JPH0640197U - 型枠パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度が強く、持ち運びが便利であり、複数の
型枠パネルを連設させる場合のクランプの締め付け性が
良く、端太材や補強材を使用しなくても緊締金具を締め
付けて固定できる型枠パネルを提供すること。 【構成】 平板２と平板の背面に固定した補強用枠体３
とからなり、枠体は矩形の外側枠４と、外側枠の内側に
横方向に架設した複数の横枠５と、横枠間に縦方向に架
設した縦枠６とからなり、前記外側枠と、横枠と、縦枠
は型材と当該型材の外面に相対向する少なくとも一対の
溝１４，１５，１６，１９，２０，２１，２２，２４，
２５を軸方向に形成し、更に横枠の中央と平板とには緊
締金具を挿入する孔９，１０を形成していることを特徴
とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建築、土木における躯体成形時に打設されたコンクリートを支える型 枠パネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

コンクリートの打設時に使用される型枠パネルとして、例えば、実公昭６３− １６７６６号公報に開示されたものが知られている。

【０００３】 この型枠パネルは平板と平板の背面に結合された補強用枠体とからなり、補強 用枠体は断面四角形状の外側枠と、この外側枠間に架設された縦枠とからなり、 平板には緊締金具を挿入する孔が形成されたものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の型枠には次のような不具合がある。

【０００５】 １）外側枠と縦枠とは断面が四角形状であるから強度が弱い。

【０００６】 この為、型枠パネルをコンクリート打設時に使用するときには補強用枠体の背 部に更に端太材を設けて補強する必要があり、作業性、経済性に乏る。

【０００７】 ２）同じ外側枠と縦枠とは断面が四角形状であり、表面が平滑であるから、手 動で型枠パネルを持ち運ぶ時指を引掛けずらく、すべってしまい持ち運びが不便 である。

【０００８】 ３）複数のパネルを横方向、縦方向に連設する場合、隣設する左右、又は上下 の型枠パネル同志をクランプを介して結合しているが、上記のように補強用枠体 の外面が平滑であるから、クランプで締め付けづらく、はずれる危険がある。

【０００９】 ４）緊締金具を平板に貫通して締め付けると平板自体は薄い板材にすぎない為 に強度が弱く、平板が破損する。

【００１０】 この為、必ず横方向又は縦方向にパイプ等の補強材又は端太材を架設し、この 補強材又は端太材で緊締金具の端部を支えるようにしている。

【００１１】 この為、部品点数が多く、組付、解体の作業性が悪く、経済性に乏り、重量も 嵩むものである。

【００１２】 そこで、本考案の目的は強度が強く、持ち運びが便利であり、複数の型枠パネ ルを連設させる場合のクランプの締め付け性が良く、端太材や補強材を使用しな くても緊締金具を締め付けて固定できる型枠パネルを提供することである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案の構成は平板と平板の背面に固定した補強 用枠体とからなり、枠体は矩形の外側枠と、外側枠の内側に横方向に架設した複 数の横枠と、横枠間に縦方向に架設した縦枠とからなり、前記外側枠と、横枠と 、縦枠は型材と当該型材の外面に相対向する少なくとも一対の溝を軸方向に形成 し、更に横枠の中央と平板とには緊締金具を挿入する孔を形成していることを特 徴とするものである。

【００１４】 上記の溝は断面Ｖ字状又は台形状が好ましく、上下、左右、前後の全部又はそ のうちの一つ一対設けられるのが好ましい。

【００１５】

【作用】

補強用枠体には相対向する少なくとも一対の溝が形成されているから、この溝 が枠体の外面に凹凸を形成して補強し、この溝に指の引掛けて持ち運びができ、 同じ溝にクランプ等を引掛けて複数の型枠パネルを縦横に連設でき、孔には緊締 金具を挿入して直接横枠の背面で締め付けられる。

【００１６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図にもとづいて説明する。

【００１７】 型枠パネル１は合板からなる平板２と、平板２の背面に固定した補強用枠体３ とからなる。

【００１８】 枠体３は全体が矩形の外側枠４と、外側枠４の内側に一つ又は複数横方向に架 設した横枠５と、横枠５間と縦方向に架設した縦枠６とで構成されている。

【００１９】 横枠５の中央と、この位置に対応する平板２に緊締金具７のボルト８を挿通さ せる孔９，１０が形成されている。

【００２０】 外側枠４は長尺な型材材料から任意の長さに切断した中空なアルミニューム等 の型材４の一端に水平に張出した平板支持用の支持片１２を備えている。

【００２１】 型枠４の内部は梁材１３で補強され、その外面の上下、及び背面に内周にテー パを形成した断面Ｖ字状又は台形状の溝１４，１５，１６が軸方向に沿って形成 され、これにより外周に凹凸が形成されて凸部が型材４を補強している。

【００２２】 同じく横枠５も上記と同じく中空な型材１７と、この型材１７内に設けた梁材 １８とを備え、型材１７の外周上下、前後に相対向する溝１９，２０及び２１， ２２が軸方向に形成されている。

【００２３】 同じく縦枠６は中空な型材２３と、型材２３の左右に相対向する一対の断面コ 字状溝２４，２５が軸方向に沿って形成されている。

【００２４】 従って、この溝２４，２５によって外周に凹凸が形成されて凸部が全体を補強 している。

【００２５】 上記外側枠４の溝１４，１５，１６、横枠５の溝１９，２０，２１，２２及び 縦枠６の溝２４，２５には上下背部又は左右から指を差し込める為に、手で簡単 につかみやすく、手動で型枠パネル１の持ち運びが出来る。

【００２６】 更に型枠パネルは躯体の大きさによって複数上下方向又は横方向に連設するが 、この際、隣接する型枠パネル１，１同志をクランブ２６で結合させる。

【００２７】 この時クランプ２６の爪等の引掛部を外側枠４の溝１５に引掛ける為、喰い込 みが良く、しっかりと締結できる。この結果、隣接する型枠パネル同志の間には 隙間がなく、位置がずれるような目違いの発生も防止できる。

【００２８】

【考案の効果】

本考案によれば、次の効果がある。

【００２９】 １）外側枠と横枠と縦枠とには軸方向に沿う溝が形成されていることにより、 この溝に指を差し込むことができ、手で簡単に型枠パネルを持ち運ぶことができ る。

【００３０】 ２）同じく、複数のかたほくパネルを縦横に連設する場合、この溝にクランプ の爪等の引掛部を引掛けることにより結合する。

【００３１】 この際、溝への喰い込みが良く、クランプをしっかり締め付けでき、弛みや脱 落を防止する。

【００３２】 ３）同じく、溝の成形により外周に凹凸ができ、凸部によって各枠体を補強す る。この為、型枠パネルの背部には縦端太材や横端太材を配設する必要がなく、 型枠パネル単体でコンクリートからの荷重を受けられ、組付け、解体の作業性が 向上し、経済性にすぐれている。

【００３３】 ４）孔が横枠の中央に形成されているから、横枠が強い為にこの孔に緊締金具 を差し込んで締め付ける際に、余分なパイプ等の補強材や端太材が不要であり、 組付、解体の作業性が向上し、部品点数が少なく経済性にすぐれている。

【図面の簡単な説明】

【図１】型枠パネルの分解斜視図である。

【図２】外側枠の断面図である。

【図３】横枠の断面図である。

【図４】縦枠の断面図である。

【符号の説明】

２ 平板 ３ 補強用枠体 ４ 外側枠 ５ 横枠 ６ 縦枠 ９，１０ 孔 １４，１５，１６，１９，２０，２１，２２，２４，２
５ 溝

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平板と平板の背面に固定した補強用枠体
   とからなり、枠体は矩形の外側枠と、外側枠の内側に横
   方向に架設した複数の横枠と、横枠間に縦方向に架設し
   た縦枠とからなり、前記外側枠と、横枠と、縦枠は型材
   と当該型材の外面に相対向する少なくとも一対の溝を軸
   方向に形成し、更に横枠の中央と平板とには緊締金具を
   挿入する孔を形成していることを特徴とする型枠パネ
   ル。
2. 【請求項２】 外側枠は中空な型材と、型材の一端に水
   平に張出した平板支持用の支持片と、型材の後側及び上
   下に軸方向に沿う溝が形成されている請求項１記載の型
   枠パネル。
3. 【請求項３】 横枠は中空な型材と、型材の上下、前後
   に軸方向に沿う溝が形成され、型材の中央に孔が形成さ
   れている請求項１記載の型枠パネル。
4. 【請求項４】 縦枠は中空な型材と、型材の左右に軸方
   向に沿う溝が形成されている請求項１記載の型枠パネ
   ル。
5. 【請求項５】 溝が断面Ｖ字状、台形状又はコ字状に形
   成されている請求項１記載の型枠パネル。