JPH0640623Y2 - スチールコード - Google Patents
スチールコードInfo
- Publication number
- JPH0640623Y2 JPH0640623Y2 JP1987171708U JP17170887U JPH0640623Y2 JP H0640623 Y2 JPH0640623 Y2 JP H0640623Y2 JP 1987171708 U JP1987171708 U JP 1987171708U JP 17170887 U JP17170887 U JP 17170887U JP H0640623 Y2 JPH0640623 Y2 JP H0640623Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel cord
- cord
- twist
- tire
- strands
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Ropes Or Cables (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は自動車用タイヤのゴムの補強材として用いられ
るスチールコードの改良に関するものである。
るスチールコードの改良に関するものである。
従来の技術とその問題点 近年、自動車タイヤには、自動車の乗り心地性を改善す
るためのタイヤの弾力性、タイヤの長寿命化、および燃
費を改善するためのタイヤの軽量化が特に求められてい
る。
るためのタイヤの弾力性、タイヤの長寿命化、および燃
費を改善するためのタイヤの軽量化が特に求められてい
る。
中でも長寿命化の要因としては、スチールコードの耐カ
ット性と腐蝕があげられる。タイヤが小石、縁石等に乗
り上げた時に生じるスチールコードの切断を防ぐ耐カッ
ト性の向上に対しては、タイヤのベルト部に高い伸度を
有するスチールコード、いわゆるHigh Elongation cord
を使用することが考えられ、現在ではトラック、バス用
タイヤのベルト部へは３×７、４×２あるいは第５図に
示される４×４の撚り構造で、撚りピッチを小さくした
複層撚りのスチールコード（３）が、より高い伸度を得
るスチールコードとして用いられている。しかし、これ
らのスチールコードは撚りピッチが小さく、しかも複層
撚りであるため生産性が悪く、製造コストが高くなると
いう問題点がある。
ット性と腐蝕があげられる。タイヤが小石、縁石等に乗
り上げた時に生じるスチールコードの切断を防ぐ耐カッ
ト性の向上に対しては、タイヤのベルト部に高い伸度を
有するスチールコード、いわゆるHigh Elongation cord
を使用することが考えられ、現在ではトラック、バス用
タイヤのベルト部へは３×７、４×２あるいは第５図に
示される４×４の撚り構造で、撚りピッチを小さくした
複層撚りのスチールコード（３）が、より高い伸度を得
るスチールコードとして用いられている。しかし、これ
らのスチールコードは撚りピッチが小さく、しかも複層
撚りであるため生産性が悪く、製造コストが高くなると
いう問題点がある。
また、一方では自動車が路面を走行中にタイヤが外傷を
受けると、その傷から侵入した水分が、スチールコード
の中央部の空間部に至り、毛細管現象によってスチール
コードの空間部をコードの長手方向に浸透し、その結果
スチールコードが腐蝕し易くなり、スチールコードの疲
労性が大幅に低下するという問題点がある。しかも、ス
チールコードの腐蝕によりスチールコードとゴムとの接
着性が低下し、更に進むとスチールコードとゴムとが剥
離する、いわゆるセパレーション現象を引き起すという
問題点があった。上記欠点を除去するため最近ではオー
プンコードと呼ばれる素線間に隙間を設けるようにゆる
く撚ったスチールコードが使用されてきている。
受けると、その傷から侵入した水分が、スチールコード
の中央部の空間部に至り、毛細管現象によってスチール
コードの空間部をコードの長手方向に浸透し、その結果
スチールコードが腐蝕し易くなり、スチールコードの疲
労性が大幅に低下するという問題点がある。しかも、ス
チールコードの腐蝕によりスチールコードとゴムとの接
着性が低下し、更に進むとスチールコードとゴムとが剥
離する、いわゆるセパレーション現象を引き起すという
問題点があった。上記欠点を除去するため最近ではオー
プンコードと呼ばれる素線間に隙間を設けるようにゆる
く撚ったスチールコードが使用されてきている。
上記オープンコードは素線間に隙間を設けているため、
タイヤに用いた時、タイヤ成形時に隙間からゴムが侵入
して、スチールコード内部に空間部が生じず、このた
め、タイヤが外傷を受けてもタイヤの傷口から侵入した
水分はスチールコードの内部に至らず、したがってスチ
ールコードの長手方向にも水分が広がらず、スチールコ
ードは腐蝕しないものである。しかし、複層撚りのスチ
ールコードではスチールコードの内部にゴムを浸透させ
るオープンコードは、なかなか実用化されていないのが
現状である。
タイヤに用いた時、タイヤ成形時に隙間からゴムが侵入
して、スチールコード内部に空間部が生じず、このた
め、タイヤが外傷を受けてもタイヤの傷口から侵入した
水分はスチールコードの内部に至らず、したがってスチ
ールコードの長手方向にも水分が広がらず、スチールコ
ードは腐蝕しないものである。しかし、複層撚りのスチ
ールコードではスチールコードの内部にゴムを浸透させ
るオープンコードは、なかなか実用化されていないのが
現状である。
問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するためになされたもので、
トラック，バス等の自動車用タイヤのベルト部に使用さ
れている３×7,4×4,4×２等の複層撚りのスチールコー
ドと伸び、コード強力において同等の機能を有するオー
プン撚り構造をもった単層撚りのスチールコードを提供
するものである。
トラック，バス等の自動車用タイヤのベルト部に使用さ
れている３×7,4×4,4×２等の複層撚りのスチールコー
ドと伸び、コード強力において同等の機能を有するオー
プン撚り構造をもった単層撚りのスチールコードを提供
するものである。
即ち、本考案は、２乃至６本の素線を同一方向、同一ピ
ッチでオープン撚り構造に撚り合わせた単層撚りスチー
ルコードにおいて、各素線の撚り角θ°が25°〜55°で
あり、かつ隣り合った素線間の少なくとも１つの隙間が
上記隣り合せる素線の中心を結ぶ直線上で、 の関係式を有することを特徴とする。
ッチでオープン撚り構造に撚り合わせた単層撚りスチー
ルコードにおいて、各素線の撚り角θ°が25°〜55°で
あり、かつ隣り合った素線間の少なくとも１つの隙間が
上記隣り合せる素線の中心を結ぶ直線上で、 の関係式を有することを特徴とする。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基いて説明する。
第１図および第２図に示すように、１×５×0.38の撚り
構造を有するスチールコード（１）において、各素線
（２）の撚り角θ°を45°とし、隣り合った素線
（２）、（２）の中心P1，P2を結ぶ直線Ｐ上で、素線間
の空間長さ、すなわち隙間Ｓと非空間部の長さ、すなわ
ち素線径ｄとの関係式 より、素線間の空間長さが としたオープン撚り構造のスチールコード（１）を形成
する。
構造を有するスチールコード（１）において、各素線
（２）の撚り角θ°を45°とし、隣り合った素線
（２）、（２）の中心P1，P2を結ぶ直線Ｐ上で、素線間
の空間長さ、すなわち隙間Ｓと非空間部の長さ、すなわ
ち素線径ｄとの関係式 より、素線間の空間長さが としたオープン撚り構造のスチールコード（１）を形成
する。
ここで、撚り角θ°は、タイヤのベルト部に要求される
高伸度５％以上を得るために下限をθ°＝25°としたも
のであり、また、上限をθ°＝55°としたのは、55°よ
り大きい角度にすると現在使用されている複層撚りで撚
りピッチの小さいスチールコードと比べ、撚りピッチが
あまりに小さくなりすぎ、生産性が悪くなるからであ
る。
高伸度５％以上を得るために下限をθ°＝25°としたも
のであり、また、上限をθ°＝55°としたのは、55°よ
り大きい角度にすると現在使用されている複層撚りで撚
りピッチの小さいスチールコードと比べ、撚りピッチが
あまりに小さくなりすぎ、生産性が悪くなるからであ
る。
なお、２本以上の素線を撚り合せた時の伸度は素線径と
関係なく次式で表わされる。
関係なく次式で表わされる。
ｙ＝0.305x−3.1（％） ｙ＝伸び（％） ｘ＝素線の撚り角θ° θ°＝tan-1πD/l Ｄ＝コード径 ｌ＝撚りピッチ 次に素線間の隙間Ｓはタイヤ成型時にスチールコードの
中央部にゴムを侵入させるための必須条件であり、第３
図に示す通りゴムの侵入を果すための最低限必要な隙間
Ｓは素線径ｄにより変化する。
中央部にゴムを侵入させるための必須条件であり、第３
図に示す通りゴムの侵入を果すための最低限必要な隙間
Ｓは素線径ｄにより変化する。
また、タイヤに必要なコード強力及びコード剛性はスチ
ールコードの素線径及び素線本数により決定される。
ールコードの素線径及び素線本数により決定される。
次に、荷重と伸度に関する比較を第４図に示す。
構成 （ａ）本考案のスチールコード １×５×0.38 ピッチ6mm θ°＝45° （ｂ）従来の複層撚りのスチールコード ４×４×0.22 ピッチ3mm（ストランド） ピッチ6mm（コード） （ｃ）従来のクローズタイプのスチールコード １×５×0.38 ピッチ16mm （ｄ）従来のオープンタイプのスチールコード １×５×0.38 ピッチ9.5mm 第４図に示すように、本考案のスチールコード（ａ）で
は従来の複層撚りのスチールコード（ｂ）と同等の伸度
が得られた。
は従来の複層撚りのスチールコード（ｂ）と同等の伸度
が得られた。
考案の効果 本考案のスチールコードは上記構成であるため、単層撚
りで複層撚りと同等のハイエロンゲーションを有するコ
ードが得られ、しかも５％以上の伸びを確保することが
でき、耐カット性が向上し、タイヤの寿命を大巾に向上
することができる。
りで複層撚りと同等のハイエロンゲーションを有するコ
ードが得られ、しかも５％以上の伸びを確保することが
でき、耐カット性が向上し、タイヤの寿命を大巾に向上
することができる。
また、オープン構造を有しているため、タイヤに使用し
たとき、素線の腐蝕が防止でき、タイヤの寿命を大巾に
向上することができる。
たとき、素線の腐蝕が防止でき、タイヤの寿命を大巾に
向上することができる。
さらに、単層撚りであるため複層撚りに比べ製造コスト
を低減できるという優れた実用的効果を有するものであ
る。
を低減できるという優れた実用的効果を有するものであ
る。
第１図、第２図は本考案のスチールコードの一実施例を
示し、第１図は切断端面図、第２図は説明図、第３図は
ゴムが侵入する隙間と素線径との関係を示す曲線図、第
４図はタイヤに掛かる荷重とスチールコードの伸度との
関係を示す曲線図、第５図は従来の複層撚りのスチール
コードの断面図である。 （１），（３）……スチールコード （２）……素線
示し、第１図は切断端面図、第２図は説明図、第３図は
ゴムが侵入する隙間と素線径との関係を示す曲線図、第
４図はタイヤに掛かる荷重とスチールコードの伸度との
関係を示す曲線図、第５図は従来の複層撚りのスチール
コードの断面図である。 （１），（３）……スチールコード （２）……素線
Claims (1)
- 【請求項１】２乃至６本の素線を同一方向、同一ピッチ
でオープン撚り構造に撚り合わせた単層撚りスチールコ
ードにおいて、各素線の撚り角θ°が25°〜55°であ
り、かつ隣り合った素線間の少なくとも１つの隙間が上
記隣り合せる素線の中心を結ぶ直線上で、 の関係式を有することを特徴とするスチールコード。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987171708U JPH0640623Y2 (ja) | 1987-11-10 | 1987-11-10 | スチールコード |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987171708U JPH0640623Y2 (ja) | 1987-11-10 | 1987-11-10 | スチールコード |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0178198U JPH0178198U (ja) | 1989-05-25 |
| JPH0640623Y2 true JPH0640623Y2 (ja) | 1994-10-26 |
Family
ID=31463723
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1987171708U Expired - Lifetime JPH0640623Y2 (ja) | 1987-11-10 | 1987-11-10 | スチールコード |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0640623Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01250483A (ja) * | 1988-03-30 | 1989-10-05 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気タイヤ |
| JP4688355B2 (ja) * | 2001-03-07 | 2011-05-25 | 金井 宏彰 | タイヤ補強用スチールコード及びタイヤ |
| JP4865274B2 (ja) * | 2005-08-23 | 2012-02-01 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りラジアルタイヤ |
-
1987
- 1987-11-10 JP JP1987171708U patent/JPH0640623Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0178198U (ja) | 1989-05-25 |
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