JP2001162371A - トーチ姿勢制御方法及び装置及びアーク溶接用ロボット - Google Patents

トーチ姿勢制御方法及び装置及びアーク溶接用ロボット

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JP2001162371A
JP2001162371A JP34992299A JP34992299A JP2001162371A JP 2001162371 A JP2001162371 A JP 2001162371A JP 34992299 A JP34992299 A JP 34992299A JP 34992299 A JP34992299 A JP 34992299A JP 2001162371 A JP2001162371 A JP 2001162371A
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明展 井澤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アーク溶接用ロボットの教示方法で、特に被
溶接物が曲面の場合にも多くの時間と労力とを必要とせ
ず、また、余分な溶接条件の設定も必要なく、かつ、ト
ーチ姿勢に対応した溶接条件を教示していない場合に
も、トーチ姿勢に対応した溶接条件に自動的に変更でき
るようにすること。 【解決手段】 トーチ先端を溶接開始位置へ移動させた
後にトーチ先端位置及び溶接線垂直傾斜角度を入力し、
マニピュレータの各関節軸に設けた各関節軸のエンコー
ダ回転量と溶接線垂直傾斜角度とからトーチ垂直傾斜角
度と溶接線・トーチ角度とを演算し、データベース検索
回路がこれらデータを入力してトーチ姿勢に対応した溶
接条件をトーチ姿勢と溶接条件との関係を予め定めた溶
接条件データベース回路から抽出し、溶接位置制御信号
をロボット制御回路が入力して溶接位置のトーチ先端の
動きを制御し、溶接出力値制御信号を溶接用電源装置が
入力して溶接電力出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法及びトーチ姿勢制御装置及び
アーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】被溶接物をアーク溶接する場合、被溶接
物の溶接部を局所的に溶融して再凝固することで溶接部
を接合している。この場合、溶接部においては、液体状
の溶融金属が重力又は電磁力によりその形状を容易に変
化させる。例えば、立向上進溶接を行う場合、溶融金属
が重力の影響を受け、溶融金属が重力方向に流れるため
に溶接がかなり困難である。この溶融金属の状態を最適
な状態にするために、従来、被溶接物の被溶接物表面と
地面とのなす角度(以下、被溶接物姿勢という)を変化
させることのできる設備に固定して、被溶接物姿勢を変
化させ、すなわち、被溶接物表面を常に地面に対して水
平に保ちながら、溶融金属が重力の影響を受けて流れな
いようにして、溶接を行っていた。
【0003】このような被溶接物姿勢を変化させながら
溶接する場合において、大形被溶接物又被溶接物表面が
傾斜面、曲面等の複雑な被溶接物であるために、大形又
は複雑な被溶接物の姿勢を変化させる設備がなく、被溶
接物表面を地面に対して水平(以下、水平面という)に
保ちながら下向溶接することができない。このような場
合は、各溶接位置において、その被溶接物表面が水平面
から傾斜した状態に対応した重力等の影響を考慮した溶
接条件を、各溶接位置ごとに設定して溶接を行う必要が
ある。溶接線が2以上の線分からなる直線のときは、溶
接条件の変更は各線分の交点のみでよいので、溶接条件
の変更は少なく、溶接作業者の負担が少ない。しかし、
次に説明するように、被溶接物表面が曲面からなるとき
は、被溶接物姿勢が連続的に変化するために、溶接部を
細分化して、その溶接部ごとに溶接条件を設定して溶接
を行う必要があり、アーク溶接用ロボットの教示作業が
複雑になる。
【0004】まず最初に、アーク溶接用ロボットを使用
しないで、溶接作業者がトーチを保持して溶接する半自
動溶接方法において、大形被溶接物の姿勢を変化させる
ポジショナーを使用しないで溶接する場合には、溶接作
業者が被溶接物表面を水平面に保ちながら下向溶接する
ことができない。そのような場合には、溶接作業者が、
主として、下向、上り又は下り勾配、立向、横向、上向
等で溶接する姿勢(以下、溶接姿勢という)及び突合
せ、重ね隅肉、隅肉等の被溶接物の継手形状に対応させ
て、溶融金属の状態を最適な状態にするために、被溶接
物表面に対してトーチを傾けて溶接する。以下、溶接作
業者が溶接姿勢及び継手形状に対応させて、被溶接物表
面に対して傾けるトーチの傾きをトーチの傾きという。
以下、溶接姿勢とトーチの傾きとの関係を図1乃至図8
を参照して説明する。
【0005】図1は、水平に配置された被溶接物WK1
と被溶接物WK2とを突合せて形成される直線の溶接線
6を、トーチの中心軸Ztを被溶接物表面に垂直にして
溶接する下向突合せ・トーチ垂直配置図である。同図
(A)は平面図であり同図(B)は正面図であり同図
(C)は右側面図である。同図(B)の正面図に示すよ
うに、溶接線6の接線の溶接進行方向軸(以下、溶接進
行方向軸という)Zsとトーチの中心軸Ztとを含む平
面(以下、溶接線・トーチ平面という)上で溶接進行方
向軸Zsとトーチの中心軸Ztとのなす角度を溶接線・
トーチ角度θ1と定義する。上記のトーチの中心軸Zt
が被溶接物表面に垂直な場合は、溶接線・トーチ角度θ
1は90度である。
【0006】図2は、図1と同様に、水平に配置された
被溶接物WK3と被溶接物WK4とを突合せて形成され
る直線の溶接線6を、トーチの中心軸Ztを被溶接物表
面に対して傾けて溶接する下向突合せ・トーチ前進角配
置図である。同図(A)は平面図であり、同図(B)は
正面図であり、同図(C)は右側面図である。同図
(B)に示すように、溶接線・トーチ平面内で、トーチ
先端から消耗電極(以下、ワイヤという)を予め定めた
長さ突き出したワイヤの先端位置(以下、トーチ先端位
置という)Tを、トーチ取付位置4bよりも溶接進行方
向軸Zsに傾けたとき、被溶接物表面に対する直交軸Z
wとトーチの中心軸Ztとのなす角度を前進角といい、
上記溶接線・トーチ角度θ1は90度よりも大となる。
【0007】図3は、図1と同様に、水平に配置された
被溶接物WK5と被溶接物WK6とを突合せて形成され
る直線の溶接線6を、トーチの中心軸Ztを被溶接物表
面に対して傾けて溶接する下向突合せ・トーチ後退角配
置図である。同図(A)は平面図であり、同図(B)は
正面図であり、同図(C)は右側面図である。図2とは
逆に、同図(B)に示すように、溶接線・トーチ平面内
でトーチ先端位置Tを、トーチ取付位置4bよりも溶接
進行方向軸Zsと逆方向にトーチを傾けたとき、被溶接
物表面に対する直交軸Zwとトーチの中心軸Ztとのな
す角度を後退角といい、上記溶接線・トーチ角度θ1は
90度よりも小となる。
【0008】図4は、水平に配置された被溶接物WK7
とこの被溶接物WK7の端部上面に重ね合わせた被溶接
物WK8とによって形成される直線の溶接線6を、トー
チの中心軸Ztを被溶接物表面に対して傾けて溶接する
重ね隅肉・トーチ垂直配置図である。同図(A)は平面
図であり、同図(B)は正面図であり、同図(C)は右
側面図である。同図(C)の右側面図に示すように、ト
ーチの中心軸Ztを含んだ溶接進行方向軸Zsに直交す
る平面(以下、溶接線直角・トーチ平面という)上でト
ーチの中心軸Ztと被溶接物表面とのなす角度を溶接線
直角・トーチ角度θ2と定義する。上記の溶接線直角・
トーチ角度θ2は30度から60度位が多い。
【0009】図5は、水平に配置された被溶接物WK9
と立向に配置された被溶接物WK10とを突合せて形成
される直線の溶接線6を、トーチの中心軸Ztを被溶接
物表面に対して傾けて溶接する水平隅肉・トーチ垂直配
置図である。同図(A)は平面図であり、同図(B)は
正面図であり、同図(C)は右側面図である。前述した
溶接線直角・トーチ角度θ2は30度から60度位が多
い。
【0010】図6は、垂直(立向)に配置された被溶接
物WK11と被溶接物WK12とを突合せて形成される
直線の溶接線6を、トーチの中心軸Ztを被溶接物表面
に対して傾けて下から上に溶接する立向上進・トーチ前
進角配置図である。同図(A)は平面図であり、同図
(B)は正面図であり、同図(C)は右側面図である。
同図(C)に示すように、溶接線・トーチ平面内でトー
チ先端位置Tをトーチ取付位置4bよりも溶接進行方向
軸Zsに傾けたときは前進角となり、溶接線・トーチ角
度θ1は90度よりも大となる。
【0011】図7は、図6と同様に、垂直(立向)に配
置された被溶接物WK13と被溶接物WK14とを突合
せて形成される直線の溶接線6を、トーチの中心軸Zt
を被溶接物表面に対して傾けて上から下に溶接する立向
下進・トーチ後退角配置図である。同図(A)は平面図
であり、同図(B)は正面図であり、同図(C)は右側
面図である。同図(C)に示すように、溶接線・トーチ
平面内でトーチ先端位置Tをトーチ取付位置4bよりも
溶接進行方向軸Zsと逆方向に傾けたときは後退角とな
り、溶接線・トーチ角度θ1は90度よりも大となる。
溶接線上で被溶接物表面に直交する直交平面内でトーチ
先端位置Tをトーチ取付位置4bよりも溶接進行方向軸
Zsと逆方向に傾けたとき、通常、被溶接物表面に対す
る直交軸Zwとトーチの中心軸Ztとのなす角度を後退
角といい、上記溶接線・トーチ角度θ1は90度よりも
大となる。
【0012】図8は、水平に配置された被溶接物WK1
5と被溶接物WK16とを突合せて形成される直線の溶
接線6を、トーチの中心軸Ztを被溶接物表面に垂直に
して溶接する上向突合せ・トーチ垂直配置図である。同
図(A)は平面図であり、同図(B)は正面図であり、
同図(C)は右側面図である。この場合は、溶接線・ト
ーチ角度θ1は90度である。
【0013】以上の図1乃至図8は、溶接作業者が溶接
姿勢、被溶接物の継手形状、溶接進行方向に対応させて
トーチの傾きを変化させる場合について説明したが、次
に、アーク溶接用ロボット、例えば、後述する図9に示
す多関節マニピュレータを使用して、溶接姿勢及び継手
形状に対応させて、このマニピュレータのリンクのトー
チ取付位置に取り付けられたトーチを傾けたとき、この
トーチの傾きは、多関節軸の回転角度によって定まる。
溶接姿勢をも含めた多関節軸の回転角度によって定まる
トーチの傾きをトーチ姿勢という。
【0014】図9は多関節マニピュレータを有するアー
ク溶接用ロボットの一般的な構成を示す図である。同図
において、1はマニピュレータであり、2は溶接用電源
装置であって、マニピュレータ1の手首部に取り付けた
トーチ4と被溶接物5との間に溶接用電力を供給する。
3はトーチ4にワイヤを供給するワイヤ送給装置であ
る。6は溶接線である。7はマニピュレータ1を制御す
るロボット制御装置であり、8はマニピュレータ1を操
作するためのティーチペンダントである。
【0015】アーク溶接用ロボットでは、各溶接位置で
のトーチ先端位置Tにおいて、溶接進行方向、溶接線・
トーチ角度θ1、溶接線直角・トーチ角度θ2、溶接進
行方向等の変化を関連付けるために座標系が採用されて
いる。また、前述したように、溶接姿勢が地面を基準に
して下向き、立向、上向等に対応させた被溶接物表面に
対するトーチの傾きであるために、溶接姿勢も含んだト
ーチ姿勢も地面を基準にしている。従って、第1に、ア
ーク溶接用ロボットにおいても、通常の産業用ロボット
と同様に、地面を基準にした座標系が採用され、原点を
地面に任意に定めた基準位置Wに設定し、重力の作用す
る向きと逆方向をZw軸とし、水平面を基準面Xw−Y
wとした右手直交座標系(以下、ワールド座標系とい
う)Xw−Yw−Zwが使用されている。
【0016】第2に、アーク溶接用ロボットにおいて
も、通常の産業用ロボットと同様に、原点をマニピュレ
ータ1の基準位置Aに設定し、マニピュレータ1を据え
付けたときのマニピュレータ1の底面と平行な水平面を
基準面Xa−Yaとし、基準面Xa−Yaからマニピュ
レータ1に向かう方向をZa軸とした右手直交座標系
(以下、ロボットベース座標系又はベース座標系とい
う)Xa−Ya−Zaが使用されている。
【0017】第3に、アーク溶接用ロボットにおいて
は、原点をトーチ先端位置Tに設定し、トーチ先端位置
Tからマニピュレータのリンクのトーチ取付位置に向か
う方向(以下、トーチの中心軸という)をZt軸とした
右手直交座標系(以下、ツール座標系という)Xt−Y
t−Ztが使用されている。
【0018】第4に、アーク溶接用ロボットにおいて
は、原点を現在の溶接位置Sとし、この溶接位置Sにお
ける溶接進行方向をZs軸とし、溶接位置Sを含み溶接
進行方向軸Zsと直交する平面を溶接線直交平面Xs−
Ysとし、トーチの中心軸Ztを含み溶接線直交平面X
s−Ysと直交する平面を溶接線垂直平面Xs−Zsと
し、溶接線直交平面Xs−Ys及び溶接線垂直平面Xs
−Zsに直交する平面を溶接線水平平面Ys−Zsとす
る右手直交座標系(以下、溶接線座標系という)Xs−
Ys−Zsが使用されている。また、溶接線垂直平面X
s−Zs平面において、溶接進行方向軸Zsと直交する
軸であってトーチの中心軸Ztを含む平面が溶接線直交
平面Xs−Ys平面と交わる軸をXs軸とし、Xs軸と
直交する軸をYs軸とする。
【0019】以上のワールド座標系Xw−Yw−Zwと
ロボットベース座標系Xa−Ya−Zaとツール座標系
Xt−Yt−Ztと溶接線座標系Xs−Ys−Zsとの
位置姿勢関係は、後述するように、ワールド座標系に対
するツール座標系の位置姿勢関係をTwtとし、ワールド
座標系に対するロボットベース座標系の位置姿勢関係を
Twbとし、ロボットベース座標系に対するツール座標系
の位置姿勢関係をTbtとすると、Twt=Twb×Tbtで示
される。通常、マニピュレータ1は地面に固定して使用
するため、ワールド座標系とロボットベース座標系との
位置姿勢関係は変わらないので、ワールド座標系に対す
るロボットベース座標系の位置姿勢関係Twbは一定であ
る。従って、ロボットベース座標系に対するツール座標
系の位置姿勢関係Tbtはマニピュレータ1の各軸位置か
ら演算することができる。
【0020】従来技術のアーク溶接用ロボットのトーチ
姿勢制御方法は、溶接中に溶接姿勢が変化したときに、
予め教示した位置でトーチ姿勢を制御する方法であり、
従来技術のアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢を、上記
のロボットベース座標系に対するツール座標系の位置姿
勢関係Tbtの関係を使用して、マニピュレータ1の各軸
位置から演算する。溶接中に溶接姿勢が変化したとき
に、予め教示した位置でトーチ姿勢を制御する従来技術
の説明を簡単にするために、図10を参照して、図9に
示したアーク溶接用ロボットによって制御されるトーチ
姿勢を説明する。
【0021】図10は、溶接中に溶接姿勢を変化させる
必要がある円弧からなる曲面を、多関節軸の回転角度に
よって定まるトーチ姿勢を予め教示した位置で変化させ
て溶接を行うときのトーチ先端位置T及びトーチの傾き
と溶接条件とを、円弧中間位置で変更する場合の45度
分割教示説明図である。同図は、溶接開始位置から立
向上進溶接を開始し、溶接線6に沿って溶接中に溶接姿
勢が変化する円弧からなる曲面の溶接姿勢の変化開始位
置(以下、直線終端位置という)から溶接姿勢の変化
終了位置(以下、円弧終了位置という)までトーチ姿
勢を予め教示した円弧中間位置で変化させて移動し、
円弧終了位置から下向溶接で溶接終了位置まで溶接
する場合を示している。
【0022】トーチ姿勢のうち、溶接姿勢に対応させて
変化させたトーチの傾きを、トーチ4の中心軸と水平面
とのなす角度(以下、トーチ水平傾斜角度という)αと
するる。図10において、溶接開始位置から直線終端
位置までの溶接姿勢が立向のときはトーチ水平傾斜角
度α=0度であり、円弧中間位置のときはトーチ水平
傾斜角度α=45度であり、円弧終了位置から溶接終
了位置までの下向のときはトーチ水平傾斜角度α=9
0度である。
【0023】また、図11は、図10に示した溶接開始
位置から立向上進溶接を開始し、直線終端位置から円弧
終了位置までトーチの傾きを円弧中間位置で変化させ、
円弧終了位置から下向溶接で溶接終了位置まで溶接する
場合のトーチの傾きの教示方法を示すフローチャートで
ある。同図は、溶接開始位置から立向上進溶接を開始
し、溶接線6に沿って溶接中に溶接姿勢が変化する円弧
からなる曲面の溶接姿勢の変化開始位置(直線終端位
置)から溶接姿勢の変化終了位置(円弧終了位置)
までトーチ姿勢を予め教示した円弧中間位置で変化さ
せて移動し、円弧終了位置から下向溶接で溶接終了位
置まで溶接する場合のトーチの傾きの教示方法を示す
フローチャートである。
【0024】図11のステップ1において、トーチ先端
を溶接開始位置へ移動させると共にトーチ4の中心軸
を水平方向にして、溶接開始位置及びトーチ水平傾斜
角度α=0度を教示する。ステップ2において、トーチ
先端を溶接開始位置から直線終端位置まで平行移動
させ、直線終端位置及びトーチ水平傾斜角度α=0度
を教示する。ステップ3において、トーチ先端を溶接線
6に沿って円弧中間位置まで移動させ、円弧中間位置
及びトーチ水平傾斜角度α=45度を教示する。ステ
ップ4において、さらにトーチ先端を溶接線6に沿って
円弧終了位置まで移動させ、円弧終了位置及びトー
チ水平傾斜角度α=90度即ち垂直を教示する。ステッ
プ5において、トーチ先端を円弧終了位置から溶接終
了位置まで平行移動させ、溶接終了位置を教示す
る。
【0025】図10に示した被溶接物5の溶接線6に沿
ってトーチ4を移動させるときのトーチ位置の教示は、
図11に示した五つのステップで行う。しかし、第1
に、被溶接物5の曲面において、トーチ水平傾斜角度α
を予め教示した位置で変化させるために、これらのトー
チ先端及びトーチ水平傾斜角度αに対応させて、溶接条
件を細かく制御する必要がある。第2に、トーチ水平傾
斜角度αの変化と溶接条件の変化とを一致させる必要が
あるために、トーチ水平傾斜角度αの変更指令と溶接条
件の変更指令とを組にして教示している。従って、溶接
条件を細かく制御しようとすれば、組にしたトーチ水平
傾斜角度αの変更指令と溶接条件の変更指令との両方を
細かく教示しなければならない。
【0026】図12は、組にしたトーチ水平傾斜角度α
の変更指令と溶接条件の変更指令との両方を細かく教示
するために、被溶接物5の曲面においてトーチ水平傾斜
角度αが15度変わる毎に、溶接条件を変更する場合の
トーチ水平傾斜角度αと溶接条件とを教示する15度分
割教示説明図である。
【0027】また、図13及び図14及び図15は、図
12に示した溶接を行うときのトーチ水平傾斜角度αと
溶接条件との教示方法を示すフローチャートである。図
12に示した被溶接物5の曲面においては、厳密には1
5度よりもさらに細かい角度で分割して溶接条件を教示
しても良いが、実質的には15度程度に分割して溶接条
件を教示して十分である。
【0028】図13のステップ1において、トーチ先端
を溶接開始位置へ移動させて、溶接開始位置及びト
ーチ水平傾斜角度α=0度を教示する。ステップ2にお
いて、溶接開始位置から直線終端位置までの溶接条
件を設定する。ステップ3において、トーチ先端を溶接
開始位置から直線終端位置まで移動させて、直線終
端位置及びトーチ水平傾斜角度α=0度を教示する。
ステップ4において、直線終端位置からトーチ水平傾
斜角度αが15度傾く姿勢になる15度傾斜位置まで
の溶接条件を設定する。ステップ5において、トーチ先
端を直線終端位置から15度傾斜位置まで移動させ
て、15度傾斜位置及びトーチ水平傾斜角度α=15
度を教示する。ステップ6において、15度傾斜位置
からトーチ水平傾斜角度αがさらに15度傾く姿勢にな
る30度傾斜位置までの溶接条件を設定する。ステッ
プ7において、トーチ先端を15度傾斜位置から30
度傾斜位置まで移動させて、30度傾斜位置及びト
ーチ水平傾斜角度α=30度を教示する。
【0029】図14に示すステップ8において、30度
傾斜位置からトーチ水平傾斜角度αがさらに15度傾
く姿勢になる45度傾斜位置(円弧中間位置)までの
溶接条件を設定する。ステップ9において、トーチ先端
を30度傾斜位置から円弧中間位置まで移動させ
て、円弧中間位置及びトーチ水平傾斜角度α=45度
を教示する。ステップ10の45度傾斜位置からステ
ップ13の75度傾斜位置まで、同様に溶接条件の設
定値を変更し、続いてトーチ先端を移動させてトーチ先
端位置及びトーチ水平傾斜角度αの教示の変更とを繰り
返す。
【0030】図15に示すステップ14において、75
度傾斜位置からトーチ水平傾斜角度αがさらに15度
傾く姿勢になる90度傾斜位置(円弧終了位置)まで
の溶接条件を設定する。ステップ15において、トーチ
先端を75度傾斜位置から円弧終了位置まで移動さ
せて、円弧終了位置及びトーチ水平傾斜角度α=90
度を教示する。ステップ16において、円弧終了位置
から直線終端位置までの溶接条件を設定する。ステッ
プ17において、トーチ先端を円弧終了位置から溶接
終了位置まで平行移動させて、溶接終了位置及びト
ーチ水平傾斜角度α=90度を教示する。ステップ18
において、教示を終了する。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のアー
ク溶接用ロボットのトーチ姿勢と溶接条件との教示方法
においては、例えば、被溶接物5の曲面において、トー
チ水平傾斜角度αが15度変わる毎に溶接条件を変更す
る場合、全ての溶接部においてそれぞれの溶接部に対応
した溶接条件を教示する必要があるために、トーチ姿勢
と溶接条件との教示方法として図13乃至図15に示す
18のステップを必要とし、教示方法において多くの時
間と労力とを必要とする。また、予めそれぞれのトーチ
姿勢に対応した溶接条件を教示していない場合、溶接中
にトーチ姿勢が変わったとき、その変わったトーチ姿勢
に対応した溶接条件に自動的に変更できない。また、ト
ーチ姿勢を予め教示した位置で変化させる場合に、トー
チ姿勢が変化しても、溶接条件を変化させる必要がない
場合でも、細かく分割された全てのトーチ姿勢に対応し
て同一の場合も含めて溶接条件を細かく設定しなければ
ならないために、余分な溶接条件の設定を行わなければ
ならない。
【0032】
【課題を解決するための手段】出願時の請求項1に記載
の発明は、被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢とトーチ
姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を行うアーク
溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法において、予め定
めた位置でトーチ姿勢及び溶接条件を教示して溶接を開
始し、溶接中の溶接姿勢を検出又は算出して、検出又は
算出した溶接姿勢の直前の位置の教示した溶接条件を補
間して溶接条件を変更しながら溶接するアーク溶接用ロ
ボットのトーチ姿勢制御方法である。
【0033】出願時の請求項2に記載の発明は、被溶接
物の各溶接位置のトーチ姿勢とトーチ姿勢に対応した溶
接条件とを教示して溶接を行うアーク溶接用ロボットの
トーチ姿勢制御方法において、予め定めた位置でトーチ
姿勢及び溶接条件を教示して溶接を開始し、溶接中の溶
接姿勢を検出又は算出して、検出又は算出した溶接姿勢
からトーチ姿勢を算出し、算出したトーチ姿勢に対応し
た溶接条件を、予め準備したトーチ姿勢と溶接条件とを
対応させたデータベースから読み出して溶接条件を変更
しながら溶接するアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制
御方法である。
【0034】出願時の請求項3に記載の発明は、出願時
の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、溶接姿
勢に対応させた多関節マニピュレータの多関節軸の回転
角度によって定めたトーチの傾きであるアーク溶接用ロ
ボットのトーチ姿勢制御方法である。
【0035】出願時の請求項4に記載の発明は、出願時
の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、原点を
地面に任意に定めた基準位置Wに設定し、重力の作用す
る向きと逆方向をZw軸とし、水平面を基準面Xw−Y
wとした右手直交座標系であるワールド座標系Xw−Y
w−Zwで表したトーチの傾きであるアーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法である。
【0036】出願時の請求項5に記載の発明は、出願時
の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、原点を
マニピュレータの基準位置Aに設定し、マニピュレータ
を据え付けたときのマニピュレータの底面と平行な水平
面を基準面Xa−Yaとし、基準面Xa−Yaからマニ
ピュレータに向かう方向をZa軸とした右手直交座標系
であるロボットベース座標系又はベース座標系Xa−Y
a−Zaで表したトーチの傾きであるアーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法である。
【0037】出願時の請求項6に記載の発明は、出願時
の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、原点を
トーチ先端位置Tに設定し、トーチ先端位置Tからマニ
ピュレータのリンクのトーチ取付位置に向かう方向をZ
t軸とした右手直交座標系であるツール座標系Xt−Y
t−Ztで表したトーチの傾きであるアーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法である。
【0038】出願時の請求項7に記載の発明は、出願時
の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、原点を
現在の溶接位置Sとし、この溶接位置Sにおける溶接進
行方向をZs軸とし、溶接位置Sを含み溶接進行方向軸
Zsと直交する平面を溶接線直交平面Xs−Ysとし、
トーチの中心軸Ztを含み溶接線直交平面Xs−Ysと
直交する平面を溶接線垂直平面Xs−Zsとし、溶接線
直交平面Xs−Ys及び溶接線垂直平面Xs−Zsに直
交する平面を溶接線水平平面Ys−Zsとする右手直交
座標系である溶接線座標系Xs−Ys−Zsで表したト
ーチの傾きであるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制
御方法である。
【0039】出願時の請求項8に記載の発明は、出願時
の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、ワール
ド座標系Xw−Yw−Zwに対するツール座標系Xt−
Yt−Ztの位置姿勢関係をTwtとし、ワールド座標系
Xw−Yw−Zwに対するロボットベース座標系Xa−
Ya−Zaの位置姿勢関係をTwbとし、ロボットベース
座標系Xa−Ya−Zaに対するツール座標系Xt−Y
t−Ztの位置姿勢関係をTbtとしたときに、Twt=T
wb×Tbtの関係から算出されるロボットベース座標系に
対するツール座標系の位置姿勢関係Tbtを使用して、マ
ニピュレータの各軸位置から演算したトーチの傾きであ
るアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法である。
【0040】出願時の請求項9に記載の発明は、出願時
の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、溶接姿
勢に対応させて変化させたトーチの傾きであって、トー
チの中心軸Ztと水平面とのなすトーチ水平傾斜角度α
であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法であ
る。
【0041】出願時の請求項10に記載の発明は、出願
時の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、被溶
接物表面が曲面に対応させたトーチの傾きであるアーク
溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法である。
【0042】出願時の請求項11に記載の発明は、出願
時の請求項10に記載の曲面が円弧であるアーク溶接用
ロボットのトーチ姿勢制御方法である。
【0043】出願時の請求項12に記載の発明は、出願
時の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、被溶
接物表面が水平面に対して傾斜している平面の溶接進行
方向に対応させたトーチの傾きであるアーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法である。
【0044】出願時の請求項13に記載の発明は、出願
時の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、溶接
姿勢及び被溶接物の継手形状に対応させたトーチの傾き
であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法であ
る。
【0045】出願時の請求項14に記載の発明は、出願
時の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、溶接
姿勢又は溶接姿勢と継手形状との両方に対応させた多関
節マニピュレータのリンクの多関節軸の回転角度によっ
て定まるトーチの傾きであるアーク溶接用ロボットのト
ーチ姿勢制御方法である。
【0046】出願時の請求項15に記載の発明は、出願
時の請求項3に記載のトーチの傾きが、溶接線・トーチ
平面上の溶接進行方向軸Zsとトーチの中心軸Ztとの
なす角度である溶接線・トーチ角度θ1又は溶接線直角
・トーチ平面上でトーチの中心軸Ztと被溶接物表面と
のなす角度である溶接線直角・トーチ角度θ2又は両方
の角度であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方
法である。
【0047】出願時の請求項16に記載の発明は、出願
時の請求項3に記載のトーチの傾きが、トーチ4の中心
軸と水平面とのなすトーチ水平傾斜角度αであるアーク
溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法である。
【0048】出願時の請求項17に記載の発明は、出願
時の請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿勢が、トー
チ4の中心軸と水平面とのなすトーチ水平傾斜角度αに
加えて、溶接線・トーチ平面上の溶接進行方向軸Zsと
トーチの中心軸Ztとのなす角度である溶接線・トーチ
角度θ1又は溶接線直角・トーチ平面上でトーチの中心
軸Ztと被溶接物表面とのなす角度である溶接線直角・
トーチ角度θ2又は両方の角度であるアーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法である。
【0049】出願時の請求項18に記載の発明は、出願
時の請求項1又は2に記載の溶接姿勢の算出が、多関節
マニピュレータのリンク多関節軸の回転角度からの算出
であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法であ
る。
【0050】出願時の請求項19に記載の発明は、被溶
接物の各溶接位置のトーチ姿勢とそのトーチ姿勢に対応
した溶接条件とを教示して溶接を行うアーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法において、溶接を開始して、
マニピュレータの各関節軸K1乃至K6の回転角度と検
出又は算出した溶接線垂直傾斜角度θzとからトーチ垂
直傾斜角度θx及び溶接線・トーチ角度θ1を演算し、
上記トーチ垂直傾斜角度θx及び上記溶接線・トーチ角
度θ1と溶接線垂直傾斜角度θzとからなるトーチ姿勢
を入力して、トーチ姿勢と溶接条件との関係を予め定め
た溶接条件データベース回路16からトーチ姿勢に対応
した溶接条件を抽出して、溶接条件を制御するアーク溶
接用ロボットのトーチ姿勢制御方法である。
【0051】出願時の請求項20に記載の発明は、出願
時の請求項19に記載の溶接条件データベース回路16
から抽出した溶接条件を溶接用電源装置2及びロボット
制御回路18に送信するアーク溶接用ロボットのトーチ
姿勢制御方法である。
【0052】出願時の請求項21に記載の発明は、被溶
接物の各溶接位置のトーチ姿勢とトーチ姿勢に対応した
溶接条件とを教示して溶接を行うアーク溶接用ロボット
のトーチ姿勢制御装置において、トーチ先端位置T及び
溶接線垂直傾斜角度θzを入力するトーチ先端位置・溶
接線角度入力回路13と、マニピュレータ1の各関節軸
K1乃至K6の回転角度とトーチ先端位置・溶接線角度
入力回路13から出力される溶接線垂直傾斜角度θz値
とからトーチ垂直傾斜角度θx及び溶接線・トーチ角度
θ1を演算するトーチ角度演算回路12と、溶接線垂直
傾斜角度θz及びトーチ垂直傾斜角度θx及び溶接線・
トーチ角度θ1からなるトーチ姿勢と溶接条件との関係
を予め定めた溶接条件データベース回路16と、トーチ
角度演算回路12から出力されるトーチ垂直傾斜角度θ
x及び溶接線・トーチ角度θ1とトーチ先端位置・溶接
線角度入力回路13から出力されるトーチ先端位置T及
び溶接線垂直傾斜角度θzとを入力して、トーチ姿勢に
対応した溶接条件を溶接条件データベース回路16から
抽出するデータベース検索回路15と、データベース検
索回路15が出力した溶接条件信号を入力して溶接条件
を溶接用電源装置2とロボット制御回路18とにそれぞ
れ送信する信号に分類して送信する溶接条件出力回路1
7とを備えたアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御装
置である。
【0053】出願時の請求項22に記載の発明は、出願
時の請求項21に記載の溶接条件出力回路17が、溶接
位置のトーチ先端位置Tの動きを制御する溶接位置制御
信号をロボット制御回路18に供給すると共に、溶接出
力値制御信号を溶接用電源装置2に供給するアーク溶接
用ロボットのトーチ姿勢制御装置である。
【0054】出願時の請求項23に記載の発明は、被溶
接物の各溶接位置のトーチ姿勢とトーチ姿勢に対応した
溶接条件とを教示して溶接を行うアーク溶接用ロボット
において、トーチ先端位置T及び溶接線垂直傾斜角度θ
zを入力するトーチ先端位置・溶接線角度入力回路13
と、マニピュレータ1の各関節軸K1乃至K6の回転角
度とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路13から出力
される溶接線垂直傾斜角度θz値とからトーチ垂直傾斜
角度θx及び溶接線・トーチ角度θ1を演算するトーチ
角度演算回路12と、溶接線垂直傾斜角度θz及びトー
チ垂直傾斜角度θx及び溶接線・トーチ角度θ1からな
るトーチ姿勢と溶接条件との関係を予め定めた溶接条件
データベース回路16と、トーチ角度演算回路12から
出力されるトーチ垂直傾斜角度θx及び溶接線・トーチ
角度θ1とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路13か
ら出力されるトーチ先端位置T及び溶接線垂直傾斜角度
θzとを入力して、トーチ姿勢に対応した溶接条件を溶
接条件データベース回路16から抽出するデータベース
検索回路15と、データベース検索回路15が出力した
溶接条件信号を入力し分類して出力する溶接条件出力回
路17と、溶接条件出力回路17が分類して出力した溶
接出力値制御信号を入力する溶接用電源装置2と、溶接
条件出力回路17が分類して出力した溶接位置制御信号
を入力するロボット制御回路18とを備えたアーク溶接
用ロボットである。
【0055】出願時の請求項24に記載の発明は、ロボ
ット制御回路18が、溶接条件出力回路17が出力する
溶接位置制御信号を入力して溶接位置のトーチ先端の動
きを制御する回路であり、溶接用電源装置2が、溶接条
件出力回路17が出力する溶接出力値制御信号を入力し
て溶接出力値を制御する回路である出願時の請求項23
に記載のアーク溶接用ロボットである。
【0056】出願時の請求項25に記載の発明は、被溶
接物の各溶接位置のトーチ姿勢とそのトーチ姿勢に対応
した溶接条件とを教示して溶接を行うアーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法において、溶接を開始して、
トーチ先端位置・溶接線角度入力回路13がトーチ先端
位置T及び溶接線垂直傾斜角度θzを入力し、トーチ角
度演算回路12がマニピュレータ1の各関節軸K1乃至
K6に設けた絶対値エンコーダ11が出力する各関節軸
のエンコーダ回転量とトーチ先端位置・溶接線角度入力
回路13が出力する溶接線垂直傾斜角度θzとからトー
チ垂直傾斜角度θxと溶接線・トーチ角度θ1とを演算
し、データベース検索回路15がトーチ角度演算回路1
2から出力されるトーチ垂直傾斜角度θx及び溶接線・
トーチ角度θ1とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路
13から出力されるトーチ先端位置T及び溶接線垂直傾
斜角度θzとを入力してトーチ姿勢に対応した溶接条件
をトーチ姿勢と溶接条件との関係を予め定めた溶接条件
データベース回路16から抽出し、溶接条件出力回路1
7がデータベース検索回路15が出力した溶接条件信号
を入力して溶接条件を溶接用電源装置2とロボット制御
回路18とにそれぞれ出力する信号に分類して出力し、
溶接条件出力回路17が出力する溶接位置制御信号をロ
ボット制御回路18が入力して溶接位置のトーチ先端の
動きを制御し、溶接条件出力回路17が出力する溶接出
力値制御信号を溶接用電源装置2が入力して溶接電力を
出力するアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法で
ある。
【0057】出願時の請求項26に記載の発明は、被溶
接物の各溶接位置のトーチ姿勢とトーチ姿勢に対応した
溶接条件とを教示して溶接を行うアーク溶接用ロボット
において、マニピュレータ1の各関節軸K1乃至K6の
回転角度を出力する絶対値エンコーダ11と、トーチ先
端位置T及び溶接線垂直傾斜角度θzとを入力するトー
チ先端位置・溶接線角度入力回路13と、絶対値エンコ
ーダ11から出力される各関節軸K1乃至K6のエンコ
ーダ回転量とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路13
から出力される溶接線垂直傾斜角度θz値とからトーチ
垂直傾斜角度θx及び溶接線・トーチ角度θ1を演算す
るトーチ角度演算回路12と、溶接線垂直傾斜角度θz
及びトーチ垂直傾斜角度θx及び溶接線・トーチ角度θ
1と溶接条件との関係を予め定めた溶接条件データベー
ス回路16と、トーチ角度演算回路12から出力される
トーチ垂直傾斜角度θx及び溶接線・トーチ角度θ1と
トーチ先端位置・溶接線角度入力回路13から出力され
るトーチ先端位置T及び溶接線垂直傾斜角度θzとを入
力してトーチ姿勢に対応した溶接条件を溶接条件データ
ベース回路16から抽出するデータベース検索回路15
と、データベース検索回路15が出力した溶接条件信号
を入力して溶接条件を溶接用電源装置2とロボット制御
回路18とに分類して出力する溶接条件出力回路17
と、溶接条件出力回路17から溶接位置制御信号を入力
して溶接位置のトーチ先端位置Tの動きを制御する信号
を出力するロボット制御回路18と、溶接条件出力回路
17から溶接出力値制御信号を入力して溶接電力を出力
する溶接用電源装置2とを備えたアーク溶接用ロボット
である。
【0058】出願時の請求項27に記載の発明は、被溶
接物の各溶接位置のトーチ姿勢とそのトーチ姿勢に対応
した溶接条件とを教示して溶接を行うアーク溶接用ロボ
ットのトーチ姿勢制御方法において、溶接を開始して、
トーチ先端位置・溶接線角度入力回路13がトーチ先端
位置T及び溶接線垂直傾斜角度θzを入力し、トーチ角
度演算回路12がマニピュレータ1の各関節軸K1乃至
K6に設けた絶対値エンコーダ11が出力する各関節軸
のエンコーダ回転量とトーチ先端位置・溶接線角度入力
回路13が出力する溶接線垂直傾斜角度θzとからトー
チ垂直傾斜角度θxと溶接線・トーチ角度θ1とを演算
し、データベース検索回路15がトーチ角度演算回路1
2から出力されるトーチ垂直傾斜角度θx及び溶接線・
トーチ角度θ1とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路
13から出力されるトーチ先端位置T及び溶接線垂直傾
斜角度θzとを入力してトーチ姿勢に対応した溶接条件
をトーチ姿勢と溶接条件との関係を予め定めた溶接条件
データベース回路16から抽出し、溶接条件出力回路1
7がデータベース検索回路15が出力した溶接条件信号
を入力して溶接条件を溶接用電源装置2とロボット制御
回路18とにそれぞれ送信する信号に分類して送信し、
溶接条件出力回路17が出力する溶接位置制御信号をロ
ボット制御回路18が入力して溶接位置のトーチ先端の
動きを制御し、溶接条件出力回路17が出力する溶接出
力値制御信号を溶接用電源装置2が入力して溶接電力を
出力するアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法で
ある。
【0059】出願時の請求項28に記載の発明は、被溶
接物の各溶接位置のトーチ姿勢とそのトーチ姿勢に対応
した溶接条件とを教示するアーク溶接用ロボットのトー
チ姿勢制御方法において、マニピュレータのトーチ先端
位置Tを被溶接物の溶接開始位置へ移動させて溶接を開
始する「トーチ先端溶接開始位置移動ステップ」(ステ
ップ1)と、マニピュレータの各軸に設けられた絶対値
エンコーダ11が、各軸のエンコーダ回転量を検出する
「エンコーダ回転量検出ステップ」(ステップ2)と、
ロボット制御装置7に設けられたトーチ先端位置・溶接
線角度入力回路13が、トーチ先端位置T及び溶接線垂
直傾斜角度θzを入力する「トーチ先端位置T及び溶接
線垂傾斜角度θz入力ステップ」(ステップ3)と、ト
ーチ角度演算回路12が、絶対値エンコーダ11の出力
信号とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路13が出力
する溶接線垂直傾斜角度θzとを入力してトーチ垂直傾
斜角度θx及び溶接線・トーチ角度θ1を演算する「ト
ーチ角度演算ステップ」(ステップ4)と、トーチ角度
演算回路12とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路1
3との出力信号を入力して、トーチ姿勢に対応した溶接
条件データベースを出力する「溶接条件設定ステップ」
と、溶接条件出力回路17の溶接条件分類回路172
が、上記溶接条件データベースを入力して、溶接条件信
号を溶接用電源装置2とロボット制御回路18とにそれ
ぞれ送信する信号に分類する「溶接条件分類ステップ」
(ステップ8)と、データ変換・送信回路171が、溶
接条件分類回路172の出力信号を入力して、分類され
た溶接条件信号を溶接用電源装置2とロボット制御回路
18とにそれぞれ送信可能な信号に変換して送信する
「データ変換・送信ステップ」(ステップ9)と、溶接
条件信号に従って溶接する「溶接ステップ」(ステップ
10)と、トーチ先端位置Tを溶接線6に沿って移動さ
せる「トーチ先端移動ステップ」(ステップ11)と、
トーチ先端位置Tが溶接終了位置に達したかどうかを判
別して、トーチ先端位置Tが溶接終了位置に達していな
いときはステップ2に戻りトーチ先端位置Tが溶接終了
位置に達しているときは溶接を終了する「溶接終了判別
ステップ」(ステップ11及び12)とからなるアーク
溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法である。
【0060】出願時の請求項29に記載の発明は、請求
項28に記載の「溶接条件設定ステップ」は、溶接条件
設定回路14に設けられたデータベース検索回路15の
中のデータベース参照回路151が、トーチ角度演算回
路12とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路13との
出力信号を入力して、トーチ姿勢に対応した溶接条件デ
ータベース回路16の該当箇所を参照する「溶接条件デ
ータベース参照ステップ」(ステップ5)と、データベ
ース抽出回路152が、溶接条件データベース回路16
の該当するデータベースを抽出する「データベース抽出
ステップ」(ステップ6)と、溶接条件指令回路153
が、データベース抽出回路152が抽出した溶接条件信
号を溶接条件出力回路17に出力する「溶接条件指令ス
テップ」(ステップ7)とから成るアーク溶接用ロボッ
トのトーチ姿勢制御方法である。
【0061】出願時の請求項30に記載の発明は、出願
時の請求項1又は請求項2に記載の溶接中の溶接姿勢の
算出が、多関節マニピュレータの多関節軸の回転角度か
らの算出であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御
方法である。
【0062】出願時の請求項31に記載の発明は、出願
時の請求項1又は請求項2に記載の溶接中の溶接姿勢の
検出が、重力方向センサ又は移動方向センサからの検出
であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法であ
る。
【0063】出願時の請求項32に記載の発明は、出願
時の請求項1又は請求項2に記載の溶接姿勢の算出が、
重力の作用する向きと逆方向の垂直軸Zwとトーチの中
心軸Ztとのなすトーチ垂直傾斜角度θx及び上記垂直
軸Zwと溶接進行方向軸Zsとのなす溶接線垂直傾斜角
度θzからの算出であるアーク溶接用ロボットのトーチ
姿勢制御方法である。
【0064】出願時の請求項33に記載の発明は、出願
時の請求項21に記載のトーチ先端位置・溶接線角度入
力回路13が、予め教示したデータからトーチ先端位置
T及び垂直軸Zwと溶接進行方向軸Zsとのなす溶接線
垂直傾斜角度θzとを入力する回路であるアーク溶接用
ロボットのトーチ姿勢制御装置である。
【0065】出願時の請求項34に記載の発明は、出願
時の請求項23又は請求項26に記載のトーチ先端位置
・溶接線角度入力回路13が、予め教示したデータから
トーチ先端位置T及び垂直軸Zwと溶接進行方向軸Zs
とのなす溶接線垂直傾斜角度θzを入力する回路である
アーク溶接用ロボットである。
【0066】出願時の請求項35に記載の発明は、出願
時の請求項25又は請求項27又は請求項28に記載の
トーチ先端位置・溶接線角度入力回路13が、予め教示
したデータからトーチ先端位置T及び垂直軸Zwと溶接
進行方向軸Zsとのなす溶接線垂直傾斜角度θzとを入
力する回路であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制
御方法である。
【0067】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、図16及
び出願時の請求項26に記載の発明に示すように、被溶
接物5の各溶接位置のトーチ姿勢とそのトーチ姿勢に対
応した溶接条件とを教示して溶接を行うアーク溶接用ロ
ボットのトーチ姿勢制御方法において、マニピュレータ
1のトーチ先端位置Tを被溶接物5の溶接開始位置へ移
動させて溶接を開始し、トーチ先端位置・溶接線角度入
力回路13がトーチ先端位置T及び溶接線垂直傾斜角度
θzを入力し、トーチ角度演算回路12がマニピュレー
タ1の各関節軸K1乃至K6に設けた絶対値エンコーダ
11が出力する各関節軸のエンコーダ回転量とトーチ先
端位置・溶接線角度入力回路13が出力する溶接線垂直
傾斜角度θzとからトーチ垂直傾斜角度θxと溶接線・
トーチ角度θ1とを演算し、データベース検索回路15
がトーチ角度演算回路12から出力されるトーチ垂直傾
斜角度θx及び溶接線・トーチ角度θ1とトーチ先端位
置・溶接線角度入力回路13から出力されるトーチ先端
位置T及び溶接線垂直傾斜角度θzとを入力してトーチ
姿勢に対応した溶接条件をトーチ姿勢と溶接条件との関
係を予め定めた溶接条件データベース回路16から抽出
し、溶接条件出力回路17がデータベース検索回路15
が出力した溶接条件信号を入力して溶接条件を溶接用電
源装置2とロボット制御回路18とにそれぞれ送信する
信号に分類して送信し、溶接条件出力回路17が出力す
る溶接位置制御信号をロボット制御回路18が入力して
溶接位置のトーチ先端の動きを制御し、溶接条件出力回
路17が出力する溶接出力値制御信号を溶接用電源装置
2が入力して溶接電力を出力するアーク溶接用ロボット
のトーチ姿勢制御方法である。
【0068】
【実施例】実施例を説明する前に、図19の座標系・ト
ーチ姿勢関係図を参照して、実施例で使用するワールド
座標系、ロボットベース座標系、ツール座標系、溶接線
座標系、溶接線・トーチ角度θ1、溶接線垂直傾斜角度
θz及びトーチ垂直傾斜角度θxについて説明する。
【0069】図19は、マニピュレータ1の姿勢を、ワ
ールド座標系、ロボットベース座標系、ツール座標系及
び溶接線座標系からなる各座標系と溶接線垂直傾斜角度
θz、溶接線・トーチ角度θ1及びトーチ垂直傾斜角度
θxからなるトーチ姿勢との関係を図示した座標系・ト
ーチ姿勢関係図である。マニピュレータ1の姿勢は、リ
ンクL0乃至L6のそれぞれの長さ及び関節軸K1乃至
K6の回転角度から定まる「マニピュレータを据え付け
たときのその底面の基準位置(A)」から「マニピュレ
ータのリンクのトーチ取付位置(4b)(又はトーチ先
端位置T)」までのマニピュレータの形状である。
【0070】[各座標系の説明]地面に任意に定めた基
準位置Wに設定した座標系をワールド座標系Xw−Yw
−Zwとし、マニピュレータ1の基準位置Aに設定した
座標系をベース座標系Xa−Ya−Zaとし、トーチ先
端位置Tに設定した座標系をツール座標系Xt−Yt−
Ztとし、現在の溶接位置Sにおける座標系を溶接線座
標系Xs−Ys−Zsとする。これらの座標系は全て右
手直交座標系である。
【0071】(1)ワールド座標系Xw−Yw−Zwの
基準面Xw−Ywは、水平面であり、Zwの向きは重力
の作用する向きと逆方向である。 (2)ベース座標系Xa−Ya−Zaの基準面Xa−Y
aは、マニピュレータ1を据え付けたときのマニピュレ
ータ1の底面と平行であり、Za軸の向きは基準面Xa
−Yaからマニピュレータ1に向かう方向であり、Xa
軸の向きはマニピュレータ1の各関節軸K1乃至K6を
基準位置に置いたときの基準位置Aからトーチ4の方向
であり、Ya軸の向きはZa軸及びXa軸に直交する方
向である。
【0072】(3)ツール座標系Xt−Yt−Ztは、
トーチ先端位置Tからマニピュレータのリンクのトーチ
取付位置に向かう方向、例えば、消耗電極アーク溶接で
はワイヤ送給方向と逆方向のワイヤを引き上げる方向を
トーチの中心軸Zt軸とし、Xt軸の向きはマニピュレ
ータ1の各関節軸K1乃至K6を基準位置に置いたとき
の基準位置TからリンクL6の方向であり、Yt軸の向
きはZt軸及びXt軸に直交する方向である。
【0073】(4)溶接線座標系Xs−Ys−Zsは、
現在の溶接位置即ちトーチ先端位置Tを溶接位置Sと
し、この溶接位置Sにおける溶接進行方向をZs軸と
し、溶接位置Sを含み溶接進行方向軸Zsと直交する平
面を溶接線直交平面Xs−Ysとし、トーチの中心軸Z
tを含み溶接線直交平面Xs−Ysと直交する平面を溶
接線垂直平面Xs−Zsとし、溶接線直交平面Xs−Y
s及び溶接線垂直平面Xs−Zsに直交する平面を溶接
線水平平面Ys−Zsとする。また、Xs−Zs平面に
おいて、溶接進行方向軸Zsと直交する軸であってトー
チの中心軸Ztを含む平面がXs−Ys平面と交わる軸
をXs軸とし、Xs−Ys平面において、Xs軸と直交
する軸をYs軸とする。
【0074】[各座標系の関係]トーチ先端位置Tは、
リンクL0乃至L6のそれぞれの長さと関節軸K1乃至
K6のそれぞれの関節角度との機械的構造から定まる。
ワールド座標系Xw−Yw−Zwとロボットベース座標
系Xa−Ya−Zaとツール座標系Xt−Yt−Ztと
溶接線座標系Xs−Ys−Zsとの位置姿勢関係は、T
wt=Twb×Tbtで示される。ここで、 Twt:ワールド座標系に対するツール座標系の位置姿勢
関係、 Twb:ワールド座標系に対するロボットベース座標系の
位置姿勢関係、 Tbt:ロボットベース座標系に対するツール座標系の位
置姿勢関係 を示す。通常、マニピュレータ1は地面に固定して使用
するため、ワールド座標系とロボットベース座標系との
位置姿勢関係は変わらない。そのために、Twbは一定で
ある。従って、ロボットベース座標系に対するツール座
標系の位置姿勢関係Tbtはマニピュレータ1の各軸位置
から演算できる。
【0075】[溶接線垂直傾斜角度θzの算出]ワール
ド座標系の垂直軸Zwと溶接線座標系のZs軸とのなす
角度である溶接線垂直傾斜角度θzは、 θz=cos-1[(ベクトルZs×ベクトルZw)/(│ベク
トルZs│×│ベクトルZw│)] から算出することができる。この溶接線垂直傾斜角度θ
zが0度のときは、溶接線のZs軸が上向にあるので、
溶接線6が下から上に向かって進むことを意味する。ま
た、溶接線垂直傾斜角度θzが180度のときは、Zs
軸が下向にあるので、溶接線6が上から下に向かって進
むことを意味する。また、溶接線垂直傾斜角度θzが9
0度のときは、Zs軸が水平面Xw−Yw面内にあるの
で、溶接線6の進む方向が水平方向であることを意味す
る。
【0076】[トーチ垂直傾斜角度θxの算出]また、
ワールド座標系の垂直軸Zwとツール座標系のトーチの
中心軸Ztとのなす角度であるトーチ垂直傾斜角度θx
は、 θx=cos-1[(ベクトルZt×ベクトルZw)/(│ベク
トルZt│×│ベクトルZw│)] から算出することができる。このトーチ垂直傾斜角度θ
xが0度付近では、ワイヤ送給方向と逆方向のトーチの
中心軸(以下、Zt軸という)がワールド座標系の垂直
軸Zw軸と同方向の上向となり、ワイヤ送給方向はZt
軸と逆向の下向である。また、トーチ垂直傾斜角度θx
が180度付近では、ワイヤ送給方向は上向であり、ト
ーチ垂直傾斜角度θxが90度付近では、ワイヤ送給方
向は横向となる。
【0077】[溶接線・トーチ角度θ1の算出]また、
溶接線座標系のZs軸とツール座標系のワイヤ送給方向
と逆方向のZt軸とのなす角度である溶接線・トーチ角
度θ1は、 θ1=cos-1[(ベクトルZs×ベクトルZt)/(│ベク
トルZs│×│ベクトルZt│)] から算出することができる。この溶接線・トーチ角度θ
1が90度を超えるときは、溶接の方向とトーチ4の方
向とが同じであるので、前進溶接を意味し、溶接線・ト
ーチ角度θ1から90度を引いた角度が前進角となる。
また、溶接線・トーチ角度θ1が90度未満のときは、
溶接の方向とトーチ4の方向とが反対であるので、後進
溶接を意味し、90度から溶接線・トーチ角度θ1を引
いた角度が後退角となる。
【0078】[溶接姿勢の判定]これらの溶接線垂直傾
斜角度θzとトーチ垂直傾斜角度θxと溶接線・トーチ
角度θ1とから溶接姿勢が定まる。即ち溶接線垂直傾斜
角度θzが0度でトーチ垂直傾斜角度θxが90度のと
きは立向上進溶接であり、溶接線垂直傾斜角度θzが1
80度でトーチ垂直傾斜角度θxが90度のときは立向
下進溶接である。また、溶接線垂直傾斜角度θzが90
度において、トーチ垂直傾斜角度θxが0度のときは水
平下向溶接であり、トーチ垂直傾斜角度θxが180度
のときは水平上向溶接であり、トーチ垂直傾斜角度θx
が90度のときは、水平横向溶接である。また、溶接線
垂直傾斜角度θzが0度から90度の間において、トー
チ垂直傾斜角度θxが0度のときは下向上進溶接であ
り、トーチ垂直傾斜角度θxが180度のときは上向上
進溶接であり、トーチ垂直傾斜角度θxが90度のとき
は横向上進溶接である。また、溶接線垂直傾斜角度θz
が90度から180度の間において、トーチ垂直傾斜角
度θxが0度のときは、下向下進溶接であり、トーチ垂
直傾斜角度θxが180度のときは、上向下進溶接であ
り、トーチ垂直傾斜角度θxが90度のときは、横向下
進溶接である。
【0079】表1にこれらの角度の代表的な角度とその
ときの溶接姿勢を示す。
【表1】
【0080】[溶接姿勢と溶接条件]表1で示した各溶
接姿勢において、例えば溶接電流等の溶接条件を次の表
2のように設定することにより、実際のアーク溶接用ロ
ボットによる溶接を行うことができる。同表において、
狙い位置F1乃至Fnは、トーチ4をウィービングさせ
るときのトーチ4の中心位置を示すものである。ウィー
ビング条件W1乃至Wnとして、ウィービング幅、ウィ
ービング周波数、両端停止時間等を設定する。
【表2】
【0081】なお、溶接部の開先の角度、隙間量等に対
応して溶接部の溶接条件をさらに細かく設定することに
より、溶接部の形状に対応した溶接を行うことができ
る。
【0082】また、上述した溶接姿勢を算術的に演算す
る方法の代わりに、例えば、トーチ4に重力方向センサ
又は移動方向のセンサを取り付けて溶接姿勢を判別して
も良い。重力方向センサを取り付けた場合は、トーチ4
が鉛直方向からの傾きを測定することができ、これによ
り、トーチの傾きが下向か水平か上向かを判別できる。
そして、判別されたトーチの傾きに対応する最適な溶接
条件を設定することができる。また、移動方向のセンサ
を取り付けた場合は、トーチ4の上進又は下進等を判別
でき、判別されたトーチの傾きに対応するより細かい溶
接条件を設定することができる。
【0083】[実施例に使用する用語の定義]以上説明
をまとめて、実施例及び本発明に使用する用語を定義す
る。 (1)姿勢の定義 ○溶接姿勢…溶接作業者が、主として、下向、上り又は
下り勾配、立向、横向、上向等で溶接する姿勢(実施例
では、溶接線垂直傾斜角度θzとトーチ垂直傾斜角度θ
xと溶接線・トーチ角度θ1とから溶接姿勢を判定す
る) ○トーチの傾き…溶接作業者が溶接姿勢及び継手形状に
対応させて、「被溶接物表面に対して傾ける」トーチの
傾き ○マニピュレータの姿勢…リンクL0乃至L6のそれぞ
れの長さ及び関節軸K1乃至K6の回転角度から定まる
「マニピュレータを据え付けたときのその底面の基準位
置(A)」から「マニピュレータのリンクのトーチ取付
位置(4b)(又はトーチ先端位置T)」までのマニピ
ュレータの形状 ○トーチ姿勢…溶接姿勢をも含めた多関節軸の回転角度
によって定まり、「溶接姿勢も含んだ地面に対して傾け
る」トーチの傾き(実施例では、溶接線垂直傾斜角度θ
zとトーチ垂直傾斜角度θxと溶接線・トーチ角度θ1
とからトーチ姿勢が定まる)
【0084】(2)平面の定義 ○溶接線・トーチ平面…溶接進行方向軸Zsとトーチの
中心軸Ztとを含む平面 ○溶接線直角・トーチ平面…トーチの中心軸Ztを含ん
だ溶接進行方向軸Zsに直交する平面
【0085】(3)座標系の定義 ○ワールド座標系Xw−Yw−Zw…地面を基準にした
座標系で、原点を地面に任意に定めた基準位置Wに設定
し、重力の作用する向きと逆方向をZw軸とし、水平面
を基準面Xw−Ywとした右手直交座標系 ○ロボットベース座標系又はベース座標系Xa−Ya−
Za…原点をマニピュレータ1の基準位置Aに設定し、
マニピュレータ1を据え付けたときのマニピュレータ1
の底面と平行な水平面を基準面Xa−Yaとし、基準面
Xa−Yaからマニピュレータ1に向かう方向をZa軸
とした右手直交座標系 ○ツール座標系Xt−Yt−Zt…原点をトーチ先端位
置Tに設定し、トーチ先端位置Tからマニピュレータの
リンクのトーチ取付位置に向かう方向をZt軸とした右
手直交座標系 ○溶接線座標系Xs−Ys−Zs…原点を現在の溶接位
置Sとし、この溶接位置Sにおける溶接進行方向をZs
軸とし、溶接位置Sを含み溶接進行方向軸Zsと直交す
る平面を溶接線直交平面Xs−Ysとし、トーチの中心
軸Ztを含み溶接線直交平面Xs−Ysと直交する平面
を溶接線垂直平面Xs−Zsとし、溶接線直交平面Xs
−Ys及び溶接線垂直平面Xs−Zsに直交する平面を
溶接線水平平面Ys−Zsとする右手直交座標系
【0086】(4)角度及び位置の定義 ○溶接線直角・トーチ角度θ2…溶接線直角・トーチ平
面上でトーチの中心軸Ztと被溶接物表面とのなす角度 ○トーチ先端位置T…溶接線・トーチ平面内で、トーチ
先端から消耗電極を予め定めた長さ突き出したワイヤの
先端位置 ○トーチ水平傾斜角度α…トーチ4の中心軸と水平面と
のなす角度 ○溶接線・トーチ角度θ1…溶接線・トーチ平面上の溶
接進行方向軸Zsとトーチの中心軸Ztとのなす角度 ○トーチ垂直傾斜角度θx…ワールド座標系の垂直軸Z
wとツール座標系のトーチの中心軸Ztとのなす角度 ○溶接線垂直傾斜角度θz…ワールド座標系の垂直軸Z
wと溶接線座標系のZs軸とのなす角度
【0087】以下、図19で定義した各座標系及びトー
チ姿勢を使用して、本発明の実施例を図16を参照して
説明する。図16は本発明のアーク溶接用ロボットが溶
接姿勢を検出又は算出し、その溶接姿勢からトーチ姿勢
を演算してその演算したトーチ姿勢に対応する溶接条件
を抽出してロボット制御回路及び溶接用電源装置へデー
タを送信する方法を示すブロック図である。同図におい
て、11はマニピュレータ1の各軸に設けられた多関節
軸の回転角度を検出するエンコーダ111とエンコーダ
111の回転量を検出するエンコーダ回転量カウンタ1
12とを備えた絶対値エンコーダである。13はトーチ
先端位置T及び溶接線垂直傾斜角度θzを予め教示して
おいたデータから入力するトーチ先端位置・溶接線角度
入力回路である。12は絶対値エンコーダ11の出力信
号とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路13が出力す
る溶接線垂直傾斜角度θzの信号とを入力してトーチ垂
直傾斜角度θx及び溶接線・トーチ角度θ1を演算する
トーチ角度演算回路である。
【0088】14は溶接姿勢に対応した溶接条件を設定
する溶接条件設定回路であり、データベース検索回路1
5と溶接条件データベース回路16とからなる。溶接条
件データベース回路16には、溶接姿勢と溶接条件との
関係が予め定められている。データベース検索回路15
は、トーチ角度演算回路12とトーチ先端位置・溶接線
角度入力回路13との出力信号を入力して溶接姿勢に対
応した溶接条件データベース回路16の該当するデータ
ベースを選定(参照)するデータベース参照回路151
と、溶接条件データベース回路16の該当するデータベ
ースを抽出するデータベース抽出回路152と、抽出さ
れたデータベースを溶接条件出力回路17に出力する溶
接条件指令回路153とから成る。
【0089】17は溶接条件設定回路14で設定された
溶接条件をそれぞれの出力先へ送信する溶接条件出力回
路であり、溶接条件設定回路14の出力信号を入力して
溶接用電源装置2とロボット制御回路18とにそれぞれ
送信する信号に分類する溶接条件分類回路172と、溶
接条件分類回路172の出力信号をデジタル信号からア
ナログ信号に変換して送信するデータ変換・送信回路1
71とから成る。この溶接条件出力回路17によって、
例えば溶接電流と溶接電圧とを設定する溶接出力値制御
信号は溶接用電源装置2に送信され、狙い位置及びウィ
ービング条件の溶接位置制御信号はロボット制御回路1
8に送信される。
【0090】トーチ角度演算回路12、トーチ先端位置
・溶接線角度入力回路13、溶接条件設定回路14、溶
接条件出力回路17及びロボット制御回路18はロボッ
ト制御装置7に設けられている。
【0091】図17及び図18は本発明のアーク溶接用
ロボットのトーチ姿勢制御方法を示すフローチャートで
ある。図17のステップ1において、マニピュレータ1
のトーチ先端位置Tを被溶接物5の溶接開始位置へ移動
させて溶接を開始する。ステップ2において、マニピュ
レータ1の各軸に設けられた絶対値エンコーダ11によ
って各軸のエンコーダ回転量を検出する。ステップ3に
おいて、ロボット制御装置7に設けられたトーチ先端位
置・溶接線角度入力回路13はトーチ先端位置T及び溶
接線垂直傾斜角度θzを予め教示しておいたデータから
入力する。ステップ4において、トーチ角度演算回路1
2は、絶対値エンコーダ11の出力信号とトーチ先端位
置・溶接線角度入力回路13が出力する溶接線垂直傾斜
角度θzとを入力してトーチ垂直傾斜角度θx及び溶接
線・トーチ角度θ1を演算する。ステップ5において、
溶接条件設定回路14に設けられたデータベース検索回
路15の中のデータベース参照回路151は、トーチ角
度演算回路12とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路
13との出力信号を入力してトーチ姿勢に対応した溶接
条件データベース回路16の該当データベースを選定
(参照)する。ステップ6において、データベース抽出
回路152は、溶接条件データベース回路16の該当す
るデータベースを抽出する。ステップ7において、溶接
条件指令回路153は、データベース抽出回路152が
抽出した溶接条件信号を溶接条件出力回路17に出力す
る。ステップ8において、溶接条件出力回路17の溶接
条件分類回路172は、溶接条件指令回路153の出力
信号を入力して、溶接条件信号を溶接用電源装置2とロ
ボット制御回路18とにそれぞれ送信する信号に分類す
る。
【0092】図18のステップ9において、データ変換
・送信回路171は、溶接条件分類回路172の出力信
号を入力して、分類された溶接条件を溶接用電源装置2
とロボット制御回路18とにそれぞれ送信可能な信号に
変換して送信する。ステップ10において、溶接条件に
従って溶接する。ステップ11において、トーチ先端位
置Tを溶接線6に沿って移動させる。ステップ12にお
いて、トーチ先端位置Tが溶接終了位置に達したかどう
かを判別して、トーチ先端位置Tが溶接終了位置に達し
ていないときは、図17のステップ2に戻る。ステップ
2乃至ステップ12を繰り返して、トーチ先端位置Tが
溶接終了位置に達したと判別したとき、ステップ13に
おいて、溶接を終了する。
【0093】図20は、トーチ姿勢制御方向によるアー
ク溶接用ロボットを使用して、フランジ9をパイプ10
に溶接する実施例のトーチ教示位置を示す図である。次
に、本発明のトーチ姿勢制御方法によるアーク溶接用ロ
ボットを使用して、図20に示すフランジ9をパイプ1
0に溶接するときの溶接条件データベースの実施例を表
3に示す。板厚4.5[mm]のフランジ9及びパイプ10
を固定して、消耗電極のワイヤ径が1.2[mm]、脚長
(継手のルートから隅肉の止端までの距離)が2[mm]、
ウィービング条件として、振幅が+−1.5[mm]、周波
数が1[Hz]、両端停止時間が0.3[秒]での溶接条件で
溶接開始位置aから溶接終了位置mまで炭酸ガスアーク
溶接した。
【表3】 表3に示した数値は、実験値であって、溶接用電源の特
性、消耗電極の材質等によって微調整が必要となる場合
がある。
【0094】
【発明の効果】本発明は以上の構成を有することにより
下記の効果を有する。 (1)トーチ4の動きの教示を行うだけで、溶接姿勢に
対応した最適な溶接条件を溶接条件データベース回路か
ら自動的に抽出して溶接を行うので、それぞれの溶接姿
勢に対応する溶接条件を細かく教示する必要がなく、教
示方法が著しく容易になる。 (2)教示中にトーチ4の動きを変更しても、その溶接
姿勢に対応した溶接条件を変更の都度、教示しなくても
自動的に溶接条件を変更するので教示が簡略化される。 (3)溶接部の被溶接物表面がそれ以前に溶接を行った
別の被溶接物の溶接部の被溶接物表面と同じである場
合、別の被溶接物を教示したときのトーチ姿勢と溶接条
件とのデータベースをそのまま利用することができる。 (4)どのような姿勢に被溶接物が置かれても、それぞ
れのトーチ姿勢に対応した溶接条件をデータベースから
抽出するので教示が簡略化される。 (5)実際に溶接を行っているときに、トーチ垂直傾斜
角度θx又は溶接線・トーチ角度θ1を変更した場合、
これらの角度が変更される毎にマニピュレータ1に設け
られた絶対値エンコーダ11によってこれらの角度を演
算して、その溶接姿勢に対応した溶接条件に自動的に変
更又は必要な溶接条件を自動的に追加することができる
ので、安定した溶接施行が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】水平に配置された被溶接物WK1と被溶接物W
K2とを突合せて形成される直線の溶接線6を、トーチ
の中心軸Ztを被溶接物表面に垂直にして溶接する下向
突合せ・トーチ垂直配置図である。
【図2】水平に配置された被溶接物WK3と被溶接物W
K4とを突合せて形成される直線の溶接線6を、トーチ
の中心軸Ztを被溶接物表面に対して傾けて溶接する下
向突合せ・トーチ前進角配置図である。
【図3】水平に配置された被溶接物WK5と被溶接物W
K6とを突合せて形成される直線の溶接線6を、トーチ
の中心軸Ztを被溶接物表面に対して傾けて溶接する下
向突合せ・トーチ後退角配置図である。
【図4】水平に配置された被溶接物WK7とこの被溶接
物WK7の端部上面に重ね合わせた被溶接物WK8とに
よって形成される直線の溶接線6を、トーチの中心軸Z
tを被溶接物表面に対して傾けて溶接する重ね隅肉・ト
ーチ垂直配置図である。
【図5】水平に配置された被溶接物WK9と立向に配置
された被溶接物WK10とを突合せて形成される直線の
溶接線6を、トーチの中心軸Ztを被溶接物表面に対し
て傾けて溶接する水平隅肉・トーチ垂直配置図である。
【図6】垂直(立向)に配置された被溶接物WK11と
被溶接物WK12とを突合せて形成される直線の溶接線
6を、トーチの中心軸Ztを被溶接物表面に対して傾け
て下から上に溶接する立向上進・トーチ前進角配置図で
ある。
【図7】垂直(立向)に配置された被溶接物WK13と
被溶接物WK14とを突合せて形成される直線の溶接線
6を、トーチの中心軸Ztを被溶接物表面に対して傾け
て上から下に溶接する立向下進・トーチ後退角配置図で
ある。
【図8】水平に配置された被溶接物WK15と被溶接物
WK16とを突合せて形成される直線の溶接線6を、ト
ーチの中心軸Ztを被溶接物表面に垂直にして溶接する
上向突合せ・トーチ垂直配置図である。
【図9】多関節マニピュレータを有するアーク溶接用ロ
ボットの一般的な構成を示す図である。
【図10】溶接中に溶接姿勢を変化させる必要がある円
弧からなる曲面を、多関節軸の回転角度によって定まる
トーチ姿勢を予め教示した位置で変化させて溶接を行う
ときのトーチ先端位置T及びトーチの傾きと溶接条件と
を、円弧中間位置で変更する場合の45度分割教示説明
図である。
【図11】図10に示した溶接開始位置から立向上進溶
接を開始し、直線終端位置から円弧終了位置までトーチ
の傾きを円弧中間位置で変化させ、円弧終了位置から下
向溶接で溶接終了位置まで溶接する場合のトーチの傾き
の教示方法を示すフローチャートである。
【図12】組にしたトーチ水平傾斜角度αの変更指令と
溶接条件の変更指令との両方を細かく教示するために、
被溶接物5の曲面においてトーチ水平傾斜角度αが15
度変わる毎に、溶接条件を変更する場合のトーチ水平傾
斜角度αと溶接条件とを教示する15度分割教示説明図
である。
【図13】図12に示した溶接を行うときのトーチ水平
傾斜角度αと溶接条件との教示方法を示すフローチャー
トである。
【図14】図12に示した溶接を行うときのトーチ姿勢
と溶接条件との教示方法を示す図13に続くフローチャ
ートである。
【図15】図12に示した溶接を行うときのトーチ姿勢
と溶接条件との教示方法を示す図14に続くフローチャ
ートである。
【図16】本発明のアーク溶接用ロボットが溶接姿勢を
検出又は算出し、その溶接姿勢からトーチ姿勢を演算し
てその演算したトーチ姿勢に対応する溶接条件を抽出し
てロボット制御回路及び溶接用電源装置へデータを送信
する方法を示すブロック図である。
【図17】本発明のアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢
制御方法を示すフローチャートである。
【図18】本発明のアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢
制御方法を示す図17に続くフローチャートである。
【図19】マニピュレータ1の姿勢を、ワールド座標
系、ロボットベース座標系、ツール座標系及び溶接線座
標系からなる各座標系と溶接線垂直傾斜角度θz、溶接
線・トーチ角度θ1及びトーチ垂直傾斜角度θxからな
るトーチ姿勢との関係を図示した座標系・トーチ姿勢関
係図である。
【図20】本発明のトーチ姿勢制御方向によるアーク溶
接用ロボットを使用して、フランジ9をパイプ10に溶
接する実施例のトーチ教示位置を示す図である。
【符号の説明】
1 マニピュレータ 2 溶接用電源装置 3 ワイヤ送給装置 4 トーチ 5 被溶接物 6 溶接線 7 ロボット制御装置 8 ティーチペンダント 9 フランジ 10 パイプ 11 絶対値エンコーダ 111 エンコーダ 112 エンコーダ回転量カウンタ 12 トーチ角度演算回路 13 トーチ先端位置・溶接線角度入力回路 14 溶接条件設定回路 15 データベース検索回路 151 データベース参照回路 152 データベース抽出回路 153 溶接条件指令回路 16 溶接条件データベース回路 17 溶接条件出力回路 171 データ変換・送信回路 172 溶接条件分類回路 18 ロボット制御回路 19 溶接ビード T トーチ先端位置 Zs 溶接進行方向軸 Zt トーチの中心軸 α トーチ水平傾斜角度 θ1 溶接線・トーチ角度 θ2 溶接線直角・トーチ角度 θz 溶接線垂直傾斜角度 θx トーチ垂直傾斜角度 K1乃至K6 マニピュレータ1の各関節軸 L0乃至L6 マニピュレータ1のリンク

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢とト
    ーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を行うア
    ーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法において、予
    め定めた位置でトーチ姿勢及び溶接条件を教示して溶接
    を開始し、溶接中の溶接姿勢を検出又は算出して、検出
    又は算出した溶接姿勢の直前の位置の教示した溶接条件
    を補間して溶接条件を変更しながら溶接するアーク溶接
    用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  2. 【請求項2】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢とト
    ーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を行うア
    ーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法において、予
    め定めた位置でトーチ姿勢及び溶接条件を教示して溶接
    を開始し、溶接中の溶接姿勢を検出又は算出して、検出
    又は算出した溶接姿勢からトーチ姿勢を算出し、算出し
    たトーチ姿勢に対応した溶接条件を、予め準備したトー
    チ姿勢と溶接条件とを対応させたデータベースから読み
    出して溶接条件を変更しながら溶接するアーク溶接用ロ
    ボットのトーチ姿勢制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿
    勢が、溶接姿勢に対応させた多関節マニピュレータの多
    関節軸の回転角度によって定めたトーチの傾きであるア
    ーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿
    勢が、原点を地面に任意に定めた基準位置(W)に設定
    し、重力の作用する向きと逆方向を(Zw)軸とし、水
    平面を基準面(Xw−Yw)とした右手直交座標系であ
    るワールド座標系(Xw−Yw−Zw)で表したトーチ
    の傾きであるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿
    勢が、原点をマニピュレータの基準位置(A)に設定
    し、マニピュレータを据え付けたときのマニピュレータ
    の底面と平行な水平面を基準面(Xa−Ya)とし、前
    記基準面(Xa−Ya)からマニピュレータに向かう方
    向を(Za)軸とした右手直交座標系であるロボットベ
    ース座標系又はベース座標系(Xa−Ya−Za)で表
    したトーチの傾きであるアーク溶接用ロボットのトーチ
    姿勢制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿
    勢が、原点をトーチ先端位置に設定し、前記トーチ先端
    位置からマニピュレータのリンクのトーチ取付位置に向
    かう方向を(Zt)軸とした右手直交座標系であるツー
    ル座標系(Xt−Yt−Zt)で表したトーチの傾きで
    あるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿
    勢が、原点を現在の溶接位置(S)とし、前記溶接位置
    (S)における溶接進行方向を(Zs)軸とし、前記溶
    接位置(S)を含み前記溶接進行方向軸(Zs)と直交
    する平面を溶接線直交平面(Xs−Ys)とし、トーチ
    の中心軸を含み前記溶接線直交平面(Xs−Ys)と直
    交する平面を溶接線垂直平面(Xs−Zs)とし、前記
    溶接線直交平面(Xs−Ys)及び前記溶接線垂直平面
    (Xs−Zs)に直交する平面を溶接線水平平面(Ys
    −Zs)とする右手直交座標系である溶接線座標系(X
    s−Ys−Zs)で表したトーチの傾きであるアーク溶
    接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿
    勢が、ワールド座標系(Xw−Yw−Zw)に対するツ
    ール座標系(Xt−Yt−Zt)の位置姿勢関係をTwt
    とし、前記ワールド座標系(Xw−Yw−Zw)に対す
    るロボットベース座標系(Xa−Ya−Za)の位置姿
    勢関係をTwbとし、ロボットベース座標系(Xa−Ya
    −Za)に対するツール座標系(Xt−Yt−Zt)の
    位置姿勢関係をTbtとしたときに、Twt=Twb×Tbtの
    関係から算出されるロボットベース座標系に対するツー
    ル座標系の位置姿勢関係Tbtを使用して、マニピュレー
    タの各軸位置から演算したトーチの傾きであるアーク溶
    接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ姿
    勢が、溶接姿勢に対応させて変化させたトーチの傾きで
    あって、トーチの中心軸と水平面とのなすトーチ水平傾
    斜角度であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ
    姿勢が、被溶接物表面が曲面に対応させたトーチの傾き
    であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の曲面が円弧である
    アーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  12. 【請求項12】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ
    姿勢が、被溶接物表面が水平面に対して傾斜している平
    面の溶接進行方向に対応させたトーチの傾きであるアー
    ク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  13. 【請求項13】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ
    姿勢が、溶接姿勢及び被溶接物の継手形状に対応させた
    トーチの傾きであるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢
    制御方法。
  14. 【請求項14】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ
    姿勢が、溶接姿勢又は溶接姿勢と継手形状との両方に対
    応させた多関節マニピュレータのリンクの多関節軸の回
    転角度によって定まるトーチの傾きであるアーク溶接用
    ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  15. 【請求項15】 請求項3に記載のトーチの傾きが、溶
    接線・トーチ平面上の溶接進行方向軸とトーチの中心軸
    とのなす角度である溶接線・トーチ角度又は溶接線直角
    ・トーチ平面上でトーチの中心軸と被溶接物表面とのな
    す角度である溶接線直角・トーチ角度又は両方の角度で
    あるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  16. 【請求項16】 請求項3に記載のトーチの傾きが、ト
    ーチの中心軸と水平面とのなすトーチ水平傾斜角度であ
    るアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  17. 【請求項17】 請求項1又は請求項2に記載のトーチ
    姿勢が、トーチの中心軸と水平面とのなすトーチ水平傾
    斜角度とに加えて、溶接線・トーチ平面上の溶接進行方
    向軸とトーチの中心軸とのなす角度である溶接線・トー
    チ角度又は溶接線直角・トーチ平面上でトーチの中心軸
    と被溶接物表面とのなす角度である溶接線直角・トーチ
    角度又は両方の角度であるアーク溶接用ロボットのトー
    チ姿勢制御方法。
  18. 【請求項18】 請求項1又は2に記載の溶接姿勢の算
    出が、多関節マニピュレータのリンク多関節軸の回転角
    度からの算出であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢
    制御方法。
  19. 【請求項19】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢と
    トーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を行う
    アーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法において、
    溶接を開始して、マニピュレータの各関節軸の回転角度
    と検出又は算出した溶接線垂直傾斜角度とからトーチ垂
    直傾斜角度及び溶接線・トーチ角度を演算し、前記トー
    チ垂直傾斜角度及び前記溶接線・トーチ角度と前記溶接
    線垂直傾斜角度とからなるトーチ姿勢を入力して、トー
    チ姿勢と溶接条件との関係を予め定めた溶接条件データ
    ベース回路からトーチ姿勢に対応した溶接条件を抽出し
    て、溶接条件を制御するアーク溶接用ロボットのトーチ
    姿勢制御方法。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の溶接条件データベ
    ース回路から抽出した溶接条件を溶接用電源装置及びロ
    ボット制御回路に送信するアーク溶接用ロボットのトー
    チ姿勢制御方法。
  21. 【請求項21】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢と
    トーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を行う
    アーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御装置において、
    トーチ先端位置及び溶接線垂直傾斜角度を入力するトー
    チ先端位置・溶接線角度入力回路と、マニピュレータの
    各関節軸の回転角度と前記トーチ先端位置・溶接線角度
    入力回路から出力される溶接線垂直傾斜角度値とからト
    ーチ垂直傾斜角度及び溶接線・トーチ角度を演算するト
    ーチ角度演算回路と、溶接線垂直傾斜角度及びトーチ垂
    直傾斜角度及び溶接線・トーチ角度からなるトーチ姿勢
    と溶接条件との関係を予め定めた溶接条件データベース
    回路と、前記トーチ角度演算回路から出力されるトーチ
    垂直傾斜角度及び溶接線・トーチ角度と前記トーチ先端
    位置・溶接線角度入力回路から出力されるトーチ先端位
    置及び溶接線垂直傾斜角度とを入力して、トーチ姿勢に
    対応した溶接条件を前記溶接条件データベース回路から
    抽出するデータベース検索回路と、前記データベース検
    索回路が出力した溶接条件信号を入力して溶接条件を溶
    接用電源装置とロボット制御回路とにそれぞれ送信する
    信号に分類して送信する溶接条件出力回路とを備えたア
    ーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御装置。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の前記溶接条件出力
    回路が、溶接位置のトーチ先端位置の動きを制御する溶
    接位置制御信号を前記ロボット制御回路に供給すると共
    に、溶接出力値制御信号を前記溶接用電源装置に供給す
    るアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御装置。
  23. 【請求項23】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢と
    トーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を行う
    アーク溶接用ロボットにおいて、トーチ先端位置及び溶
    接線垂直傾斜角度を入力するトーチ先端位置・溶接線角
    度入力回路と、マニピュレータの各関節軸の回転角度と
    前記トーチ先端位置・溶接線角度入力回路から出力され
    る溶接線垂直傾斜角度値とからトーチ垂直傾斜角度及び
    溶接線・トーチ角度を演算するトーチ角度演算回路と、
    溶接線垂直傾斜角度及びトーチ垂直傾斜角度及び溶接線
    ・トーチ角度からなるトーチ姿勢と溶接条件との関係を
    予め定めた溶接条件データベース回路と、前記トーチ角
    度演算回路から出力されるトーチ垂直傾斜角度及び溶接
    線・トーチ角度と前記トーチ先端位置・溶接線角度入力
    回路から出力されるトーチ先端位置及び溶接線垂直傾斜
    角度とを入力して、トーチ姿勢に対応した溶接条件を前
    記溶接条件データベース回路から抽出するデータベース
    検索回路と、前記データベース検索回路が出力した溶接
    条件信号を入力し分類して出力する溶接条件出力回路
    と、前記溶接条件出力回路が分類して出力した溶接出力
    値制御信号を入力する溶接用電源装置と、前記溶接条件
    出力回路が分類して出力した溶接位置制御信号を入力す
    るロボット制御回路とを備えたアーク溶接用ロボット。
  24. 【請求項24】 前記ロボット制御回路が、前記溶接条
    件出力回路が出力する溶接位置制御信号を入力して溶接
    位置のトーチ先端の動きを制御する回路であり、前記溶
    接用電源装置が、前記溶接条件出力回路が出力する溶接
    出力値制御信号を入力して溶接出力値を制御する回路で
    ある出願時の請求項23に記載のアーク溶接用ロボッ
    ト。
  25. 【請求項25】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢と
    そのトーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を
    行うアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法におい
    て、溶接を開始して、トーチ先端位置・溶接線角度入力
    回路がトーチ先端位置及び溶接線垂直傾斜角度を入力
    し、トーチ角度演算回路がマニピュレータの各関節軸に
    設けた絶対値エンコーダが出力する各関節軸のエンコー
    ダ回転量と前記トーチ先端位置・溶接線角度入力回路が
    出力する溶接線垂直傾斜角度とからトーチ垂直傾斜角度
    と溶接線・トーチ角度とを演算し、データベース検索回
    路が前記トーチ角度演算回路から出力されるトーチ垂直
    傾斜角度及び溶接線・トーチ角度と前記トーチ先端位置
    ・溶接線角度入力回路から出力されるトーチ先端位置及
    び溶接線垂直傾斜角度とを入力してトーチ姿勢に対応し
    た溶接条件をトーチ姿勢と溶接条件との関係を予め定め
    た溶接条件データベース回路から抽出し、溶接条件出力
    回路が前記データベース検索回路が出力した溶接条件信
    号を入力して溶接条件を溶接用電源装置とロボット制御
    回路とにそれぞれ出力する信号に分類して出力し、前記
    溶接条件出力回路が出力する溶接位置制御信号を前記ロ
    ボット制御回路が入力して溶接位置のトーチ先端の動き
    を制御し、前記溶接条件出力回路が出力する溶接出力値
    制御信号を前記溶接用電源装置が入力して溶接電力を出
    力するアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  26. 【請求項26】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢と
    トーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を行う
    アーク溶接用ロボットにおいて、マニピュレータの各関
    節軸の回転角度を出力する絶対値エンコーダと、トーチ
    先端位置及び溶接線垂直傾斜角度とを入力するトーチ先
    端位置・溶接線角度入力回路と、絶対値エンコーダから
    出力される各関節軸のエンコーダ回転量と前記トーチ先
    端位置・溶接線角度入力回路から出力される溶接線垂直
    傾斜角度値とからトーチ垂直傾斜角度及び溶接線・トー
    チ角度を演算するトーチ角度演算回路と、溶接線垂直傾
    斜角度及びトーチ垂直傾斜角度及び溶接線・トーチ角度
    と溶接条件との関係を予め定めた溶接条件データベース
    回路と、前記トーチ角度演算回路から出力されるトーチ
    垂直傾斜角度及び溶接線・トーチ角度と前記トーチ先端
    位置・溶接線角度入力回路から出力されるトーチ先端位
    置及び溶接線垂直傾斜角度とを入力してトーチ姿勢に対
    応した溶接条件を溶接条件データベース回路から抽出す
    るデータベース検索回路と、前記データベース検索回路
    が出力した溶接条件信号を入力して溶接条件を溶接用電
    源装置とロボット制御回路とに分類して出力する溶接条
    件出力回路と、前記溶接条件出力回路から溶接位置制御
    信号を入力して溶接位置のトーチ先端位置の動きを制御
    する信号を出力するロボット制御回路と、前記溶接条件
    出力回路から溶接出力値制御信号を入力して溶接電力を
    出力する前記溶接用電源装置とを備えたアーク溶接用ロ
    ボット。
  27. 【請求項27】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢と
    そのトーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示して溶接を
    行うアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法におい
    て、溶接を開始して、トーチ先端位置・溶接線角度入力
    回路がトーチ先端位置及び溶接線垂直傾斜角度を入力
    し、トーチ角度演算回路がマニピュレータの各関節軸に
    設けた絶対値エンコーダが出力する各関節軸のエンコー
    ダ回転量とトーチ先端位置・溶接線角度入力回路が出力
    する溶接線垂直傾斜角度とからトーチ垂直傾斜角度と溶
    接線・トーチ角度とを演算し、データベース検索回路が
    前記トーチ角度演算回路から出力されるトーチ垂直傾斜
    角度及び溶接線・トーチ角度と前記トーチ先端位置・溶
    接線角度入力回路から出力されるトーチ先端位置及び溶
    接線垂直傾斜角度とを入力してトーチ姿勢に対応した溶
    接条件をトーチ姿勢と溶接条件との関係を予め定めた溶
    接条件データベース回路から抽出し、溶接条件出力回路
    が前記データベース検索回路が出力した溶接条件信号を
    入力して溶接条件を溶接用電源装置とロボット制御回路
    とにそれぞれ送信する信号に分類して送信し、前記溶接
    条件出力回路が出力する溶接位置制御信号を前記ロボッ
    ト制御回路が入力して溶接位置のトーチ先端の動きを制
    御し、前記溶接条件出力回路が出力する溶接出力値制御
    信号を前記溶接用電源装置が入力して溶接電力を出力す
    るアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法。
  28. 【請求項28】 被溶接物の各溶接位置のトーチ姿勢と
    そのトーチ姿勢に対応した溶接条件とを教示するアーク
    溶接用ロボットのトーチ姿勢制御方法において、マニピ
    ュレータのトーチ先端位置を被溶接物の溶接開始位置へ
    移動させて溶接を開始するトーチ先端溶接開始位置移動
    ステップと、マニピュレータの各軸に設けられた絶対値
    エンコーダが、各軸のエンコーダ回転量を検出するエン
    コーダ回転量検出ステップと、ロボット制御装置に設け
    られたトーチ先端位置・溶接線角度入力回路が、トーチ
    先端位置及び溶接線垂傾斜角度を入力するトーチ先端位
    置及び溶接線垂直傾斜角度入力ステップと、トーチ角度
    演算回路が、前記絶対値エンコーダの出力信号と前記ト
    ーチ先端位置・溶接線角度入力回路が出力する溶接線垂
    直傾斜角度とを入力してトーチ垂直傾斜角度及び溶接線
    ・トーチ角度を演算するトーチ角度演算ステップと、前
    記トーチ角度演算回路と前記トーチ先端位置・溶接線角
    度入力回路との出力信号を入力して、トーチ姿勢に対応
    した溶接条件データベースを出力する溶接条件設定ステ
    ップと、溶接条件出力回路の溶接条件分類回路が、前記
    溶接条件データベースを入力して、溶接条件信号を溶接
    用電源装置とロボット制御回路とにそれぞれ送信する信
    号に分類する溶接条件分類ステップと、データ変換・送
    信回路が、前記溶接条件分類回路の出力信号を入力し
    て、分類された溶接条件信号を前記溶接用電源装置と前
    記ロボット制御回路とにそれぞれ送信可能な信号に変換
    して送信するデータ変換・送信ステップと、溶接条件信
    号に従って溶接する溶接ステップと、トーチ先端位置を
    溶接線に沿って移動させるトーチ先端移動ステップと、
    トーチ先端位置が溶接終了位置に達したかどうかを判別
    して、トーチ先端位置が溶接終了位置に達していないと
    きはエンコーダ回転量検出ステップに戻りトーチ先端位
    置が溶接終了位置に達しているときは溶接を終了する溶
    接終了判別ステップとからなるアーク溶接用ロボットの
    トーチ姿勢制御方法。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の前記溶接条件設定
    ステップは、溶接条件設定回路に設けられたデータベー
    ス検索回路の中のデータベース参照回路が、前記トーチ
    角度演算回路と前記トーチ先端位置・溶接線角度入力回
    路との出力信号を入力して、トーチ姿勢に対応した溶接
    条件データベース回路の該当箇所を参照する溶接条件デ
    ータベース参照ステップと、データベース抽出回路が、
    前記溶接条件データベース回路の該当するデータベース
    を抽出するデータベース抽出ステップと、溶接条件指令
    回路が、前記データベース抽出回路が抽出した溶接条件
    信号を前記溶接条件出力回路に出力する溶接条件指令ス
    テップとから成るアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢制
    御方法。
  30. 【請求項30】 請求項1又は請求項2に記載の溶接中
    の溶接姿勢の算出が、多関節マニピュレータの多関節軸
    の回転角度からの算出であるアーク溶接用ロボットのト
    ーチ姿勢制御方法。
  31. 【請求項31】 請求項1又は請求項2に記載の溶接中
    の溶接姿勢の検出が、重力方向センサ又は移動方向セン
    サからの検出であるアーク溶接用ロボットのトーチ姿勢
    制御方法。
  32. 【請求項32】 請求項1又は請求項2に記載の溶接姿
    勢の算出が、重力の作用する向きと逆方向の垂直軸(Z
    w)とトーチの中心軸とのなすトーチ垂直傾斜角度及び
    前記垂直軸(Zw)と溶接進行方向軸とのなす溶接線垂
    直傾斜角度からの算出であるアーク溶接用ロボットのト
    ーチ姿勢制御方法。
  33. 【請求項33】 請求項21に記載の前記トーチ先端位
    置・溶接線角度入力回路が、予め教示したデータからト
    ーチ先端位置及び垂直軸(Zw)と溶接進行方向軸との
    なす溶接線垂直傾斜角度とを入力する回路であるアーク
    溶接用ロボットのトーチ姿勢制御装置。
  34. 【請求項34】 請求項23又は請求項26に記載の前
    記トーチ先端位置・溶接線角度入力回路が、予め教示し
    たデータからトーチ先端位置及び垂直軸(Zw)と溶接
    進行方向軸とのなす溶接線垂直傾斜角度を入力する回路
    であるアーク溶接用ロボット。
  35. 【請求項35】 請求項25又は請求項27又は請求項
    28に記載の前記トーチ先端位置・溶接線角度入力回路
    が、予め教示したデータからトーチ先端位置及び垂直軸
    (Zw)と溶接進行方向軸とのなす溶接線垂直傾斜角度
    とを入力する回路であるアーク溶接用ロボットのトーチ
    姿勢制御方法。
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