に第2の定数値を乗じた信号
    と、を加算してフーリエ係数の実数部信号Xr(k,t+1)
    を得るとともに、前記第2の減算信号に第3の定数値を
    乗算してフーリエ係数の虚数部信号Xi(k,t+1)を得る
    乗算演算手段と、 により構成し、 それぞれの組における前記再帰処理手段における再帰的
    に生成した加算信号は、1サンプリング期間前に得られ
    た前記第2の減算信号に、その組が関る次数kに対応し
    た第4の定数値を乗算した信号と、2サンプリング期間
    前に得られた前記第2の減算信号と、を加算して得られ
    る信号であることを特徴とする再帰型離散フーリエ変換
    装置。
  5. 【請求項5】所定のサンプリング期間でサンプリングさ
    れ、時刻t、t+1、t+2、t+3、・・・・・・、t+N−
    1、t+N、(Nは1以上の正の整数)のそれぞれの時点に
    おいて得られたデータ値x(t)、x(t+1)、x(t+
    2)、x(t+3)、・・・・・・、x(t+N−1)、x(t+
    N)が供給され、時刻t+Nにおいて供給されるデータx
    (t+N)より、Nサンプリング期間前に供給されたデー
    タx(t)を減算して第1の減算信号を得るとともに、そ
    の得られた第1の減算信号を基に、時刻tから供給され
    るN個のデータ値をデータ列とし、そのデータ列に対
    し、複数個の次数k(kは0、又はNより小さな正の整
    数)を用いて複素フーリエ変換を行ない、複数組の複素
    フーリエ係数として、それぞれの係数の実数部Xr(k,
    t)、及び虚数部Xi(k,t)を得る離散フーリエ変換装置に
    おいて、 複数個の次数kに対応した複数組の前記第1の減算信号
    から、既に生成された第2の減算信号を用いて再帰的に
    生成した加算信号を減算して新しい第2の減算信号を得
    る再帰処理手段と、 その再帰処理手段より得られた第2の減算信号に第1の
    定数値を乗算した信号と、1サンプリング期間前に供給
    された前記第2の減算信号に第2の定数値を乗じた信号
    と、を加算してフーリエ係数の実数部信号Xr(k,t+1)
    を得るとともに、前記第2の減算信号に第3の定数値を
    乗算してフーリエ係数の虚数部信号Xi(k,t+1)を得る
    乗算演算手段と、 により構成し、 それぞれの組における前記再帰処理手段における再帰的
    に生成した加算信号は、1サンプリング期間前に得られ
    た前記第2の減算信号に、その組が関る次数kに対応し
    た第4の定数値を乗算した信号と、2サンプリング期間
    前に得られた前記第2の減算信号と、を加算して得られ
    る信号であることを特徴とする再帰型離散フーリエ変換
    装置。
  6. 【請求項6】前記それぞれのkの値に対応する複数の複
    素フーリエ係数は、N個のkの値に対応する複素フーリ
    エ係数を出力するように構成することを特徴とする請求
    項4、又は5に記載の再帰型離散フーリエ変換装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006276006A (ja) * 2005-03-01 2006-10-12 Nagoya Institute Of Technology 電力系統における高調波解析法
KR101027969B1 (ko) 2008-12-29 2011-04-13 전자부품연구원 재귀 이산 푸리에 변환 기반 다중 해상도 주파수 검출 장치및 방법
JP2011090218A (ja) * 2009-10-23 2011-05-06 Dainippon Printing Co Ltd 音素符号変換装置、音素符号データベース、および音声合成装置
KR101781514B1 (ko) * 2013-12-19 2017-10-23 한국해양과학기술원 테트라 방식의 통신용 수신기의 패킷 동기 검출 장치 및 방법

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