JPH0639547A - 自動溶接方法 - Google Patents

自動溶接方法

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JPH0639547A
JPH0639547A JP21854092A JP21854092A JPH0639547A JP H0639547 A JPH0639547 A JP H0639547A JP 21854092 A JP21854092 A JP 21854092A JP 21854092 A JP21854092 A JP 21854092A JP H0639547 A JPH0639547 A JP H0639547A
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JP
Japan
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welding
groove
torch
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movement
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JP21854092A
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English (en)
Inventor
Iwao Shimizu
巖 清水
Norimitsu Baba
則光 馬場
Hiroshi Tachikawa
博 立川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 開先壁部での溶け込み不足を防止できる自動
溶接方法を提供する。 【構成】 ティーチングプログラムを呼び出し、溶接電
流・溶接電圧・溶接速度等の溶接条件を設定する(S1
01)。次に溶接トーチを溶接の始端に移動し(S10
2)、溶接トーチを溶接方向に直角な方向(X方向)に
移動する(S103)。ステップS104では、溶接電
流が平均値より予め定めた一定値以上に大きくなったと
きにこれを検知する(S105)。ステップS106
で、溶接電流の大きくなった位置が、予め入力した終端
であるか否かを判断する。終端でなければ、ステップS
1061に移行して溶接電流を上げ、溶接速度を速くし
た後、溶接方向(Y軸方向)に溶接幅の分だけ移動する
(S107)。ステップS1071で溶接条件をもとに
戻した後、ステップS108で、溶接方向に直角な方向
であってステップS103での移動方向とは逆の方向に
移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚板の自動溶接方法に
関し、特に開先部の形状の変化に対応して、開先部を自
動で溶接する自動溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、厚板の開先部を溶接する際に
は、例えば、開先部の幅が場所により異なる場合がある
ので、このような開先部の変動に応じて、溶接トーチを
制御する種々の提案がなされている。図22は従来の自
動溶接方法を説明するための図である。図22に示すよ
うに従来の溶接方法は、ウィービング軌跡が略サイン曲
線状、或いは鋸刃状となり、その軌跡の頂点部が開先部
の開先壁部にできるだけ接近するように溶接トーチを制
御している。例えば、特開昭62−240167号公報
では、溶接電流や溶接電圧が、開先部の中央部と端部と
で大きく変化することに着目し、この溶接電流の変化を
用いてウィービングの中心位置及びウィービングの振幅
を制御することが提案されている。これにより、厚板材
に多層盛り溶接を施すときに、開先部の形状及び大きさ
が場所毎に異なる場合にあっても、その変動に対応して
溶接することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の方法で
は、例えば、あるサイクルにおいて開先部の端部の位置
を検出し、その結果に基づいて次のサイクルの溶接時に
ウィービングの中心及びその振幅を制御している。すな
わち、あるサイクルで開先部が広くなっていたために、
端部が検出ができなかったときには、次のサイクルで溶
接トーチのウィービングの中心を移動し、また溶接トー
チの振幅を大きくして溶接することにより、開先部の変
動に対応している。しかしながら、上記の方法では、開
先部の変動に対応した制御が1サイクル遅れとなり、し
たがって開先部か緩やかに変動する場合には問題ない
が、開先部が急激に変化する場合には対応しきれないこ
とがあった。
【0004】また、上記の方法では、ウィービング軌跡
が略サイン曲線状又は鋸刃状となっていることから分か
るように、溶接トーチを溶接方向に移動する制御と、溶
接方向に直角な方向に移動する制御との双方の制御を同
時に行っているので、両方向における溶接速度の制御を
同時に行わなければならず、溶接トーチの速度制御が複
雑なものとなっていた。
【0005】更に、上記の方法では、図22に示すウィ
ービング軌跡の折り返し点、すなわち開先壁部を溶接す
るときには開先壁部に対する溶け込み不足が生ずる。ま
た、横向きのレ字状開先部のように一方の端部が開先開
放部である場合、その開先開放部において、溶け落ちが
生ずる。
【0006】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、開先部の変動に応答性良く対応することがで
き、しかも開先壁部における溶け込み不足を防止するこ
とができる自動溶接方法を提供することを目的とするも
のである。
【0007】また、本発明は、上記の目的に加えて、開
先開放部における溶け落ちをも防止することができる自
動溶接方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1記載の発明の自動溶接方法は、開先部の開
先形状を指示して、溶接トーチの移動を制御することに
より開先部を溶接する自動溶接方法において、前記開先
部の溶接を開始する始端から溶接方向に直角な方向に溶
接トーチを移動し、溶接電流及び溶接電圧のうち一方又
は双方を検知してその値が所定値に変化したときに、そ
の変化を検知する毎に、溶接トーチを溶接方向に移動し
た後、検知前の移動方向とは逆方向に移動することによ
り開先部の溶接を行い、且つ前記変化を検知してから溶
接トーチを逆方向に移動するまでの間は、溶接条件を変
更して熱量を制御することを特徴とするものである。
【0009】上記の目的を達成するために請求項3記載
の発明の自動溶接方法は、開先部の開先形状を指示し
て、溶接トーチの移動を制御することにより開先部を多
層溶接する自動溶接方法において、前記開先部の溶接を
開始する始端から溶接方向に直角な方向に溶接トーチを
移動し、溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方を検
知してその検知値が所定値に変化したときに、その変化
を検知する毎に、その変化した位置から溶接トーチを溶
接方向に移動した後、検知前の移動方向とは逆方向に移
動して溶接を行い、且つ前記変化した位置を記憶してお
き、該変化した位置に関する情報と、前記開先部の開先
角度とから今回の層で前記検知値が変化する位置を推測
し、その推測した位置を越えて溶接しても前記検知値が
変化しない場合には、推測した位置に対して一定値進ん
だ位置で溶接トーチを溶接方向に移動した後、溶接トー
チを逆方向に移動して溶接を行い、更に次の層では前層
で前記検知値が変化しなかった位置に対応する部分につ
いては溶接をしないように溶接トーチの移動を制御し、
前記検知値が所定値に変化した位置から前記溶接トーチ
を逆方向に移動するまでの間、及び前記一定値進んだ位
置から前記溶接トーチを逆方向に移動するまでの間は、
溶接条件を変更して熱量を制御することを特徴とするも
のである。
【0010】上記の目的を達成するために請求項8記載
の発明の自動溶接方法は、溶接継手部の開先形状を指示
して溶接トーチの移動を制御し、開先部の各溶接層を1
又は複数のパスにより溶接する自動溶接方法において、
溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方の値が所定値
に変化するのを検知する検知手段により前記開先部の開
先壁部の位置を検知し、且つ予め溶接入熱の上限値から
溶接速度を算出し、その溶接速度に基づいて溶接方向に
直角な方向の移動量の上限値を算出し、前記各パスを溶
接するときに始端から溶接方向に直角な方向に溶接トー
チを移動し、第1パスは溶接トーチが前記移動量の上限
値又は前記開先部の一方の開先壁部に到達する毎に、溶
接トーチを溶接方向に移動した後、前記溶接方向に直角
な方向の移動を逆にして溶接を行い、第2パス以降のパ
スは溶接トーチが自己パスの前記移動量の上限値又は前
のパスの溶接端部に到達する毎に、溶接トーチを溶接方
向に移動した後、前記溶接方向に直角な方向の移動を逆
にして溶接を行い、前記各パスで溶接を行っているとき
に前記検知手段により前記開先部の他方の開先壁部を検
知したときにはその位置で溶接トーチを溶接方向に移動
した後、前記溶接方向に直角な方向の移動を逆にして溶
接を行い、前記開先壁部の位置を検知してから前記溶接
トーチの移動を逆にするまでの間、及び前記移動量の上
限値に到達してから前記溶接トーチの移動を逆にするま
での間は、溶接条件を変更して熱量を制御することを特
徴とするものである。
【0011】上記の目的を達成するために請求項13記
載の発明の自動溶接方法は、溶接継手部の開先形状を指
示して、溶接トーチの移動を制御することにより横向き
姿勢の開先部を溶接する自動溶接方法において、溶接電
流及び溶接電圧のうち一方又は双方の値が所定値に変化
するのを検知する第1検知手段により前記開先部の開先
壁部を検知し、且つ前記開先部の開先開放部の位置を検
知する第2検知手段により前記開先開放部を検知し、前
記開先部の溶接を開始する開先壁部又は開先開放部の始
端から溶接方向に直角な方向に溶接トーチを移動し、前
記第1検知手段により前記開先壁部を検知した後、又は
第2検知手段により前記開先開放部を検知した後は、そ
の検知をする毎に、溶接トーチを溶接方向に移動した
後、検知前の移動方向とは逆方向に移動することにより
前記開先部の溶接を行い、前記第1検知手段により前記
開先壁部を検知してから前記溶接トーチを逆方向に移動
するまでの間、及び前記第2検知手段により前記開先開
放部を検知してから前記溶接トーチを逆方向に移動する
までの間は、溶接条件を変更して熱量を制御することを
特徴とするものである。
【0012】上記の目的を達成するために請求項17記
載の発明の自動溶接方法は、溶接継手部の開先形状を指
示して溶接トーチの移動を制御し、横向き姿勢の開先部
の各溶接層を1又は複数のパスにより溶接する自動溶接
方法において、溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双
方の値が所定値に変化するのを検知する第1検知手段に
より前記開先部の開先壁部の位置を検知し、前記開先部
の開先開放部の位置を検知する第2検知手段により前記
開先開放部を検知し、且つ予め溶接入熱の上限値から溶
接速度を算出し、その溶接速度に基づいて溶接方向に直
角な方向の移動量の上限値を算出し、前記各パスを溶接
するときに前記開先開放部の始端から溶接方向に直角な
方向に溶接トーチを移動し、第1パスは溶接トーチが前
記移動量の上限値又は前記開先部の開先開放部に到達す
る毎に、溶接トーチを溶接方向に移動した後、前記溶接
方向に直角な方向の移動を逆にして溶接を行い、第2パ
ス以降のパスは溶接トーチが自己パスの前記移動量の上
限値又は前のパスの溶接端部に到達する毎に、溶接トー
チを溶接方向に移動した後、前記溶接方向に直角な方向
の移動を逆にして溶接を行い、前記各パスで溶接を行っ
ているときに前記第1検知手段により前記開先部の開先
壁部を検知したときにはその位置で溶接トーチを溶接方
向に移動した後、前記溶接方向に直角な方向の移動を逆
にして溶接を行い、前記第1検知手段が前記開先壁部を
検知してから前記溶接トーチの移動を逆にするまでの
間、前記第2検知手段が前記開先開放部を検知してから
前記溶接トーチの移動を逆にするまでの間、及び前記溶
接トーチが前記移動量の上限値に到達してから前記溶接
トーチの移動を逆にするまでの間は、溶接条件を変更し
て熱量を制御することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明は前記の構成によって、溶
接を開始する始端から溶接方向に直角な方向に進行し、
溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方を検知してそ
の値の変化により、開先部の、例えば開先壁部を検出す
る。開先壁部を検知するまでは、溶接方向に直角な方向
に進行して溶接を行うので、開先部の開先壁部の形状が
たとえ急激に変動している場合であっても、その変動に
応じて、開先壁部まで確実に溶接を行うことができる。
また、溶接を開始する始端から溶接方向に直角な方向に
進行し、開先壁部を検知する毎に、溶接トーチを溶接方
向に、例えば溶接幅と同じ距離だけ移動した後、検知前
の移動方向とは逆方向に移動することにより、ウィービ
ング軌跡が矩形波状となり、溶接トーチの移動は溶接方
向及び溶接方向に直角な方向のうちいずれか一方の方向
に移動するときの速度を制御をすればよいので、溶接ト
ーチの速度制御が簡単なものとなる。更に、前記変化を
検知してから溶接トーチを逆方向に移動するまでの間
は、溶接条件を変更して熱量を制御することにより、例
えば溶接電圧を上げ、溶接速度を速くすることにより、
開先壁部における溶け込み不足を防止することができ
る。
【0014】請求項3記載の発明は前記の構成によっ
て、溶接を開始する始端から溶接方向に直角な方向に進
行し、溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方を検知
してその値の変化により、開先部の、例えば開先壁部を
検出する。開先壁部を検知するまでは、溶接方向に直角
な方向に進行して溶接を行うので、開先部の開先壁部の
形状がたとえ急激に変動している場合であっても、その
変動に応じて、開先壁部まで確実に溶接を行うことがで
きる。また、溶接を開始する始端から溶接方向に直角な
方向に進行し、開先壁部を検知する毎に、溶接トーチを
溶接方向に、例えば溶接幅と同じ距離だけ移動した後、
検知前の移動方向とは逆方向に移動することにより、ウ
ィービング軌跡が矩形波状となり、溶接トーチの移動は
溶接方向及び溶接方向に直角な方向のうちいずれか一方
の方向に移動するときの速度を制御をすればよいので、
溶接トーチの速度制御が簡単なものとなる。更に、前層
までの前記変化した位置を記憶しておき、該変化した位
置に関する情報と、前記開先部の開先角度とから今回の
層で前記検知値が変化する位置を推測して溶接すること
により、開先部の高さが場所により異なる場合でも、そ
の高さの相違に応じて自動で溶接を行うことができる。
すなわち、開先部の高さが低い部分で最上層を溶接する
ときには、前記推測した位置を越えて溶接しても前記検
知値が変化しないので、推測した位置に対して一定値進
んだ位置でその部分の溶接を終了し、次の層を溶接する
ときにはその部分を飛ばして溶接する。一方、開先部の
高さが高い部分については引き続きさらに上層の溶接が
行われ、開先部の高さに応じて必要な層数の溶接を行
う。加えて、前記検知値が所定値に変化したときから前
記溶接トーチを逆方向に移動するまでの間、及び前記一
定値進んだ位置から前記溶接トーチを逆方向に移動する
までの間は、溶接条件を変更して熱量を制御することに
より、例えば溶接電圧を上げ、溶接速度を速くすること
により、開先壁部における溶け込み不足を防止すること
ができ、また、開先壁部がない位置で折り返す場合、折
り返し位置における溶接ビードの形状を所望の形状にす
ることができる。
【0015】請求項8記載の発明は前記の構成によっ
て、溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方を検知し
てその値の変化により、開先部の開先壁部を検出するの
で、開先部の開先壁部の形状がたとえ急激に変化してい
る場合であっても、その変化に応じて、開先壁部まで確
実に溶接を行うことができる。また、溶接トーチを溶接
方向に直角な方向に移動し、所定の位置で溶接方向に移
動した後、溶接方向に直角な方向の移動を逆にすること
により、溶接軌跡が矩形波状となり、また溶接トーチの
移動は溶接方向及び溶接方向に直角な方向のうちいずれ
か一方の方向に移動するときの速度を制御すればよいの
で、溶接トーチの速度制御が簡単なものとなる。また、
各パスでは、溶接方向に直角な方向の溶接トーチの移動
量を制限することにより、溶接速度を予め定めた一定値
とすることができる。したがって、所定の溶接入熱で溶
接しなければならないときでも、要求される溶接入熱の
上限値以内で連続自動溶接を行うことができる。更に、
前記開先壁部の位置を検知してから前記溶接トーチの移
動を逆にするまでの間、及び前記移動量の上限値に到達
してから前記溶接トーチの移動を逆にするまでの間は、
溶接条件を変更して熱量を制御することにより、例えば
溶接電圧を上げ、溶接速度を速くすることにより、開先
壁部における溶け込み不足を防止することができ、ま
た、開先壁部がない位置で折り返す場合、折り返し位置
における溶接ビードの形状を所望の形状にすることがで
きる。
【0016】請求項13記載の発明は前記の構成によっ
て、第1検知手段により開先部の開先壁部を検知する。
開先壁部を検知するまでは、溶接方向に直角な方向に進
行して溶接を行うので、開先部の開先壁部の形状がたと
え急激に変化している場合であっても、その変化に応じ
て、開先壁部まで確実に溶接を行うことができる。ま
た、第2検知手段により開先部の開先開放部を検知す
る。開先開放部を検知するまでは、溶接方向に直角な方
向に進行して溶接を行うので、開先部の開先開放部の形
状がたとえ急激に変化している場合であっても、その変
化に応じて、開先開放部まで確実に溶接を行うことがで
きる。更に、溶接を開始する始端から溶接方向に直角な
方向に進行し、開先壁部や開先開放部を検知する毎に、
溶接トーチを溶接方向に、例えば溶接幅と同じ距離だけ
移動した後、検知前の移動方向とは逆方向に移動するこ
とにより、ウィービング軌跡が矩形波状となり、また各
溶接層を一のパスで溶接することができる。更に、前記
第1検知手段により前記開先壁部を検知してから前記溶
接トーチを逆方向に移動するまでの間、及び前記第2検
知手段により前記開先開放部を検知してから前記溶接ト
ーチを逆方向に移動するまでの間は、溶接条件を変更し
て熱量を制御することにより、例えば溶接電流を上げ、
溶接速度を速くすることにより、開先壁部における溶け
込み不足を防止し、また溶接電流を下げ、溶接速度遅く
することにより、開先開放部における溶け落ち(メタル
流出)を防止することができる。
【0017】請求項17記載の発明は前記の構成によっ
て、第1検知手段により開先部の開先壁部を検知する。
開先壁部を検知するまでは、溶接方向に直角な方向に進
行して溶接を行うので、開先部の開先壁部の形状がたと
え急激に変化している場合であっても、その変化に応じ
て、開先壁部まで確実に溶接を行うことができる。ま
た、第2検知手段により開先部の開先開放部を検知す
る。開先開放部を検知するまでは、溶接方向に直角な方
向に進行して溶接を行うので、開先部の開先開放部の形
状がたとえ急激に変化している場合であっても、その変
化に応じて、開先開放部まで確実に溶接を行うことがで
きる。更に、第1パスでは、溶接を開始する開先開放部
の始端から溶接方向に直角な方向に進行し、移動量の上
限値の位置で、溶接トーチを溶接方向に、例えば溶接幅
と同じ距離だけ移動した後、移動方向を逆にすることに
より、ウィービング軌跡が矩形波状となり、したがって
各溶接層を少ないパス数で溶接することができる。ま
た、各パスでは、溶接方向に直角な方向の溶接トーチの
移動量を制限することにより、溶接速度を予め定めた一
定値とすることができる。したがって、所定の溶接入熱
で溶接しなければならないときでも、要求される溶接入
熱の上限値以内で連続自動溶接を行うことができる。加
えて、前記第1検知手段が前記開先壁部を検知してから
前記溶接トーチの移動を逆にするまでの間、前記第2検
知手段が前記開先開放部を検知してから前記溶接トーチ
の移動を逆にするまでの間、及び前記溶接トーチが前記
移動量の上限値に到達してから前記溶接トーチの移動を
逆にするまでの間は、溶接条件を変更して熱量を制御す
ることにより、例えば、溶接電流を上げ、溶接速度を速
くすることにより、開先壁部における溶け込み不足を防
止し、また溶接電流を下げ、溶接速度遅くすることによ
り、開先開放部における溶け落ち(メタル流出)を防止
することができ、更に開先壁部や開先開放部がない位置
で折り返す場合、折り返し位置における溶接ビードの形
状を所望の形状にすることができる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の第1実施例を図1乃至図4を
参照して説明する。図1は本発明の第1実施例である自
動溶接方法を実施するための自動溶接装置の概略図であ
る。図1に示す自動溶接装置は、溶接機10と制御装置
100とからなり、溶接機10はレール部11と、その
レール部11に沿って移動自在に構成された台車部20
と、台車部20に設けられた伸縮自在な伸縮腕30を介
して取着された溶接トーチ支持部40と、溶接トーチ支
持部40によって支持された溶接トーチ50とを備え
る。
【0019】制御装置100は、モータMx により伸縮
腕30の伸縮を制御して溶接トーチ50のx軸方向にお
ける移動を調整するx軸方向移動制御部60と、モータ
yにより台車部20を移動することにより溶接トーチ
50のy軸方向(溶接方向)における移動を調整するy
軸方向移動制御部62と、モータMz により溶接トーチ
支持部40のz軸方向における移動を制御することによ
り溶接トーチ50のz軸方向における移動を調整するz
軸方向移動制御部64と、モータMr により溶接トーチ
50の姿勢を制御する姿勢制御部66と、装置全体を制
御する主制御部70と、溶接に必要なデータを記憶する
メモリ71及び共有メモリ72と、操作用のスイッチや
ティーチングデータを入力するための入力部等を有する
操作部80とを備える。尚、x,y,zは各々空間直行
座標軸を表している。また、74はI/Oポートであ
る。
【0020】図示しない溶接用ワイヤ供給装置によって
送られた溶接用のワイヤは、溶接トーチ50から送りだ
され、溶融されて開先部に積層される。図2は厚板のV
字状をした開先部を6層に分けて溶接する場合を示して
いる。一般に厚板のV字状の開先部を溶接する場合に
は、このように多層溶接になる。
【0021】本実施例の方法で溶接するには、予め開先
部の始端、終端、開先形状(例えば高さ24mmのV字
状)等の情報を操作部より入力する。これらの値の入力
は手動で行ってもよいし、自動計測して入力してもよ
い。主制御部70は、これらの情報に基づいて溶接層数
や溶接層の厚さを決定し、その値に基づいて各溶接層の
溶接を行う。尚、開先部は上記の24mmに限られるも
のではなく、例えば高さ40mm以上の開先部を10層
以上に分けて溶接してもよい。
【0022】図3は本実施例の方法の手順を示す図であ
る。ステップS101で、上記のように設定したティー
チングプログラムを呼び出し、溶接電流・溶接電圧・溶
接速度等の溶接条件を設定する。次に溶接トーチ50を
溶接の始端に移動し(ステップS102)、シールドガ
スを供給してアーク溶接を開始し、x軸方向移動制御部
60により溶接トーチ50を溶接方向に直角な方向(X
方向)に移動する(ステップS103)。ステップS1
04では、実際に溶接しているときの溶接電流の値を検
知し、その値を積算して平均値を算出する。一般に、開
先部の中央部に比べて開先壁部では、溶接電流が大きく
なるので、溶接電流が前記の平均値より予め定めた一定
値以上に大きくなったときにこれを検知する(ステップ
S105)。溶接電流が一定値以上大きくなったことを
検知しなければ、ステップS104に戻って、X方向の
溶接を続行し、検知すれば、ステップS106に移行す
る。
【0023】ステップS106で、溶接電流の大きくな
った位置が、予め入力した終端であるか否かを判断す
る。終端でなければ、ステップS1061に移行して、
溶接条件を変更する。本実施例の場合は、開先壁部を検
知しているので、溶接電流(又は溶接電圧)を上げ、溶
接速度を速くして熱量を増やした後、y軸方向移動制御
部62により溶接トーチ50を溶接方向(Y軸方向)に
溶接幅の分だけステップ状に移動する(ステップS10
7)。これにより、開先壁部における溶け込み不足を防
止する。ステップS1071ではステップS1061で
変更した溶接条件を元に戻し、ステップS108で、x
軸方向移動制御部60により、溶接方向に直角な方向で
あってステップS103での移動方向とは逆の方向に移
動する。以下、ステップS104からステップS108
の動作を繰り返して開先部の溶接を行う。そして、ステ
ップS106で溶接電流の大きくなった位置が、予め定
めた終端であると判断すれば、クレータ処理をした後、
アークを止め、シールドガスを止め(ステップS10
9)、待拠位置に移動する(ステップS110)。ステ
ップS111で次に溶接する層があるか否か判断し、溶
接する層があれば、溶接を開始する始端に溶接トーチを
移動し(ステップS112)、更にステップS103に
戻って上記の手順を繰り返して次の層の溶接を行う。ま
た、ステップS111で次に溶接する層がなければ、溶
接を終了する。
【0024】上記の本実施例の方法によれば、開先壁部
では、溶接条件を変更し熱量を増やして溶接するので、
開先壁部における溶け込みの安定化を図ることができ、
また溶接ビードの形状を一定にすることができる。溶接
条件を変更する際に溶接速度をも変更して速くしたの
は、溶ける金属量を一定にするためである。また、本実
施例によれば、溶接電流の値を検知することにより、開
先壁部を検出して、溶接の方向を変えているので、リア
ルタイムで溶接を制御することができ、したがって開先
部の形状が図4に示すように変化する場合でも、従来の
1サイクル遅れの制御に比べて、より確実に開先壁部ま
で、溶接を行うことができる。
【0025】本実施例の方法によれば、図2及び図4に
示すように、ウィービング軌跡が矩形波状となる。すな
わち、本実施例の方法では、溶接速度の制御がX軸方向
又はY軸方向の速度の制御となり、X軸方向とY軸方向
の双方について同時に速度を制御していた従来の方法に
比べて、溶接速度の制御が容易となる。更に、従来の方
法では、予めウィービングの中心及びその幅を設定して
溶接を行っていたが、本実施例の方法では、このような
設定は不要となり、ティーチングが容易になる。
【0026】また、上記の本実施例の方法によれば、ウ
ィービング軌跡が矩形波となるので、従来のウィービン
グ軌跡がサイン波形状又は鋸刃状となる場合に比べて、
より溶接面を平坦に仕上げることができる。
【0027】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能で
ある。例えば、上記の実施例では、溶接電流の値を検知
することにより、開先壁部の位置を検知していたが、溶
接電圧の値を検知するか、あるいは溶接電流と溶接電圧
の双方の値を同時に検知することにより、開先壁部の位
置を検知するようにしてもよい。また、上記の実施例で
は、開先部の開先壁部を検知する場合について説明した
が、例えば開先部の一方の端が開先開放部であり、開先
壁部がない場合には、溶接トーチがその開先開放部にき
たときに、溶接電流の値が中央部の平均値よりも小さく
なるので、これを検知することにより、開先開放部の位
置を検知して、溶接トーチの移動を制御することによ
り、開先開放部の形状が急激に変動している場合でも、
その変動に応じて確実に溶接することができる。更に、
開先部の形状は、上記のV字状に限らず、逆V字状、I
字状、レ字状等であってもよい。
【0028】次に、本発明の第2実施例について図5及
び図6をも参照して説明する。尚、本実施例及び以下で
説明する実施例においても、図1に示す自動溶接装置を
使用するものとする。図6は第2実施例の方法の手順を
示す図である。ステップS201で、第1実施例と同様
にして設定したティーチングプログラムを呼び出し、溶
接電流・溶接電圧・溶接速度等の溶接条件を設定する。
次に溶接トーチ50を溶接の始端に移動し(ステップS
202)、シールドガスを供給してアーク溶接を開始
し、x軸方向移動制御部60により溶接トーチ50を溶
接方向に直角な方向(X方向)に移動する(ステップS
203)。ステップS204では、実際に溶接している
ときの溶接電流の値を検知し、その値を積算して平均値
を算出する。一般に、開先部の中央部に比べて開先壁部
では、溶接電流が大きくなるので、溶接電流が前記の平
均値より予め定めた一定値以上に大きくなったときにこ
れを検知する(ステップS205)。溶接電流が一定値
以上大きくなったことを検知しなければ、ステップS2
06に移行する。
【0029】ステップS206では、現在の溶接位置が
開先壁部の推定値を越えたか否かを判断する。ここで、
開先壁部の推定値とは、予め入力された開先部の開先角
度から現在溶接している層の開先壁部の位置を予め算出
したものである。この開先壁部の推定値は各層毎に双方
の壁について算出される。また、この開先壁部の推定値
は、過去2回の層を溶接した際に得た開先壁部の情報に
基づいて現在溶接している層の開先壁部の位置を推定し
てもよい。尚、この推定値を決定する際には、溶接ビー
ドの高さを考慮することにより、より正確な推定値を得
ることができる。ステップS206で現在の溶接位置が
開先壁部の推定値を越えていなければ、ステップS20
3に戻ってX方向の溶接を続行し、もし越えていれば、
ステップS2071に移行する。この後の処理について
は後述する。
【0030】ステップS205で溶接電流が一定値以上
大きくなったことを検知し、開先壁部を検知すれば、そ
の位置を記憶し(ステップS207)、ステップS20
71に移行して、溶接条件を変更する。この場合は、開
先壁部を検知しているので、溶接電流(又は溶接電圧)
を上げ、溶接速度を速くして熱量を増やした後、y軸方
向移動制御部62により溶接トーチをY軸方向にステッ
プ状に移動する(ステップS208)。これにより開先
壁部における溶け込み不足を防止する。ステップS20
9では、その検知した位置が予め入力した終端であるか
否かを判断し、その位置が終端でなければ、その位置が
前層の溶接をしたときに前層の推定値を越えたか否かを
判断する(ステップS210)。前層の溶接をしたとき
に前層の推定値を越えた溶接をしていなければ、ステッ
プS2101でステップS2071で変更した溶接条件
をもとに戻し、X軸方向に移動して溶接を行い(ステッ
プS211)、ステップS203に戻り溶接電流の値を
検知する。以下、上述したステップS203からステッ
プS211までの各ステップの処理を行うことにより開
先部の溶接を行う。そして、ステップS209で、溶接
している位置が予め入力した終端にくれば、これを検知
してクレータ処理をした後、アークを止め、シールドガ
スを止め(ステップS212)、待拠位置に移動する
(ステップS213)。ステップS214で、次に溶接
する層があるか否か判断し、溶接する層があれば、溶接
を開始する始端に溶接トーチを移動し(ステップS21
5)、ステップS216で、溶接を開始する始端が前層
で推定値を越えて溶接したか否かを判断する。推定値を
越えて溶接していれば、ステップS217に移行してY
軸方向にステップ状に移動した後、ステップS216で
その位置が前層で推定値を越えて溶接したか否かが判断
される。そして、前層で推定値を越えて溶接しなかった
位置まで、溶接トーチを移動した後、ステップS203
に戻って上記の手順を繰り返し、次の層の溶接を行う。
【0031】ところで、例えば図5に示すように、5層
目の開先部の一部(A2部分)の高さが他の部分に比べ
て低い場合、A2部分の5層目の溶接を行っているとき
に、ステップS205で開先壁部を検知できないので、
このままでは、このA2部分のX軸方向の移動を停止す
ることができない。この場合、ステップS206で5層
目のA2部分の溶接を行う際に溶接位置が上述した推定
値を越えたか否かを判断し、推定値を越えた場合は、そ
の推定値より一定値(数ミリ)だけ移動した後、ステッ
プS2071に移行して溶接条件を変更する。今度の場
合、開先壁部ではないので、熱量があまり上昇しないよ
うに溶接電流(又は溶接電圧)を若干低くし、溶接速度
を遅くして溶接を行いながら、Y軸方向にステップ状に
移動する。以下同様にして、開先壁部を検知しない場合
でも、A2部分の溶接を自動で行うことができる。
【0032】そして、6層目の溶接を行うときには、溶
接位置がA2部分にくると、ステップS210で前層、
すなわち5層で推定値を越えたか否かが判断され、この
場合、A2部分は5層目で推定値を越えて溶接している
ので、A2部分での溶接を行わずに、つまりステップS
211に移行せずに、ステップS208に移行してもう
一度、Y軸方向にステップ状に溶接トーチを移動する。
移動した位置が、溶接終端ではなく、しかもまだA2部
分であれば、再びステップS208に移行して、Y軸方
向にステップ状に移動する。このようにして、6層目の
溶接を行うときには、A2部分の溶接を行うことなく、
他の部分だけを溶接することができる。
【0033】なおA2部分が、たとえば溶接を開始する
始端であるときには、上述したようにステップS216
でこれを検知して、その始端の溶接を行わずに、Y軸方
向のステップ状の移動を繰り返し、A2部分を溶接する
ことなく、A2部分の次の部分から6層目の溶接を行
う。
【0034】上記の本実施例の方法によれば、溶接トー
チの折り返し点では、溶接条件を変更し熱量を制御して
溶接するので、開先壁部における溶け込みの安定化を図
ることができ、また開先壁部のない折り返し点でも、溶
け込み量を一定にすることができる。これにより溶接ビ
ードの形状を一定にすることができる。溶接条件を変更
する際に溶接速度をも変更したのは、溶ける金属量を一
定にするためである。また、本実施例によれば、例えば
部分的な板厚の違い、目違い、裏当てとの隙間、仮付け
ビード、クロスビードの処理状況等が原因で、開先部の
高さが場所により異なる場合でも、その高さに応じた層
数の溶接を自動で行うことができる。
【0035】また、上記の本実施例の方法によれば、溶
接電流の値を検知することにより、開先壁部を検出し
て、溶接の方向を変えているので、リアルタイムで溶接
を制御することができ、したがって開先部の形状が図4
に示すように変化する場合でも、従来の1サイクル遅れ
の制御に比べて、より確実に開先壁部まで、溶接を行う
ことができる。
【0036】本実施例の方法によれば、図5に示すよう
に、ウィービング軌跡が矩形波状となる。すなわち、本
実施例の方法では、溶接速度の制御がX軸方向又はY軸
方向の速度の制御となり、X軸方向とY軸方向の双方に
ついて同時に速度を制御していた従来の方法に比べて、
溶接速度の制御が容易となる。更に、従来の方法では、
予めウィービングの中心及びその幅を設定して溶接を行
っていたが、本実施例の方法では、このような設定は不
要となり、ティーチングが容易になる。
【0037】また、上記の本実施例の方法によれば、ウ
ィービング軌跡が矩形波となるので、従来のウィービン
グ軌跡がサイン波形状又は鋸刃状となる場合に比べて、
より平坦に溶接面を仕上げることができる。
【0038】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能で
ある。例えば、上記の実施例では、溶接電流の値を検知
することにより、開先壁部の位置を検知していたが、溶
接電圧の値を検知するか、あるいは溶接電流と溶接電圧
の双方の値を同時に検知することにより、開先壁部の位
置を検知するようにしてもよい。また、上記の実施例で
は、開先部の開先壁部を検知する場合について説明した
が、例えば開先部の一方の端が開先開放部であり、開先
壁部がない場合には、溶接トーチがその開先開放部にき
たときに、溶接電流の値が中央部の平均値よりも小さく
なるので、これを検知することにより、開先開放部の位
置を検知して、溶接トーチの移動を制御することによ
り、開先開放部の形状が急激に変動している場合でも、
その変動に応じて確実に溶接することができる。更に、
開先部の形状は、上記のV字状に限らず、逆V字状、I
字状、レ字状等であってもよい。
【0039】次に、本発明の第3実施例について図7乃
至図11をも参照して説明する。第3実施例では、特殊
な高級鋼を自動で溶接する場合について説明する。本実
施例でも、図2に示すような厚板のV字状をした開先部
を6層に分けて溶接する場合を例に挙げて説明する。
【0040】特殊な高級鋼、例えば低温用鋼や高張力鋼
の場合、800°Cから500°Cのときの冷却速度を
制御する必要がある。このため、溶接入熱の上限やパス
間の温度が指定される。溶接入熱と他の溶接条件とは次
式で示す関係を持っている。 v=60IE/Q 但し、I:溶接電流(A) E:溶接電圧(V) Q:溶接入熱(J) v:溶接方向における速度(溶接速度)(cm/分) ところで、溶接時に溶接電流や溶接電圧を変えると、溶
接プールの大きさが変わり、ビード形状が平滑でなくな
るので、これらの溶接条件は変えることができない。本
実施例では、各溶接層の各パスのウィービング幅を制限
することにより、溶接速度を制御し、これにより溶接入
熱を制御することとしている。尚、上式で求められる溶
接速度vは、下限値であり、これ以上溶接速度vが小さ
くなると、溶接入熱Qが大きくなってしまう。
【0041】本実施例の方法で溶接するには、予め開先
部の始端、終端、開先形状(例えば高さ24mmのV字
状)等の情報を操作部より入力する。これらの値の入力
は手動で行ってもよいし、自動計測して入力してもよ
い。主制御部70は、これらの情報に基づいて溶接層数
や溶接層の厚さ、及び各溶接層におけるパス数を決定
し、更に前記溶接入熱の上限に基づいて、各溶接層のパ
ス数及び、溶接方向に直角な方向に溶接トーチを移動す
るときの速度(x軸方向の移動速度)を算出する。そし
て、これらの値に基づいて各溶接層の各パスの溶接を行
う。尚、開先部は上記の24mmに限られるものではな
く、例えば高さ40mm以上の開先部を10層以上に分
けて溶接してもよい。
【0042】以下、開先部の平面形状が図7に示すよう
に広く、またその開先幅が一定でない高級鋼を自動溶接
する場合の手順について説明する。図8乃至図10は本
実施例方法の手順を示す図である。ステップS301
で、上記のように設定したティーチングプログラムを呼
び出し、溶接電流・溶接電圧・x軸方向における移動速
度等の溶接条件を設定する。次に、溶接トーチ50を溶
接の始端に移動し(ステップS302)、シールドガス
を供給してアーク溶接を開始し、x軸方向移動制御部6
0により溶接トーチ50を開先壁部A3の始端から溶接
方向に直角な方向(x軸方向)に移動して(ステップS
303)第1パスの溶接を行う。ステップS304で
は、x軸方向の移動が予め定めた移動量の上限値である
か否かを判断する。移動した地点が上限値であれば、そ
の位置の座標を記憶し(ステップS305)、ステップ
S3051で溶接条件を変更した後、y軸方向移動制御
部62により溶接トーチ50を溶接方向(y軸方向)に
溶接幅の分だけステップ状に移動する(ステップS30
6)。この場合、折り返し位置は開先壁部ではないの
で、溶接条件を変更することにより、例えば溶接電流
(又は溶接電圧)を上げ、溶接速度を速くすることによ
り、熱量を増やして図11(a)に示すように折り返し
位置における溶接ビードの形状を滑らかにし、次のパス
における溶接ビードとの馴染みを良くする。或いは、溶
接電流(又は溶接電圧)を下げ、溶接速度を遅くして溶
接を行うことにより、熱量を減らして図11(b)に示
すように折り返し位置における溶接ビードの形状を段差
状とし、次のパスにおける、前のパスの折り返し位置の
検知を容易にする。このように折り返し位置における溶
接条件を変更することにより、溶接ビードの形状を所望
の形状に制御することができる。ステップS307で
は、その移動した位置がそのパス、この場合は第1パス
の終了端であるか否かを判断する。終了端でなければ、
ステップS3071に移行して溶接条件をもとに戻した
後、更にステップS308で、x軸方向移動制御部60
により、溶接方向に直角な方向であってステップS30
3での移動方向とは逆の方向に移動して溶接を行う。
【0043】ステップS304の判断で移動量が上限値
でなければ、実際に溶接しているときの溶接電流の値を
検知し、その値を積算して平均値を算出する(ステップ
S309)。一般に、開先部の中央部に比べて開先壁部
では、溶接電流が大きくなるので、溶接電流が前記の平
均値より予め定めた一定値以上に大きくなったか否かを
検知する(ステップS310)ことにより開先壁部B3
を検知する。溶接電流が一定値以上大きくなったことを
検知しなければ、ステップS304に戻って、x軸方向
の溶接を続行して移動量の上限値を検知する。なお、例
えば第2パスの溶接を行っているときに、ステップS3
10で、溶接電流が一定値以上大きくなったことを検知
すれば、現在溶接している溶接層の図7の開先壁部B3
を検知したことになり、したがって、その部分について
これ以上溶接を行わないようにするために、その部分の
溶接層の溶接が終了したことと、その部分の位置の座標
を記憶する(ステップS311)。尚、ステップS31
0で開先壁部B3を検知してステップS3051に移行
したときには、溶接電流(又は溶接電圧)を上げ、溶接
速度を速くし、熱量を増やして溶接を行い、開先壁部へ
の溶け込み不足を防止する。
【0044】次に、ステップS312では、現在の溶接
が第1パスであるか否かを判断する。今は第1パスの溶
接を行っているので、ステップS313に移行してステ
ップS309と同様にして溶接電流を検知することによ
り、溶接位置が図7の開先壁部A3に到達したか否かを
判断する(ステップS314)。開先壁部A3に到達し
ていなければ、ステップS308に戻ってx軸逆方向移
動を続け溶接を行い、開先壁部A3に到達していれば、
ステップS3141で溶接条件を変更した後、y軸方向
移動制御部62により溶接トーチ50を溶接方向(y軸
方向)に溶接幅の分だけステップ状に移動する(ステッ
プS315)。この場合、開先壁部に到達しているの
で、例えば溶接電流(又は溶接電圧)を上げ、溶接速度
を速くし、熱量を増やして溶接を行うことにより、開先
壁部への溶け込み不足を防止する。ステップS316で
は、その移動した位置がそのパス、この場合は第1パス
の終了端であるか否かを判断する。終了端でなければ、
ステップS3161に移行し、ステップS3141で変
更した溶接条件をもとに戻した後、ステップS317
で、x軸方向移動制御部60により、溶接方向に直角な
方向であってステップS303での移動方向と同方向に
溶接トーチを移動して溶接を行う。
【0045】以下、上述したステップS304からステ
ップS317まで処理を繰り返して溶接を行うことによ
り第1パスの溶接を行う。ステップS307か又はステ
ップS316において第1パスの溶接が終了したことを
検知すれば、ステップS318に移行して、クレータ処
理をした後、アークを止め、シールドガスを止め(ステ
ップS318)、待拠位置に移動する(ステップS31
9)。
【0046】ステップS320では、次のパスがあるか
否かを判断する。これは、例えばステップS311で当
該溶接部分についてその溶接層の溶接が終了している
か、終了していないかを判断して記憶しているので、ま
だ、その溶接層の溶接が終了していなければ、次のパス
があることになる。次のパスがあれば、ステップS32
1に移行して第2パスの溶接位置に移動する。次のパス
への移動位置は、ステップS305の処理で、おり返し
た位置の座標を記憶しているので、この座標を基準にし
て決定することができる。なお、ステップS305で
は、単に折り返し位置の座標を記憶するだけでなく、各
折り返し地点の間を直線補完した情報をも記憶すること
により、第2パスの溶接を行っているときに、溶接トー
チが第1パスの一の折り返し地点と、次の折り返し地点
との間の中間点に戻ってきた場合でも、前記直線補完し
た情報に基づいてその中間点から折り返して溶接を行う
ことができる。また、例えば図7に示す第4パスの場
合、溶接の開始位置はC3地点となる。この位置はステ
ップS311の処理で、開先壁部B3を検知して、おり
返した位置の座標を記憶しているので、この情報に基づ
き第3パスでまだ開先壁部B3を検知していない最初の
点C3の位置の座標を決定する。なお、予め入力された
開先部の開先形状の情報に基づいて、各溶接層毎のパス
数を算出し、算出したパス数では開先部の開先壁部B3
を検出できない部分については、さらにパス数を増加さ
せ、また算出したパス数よりも少ないパス数で開先壁部
B3を検出した部分については、以後のパスでその部分
の溶接を行わないことにより、各溶接層の溶接を行うよ
うにしてもよい。これにより、各溶接層の終了をより確
実なものとすることができる。
【0047】第2パス以降の溶接も、第1パスとほぼ同
様にして溶接を行う。第2パスの溶接が第1パスの溶接
と異なる点は、図7に示すように第1パスでは、開先端
部A3と移動量の上限値の位置との間で折り返して溶接
を行っているのに対して、第2パス以降では前のパスの
溶接端部、第2パスの場合D3E3曲線から第2パスの
移動量の上限値までの間を折り返して溶接する点が異な
る。このため、ステップS312で第1パスの溶接か否
かを判断し、第2パス以降の場合、第1パスのステップ
S314の代わりに、ステップS322に移行してステ
ップS305で記憶した前のパスの折り返し位置、すな
わち溶接端部に到達したか否かを判断する。到達してい
れば、ステップS3141で溶接条件を変更した後、ス
テップS315に移行してその位置から折り返し、以下
前述の第1パスと同様にして溶接を行う。なおこの場
合、開先壁部ではないが、溶接条件を変更することによ
り、例えば溶接電流(又は溶接電圧)を上げ、溶接速度
を速くして溶接を行うことにより、前のパスの溶接部分
をも溶かして溶接ビードの形状を一定にすることができ
る。
【0048】各パスの溶接が全て終了すると、ステップ
S320からステップS323に移行し、次の溶接層が
あれば、次の溶接層の溶接始端に溶接トーチを移動し、
以下上述の手順に従って、次の溶接層の各パスを順次溶
接し、全ての溶接層の溶接を終了したときに、ステップ
S323でこれを判断し、自動溶接を終了する。
【0049】また、高級鋼の場合、パス間の温度が指定
されることがある。この場合、あるパスを溶接した後、
そのパスの溶接部分の温度が一定以下に下がらなけれ
ば、次のパスの溶接を行うことができない。このように
パス間の温度が指定された場合は、溶接部分の温度を測
定する手段を設け、各パスの溶接終了後に、ステップS
321で次のパスのスタート地点に移動する前又は後
に、前のパスで行った溶接部分の温度が指定された温度
以下に下がっているか否かを判断する処理ステップを挿
入することにより、容易に対応することができる。
【0050】上記の本実施例によれば、溶接トーチの折
り返し点では、溶接条件を変更し熱量を制御して溶接す
るので、開先壁部における溶け込みの安定化を図ること
ができ、また開先壁部のない折り返し点でも、溶け込み
量を制御することができる。これにより溶接ビードの形
状を一定にすることができる。溶接条件を変更する際に
溶接速度をも変更したのは、溶ける金属量を一定にする
ためである。また、本実施例によれば、溶接入熱が指定
された場合でも、x軸方向の移動速度を制御して溶接速
度を制御することにより、指定された溶接入熱の上限値
で溶接を行うことができる。
【0051】上記の本実施例の方法によれば、溶接電流
の値を検知することにより、開先壁部を検出して、溶接
の方向を変えているので、リアルタイムで溶接を制御す
ることができ、したがって開先部の形状が図7に示すよ
うに変化する場合でも、従来の1サイクル遅れの制御に
比べて、より確実に開先壁部まで、溶接を行うことがで
きる。
【0052】また、上記の本実施例の方法によれば、図
7に示すように、ウィービング軌跡が矩形波状となる。
すなわち、本実施例の方法では、溶接速度の制御がx軸
方向又はy軸方向の速度の制御となり、x軸方向とy軸
方向の双方について同時に速度を制御していた従来の方
法に比べて、溶接速度の制御が容易となる。更に、従来
の方法では、予めウィービングの中心及びその幅を設定
して溶接を行っていたが、本実施例の方法では、このよ
うな設定は不要となり、ティーチングが容易になる。
【0053】また、上記の本実施例の方法によれば、ウ
ィービング軌跡が矩形波となるので、従来のウィービン
グ軌跡がサイン波形状又は鋸刃状となる場合に比べて、
より溶接面を平坦に仕上げることができる。
【0054】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能で
ある。例えば、上記の実施例では、第2パス以降は、各
パスの溶接端部の位置の座標を記憶することにより、そ
の記憶情報に基づいて折り返して溶接していたが、溶接
端部の情報を記憶する代わりに、溶接電流及び溶接電圧
のうち一方又は双方を検知してその値が所定値に変化す
るのを検知することにより、前のパスの溶接端部を検知
してもよい。
【0055】また、上記の実施例では、溶接電流の値を
検知することにより、開先壁部の位置を検知していた
が、溶接電圧の値を検知するか、あるいは溶接電流と溶
接電圧の双方の値を同時に検知することにより、開先壁
部の位置を検知するようにしてもよい。更に、上記の実
施例では、開先部の開先壁部を検知する場合について説
明したが、例えば開先部の一方の端が開先開放部であ
り、開先壁部がない場合には、溶接トーチがその開先開
放部にきたときに、溶接電流の値が中央部の平均値より
も小さくなるので、これを検知することにより、開先開
放部の位置を検知して、溶接トーチの移動を制御するこ
とにより、開先開放部の形状が急激に変化している場合
でも、その変化に応じて確実に溶接することができる。
更に、開先部の形状は、上記のV字状に限らず、逆V字
状、I字状、レ字状等であってもよい。
【0056】次に、本発明の第4実施例について、図1
2乃至図16をも参照して説明する。本実施例では、図
12及び図13に示すように横向き姿勢のレ字状開先部
を溶接する場合について説明する。本実施例の方法で溶
接するには、予め開先部の始端のA4、B4、C4の3
点をティーチングし、また終端のD4、E4、F4の3
点をティーチングして開先形状を認識させる。これらの
情報は操作部より入力する。また、これらの情報の入力
は手動で行ってもよいし、自動計測して入力してもよ
い。主制御部70は、これらの情報に基づいて、A4D
4間、B4E4間、C4F4間を直線補完することによ
り開先部の形状の変化を認識し、更に溶接方向、溶接層
数、溶接層の厚さを設定する。なお、開先部の始端と終
端とが曲線状に変化している場合には、その旨を指示す
ることにより、A4D4間、B4E4間、C4F4間を
円弧補完することも可能である。尚、図13では開先部
を6層に分けた例を示しているが、これは、開先部の形
状に応じて、例えば10層以上に分けて溶接してもよ
い。また、開先部の形状が一定の場合は、終端のD4、
E4、F4はいずれか一点のみをティーチングすれば足
りる。
【0057】図14は本実施例の方法の手順を示す図で
ある。ステップS401で、上記のように設定したティ
ーチングプログラムを呼び出し、溶接電流・溶接電圧・
溶接速度等の溶接条件を設定する。次に溶接トーチ50
を溶接の始端、本実施例では、A4点に移動し(ステッ
プS402)、シールドガスを供給してアーク溶接を開
始し、x軸方向移動制御部60により溶接トーチ50を
溶接方向に直角な方向(x軸方向)、すなわちB4点に
向かって移動する(ステップS403)。ステップS4
04では、実際に溶接しているときの溶接電流の値を検
知し、その値を積算して平均値を算出する。一般に、開
先部の中央部に比べて開先壁部では、溶接電流が大きく
なるので、溶接電流が前記の平均値より予め定めた一定
値以上に大きくなったか否かを検知する(ステップS4
05)。溶接電流が一定値以上大きくなったことを検知
しなければ、ステップS404に戻って、x軸方向の溶
接を続行し、検知すれば、ステップS406に移行す
る。
【0058】ステップS406で、溶接電流の大きくな
った位置が、予め入力した溶接の終端であるか否かを判
断する。終端でなければ、ステップS4061で溶接条
件を変更した後、y軸方向移動制御部62により溶接ト
ーチ50を溶接方向(y軸方向)に溶接幅の分だけステ
ップ状に移動する(ステップS407)。この場合は開
先壁部を検知しているのであるから、例えば溶接電流
(又は溶接電圧)を上げ、溶接速度を速くし、熱量を増
やして溶接を行うことにより、開先壁部における溶け込
みの不足を防止する。そして、ステップS4071に移
行し、ステップS4061で変更した溶接条件をもとに
戻した後、ステップS408で、x軸方向移動制御部6
0により、溶接方向に直角な方向であってステップS4
03での移動方向とは逆の方向に移動する。
【0059】次に、主制御部70は前述したティーチン
グに基づいて開先開放部の位置を認識して記憶している
ので、溶接トーチが開先開放部に到達したか否かを判断
する(ステップS409)。到達していなければ、ステ
ップS408に戻って前述の方向に移動し、到達してい
れば、ステップS4091で溶接条件を変更した後、ス
テップS410に移行してy軸方向移動制御部62によ
り溶接トーチ50を溶接方向(y軸方向)に溶接幅の分
だけステップ状に移動する。この場合は、開先開放部に
到達しているので、例えば溶接電流(又は溶接電圧)を
低くし、溶接速度を遅くし、熱量を増やして溶接を行う
ことにより開先開放部における溶け落ちを防止する。ス
テップS411では、ステップS410で移動した位置
が溶接の終端であるか否かを判断する(ステップS41
1)。終端でなければ、ステップS4111に移行し、
ステップS4091で変更した溶接条件をもとに戻した
後、ステップS412でステップS403と同じ移動方
向に溶接トーチを移動して溶接を行い、以下、ステップ
S404からステップS412の動作を繰り返して開先
部の溶接を行う。
【0060】そして、ステップS406で溶接電流の大
きくなった位置が、予め定めた終端であると判断したと
き、又はステップS411で終端と判断したときには、
クレータ処理をした後、アークを止め、シールドガスを
止め(ステップS413)、待拠位置に移動する(ステ
ップS414)。ステップS415で次に溶接する層が
あるか否か判断し、溶接する溶接層があれば、次の溶接
層の溶接を開始する始端に溶接トーチを移動し(ステッ
プS416)、更にステップS403に戻って上記の手
順を繰り返して次の溶接層の溶接を行う。また、ステッ
プS415で次に溶接する溶接層がなければ、溶接を終
了する。
【0061】上記の本実施例の方法によれば、溶接トー
チの折り返し点では、溶接条件を変更し熱量を制御して
溶接するので、開先壁部における溶け込みの安定化を図
ることができ、また開先開放部における溶け落ちを防止
することができる。これにより溶接ビードの形状を一定
にすることができる。溶接条件を変更する際に溶接速度
をも変更したのは、溶ける金属量を一定にするためであ
る。また、本実施例によれば、溶接電流の値を検知する
ことにより、開先壁部を検出して、溶接の方向を変えて
いるので、リアルタイムで溶接を制御することができ、
したがって開先部の開先壁部の形状が急激に変化する場
合でも、確実に開先壁部まで、自動で溶接を行うことが
できる。
【0062】本発明者等は、25mm厚のSPV−50
Q鋼板を、1.6mmφの溶接ワイヤを用いて、シール
ドガスとしてCO2 ガスを25l/min流し、各溶接
層(各パス)の溶接条件を表1に示すように設定して、
自動溶接を行った結果、良好な溶接結果を得ることがで
きた。
【0063】
【表1】
【0064】本実施例の方法によれば、図12に示すよ
うに、ウィービング軌跡が矩形波状となり、各溶接層を
一のパスにより溶接することができる。したがって、従
来の多層多パス溶接の方法に比べて、パス間に欠陥が出
にくくなり、しかも自動化が容易になる。
【0065】また、開先部の形状は、図15又は図16
に示すような形状であってよい。図15に示すように当
て板200を設けて溶接する場合は、たとえば始端で
は、A4、B4、B4’、C4の4点をティーチングす
る。また図16に示すK字状の開先部の場合、例えば始
端では、A4、B4、C4、A4’、B4’、C4’の
6点をティーチングする。
【0066】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能で
ある。例えば、上記の実施例では、溶接電流の値を検知
することにより、開先壁部の位置を検知していたが、溶
接電圧の値を検知するか、あるいは溶接電流と溶接電圧
の双方の値を同時に検知することにより、開先壁部の位
置を検知するようにしてもよい。
【0067】また、上記の実施例では、開先開放部は開
先部のティーチングデータに基づいて計算により検知し
たが、開先開放部は機械的センサ、画像処理装置、光レ
ーザセンサ等を用いて検知してもよい。更に、溶接トー
チが開先開放部にきたときには、溶接電流の値が中央部
の平均値よりも小さくなるので、たとえば溶接電流を検
知することにより、開先開放部の位置を検知してもよ
い。特に、第2パス以降では、前のパスの溶接ビードの
形状が開先開放部で傾斜するので、開先開放部の検知が
容易になる。したがって、第2パス以降のみ溶接電流の
値を検知することにより開先開放部を検知してもよい。
【0068】次に本発明の第5実施例について、図17
乃至図21をも参照して説明する。本実施例では、特殊
な高級鋼であって、第4実施例の図12及び図13と同
様に、横向き姿勢のレ字状開先部を6層に分けて溶接す
る場合を例に挙げて説明する。
【0069】特殊な高級鋼、例えば低温用鋼や高張力鋼
の場合、800°Cから500°Cのときの冷却速度を
制御する必要がある。このため、溶接入熱の上限やパス
間の温度が指定される。溶接入熱と他の溶接条件とは、
次式で示す関係を持っている。 v=60IE/Q 但し、I:溶接電流(A) E:溶接電圧(V) Q:溶接入熱(J) v:溶接方向における速度(溶接速度)(cm/分) ところで、溶接時に溶接電流や溶接電圧を変えると、溶
接プールの大きさが変わり、ビード形状が平滑でなくな
るので、これらの溶接条件は変えることができない。本
実施例では、各溶接層の各パスのウィービング幅を制限
することにより、溶接速度を制御し、これにより溶接入
熱を制御することとしている。これにより、各溶接層の
溶接は図17に示すように各層を複数のパスにより溶接
することとなる。尚、上式で求められる溶接速度vは、
下限値であり、これ以上溶接速度vが小さくなると、溶
接入熱Qが大きくなってしまう。
【0070】本実施例の方法で溶接するには、予め開先
部の始端のA5、B5、C5の3点をティーチングし、
また終端のD5、E5、F5の3点をティーチングして
開先形状を認識させる。これらの情報は操作部より入力
する。また、これらの情報の入力は手動で行ってもよい
し、自動計測して入力してもよい。主制御部70は、こ
れらの情報に基づいて、A5D5間、B5E5間、C5
F5間を直線補完することにより開先部の形状の変化を
認識し、更に溶接方向、溶接層数、溶接層の厚さを設定
する。なお、開先部の始端と終端とが曲線状に変化して
いる場合には、その旨を指示することにより、A5D5
間、B5E5間、C5F5間を円弧補完することも可能
である。尚、図12及び図13では開先部を6層に分け
た例を示しているが、溶接層は、開先部の形状に応じ
て、例えば10層以上に分けて溶接してもよい。また、
開先部の形状が一定の場合は、終端のD5、E5、F5
はいずれか一点のみをティーチングすれば足りる。
【0071】次に、開先部の平面形状が広く、且つその
平面形状が図18に示すように一定でない高級鋼を自動
溶接する場合の手順について説明する。図19乃至図2
1は、本実施例の方法の手順を示す図である。ステップ
S501で、上記のように設定したティーチングプログ
ラムを呼び出し、溶接電流・溶接電圧・溶接速度等の溶
接条件を設定する。次に溶接トーチ50を溶接の始端、
本実施例では、開先開放部のA5点に移動し(ステップ
S502)、シールドガスを供給してアーク溶接を開始
し、x軸方向移動制御部60により溶接トーチ50を溶
接方向に直角な方向(x軸方向)、すなわち開先壁部の
B5点に向かって移動して(ステップS503)第1パ
スの溶接を行う。ステップS504では、x軸方向の移
動が予め定めた移動量の上限値であるか否かを判断す
る。移動した地点が上限値であれば、その位置の座標を
記憶し(ステップS505)、ステップS5051で溶
接条件を変更した後、y軸方向移動制御部62により溶
接トーチ50を溶接方向(y軸方向)に溶接幅の分だけ
ステップ状に移動する(ステップS506)。この場
合、折り返し位置は開先壁部でも、開先開放部でもな
く、単に折り返すだけであるので、溶接条件を変更する
ことにより、例えば溶接電流(又は溶接電圧)を上げ、
溶接速度を速くし、熱量を増やして溶接することによ
り、図11(a)に示すように折り返し位置における溶
接ビードの形状を滑らかにし、次のパスにおける溶接ビ
ードとの馴染みを良くする。或いは、溶接電流(又は溶
接電圧)を下げ、溶接速度を遅くし、熱量を減らして溶
接を行うことにより、図11(b)に示すように折り返
し位置における溶接ビードの形状を段差状とし、次のパ
スにおける、前のパスの折り返し位置の検知を容易にす
る。このように折り返し位置における溶接条件を変更す
ることにより、溶接ビードの形状を所望の形状に制御す
ることができる。ステップS507では、その移動した
位置がそのパス、この場合は第1パスの終了端であるか
否かを判断する。終了端でなければ、ステップS507
1に移行し、ステップS5051で変更した溶接条件を
もとに戻した後、ステップS508で、x軸方向移動制
御部60により、溶接方向に直角な方向であってステッ
プS503での移動方向とは逆の方向に移動して溶接を
行う。
【0072】ステップS504の判断で移動量が上限値
でなければ、実際に溶接しているときの溶接電流の値を
検知し、その値を積算して平均値を算出する(ステップ
S509)。一般に、開先部の中央部に比べて開先壁部
では、溶接電流が大きくなるので、溶接電流が前記の平
均値より予め定めた一定値以上に大きくなったか否かを
検知する(ステップS510)ことにより開先壁部を検
知する。溶接電流が一定値以上大きくなったことを検知
しなければ、ステップS504に戻って、x軸方向の溶
接を続行して移動量の上限値を検知する。なお、例えば
図18に示す第2パスの溶接を行っているときに、ステ
ップS510で、溶接電流が一定値以上大きくなったこ
とを検知すれば、現在溶接している溶接層の開先壁部を
検知したことになり、したがって、その部分についてこ
れ以上溶接を行わないようにするために、その部分の溶
接層の溶接が終了したことと、その部分の位置の座標を
記憶する(ステップS511)。尚、ステップS510
で開先壁部を検知した後にステップS5051に移行し
たときには、溶接条件の変更は、例えば溶接電流(又は
溶接電圧)を上げ、溶接速度を速くして熱量を増やす。
このように溶接条件を変更して溶接を行うことにより開
先壁部への溶け込み不足を防止する。ステップS512
では、現在の溶接が第1パスであるか否かを判断する。
今は第1パスの溶接を行っているので、ステップS51
4に移行する。
【0073】次に、主制御部70は、前述したティーチ
ングに基づいて開先開放部の位置を認識して記憶してい
るので、溶接トーチが開先開放部に到達したか否かを判
断する(ステップS514)。開先開放部に到達してい
なければ、ステップS508に戻ってx軸逆方向移動を
続け溶接を行い、開先開放部に到達していれば、ステッ
プS5141で溶接条件を変更した後、y軸方向移動制
御部62により溶接トーチ50を溶接方向(y軸方向)
に溶接幅の分だけステップ状に移動する(ステップS5
15)。この場合、開先開放部に到達しているので、例
えば溶接電流(又は溶接電圧)を低くし、溶接速度を遅
くし、熱量を減らして溶接を行うことにより、開先開放
部における溶け落ちを防止することができる。ステップ
S516では、その移動した位置がそのパス、この場合
は第1パスの終了端であるか否かを判断する。終了端で
なければ、ステップS5161に移行し、ステップS5
141で変更した溶接条件をもとに戻した後、ステップ
S517で、x軸方向移動制御部60により、溶接方向
に直角な方向であってステップS503での移動方向と
同方向に溶接トーチを移動して溶接を行う。
【0074】以下、上述したステップS504からステ
ップS517まで処理を繰り返して溶接を行うことによ
り第1パスの溶接を行う。ステップS507か又はステ
ップS516において第1パスの溶接が終了したことを
検知すれば、ステップS518に移行して、クレータ処
理をした後、アークを止め、シールドガスを止め(ステ
ップS518)、待拠位置に移動する(ステップS51
9)。
【0075】ステップS520では、次のパスがあるか
否かを判断する。これは、例えばステップS511で当
該溶接部分についてその溶接層の溶接が終了している
か、終了していないかを判断して記憶しているので、ま
だ、その溶接層の溶接が終了していなければ、次のパス
があることになる。次のパスがあれば、ステップS52
1に移行して第2パスの溶接位置に移動する。次のパス
への移動位置は、ステップS505の処理で、折り返し
た位置の座標を記憶しているので、この座標を基準にし
て決定することができる。なお、ステップS505で
は、単に折り返し位置の座標を記憶するだけでなく、各
折り返し地点の間を直線補完した情報をも記憶すること
により、第2パスの溶接を行っているときに、溶接トー
チが第1パスの一の折り返し地点と、次の折り返し地点
との間の中間点に戻ってきた場合でも、前記直線補完し
た情報に基づいてその中間点から折り返して溶接を行う
ことができる。また、例えば図18に示す第4パスの場
合、溶接の開始位置はC5地点となる。この位置はステ
ップS511の処理で、開先壁部を検知して折り返した
位置の座標を記憶しているので、この情報に基づいてC
5地点の座標を決定することができる。なお、予め入力
された開先部の開先形状の情報に基づいて、各溶接層毎
のパス数を算出し、算出したパス数では開先部の開先壁
部を検出できない部分については、さらにパス数を増加
させ、また算出したパス数よりも少ないパス数で開先壁
部を検出した部分については、以後のパスでその部分の
溶接を行わないことにより、各溶接層の溶接を行うよう
にしてもよい。これにより、各溶接層の終了をより確実
なものとすることができる。
【0076】第2パス以降の溶接も、第1パスとほぼ同
様にして溶接を行う。第2パスの溶接が第1パスの溶接
と異なる点は、図18に示すように第1パスでは、開先
開放部と移動量の上限値の位置との間で折り返して溶接
を行っているのに対して、第2パス以降では前のパスの
溶接端部、第2パスの場合、D5E5曲線から第2パス
の移動量の上限値までの間を折り返して溶接する点が異
なる。このため、ステップS512で第1パスの溶接か
否かを判断し、第2パス以降の場合、第1パスのステッ
プS514の代わりに、ステップS522に移行してス
テップS505で記憶した第1パスの折り返し位置、す
なわち溶接端部に到達したか否かを判断する。到達して
いれば、ステップS5141で溶接条件を変更した後、
ステップS515に移行してその位置から折り返して溶
接を行う。この場合、前のパスの溶接ビードをも溶かし
て溶接を行うために、例えば溶接電流(又は溶接電圧)
を若干上げ、溶接速度も若干速くし、熱量を若干増やし
て溶接を行うことにより前のパスとの繋ぎを確実に行う
ことができる。以下、前述の第1パスと同様にして溶接
を行う。
【0077】各パスの溶接が全て終了すると、ステップ
S520からステップS523に移行し、次の溶接層が
あれば、次の溶接層の溶接始端に溶接トーチを移動し、
以下上述の手順に従って、各溶接層の各パスを順次溶接
し、全ての溶接層の溶接を終了したときに、ステップS
523でこれを判断し、自動溶接を終了する。
【0078】ところで、高級鋼の場合、パス間の温度が
指定されることがある。この場合、あるパスを溶接した
後、そのパスの溶接部分の温度が一定以下に下がらなけ
れば、次のパスの溶接を行うことができない。このよう
にパス間の温度が指定された場合は、溶接部分の温度を
測定する手段を設け、各パスの溶接終了後に、ステップ
S521で次のパスのスタート地点に移動する前又は後
に、前のパスで行った溶接部分の温度が指定された温度
以下に下がっているか否かを判断する処理ステップを挿
入することにより、容易に対応することができる。
【0079】上記の本実施例によれば、溶接トーチの折
り返し点では、溶接条件を変更し熱量を制御して溶接す
るので、開先壁部における溶け込みの安定化を図ること
ができ、また開先開放部における溶け落ちを防止するこ
とができ、更に開先壁部や開先開放部以外の折り返し位
置における溶け込み量を制御することができる。これに
より溶接ビードの形状を一定にすることができる。溶接
条件を変更する際に溶接速度をも変更したのは、溶ける
金属量を一定にするためである。また、本実施例によれ
ば、溶接入熱が指定された場合でも、x軸方向の移動速
度を制御して溶接速度を制御することにより、指定され
た溶接入熱の上限値で溶接を行うことができる。
【0080】本発明者等は、25mm厚のSPV−50
Q鋼板を、1.6mmφの溶接ワイヤを用いて、シール
ドガスとしてCO2 を25l/min流し、自動溶接を
行った結果、良好な溶接結果を得ることができた。
【0081】上記の本実施例の方法によれば、溶接電流
の値を検知することにより、開先壁部を検出して、溶接
の方向を変えているので、リアルタイムで溶接を制御す
ることができ、したがって開先部の形状が図18に示す
ように変化する場合でも、確実に開先壁部まで、溶接を
行うことができる。
【0082】また、本実施例の方法によれば、図18等
に示すように、ウィービング軌跡が矩形波状となり、従
来の方法に比べて各溶接層を少ないパス数により溶接す
ることができる。したがって、従来の多層多パス溶接の
方法に比べて、パス間に欠陥が出にくくなり、しかも自
動化が容易になる。
【0083】開先部の形状は、図15又は図16に示す
ような形状であってよい。図15に示すように当て板2
00を設けて溶接する場合は、例えば始端では、第4実
施例の場合と同様に4点をティーチングする。また図1
6に示すK字状の開先部の場合、例えば始端では、第4
実施例と同様に6点をティーチングする。
【0084】尚、上記の本実施例では、開先開放部から
開先壁部に向かって溶接する場合について説明するが、
逆に開先壁部から開先開放部に向かって溶接する場合も
同様にして溶接することができる。
【0085】本発明は上記の実施例に限定されるもので
はなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施例では、第2パス以降は、各パスの
溶接端部の位置の座標を記憶することにより、その記憶
情報に基づいて折り返して溶接していたが、溶接端部の
情報を記憶する代わりに、溶接電流及び溶接電圧のうち
一方又は双方を検知してその値が所定値に変化するのを
検知することにより、前のパスの溶接端部を検知しても
よい。
【0086】また、上記の実施例では、溶接電流の値を
検知することにより、開先壁部の位置を検知していた
が、溶接電圧の値を検知するか、あるいは溶接電流と溶
接電圧の双方の値を同時に検知することにより、開先壁
部の位置を検知するようにしてもよい。
【0087】更に、上記の実施例では、開先開放部は開
先部のティーチングデータに基づいて計算により検知し
たが、開先開放部は機械的センサ、画像処理装置、光レ
ーザセンサ等を用いて検知してもよい。また、溶接トー
チが開先開放部にきたときには、溶接電流の値が中央部
の平均値よりも小さくなるので、これを検知することに
より、開先開放部の位置を検知してもよい。特に、第2
パス以降では、前のパスの溶接ビードの形状が開先開放
部で傾斜するので、開先開放部の検知が容易になる。し
たがって、第2パス以降は、溶接電流の値を検知するこ
とにより開先開放部を検知してもよい。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、上記の構成としたことにより、開先壁部にお
ける溶け込みの安定化を図ることができ、また開先部の
形状が急激に変動した場合でも、応答性よく溶接を行う
ことができ、したがって特に厚板の溶接に好適な自動溶
接方法を提供することができる。
【0089】以上説明したように請求項3記載の発明に
よれば、上記の構成としたことにより、溶接トーチの折
り返し位置、例えば開先壁部における溶け込みの安定化
を図ることができ、また開先壁部のない折り返し位置で
は溶接ビードの形状を所望の形状に制御することがで
き、更に開先部の形状、例えば開先部の高さが急激に変
動した場合でも、応答性よく溶接を行うことができ、し
たがって特に厚板の溶接に好適な自動溶接方法を提供す
ることができる。
【0090】以上説明したように請求項8記載の発明に
よれば、前記の構成としたことにより、開先壁部におけ
る溶け込みの安定化を図ることができ、また開先壁部の
ない折り返し位置では溶接ビードの形状を所望の形状に
制御することができ、更に開先部の形状が急激に変化す
る場合でも、応答性よく溶接を行うことができ、しかも
溶接入熱が制限される場合にも容易に対応することがで
き、したがって特に低温用鋼や高張力鋼などの高級鋼の
溶接に好適な自動溶接方法を提供することができる。
【0091】以上説明したように請求項13記載の発明
によれば、前記の構成にしたことにより、レ字状又はK
字状の開先部を溶接するときに、開先壁部における溶け
込みの安定化を図ることができ、また開先開放部におけ
る溶け落ちを防止することができ、更に開先部の形状が
急激に変化した場合でも、応答性よく溶接を行うことが
でき、各溶接層を一パスで溶接するので、パス間の欠陥
が生じにくい自動溶接方法を提供することができる。
【0092】以上説明したように請求項17記載の発明
によれば、前記の構成としたことにより、レ字状又はK
字状の開先部を溶接するときに、開先壁部における溶け
込みの安定化を図ることができるとともに、開先開放部
における溶け落ちを防止することができ、また、開先壁
部や開先開放部のない折り返し位置では溶接ビードの形
状を所望の形状に制御することができ、更にレ字状の又
はK字状の開先部の形状が急激に変化する場合でも、応
答性よく溶接を行うことができ、またパス間の欠陥が生
じ難く、しかも溶接入熱が制限される場合にも容易に対
応することができ、したがって特に低温用鋼や高張力鋼
などの高級鋼の溶接に好適な自動溶接方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である自動溶接方法を実施
するための自動溶接装置の概略図である。
【図2】第1実施例の自動溶接方法によりV字状の開先
部を溶接するときの状態を示す図である。
【図3】第1実施例の自動溶接方法の手順を示す図であ
る。
【図4】第1実施例の自動溶接方法で溶接する開先部の
1例を示す平面図である。
【図5】第2実施例の自動溶接方法によりV字状の開先
部を溶接するときの状態を示す図である。
【図6】第2実施例の自動溶接方法の手順を示す図であ
る。
【図7】第3実施例の自動溶接方法で溶接する開先部の
一例を示す平面図である。
【図8】第3実施例の自動溶接方法の手順を示す図であ
る。
【図9】第3実施例の自動溶接方法の手順を示す図であ
る。
【図10】第3実施例の自動溶接方法の手順を示す図で
ある。
【図11】第3実施例の折り返し位置の溶接ビードの形
状を示す概略部分拡大断面図である。
【図12】第4実施例の自動溶接方法によりレ字状の開
先部を溶接するときの状態を示す図である。
【図13】第4実施例の自動溶接方法により溶接を行う
レ字状の開先部の正面図である。
【図14】第4実施例の自動溶接方法の手順を示す図で
ある。
【図15】第4実施例の自動溶接方法で溶接する開先部
の他の例を示す正面図である。
【図16】第4実施例の自動溶接方法で溶接する開先部
の他の例を示す正面図である。
【図17】第5実施例の自動溶接方法で溶接するレ字状
の開先部の一例を示す概略斜視図である。
【図18】第5実施例の自動溶接方法で溶接するレ字状
開先部の平面形状の一例を示す概略図である。
【図19】第5実施例の自動溶接方法の手順を示す図で
ある。
【図20】第5実施例の自動溶接方法の手順を示す図で
ある。
【図21】第5実施例の自動溶接方法の手順を示す図で
ある。
【図22】従来の自動溶接方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】 10 溶接機 50 溶接トーチ 60 x軸方向移動制御部 62 y軸方向移動制御部 64 z軸方向移動制御部 70 主制御部 80 操作部 100 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 9/127 509 A 7920−4E D 7920−4E

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接継手部の開先形状を指示して、溶接
    トーチの移動を制御することにより開先部を溶接する自
    動溶接方法において、前記開先部の溶接を開始する始端
    から溶接方向に直角な方向に溶接トーチを移動し、溶接
    電流及び溶接電圧のうち一方又は双方を検知してその値
    が所定値に変化したときに、その変化を検知する毎に、
    溶接トーチを溶接方向に移動した後、検知前の移動方向
    とは逆方向に移動することにより開先部の溶接を行い、
    且つ前記変化を検知してから溶接トーチを逆方向に移動
    するまでの間は、溶接条件を変更して熱量を制御するこ
    とを特徴とする自動溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記溶接電流及び溶接電圧のうち一方又
    は双方を検知するのは、開先部の開先壁部又は開先開放
    部のうち少なくとも一方を検知するためである請求項1
    記載の自動溶接方法。
  3. 【請求項3】 溶接継手部の開先形状を指示して、溶接
    トーチの移動を制御することにより開先部を多層溶接す
    る自動溶接方法において、前記開先部の溶接を開始する
    始端から溶接方向に直角な方向に溶接トーチを移動し、
    溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方を検知してそ
    の検知値が所定値に変化したときに、その変化を検知す
    る毎に、その変化した位置から溶接トーチを溶接方向に
    移動した後、検知前の移動方向とは逆方向に移動して溶
    接を行い、且つ前記変化した位置を記憶しておき、該変
    化した位置に関する情報と、前記開先部の開先角度とか
    ら今回の層で前記検知値が変化する位置を推測し、その
    推測した位置を越えて溶接しても前記検知値が変化しな
    い場合には、推測した位置に対して一定値進んだ位置で
    溶接トーチを溶接方向に移動した後、溶接トーチを逆方
    向に移動して溶接を行い、更に次の層では前層で前記検
    知値が変化しなかった位置に対応する部分については溶
    接をしないように溶接トーチの移動を制御し、前記検知
    値が所定値に変化した位置から前記溶接トーチを逆方向
    に移動するまでの間、及び前記一定値進んだ位置から前
    記溶接トーチを逆方向に移動するまでの間は、溶接条件
    を変更して熱量を制御することを特徴とする自動溶接方
    法。
  4. 【請求項4】 前記開先部の開先角度は前記指示された
    開先形状のティーチングデータから算出したものである
    請求項3記載の自動溶接方法。
  5. 【請求項5】 前記開先部の開先角度は過去2回の層に
    おける前記変化した位置に関する情報から算出したもの
    である請求項3記載の自動溶接方法。
  6. 【請求項6】 前記推測した位置は余盛ビードの高さを
    も考慮したものである請求項3,4,又は5記載の自動
    溶接方法。
  7. 【請求項7】 前記溶接電流及び溶接電圧のうち一方又
    は双方を検知するのは、開先部の開先壁部又は開先開放
    部のうち少なくとも一方を検知するためである請求項
    3,4,5又は6記載の自動溶接方法。
  8. 【請求項8】 溶接継手部の開先形状を指示して溶接ト
    ーチの移動を制御し、開先部の各溶接層を1又は複数の
    パスにより溶接する自動溶接方法において、 溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方の値が所定値
    に変化するのを検知する検知手段により前記開先部の開
    先壁部の位置を検知し、且つ予め溶接入熱の上限値から
    溶接速度を算出し、その溶接速度に基づいて溶接方向に
    直角な方向の移動量の上限値を算出し、 前記各パスを溶接するときに始端から溶接方向に直角な
    方向に溶接トーチを移動し、 第1パスは溶接トーチが前記移動量の上限値又は前記開
    先部の一方の開先壁部に到達する毎に、溶接トーチを溶
    接方向に移動した後、前記溶接方向に直角な方向の移動
    を逆にして溶接を行い、 第2パス以降のパスは溶接トーチが自己パスの前記移動
    量の上限値又は前のパスの溶接端部に到達する毎に、溶
    接トーチを溶接方向に移動した後、前記溶接方向に直角
    な方向の移動を逆にして溶接を行い、 前記各パスで溶接を行っているときに前記検知手段によ
    り前記開先部の他方の開先壁部を検知したときにはその
    位置で溶接トーチを溶接方向に移動した後、前記溶接方
    向に直角な方向の移動を逆にして溶接を行い、 前記開先壁部の位置を検知してから前記溶接トーチの移
    動を逆にするまでの間、及び前記移動量の上限値に到達
    してから前記溶接トーチの移動を逆にするまでの間は、
    溶接条件を変更して熱量を制御することを特徴とする自
    動溶接方法。
  9. 【請求項9】 前記移動量の上限値は下式 v=60IE/Q 但し、I:溶接電流(A) E:溶接電圧(V) Q:被溶接鋼材の継手性能確保可能な上限溶接入熱
    (J) v:溶接方向における速度(溶接速度)(cm/分) により算出されるものであることを特徴とする請求項8
    記載の自動溶接方法。
  10. 【請求項10】 前記各パスの溶接端部の位置を記憶
    し、その位置情報に基づいて次のパスの溶接を行うこと
    を特徴とする請求項8又は9記載の自動溶接方法。
  11. 【請求項11】 前記各パスの溶接端部は、溶接電流及
    び溶接電圧のうち一方又は双方を検知してその値が所定
    値に変化するのを検知することにより検知するものであ
    ることを特徴とする請求項8又は9記載の自動溶接方
    法。
  12. 【請求項12】 予め入力された前記開先部の開先形状
    の情報に基づいて、各溶接層毎のパス数を算出し、算出
    したパス数では前記開先部の他方の開先壁部を検出でき
    ない部分については、さらにパス数を増加させ、また算
    出したパス数よりも少ないパス数で前記他方の開先壁部
    を検出した部分については、以後のパスでその部分の溶
    接を行わないことを特徴とする請求項8,9,10,又
    は11記載の自動溶接方法。
  13. 【請求項13】 溶接継手部の開先形状を指示して、溶
    接トーチの移動を制御することにより横向き姿勢の開先
    部を溶接する自動溶接方法において、溶接電流及び溶接
    電圧のうち一方又は双方の値が所定値に変化するのを検
    知する第1検知手段により前記開先部の開先壁部を検知
    し、且つ前記開先部の開先開放部の位置を検知する第2
    検知手段により前記開先開放部を検知し、 前記開先部の溶接を開始する開先壁部又は開先開放部の
    始端から溶接方向に直角な方向に溶接トーチを移動し、
    前記第1検知手段により前記開先壁部を検知した後、又
    は第2検知手段により前記開先開放部を検知した後は、
    その検知をする毎に、溶接トーチを溶接方向に移動した
    後、検知前の移動方向とは逆方向に移動することにより
    前記開先部の溶接を行い、 前記第1検知手段により前記開先壁部を検知してから前
    記溶接トーチを逆方向に移動するまでの間、及び前記第
    2検知手段により前記開先開放部を検知してから前記溶
    接トーチを逆方向に移動するまでの間は、溶接条件を変
    更して熱量を制御することを特徴とする自動溶接方法。
  14. 【請求項14】 前記第2検知手段は、溶接開始位置の
    開先形状と溶接終了位置の開先形状のティーチングデー
    タに基づき途中を直線補完、又は曲線補完することによ
    り前記開先部の開先開放部の位置を検知するものである
    請求項13記載の自動溶接方法。
  15. 【請求項15】 前記第2検知手段は、機械的センサ、
    画像処理装置又は光センサを用いて前記開先部の開先開
    放部の位置を検知するものである請求項13記載の自動
    溶接方法。
  16. 【請求項16】 前記第2検知手段は、溶接電流及び溶
    接電圧のうち一方又は双方の値が所定値に変化すること
    を検知することにより前記開先部の開先開放部の位置を
    検知するものである請求項13記載の自動溶接方法。
  17. 【請求項17】 溶接継手部の開先形状を指示して溶接
    トーチの移動を制御し、横向き姿勢の開先部の各溶接層
    を1又は複数のパスにより溶接する自動溶接方法におい
    て、 溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方の値が所定値
    に変化するのを検知する第1検知手段により前記開先部
    の開先壁部の位置を検知し、前記開先部の開先開放部の
    位置を検知する第2検知手段により前記開先開放部を検
    知し、且つ予め溶接入熱の上限値から溶接速度を算出
    し、その溶接速度に基づいて溶接方向に直角な方向の移
    動量の上限値を算出し、 前記各パスを溶接するときに前記開先開放部の始端から
    溶接方向に直角な方向に溶接トーチを移動し、 第1パスは溶接トーチが前記移動量の上限値又は前記開
    先部の開先開放部に到達する毎に、溶接トーチを溶接方
    向に移動した後、前記溶接方向に直角な方向の移動を逆
    にして溶接を行い、 第2パス以降のパスは溶接トーチが自己パスの前記移動
    量の上限値又は前のパスの溶接端部に到達する毎に、溶
    接トーチを溶接方向に移動した後、前記溶接方向に直角
    な方向の移動を逆にして溶接を行い、 前記各パスで溶接を行っているときに前記第1検知手段
    により前記開先部の開先壁部を検知したときにはその位
    置で溶接トーチを溶接方向に移動した後、前記溶接方向
    に直角な方向の移動を逆にして溶接を行い、 前記第1検知手段が前記開先壁部を検知してから前記溶
    接トーチの移動を逆にするまでの間、前記第2検知手段
    が前記開先開放部を検知してから前記溶接トーチの移動
    を逆にするまでの間、及び前記溶接トーチが前記移動量
    の上限値に到達してから前記溶接トーチの移動を逆にす
    るまでの間は、溶接条件を変更して熱量を制御すること
    を特徴とする自動溶接方法。
  18. 【請求項18】 開先部の開先形状を指示して溶接トー
    チの移動を制御し、横向き姿勢の開先部の各溶接層を1
    又は複数のパスにより溶接する自動溶接方法において、 溶接電流及び溶接電圧のうち一方又は双方の値が所定値
    に変化するのを検知する第1検知手段により前記開先部
    の開先壁部の位置を検知し、前記開先部の開先開放部の
    位置を検知する第2検知手段により前記開先開放部を検
    知し、且つ予め溶接入熱の上限値から溶接速度を算出
    し、その溶接速度に基づいて溶接方向に直角な方向の移
    動量の上限値を算出し、 前記各パスを溶接するときに前記開先壁部の始端から溶
    接方向に直角な方向に溶接トーチを移動し、 第1パスは溶接トーチが前記移動量の上限値又は前記開
    先部の開先壁部に到達する毎に、溶接トーチを溶接方向
    に移動した後、前記溶接方向に直角な方向の移動を逆に
    して溶接を行い、 第2パス以降のパスは溶接トーチが自己パスの前記移動
    量の上限値又は前のパスの溶接端部に到達する毎に、溶
    接トーチを溶接方向に移動した後、前記溶接方向に直角
    な方向の移動を逆にして溶接を行い、 前記各パスで溶接を行っているときに前記第2検知手段
    により前記開先部の開先開放部を検知したときにはその
    位置で溶接トーチを溶接方向に移動した後、前記溶接方
    向に直角な方向の移動を逆にして溶接を行い、 前記第1検知手段が前記開先壁部を検知してから前記溶
    接トーチの移動を逆にするまでの間、前記第2検知手段
    が前記開先開放部を検知してから前記溶接トーチの移動
    を逆にするまでの間、及び前記溶接トーチが前記移動量
    の上限値に到達してから前記溶接トーチの移動を逆にす
    るまでの間は、溶接条件を変更して熱量を制御すること
    を特徴とする自動溶接方法。
  19. 【請求項19】 前記第2検知手段は、溶接開始位置の
    開先形状と溶接終了位置の開先形状のティーチングデー
    タに基づき途中を直線補完、又は曲線補完することによ
    り前記開先部の開先開放部の位置を検知するものである
    請求項17又は18記載の自動溶接方法。
  20. 【請求項20】 前記第2検知手段は、機械的センサ、
    画像処理装置又は光センサを用いて前記開先部の開先開
    放部の位置を検知するものである請求項17又は18記
    載の自動溶接方法。
  21. 【請求項21】 前記第2検知手段は、溶接電流及び溶
    接電圧のうち一方又は双方の値が所定値に変化すること
    を検知することにより前記開先部の開先開放部の位置を
    検知するものである請求項17又は18記載の自動溶接
    方法。
  22. 【請求項22】 前記移動量の上限値は下式 v=60IE/Q 但し、I:溶接電流(A) E:溶接電圧(V) Q:被溶接鋼材の継手性能確保可能な上限溶接入熱
    (J) v:溶接方向における速度(溶接速度)(cm/分) により算出されるものであることを特徴とする請求項1
    7,18,19,20又は21記載の自動溶接方法。
  23. 【請求項23】 前記各パスの溶接端部の位置を記憶
    し、その位置情報に基づいて次のパスの溶接を行うこと
    を特徴とする請求項17,18,19,20,21又は
    22記載の自動溶接方法。
  24. 【請求項24】 前記各パスの溶接端部は、溶接電流及
    び溶接電圧のうち一方又は双方を検知してその値が所定
    値に変化するのを検知することにより検知するものであ
    ることを特徴とする請求項17,18,19,20,2
    1,22又は23記載の自動溶接方法。
  25. 【請求項25】 予め入力された前記開先部の開先形状
    の情報に基づいて、各溶接層毎のパス数を算出し、算出
    したパス数では前記開先部の他方の開先壁部を検出でき
    ない部分については、さらにパス数を増加させ、また算
    出したパス数よりも少ないパス数で前記他方の開先壁部
    を検出した部分については、以後のパスでその部分の溶
    接を行わないことを特徴とする請求項17,18,1
    9,20,21,22,23又は24記載の自動溶接方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100833743B1 (ko) * 2004-06-11 2008-05-29 아사히 가세이 케미칼즈 가부시키가이샤 플렉소 인쇄판용 감광성 수지
JP2020049542A (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 株式会社小松製作所 溶接装置および溶接方法
WO2021149508A1 (ja) * 2020-01-24 2021-07-29 いすゞ自動車株式会社 ブリーザカバー

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