JPH0638689A - コンニャク系物質の製法及びこれに用いる組成物 - Google Patents

コンニャク系物質の製法及びこれに用いる組成物

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JPH0638689A
JPH0638689A JP3012681A JP1268191A JPH0638689A JP H0638689 A JPH0638689 A JP H0638689A JP 3012681 A JP3012681 A JP 3012681A JP 1268191 A JP1268191 A JP 1268191A JP H0638689 A JPH0638689 A JP H0638689A
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Fusayo Kiuchi
房代 木内
Shigenobu Shibuta
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Abstract

(57)【要約】 〔目的〕コンニャクの形状を変形することなく、均質、
かつ制御されたpH値を有する低アルカリ性、中性或い
は弱酸性のグルコマンナン凝固物であるコンニャク系物
質を製造する。 〔構成〕水で膨潤させたコンニャク粉をアルカリ剤で処
理してコンニャク系物質を製造する際に、表面を外皮に
より被覆されてなる中和剤を、コンニャク粉に、或いは
アルカリ剤に配合し、加熱によりゲル化させ、更に被覆
された中和剤を溶出させて弱アルカリ性、中性或いは弱
酸性のコンニャク系物質を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弱アルカリ性、中性或い
は弱酸性のコンニャク系物質の製造方法及びこれに用い
られるコンニャク粉組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンニヤクは特殊な食感があり、
かつきわめて低カロリーの食品であるため広く食されて
いる。コンニャクはグルコマンナンを主成分とするコン
ニャク粉に通常その30〜50重量倍量の水を加え、例
えば約60℃程度に加温した温水中に約30分間放置し
て充分に膨潤させた後、その中に石灰乳や炭酸ソーダな
どのアルカリ剤を添加、混練して更に包材に充填した後
80℃にて40分間加熱凝固させたものである。この凝
固体中には凝固剤たるアルカリ剤が残存するため、通常
生成した凝固体はpH12程度の強アルカリ性を呈す
る。食感を改良するためにコンニャクのpHを下げるこ
とが考えられ、低アルカリ性でコンニャクゾルを凝固さ
せることも試みられた。コンニャクゾルを凝固させるた
めには最低pH10程度が必要であり、しかもこの場合
は凝固に長時間を要する欠点があった。或いは凝固した
コンニャクを、例えば約60〜80℃に加熱して酸性物
質の溶液で約10〜20分間処理して過剰のアルカリ性
物質を中和する方法も考えられた。
【0003】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、上述したコンニャクの中和処理は酸性物質が凝固
体内部全体にわたって均一に拡散されず、不均質な組織
となり、満足すべき方法ではなかった。そこで、凝固に
長時間を要することなく、また、凝固体の組織を破壊す
ることなく弱アルカリ性、中性或いは酸性のコンニャク
系物質を得る技術が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
することを目的とし、その構成は、水で膨潤させたコン
ニャク粉をアルカリ剤で処理してコンニャク系物質を製
造する方法において、表面を外皮により被覆されてなる
中和剤を、コンニャク粉に或いはアルカリ剤に配合し、
加熱或いは放置してゲル化させ、被覆された酸性物質で
ある中和剤を溶出させて弱アルカリ性、中性或いは弱酸
性のコンニャク系物質を得ることを特徴とし、更に上記
弱アルカリ性、中性或いは弱酸性のコンニャク系物質を
得るためにコンニャク粉に表面を外皮により被覆されて
なる中和剤を配合することを特徴とする。
【0005】本発明におけるコンニャク粉とは、サトイ
モ科に属する草木の地下球茎であるコンニャク芋に含ま
れているグルコマンナンを主成分とする粉末である。グ
ルコマンナンはグルコースとマンノースが1:2の割合
に鎖状に結合し、さらに側鎖としてアセチル基と燐酸が
エステル結合している化学構造を有する天然多糖類であ
り、具体的には長径0.5〜1.05mm、短径0.37〜
0.5mmの形状をなす異形細胞と称される粒子をなして
いる。そして具体的原料としてはコンニャク芋の粉末や
粗製、精製のコンニャク粉が使用される。また、コンニ
ャク粉には更に例えば増量剤、味付け剤、その他の添加
物が配合されていてもよい。
【0006】コンニャク系物質とはコンニャク粉の凝固
体の総称であり、通常は固形状であるが、ペースト化し
たものも含まれる。
【0007】アルカリ剤としては、従来より水酸化カル
シウムが使用されているが、この他に炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸ナトリウムカリウム、炭酸水素ナト
リウム、セスキ炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなど
が挙げられる。
【0008】本発明の特徴の一つは原料コンニャク粉
に、或いはコンニャク粉に添加するアルカリ剤に予め外
皮により被覆された中和剤を配合しておくことである。
或いは膨潤したコンニャク粉にアルカリ剤を添加配合す
る際、アルカリ剤と共に外皮により被覆された中和剤を
同時に添加することである。中和剤は当然に酸性物質で
あり、酸性物質は表面が外皮により被覆されているため
共存するコンニャク粉やアルカリ剤に直ちに反応しな
い。
【0009】本発明に使用する酸性物質は、アジピン
酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、酒石酸、フマル
酸、酸性ピロリン酸カルシウム、第一リン酸カルシウ
ム、第二リン酸カルシウムなどで、微粉または液滴を疎
水性物質からなる外皮で被覆したものである。被覆する
にあたっては、外皮素材を加熱溶融して溶かし、造粒機
にて中和剤の粉末に回転を与えながら散布する方法など
公知の方法を採用できる。
【0010】外皮素材は常温で固形を呈し、該酸性物質
によって溶解されない硬化油、ゼラチン、カゼインシュ
ガーエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレン
グリコール脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級脂肪酸エ
ステル、高級脂肪酸の塩、脂肪酸モノグリセライド、高
級アルコール、ワックスなどが挙げられる。中でも硬化
油や高級脂肪酸、高級脂肪酸エステルのような疎水性物
質が好ましく、特に硬化油が好ましい。
【0011】硬化油としてはヤシ油、パーム核油、ニシ
ン油、タラ肝油、パーム油、綿実油、オリーブ油、落花
生油、大豆油、アマニ油、ヒマシ油、ナタネ油、豚脂、
牛脂などの植物油、動物油を還元性ニッケル等の触媒と
共に圧力容器に容れ、水素圧0〜5Kg/cm2 、温度1
20〜300℃に加圧、加熱しつつ、液状油中に水素ガ
スを吹き込み、液状油中の不飽和脂肪酸の二重結合に水
素を添加(水添)して固形の飽和ないし準飽和脂肪酸グ
リセリドとし、その反応終了後に上記触媒をロ過、除去
し、更に脱臭、精製したものである。
【0012】硬化油としては、原料油や原料組成或いは
上記の工程における水添の程度によって種々の物質があ
る。各々物質によって融点が相違するが、例えば飽和脂
肪酸グリセリドである「極度硬化油」(最大限に水添し
た硬化油)の融点は表1に示した通りである。
【0013】本発明において使用される硬化油は必ずし
も極度硬化油である必要はなく、諸要件に合致する硬化
油であれば水添のいかなる程度のものであっても本発明
に使用され得る。
【表1】
【0014】これら被覆された酸性物質は原料コンニャ
ク粉に前もって配合しておいてもよく、またアルカリ剤
に配合しておいても、アルカリと共に膨潤したコンニャ
ク粉に添加することもできる。本発明においては、アル
カリ剤も疎水性物質で被覆することができる。アルカリ
剤の被覆も中和剤の被覆と同様にして行うことができ
る。しかしながら、被覆したアルカリ剤と被覆した中和
剤を、共に膨潤したコンニャク粉に添加する場合には中
和剤がアルカリ剤よりやや遅く作用するような配慮を要
する。例えば中和剤に関しては、アルカリ剤に比して被
覆剤の使用量を5〜20%多くするなどの方法がある。
【0015】
【作用】コンニャクゾルを凝固させるためにはアルカリ
剤を必要とするが、弱アルカリ性では極端に長時間を要
し、強アルカリ性で、且つ高温であると凝固時間が短縮
される。しかしながら、一旦凝固したコンニャク系物質
は後に中和されても凝固状態が保持される。本発明は予
め酸の表面を被覆した状態とし、膨潤したコンニャク粉
にアルカリ剤を添加する際に被覆した酸を同時に添加し
ながら、酸の放出を遅延させるものである。遅延させる
にあたって、中和剤の表面を保護し、通常の凝固時間で
凝固させ、凝固体の形状を維持したままゆっくりと酸を
放出し、弱アルカリ性、中性或いは弱酸性のコンニャク
系物質を得るものである。
【0016】また、コンニャク粉に前もって被覆した中
和剤を添加したコンニャク粉組成物は、通常の方法でコ
ンニャク系物質を製造しても弱アルカリ性或いは中性の
コンニャク系物質を得ることができる。
【0017】
【実施例】実施例1 クエン酸1.2gを大豆硬化油0.4gで粒状被覆したもの
を、コンニャク粉3gに均一に混合したコンニャク粉組
成物に、水100ccを加え、常温で2時間放置後、それ
に炭酸ナトリウム0.7gを添加し充分混合した。この混
合コンニャクゾルを蒸気加熱釜にて温度65±2℃にて
30分間加熱し、ついで75℃に昇温して10分間保持
した。加熱処理の後、この凝固体を角型に成形して本発
明の凝固体である食用コンニャク系物質を製造し、pH
を測定したところ、ほぼ中性であった。
【0018】実施例2 コンニャク粉3gを100ccの水で膨潤させ、炭酸ナト
リウム0.6gと酒石酸1gの硬化油による被覆物を添加
し、よく撹拌した後常温中に放置し、コンニャクゲルを
得た。このコンニャクゲルを12時間熟成させた後使用
に供した。このコンニャク系物質のpHは約6.5であっ
た。
【0019】実施例3 クエン酸0.2gを大豆硬化油0.4gで粒状被覆したもの
を、コンニャク粉3gに均一に混合したコンニャク粉組
成物に、水100ccを加え、常温で2時間放置後、それ
に炭酸ナトリウム0.1gを添加し充分混合した。この混
合コンニャクゾルを蒸気加熱釜にて温度65±2℃にて
30分間加熱し、ついで75℃に昇温して10分間保持
した。加熱処理の後、この凝固体を角型に成形して本発
明の凝固体である食用コンニャク系物質を製造し、pH
を測定したところ、ほぼ中性であった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、単に加熱と所定時間の
放置という簡単な処理により均質、かつ制御されたpH
値を有する低アルカリ性、中性或いは弱酸性のグルコマ
ンナン凝固物であるコンニャク系物質を製造することが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水で膨潤させたコンニャク粉をアルカリ
    剤で処理してコンニャク系物質を製造する方法におい
    て、表面を外皮により被覆されてなる中和剤を、コンニ
    ャク粉に、或いはアルカリ剤に配合し、加熱によりゲル
    化させ、更に被覆された中和剤を溶出させことを特徴と
    する弱アルカリ性、中性或いは弱酸性のコンニャク系物
    質の製法
  2. 【請求項2】 コンニャク粉に表面を外皮により被覆さ
    れてなる中和剤を配合してなる弱アルカリ性、中性或い
    は弱酸性のコンニャク系物質の製造に用いる組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011072304A (ja) * 2009-09-02 2011-04-14 Ina Food Industry Co Ltd 改質こんにゃく粉、それを用いたゲル化物及び食品
CN115769878A (zh) * 2022-12-11 2023-03-10 湖北一致魔芋生物科技股份有限公司 一种双层口感的魔芋粉食用颗粒及制备方法

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