JPH0640203B2 - 保存安定性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

保存安定性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0640203B2
JPH0640203B2 JP5326486A JP5326486A JPH0640203B2 JP H0640203 B2 JPH0640203 B2 JP H0640203B2 JP 5326486 A JP5326486 A JP 5326486A JP 5326486 A JP5326486 A JP 5326486A JP H0640203 B2 JPH0640203 B2 JP H0640203B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関するものであ
り、特に経時保存中に於ける感度低下ならびにカブリの
発生が防止された高感度のハロゲン化銀写真感光材料に
関するものである。
【従来の技術】
ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感光材料と言う)
は、露光されなくても現象し得る核の存在に基因してカ
ブリを生じる傾向があり、特に経時保存中にカブリの発
生によって感度の減少、或は階調の劣化などを招く場合
が極めて多い。 このような好ましくない現象をできるだけ少なくするこ
とが望ましいことから、従来からカブリ防止剤、或は安
定剤等をハロゲン化銀乳剤に添加することが知られてい
る。例えば米国特許2,403,927号、同3,804,633号、特公
昭39-2825号などに記載の1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾール類、或は4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンなどがカブリ抑制剤として
用いられてきた。 近年、感光材料、特に撮影用感光材料の進歩は目覚まし
く、例えばASA1600のカラーネガフィルムに代表される
高感度化、ディスクフィルムに代表される小フォーマッ
ト化が挙げられるが、これに伴なって高画質、高解像力
を保持しての高感度化技術が益々要求されている。この
要求はカラー感光材料だけでなく、Xレイ用感光材料を
はじめとした撮影用白黒感光材料においても同じであ
る。 従来、高感度のハロゲン化銀乳剤を得るために、多くの
技術が開発されてきた。例えばハロゲン化銀粒子内部と
表面近傍でハロゲン組成を異にするハロゲン化銀乳剤、
量子効率を向上して低カブリのまま高感度を得んとする
単分散乳剤、昭和61年1月31日付出願「ハロゲン化銀乳
剤の製造方法」明細書にみられるミラー指数(nn1)で
定義される24面体ハロゲン化銀粒子で構成されるハロゲ
ン化銀乳剤などがある。 この中、24面体ハロゲン化銀粒子を用いた感光材料は、
カブリの発生を抑えながら高感度が得られる特長を持つ
が、経時保存に於ける写真特性の安定性は必ずしも充分
でなく、特に高温下の保存でカブリを発生し易いという
欠点を有している。 感光材料の高感度化を図る上での最大の障害はハロゲン
化銀乳剤のカブリの発生であり、前述した如く経時保存
下でのカブリ抑制技術が高感度感光材料製造の鍵を握っ
ていると言える。 カブリ抑制技術としては、前記の1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾールに代表されるメルカプトアゾール
類や4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
インデンに代表されるヒドロキシポリアザインデン類の
他に、米国特許2,131,038号に記載の2−メルカプトベ
ンゾチアゾール類あるいは特開昭58-194029号に開示さ
れるベンゾチアゾリン誘導体による高感度感光材料のカ
ブリ抑制方法が知られているが、いずれも抑制力が不充
分であり特に高温条件下での保存や高温迅速処理に対し
満足できない現状である。
【発明の目的】
本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであり、その
第1の目的は、感光材料の経時保存中において安定した
写真特性を維持できる、カブリ抑制剤を含有した高感度
の感光材料を提供することである。 本発明の第2の目的は、現像抑制にもとづく感度の低下
や階調の軟化を招く恐れの少ないカブリ抑制剤を含有し
た感光材料を提供することである。 更に第3の目的は、高温現像処理、特に30℃以上で現像
した時にカブリ発生が著しく抑制された感光材料を提供
することである。
【発明の構成】
本発明の上記目的は、(110)面の中央に稜線を有す
る面を有する24面体結晶のハロゲン化銀粒子を含むハ
ロゲン化銀乳剤層を少なくとも1層と、下記一般式
〔I〕で示される化合物の少なくとも1つを含有する感
光材料により達成される。 一般式〔I〕 式中、ZおよびZは各々5員または6員の複素環を
形成するに必要な非金属原子群を表し、YおよびY
は各々、水素原子または置換基を表す。 以下、本発明をより具体的に詳述する。 本発明に用いられる外表面にミラー指数(nn1)(n≧
2、nは自然数)で定義される結晶面を有するハロゲン
化銀粒子について図を用いて説明する。 第1図は(nn1)結晶面のみで外表面が構成された時の
ハロゲン化銀結晶全体の形態を示している。また、第2
図は直線b1,b2の方向から見た側面図である。(nn1)結
晶面として表される等価な結晶面は24個存在する。従っ
て全ての外表面が(nn1)結晶面で構成される結晶は24
面体の形態をとり、外表面を構成する各平面は鈍角三角
型となる。頂点は2種類のものが存在する、即ち第1図
におけるa1と等価な6頂点と、b1と等価な8頂点であ
る。頂点a1では8平面が境を接しており、頂点b1では3
平面が境を接している。辺もまた2種類のものが存在す
る。即ち第1図における辺a1b1に等価な24個の辺c1と、
辺a1b2に等価な12個の辺c2である。外表面が(nn1)で
構成される、ほぼ完全な24面体ハロゲン化銀粒子の電子
顕微鏡写真を第4図に示す。 次に断面図を用いて(nn1)面、(111)面(いわゆる8
面体結晶の表面)、(110)面(いわゆる12面体結晶の
表面)の関係について述べる。第1図の24面体の、直線
b1、b2を含み三角形a1a2b1及び三角形a1a2b2に垂直な平
面dにおける断面図を第3図の実線1で示す。即ち、第
3図において、実線1は平面dと(nn1)面との交線を
表している。一方、破線2は(110)面、一点鎖線3は
(111)面を表したものであり、(nn1)面、(110)面
及び(111)面それぞれの方向は法線ベクトル、、
で示される。即ち、=〔nn1〕(n≧2、nは自然
数)、=〔110〕、〔111〕と表すことができる。θ
は辺a1a2を境に隣接する2個の(nn1)結晶面のなす角
であり、n≧2でnは自然数という制約から110°<θ<1
80°である。 即ち、(nn1)面は結晶3軸のうち2軸と原点から等距
離で交わり、かつ残る1軸と平行でなく微傾斜をなして
交わっているので、先ずは(111/n)として表すことが
でき、従って(nn1)と表示されたものである。 以上により、本発明に係る(nn1)結晶面が、ハロゲン
化銀において従来から知られている(111)結晶面及び
(110)結晶面とは全く異なる結晶面であることは明ら
かである。また(100)結晶面(いわゆる6面体結晶の
表面)とも異なることは特に説明を要しないであろう。 一方、特願昭59-206765号には、「(110)面の中央に稜
線を有する結晶面」が開示されており、明細書におい
て、この結晶面は「準(110)面」と命名され、「稜線
を共有する屋根型の2つの準(110)面のなす角は110°
より鈍角である」と記載されている。即ち、準(110)
面とは本発明に係る(nn1)結晶面(n≧2、nは自然
数)と同義である。 本発明に係るハロゲン化銀乳粒子は、全ての表面が(nn
1)面で構成される必要はなく、(111)面、(110)面
あるいは(100)面が存在しても差し支えないが、粒子
の全表面積に対する(nn1)面の割合が30%以上である
ことが好ましく、特に70%以上が好ましい。(111)面
や(100)面の混在により、30面体、38面体あるいは32
面体といった形態をとる。 また、(nn1)面の存在や、その割合については現在の
所、粉末法X線回析を用いることは不適当で、電子顕微
鏡写真より2種類の辺(第1図のc1、c2)の長さ比、2
個の面の間の角度(第3図のθ)等を求めミラー指数を
同定せざるを得ない。 本発明のハロゲン化銀乳剤には(nn1)面を有するハロ
ゲン化銀粒子が50重量%以上であることが好ましく、70
重量%以上がより好ましい。 本発明に係るハロゲン化銀粒子のハロゲン組成は特に制
約されないが、臭化銀または沃臭化銀が好ましく用いら
れる。 ハロゲン化銀粒子の粒径は特に制約はなく、好ましく
は、0.1〜3.0μmの範囲で本発明は少なくとも有効であ
る。なお、本発明において、ハロゲン化銀の粒径は、そ
の体積に等しい立方体の一辺の長さをいう。 本発明に係るハロゲン化銀粒子は通常ゼラチン等の分散
媒に分散された形態、すなわち、乳剤と称される形態で
製造され、また用いられる。このときの該粒子の群の粒
径分布は単分散でも多分散でも、また、これらを混合し
てなる分布でもよく、用途等に応じて適宜選択すること
ができる。 本発明に係る(nn1)面を有するハロゲン化銀粒子を製
造するには、特願昭59-206765号に記載の方法を用いる
ことができる。すなわち、保護コロイドの存在下で水溶
性銀塩溶液と水溶性ハロゲン化物溶液とを混合してハロ
ゲン化銀粒子を生成し形成させる工程において、全ハロ
ゲン化銀の少なくとも30モル%が生成する期間、乳剤の
pAgを7.0〜9.8の範囲に制御し、かつ、この期間にヒド
ロキシテトラザインデン及びヒドロキシテトラザインデ
ン含有ポリマーから選ばれる結晶制御化合物を上記乳剤
中に含有させ、更に所定量のハロゲン化銀の生成が終了
し、粒子を整え形成するハロゲン化銀粒子形成工程から
脱塩工程に入るまでの間、pAgを7.0〜9.5に制御するこ
とによって本発明の乳剤を調製することができる。 次に一般式〔1〕で示されるカブリ防止剤について、説
明する。 一般式〔1〕において、ZおよびZで形成される5
〜6員の複素環は同じでも異なっていてもよく、更にベ
ンゼン環やナフタリン環と縮合してもよい。複素環とし
ては、具体的にピリジン、キノリン、イソキノリン、イ
ミダゾール、ベンゾイミダゾール、チアゾール、ベンゾ
チアゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、オキ
サジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、トリア
ジン、ピリミジン、テトラゾール等が挙げられる。Y
およびYで表される置換基は上述の複素環に導入でき
る置換基であれば特に制限されないが、具体的にはハロ
ゲン原子(例えば塩基、臭素、沃素原子等)、アルキル
基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチ
ル、sec−ペンチル、オクチル、ドデシル等の各基)、
アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ヘプチルオ
キシ、デシルオキシ等の各基)、アリール基(例えばフ
ェニル基、ナフチル基等)、アリールオキシ基(例えば
フェノキシ基、フェネチルオキシ基等)、複素環基、シ
アノ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキ
シ基およびんその塩、スルホ基およびその塩などを挙げ
ることができる。またアルキル基、アルコキシ基、アリ
ール基およびアリールオキシ基は更に置換されてもよ
い。またYとYが互いに縮合して炭化水素環を形成
してもよい。 次に、本発明に用いられる具体的化合物例を示すが、本
発明はこれらに限定されない。 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15) (16) (17) (18) (19) (20) (21) (22) (23) (24) (25) (26) (27) (28) (29) (30) (31) (32) (33) (34) (35) これらの化合物は、バイルシュタイン・ハンドブーフ・
デア・オーガニッシェン・ヘミー(Beilsteins Handbuc
h der Organischen Chemie)、ケミカル・ベリヒテ(Ch
em.Ber.)、アンナーレン・デア・ヘミー(Ann.Che
m.)、ケミカル・アブストラクツ(Chem.Abstr.)、ジ
ャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイァ
ティ(J.Am.Chem.Soc.)、モナッシェフテ・ヒュール・
ヘミー(Monatsch.Chem)、ジュルナール・デァ・ルッ
シシェン・フィジカリッシューヘミッシェン・ゲゼルシ
ャフト(Journal der Russischen Physikalisch-Chemis
chen Gesellschaft)等の抄録誌、報文誌に数多く報告
されており、これらに記載された方法により容易に合成
することができる。 本発明の化合物を添加することのできるハロゲン化銀写
真感光材料の層としては、ハロゲン化銀乳剤層を始めと
して、保護層、中間層、フィルター層、ハレーション防
止層、下塗り層などの通常の感光材料に設けられる構成
層に添加される。特に好ましい層としてはハロゲン化銀
乳剤層および乳剤層に隣接する親水性コロイド層であ
る。 本発明の化合物の添加量は、ハロゲン化銀1モル当り1
〜1000mgの範囲で用いられるのが好ましく、より好まし
くは5〜800mgである。 また、その添加時期はハロゲン化銀乳剤の場合、化学熟
成中に、化学熟成終了後、及び/又は乳剤塗布直前に添
加されるが、より好ましいのはハロゲン化銀乳剤の化学
熟成終了時である。 本発明の効果を妨げない範囲において、本発明外の公知
のカブリ防止剤または安定剤を用いるともできる。 用いることのできるカブリ防止剤又は安定剤としては、
例えば、アゾール類としてベンゾチアゾール、ニトロイ
ンダゾール、ベンゾトリアゾール、ニトロベンゾイミダ
ゾールなど、メルカプト置換のヘテロ環化合物類とし
て、例えば、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト
ベンゾイミダゾール、メルカプトベンゾオキサゾール、
メルカプトオキサジアゾール、メルカプトチアジアゾー
ル、メルカプトトリアゾール、メルカプトトリアジン、
メルカプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾール)、上記のメルカプトヘテロ環化
合物にスルホン酸基あるいはカルボキシ基を導入したも
の、更にはアザインデン類、例えば4−ヒドロキシ−1,
3,3a,7−テトラザインデンなど当業界でよく知られたカ
ブリ抑制剤あるいは安定剤を併用できる。 本発明の感光材料は、次の様な種々のタイプの感光材料
に適用できる。 例えば、汎用黒白用、X線記録用、製版用、カラーポジ
用、カラーネガ用、カラーペーパー用、反転カラー用、
直接ポジ用、熱現用などの感光材料に用いることができ
るが、特に多層構成のカラー感光材料への適用が有利で
ある。 本発明のハロゲン化銀乳剤には、ハロゲン化銀として臭
化銀、沃臭化銀が好ましく用いられるが、その他沃塩化
銀、塩臭化銀、および塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳
剤に使用される任意のものを用いることができる。 ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、酸
性法、中性法及びアンモニア法のいずれで得られたもの
でもよい。該粒子は一時に成長させてもよいし、種粒子
をつくった後成長させてもよい。種粒子をつくる方法と
成長させる方法は同じであっても、異なってもよい。 ハロゲン化銀乳剤はハロゲン化物イオンと銀イオンを同
時に混合しても、いずれか一方が存在する液中に、他方
を混合してもよい。また、ハロゲン化銀結晶の臨界成長
速度を考慮しつつ、ハロゲン化物イオンと銀イオンを混
合釜内のpH及び/又はpAgをコントロールしつつ逐次同
時に添加することにより生成されてもよい。この方法に
より、結晶形が規則的に粒子サイズが均一に近いハロゲ
ン化銀粒子が得られる。成長後にコンバージョン法を用
いて、粒子のハロゲン組成を変化させてもよい。 ハロゲン化銀乳剤は、その製造時に必要に応じてハロゲ
ン化銀溶剤を用いて、ハロゲン化銀粒子の粒子サイズ、
粒子の形状、粒子サイズ分布及び粒子の成長速度をコン
トロールすることができる。 ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成
長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩
を含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくと
も1種を用いて金属イオンを添加し、粒子内部に及び/
又は粒子表面にこれらの金属元素を含有させることがで
き、また適当な還元的雰囲気におくことにより、粒子内
部及び/又は粒子表面に還元増感核を付与できる。 ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後
に不要な可溶性塩類を除去してもよいし、あるいは含有
させたままでもよい。該塩類を除去する場合には、リサ
ーチ・ディスクロジャー(Research Disclosure以下RD
と略す)17643号II項に記載の方法に基づいて行うこと
ができる。 ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン化
銀組成分布を有するものでも、粒子の内部と表面層とで
ハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子であっても
よい。 ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面に形成される
ような粒子であってもよく、また主として粒子内部に形
成されるような粒子でもよい。 ハロゲン化銀乳剤は、いかなる粒子サイズ分布を持つも
のを用いても構わない。粒子サイズ分布の広い乳剤(多
分散乳剤と称する)を用いてもよいし、粒子サイズ分布
の狭い乳剤(単分散乳剤と称する。ここでいう単分散乳
剤とは、粒径の分布の標準偏差を平均粒径で割ったとき
に、その値が0.20以下のものをいう。ここで粒径は球状
のハロゲン化銀の場合はその直径を、球状以外の形状の
粒子の場合は、その投影像を同面積の円像に換算したと
きの直径を示す。)を単独又は数種類混合してもよい。
又、多分散乳剤と単分散乳剤を混合して用いてもよい。 ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種以上のハロゲ
ン化銀乳剤を混合して用いてもよい。 ハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感することがで
きる。即ち、硫黄増感法、セレン増感法、還元増感法、
金その他の貴金属化合物を用いる貴金属増感法などを単
独で又は組み合わせて用いることができる。 ハロゲン化銀乳剤は、写真業界において増感色素として
知られている色素を用いて、所望の波長域に光学的に増
感できる。増感色素は単独で用いてもよいが、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。増感色素とともにそれ自
身分光増感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質
的に吸収しない化合物であって、増感色素の増感作用を
強める強色増感剤を乳剤中に含有させてもよい。 増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、
複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラ
ーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ステリル色素およ
びヘミオキサノール色素が用いられる。 特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、
および複合メロシアニン色素である。これらの色素類に
は、塩基性異節環核としてシアニン色素類に通常利用さ
れる核のいずれをも適用できる。すなわち、ピロリン
核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール核、オキ
サゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾ
ール核、テトラゾール核、ピリジン核およびこれらの核
に脂環色炭化水素環が融合した核、およびこれらの核に
芳香族炭化水素環が融合した核、則ち、インドレニン
核、ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキ
サゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール
核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベン
ズイミダゾール核、キノリン核などである。これらの核
は炭素原子上で置換されてもよい。 メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケト
メチレン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オン
核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、
ローダニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異
節環核を適用することができる。 有用な青感光性ハロゲン化銀乳剤層に用いられる増感色
素としては、例えば西独特許929,080号、米国特許2,23
1,658号、同2,493,748号、同2,503,776号、同2,519,001
号、同2,912,329号、同3,656,959号、同3,672,897号、
同3,694,217号、同4,025,349号、同4,046,572号、英国
特許1,242,588号、特公昭44-14030号、52-24844号等に
記載されたものを挙げることができる。また緑感光性ハ
ロゲン化銀乳剤に用いられる有用な増感色素としては、
例えば米国特許1,939,201号、同2,072,908号、同2,739,
149号、同2,945,763号、米国特許505,979号等に記載さ
れている如きシアニン色素、メロシアニン色素または複
合シアニン色素をその代表的なものとして挙げることが
できる。さらに、赤感光性ハロゲン化銀乳剤に用いられ
る有用な増感色素としては、例えば米国特許2,269,234
号、同2,270,378号、同2,442,710号、同2,454,629号、
同2,776,280号等に記載されている如きシアニン色素、
メロシアニン色素または複合シアニン色素をその代表的
なものとして挙げることができる。更にまた米国特許2,
213,995号、同2,493,748号、同2,519,001号、西独特許9
29,080号等に記載されている如きシアニン色素、メロシ
アニン色素または複合シアニン色素を緑感光性ハロゲン
化銀乳剤または赤感光性ハロゲン乳剤に有利に用いるこ
とができる。 これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それらの組
み合わせを用いても良い。増感色素の組み合わせは特
に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代表例
は特公昭43-4932号、同43-4933号、同43-4936号、同44-
32753号、同45-25831号、同45-26474号、同46-11627
号、同46-18107号、同47-8741号、同47-11114号、同47-
25379号、同47-37443号、同48-28293号、同48-38406
号、同48-38407号、同48-38408号、同48-41203号、同48
-41204号、同49-6207号、同50-40662号、同53-12375
号、同54-34535号、同55-1569号、特開昭50-33220号、5
0-33828号、同50-38526号、同51-107127号、同51-11582
0号、同51-135528号、同51-151527号、同52-23931号、
同52-51932号、同52-104916号、同52-104917号、同52-1
09925号、同52-110618号、同54-80118号、同56-25728
号、同57-1438号、同58-10753号、同58-91445号、同58-
153926号、同59-114533号、同59-116645号、同59-11664
7号、米国特許2,688,545号、同2,977,229号、3,397,060
号、同3,506,443号、同3,578,447号、同3,672,898号、
3,679,428号、同3,769,301号、同3,814,609号、同3,83
7,862号に記載されている。 増感色素とともに用いられる、それ自身分光増感作用を
持たない色素、あるいは可視光を実質的に吸収しない物
質であって強色増感を示す物質としては、例えば芳香族
有機酸ホルムアルデヒド縮合物(例えば、米国特許3,47
3,510号に記載のもの)、カドミウム塩、アザインデン
化合物、含窒素異節環基で置換されたアミノスチルベン
化合物(例えば、米国特許2,933,390号、同3,635,721号
に記載のもの)などがある。米国特許3,615,613号、同
3,615,641号、同3,617,295号、同3,635,721号に記載の
組み合わせは特に有用である。 ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中、
あるいは写真処理中のカブリ防止、又は写真性能を安定
に保つことを目的として化学熟成中、化学熟成の終了
時、及び/又は化学熟成の終了後、ハロゲン化銀乳剤を
塗布するまでに、写真業界においてカブリ防止剤又は安
定剤として知られている化合物を加えることができる。 カブリ防止剤、安定剤としては、米国特許2,713,541
号、同2,743,180号、同2,743,181号に記載されたペンタ
ザインデン類、米国特許2,716,062号、同2,444,607号、
同2,444,605号、同2,756,147号、同2,835,581号、同2,8
52,375号、RD14851号に記載されたテトラザインデン
類、米国特許2,772,164号に記載されたトリアザインデ
ン類、及び特開昭57-211142号に記載されたポリマー化
アザインデン類等のアザインデン類;米国特許2,131,03
8号、同3,342,596号、同3,954,478号に記載されたチア
ゾリウム塩、米国特許3,148,067号に記載されたピリリ
ウム塩、及び特公昭50-40665号に記載されたホスホニウ
ム塩等の4級オニウム塩類;米国特許2,403,927号、同
3,266,897号、同3,708,303号、特開昭55-135835号、同5
9-71047号に記載されたメルカプトテトラゾール類、メ
ルカプトトリアゾール類、メルカプジアゾール類、米国
特許2,824,001号に記載されたメルカプトジアゾール
類、米国特許3,397,987号に記載されたメルカプトベン
ゾチアゾール類、メルカプトベンゾイミダゾール類、米
国特許2,843,491号に記載されたメルカプトオキサジア
ゾール類、米国特許3,364,028号に記載されたメルカプ
トチアジアゾール類等のメルカプト置換ヘテロ環化合物
類;米国特許3,236,652号、特公昭43-10256号に記載さ
れたカテコール類、特公昭56-44413号に記載されたレゾ
ルシン類、及び特公昭43-4133号に記載された没食子酸
エステル等の本発明外のポリヒドロキシベンゼン類;西
独特許1,189,380号に記載されたテトラゾール類、米国
特許3,157,509号に記載されたトリアゾール類、米国特
許2,704,721号に記載されたベンゾトリアゾール類、米
国特許3,287,135号に記載されたウラゾール類、米国特
許3,106,467号に記載されたピラゾール類、米国特許2,2
71,229号に記載されたインダゾール類、及び特開昭59-9
0844号に記載されたポリマー化ベンゾトリアゾール類等
のアゾール類や米国特許3,161,515号に記載されたピリ
ミジン類、米国特許2,751,297号に記載された3−ピラ
ゾリドン類、及び米国特許3,021,213号に記載されたポ
リマー化ピロリドン即ちポリビニルピロリドン類等のヘ
テロ環化合物類;特開昭54-130929号、同59-137945号、
同140445号、英国特許第1,356,124号、米国特許第3,57
5,699号、同3,649,267号等に記載された各種の抑制剤プ
レカーサ;米国特許3,047,393号に記載されたスルフィ
ン酸、スルフォン酸誘導体;米国特許2,556,263号、同
2,839,405号、同2,488,709号、同2,728,663号に記載さ
れた無機塩類等がある。 ハロゲン化銀乳剤のバインダー(又は保護コロイド)と
しては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、ゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、そ
れ以外の蛋白質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あ
るいは共重合体の如き合成親水性高分子物質等の親水性
コロイドも用いることができる。 本発明の感光材料の写真乳剤層、その他の親水性コロイ
ド層は、バインダー(又は保護コロイド)分子を架橋さ
せ膜強度を高める硬膜剤を1種又は2種以上用いること
により硬膜することができる。硬膜剤は処理液中に硬膜
剤を加える必要がない程度に感光材料を硬膜できる量添
加することができるが、処理液中に硬膜剤を加えること
も可能である。 感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又は他の親水性コ
ロイド層には柔軟性を高める目的で可塑剤を添加でき
る。好ましい可塑剤はRD17643号のXII項のAに記載の化
合物である。 感光材料の写真乳剤層その他の親水性コロイド層には寸
度安定性の改良などを目的として、水不溶性又は難溶性
合成ポリマーの分散物(ラテックス)を含有させること
ができる。 感光材料の乳剤層には、発色現像処理において、芳香族
第1級アミン現像剤(例えばp−フェニレンジアミン誘
導体や、アミノフェノール誘導体など)の酸化体とカッ
プリング反応を行い色素を形成する色素形成カプラーが
用いられる。該色素形成カプラーは各々の乳剤層に対し
て乳剤層の感光スペクトル光を吸収する色素が形成され
るように選択されるものが普通であり、青感性乳剤層に
はイエロー色素形成カプラーが、緑感性乳剤層にはマゼ
ンタ色素形成カプラーが、赤感性乳剤層にはシアン色素
形成カプラーが用いられる。しかしながら目的に応じて
上記組み合わせると異なった用い方でハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料をつくってもよい。 これら色素形成カプラーは分子中にバラスト基と呼ばれ
るカプラーを非拡散化する、炭素数8以上の基を有する
ことが望ましい。又、これら色素形成カプラーは1分子
の色素が形成されるために4分子の銀イオンが還元され
る必要がある4等量性であっても、2分子の銀イオンが
還元されるだけでよいが2等量性のどちらでもよい。色
素形成カプラーには現像主薬の酸化体とのカップリング
によって現像抑制剤、現像促進剤、漂白促進剤、現像
剤、ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カ
ブリ防止剤、化学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のよ
うな写真的に有用なフラグメントを放出する化合物が包
含される。 これらの中、現像に伴って現像抑制剤を放出し、画像の
鮮鋭性や画像の粒状性を改良するカプラーはDIRカプラ
ーと呼ばれる。DIRカプラーに代えて、現像主薬の酸化
体とカップリング反応し無色の化合物を生成すると同時
に現像抑制剤を放出するDIR化合物を用いてもよい。 用いられるDIRカプラー及びDIR化合物には、カップリン
グ位に直接抑制剤が結合したものと、抑制剤が2価基を
介してカップリング位に結合しており、カップリング反
応により離脱した基内での分子内求核反応や、分子内電
子移動反応等により抑制剤が放出されるように結合した
もの(タイミングDIRカプラー、及びタイミングDIR化合
物と称する)が含まれる。又、抑制剤も離脱後拡散性の
ものとそれほど拡散性を有していないものを、用途によ
り単独で又は併用して用いることができる。 芳香族第1級アミン現像剤の酸化体とカップリング反応
を行うが、色素を形成しない無色カプラー(競合カプラ
ーとも言う)を色素形成カプラーと併用して用いること
もできる。 イエロー色素形成カプラーとしては、公知のアシルアセ
トアニリド系カプラーを好ましく用いることができる。
これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド系及びピバロ
イルアセトアニリド系化合物は有利である。 マゼンタ色素形成カプラーとしては、5−ピラゾロン系
カプラー、ピラゾロベンツイミダゾール系カプラー、開
鎖アシルアセトニトリル系カプラー、インダゾロン系カ
プラー等を用いることができる。 シアン色素形成カプラーとしては、フェノールまたはナ
フトール系カプラーが一般的に用いられる。 ハロゲン化銀結晶表面に吸着させる必要のない色素形成
カプラー、DIRカプラー、DIR化合物、画像安定剤、色カ
ブリ防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等のうち、疎水
性化合物は固体分散法、ラテックス分散法、水中油滴型
乳化分散法等、種々の方法を用いて分散することがで
き、これはカプラー等の疎水性化合物の化学構造等に応
じて適宜選択することができる。水中油滴型乳化分散法
は、カプラー等の疎水性添加物を分散させる従来公知の
方法が適用でき、通常、沸点約150℃以上の高沸点有機
溶媒に必要に応じて低沸点、及び/又は水溶性有機溶媒
を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バイン
ダー中に界面活性剤を用いて攪拌器、ホモジナイザー、
コロイドミル、フロージットミキサー、超音波装置等の
分散手段を用いて、乳化分散した後、目的とする親水性
コロイド液中に添加すればよい。分散後又は分散と同時
に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。 高沸点溶媒としては現像主薬の酸化体と反応しないフェ
ノール誘導体、フタール酸アルキルエステル、リン酸エ
ステル、クエン酸エステル、安息香酸エステル、アルキ
ルアミド、脂肪酸エステル、トリメシン酸エステル等の
沸点150℃以上の有機溶媒が用いられる。 高沸点溶媒と共に、又はその代りに低沸点又は水溶性有
機溶媒を使用できる。低沸点の実質的に水に不溶の有機
溶媒としてはエチルアセテート、プロピルアセテート、
ブチルアセテート、ブタノール、クロロホルム、四塩化
炭素、ニトロメタン、ニトロエタン、ベンゼン等があ
り、又水溶性有機溶媒としては、アセトン、メチルイソ
ブチルケトン、β−エトキシエチルアセテート、メトキ
シグリコールアセテート、メタノール、エタノール、ア
セトニトリル、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキサイド、ヘキサメチルホスホリックトリ
アミド、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、
フェノキシエタノール等が例として挙げられる。 色素形成カプラー、DIRカプラー、DIR化合物、画像安定
剤、色カブリ防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等がカ
ルボン酸、スルフォン酸のごとき酸基を有する場合に
は、アルカリ性水溶液として親水性コロイド中に導入す
ることもできる。 疎水性化合物を低沸点溶媒単独又は高沸点溶媒と併用し
た溶媒に溶かし、機械的又は超音波を用いて水中に分散
するときの分散助剤として、アニオン性界面活性剤、ノ
ニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界
面活性剤を用いることができる。 感光材料の乳剤層間(同一感色性層間及び/又は異なっ
た感色性層間)で、現像主薬の酸化体又は電子移動剤が
移動して色濁りが生じたり、鮮鋭性が劣化したり、粒状
性が目立つのを防止するために色カブリ防止剤を用いる
ことができる。 該色カブリ防止剤は乳剤層自身に含有させてもよいし、
中間層を隣接乳剤層間に設けて、該中間層に含有させて
もよい。 本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料には、色素
画像の劣化を防止する画像安定剤を用いることができ
る。 画像安定剤としては、例えばフェノール誘導体及びその
ビス体、ヒドロキシクマラン及びそのスピロ体、ヒドロ
キシクロマン及びそのスピロ体、ピペリジン誘導体、芳
香族アミン化合物、ベンゾジオキサン誘導体、ベンズジ
オキソール誘導体、シリコン原子含有化合物、チオエー
テル化合物等が好ましい。その具体例として英国特許1,
410、846号、特開昭49-134326号、同52-35633号、同52-1
47434号、同52-150630号、同54-145530号、同55-6321
号、同55-21004号、同55-124141号、同59-3432号、同59
-5246号、同59-10539号、特公昭48-31625号、同49-2097
3号、同49-20974号、同50-23813号、同52-27534号、米
国特許2,418,613号、同2,710,801号、同2,735,765号、
同2,816,028号、同3,069,262号、同3,336,135号、同3,4
32,300号、同3,457,079号、同3,573,050号、同3,574,62
7号、同3,698,909号、同3,700,455号、同3,764,337号、
同3,935,016号、同3,982,944号、同4,013,701号、同4,1
13,495号、同4,120,723号、同4,155,765号、同4,159,91
0号、同4,254,216号、同4,268,593号、同4,279,990号、
同4,332,886号、同4,360,589号、同4,430,425号、同4,4
52,884号、等が挙げられる。 本発明の感光材料の保護層、中間層等の親水性コロイド
層は感光材料が摩擦等で帯電する事に起因する放電によ
るカブリ防止、画像のUV光による劣化を防止するために
紫外線吸収剤を含んでいてもよい。 感光材料の保存中のホルマリンによるマゼンタ色素形成
カプラー等の劣化を防止するために、感光材料にホルマ
リンスカベンジャーを用いることができる。 感光材料の親水性コロイド層に染料や紫外線吸収剤等を
含有させる場合に、それらはカチオン性ポリマー等の媒
染剤によって媒染されてもよい。 感光材料のホロゲン化銀乳剤層及び/又はその他の親水
性コロイド層に現像促進剤、現像遅延剤等の現像性を変
化させる化合物や漂白促進剤を添加できる。現像促進剤
として好ましく用いることのできる化合物はRD17643号
のXXI項B〜D項記載の化合物であり、現像遅延剤は、1
7643号のXXI項E項記載の化合物である。現像促進、そ
の他の目的で白黒現像主薬、及び/又はそのプレカーサ
ーを用いてもよい。 感光材料の乳剤層は、感光上昇、コントラスト上昇、又
は現像促進の目的でポリアルキレンオキシド又はそのエ
ーテル、エステル、アミン等の誘導体、チオエーテル化
合物、チオモルホリン類、4級アンモニウム化合物、ウ
レタン誘導体、尿素誘導体、イミダゾール誘導体等を含
んでもよい。 感光材料には、白地の白さを強調するとともに白地部の
着色を目立たせない目的で蛍光増白剤を用いることので
きる。蛍光増感剤として好ましく用いることのできる化
合物がRD17643号のV項に記載されている。 感光材料には、フィルター層、ハレーション防止剤、イ
ラジエーション防止層の補助層を設けることができる。
これらの層中及び/又は乳剤層中には現像処理中に感光
材料から流出するか、もしくは漂白される染料が含有さ
せられてもよい。このような染料には、オキソノール染
料、ヘミオキソノール染料、シチリル染料、メロシアニ
ン染料、シアニン染料、アゾ染料等を挙げることができ
る。 感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又はその他の親水
性コロイド層に感光材料の光沢の低減、加筆性の改良、
感光材料相互のくっつき防止等を目標としてマット剤を
添加できる。 感光材料には滑り摩擦を低減させるために滑剤を添加で
きる。 感光材料に、帯電防止を目的とした帯電防止剤を添加で
きる。帯電防止剤は支持体の乳剤を積層していない側の
帯電防止層に用いてもよく、乳剤層及び/又は支持体に
対して乳剤層が積層されている側の乳剤層以外の保護コ
ロイド層に用いられてもよい。好ましく用いられる帯電
防止剤はRD17643号XII1に記載されている化合物であ
る。 感光材料の写真乳剤層及び/又は他の親水性コロイド層
には、塗布性改良、帯電防止、滑り性改良、乳化分散、
接着防止、写真特性(現像促進、硬調化、増感等)改良
等を目的として、種々の界面活性剤を用いることができ
る。 本発明の感光材料に用いられる支持体には、α−オレフ
ィンポリマー(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン/ブテン共重合体)等をラミネートした紙、合
成紙等の可撓性反射支持体、酢酸セルロース、硝酸セル
ロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド等の半
合成又は合成高分子からなるフィルムや、これらのフィ
ルムに反射層を設けた可撓性支持体、ガラス、金属、陶
器などが含まれる。 感光材料の親水性コロイド層は必要に応じて支持体表面
にコロナ放電、紫外線照射、火焔処理等を施した後、直
接に又は支持体表面の接着性、帯電防止性、寸法安定
性、耐摩耗性、硬さ、ハレーション防止剤、摩擦特性、
及び/又はその他の特性を向上するための1層以上の下
塗層を介して塗布されてもよい。 感光材料の塗布に際して、塗布性を向上させる為に増粘
剤を用いてもよい。又、例えば硬膜剤の如く、反応性が
早いために予め塗布液中に添加すると塗布する前にゲル
化を起こすようなものについては、スタチックミキサー
等を用いて塗布直前に混合するのが好ましい。 塗布法としては、2種以上の層を同時に塗布することの
出来るエクストルージョンコーティング及びカーテンコ
ーティングが特に有用であるが、目的によってはパケッ
ト塗布も用いられる。又、塗布速度は任意に選ぶことが
できる。 本発明の感光材料は、本発明の感光材料を構成する乳剤
層が感度を有しているスペクトル領域の電磁液を用いて
露光できる。光源としては、自然光(日光)、タングス
テン電灯、蛍光灯、水銀灯、キセノンアーク灯、炭素ア
ーク灯、キセノンフラッシュ灯、陰極線管フライングス
ポット、各種レーザー光、発行ダイオート光、電子線、
X線、、α線、などによって励起された蛍光体から放
出する光等、公知の光源のいずれをも用いることができ
る。 露光時間は通常カメラで用いられる1ミリ秒から1秒の
露光時間は勿論、1マイクロ秒より短い露光、例えば陰
極線管やキセノン閃光灯を用いて100ナノ秒〜1マイクロ
秒の露光を用いることもできるし、1秒以上より長い露
光も可能である。該露光は連続的に行なわれても、間欠
的に行なわれてもよい。 本発明の感光材料を現像処理するには、公知の方法が用
いられる。処理温度は18℃から50℃の間で用いられ、目
的に応じて、黒白写真処理、リス型現像処理あるいは色
素増を形成すべきカラー写真処理のいづれも適用でき
る。 黒白写真処理は現像主薬としてジヒドロキシベンゼン類
(例えばハイドロキノン)、3−ピラゾリドン(例えば
1−フェニル−3−ピラゾリドン)、アミノフェノール
類(例えばN−メチル−p−アミノフェノール)、アス
コルビン酸など単独もしくは組み合わせて用いることが
できる。 現像液には、その他公知の保恒剤、アルカリ剤、pH緩衛
剤、カブリ抑制剤などを含み、さらに必要に応じて溶解
剤、色調剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟
化剤、硬膜剤など含んでもよい。 なお、現像主薬を感光材料中に含有されて、アルカリ浴
中で処理する型のいわゆる主薬内蔵型感材にも本発明を
適用することができる。 次に色素像を形成させる場合には、発色現像主薬を含む
アルカリ性水溶液を用いる。発色現像主薬は公知の一級
芳香族アミン現像剤、例えばフェニレンジアミン類を用
いることができる。 カラー現像液はその他にアルカリ金属の亜硫酸塩、炭酸
塩、ホウ酸塩、およびリン酸塩のようなpH緩衛剤、ハロ
ゲン塩、および有機カブリ防止剤、硬水軟化剤、保恒
剤、ベンジルアルコール、エチレングリコールの如き有
機溶剤、四級アンモニウム塩、アミンの如き現像促進剤
などを含んでいてもよい。 カラー現像後の処理は通常、漂白処理される。漂白液は
定着処理と同時に行ってもよく、別々でもよい。漂白剤
としては、鉄(II)、コバルト(III)クロム(IV)、
銅(II)などの多価金属の化合物、過硫酸類などが用い
られる。 例えばフェロシアン化物、黒クロム酸塩、鉄、コバルト
の有機錯塩、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢
酸、過硫酸塩、過マンガン酸塩、などを用いることがで
きる。
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。 実施例−1 比較用乳剤として、沃化銀3.0モル%を含む高感度ネガ
用沃臭化銀乳剤(8面体粒子)を、金および硫黄増感法
により最高感度まで化学熟成したのち、ハロゲン化銀1
モル当り4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデンを1.0g添加して熟成を停止させた。この乳
剤をEm8−3とする。 別に本発明の乳剤として、沃化銀3.0モル%を含む高感
度ネガ用沃臭化銀乳剤(24面体粒子)についても同様の
化学熟成および熟成停止を行った。この乳剤をEm24−3
とする。 得られた乳剤(Em24−3)および(Em8−3)を、それ
ぞれ分割して1部をそのままブランク試料とし、他に下
記第1表の如く本発明に係る化合物を添加し、充分に吸
着せしめたのち、塗布助剤としてサポニンの適量および
硬膜剤としてホルマリンの適量を添加して乳剤を調製し
た。 得られた乳剤を下引済みのポリエステルベース上に銀量
が3g/m2になるように均一塗布してから乾燥して16種
の試料を作成した(No.1〜16)。 以上のように作成した写真材料をフレッシュ試料として
室温下で3日間放置したもの、及び温度65℃相対温度7
%下に3日間のものと、温度50℃相対湿度80%下に3日
間それぞれ放置した強制劣化経時試料を作成した。 この後、通常のセンシトメトリー用ウェッジを用いて露
光を行い、次いで下記処理液[A]にて35℃で30秒の現
像を行い定着したのち、水洗乾燥して感度測定をした。 処理液[A](黒白写真感光材料用現像液) 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.5 g ハイドロキノン 30 g 5−ニトロインダゾール 0.25g 臭化カリウム 5 g 無水亜硫酸ナトリウム 55 g 水酸化カリウム 30 g 硼酸 10 g グルタルアルデヒド(25%) 5 g 水を加えて全量を1とする。 得られた結果を下記第1表に示す。 但し、カブリ値はベース濃度を差し引いた値を示し、感
度値はカブリ値+0.5の位置の感度から、本発明の乳剤
のブランク試料(No.1)の自然放置3日のものを100と
して表した相対感度である。 上記第1表からも明らかな如く、本発明に係る試料は、
いずれも苛酷な保存条件下にも拘らず、カブリの発生が
抑えられ、フィルム保存下での安定性が改良されている
ことが判る。 実施例−2 下記に示すような高感度ネガ用沃臭化銀乳剤を金および
硫黄増感剤で最高感度まで化学熟成した。 次いで、各乳剤に緑感性増感色素として、5,5′−ジ
フェニル−9−エチル−3,3′−ジ−−スルホプロ
ピルオキサカルボシアニンナトリウム塩の適量を加え、
緑感性ハロゲン化銀乳剤を作成した。 次いで、ハロゲン化銀1モル当り、マゼンタカプラーと
して、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−[3−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトアミド)ベン
ツアミド]−5−ヒラゾロンを80g、カラ−ドマゼンタ
カプラーとして、1−(2,4,6−トリクロフェニル)−
4−(1−ナフチルアゾ)−3−(2−クロロ−5−オ
クタデセニルサクシンイミドアニリノ)−5−ピラゾロ
ンを2.5gそれぞれ秤量してからトリクレジルホスフェ
ート120g、酢酸エチル240mgを混合して加温溶解し、次
いでトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム
5gと7.5%ゼラチン水溶液550mの溶液中に乳化分散
したカプラー溶液を前記の乳剤に添加した。 各乳剤を分割して1部をそのままブランク試料とし、他
に下記第2表に示すように比較化合物及び本発明に係る
化合物を、それぞれ添加し、充分に吸着せしめたのち
に、ゼラチン硬膜剤として2−ヒドロキシ−4,6−ジク
ロロトリアジンナトリウムの適量を一律に添加してハロ
ゲン化銀乳剤とした。 この乳剤を銀が3.0g/m2になるように下引済のトリアセ
テートフィルム上に均一塗布乾燥して試料とした(No.1
7〜44)。 得られたフィルム試料は実施例−1と同様の強制劣化試
料を施してから、通常の方法でウェッジ露光し、下記の
カラー用処理工程に従いカラー現像した。 得られたピースから求めたカラーセンシトメトリー結果
を次の第2表に示す。 なお、表中のカブリはベース濃度を差し引いた値で、感
度はEm24−3ブランク試料の自然放置3日のもの(試料
No.17)を100として表した場合の相対感度である。 処理工程〔処理温度38℃〕 処理時間 発色現像 3分15秒 漂白 6分30秒 水洗 3分15秒 定着 6分30秒 水洗 3分15秒 安定化 1分30秒 乾燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の如くで
ある。 〔発色現像液〕 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒド ロキシエチル)アニリン硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1とし、水酸化ナトリウムを用いてpH10.6
に調整する。 〔漂白剤〕 エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1とし、アンモニア水を用いてpH6.0に調
整する。 〔定着液〕 チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.6g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH6.0に調整する。 〔安定化液〕 ホルマリン(37%水溶液) 1.5m コニダックス(小西六写真工業株式会社) 7.5m 水を加えて1とする。 比較化合物(a) 第2表の結果から、本発明において使用する一般式
〔I〕の化合物が、従来知られている化合物と比べて、
高温または高湿下での強制劣化試験に対して感度低下の
ないカブリ抑制性が得られることが判る。 実施例−3 セルローストリアセテートフィルム支持体上に下記に示
す組成の各層を順に設けて多層カラー感光材料を作成し
た。ただし、第3層、第4層、第6層、第7層、第9層
および第10層のハロゲン化銀乳剤層には、下記に示すよ
うな本発明乳剤(Em24)と比較乳剤(Em8)を、それぞ
れ使用した。 第1層:ハレション防止層 黒色コロイド銀を含むゼラチン層 第2層:中間層 ゼラチン層 第3層:赤感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量…1.79g/m2 増感色素I……銀1モルに対して 6×10−5モル 増感色素II……銀1モルに対して 3×10−5モル カプラーA……銀1モルに対して0.06 モル カプラーC……銀1モルに対して0.003モル カプラーD……銀1モルに対して0.003モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.3m/m2 第4層:赤感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量……1.4g/m2 増感色素I……銀1モルに対して 3×10−5モル 増感色素II……銀1モルに対して 1.2×10−5モル カプラーF……銀1モルに対して 0.0125 モル カプラーC……銀1モルに対して 0.0016 モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.2m/m2 第5層:中間層 第2層と同じ 第6層:緑感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量……1.0g/m2 増感色素III……銀1モルに対して 3×10−5モル 増感色素IV……銀1モルに対して 1×10−5モル カプラーB……銀1モルに対して 0.08 モル カプラーM……銀1モルに対して 0.008 モル カプラーD……銀1モルに対して 0.0015モル トリクレジルホスフェート塗布量 1.4m/m2 第7層:緑感性高感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量……1.6g/m2 増感色素III……銀1モルに対して 2.5×10−5モル 増感色素IV……銀1モルに対して 0.8×10−5モル カプラーB……銀1モルに対して 0.02 モル カプラーM……銀1モルに対して 0.003 モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.8m/m2 第8層:イエローフィルター層 ゼラチン水溶液中に黄色コロイド銀を含むゼラチン層。 第9層:青感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量……0.5g/m2 カプラーY……銀1モルに対して 0.125 モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.3m/m2 第10層:青感性高感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 銀塗布量……0.6g/m2 カプラーY……銀1モルに対して 0.04 モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.1m/m2 第11層:保護層 ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5μm)を含む
ゼラチン層を塗布。 各層のカプラーはトリクレジルホスフェートと酢酸エチ
ルの溶液にカプラーを添加し、乳化剤としてp−ドデジ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムを加えて加熱溶解後、
加熱した10%のゼラチン溶液と混合し、コロイドミルで
乳化したものをしようした。 各層には上記組成物の他に、ゼラチン硬化剤や界面活性
剤を添加した。 以上の如く作成した試料をブランク試料(No.45および5
2)とした。 試料を作るのに用いた化合物 増感色素I:アンヒドロ−5,5′−ジクロロ−3,3′
−ジ−(−スルホプロピル)−9−エチル−チアカル
ボシアニンヒドロキシド・ビリジウム塩 増感色素II:アンヒドロ−9−エチル−3,3′−ジ−
(−スルホプポピル)−4,5,4′,5′−ジベン
ゾチアカルボシアニンヒドロキシド・トリエチルアミン
塩 増感色素III:アンヒドロ−9−エチル−5,5′−ジ
クロロ−3,3′−ジ−(−スルホプポピル)オキサ
カルボシアニンヒドロキシド・ナトリウム塩 増感色素IV:アンヒドロ−5,6,5′,6′−テトラ
クロロ1,1′−ジエチル−3,3′−ジ−(β−〔β
−(−スルホプポピル)エトキシ〕エチルイミダゾロ
カルボシアニンヒドロキシド・ナトリウム塩 カプラーA カプラーB カプラーC カプラーD カプラーF カプラーM カプラーY 前記の本発明及び比較用ブランク試料の乳剤層は、いず
れも前記の増感色素を添加して後に熟成停止剤として公
知の4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a7−テトラザ
インデンをハロゲン化銀1モル当り1g添加し、これを
ブランク乳剤としたものである。 次いで、本発明及び比較用のカブリ防止剤を、それぞれ
第3表の如く添加してから、充分に吸着せしめた後、前
記の如くカプラー、トリクレジルホスフェート等を添加
して後に硬膜剤として2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ
トリアジンナトリウムの適量を加え調整して12種の試料
を重層塗布した(No.46〜51及び53〜58)。 得られた多層のカラー感光材料を強制劣化試験として温
度65℃相対湿度7%下に2日間放置してから、通常のウ
ェッジ露光をしてのち実施例2と同様のカラー処理を行
った。 得られたカラーセンシトメトリー結果を下記第3表に示
す。 なお表中のカブリはベース濃度を差引いた値を示し、感
度値は乳剤Em24のブランク試料(No.45)の赤感層、緑
感層及び青感層の、それぞれの自然放置2日における感
度を100として表した場合の相対感度で示してある。 比較化合物(b) 比較化合物(c) 第3表の結果から、本発明に係る試料は、多層カラー感
光材料においても、苛酷な保存条件下にも拘らず各層と
も写真特性の劣化がなく減感性の少ないカブリ抑制効果
が得られることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は本発明に係る(nn1)面の
図式的な説明ある。 第4図は(nn1)面を有するハロゲン化銀粒子の電子顕
微鏡写真である。 1……(nn1)面 2……(110)面 3……(111)面 a及びb……頂点 c……(110)面に重なる2つの(nn1)面の交線のなす
稜線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(110)面の中央に稜線を有する面を有
    する24面体結晶のハロゲン化銀粒子を含むハロゲン化
    銀乳剤層の少なくとも1層と下記一般式〔I〕で示され
    る化合物の少なくとも1つを含有することを特徴とする
    ハロゲン化銀写真感光材料。 一般式〔I〕 〔式中ZおよびZは各々5員または6員の複素環を
    形成するに必要な非金属原子群を表し、YおよびY
    は各々、水素原子または置換基を表す。〕
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