JPH0640160Y2 - 液体充填バルブ - Google Patents
液体充填バルブInfo
- Publication number
- JPH0640160Y2 JPH0640160Y2 JP1989030818U JP3081889U JPH0640160Y2 JP H0640160 Y2 JPH0640160 Y2 JP H0640160Y2 JP 1989030818 U JP1989030818 U JP 1989030818U JP 3081889 U JP3081889 U JP 3081889U JP H0640160 Y2 JPH0640160 Y2 JP H0640160Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- liquid
- liquid passage
- air vent
- valve
- Prior art date
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- Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)
- Supply Of Fluid Materials To The Packaging Location (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は液体充填バルブに関し、更に詳しくは缶等の広
口容器に低粘性の液体、例えばジュース、コーヒー等を
高速充填できる自然流下式の充填バルブの改良に関す
る。
口容器に低粘性の液体、例えばジュース、コーヒー等を
高速充填できる自然流下式の充填バルブの改良に関す
る。
(従来の技術) 上記形式の液体充填バルブの一例が実公昭59-38391号公
報に示されている。
報に示されている。
この液体充填バルブの構成を第4図乃至第6図を用いて
説明する。
説明する。
これらの図は、充填開始直前(第4図)から、充填途中
(第5図)、容器に液体が満注になり、容器内の空気が
フィラーボールに排出された直後(第6図)の3段階の
状態を示す各縦断面図である。
(第5図)、容器に液体が満注になり、容器内の空気が
フィラーボールに排出された直後(第6図)の3段階の
状態を示す各縦断面図である。
まず、第4図において、1は大気圧下で一定量の液を収
容しているフィラーボール、2は容器、3はフィラーボ
ール1の下面周囲に設けられた充填バルブ、4は容器昇
降用リフターを示す。
容しているフィラーボール、2は容器、3はフィラーボ
ール1の下面周囲に設けられた充填バルブ、4は容器昇
降用リフターを示す。
そして更に、充填バルブ3の構造を具体的に説明する
と、5はフィラーボール1の下面に固設された筒状の充
填バルブベースで、6は充填バルブベース5に対し上下
に摺動できる通液スリーブである。充填バルブベース5
の上部は、フィラーボール1内に嵌入させ、フィラーボ
ール1の底壁近くに液孔7が設けられている。
と、5はフィラーボール1の下面に固設された筒状の充
填バルブベースで、6は充填バルブベース5に対し上下
に摺動できる通液スリーブである。充填バルブベース5
の上部は、フィラーボール1内に嵌入させ、フィラーボ
ール1の底壁近くに液孔7が設けられている。
9は充填バルブベース5と通液スリーブ6との中心を貫
通状態で挿通され、中心を下端から上端まで貫通してい
る空気抜孔を有し、充填バルブベース5の上部と螺着し
ている空気抜管で、その上端はフィラーボール内の液面
Sより上に突出し、下部は、円錐上のつば部10となって
いる。非充填時にはバルブベース5と通液スリーブ6と
の間に張られたスプリング11の下方への押圧で通液スリ
ーブ6の下端部が空気抜管9のつば部10の円錐面上に設
けたOリング8に当接し、液通路12の下端出口部(液通
路出口)を閉鎖させている。
通状態で挿通され、中心を下端から上端まで貫通してい
る空気抜孔を有し、充填バルブベース5の上部と螺着し
ている空気抜管で、その上端はフィラーボール内の液面
Sより上に突出し、下部は、円錐上のつば部10となって
いる。非充填時にはバルブベース5と通液スリーブ6と
の間に張られたスプリング11の下方への押圧で通液スリ
ーブ6の下端部が空気抜管9のつば部10の円錐面上に設
けたOリング8に当接し、液通路12の下端出口部(液通
路出口)を閉鎖させている。
13は通液スリーブ6の下部外周と口金14との間に装着さ
れ、容器の上端が当接するリング部と通液スリーブ6の
外周に沿って延長する筒状部13aを一体的に形成してあ
るシール部材である。
れ、容器の上端が当接するリング部と通液スリーブ6の
外周に沿って延長する筒状部13aを一体的に形成してあ
るシール部材である。
尚、リフター4は、充填バルブ3の対向側に図示してい
ないカム手段等により容器2を押し上げる構成にしてあ
る。
ないカム手段等により容器2を押し上げる構成にしてあ
る。
上記構成の充填バルブの動作について説明する。
先ず、リフター4が上昇すると、通液スリーブ6の下部
と口金14との間にリフター4上の容器2の上部が入り込
み、容器2の上端はシール部材13のリング部の下面に圧
接し密着した状態となり、更にスプリング11の押圧力に
抗して上昇すると(第5図)、シール部材13とともに通
液スリーブ6が上昇させられ、通液スリーブ6の下端と
つば部10との間に隙間B(液通路出口)が形成され、液
孔7、液通路12、隙間Bを通ってフィラーボール1内の
液が容器2内に自然流下するようになっている。
と口金14との間にリフター4上の容器2の上部が入り込
み、容器2の上端はシール部材13のリング部の下面に圧
接し密着した状態となり、更にスプリング11の押圧力に
抗して上昇すると(第5図)、シール部材13とともに通
液スリーブ6が上昇させられ、通液スリーブ6の下端と
つば部10との間に隙間B(液通路出口)が形成され、液
孔7、液通路12、隙間Bを通ってフィラーボール1内の
液が容器2内に自然流下するようになっている。
一方、容器2内の空気は、シール材13で封塞されている
ので、空気抜管9の空気抜孔を上昇し、フィラーボール
1の液面外に排出されるが、容器2内の液面が、空気抜
管9の下面に達すると最早、容器2内の空気は空気抜管
9を通しての排出が行われなくなる。この時の容器内液
面と容器上端との間にある空気、即ちリング状のシール
部材より下にある通液スリーブ(筒状シール部13a)と
容器との間の空気溜りaにある空気はそのまま残り、そ
して液は内径の細い空気抜管9内に侵入し始め、次第に
空気抜管9内の液面レベルL1は、フィラーボール1内の
液面レベルL2に向かい上昇する(第6図)。そして両液
面が同一レベルの状態になったところで液の流下は停止
する。このあと、リフター4が下降し始めるが、そうす
ると、容器2も下降し、通液スリーブ6を上昇させる力
は解除され、更にリフター4が下降すると、容器2のフ
ランジ部上端がシール部材13から離れ、同時に空気抜管
9内に入っている液面L1までの液が容器2内に流下し、
充填が終了する。通常、容器内に充填される液は、液面
上に適度のヘッドスペースが生じるように充填される。
このヘッドスペースは、〔容器内の液中に占める通液ス
リーブ6の体積+空気抜管の体積+前記残留空気量−容
器内に流下する空気抜管内の液量〕に相当し、充填量は
このヘッドスペース分に相当する容積により規制され
る。
ので、空気抜管9の空気抜孔を上昇し、フィラーボール
1の液面外に排出されるが、容器2内の液面が、空気抜
管9の下面に達すると最早、容器2内の空気は空気抜管
9を通しての排出が行われなくなる。この時の容器内液
面と容器上端との間にある空気、即ちリング状のシール
部材より下にある通液スリーブ(筒状シール部13a)と
容器との間の空気溜りaにある空気はそのまま残り、そ
して液は内径の細い空気抜管9内に侵入し始め、次第に
空気抜管9内の液面レベルL1は、フィラーボール1内の
液面レベルL2に向かい上昇する(第6図)。そして両液
面が同一レベルの状態になったところで液の流下は停止
する。このあと、リフター4が下降し始めるが、そうす
ると、容器2も下降し、通液スリーブ6を上昇させる力
は解除され、更にリフター4が下降すると、容器2のフ
ランジ部上端がシール部材13から離れ、同時に空気抜管
9内に入っている液面L1までの液が容器2内に流下し、
充填が終了する。通常、容器内に充填される液は、液面
上に適度のヘッドスペースが生じるように充填される。
このヘッドスペースは、〔容器内の液中に占める通液ス
リーブ6の体積+空気抜管の体積+前記残留空気量−容
器内に流下する空気抜管内の液量〕に相当し、充填量は
このヘッドスペース分に相当する容積により規制され
る。
而してこの従来例の液体充填バルブは、前記シール部材
13に筒状部13aを設けたので前記空気溜りaの容積が小
さくなる。そして、充填機の回転により、充填された液
の外側部分が高く立上がり、そして液面状態は機械の振
動等でバラつくが、空気溜りの容積が小さいから、その
バラツキの影響が小さくなる。従って充填量のバラツキ
も小さくなるとしている。
13に筒状部13aを設けたので前記空気溜りaの容積が小
さくなる。そして、充填機の回転により、充填された液
の外側部分が高く立上がり、そして液面状態は機械の振
動等でバラつくが、空気溜りの容積が小さいから、その
バラツキの影響が小さくなる。従って充填量のバラツキ
も小さくなるとしている。
(考案が解決しようとする問題点) 上記従来の液体充填バルブにつき実験したところ、後記
表1の比較例の如く2.0,2.5,3.0,3.5秒の各充填時間に
おける標準偏差値は、0.51cc,0.56cc,0.66cc,0.57ccで
あった。
表1の比較例の如く2.0,2.5,3.0,3.5秒の各充填時間に
おける標準偏差値は、0.51cc,0.56cc,0.66cc,0.57ccで
あった。
本考案は標準偏差値が上記よりも小さくなる液体充填バ
ルブを得ることを目的とする。
ルブを得ることを目的とする。
(問題解決のための手段) 上記目的達成のため、本考案は、大気圧下で一定量の液
を収容しているフィラーボールの下面からフィラーボー
ル内に上部を嵌入し、フィラーボール下面に固設された
筒状のバルブベースと、該バルブベースの内面を上下に
摺動する通液スリーブと、該バルブベースと該通液スリ
ーブとの中心に挿通され、上端をフィラーボール内の液
面上に突出させた状態で、該バルブベース上部と螺着さ
せ、下端部に円錐状の弁座部を有し、中心を下端から上
端まで貫通する空気抜孔を有する空気抜管と、該通液ス
リーブの下部外周に装着されたリング状のシール部材と
を備え、 スプリングの下方への押圧力で前記通液スリーブの下端
面が前記空気抜管の弁座部に当接し液通路出口を閉鎖
し、容器を上昇させて充填バルブ下部の浸漬部を容器内
に収容し、同時に前記シール部材に容器の上端面を圧接
して、前記通液スリーブを押し上げ、該液通路出口を開
放し、容器内に液流入に伴い容器内の空気が空気抜孔か
ら排出される自然流下式の液体充填バルブにおいて、 前記シール部材の下面を実質上水平面か、或いは半径方
向内方に向かって上方傾斜している面で構成し、且つ、 前記通液スリーブの下端を該シール部材の下面と同一、
或いは該シール部材の下面より上方に位置させることに
より、前記液通路出口を容器上端とほぼ同一、或いは該
容器上端よりも上方に位置させるとともに、 前記空気抜管の下部に設けた該弁座部の下面に柱状部を
連続して設けたことを特徴とする液体充填バルブであ
る。
を収容しているフィラーボールの下面からフィラーボー
ル内に上部を嵌入し、フィラーボール下面に固設された
筒状のバルブベースと、該バルブベースの内面を上下に
摺動する通液スリーブと、該バルブベースと該通液スリ
ーブとの中心に挿通され、上端をフィラーボール内の液
面上に突出させた状態で、該バルブベース上部と螺着さ
せ、下端部に円錐状の弁座部を有し、中心を下端から上
端まで貫通する空気抜孔を有する空気抜管と、該通液ス
リーブの下部外周に装着されたリング状のシール部材と
を備え、 スプリングの下方への押圧力で前記通液スリーブの下端
面が前記空気抜管の弁座部に当接し液通路出口を閉鎖
し、容器を上昇させて充填バルブ下部の浸漬部を容器内
に収容し、同時に前記シール部材に容器の上端面を圧接
して、前記通液スリーブを押し上げ、該液通路出口を開
放し、容器内に液流入に伴い容器内の空気が空気抜孔か
ら排出される自然流下式の液体充填バルブにおいて、 前記シール部材の下面を実質上水平面か、或いは半径方
向内方に向かって上方傾斜している面で構成し、且つ、 前記通液スリーブの下端を該シール部材の下面と同一、
或いは該シール部材の下面より上方に位置させることに
より、前記液通路出口を容器上端とほぼ同一、或いは該
容器上端よりも上方に位置させるとともに、 前記空気抜管の下部に設けた該弁座部の下面に柱状部を
連続して設けたことを特徴とする液体充填バルブであ
る。
(作用) 前記の従来例の液体充填バルブでは、筒状部材13aを通
液スリーブ6と容器との間に設けたことにより筒状部材
13aを有しないものに比べて充填量のバラツキが小さい
という効果がある。しかしながら、筒状部材の外周を容
器上部の容器内壁に接近させても、筒状部材の外周壁と
容器上部の内壁との間の空間部に空気溜りaが生ずるこ
とは避けられない。
液スリーブ6と容器との間に設けたことにより筒状部材
13aを有しないものに比べて充填量のバラツキが小さい
という効果がある。しかしながら、筒状部材の外周を容
器上部の容器内壁に接近させても、筒状部材の外周壁と
容器上部の内壁との間の空間部に空気溜りaが生ずるこ
とは避けられない。
而して本考案者は実験により、逆U字形の空気溜りaに
残留した空気は殆ど排出されず、そしてこの残留空気に
より空気抜管内の液面レベルL1が上下に振動することが
判った。
残留した空気は殆ど排出されず、そしてこの残留空気に
より空気抜管内の液面レベルL1が上下に振動することが
判った。
即ち、第6図に示す空気抜管内の液面レベルL1は、フィ
ラーボールの液面レベルL2を中心として上下に振動し
て、しかもこの振動は同じ波形とはならず、振動のどの
位置で液通路出口が閉鎖されるかによって、充填量にバ
ラツキが生じることが判った。
ラーボールの液面レベルL2を中心として上下に振動し
て、しかもこの振動は同じ波形とはならず、振動のどの
位置で液通路出口が閉鎖されるかによって、充填量にバ
ラツキが生じることが判った。
本考案の液体充填バルブにおいては、前記の如くシール
部材の下面を実質状水平面か、或いは半径方向内方に向
かって上下傾斜している面で構成し、且つ通液スリーブ
の下端をシール部材の下面と同一、或いはシール部材の
下面より上方に位置させ、液通路出口の位置を容器上端
とほぼ同一か、或いは上方にさせ、かつ間隙はあるが、
逆U字形ではないから容器上部内壁と柱状体の外周壁と
の間に空気が残留する空間部は存在せず、満注状態では
容器内の空気は殆ど存在しない。その結果、満注後に液
通路出口が閉鎖されたときに空気抜管内の液面レベルの
振動による充填量のバラツキがなく、後記表1に示す如
く、従来例に比べて標準偏差がかなり減少する。
部材の下面を実質状水平面か、或いは半径方向内方に向
かって上下傾斜している面で構成し、且つ通液スリーブ
の下端をシール部材の下面と同一、或いはシール部材の
下面より上方に位置させ、液通路出口の位置を容器上端
とほぼ同一か、或いは上方にさせ、かつ間隙はあるが、
逆U字形ではないから容器上部内壁と柱状体の外周壁と
の間に空気が残留する空間部は存在せず、満注状態では
容器内の空気は殆ど存在しない。その結果、満注後に液
通路出口が閉鎖されたときに空気抜管内の液面レベルの
振動による充填量のバラツキがなく、後記表1に示す如
く、従来例に比べて標準偏差がかなり減少する。
(実施例1) 本考案の実施例を第1図乃至第3図を用いて説明する。
第1図は液通路閉鎖状態の充填バルブの要部を示す縦断
面図、第2図、第3図はその液通路開閉作動説明図であ
る。
面図、第2図、第3図はその液通路開閉作動説明図であ
る。
まず、第1図において30は充填バルブであり、フィラー
ボール1の下面に固設した充填バルブベース5と、液通
路出口を閉鎖するためのスプリング11と、従来と同じ構
成の口金14と、充填バルブベース5に対し上下に摺動で
きる通液スリーブ31と、充填バルブベース5と通液スリ
ーブ31との中心を挿通し、充填バルブベース5の上部で
螺合し、ナット33で固定されている空気抜管32とを具備
する。空気抜管32の上端はフィラーボール1内の液面S
より上に突出し、下部は約45°の傾斜面をもつ円錐形の
弁座部34と柱状体35とから構成される容器内浸漬部36を
備えていて、中心を内径dの細い空気抜孔37が下端から
上端まで貫通している。非充填時には、スプリング11の
下方への押圧力で通液スリーブ31の下端面が弁座部34の
円錐面に設けたOリング41に当接し、液通路13の出口を
閉鎖している。
ボール1の下面に固設した充填バルブベース5と、液通
路出口を閉鎖するためのスプリング11と、従来と同じ構
成の口金14と、充填バルブベース5に対し上下に摺動で
きる通液スリーブ31と、充填バルブベース5と通液スリ
ーブ31との中心を挿通し、充填バルブベース5の上部で
螺合し、ナット33で固定されている空気抜管32とを具備
する。空気抜管32の上端はフィラーボール1内の液面S
より上に突出し、下部は約45°の傾斜面をもつ円錐形の
弁座部34と柱状体35とから構成される容器内浸漬部36を
備えていて、中心を内径dの細い空気抜孔37が下端から
上端まで貫通している。非充填時には、スプリング11の
下方への押圧力で通液スリーブ31の下端面が弁座部34の
円錐面に設けたOリング41に当接し、液通路13の出口を
閉鎖している。
38は通液スリーブ31の下端部外周と口金14との間に装着
させたリング状のシール部材であり、その下面(容器の
フランジ部上端が当接するところ)を水平面とし、且
つ、通液スリーブ31の下端39はこの面より下方へ出ない
ような構成にしてある。
させたリング状のシール部材であり、その下面(容器の
フランジ部上端が当接するところ)を水平面とし、且
つ、通液スリーブ31の下端39はこの面より下方へ出ない
ような構成にしてある。
一方、満注時に容器フランジ部上端面より容器内方に浸
漬する浸漬部36の体積は、容器内に充填された液の液面
上に得ようとするヘッドスペース容積+空気抜管の下端
からフィラーボール液面高さまでの空気抜孔の容積分を
加えた容積とする。ヘッドスペース量の調節、つまり充
填量の調節は、口金14とシール部材38との間に挿入して
いるスペーサ40の厚さを変えることにより容易に行うこ
とができる。
漬する浸漬部36の体積は、容器内に充填された液の液面
上に得ようとするヘッドスペース容積+空気抜管の下端
からフィラーボール液面高さまでの空気抜孔の容積分を
加えた容積とする。ヘッドスペース量の調節、つまり充
填量の調節は、口金14とシール部材38との間に挿入して
いるスペーサ40の厚さを変えることにより容易に行うこ
とができる。
次に、上記構成において、容器2内に液を充填する充填
動作について第2図、第3図を用いて説明する。
動作について第2図、第3図を用いて説明する。
先ず、第2図において容器2を載置したリフター4′を
昇降手段(図示せず)で押し上げ、シール部材38の下面
に容器2のフランジ上端を当接させ、さらにリフター
4′を上昇こせる(第3図)。容器2の上昇とともに、
通液スリーブ31が上昇し、通液スリーブ31の下端部の面
が空気抜管32の弁座部34の面に設けたOリング41に当接
し閉鎖している液通路出口を開放し、隙間B′を形成さ
せ、フィラーボール1内の液を充填バルブベース5の液
孔7、液通路12、隙間B′を通して容器2内へ自然流下
させる。
昇降手段(図示せず)で押し上げ、シール部材38の下面
に容器2のフランジ上端を当接させ、さらにリフター
4′を上昇こせる(第3図)。容器2の上昇とともに、
通液スリーブ31が上昇し、通液スリーブ31の下端部の面
が空気抜管32の弁座部34の面に設けたOリング41に当接
し閉鎖している液通路出口を開放し、隙間B′を形成さ
せ、フィラーボール1内の液を充填バルブベース5の液
孔7、液通路12、隙間B′を通して容器2内へ自然流下
させる。
すると、容器2内の空気は、液が容器内に溜るに伴い空
気抜管32の空気抜孔37を通ってフィラーボール1の液面
上へ排気される。また、容器2内に充填された充填液の
液面が、浸漬部36の柱状体35の方まで上昇してくると、
空気抜孔37を通っての空気排出はできなくなり、液が空
気抜孔37を上昇する。一方、容器2の上部フランジ内壁
と、柱状体35の外周壁との間には液が流下しているが、
なお僅かに空気が残留する空間が存在している。
気抜管32の空気抜孔37を通ってフィラーボール1の液面
上へ排気される。また、容器2内に充填された充填液の
液面が、浸漬部36の柱状体35の方まで上昇してくると、
空気抜孔37を通っての空気排出はできなくなり、液が空
気抜孔37を上昇する。一方、容器2の上部フランジ内壁
と、柱状体35の外周壁との間には液が流下しているが、
なお僅かに空気が残留する空間が存在している。
しかし、ここの空気は間隙B′よりも下方にあるから、
流入している液と攪拌され気泡42となり、容易に間隙
B′,液通路12を通り上昇し液孔7からフィラーボール
1内に排出される。前記空気抜孔37内を上昇し液面L1が
フィラーボール1の液面L2と同一レベルになると液の流
下は停止する。そして、液面レベルL1の振動は殆ど行わ
れず、容器が下降を開始するまでには振動は終了してい
る。
流入している液と攪拌され気泡42となり、容易に間隙
B′,液通路12を通り上昇し液孔7からフィラーボール
1内に排出される。前記空気抜孔37内を上昇し液面L1が
フィラーボール1の液面L2と同一レベルになると液の流
下は停止する。そして、液面レベルL1の振動は殆ど行わ
れず、容器が下降を開始するまでには振動は終了してい
る。
リフター4′を下降させ、容器2を下降させて、隙間
B′(液通路出口)を閉塞させた後、更に容器フランジ
部がシール部材から離れ、下降すると同時に、振動を終
了した空気抜孔37内の液が容器2内に流下し充填が完了
する。
B′(液通路出口)を閉塞させた後、更に容器フランジ
部がシール部材から離れ、下降すると同時に、振動を終
了した空気抜孔37内の液が容器2内に流下し充填が完了
する。
本実施例の液体充填バルブを用いて、缶径約52mm、ネッ
ク内径約50mm、缶高133mmの容器(缶型JN2)に、20℃の
水を充填し、充填性能を調査した。また、本実施例の充
填バルブにおいて、充填量を240cc前後となるようにす
べく浸漬部36の主要寸法を次の通りに設定した。
ク内径約50mm、缶高133mmの容器(缶型JN2)に、20℃の
水を充填し、充填性能を調査した。また、本実施例の充
填バルブにおいて、充填量を240cc前後となるようにす
べく浸漬部36の主要寸法を次の通りに設定した。
柱状体の外径を40mm、柱状体の下端から円錐面部に設け
たOリング位置(閉塞位置)までの距離を27mm、柱状体
の下端から容器フランジ部端面までの距離(浸漬部の容
器内方への浸漬深さ)を25mmとした。
たOリング位置(閉塞位置)までの距離を27mm、柱状体
の下端から容器フランジ部端面までの距離(浸漬部の容
器内方への浸漬深さ)を25mmとした。
そして、空気抜管の空気抜孔dを6mmとし、液通路の断
面積を3.02cm2、バルブストロークを6mmとした。
面積を3.02cm2、バルブストロークを6mmとした。
そして充填バルブの各動作時間に対する充填量及び充填
量のバラツキを調査した。そのテスト結果を表1に示
す。
量のバラツキを調査した。そのテスト結果を表1に示
す。
比較例として、前記従来例のようにシール部材の下面か
ら一体的に筒状部(尚、筒状部の外径は缶ネック内径に
近い48mmとする)を形成させた容器開口端シール用パッ
キン(当然ながら通液スリーブ下端もほぼ筒状部に合せ
た位置まで延びている)を用いた以外は本実施例と同じ
(柱状体を除く)充填バルブ構造のものを用いたものの
テスト結果も示す。
ら一体的に筒状部(尚、筒状部の外径は缶ネック内径に
近い48mmとする)を形成させた容器開口端シール用パッ
キン(当然ながら通液スリーブ下端もほぼ筒状部に合せ
た位置まで延びている)を用いた以外は本実施例と同じ
(柱状体を除く)充填バルブ構造のものを用いたものの
テスト結果も示す。
表1の充填テスト結果から、本実施例、比較例ともに2.
0秒で充填が完了したことが判り、2.0,2.5,3.0,3.5秒の
それぞれの充填動作時間において、本実施例の方が比較
例よりも充填量のバラツキ(標準偏差S)がかなり小さ
いことがわかる。
0秒で充填が完了したことが判り、2.0,2.5,3.0,3.5秒の
それぞれの充填動作時間において、本実施例の方が比較
例よりも充填量のバラツキ(標準偏差S)がかなり小さ
いことがわかる。
尚、本実施例のシール部材の下面を水平面としている
が、これに限定されることなく容器上部フランジ部に空
気が残留する空間が存在しない形状、例えば、半径方向
内方に向かって上方に傾斜させた面でも良い。
が、これに限定されることなく容器上部フランジ部に空
気が残留する空間が存在しない形状、例えば、半径方向
内方に向かって上方に傾斜させた面でも良い。
また、柱状体は必ずしも空気抜管の弁座部の下面に一体
物である必要はなく、容器の大きさ、充填量に合せ、容
易に着脱できる別物で製作し、これに結合させたもので
も本考案の範囲を逸脱することはない。
物である必要はなく、容器の大きさ、充填量に合せ、容
易に着脱できる別物で製作し、これに結合させたもので
も本考案の範囲を逸脱することはない。
(効果) 本考案は、液を容器内へ自然流下させる際、容器内に空
気が残留しないシール形状及び液通路出口位置とし、さ
らに容器内に充填量を規制する浸漬部を空気抜管下部に
形成したもので、充填量のバラツキが従来のものよりも
少ないという効果を奏する。
気が残留しないシール形状及び液通路出口位置とし、さ
らに容器内に充填量を規制する浸漬部を空気抜管下部に
形成したもので、充填量のバラツキが従来のものよりも
少ないという効果を奏する。
第1図は本考案の充填バルブの一例の縦断面図、第2
図、第3図は第1図示バルブの液通路開閉作動説明図、 第4図乃至第6図は従来の充填バルブの液通路開閉作動
説明図である。 図中、 1……フィラーボール、2……容器 3,30……充填バルブ、4……リフター 5……バルブベース、6,31……通液スリーブ 9,32……空気抜管、13,38……シール部材 11……スプリング、12……液通路、34……弁座部 35……柱状体、36……浸漬部、37……空気抜孔。
図、第3図は第1図示バルブの液通路開閉作動説明図、 第4図乃至第6図は従来の充填バルブの液通路開閉作動
説明図である。 図中、 1……フィラーボール、2……容器 3,30……充填バルブ、4……リフター 5……バルブベース、6,31……通液スリーブ 9,32……空気抜管、13,38……シール部材 11……スプリング、12……液通路、34……弁座部 35……柱状体、36……浸漬部、37……空気抜孔。
Claims (1)
- 【請求項1】大気圧下で一定量の液を収容しているフィ
ラーボールの下面からフィラーボール内に上部を嵌入
し、フィラーボール下面に固設された筒状のバルブベー
スと、該バルブベースの内面を上下に摺動する通液スリ
ーブと、該バルブベースと該通液スリーブとの中心に挿
通され、上端をフィラーボール内の液面上に突出させた
状態で、該バルブベース上部と螺着させ、下端部に円錐
状の弁座部を有し、中心を下端から上端まで貫通する空
気抜孔を有する空気抜管と、該通液スリーブの下部外周
に装着されたリング状のシール部材とを備え、 スプリングの下方への押圧力で前記通液スリーブの下端
面が前記空気抜管の弁座部に当接し液通路出口を閉鎖
し、容器を上昇させて充填バルブ下部の浸漬部を容器内
に収容し、同時に前記シール部材に容器の上端面を圧接
して、前記通液スリーブを押し上げ、該液通路出口を開
放し、容器内に液流入に伴い容器内の空気が空気抜孔か
ら排出される自然流下式の液体充填バルブにおいて、 前記シール部材の下面を実質上水平面か、或いは半径方
向内方に向かって上方傾斜している面で構成し、且つ、 前記通液スリーブの下端を該シール部材の下面と同一、
或いは該シール部材の下面より上方に位置させることに
より、前記液通路出口を容器上端とほぼ同一、或いは該
容器上端よりも上方に位置させるとともに、 前記空気抜管の下部に設けた該弁座部の下面に柱状部を
連続して設けたことを特徴とする液体充填バルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989030818U JPH0640160Y2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 液体充填バルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989030818U JPH0640160Y2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 液体充填バルブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02124896U JPH02124896U (ja) | 1990-10-15 |
JPH0640160Y2 true JPH0640160Y2 (ja) | 1994-10-19 |
Family
ID=31533529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989030818U Expired - Lifetime JPH0640160Y2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 液体充填バルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0640160Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5701130B2 (ja) * | 2011-04-04 | 2015-04-15 | 大和製衡株式会社 | 計量装置 |
JP5713796B2 (ja) * | 2011-05-17 | 2015-05-07 | 大和製衡株式会社 | コーンバルブ式計量ユニット |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5926551A (ja) * | 1982-08-06 | 1984-02-10 | ユニチカ株式会社 | ウオ−タ−ジエツトル−ムによる紡績糸の製織方法 |
-
1989
- 1989-03-20 JP JP1989030818U patent/JPH0640160Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02124896U (ja) | 1990-10-15 |
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