JPH0638790A - ファクターviii:c凝固因子ポリペプチド類に特異的なモノクローナル抗体 - Google Patents

ファクターviii:c凝固因子ポリペプチド類に特異的なモノクローナル抗体

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JPH0638790A
JPH0638790A JP5093203A JP9320393A JPH0638790A JP H0638790 A JPH0638790 A JP H0638790A JP 5093203 A JP5093203 A JP 5093203A JP 9320393 A JP9320393 A JP 9320393A JP H0638790 A JPH0638790 A JP H0638790A
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viii
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Theodore S Zimmerman
セオドア・エス・ズィマーマン
Carol A Fulcher
キャロル・エイ・フルチャー
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高い比活性のファクターVIII:C凝固因子
ポリペプチドに対するモノクローナル抗体に関する。 【構成】 新規なファクターVIIIポリペプチド類、即
ち、凝固活性を有するタンパク類と反応する抗体に関す
るもので、古典的な血友病の治療、並びにヒトおよび哺
乳類の血液に対して望ましい凝固挙動を示す様なポリペ
プチドまたはポリペプチド複合物のさらに進んだ研究、
および確認を行なう。 【効果】 本発明のモノクローナル抗体はファクターV
III:C凝固活性を中和できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】この発明は、新規なファクターVIIIポリ
ペプチド類、即ち、凝固活性を有するタンパク類と反応
する抗体に関する。さらに詳しくは、本発明は、古典的
な血友病の治療、並びにヒトおよび哺乳類の血液に対し
て望ましい凝固挙動を示す様なポリペプチドまたはポリ
ペプチド複合物のさらに進んだ研究、および確認を行な
う上で有用なものである。
【0002】古くから、血漿ファクターVIIIが血液の
凝固に重要な役割を果していること、並びにトロンビン
がこのファクターVIIIの凝固作用を活性化すること、
は知られていた。最近のファクターVIII確認作業にお
いて、ファクターVIIIは少なくとも2個のポリペプチ
ド、即ちVIII:CおよびVIII:Rと称するもの、の複合
体であるとの仮定がなされ、しかもこのVIII:C部分に
凝固活性が存在することが見出された。ファクターVII
I:Cに対するトロンビンの作用が研究され、トロンビン
は該ファクターを数個の小ペプチドに分解することによ
り活性化する、という結論が導き出された。しかしなが
ら、これまでどの研究においても、ヒトにおけるトロン
ビン−誘発性ファクターVIII活性化作用と、ヒトのフ
ァクターVIII:Cから形成された、はっきりと決定され
たポリペプチドのいずれかとを関連づけることはできな
かった。
【0003】例えば、HoyerおよびTraboldは、「ヒト
のファクターVIIIに対するトロンビンの影響」J.Lab.
Clin.Med.97:50−64(1981)、において、
ウサギ由来のファクターVIII:Rに対する多クローン性
抗体を用いた免疫吸着剤クロマトグラフィーにより、ヒ
トのファクターVIII:Cを精製することを追求してい
る。次いで、彼らはファクターVIII:Cを精製ヒトα−
トロンビンと共にインキュベートし、トロンビンは、少
量ではファクターVIII:Cを活性化するが、大量の場合
には該ファクターを殆んど、または全く活性化しないと
結論している。彼らはまた、トロンビンの活性化作用は
タンパクサイズの減少による、と結論づけると共に、活
性化されたファクターVIII:Cの分子量は約116,0
00であると提示した。しかし重要なことは、彼らはフ
ァクターVIII:C活性を保持している特定のポリペプチ
ド類、およびVIII:C抗原決定基を同定することができ
なかった、という点である。
【0004】Fulcher,C.A.およびZimmerman,T.S.
は、「ヘテロローガスな沈降抗体によるヒトのファクタ
ーVIII凝固促進性タンパクの確認」Prpc.Natl.Acad.
ofSci.USA,79:1648−1652(1982)に
おいて、血漿濃縮物をファクターVIII:Rに対するモノ
クローナル抗体を含有するカラムに通し、吸着されたV
III:C/VIII:R複合体からVIII:Cを溶離し、次いで
ファクターVIII:Cを第2のカラムで濃縮することによ
り、ヒト血漿濃縮物から精製度の高いヒト、ファクター
VIII:Cを得た、と述べている。次いで、この純化ファ
クターVIII:Cを、これにトロンビンを加える前、およ
び後に、ドデシル硫酸ナトリウム/ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動(以下「SDS−PAGE」と呼称)により分
析した。純化ファクターVIII:Cは、トロンビン添加前
には、分子量(M)80,000および79,000の位
置に比較的強い二重線(ダブレット)で示されるもの、並
びにこれに加えてM約92,000の1個をはじめ、
少なくとも6個のより大きいMを有し僅かに染色され
るポリペプチドなどを含めて、様々な分子量のポリペプ
チドに対応する。広範なバンド配列をSDS−PAGE
上に示した。純化ファクターVIII:Cにトロンビンを加
えると、トロンビン添加前に認められたポリペプチド全
てに、その減少または消失が起きた。
【0005】血漿濃縮物の凝固活性はトロンビン添加に
伴って上昇し、トロンビン添加前の該物質に対し最高3
倍に達した後、減少した。純化ファクターVIII:Cの凝
固活性もまた、活性化前の物質の最高3倍に上昇した。
このことは、トロンビンがこれらの各場合において、本
質的に同じファクターVIII:C活性化作用を有すること
を意味する。この様に、純化ファクターVIII:Cは出発
物質の約3280倍の比活性を持っていたと報告されて
いるので、当該技術分野の人ならば、比活性のこの様な
増加は高度に達成された精製度に起因するものと断定す
るであろう。この論文には、賦活化された凝固活性をト
ロンビンによる活性化前の純化ファクターVIIIについ
て観察されたバンド中の特定の1、または1以上の数の
ポリペプチドに帰属する根拠となるものは一切含まれて
いない。
【0006】本発明は、以下の特徴を有する。1または
1以上のポリペプチドを含有するファクターVIII:C凝
固因子に関するものである:
【0007】(i)1または1以上のポリペプチドは、M
約92,000に相当する位置にバンドを示す;あるい
はM値約92,000、約80,000、および約7
9,000に相当する位置;あるいは約92,000、約
72,000、および約71,000に相当する位置;あ
るいは約92,000、約80,000、約79,00
0、約72,000および約71,000に相当する位置
にバンドを示す(但し、Mはドデシル硫酸ナトリウム
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法で測定したもので
ある); (ii)該凝固因子は1800単位/mg以上の凝固比活性を
示す; (iii)該凝固因子は少なくとも10分間以上、持続した
期間中、第(ii)ステップの活性を示す;そして (iv)該凝固因子はヒト、ファクターVIII:C抗体結合能
力を示す。
【0008】本発明はまた、該凝固因子を含有する生物
学的製剤、並びに該凝固因子またはその製剤を投与する
ことにより、血友病における凝血異常を治療する方法に
関するものである。さらにまた本発明は、ヒトのファク
ターVIII:Cをα−トロンビンで消化し、該消化作用を
前述の凝固因子の存在下に中断し、この凝固因子を回収
することにより凝固因子を調製する、あるいはその凝縮
製剤を製造することに関する。さらに進んで、本発明
は、ファクターVIII:Cに対するモノクローナル抗体を
含有している免疫吸着剤から、凝固活性を喪失すること
なくVIII:Cポリペプチド類を回収する方法に関するも
のである。
【0009】加うるに、本発明はヒトのファクターVII
I:Cで予め免疫化したマウスの脾臓細胞とマウスの骨髄
腫からの細胞を融合させることにより得られるハイブリ
ドーマによって調製されたIgGクラスのモノクローナ
ル抗体であって、ヒトのファクターVIII:Cと反応し、
該ヒトのファクターVIII:Cから導かれるポリペプチド
類との間で下記の反応挙動のうちのいずれか1つを示す
抗体を提供するものである:
【0010】(A)M=92,000;M=180,0
00およびそれ以上;並びに54,000の、その様に導
かれたポリペプチドとは反応し、他方M=44,00
0;71,000;72,000;79,000;並びに80,
000の、その様に導かれたポリペプチドとは反応しな
い。
【0011】(B)M=92,000;M=108,0
00およびそれ以上;並びに44,000の、その様に導
かれたポリペプチドとは反応し、他方M=54,00
0;71,000;72,000;79,000;並びに80,
000の、その様に導かれたポリペプチドとは反応しな
い;
【0012】(C)M=79,000および80,00
0;並びにM=108,000およびそれ以上の、その
様に導かれたポリペプチドとは反応し、他方M=4
4,000;54,000;71,000;72,000;並び
に92,000の、その様に導かれたポリペプチドとは
反応しない。
【0013】(D)M=108,000およびそれ以上
の、その様に導かれたポリペプチドとは反応し、他方、
=108,000以下の、その様に導かれたポリペ
プチドとは反応しない(但し、ここで示したM値はポ
リペプチド類をドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動にかけることにより得られた値であ
る)。
【0014】既述した如く、本発明はファクターVIII:
C凝固活性およびファクターVIII:C免疫学的挙動、を
示すと共に、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動(以下「SDS−PAGE」と呼称)法で
分析した際に特徴的なM値を示すポリペプチド凝血因
子群を包含するものである。本明細書において、以後
「ポリペプチド複合物」という語句は、物理的にはっきり
と区別できるポリペプチド類の2またはそれ以上の組合
わせからなる凝固因子を意味するものとする、が、唯一
個の識別可能なポリペプチド、即ち、M=92,00
0にバンドを示すポリペプチドだけを含有する製剤をも
意味するものとする。また、本明細書において使用して
いる「ファクターVIII」なる用語は、天然に存在する
いわゆる第VIII因子を意味し、「ファクターVIII:
C」および「ファクターVIII:R」と称するものはこ
の第VIII因子の構成因子を意味する。他方、本発明の
目的とするポリペプチド類を表すためには、「ファクタ
ーVIII:C凝固因子」または単に「凝固因子」なる用
語を使用しており、上記天然のファクターVIII:Cと
は明確に区別している。
【0015】以下の記述は、ヒト、ファクターVIII:C
を用いた本発明の特許請求に係る凝固因子の製造方法を
示すものであって、該ファクターVIII:Cは新規な生成
物の同定並びに確認を、余分なポリペプチドの影響を受
けることなく、行なうために高度に精製されている。し
かしながら、特に指示しない限り、本発明そのものは、
それ以前に出発物質がどの様に処理されたか、を問題に
しないということを強調しておく必要がある。本発明に
係る活性なファクターVIII:Cポリペプチド群は、後に
非常に詳しく述べる如く、トロンビンによる消化、ある
いは、同様の作用を有するプロテアーゼ類、例えばファ
クターXa、ファクターIXa、またはラッセルのマムシ
毒−Vなどによる消化によって製造される、のみなら
ず、DNA組換え技術、即ち、当該技術分野で通常の知
識を有する人々にとっては自明の方法により、所望のポ
リペプチドを製造するための1または1以上の遺伝子を
導入された細菌、酵母またはその他の細胞によって所望
のポリペプチドを製造することによっても調製すること
ができる。所望の複合物を得るためのいずれの工程にお
いても、1または1以上の他のポリペプチド類を含んだ
複合物が生成されることが予測される。
【0016】ヒトのファクターVIII:Cを含有するあら
ゆる血漿または血漿濃縮物を利用することができる。新
規な凝固因子は、本明細書中に参考として引用したアメ
リカ特許第4,361,509号、1982年11月30
日発行、に記載されている方法に従って極めて高度に精
製されたヒトのファクターVIII:Cから調製することが
できる。この方法においては、血漿または血漿濃縮物の
如きファクターVIII:C源を、ファクターVIII:Rに対
するモノクローナル抗体類の結合した免疫吸着剤カラム
に通している。ファクターVIII:R/VIII:C複合体が
カラムに吸着され、次いでファクターVIII:Cを溶離
し、これをアミノヘキシルアガロースの如き第2のカラ
ムに通す。第2のカラムもまた、ファクターVIII:Cに
対する抗体を含有する免疫吸着剤であってもよい、とい
うことは注目すべきである。ファクターVIII:Cは、α
−トロンビンおよび他のプロテアーゼ類を伴なうもので
あってはならない。このファクターVIII:Cは、例えば
0.3M塩化カルシウムを含有するpH6.8〜約7.4の
緩衝化された食塩中で都合良く保存することができる。
【0017】次いで、ヒトのファクターVIII:Cを、後
述するようなポリペプチド複合体の生成に有効な条件下
でα−トロンビンにより消化する。純化α−トロンビン
は、Fenton,J.W.II;Fasco,M.J.;Stackrow,A.
B.;Aronson,D.L.;Young,A.M.;およびFinlayso
n,J.S.著、「ヒトトロンビン。α−トロンビンの製
造、評価、並びに性質。」J.Biol.Chem.252:35
87−3598(1977)、に記載されている方法によ
って得ることができる。
【0018】α−トロンビンおよびファクターVIII:C
を水性の系、好ましくはpH約6.8〜約7.4に緩衝化
された系において一緒にする。トロンビンは、ファクタ
ーVIII:Cと反応させるに充分な様、ファクターVIII:
Cに相当するだけの量であって、しかも所望の活性なポ
リペプチド複合物を回収し得るよりも以前に、該ファク
ターVIII:Cが不活性なポリペプチドに分解されてしま
う程には多くない量、存在させる必要がある。例示の如
く、1ml中にファクターVIII:C200−400単位を
含む製剤(0.2mg/ml)は、α−トロンビン約0.1〜約
0.5単位/mlにより消化させる必要がある。消化は室
温で行うことができる;温度が高すぎるとタンパクが変
性し、低すぎると消化の進行が抑制される。
【0019】所望のポリペプチド複合体の生成に充分な
長さの時間、消化させておく。適当な時間は、0.1〜
約60分、好ましくは0.1〜30分である。1〜10
分の間の時間が特に適当であることが見出された。しか
しながら、至適時間は、処理されているファクターVII
I:C出発物質の一部を用いて行う最小の実験により確認
することができる、ということは理解されるであろう。
至適時間は、M約92,000を示すポリペプチドの
最大量、およびこれに付随して、該M92,000ポ
リペプチドを著しく分解することなく、約79,000
および約80,000のMダブレットを示すタンパク
複合物、の各々を生成する時間である。このM79,
000−80,000ダブレット複合物は、M値71,
000−72,000にダブレットを示す複合物に分解
された後、作用を現わすのかもしれない。しかし71,
000−72,000ダブレットは、単独ではファクタ
ーVIII:C活性を示さない。
【0020】次いで、反応混合物に有効量の(p−アミノ
フェニル)メタンスルホニルフルオライド(以下「p−AP
MSF」と略す)または他のトロンビン阻害剤を加えるこ
とにより消化を中断する。p−APMSFはα−トロン
ビンがさらにファクターVIII:Cタンパク類と反応する
ことを阻止するが、これらのタンパク類を分解するもの
ではない。p−APMSF添加量は、反応混合中に当初
存在していたα−トロンビン活性1単位につき、約1.
5〜約2.5ミリモルであることが必要である。
【0021】p−APMSFはCalifornia Medicinal
Chemistry Company,San Francisco,California を
通じて入手し得るがその製造方法は、Laura,R.;Robi
nson,D.J.;およびBing,D.H.著「(p−アミノフェニ
ル)メタンスルホニルフルオライド、セリンプロテアー
ゼの不可逆性阻害剤」Biochemistry(1980)19,4
859−4864,4861頁に記載されている。
【0022】次にこの反応混合物を、本発明に係るポリ
ペプチド複合物を濃縮するための処理に付すことができ
る。ポリペプチド複合物は、純化型複合体の有する非常
に高い活性を与える形で複合体を得るために、他のファ
クターVIIIおよびファクターVIII以外のタンパク様物
質に関して濃縮することが好ましい。精製法としては、
例えば限界濾過法、超遠心分離法、イオン交換法、ゲル
透過クロマトグラフィー法、プレパラティブ電気泳動
法、等電点分画電気泳動法、並びにゲルおよびアフィニ
ティクロマトグラフィー法などを挙げることができる。
【0023】所望の複合物はまた、反応混合物(これは
他の方法で予め濃縮されていてもよい)を複合物のポリ
ペプチド(類)と反応しうる抗−ヒトVIII:C抗体あるい
はヒト以外のVIII:Cに対する同等の抗体を含有する免
疫吸着剤カラムに通すことにより濃縮および/または回
収することができる。抗体類はアガロースに結合してい
る(実施例1の下欄参照)。複合物の濃縮および/または
その中のあるポリペプチドの分離に用いることのできる
抗体類について後述する。活性VIII:C複合物は優先的
にカラムに吸着し、次にカルシウムイオンを含む溶液
(例、CaCl2)(所望により非イオン性界面活性剤をも含
有してよい)によって溶離される。適当な界面活性剤に
は、アルキルフェニルポリオキシエチレン類、例えばT
riton−X−100、−N−101、または−X−40
5(Eastman Chemical Co.);Tween−20、−60ま
たは−80(Sigma Chemical Co.);およびNonidet
P−40(Sigma Chemical Co.)などが含まれるが、
これらは全て化学式のわかった周知の商品である。
【0024】用いられるカルシウムイオンおよび界面活
性剤の濃度はポリペプチド複合物を脱着するに充分な濃
度であるべきだが、溶離剤がポリペプチドを不活性化し
てしまう程、高くないことを要する。カルシウムイオン
の濃度は約0.5Mまたは約1.0Mまで高めることがで
きるが、0.25Mが好ましい。界面活性剤濃度は、約
1重量%まで高めることができるが0.1重量%が好ま
しい。溶離剤を免疫吸着剤カラムに約1〜8床容量/
時、好ましくは約3〜約4床容量/時の速度で適用す
る。流速が高すぎるとカラムが破壊され、ポリペプチド
複合物の吸着が起こらない危険性がある。熟練した実施
者ならば、これらの指示を固定床カラム以外の免疫吸着
工程に容易に適応させることができるであろう。
【0025】VIII:Cポリペプチド複合物は、pH約6.
8〜7.4において適当な緩衝液中に回収され、この中
には溶離溶液からのカルシウムイオン並びに界面活性剤
も含まれている。実施例1において用いる様に、より低
濃度のカルシウムイオンを含有するVIII:C緩衝液、等
の緩衝液に対して上記の溶液を透析することにより、カ
ルシウム並びに界面活性剤の濃度を下げ、好ましくは界
面活性剤を除去することができる。本発明の複合物はこ
の溶液中に、あるいは凍結乾燥して保存することができ
る。この複合物は血友病性凝血異常の患者に対し、カル
シウム濃度を生理学的に許容し得る様に調節して投与す
ることができ、その滅菌食塩水溶液を注射投与すること
ができる。
【0026】次に示す如くSDS−PAGEで分析する
と、本発明の凝固因子は、M約92,000を示し、
正常な状態で約79,000および約80,000のM
ダブレットを示す物質(その内の幾分かは分解して約7
1,000および約72,000のMダブレットを示
す)を含むこともある。その純化型においては、このバ
ンドあるいはこれら一群のバンドが、本来、現われる唯
一のバンドである。しかしながら、本発明はまた、本発
明に係る凝固因子を含有することを示すタンパク性物質
を100%以下、即ち、95%、90%、または80
%、70%、60%、さらに少量の30%、20%、1
0%、あるいは1%、含有する生物学的製剤をも包含す
るものであることを認識しておくことが必要である。本
発明は従って、そのファクターVIII:C活性が本発明の
凝固因子の存在に起因している様な製剤をも包含するも
のである。
【0027】本発明に係るタンパク複合物は、精製した
ヒトのファクターVIII:C、前述のアメリカ特許第4,
361,509号で開示され請求されている方法で精製
されたヒトのファクターVIII:Cなど、よりも高いVII
I:C凝固比活性(活性/総タンパク量、mg)を有する。実
際、純化複合物の活性は数倍であり、例えば、精製した
ヒトのファクターVIII:Cの3〜5倍、さらに好都合に
は少なくとも10倍、あるいは50倍もの活性を示す。
同様に、本発明の複合物を、1または1以上の他のタン
パク類と一緒に含有した、従来知られている凝血剤製剤
が与えるより高い比活性を有する生物学的製剤を得るこ
とができる。複合物、並びにそれを含有する生物学的製
剤の比活性は、1800単位/mg以上、好都合には5,
400単位/mg、より好都合な態様では7,500、さ
らには10,000単位/mg以上にも達する。好ましい
のは、本発明製剤の比活性が本発明で用いた精製したヒ
トのファクターVIII:Cの3〜5倍、好都合には少なく
とも10倍、50倍、あるいは100倍にも達すること
である。
【0028】本発明に係るタンパク複合物、およびその
生物学的製剤は、上記の優れた活性が少なくとも約10
分間、好ましくは少なくとも約30分間、持続的に存在
することを特徴とする。勿論、活性は一般にもっと長期
間安定である。複合物はまた、ファクターVIII:Cタン
パクの免疫学的特性、即ち、ヒトのファクターVIII:C
に対する抗体と結合する性質、を有している。このこと
は、例えば、以下に述べる様にファクターVIII:Cに対
するモノクローナル抗体を増大させ、この抗体をアガロ
ースカラムに結合させ、このカラムに複合物の水溶液を
通し、得られた溶液のファクターVIII:C活性を分析す
ることにより確認することができる。
【0029】本発明は、M=92,000およびM
=79,000−80,000のポリペプチドは、タンパ
ク分解および破壊され易く、結果的に凝血剤活性を喪失
し易いことで有名な、天然のヒトのファクターVIII:C
に比べて安定である、という点においても望ましい寄与
を果すものである。この安定性はこの明細書で述べる処
理段階を経てもポリペプチドの活性が残存している、と
いうことで証明される。
【実施例】
【0030】実施例1 この実施例は、ファクターVIII:Cの市販濃縮物からの
精製並びに精製α−トロンビンによる消化の方法に関す
るものである。ファクターVIII:Cに対するモノクロー
ナル抗体を製造し、VIII:Cポリペプチドの同定に用い
た。消化過程において数回、消化混合物の一部分に関し
てVIII:C(凝血)活性、並びにSDS−PAGEに基く
タンパクのバンドを分析した。
【0031】VIII:Cの精製 全工程は室温で行なった。化学薬品は全て試薬用であっ
た。市販のファクターVIII濃縮物(Armour Pharmaceu
tical提供)をVIII:C緩衝液(0.02Mイミダゾール/
0.15M塩化ナトリウム/0.1ML−リジンHCl/
0.02%ナトリウムアジド、pH6.8)中に入れて復元
した。合計17,000単位のVIII:C活性を有するこ
の試料を床容量2.5−3.0 l の免疫吸着剤カラムに
入れた。カラムは臭化シアン−活性化アガロース(セフ
ァロース4B、Pharmacia、Piscataway、New Jerse
y)であり、これにVIII:Rに対するモノクローナル抗体
が共有結合で結合している。前述のアメリカ特許第4,
361,509号に記載されている方法に従って抗体を
調製し、カラムに吸着させた。抗体は、50%硫酸アン
モニウムで腹水から沈澱させ、さらに2回再沈澱させた
後、セファロースに対して密度2〜4mg/mlでカラムに
吸着させた。免疫吸着剤を、3Mチオシアン酸ナトリウ
ムによって予め溶離処理し、VIII:C緩衝液(0.02M
イミダゾールHCl pH7.0、0.15M NaCl、0.
1ML−リジン−HCl、0.02%ナトリウムアジド)
で洗浄し、2mMジ−イソプロピルフルオロホスフェー
トで2回処理した後、濃縮物を加えた。
【0032】カラムを0.15M塩化ナトリウム含有VI
II:C緩衝液20 lで洗浄し、0.35M塩化カルシウム
を含有するVIII:C緩衝液でVIII:RからVIII:Cを溶
離した。活性な画分を集め、YM−10膜を備えたAmi
con攪拌室内で、窒素圧下100倍に濃縮した。次い
で、この濃縮物をVIII:C緩衝液で1:10に希釈し、
0.025M塩化カルシウム含有VIII:C緩衝液で平衡
させたアミノヘキシル−セファロースの4mlカラムに適
用し、0.3M塩化カルシウム含有VIII:C緩衝液で流
速10ml/時で溶離すると、VIII:Cが高濃度で得られ
る。濃縮された免疫吸着剤プールを0.25M塩化カル
シウムに調節し、モノクローナル抗−フィブリノーゲ
ン、抗−フィブロネクチンおよび抗−VWF抗体(これ
らは臭化シアン活性化セファロースに結合されている)
の混合物に対し1/10(V/V)の割合で、1時間づ
つ、2回吸着させた。
【0033】VIII:Cに対するモノクローナル抗体の製
モノクローナル抗体類は、アメリカ特許第4,361,5
09号に記載されている如くにして、精製VIII:Cを抗
原として製造した。抗体類をLinbro−Titertek(Flow
Laboratories、Inglewood、CA)プレート類、およ
び、Engvall,E.およびPerlmann,P.著「酵素結合免疫
吸着剤分析(ELISA)、免疫グロブリンGの定量分
析」Immunochemistry8:871−874(1971)、に
記載の検出系内において、共役ペルオキシダーゼ抗体
(Zymed Laboratories Burlingme、CA)を使用し、
固相分析法によって選別した。プレート類を、くぼみご
とに精製VIII:C100ngで被覆した。この研究に用い
るために選別したクローンのELISA−陽性培養上澄
み液もまた血漿VIII:C活性を阻害した。
【0034】精製VIII:Cのトロンビン活性化経時分析 精製ヒトα−トロンビン(比活性2534U/mg、最終
濃度0.5U/ml)を、0.04MC2CL2含有イミダゾ
ール生理食塩水緩衝液中に入れた精製VIII:C(最終濃
度167μg/ml)に加えた。対照部分には緩衝液のみを
加えた。溶液を室温でインキュベートし、種々の時間間
隔をあけて、VIII:C−トロンビン混合物試料を、トロ
ンビンを迅速かつ非可逆的に不活性化するためにp−A
PMSF(California Medical Chemistry Co.)の入
った試験官に採取した。p−APMSFの加水分解を最
少限度に止めるため、ストック溶液(100mM/メタノ
ール溶液)を、イミダゾール生理食塩水緩衝液によりVI
II:C−トロンビン試料との反応の60秒前に、1/1
0の比率で希釈した。最終的なp−APMSF濃度は1m
Mであった。対照部分も、実験の初めにp−APMSF
で同様に処理した。60分間の時間的経過を終えた時点
で全てのVIII:C試料を文献記載の如く、活性化部分的
トロンボプラスチン時間分析法でVIII:C活性に関して
分析し、その後SDS−PAGEの調製に備えた。
【0035】SDS−PAGE「方法A」 不連続なSDSポリアクリルアミドスラブゲル電気泳動
法は、Laemmli,U.K.Nature227,680−685,
1970の方法に基いて行なった。「方法A」を次に示
す:
【0036】I.試料の調製 (1)タンパク試料(理想的にはタンパク5−60μgを含
有するもの50−100μl)を試料緩衝液に対して一
夜、室温で透析する。試料がカルシウムイオンを含有す
る場合には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)10m
Mを試料緩衝液中に含有させる。 (2)透析した試料を試験管に入れ、1/10容量の10
%SDSを加える。試験管をアルミニウム箔で被う。試
料を沸騰中の水浴中で10分間加熱する。 (3)試料を水浴から出し、500mMジチオトレイット
を1/10容量、加える。これを56℃で4時間、イン
キュベートする。 (4)試料を室温まで放冷し、グリセリンストック溶液お
よびブロムフェノールブルーストック染料溶液を最終濃
度がそれぞれ10%および0.05%になる様に加え、
ゲル上に重層するため調製する。
【0037】II.ゲル溶液の調製(脱イオン化した蒸
留水使用) (1)グリセリンストック溶液:50%グリセリン (2)ブロムフェノールブルーストック染料溶液:0.5%
ブロムフェノールブルー (3)下層ゲルストック溶液:トリス塩基18.2g、10
%SDS4ml、最終容量を100mlにする。濃塩酸でp
H8.8に調節し、濾過する。 (4)上層ゲルストック溶液:トリス塩基6.1g、10%
SDS4ml、最終容量を100mlにする。濃塩酸でpH
を6.8に調節し、濾過する。 (5)試料緩衝液:0.01Mりん酸ナトリウム、1.0%
SDS、10mM二ナトリウムEDTA、最終容量を1
lにする。水酸化ナトリウムまたはりん酸を加えてpHを
7.0に調節する。
【0038】(6)アクリルアミドストック溶液:アクリ
ルアミド30gを水50mlに溶かし、ビスアクリルアミ
ド0.8mgを加えて溶解させる。最終容量を100mlに
調製する。この溶液を濾過し、4℃で暗所に貯蔵する。 (7)ストック用電極緩衝液:トリス塩基30.3g、グリ
シン144.1g、最終容量を1 lにする。 (8)電極緩衝液:ストック用電極緩衝液100ml、水8
90ml、10%SDS10ml。 (9)ストック用クマシーブルー染料溶液:1%クマシー
ブルーR250を水中に入れたものを少なくとも約30
分間室温で攪拌して溶解させ、濾過する。 (10)アンモニウムパーサルフェート溶液:10%アン
モニウムパーサルフェート、暗所に保管する。毎週新ら
たに調製する。
【0039】III.ゲルの調製並びに操作:アクリル
アミドの最縮濃度=7.5% (1)下層ゲル溶液 下層ゲル、20ml 下層ゲルストック溶液 5.0ml アクリルアミドストック溶液 5.0ml 水 10.0ml N,N,N',N'−テトラメチレンジアミン(TEMED) 0.005ml 10%アンモニウムパーサルフェート 0.1ml 上層ゲル溶液 上層ゲル10ml 上層ゲルストック溶液 2.5ml アクリルアミドストック溶液 1.0ml 水 6.5ml N,N,N',N'−テトラメチレンジアミン(TEMED) 0.01ml 10%アンモニウムパーサルフェート 0.03ml
【0040】(2)方 法: a)14.5cm×9.0cm×0.8mmスラブゲルのためのス
ラブゲル装置を調製する。この装置は標準的な電気泳動
装置であって、例えば、Hoeffer ScientificInstrum
ents,San Francisco,Californiaから入手可能であ
る。 b)TEMEDおよびアンモニウムパーサルフェート以外
の下層ゲル成分を50mlの耐圧フラスコに入れ、脱気す
る。次いでTEMEDおよびアンモニウムパーサルフェ
ートを加えて静かに混合し、即座に下層ゲルを加える。
下層ゲルに水−飽和ブタノールを重層し少なくとも1時
間、好ましくは2〜6時間、そのままにして重合させ
る。 c)ブタノール層を流し去り、下層ゲルの上面を完全な上
層ゲル混合物で洗浄する。(上層ゲル混合物は、上記の
下層ゲルと同様に、脱気し、TEMEDおよびアンモニ
ウムパーサルフェートを加えて調製する。)
【0041】d)上層ゲルを注ぎ入れ、くしを上層ゲル内
に、そのくしの歯の底部と上層ゲル−下層ゲル界面との
間隔が少くとも1.0cmとなる深さまで入れる。上層ゲ
ル溶液で可能な限り一杯に満す。このゲルに通す前、少
なくとも1時間上層ゲルを重合させる。 e)くしを取除くには、電極緩衝液を上層ゲルの上面にピ
ペット注入した後、くしを静かに取去る。上層ゲル上面
のくぼみを電極緩衝液を用いて数回洗浄する。 f)作業のために装置を組立て、電極緩衝液を加える。試
料(類)を緩衝液層の下方の上層ゲルのくぼみに重層して
適用する。 g)このゲルを定電流で作動させる:試料が上層ゲルにあ
る間は8ミリアンペア、試料が下層ゲルにある間は15
ミリアンペアである。ブロムフェノールブルー染料の先
端が下層ゲルの底面から1.0cmになった時点で電気泳
動を止める。
【0042】IV.ゲルの固定および染色 参考文献:Fairbanks,G.,Steck,T.L.,およびWalla
ch,D.F.N.Biochemistry10,2606〜2617,
1971。 (1)ゲルを少なくとも1夜、密閉容器内で、25%イソ
プロパノール、10%酢酸、1%クームシーブルースト
ック溶液10mlを含有する最終容量を400mlに調節し
た溶液中で固定化する。 (2)次いで、ゲルを少なくとも1時間、10%イソプロ
パノール、10%酢酸および1%クームシーブルースト
ック溶液1.0mlを含有する最終容量を400mlに調節
した液中に浸す。 (3)このゲルを変化が現われるか、あるいは完全に脱染
色されるまで約4時間、10%酢酸中に浸漬する。
【0043】(4)この脱染色ゲルを、対照を明確にする
ためにゲル乾燥機を用いて濾紙上で乾燥させることがで
きる。このゲルに5−20gのタンパクを適用した。V
III:CのM値は還元フィブリノーゲン(M20
0,000)、ホスホリラーゼb(M95,000)、ウシ
血清アルブミン(M68,000)、IgGのH鎖(M
50,000)およびオバルミン(M43,000)を標
準とし、移動距離に対してM値を片対数表にプロット
することにより、還元試料に関して算出した。
【0044】最終的なゲルの写真プリントによる走査並
びに積分は、Zeineh軟レーザースキャニング濃度計を
用いて行なった。
【0045】結果 純化ファクターVIII:Cの比活
性は2000単位/mgであった。トロンビンによる純化
VIII:C活性に対する賦活作用を60分間のタイム
・コースで分析した。トロンビンを作用させる前の非処
理VIII:C試料は、M=79,000−80,00
0におけるダブレット、ないしM=188,000に
おけるバンドに至る特徴的なVIII:C型配列を示し
ていた。M=188,000以上の1個のバンド、並
びにM=79,000以下の2個のバンドはモノクロ
ーナル抗−VIII:C抗体免疫吸着剤と結合しなかっ
た。また、M=79,000およびM=188,00
0の間のバンドは抗−VIII:C抗体と結合しなかっ
た。
【0046】トロンビンによる賦活化タイム・コースの
最初の5分間で、Mが92,000以上であるモノク
ローナル抗−VIII:C抗体反応性バンドは、1個を
除き全てが徐々に消失し、5分後にVIII:C活性が
最高に達した時点で検出されなくなった。
【0047】M=122,000におけるバンドはい
くつかの実験においてのみトロンビン抵抗性を示した
が、過剰なトロンビン処理の後には、このバンドも、他
のいかなるバンドも固定化モノクローナル抗−VII
I:C抗体とは反応しなかった。
【0048】M=92,000におけるバンドは、V
III:C活性が増すにつれて強くなった。M=79,
000および80,000におけるダブレットは、M
=71,000−72,000ダブレットに変換されると
思われ、VIII:C活性の減少する5〜60分の間で
は、後者の形態が優勢であった。M=54,000お
よびM=44,000の2個のバンドは5〜60分の
間に明確に認め得る様になった。いくつかの実験では、
=44,000バンドもまたダブレットのように見
えた。M=71,000−72,000ダブレット、M
=54,000バンド並びにM=44,000バンド
は固定化モノクローナル抗−VIII:C抗体によって
は、有意な程度に除去されなかった。
【0049】上で議論したゲルの走査および積分の結果
から、ポリペプチド濃度とVIII:C活性における変
化との関連性が考慮される。結果は表に示されている。
表からわかる様に、M=92,000バンドはその濃
度が増加した後、VIII:C活性と並行して減少し
た。このことは、M=92,000バンドがトロンビ
ンの賦活化作用でその濃度が増大された活性型VII
I:Cに相当することを示唆している。M=54,00
0およびM=44,000バンドの濃度は、いずれ
も、1〜40分の間、混合物の活性が減少した後でさえ
も定常的に増加した。
【0050】M=79,000−80,000ダブレッ
トの大部分は、VIII:C活性がピークに達する最初
の0.1〜10分間の間に失なわれ、他方、M=71,
000−72,000ダブレットの大部分はこの期間に
現われ、VIII:C活性が減少した際にも優勢であっ
た。これらのデーターは、M=71,000−72,0
00ダブレットがM=79,000−80,000ダブ
レットから導かれものであること、並びにM=71,
000−72,000ダブレット自身は不活性であるこ
とを示唆するものである。また、この様なデーターは、
=71,000−72,000ダブレットのM=9
2,000ポリペプチドと複合体を形成する能力が保持
されている、ということと矛盾しないものである:この
複合体もまた活性を有するであろう。
【0051】M=92,000ポリペプチドがM
79,000−80,000ダブレットと複合体を形成し
ていることの直接的な証拠は、抗−VIII:Cモノク
ローナル免疫吸着剤を用いた実験から導かれる。モノク
ローナル抗体はM=92,000ポリペプチドでな
く、M=79,000−80,000ダブレットと優先
的に反応するということが初めて示された。即ち、この
ことは電気泳動転移実験において明らかにされた。次い
で、モノクローナル抗−免疫吸着剤は、M=79,0
00−80,000ダブレットおよびM=92,000
ポリペプチドを共に溶液中から除去することが示され
た。M=92,000ポリペプチドは、M=79,0
00−80,000ダブレットを結合させたままで、1
0mM EDTAにより抗−VIII:C免疫吸着剤カラ
ムから溶離することができた。このダブレットは、続い
て3Mチオシアン酸ナトリウムにより溶離された。以上
の実験の結果は、M=92,000ポリペプチドはM
=79,000−80,000ダブレットと複合体を形
成していたために免疫吸着剤と結合したのであり、免疫
吸着剤と直接に結合していたのは、該ダブレットであっ
た、ということを証明している。
【表1】
【0052】実施例II この実施例では、純化したヒトのファクターVIII:
Cを、既知の抗凝固酵素である純化したヒトの活性化蛋
白質C(以下、「APC」という)で処理した結果について
記述する。ヒトのファクターVIII:Cを既述した様
にして純化した。APCは、トロンビンからAPCを分
離するのにファルマシア(Pharmacia)のFPLC系のモ
ノSカラムを使用した以外はMarlar,R.A.らの方法
(Blood、59巻、1067(1982)、「トロンビン依
存性抗凝固酵素、ヒトの活性化蛋白質Cの作用機構」)に
従って純化した。
【0053】アッセイ 血友病A血漿基質を用いた活性化部分的トロンボプラス
チン・タイムアッセイを使用して、前記の方法で試料の
VIII:C活性を分析した。
【0054】電気泳動のための試料の調製 APC活性にはカルシウムイオンが必要であるので、1
0μMのDAPAを含有している100mM EDTA
の1/10容量を、VIII:C+APC部分、対照V
III:CおよびAPC部分に加えることにより、種々
の時間にAPCを停止させた。これらの部分標本に1/
10容量の10%ドデシル硫酸ナトリウムを添加した。
次いで沸騰水浴中でそれらを5分間加熱し、次いで前記
した様にSDS−PAGEで透析した。
【0055】還元したVIII:Cの非連続ドデシル硫
酸ナトリウム7.5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動
(PAGE)、CoomassieブルーR250による染色、ゲ
ルの走査および積分は既述した様に行なった。
【0056】試料調製 0.3M塩化カルシウムを含有しているVIII:C緩衝
液0.3ml中のVIII:Cの試料339μgを緩衝液(5
0mMトリス−クロリド、0.15M塩化ナトリウム、5
mM塩化カルシウム、0.02%ナトリウムアジド、pH
7.4)に対して一夜透析した。この透析したVIII:
C試料に、緩衝液1.095ml、ウサギ脳ケファリン9
0μl(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MD,製造業
者の指示通り復元し、貯蔵し、融解した)、および1mM
ダンシルアルギニンN−(3−エチル−1,5−ペンタン
ジイル)アミド(DAPA)15μlを加え、最終DAPA
濃度を10μMとした。10μMのDAPAはAPCを
有意に阻害しないので、このDAPAはAPCに存在す
る痕跡量のトロンビンを阻害するために含ませた。試料
の最終容量は1.5ml、最終VIII:C濃度は226μ
g/mlであった。この1.5mlのVIII:C試料から4
00μlを取り、対照とした(VIII:Cと呼ぶ)。残り
の1.1mlにAPC20μl(10μg)を加え、最終AP
C濃度を9μg/mlとした(VIII:C+APCと呼
ぶ)。VIII:Cを除いて全ての成分を同じ濃度で含有
している第2の対照試料を調製した(APCと呼ぶ)。
【0057】タイム・ポイント VIII:C単独、VIII:CおよびAPCの混合物、
APC単独を37℃の水浴に入れ、一定のタイム・ポイ
ントで試料の一部を取り、SDS−PAGEおよび/ま
たはVIII:C活性を分析した。また、長時間37℃
でインキュベートした後、合成基質S−2238の加水
分解で活性を保持したAPCを、対照において測定し
た。
【0058】結果 純化VIII:CをAPCを消化すると、対照のVII
I:C活性のほぼ85%が失なわれた。VIII:C活性
のAPC非活性化により、Mが92,000〜188,
000の全てのVIII:Cポリペプチドが減退し、M
=45,000のポリペプチドが生成し、一方M
79−80,000のダブレットはそのまま残った。
【0059】APCによる、純化VIII:Cの一定時
間経過の非活性化により、360分間に渡ってVII
I:C活性が減少するに従って、特異なVIII:Cポリ
ペプチドが次第に減少することがわかった。ゲルを走査
および積分することにより、M=188,000のポ
リペプチドおよびM=92,000のポリペプチドが
VIII:C活性と平行して減少していくことがわかっ
た。
【0060】中間的なMのもう1つのポリペプチドは
APCにより開裂されたが、ゲル走査により容易に定量
されなかった。この実験では、APCによる消化らしく
なく、M=92,000〜188,000のある種のV
III:CポリペプチドはAPC消化に抵抗した。しか
し、M=79−80,000のダブレットポリペプチ
ドは、APCによる消化の場合の様に、APCにより蛋
白質分解を受けなかった。
【0061】M=45,000ポリペプチドは、M
=188,000および92,000のポリペプチドの減
少につれてその濃度が増加する様であり、これは前者の
ポリペプチドが後者のポリペプチドの分解フラグメント
であることを暗示している。Coomassieブルーの染色で
は、その他の消化生成物は観察されなかった。
【0062】実施例Iに示した様に、VIII:Cのト
ロンビン活性化の間、M=92,000ポリペプチド
は、VIII:C活性と平行して増減した。M=92,
000のポリペプチドの蛋白分解とVIII:Cの消失
との間に直線関係が存在するかどうかを調べるために、
この時間経過による非活性化実験のデータを再プロット
し、VIII:C活性%対M=92,000のポリペプ
チド%を調べた。VIII:C活性の量は、M=92,
000のポリペプチドの量に比例している様であった。
【0063】本発明のもう1つの目的は、ファクターV
III:Cと、α−トロンビンの様なプロテアーゼとの
反応によって形成される各種のポリペプチドに対して、
予想し得ないことであるが、特異なモノクローナル抗体
を提供することにある。それぞれの抗体は、トロンビン
または等価なプロテアーゼで活性化も消化もされていな
いヒトのファクターVIII:Cと反応する。これらの
抗体は、以下に述べる様な個々の性質によって特徴づけ
られる。
【0064】(A)1つは、ここに記載したM=92,
000のポリペプチド、M=108,000およびそ
れ以上のポリペプチド、および終末−トロンビン消化物
中に存在するM=44,000のポリペプチドと反応
する。それは、ここに記載したM=79,000−8
0,000のダブレットを示すポリペプチドとも、ここ
に記載M=71,000−72,000のダブレットを
示すポリペプチドとも反応しない。
【0065】(B)1つは、ここに記載したM=92,
000のポリペプチド、M=108,000およびそ
れ以上のポリペプチド、および終末トロンビン消化物中
に存在するM=54,000のポリペプチドと反応す
る。それは、ここに記載したM=79,000−80,
000のダブレットを示すポリペプチドとも、ここに記
載したM=71,000−72,000のダブレットを
示すポリペプチドとも反応しない。
【0066】(C)1つは、M=79,000−80,0
00のダブレットおよびM=108,000およびそ
れ以上のポリペプチドと反応するが、M=92,00
0のポリペプチド、M=71,000−72,000、
=54,000、M=44,000のポリペプチド
とは反応しない。
【0067】(D)1つは、M=108,000および
それ以上のポリペプチドとのみ反応する。
【0068】これらの抗体はそれぞれ、他のポリペプチ
ドをも含んでいる混合物から、前記の複合体を濃縮する
ために使用することができる。この様な混合物の1つ
は、ヒトのファクターVIII:Cのα−トロンビンま
たは等価なプロテアーゼで部分的に消化することにより
製造される。もう1つのこの様な混合物は、組み換えD
NA技術によって製造されるものであり、この場合、所
望のポリペプチドまたは複合体は微生物によって発現さ
れ、混合物から他の蛋白質様化合物で回収されなければ
ならない。抗体(A)、(B)、(C)または(D)、あるいは
これらの2つ、3つまたは全てを組み合せたものを実施
例1に記載した様にして免疫吸着剤に付着させることが
でき、複合物を含んでいるポリペプチドを含有している
混合物の充填液をカラムに通す。充填溶液中に存在する
が92,000、79,000−80,000および
71,000−72,000であるポリペプチドがカラム
に吸着され、このカラムから、もとの溶液をカラムから
洗い流した後、前記した様にしてこれらのポリペプチド
を溶出させることができる。得られた溶出液は、所望の
活性化VIII:C複合物について、充填液とくらべて
濃縮されている。
【0069】この新規な抗体は、ヒトのVIII:Cと
トロンビンまたは他のプロテアーゼとの反応があったか
どうかを検出するための、分析の目的にも有用である。
というのは、これらの抗体は、その反応の生成物と反応
する能力があるからである。挙動(B)を持った抗体およ
び挙動(C)を持った抗体は、いづれかがファクターVI
II:Cと結合すると、VIII:C凝固活性を中和する
ことがわかった。この性質は、血友病関連障害の診断に
有用である。
【0070】これらの抗体の発見により、ここに記載し
たポリペプチド複合物の成分を更に特性化することがで
きる。即ち、M=92,000のバンドを示すがポリ
ペプチドは、トロンビン消化によって破壊されず、M
=79,000−80,000のダブレットを示すあるい
はM=71,000−72,000のダブレットを示す
ポリペプチドには存在しない(少なくとも)2つのエピト
ープ(即ち抗体結合部位)を含んでいる。これらのエピト
ープの内の1つはM=44,000のポリペプチドの
上にも存在し、他方はM=54,000のポリペプチ
ドに存在する。即ち、M=54,000およびM
44,000のポリペプチドはM=92,000のポリ
ペプチドから誘導される。また、M=92,000お
よびM=79,000−80,000のポリペプチド
は、共通の前駆体(群)から誘導される。ファクターVI
II:C凝固活性を中和する挙動(B)および(C)を示す
抗体の発見は、M=92,000およびM=79,0
00−80,000のポリペプチドが凝固機能に重要で
あることを支持している。M=79,000−80,0
00のダブレットを示すポリペプチドは、トロンビン消
化によって破壊される。そしてM=92,000のポ
リペプチドには存在しないエピトープを含んでいる。
【0071】これらのモノクローナル抗体は、ヒトのフ
ァクターVIII:Cの一般的な精製工程によって製造
することができる:即ち、純化VIII:Cに対するモノ
クローナル抗体を生成させ、純化VIII:Cを部分的
に消化、活性化して前記のポリペプチド複合物を生成せ
しめ、特異なポリペプチドを同定し、抗−VIII:C
抗体を活性化生成物と反応させ、それが反応したポリペ
プチド(群)を同定することによりその抗体を特性化す
る。この一連の操作は実施例IIIで詳細に述べる。あ
るいはまた、部分的トロンビン消化生成物から、所望の
特定のポリペプチドを分離することにより抗体を製造す
ることもできる。例えば、所望のポリペプチドと反応す
ることが知られているモノクローナル抗体をカップリン
グさせたアガロースを入れたカラムに免疫吸着させ、次
いで溶出し、実施例IIIに記載の方法でそのペプチド
に対するモノクローナル抗体を高める。
【0072】実施例III ヒトのファクターVIII:Cに対するモノクローナル
抗体は、米国特許第4,361,509号に記載の方法に
よって製造された高純化VIII:Cを用いて、以下の
手法によって生成させた。
【0073】以下の方法に従って、高純化ファクターV
III:Cをマウスに注射した。初日に、0.05Mトリ
ス、0.15M塩化ナトリウム、0.02%アジ化ナトリ
ウム、1mMフェニルメチルスルホニルフルオライド、
トラシロール10単位/mlを含んでいるpH7.3の緩衝
液0.1mlにこの蛋白質10μgを溶解(または懸濁)し、
同容量のフロインドの完全アジュバンドを加えて振盪す
ることにより調製した組成物をマウスに腹腔内注射し
た。14日目に、フロインドの完全アジュバンドの代り
にフロインドの不完全アジュバンドを用いるほかは上に
記載したものと同じものを再びマウスに注射した。21
日目には、14日目の注射をもう1度行なった。38日
目に、純化VIII:Cだけを注射した。42日目に、
マウスの脾臓を摘出し、J.P.Brownらの標準的手法
(Journal of Biological Chemistry、225巻、pp
4980−4983(1980)、「モノクローナル抗体
による免疫沈澱によって同定される正常および悪性のヒ
ト細胞の蛋白質抗原」)に従って融合した。この標準的手
法に於いて、50%ポリエチレングリコールの代りに3
5%ポリエチレングリコール1000を用いたことが唯
一の変更点であった。
【0074】実施例Iの「VIII:Cに対するモノクロ
ーナル抗体の製造」の項に記載した分析法を使って抗体
を選択した。ただし、VIII:C活性を中和しなかっ
た抗体もサブクローンし、以下の如く処理した。
【0075】陽性であったクローンを2回サブクローン
し、VIII:Cに対する抗体を産生する安定なクロー
ンを、細胞の注射を行なう少なくとも4日前にプリスタ
ン0.5mlを腹腔内に入れて予め処置したBalb/Cマウ
スの腹膜腔に注射した。ハイブリドーマ細胞を、牛胎児
血清を含まないDelbeccoの改良イーグル培地0.5ml
中、マウス当たり約5×106細胞の濃度で注射した。
むくんできたらマウスを穿刺し、腹水を約10単位/ml
でヘパリン中に集めた。複数のマウスからの腹水を合わ
せ、モノクローナルIgGの単離に都合の良い量とし
た。50%硫酸アンモニウムを使って腹水から抗体を沈
澱させ、さらに2回再沈澱させた。この様にして生成せ
しめた前記の(B)、(C)および(D)に相当する抗−VI
II:C抗体はアガロースビーズに結合され、溶液から
の純化VIII:Cと結合することが示された。
【0076】VIII:Cの別のバッチ、1つは非処
理、1つはトロンビン蛋白分解にかけたものを実施例I
に記載したDSD−PAGE工程で分析した。次いで各
バンドを電気泳動法的に(ウエスタン転移)、ゲルからニ
トロセルロース片に転移させた。使用した装置はBio−
Rad「Trans−Blot」cellおよびBio−Radモデル16
0.1.6動力供給(Bio−Rad Laboratories,Richmon
d,California)であった。転移緩衝液は、pH8.3、2
0%メタノールに加えたグリシンを含む25mMトリス
であった。転移は90ボルト、10ミリアンペアで16
−24時間行なった。
【0077】抗体のそれぞれと反応させた特定のポリペ
プチドは、W.M.Burnetteの採用した方法、「ウエスタ
ン・ブロッティング」(Analytical Biochemistry、1
12巻、195−203頁(1981)、「ドデシル硫酸
ナトリウムポリアクリルアミドゲルから非改良ニトロセ
ルロースへの電気泳動法による蛋白質の転移および抗体
並びに放射性沃素化蛋白質Aを用いたX線撮影」)を用い
て決定した。
【0078】「緩衝液D」は10mMトリス・クロライ
ド、0.15M NaCl、0.02%アジ化ナトリウム、p
H7.4であった。
【0079】1.緩衝液D100mlと0.25%ゼラチ
ンを含んでいる皿に、転移した蛋白質を持ったニトロセ
ルロース片を入れる。この皿を回転振盪器の上に置き、
ゆっくりと30分間振盪させる。 2.この皿にモノクローナル抗体を添加する(0.1〜1
%の腹水または純化IgG1mg)。120分間振盪する。
【0080】3.ニトロセルロース片を次の様にして洗
浄する (a)緩衝液D100mlで10分間。 (b)緩衝液D100mlおよび0.05%のNonidet−P−
40で30分間、10および20分でかえる。 (c)緩衝液D100mlで10分。 4.緩衝液D+0.25%ゼラチンおよびI125標識純化
ウサギ抗−マウスIgG中にニトロセルロース片を30
分間浸す。
【0081】5.ニトロセルロース片を次の様にして洗
浄する (a)緩衝液D100mlで10分間。 (b)緩衝液D+0.1%NonidetP−40および0.5M
NaCl 100mlで16−24時間。 (c)緩衝液D100mlで10分間。
【0082】6.ニトロセルロース片を2枚の濾紙には
さんで吸い取り、このニトロセルロース片を密封プラス
チック袋に入れて保存する。
【0083】7.どの抗体とポリペプチド類が反応した
かを調べるために、 (a)文献に記載されている既知の標準的手法により、ニ
トロセルロース片のオートラジオグラフを調製する。 (b)このオートラジオグラフを、VIII:Cを転移させ
たがモノクローナル抗体と反応させる代りに、Coomass
ieブルーR250で染色したニトロセルロース片と比較
する。
【0084】これらの手順により、以下の個々の抗体が
生成したことがわかった。M=92,000まポリペ
プチド、M=108,000およびそれより大きいポ
リペプチド類、終末トロンビン消化物中に存在するM
=54,000または44,000のポリペプチド類の一
方または他方、と反応した4つの抗体、その他のポリペ
プチドはなし、このことは、後者の2つのポリペプチド
類の起源は、M=92,000のポリペプチドのトロ
ンビン開裂から来ていることを示している。これはま
た、M=92,000のポリペプチド上の2つのエピ
トープはその開裂に生き残ったこと、およびこれらのエ
ピトープはM=79,000−80,000ダブレット
上に存在しないことを示している。
【0085】5番目の抗体はM=79,000−80,
000のダブレットおよびM=108,000および
それ以上のポリペプチド類と反応したが、M=92,
000のポリペプチドおよび終末トロンビン消化物中に
存在するポリペプチドのいずれとも反応しなかった。こ
のことは、M=79,000−80,000のダブレッ
トはM=92,000のポリペプチド上に存在しない
エピトープを持っていること、およびそのエピトープは
=79,000−80,000のダブレットのトロン
ビン消化により破壊されることを示している。
【0086】これら5つの抗体の反応挙動は、M=9
2,000およびM=79,000−80,000のポ
リペプチドが、共通の前駆体(群)から導かれることを示
している。
【0087】第6番目の抗体は、M=108,000
およびそれ以上のポリペプチド類とだけ反応した。これ
は、終末トロンビン消化物中に存在するいずれのポリペ
プチドとも反応しなかったので、それが反応したエピト
ープはトロンビン消化によって破壊されることがわか
る。
【0088】これらの抗体の1つまたはそれ以上の生物
学的製剤を調製または貯蔵するには、相当するモノクロ
ーナルIgGを、ヘパリン化した収集腹水から、収集後
直ちに分離してもよいし、あるいは、その貯蔵溶液の冷
凍部分を融解してもよい。新しい試料であるか冷凍した
試料であるかに関係なく、この溶液は4℃にして、同容
量の燐酸緩衝食塩溶液(PBS)(PBS:1.6g燐酸ナト
リウム、−塩基−水和物;8.4g燐酸ナトリウム、二塩
基無水物;61.4g塩化ナトリウム;水を加えて7 l;pH
7.2)で処理する。この希釈した腹水は、4℃で攪拌下
に滴加することにより沈澱する。遠心分離は、好ましく
は14,000rpmで60分間(30,000×g)で行な
う。腹水の上澄液を更にSASで2回沈澱させ、沈澱と
上澄液の混合物を攪拌し、第1回目のサイクルと同様に
して遠心分離する。3回目の沈澱から得たペレットを希
釈した腹水と同じ量のPBSに再懸濁し、PBSに対し
て徹底的に透析する。透析袋中に現れた凝固物は20℃
で遠心分離して除去する。透析したIgGを、室温で、
5%水酸化アルミニウム水溶液と共に攪拌して吸着さ
せ、吸着後20℃で遠心分離する。この吸着処理を、第
1回目以降は2.5%水酸化アルミニウム溶液を用いて
少なくとも更に3回くり返す。この吸着させたIgGを
4℃にし、上記した様にSASで1回再沈澱させる。こ
の沈澱させたペレットは使用するまで−20℃で貯蔵す
ることができる。
【0089】モノクローナル抗体類を精製し、それらを
含有している生物学的製剤を保持するための2つの好ま
しい方法がP.L.Eyら(Immunochemistry、15巻、4
29−436頁、「蛋白質A−セファロースを用いたマ
ウス血清から純化IgG1、IgG2aおよびIgG2b免疫グ
ロブリン類の分離」およびC.Bruckら(J.Immunologic
al Methods、53巻、313−319頁(1982)、
「DEAG Affi−GelBlueクロマトグラフィーによる
腹水からのマウスモノクローナル抗体の一工程精製法」)
によって記載されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 39/395 ABY N 9284−4C C12N 15/06 (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 キャロル・エイ・フルチャー アメリカ合衆国カリフォルニア、ラ・ジョ ラ、ラ・ジョラ・ブールバード7543番

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の反応プロフィルを有する、ヒトフ
    ァクターVIII:Cポリペプチドと反応するIgGクラス
    のモノクローナル抗体: (A) Mr=44,000;92,000;108,0
    00のポリペプチド;及び未消化のファクターVIII:
    Cと反応し、;Mr=54,000;71,000;7
    2,000;79,000;又は80,000のポリペ
    プチドとは反応しない、 (B) Mr=54,000;92,000;108,0
    00のポリペプチド;及び未消化のファクターVIII:
    Cと反応し、;Mr=44,000;71,000;72,
    000;79,000;又は80,000のポリペプチド
    とは反応しない、又は (C) Mr=79,000及び80,000;108,00
    0のポリペプチド;及び未消化のファクターVIII:C
    と反応し、;Mr=44,000;54,000;71,0
    00;72,000;又は92,000のポリペプチドと
    は反応しない。
  2. 【請求項2】 反応プロフィルB又はCを示す抗体を実
    質的に含んでいない、反応プロフィルAを示す請求項1
    に記載の抗体を含有する生物学的製剤。
  3. 【請求項3】 反応プロフィルA又はCを示す抗体を実
    質的に含んでいない、反応プロフィルBを示す請求項1
    に記載の抗体を含有する生物学的製剤。
  4. 【請求項4】 反応プロフィルA又はBを示す抗体を実
    質的に含んでいない、反応プロフィルCを示す請求項1
    に記載の抗体を含有する生物学的製剤。
  5. 【請求項5】 反応プロフィルA及びBを示す抗体の混
    合物を含有する生物学的製剤であって、反応プロフィル
    Cを示す抗体を実質的に含んでいない製剤。
  6. 【請求項6】 反応プロフィルA、B及びCを示す請求
    項1に記載の抗体の混合物を含有する生物学的製剤。
  7. 【請求項7】 ファクターVIII:Cと結合させた場合
    にヒトファクターVIII:Cを中和することを特徴とす
    る、反応プロフィルB又はCを示す請求項1に記載のモ
    ノクローナル抗体。
  8. 【請求項8】 請求項1のAに記載のモノクローナル抗
    体を分泌するハイブリドーマ。
  9. 【請求項9】 請求項1のBに記載のモノクローナル抗
    体を分泌するハイブリドーマ。
  10. 【請求項10】 請求項1のCに記載のモノクローナル
    抗体を分泌するハイブリドーマ。
  11. 【請求項11】 分子量92,000タンパク質が複合
    化した分子量80,000及び79,000のファクタ
    ーVIII:Cタンパク質の二量体を有するファクターVI
    II:Cタンパク質の生物活性を示すファクターVIII:
    C組成物による免疫に応答して産生されるヒトファクタ
    ーVIII:Cモノクローナル抗体であって、該組成物か
    ら誘導される少なくとも1つのポリペプチドと特異的に
    結合する抗体。
  12. 【請求項12】 ファクターVIII:Cの生物活性を示
    す分子量92,000のタンパク質とカルシウム架橋し
    ている分子量80,000及び79,000タンパク質
    の複合物を含有し、他のタンパク質を実質的に含んでい
    ないタンパク質組成物からなる免疫原、に応答して産生
    されるモノクローナル抗体であって、該免疫原と特異的
    に結合する抗体。
  13. 【請求項13】 Mr=108,000のヒトファクタ
    ーVIII:Cポリペプチド、及び未消化のファクターVI
    II:Cと反応し、Mr=108,000以下のポリペプ
    チドとは反応しないIgGクラスのモノクローナル抗
    体。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の抗体を分泌するハ
    イブリドーマ。
  15. 【請求項15】 請求項1又は請求項13に記載の抗体
    と結合している免疫学的に不活性な吸着物質からなる免
    疫吸着物質。
  16. 【請求項16】 吸着物質がアガロースである請求項1
    5に記載の免疫吸着物質。
  17. 【請求項17】 ヒトファクターVIII:Cをある供給
    源から精製するための方法であって、 (A) ヒトファクターVIII:Cを含有する供給源を入手
    し、 (B) その供給源から得たファクターVIII:Cを、少
    なくとも1つのファクターVIII:Cのエピトープと反
    応するモノクローナル抗体を含有する免疫吸着剤に吸着
    させ、次いで、 (C) ファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱着させ
    るに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用いて該
    免疫吸着剤からファクターVIII:Cを溶離させること
    を特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 ヒトファクターVIII:Cをある供給
    源から精製するための方法であって、 (A) ヒトファクターVIII:Cを含有する供給源を入
    手し、 (B) ファクターVIII:Cの92,000分子量ポリ
    ペプチドにおける少なくとも1つのエピトープと反応す
    るモノクローナル抗体を含有する免疫吸着剤に、該供給
    源から得たファクターVIII:Cを吸着させ、次いで、 (C) ファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱着させ
    るに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用いて該
    免疫吸着剤からファクターVIII:Cを溶離させること
    を特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 ヒトファクターVIII:Cをある供給
    源から精製するための方法であって、 (A) ヒトファクターVIII:Cを含有する供給源を入
    手し、 (B) ファクターVIII:Cの80,000又は79,
    000分子量ポリペプチドにおける少なくとも1つのエ
    ピトープと反応するモノクローナル抗体を含有する免疫
    吸着剤に、該血漿供給源から得たファクターVIII:C
    を吸着させ、次いで、 (C) ファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱着させ
    るに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用いて該
    免疫吸着剤からファクターVIII:Cを溶離させること
    を特徴とする方法。
  20. 【請求項20】 血漿又は血漿濃縮物から誘導されるヒ
    トファクターVIII:Cを精製するための方法であっ
    て、 (A) ヒトファクターVIII:Cを含有する血漿供給源
    を入手し、 (B) ファクターVIII:Cの少なくとも1つのエピト
    ープと反応するモノクローナル抗体を含有する免疫吸着
    剤に、血漿供給源から得たファクターVIII:Cを吸着
    させ、次いで、 (C) ファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱着させ
    るに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用いて該
    免疫吸着剤からファクターVIII:Cを溶離させること
    を特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 血漿又は血漿濃縮物から誘導されるヒ
    トファクターVIII:Cを精製するための方法であっ
    て、 (A) ヒトファクターVIII:Cを含有する血漿供給源
    を入手し、 (B) ファクターVIII:Cの92,000分子量ポリ
    ペプチドにおける少なくとも1つのエピトープと反応す
    るモノクローナル抗体を含有する免疫吸着剤に、該血漿
    供給源から得たファクターVIII:Cを吸着させ、次い
    で、 (C) ファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱着させ
    るに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用いて該
    免疫吸着剤からファクターVIII:Cを溶離させること
    を特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 血漿又は血漿濃縮物から誘導されるヒ
    トファクターVIII:Cを精製するための方法であっ
    て、 (A) ヒトファクターVIII:Cを含有する血漿供給源
    を入手し、 (B) ファクターVIII:Cの80,000又は79,
    000分子量ポリペプチドにおける少なくとも1つのエ
    ピトープと反応するモノクローナル抗体を含有する免疫
    吸着剤に、該血漿供給源から得たファクターVIII:C
    を吸着させ、次いで、 (C) ファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱着させ
    るに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用いて該
    免疫吸着剤からファクターVIII:Cを溶離させること
    を特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 組換えファクターVIII:Cを精製す
    るための方法であって、 (A) 組換えファクターVIII:Cを含有する供給源材
    料を入手し、 (B) ファクターVIII:Cの少なくとも1つのエピト
    ープと反応するモノクローナル抗体を含有する免疫吸着
    剤に、該供給源材料から得た組換えファクターVIII:
    Cを吸着させ、次いで、 (C) 組換えファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱
    着させるに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用
    いて該免疫吸着剤から組換えファクターVIII:Cを溶
    離させることを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 組換えファクターVIII:Cを精製す
    るための方法であって、 (A) 組換えファクターVIII:Cを含有する供給源材
    料を入手し、 (B) ファクターVIII:Cの92,000分子量ポリ
    ペプチドにおける少なくとも1つのエピトープと反応す
    るモノクローナル抗体を含有する免疫吸着剤に、該供給
    源材料から得た組換えファクターVIII:Cを吸着さ
    せ、次いで、 (C) 組換えファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱
    着させるに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用
    いて該免疫吸着剤から組換えファクターVIII:Cを溶
    離させることを特徴とする方法。
  25. 【請求項25】 組換えファクターVIII:Cを精製す
    るための方法であって、 (A) 組換えファクターVIII:Cを含有する供給源材
    料を入手し、 (B) ファクターVIII:Cの80,000又は79,
    000分子量ポリペプチドにおける少なくとも1つのエ
    ピトープと反応するモノクローナル抗体を含有する免疫
    吸着剤に、該供給源材料から得た組換えファクターVII
    I:Cを吸着させ、次いで、 (C) 組換えファクターVIII:Cを免疫吸着剤から脱
    着させるに有効な条件下、溶離物質を含有する溶液を用
    いて該免疫吸着剤から組換えファクターVIII:Cを溶
    離させることを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】 該溶液がカルシウムイオン及び非イオ
    ン性界面活性剤を含有している請求項17から請求項2
    5のいずれかに記載の方法。
  27. 【請求項27】 該溶液がEDTAを含有している請求
    項17から請求項25のいずれかに記載の方法。
  28. 【請求項28】 該溶液がナトリウム・チオシアネート
    を含有している請求項17から請求項25のいずれかに
    記載の方法。
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