JPH09187239A - 餅様食品及びその製造方法 - Google Patents
餅様食品及びその製造方法Info
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- JPH09187239A JPH09187239A JP8018162A JP1816296A JPH09187239A JP H09187239 A JPH09187239 A JP H09187239A JP 8018162 A JP8018162 A JP 8018162A JP 1816296 A JP1816296 A JP 1816296A JP H09187239 A JPH09187239 A JP H09187239A
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Abstract
存後の食感も優れた餅様食品及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 化工澱粉を主原料とし、これに可溶化さ
せたアルギン酸と共にカルシウム塩を配合し、加水加熱
して凝固させて餅様食品を作る。
Description
トルト食品として有用な餅様食品とその製造方法に関す
る。
入りレトルト食品が商品化され、市販されている。餅入
りレトルト食品の保存性を高め、食に供する際につきた
ての餅に近い食感を出すようにすることは、簡単ではな
い。特に、レトルト殺菌時の加熱で餅が型くずれするこ
と、長期保存により餅が老化すること、食する際の加熱
により型くずれがすること、等が大きな問題になる。
ずれを防止する技術として、餅にLMペクチン及び/又
はアルギン酸ナトリウムを含有させ、餅を包む外液中に
カルシウム塩を含ませて、餅と外液の浸透圧をほぼ等し
くする方法が提案されている(特公平4−40979号
公報)。この方法は、餅に含ませたLMペクチン又はア
ルギン酸ナトリウムと外液中のカルシウム塩の反応によ
り餅の保型性を改善しようとするものである。
法では、レトルト殺菌時の型くずれはある程度改善され
るものの、その後の保存による餅の老化はそれほど避け
られず、冷たいまま食すると固く、また食する際に加熱
すると型くずれ(ダレ)が生じて、本来の餅の食感が得
られない。更に、餅の外側部分でのアルギン酸ナトリウ
ムとカルシウム塩との反応に起因するざらついた食感が
残るという問題がある。
もので、化工澱粉を主剤として用いて、加熱時の型くず
れがなく、老化も少なく、保存後の食感も優れた餅様食
品及びその製造方法を提供することを目的としている。
は、化工澱粉を主剤とし、均一分散させたカルシウムに
より不溶化したアルギン酸を含んでゲル化させてなるこ
とを特徴とする。この発明において用いられる化工澱粉
は、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、ワキシコーン澱粉、米
澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉の中から選ばれた少なくとも
1種を化工したものとする。この発明において用いられ
る化工澱粉はまた、エステル化澱粉、アセチル化澱粉、
エーテル化澱粉の中から選ばれた少なくとも1種とす
る。
工澱粉を主原料とし、これに可溶化させたアルギン酸と
共にカルシウム塩を配合し、加水加熱して凝固させるこ
とを特徴とする。
剤として、可溶化されたアルギン酸をカルシウム塩と反
応させて均一にゲル化させたものであり、初期において
は実際の餅に比べてゲル状感があるものの、保型性に優
れ、レトルト殺菌時やその後の加熱によっても型くずれ
が少なく、餅様の柔らかさを保ってしかもベトつかない
優れた食感が得られる。また化工澱粉を用いるため餅に
比べて老化が少ない。またこの発明においては、カルシ
ウム塩を食品全体に均一に分散された状態でゲル化させ
るため、従来技術のように、餅に添加したアルギン酸を
餅の外側でのみカルシウム塩と反応させる方法と異な
り、全体としてカルシウム塩の成分比を小さくして、ざ
らざら感のない優れた食感を得ることができる。
含有量は、餅食感を得るに必要な量として、10〜40
%の範囲で選択される。化工澱粉の量がこの範囲を外れ
ると、餅食感が固くなったり、糊状感が出たりする。ま
た主剤とともに砂糖等の糖分を必要に応じて加えること
ができる。アルギン酸の含有量は、0.01〜2%の範
囲、より好ましくは、0.1〜0.4%の範囲で使用さ
れる。アルギン酸の含有量がこの範囲より少ないと、レ
トルトによりダレてしまい、多いと食感が固くなりすぎ
て餅食感からずれてしまう。
る。この発明において用いられる化工澱粉の原料となる
澱粉としては、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、ワキシコー
ン澱粉、米澱粉、その他甘藷澱粉、小麦澱粉、サゴヤシ
澱粉等が用いられる。これらの澱粉は、種々の無機酸、
有機酸とエステルを作り、もともとの澱粉にない耐老化
性や膨潤性、凝固性等の性質を化工澱粉とすることがで
きる。具体的にこれらの原料澱粉から作られ、この発明
において用いられる化工澱粉とては、エステル化澱粉、
アセチル化澱粉、エーテル化澱粉等がある。
リポリリン酸塩等のリン酸塩によるモノエステル型リン
酸澱粉、ヘキサメタリン酸塩やトリメタリン酸塩等のリ
ン酸によるジエステル型リン酸澱粉が使用される。これ
らのリン酸架橋澱粉のエステル化度は、置換度DS(De
gree of Substitution)により表され、この発明におい
ては、DS=0.3以下、より好ましくは、DS=0.
02〜0.1のものを用いることで、アルギン酸を用い
てゲル化したときに餅様の食感を得ることができる。
ばれた澱粉に、無水酢酸や酢酸等のアセチル基を導入し
て得られる。エーテル化澱粉は、上述の原料澱粉から選
ばれた澱粉に、酸化プロピレンを用いてヒドロキシプロ
ピル基を導入することにより得られる。これらの化工澱
粉の場合も、DS=0.2以下でやはり、アルギン酸を
用いてゲル化して餅様の食感を得ることができる。
工澱粉を主原料として、これに可溶化されたアルギン
酸、及び難溶性カルシウム塩を混合して作られる。具体
的には例えば、これらの原料粉体を混合し、加水して混
練加熱する。場合によっては、温湯で加水混合した原料
を餅つき機でついたり、ミキシングにより混練してつく
ることもできる。但し精製されたアルギン酸は水に不溶
であるから、炭酸ナトリウム等のアルカリ塩と併用とす
ることにより、加熱溶解の過程で可溶化する。
ナトリウムと反応して可溶化し、やがてカルシウム塩と
反応して、不溶性のゲルを作ることになる。加水加熱に
より化工澱粉等の澱粉質がα化する段階で同時にアルギ
ン酸の可溶化が進むことで、粘性が一気に上がりすぎる
ことが防止されるため、混練加熱の作業性は高いものと
なる。また均一に分散させた難溶性のカルシウム塩は、
アルギン酸溶液が一気に反応して不均一な凝固を起こす
ことを防ぐ働きをし、この結果均一な凝固を得ることが
できる。
ナトリウムと反応させたアルギン酸ナトリウムの乾燥粉
末を用いることもできる。但しこれを用いると、加熱溶
解の際に、アルギン酸を用いた場合に比べて粘性が速く
出てしまうので、混練加熱の作業性に難点がある。しか
し、難溶性カルシウム塩を若干多めに加える等の工夫に
より、粘性の上昇を緩くして、均一なゲル化を実現する
ことが可能である。
エン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、リン酸
カルシウム(オルト、メタ、パラを含む)、炭酸カルシ
ウム等が用いられる。また、これらの難溶性カルシウム
塩と別に、可溶性カルシウム塩を用いることもできる。
可溶性カルシウム塩を用いる場合には、カルシウム塩を
除く原料粉体を加水し混練加熱した後に、カルシウム塩
の水溶液を加える方法を採る。但しこの方法は、難溶性
カルシウム塩を他の原料と同時に混合する方法に比べ
て、不均一な凝固を生じ易い。
に、糯粉、粳粉、糯澱粉、粳澱粉、タピオカ澱粉、ワキ
シコーン澱粉、馬鈴薯澱粉等を適宜補助的に加えること
ができる。
作った。
し、これに加水して混練加熱し、約30分練り上げた。
十分に練り上げた後、これを薄く拡げて冷却凝固させ
た。その後、餅の切断と同様に、一口大(約2cm角)に
カットして、餅様食品とした。
菌前、レトルト殺菌後15℃まで冷却した状態、更
にこれを100℃で加熱し70℃まで下げた状態で、そ
れぞれゼリー強度、型くずれの様子、食感テスト等を行
った。その結果を比較例と共に下表2に示す。なお比較
例1,2はそれぞれ、特公平4−40979号明細書に
おける実施例16(LMペクチン含有)、実施例17
(アルギン酸ナトリウム含有)に相当する試作品であ
る。食感テストは、本来の餅の食感に対するパネラーに
よる10点法での採点である。
トルト殺菌、更にその後の加熱によってゼリー強度が大
きく低下しているのに対して、この実施例のものはゼリ
ー強度の低下は小さく、型くずれは殆どない。食感につ
いては、比較例1は再加熱後はダレて餅本来の食感が殆
どなくなっている。比較例2は比較例1に比べるとダレ
が少ないが、レトルト殺菌後や再加熱後にざらついた食
感となっている。この実施例のものは、初期の段階で餅
粉主体の比較例1,2に比べて若干のゲル状感があるも
のの、レトルト殺菌後、更にその後の加熱後も大きな変
化はなく、良好な食感を示す。
工澱粉を主剤として、可溶化されたアルギン酸をカルシ
ウム塩と反応させて均一にゲル化させることにより、保
型性に優れ、レトルト殺菌時やその後の加熱によっても
型くずれが少なく、老化も少なく、餅様の柔らかさを保
ってしかもベトつかない優れた食感が得られる餅様食品
を得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 化工澱粉を主剤とし、均一分散させたカ
ルシウムにより不溶化したアルギン酸を含んでゲル化さ
せてなることを特徴とする餅様食品。 - 【請求項2】 前記化工澱粉が、タピオカ澱粉、馬鈴薯
澱粉、ワキシコーン澱粉、米澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉
の中から選ばれた少なくとも1種を化工したものである
ことを特徴とする請求項1記載の餅様食品。 - 【請求項3】 前記化工澱粉が、エステル化澱粉、アセ
チル化澱粉、エーテル化澱粉の中から選ばれた少なくと
も1種であることを特徴とする請求項1または2に記載
の餅様食品。 - 【請求項4】 化工澱粉を主原料とし、これに可溶化さ
せたアルギン酸と共にカルシウム塩を配合し、加水加熱
して凝固させることを特徴とする餅様食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01816296A JP3650202B2 (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | 餅様食品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01816296A JP3650202B2 (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | 餅様食品及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09187239A true JPH09187239A (ja) | 1997-07-22 |
JP3650202B2 JP3650202B2 (ja) | 2005-05-18 |
Family
ID=11963921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01816296A Expired - Fee Related JP3650202B2 (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | 餅様食品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3650202B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001069930A (ja) * | 1999-08-31 | 2001-03-21 | Ina Food Ind Co Ltd | 耐熱性餅 |
JP2009131231A (ja) * | 2007-12-03 | 2009-06-18 | J-Oil Mills Inc | 糯米加工品の製造方法 |
JP2016077172A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | 株式会社エルビー | もち加工食品の製造方法及びもち加工食品を含む飲料の製造方法 |
JP2018027041A (ja) * | 2016-08-18 | 2018-02-22 | 長岡香料株式会社 | 餅状食品 |
CN110731451A (zh) * | 2019-10-09 | 2020-01-31 | 安徽金太阳食品有限公司 | 一种利用糯米加工麻球预拌粉的方法 |
CN111567741A (zh) * | 2020-04-20 | 2020-08-25 | 安徽粮悦大吃兄食品科技有限公司 | 巧克力锅巴及其制备方法 |
-
1996
- 1996-01-08 JP JP01816296A patent/JP3650202B2/ja not_active Expired - Fee Related
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