JPH0640197A - 転写用シート - Google Patents

転写用シート

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JPH0640197A
JPH0640197A JP23875991A JP23875991A JPH0640197A JP H0640197 A JPH0640197 A JP H0640197A JP 23875991 A JP23875991 A JP 23875991A JP 23875991 A JP23875991 A JP 23875991A JP H0640197 A JPH0640197 A JP H0640197A
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JP
Japan
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layer
transfer
transfer sheet
resin
transition temperature
Prior art date
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JP23875991A
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English (en)
Inventor
Seishi Ikemoto
精志 池本
Takashi Taruya
隆至 樽谷
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形体に対する転写層の形成の際に使用さ
れる転写用シートにおいて、特に湿熱特性に対して優れ
た転写層を形成し得る転写用シートを提供する。 【構成】 表面が離型性面とされている転写用シート
基材と、該転写用シート基材における離型性面に対して
形成されている転写層とを有しており、前記転写層が装
飾層と該装飾層の表面を被覆するようにして形成されて
いる接着剤層とを具備し、前記接着剤層がガラス転移温
度90℃以上の熱可塑性樹脂によって形成されている転
写用シート、及び、この接着剤層と、ガラス転移温度6
0℃以上の熱可塑性樹脂をビヒクルとする印刷インキに
よる絵柄層で形成されている装飾層とを有する転写用シ
ート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の耐熱性成形体の
被転写面に装飾層を形成する際に利用される転写用シー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】成形体の被転写面に対して転写層を転写
する際に利用される転写用シートは、表面が離型性面と
されている転写用シート基材と該転写用シート基材にお
ける離型性面に形成されている転写層とからなり、被転
写面に対して熱圧によって転写層に転写される。この熱
圧による転写層の転写を容易ならしめるために、転写用
シートの表面層には、感熱接着剤層が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】転写用シートにおける
接着剤層は、前述の通り、熱圧による転写層の転写を容
易ならしめる作用を果たすものであり、通常、光熱費や
作用の安全性の関係から、出来るだけ低温かつ少量の熱
量で転写層を転写し得るような接着剤層が望まれてい
る。また、熱転写用シートとしては、主として合成樹脂
成形体への転写に利用されており、被転写体としての合
成樹脂成形体の耐熱性を考慮すると、転写工程での加熱
は当然抑えられなければならない。しかしながら、転写
用シートにおける接着剤層のガラス転移温度が低過ぎる
と、転写工程に付される前に接着剤層に粘着性が出るく
るため、転写用シートの巻き取りの等の工程でブロッキ
ング現象が発生するという不都合がある。また、被転写
体として汎用される樹脂成形体は、ポリスチレン,アク
リル系樹脂,塩化ビニル樹脂,ポリエチレンテレフタレ
ート等によるものであり、70〜110℃のガラス転移
温度を有する樹脂によって成形されている。これらのこ
との相互の関係から、従来の転写用シートにおける接着
剤層は、通常、ガラス転移温度80℃未満の熱可塑性樹
脂によって形成されている。
【0004】このため、転写層を有する成形体を外装用
あるいは浴室や厨房等の内装用等として利用する場合に
は、該成形体における転写層の湿熱特性が悪く、湿熱に
よって接着強度が低下した箇所から水分が浸透し、これ
が転写層の膨れ,艶変化,離脱の不手際を発生させる原
因となっている。
【0005】これに対して本発明は、湿熱特性に優れた
転写層を形成する際に利用される転写用シートを提供す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の転写用シートに
おいては、転写層の最上層をなす接着剤層をガラス転移
温度90℃以上の熱可塑性樹脂で形成することによっ
て、また、転写用シートの最上層をなす接着剤層をガラ
ス転移温度90℃以上の熱可塑性樹脂で形成すると共
に、装飾層をガラス転移温度60℃以上の熱可塑性樹脂
をビヒクルとする印刷インキによる絵柄層で形成するこ
とにより、前記従来の転写用シートを利用する場合の問
題点を解決するものである。
【0007】すなわち、本各発明の発明の転写用シート
は、表面が離型性面とされている転写用シート基材と、
該転写用シート基材における離型性面に対して形成され
ている転写層とで形成されている。
【0008】そして、本第1の発明の転写用シートは、
転写層が装飾層と該装飾層の表面を被覆するようにして
形成されている接着剤層とを具備しており、該接着剤層
が、ガラス転移温度90℃以上の熱可塑性樹脂によって
形成されていることからなる。
【0009】また、本第2の発明の転写用シートは、転
写層が装飾層と該装飾層の表面を被覆するようにして形
成されている接着剤層とを具備しており、装飾層が、ガ
ラス転移温度60℃以上の熱可塑性樹脂をビヒクルとす
る印刷インキによる絵柄層で形成されており、また、接
着剤層が、ガラス転移温度90℃以上の熱可塑性樹脂に
よって形成されていることからなる。
【0010】前記構成による本各発明の転写用シートに
おいて、転写用シート基材としては、表面が離型性を有
するプラスチックシートの場合には該シートをそのまま
転写用シート基材として利用し得るが、通常は、プラス
チックシートの表面に弗素樹脂やシリコーン等による処
理を施すことにより、該処理面を離型性面としたものが
使用される。
【0011】転写用シート基材の離型性面に形成されて
いる転写層は、少なくとも装飾層と該装飾層を被覆する
ようにして形成されている接着剤層とを具備しており、
さらに、成形体の被転写面に転写された転写層の表面保
護層となる剥離剤層を必要に応じて具備し得る。すなわ
ち、転写層は、転写用シート基材の離型性面側から、
「必要に応じて形成される剥離剤層/装飾層/接着剤
層」による積層構成からなる。
【0012】必要に応じて形成される剥離剤層には、転
写工程後において転写用シート基材と転写層との間の剥
離を円滑にする作用を奏し、かつ、被転写面に転写され
た転写層に耐擦傷性,耐薬品性,耐汚染性等に対する優
れた性質を具備させるような樹脂層が選択される。
【0013】特に、本発明の転写用シートを利用して得
られた転写層を有する成形体は、被転写体が具備する耐
熱性との組み合わせにより、外装用,浴室内等の内装
用,ブラインド用等の窓周辺材材等のように、耐熱湿特
性に優れた性質を有することを必要とされる用途に利用
されるものであることの関係から、硝子転移点が60℃
以上の樹脂によって剥離剤層が形成されることが好まし
く、剥離剤層による表面保護層の作用により耐温水特性
や耐候性等を具備させることが望ましい。
【0014】なお、転写用シート基材の表面に形成され
る前記剥離剤層は、以下に記載するような熱硬化型樹脂
や電離放射線硬化型樹脂により、通常0.1〜10μ程
度の厚さで形成される。
【0015】熱硬化型樹脂 メラミン樹脂,ジアリルフタレート樹脂,フェノール樹
脂,尿素樹脂,グアナミン樹脂,不飽和ポリエステル樹
脂,ポリウレタン樹脂,エポシシ樹脂,アミノアルキッ
ド樹脂,メラミン・尿素共重合樹脂,珪素樹脂,ポリシ
ロキサン樹脂等。なお、熱硬化性樹脂には、必要に応じ
て、架橋剤,重合開始剤,硬化剤,重合促進剤,溶剤,
粘度調整剤,体質顔料等が添加される。
【0016】電離放射線硬化型樹脂 分子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプ
レポリマー、オリゴマー、及び/ 又は単量体等による混
合樹脂組成物が利用される。
【0017】なお、前記プレポリマーやオリゴマーの具
体例は、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合
物等による不飽和ポリエステル類をはじめ、ポリエステ
ルメタクリレート,ポリエーテルメタクリレート,ポリ
オールメタクリレート,メラミンメタクリレート等によ
るメタクリレート類、ポリエステルアクリレート,エポ
キシアクリレート,ウレタンアクリレート,ポリエーテ
ルアクリレート,ポリオールアクリレート,メラミンア
クリレート等によるアクリレート類等が利用される。
【0018】さらに、単量体の具体例は、スチレン,α
・メチルスチレン等によるスチレン系単量体、アクリル
酸メチル,アクリル酸−2−エチルヘキシル,アクリル
酸メトキシエチル,アクリル酸ブトキシエチル,アクリ
ル酸ブチル,アクリル酸メトキシブチル,アクリル酸フ
ェニル等によるアクリル酸エステル類、メタクリル酸メ
チル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メ
タクリル酸メトキシエチル,メタクリル酸エトキシメチ
ル,メタクリル酸フェニル等によるメタクリル酸エステ
ル類、アクリル酸−2−(N,N −ジエチルアミノ)エチ
ル,メタクリル酸−2−(N,N −ジメチルアミノ)エチ
ル,アクリル酸−2−(N,N −ジベンジルアミノ)エチ
ル,メタクリル酸−2−(N,N −ジメチルアミノ)メチ
ル,アクリル酸−2−(N,N −ジエチルアミノ)プロピ
ル等による不飽和酸の置換アミノアルコールエステル
類、アクリルアミド,メタクリルアミド等による不飽和
カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレー
ト,プロピレングリコールジアクリレート,ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート,1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート,ジエチレングリコールジアクリレー
ト,トリエチレングリコールジアクリレート等のジアク
リレート化合物、ジプロピレングリコールジアクリレー
ト,エチレングリコールアクリレート,プロピレングリ
コールジメタクリレート,ジエチレングリコールジメタ
クリレート等による多官能性化合物、トリメチロールプ
ロパントリチオグリコレート,トリメチロールプロパン
トリチオプロピレート,ペンタエリスリトールテトラチ
オグリコール等による分子中に2個以上のチオール基を
有するポリチオール化合物、等である。
【0019】なお、電離放射線硬化型樹脂には、通常、
前述のプレポリマー又はオリゴマーの5〜95重量%
と、単量体及び/又はポリチオール化合物の95〜5重
量%との混合組成物が利用される。
【0020】さらに、電離放射線硬化型樹脂によって剥
離剤層を形成する場合に、該剥離剤層を紫外線の照射に
よって硬化させる際には、例えば、アセトフェノン類,
ベンゾフェノン類,ミヒラーベンゾイルベンゾエート,
α・アミロキシムエステル,テトラメチルメウラムモノ
サルファイド,チオキサントン類等による光重合開始剤
と、必要に応じて添加される光増感剤、例えば、n−ブ
チルアミン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチルホス
フィン等による光増感剤とを含有するコーティング剤が
利用されることは勿論である。
【0021】転写用シート基材の離型性面に形成される
転写層中の装飾層はに、印刷インキによる印刷層を初
め、アルミニウムやクロム等による金属膜層等が利用さ
れ、全面ベタの装飾層であっても、あるいは、木目,石
目,水玉,格子柄,文字,図形等を表現する部分模様
層、さらには、全面ベタの装飾層と部分模様層との組み
合わせからなるものであっても良い。
【0022】本第2の発明の転写用シートにおける装飾
層は、ガラス転移温度60℃以上の熱可塑性樹脂をビヒ
クルとする印刷インキによる絵柄層で形成されているこ
とが必要であり、例えば、ポリメチルメタアクリレート
等のアクリル系樹脂、セルロースアセテート,セルロー
スブチレート等のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等をビ
ヒクルとする印刷インキによる絵柄層が利用され、装飾
層に対しても耐湿熱特性が具備される。
【0023】転写用シート基材に対して形成されている
転写層の最上層をなす接着剤層は、転写層を被転写体に
転移させ、接着させる作用を果たすと共に、転写層の保
護層の作用を果たすものであり、本各発明の転写用シー
トにおいては、前記接着剤層はガラス転移温度90℃以
上の熱可塑性樹脂によって形成されていることが必要
で、例えば、ポリメチルメタアクリレート等のアクリル
系樹脂、セルロースアセテート,セルロースブチレート
等のセルロース誘導体、さらには、ポリスチレン等によ
って形成されるのが好適である。なお、接着剤層中に
は、体質顔料,熱安定剤等が適宜添加されていても良
い。
【0024】転写工程は、接着剤層の接着力が発現さ
れ、かつ、被転写体を劣化させない範囲での90℃以上
の温度で行なう。
【0025】以上の通りの構成による本発明の転写用シ
ートを利用する転写層の形成において、被転写体として
は、外装や浴槽等の耐熱性,耐湿熱性等の要求、及び、
90℃以上での転写温度に対する耐久性の点から、少な
くとも90℃で変形,劣化することのない性質を有する
材質のものが選択され、例えば、木材の単材,木質合
材,パーティクルボード,中密度繊維板等の木質成形
体、石膏,石膏スラグ等の石膏系成形体,珪酸カルシウ
ム,石綿スレート等の珪酸カルシウム系成形体、軽量発
泡コンクリート,中空押出しセメント,パルプセメン
ト,石綿セメント,木片セメント,硝子繊維強化コンク
リート等のセンメント成形体及び繊維セメント成形体、
陶器,磁器,土器,硝子,琺瑯等のセラミックス成形
体、鉄,亜鉛メッキ鋼,ポリ塩化ビニルゾル塗工鋼,ス
テンレス鋼,アルミニウム,チタニウム,銅等の金属成
形体、ガラス転移温度が90℃以上の熱可塑性樹脂例え
ばポリメタアクリル酸メチル,ポリアクリル酸メチル,
ポリメタアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂,ポリス
チレン,アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重
合体,ポリエチレンテレフタレート,塩素化ポリ塩化ビ
ニル,ポリカーボネート等による熱可塑性樹脂成形体、
フェノール樹脂,尿素樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,
ポリウレタン樹脂,エポキシ樹脂,メラミン樹脂等の熱
硬化性樹脂成形体、硝子繊維製不織布,布帛,紙その他
の各種の繊維質基材に対してフェノール樹脂,尿素樹
脂,不飽和ポリエステル樹脂,ポリウレタン樹脂,エポ
キシ樹脂,メラミン樹脂あるいはジアリルフタレート樹
脂等の樹脂を含浸,硬化させた所謂FRP成形体、2種
以上の板等の成形体を接着剤や熱融着法を利用して積層
した複合成形体等が利用され、箔状〜厚みあるシート状
物、棒状物、射出成形体等の立体成形体が使用される。
【0026】
【作用】本第1の発明の転写用シートは、該転写用シー
トにおける転写層の最上層をなす接着剤層がガラス転移
温度90℃以上の熱可塑性樹脂で形成されているもので
あり、また、本第2の発明の転写用シートは、該転写用
シートにおける転写層の最上層をなす接着剤層がガラス
転移温度90℃以上の熱可塑性樹脂で形成されており、
かつ、該接着剤層によって被覆されている装飾層がガラ
ス転移温度60℃以上の熱可塑性樹脂をビヒクルとする
印刷インキによる絵柄層で形成されている。
【0027】したがって、本発明の転写用シートを利用
する転写によって得られた転写層を有する耐熱性成形体
は、被転写面に接する接着剤層が耐湿熱特性において優
れた作用を奏することにより、該転写層を有する成形体
を外装用あるいは浴室や厨房等の内装用等として利用す
る場合には、雰囲気中の湿熱によって接着強度が低下す
るようなことがないため、接着強度の低下に起因する水
分の浸透で発生する転写層の膨れ,艶変化,離脱等が無
く、耐湿熱特性に優れた転写層を有する成形体になる。
【0028】また、特に本第2の発明の転写用シートを
利用する転写によって得られた転写層を有する成形体
は、前記接着剤層と共に装飾層における耐湿熱特性にも
優れた作用が奏され、より優れた耐湿熱特性を有する転
写層を有する成形体になる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の転写用シートの具体的な構成
をその製造実施例を以って説明する。
【0030】実施例1 厚さ25μのポリエチレンテレフタレートフィルム[X
−45,東レ (株) ]を転写用シート基材として準備し
た。
【0031】前記転写用シート基材の片面に、ガラス転
移温度100℃の熱可塑性アクリル系樹脂[昭和インク
工業所]を厚さ2μに塗工し、剥離剤層を形成した。
【0032】続いて、該剥離剤層の表面に、ガラス転移
温度70℃の塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂をビ
ヒクルとする印刷用インキにより、グラビアの絵柄層か
らなる装飾層を形成した。
【0033】さらに、前記装飾層面の全面を被覆するよ
うにして、ガラス転移温度110℃の塩化ビニル樹脂に
よる厚さ2μの接着剤層を、グラビア印刷の全面ベタ刷
りによって形成し、本発明の1実施例品である転写用シ
ート(1) を得た。
【0034】比較例1 実施例1の転写用シート(1) の製造工程中、ガラス転移
温度70℃の塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂をビ
ヒクルとする印刷用インキによる装飾層の代わりに、ガ
ラス転移温度50℃のアクリル系樹脂をビヒクルとする
印刷用インキによる装飾層を形成し、また、ガラス転移
温度110℃の塩化ビニル樹脂による接着剤層の代わり
に、ガラス転移温度50℃のアクリル系樹脂による接着
剤層を形成することにより、本発明の比較例品である転
写用シート (2)を得た。
【0035】「実験」アクリロニトリル・スチレン共重
合体樹脂製の板状体に対して、前記実施例1及び比較例
1で得られた各転写用シートを利用して転写層の転写を
行なった。
【0036】なお、転写工程は、アクリロニトリル・ス
チレン共重合体樹脂の成形体の被転写面に前記転写用シ
ートにおける接着剤層面を接当した後、これらの両者の
重ね合わせ体を、200℃のゴムロール間にて、150
kg/10cm ,3m/min.の転写条件で加熱,加圧した後、ポ
リエチレンテレフタレートフィルムからなる転写シート
用基材を剥離することによって実施した。
【0037】得られた各転写層を有する成形体を60℃
の温水中に1週間浸漬したままの状態にした後、温水中
から引き上げて乾燥し、各成形体の転写層の状態を観察
したところ、実施例1の転写用シートを使用して得られ
た成形体における転写層は、温水に浸漬する前と同様の
美麗さを有していたが、比較例1の転写用シートを使用
して得られた成形体における転写層には、ブリスターが
発生しており、湿熱特性に弱点を有するものであった。
【0038】
【効果】本第各発明の転写用シートを利用して得られた
転写層を有する成形体は、特に耐湿熱特性に対して優れ
た作用を有しており、例えば、外装用あるいは浴室や厨
房等の内装用等として利用される場合にも、雰囲気中の
湿熱によって転写層と被転写体との間の接着強度が低下
するようなことが無く、雰囲気中の湿熱に伴う転写層の
膨れ,艶変化,離脱等の無い高品質の成形体になる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が離型性面とされている転写用シ
    ート基材と、該転写用シート基材における離型性面に対
    して形成されている転写層とを有する転写用シートにお
    いて、前記転写層が装飾層と該装飾層の表面を被覆する
    ようにして形成されている接着剤層とを具備しており、
    該接着剤層が、ガラス転移温度90℃以上の熱可塑性樹
    脂によって形成されていることを特徴とする転写用シー
    ト。
  2. 【請求項2】 装飾層がガラス転移温度60℃以上の
    熱可塑性樹脂をビヒクルとする印刷インキによる絵柄層
    で形成されている請求項1記載の転写用シート。
JP23875991A 1991-08-26 1991-08-26 転写用シート Pending JPH0640197A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008207558A (ja) * 2002-12-02 2008-09-11 Avery Dennison Corp 布にラベル付けする方法及びその方法に適した熱転写ラベル

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008207558A (ja) * 2002-12-02 2008-09-11 Avery Dennison Corp 布にラベル付けする方法及びその方法に適した熱転写ラベル
US10596789B2 (en) 2002-12-02 2020-03-24 Avery Dennison Corporation Method for labeling fabrics and heat-transfer label well-suited for use in said method

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