JPH0640703Y2 - 便器の取り付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、便器を縦フレームに片持状に掛け止めして取
り付ける構造に関し、詳しくは建物側の取り付け位置
と、縦フレーム側の取り付け位置との位置合わせを容易
になし、便器を所定の位置に支持させようとする技術に
係るものである。

［従来の技術］ 従来、便器を縦フレームに掛け止めさせる壁掛け型の便
器においては、縦フレームの底部を建物側の根太に起立
状態に取り付けるとともに縦フレームの上部を建物側の
壁下地材に取り付け、そしてこの縦フレームから突出さ
れたボルトに便器を取り付けるものである。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、建物側の根太の寸法精度は出し難く、まして
根太に形成する取付孔の位置精度も出し難く、施工時に
精度を出していても床仕上げ時に狂うことがあり、この
ため、便器を掛け止めする縦フレームの取付孔を根太の
取付孔に一致させ難く、縦フレームが位置ずれしている
と便器を所定の位置に支持することができず、便器と各
種配管との接続にずれが生じ、その施工に手数を要する
等の問題があった。

本考案はこのような問題に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、建物側の根太の取付孔と縦フ
レームの取付孔との位置合わせを容易に行え、建物側及
び縦フレーム側の寸法誤差を吸収して縦フレームを正確
な位置に取り付け、便器を所定の位置に取り付けること
ができる便器の取り付け構造を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案の便器の取り付け構造は、根太３に支持させた縦
フレーム２に便器１を掛け止め支持させる便器の取り付
け構造であって、根太３の縦フレーム２に対する取付孔
3aを根太３の長さ方向に長くし、縦フレーム２に根太３
の取付孔3aとは交差する方向に長い取付孔2aを形成して
成ることを特徴とするものである。

［作用］ このように、根太３に支持させた縦フレーム２に便器１
を掛け止め支持させる便器の取り付け構造であって、根
太３の縦フレーム２に対する取付孔3aを根太３の長さ方
向に長くし、縦フレーム２に根太３の取付孔3aとは交差
する方向に長い取付孔2aを形成することによって、根太
３の長さ方向に長くした取付孔3aにおいて根太３の長さ
方向の寸法のずれを吸収し、そして根太３の取付孔3aと
は交差する方向に形成した縦フレーム２の取付孔2aにお
いて根太３の長さ方向とは交差する方向の寸法のずれを
吸収し、しかして根太３に対して支持させた縦フレーム
２の位置を便器１の所定の位置に合致させ、便器１を所
定位置に支持し得るようにしたものである。かかる場
合、根太３の取付孔3aは根太３の長さ方向に長くなって
いて、寸法の吸収代を大きくとりながら根太３の強度を
低下させないものである。

［実施例］ 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図は建物側の下地部分を示していて、大引4,4間に
木製根太５…が適宜間隔を隔てて架設され、そして便器
１の取り付け位置には金属角パイプ製の２本の根太３を
架設して補強してある。柱7,7間には横架材８が架設さ
れ、横架材８は支持材９にて支持されている。根太３に
は根太３の長さ方向に長い取付孔3aを形成してある。取
付孔3aには第２図に示すように、ボルト10が下方から挿
通され、ナット11にて移動可能に仮り止めされている。
そして第３図にように、床面12及び壁面13が仕上げら
れ、床面12からは大径孔14にボルト10が突出し、又、排
水管15には排水ジョイント16が接続される。そして壁面
13からは給水管17が突出され、制御用等の電線18も導出
されている。

縦フレーム２は一対のコ字状のフレーム19が連結フレー
ム20にて連結されていて、フレーム19の下片21には根太
３の長孔状の取付孔3aの長さ方向とは略直交する方向に
長い取付孔2aが切欠き状に形成されている。しかして床
面12から突出しているボルト10に切欠き状の取付孔2a
を、ボルト10及び縦フレーム２の相対移動にて縦フレー
ム２を所定位置に仮置きし、又、縦フレーム２の取付片
23を横架材８にビス24にて取り付け、ロータンク22は縦
フレーム２の上部に載せられ、そして第４図に示すよう
に、前板26を外したキャビネット25を被せてロータンク
22を隠し、キャビネット25の底板（図示せず）の孔をボ
ルト10に通し、ナット27及びワッシャ28にてキャビネッ
ト25と縦フレーム２とをボルト10に取り付けるのであ
る。このボルト10は床下からの締め付けにて本固定する
と良い。

縦フレーム２からは一対の取り付けボルト29が突出され
ていて、便器１の形成した通孔30を取り付けボルト29に
挿通し、ナット31を締め、飾りナット32にてナット31を
隠すのである。そして前板26が取り付けられ、キャビネ
ット25の上にカンター33が載せられる。又、便器１には
局部洗浄装置34が取り付けられる。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、根太に支持させた縦フレームに
便器を掛け止め支持させる便器の取り付け構造であっ
て、根太の縦フレームに対する取付孔を根太の長さ方向
に長くし、縦フレームに根太の取付孔とは交差する方向
に長い取付孔を形成してあるから、根太の長さ方向に長
くした取付孔において根太の長さ方向の寸法のずれを吸
収することができ、そして根太の取付孔とは交差する方
向に形成した縦フレームの取付孔において根太の長さ方
向とは交差する方向の寸法のずれを吸収することがで
き、しかして根太に対して支持させた縦フレームの位置
を便器の所定の位置に合致させ、便器を所定に位置に容
易に支持でき、便器への配管接続を容易に行えるという
利点がある。しかも根太の取付孔は根太の長さ方向に長
くしてあるから、寸法の吸収代を大きくとりながら根太
の強度を低下させることがないという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の建物側の斜視図、第２図は
同上の側面図、第３図は同上の床及び壁仕上げがなされ
た斜視図、第４図及び第５図は同上の施工作用を示す斜
視図、第６図は同上の便器を取り付ける分解斜視図、第
７図は同上の取り付け後の斜視図であり、１は便器、２
は縦フレーム、2aは縦フレームの取付孔、３は根太、3a
は根太の取付孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】根太に支持させた縦フレームに便器を掛け
   止め支持させる便器の取り付け構造であって、根太の縦
   フレームに対する取付孔を根太の長さ方向に長くし、縦
   フレームに根太の取付孔とは交差する方向に長い取付孔
   を形成して成る便器の取り付け構造。