JPH0638366Y2 - 磁気シールドした陰極線管 - Google Patents

磁気シールドした陰極線管

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JPH0638366Y2
JPH0638366Y2 JP1988076887U JP7688788U JPH0638366Y2 JP H0638366 Y2 JPH0638366 Y2 JP H0638366Y2 JP 1988076887 U JP1988076887 U JP 1988076887U JP 7688788 U JP7688788 U JP 7688788U JP H0638366 Y2 JPH0638366 Y2 JP H0638366Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は磁気シールドすることにより電子ビームの軌道
逸脱を防止した陰極線管、特に磁気シールドにより色ず
れや色むらを防止したカラー陰極線管に関する。
〔従来の技術〕
陰極線管、特にカラー陰極線管は、第5図に示すよう
に、ガラス外囲器1と、その中に設置された電子銃2
と、電子銃2から放射される電子ビーム6を偏向するヨ
ーク5と、陰極線管の前面部の内側に設けられたシャド
ーマスク4と、前記前面部内面に塗布された蛍光面3と
を有する。電子ビーム6は電子銃2から放射された後、
ヨーク5にかかる電気信号により正確に偏向され、蛍光
面3の所望の位置に当るようになっている。
しかしこの電子ビーム6は、地磁気およびその他の外乱
磁界によって、偏向角が変化し、正規の軌道より逸脱し
て所定の蛍光面に到達しないことから、色ずれや色むら
が生ずる。
そこで一般的には、ガラス外囲器1内に、0.1〜0.2mm厚
の鉄板を用いた内部シールド7やガラス外囲器1を取り
囲むような状態で設置された鉄板、けい素鋼等からなる
外部シールド8が用いられ、電子ビームの軌道逸脱を防
止していた。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、最近はカラー陰極線管の大型化及び薄型化によ
り偏向角が増大するとともに、高画質化により走査線の
数が増大することによって、電子ビームの軌道逸脱許容
範囲が従来よりも半分以下と非常に厳しくなった。その
ため、地磁気その他の外乱磁界による電子ビームの軌道
に及ぼす影響が大きくなり、色むら、色ずれ等の現象が
多発し、従来の磁気シールド法では対応が難しくなって
きた。
それとともに、従来の磁気シールド法では内部シールド
7を陰極線管の内側に設けたり、外部シールド8により
外周を包囲したりするので、煩雑であった。
従って本考案の目的は上記問題点がなく簡単な構造で確
実に磁気シールドすることができる陰極線管を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本考案者は、陰極線管
のファンネル部の少なくとも一部に所定の形状の軟磁性
非晶質合金片を含有した磁気シールド材を付着すること
により、陰極線管を有効に磁気シールドすることができ
ることを発見し、本考案に想到した。
本考案の磁気シールドした陰極線管は、ファンネル部の
少なくとも一部に磁気シールド材が付着していることに
より磁気シールドしており、前記磁気シールド材が、20
0〜2000g/m2のフレーク状軟磁性非晶質合金片(厚さ5
〜100μm、最大厚さに対する最大長さの比であるアス
ペクト比10〜15000)を2枚の非磁性フィルム間に分散
して密着し、ついで2枚の金属フィルムでサンドイッチ
し、密着してなることを特徴とする。
前記磁気シールド材は、好ましくは2枚の非磁性薄板間
に前記フレーク状軟磁性非晶合金片を配して固着したも
のである。
〔作用〕
陰極線管に密着した状態で高透磁率磁性体が固定される
ため、従来の内部シールドのみで不足していた外乱磁界
のシールドが良好となり、電子ビームの軌道逸脱が非常
に小さくなる。また従来の外部シールドと比べ、高透磁
率材が用いられ、かつ材料使用量が減少するため、コス
ト的に有利となり、更には従来の外部シールドでは問題
であったコンパクト化が可能となる。
〔実施例〕
第1図は、本考案に使用するフレーク状軟磁性非晶質合
金片の一例を示す部分拡大図である。非晶質合金片10
は、厚さが5〜100μm、最大厚さに対する最大長さの
比であるアスペクト比が10〜15000であり、フレーク状
または鱗片状である。この軟磁性非晶質合金片10は、第
2図に示すように少なくとも部分的に重なり合うように
して、薄い非磁性フィルム11間にラミネートされる。非
磁性フィルム11によってサンドイッチされた非晶質合金
片10は、次にフィルム11よりは厚いが充分に弾性を有す
る薄板12間に配される。薄板12の側縁はフィルム11の側
縁より外方に位置し、軟磁性非晶質合金片10が外部に直
接出るのを防止するのが望ましい。フィルム11どうし及
び薄板12どうしは接着剤を用いて熱間で加圧密着させる
か、両フィルム並びに薄板間を減圧して密着させる真空
パック法等により、剥離が起らないように密着する。
なお、上記軟磁性非晶質合金片10は、例えば特開昭58-6
907号に開示されたキャビテーション法、すなわち、溶
融金属に対して漏れ性の小さな表面層を有し、高速で回
転しているロール表面に溶融金属を供給し、この溶融金
属を微細な溶融金属滴に分断した後、引続いてこの溶融
金属滴を高速で回転する金属回転体に衝突させて急速凝
固させるキャビテーション法にて作製することができ
る。溶融金属として、Co68.8・Fe4.2・Si16・B11からなる
もの、或いはCo75・Fe5・Si4・B16からなるもの、又はこれ
らの混合物等を用いることができる。
このようにして得られた軟磁性非晶質合金片10は、飽和
磁束密度7000G〜12000G、磁歪(−10〜+10)×10-6
透磁率1000以上の値を示す。
また磁界レベルが大きい場合は、Fe72Co8Si5B15、Fe78Si
13B9等の飽和磁束密度の大きなFe基非晶質合金片10を用
いれば良い。
軟磁性非晶質合金片10は、厚さ5μm未満とすると製造
が困難であり、また100μmより厚くなると非晶質化が
難しい。従って厚さを5〜100μmとする必要があり、
好ましくは20〜60μmとする。軟磁性非晶質合金片のア
スペクト比(最大厚さに対する最大長さの比)は、10未
満とすると透磁率が低下し、15000を超えると生産性が
低下するので、10〜15000の範囲とし、好ましくは、200
〜500とする。
フィルム11間への非晶質合金片10の分散重量は、磁界の
大きさによって決まるが、一般に200〜2000g/m2の範囲
であれば、通常起こるような外乱磁界に対しても充分対
応できる。なおコスト面、肉厚等を考慮すると、500〜1
000g/m2とするのが望ましい。
フィルム11と薄板12は、成形性、接着性が良好で非磁性
であればいかなる材料からなるものでもよい。例えば、
フィルム11はポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、塩化ビニル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、布地、紙等で作製可能であり、薄板(金属
フィルム)12はアルミニウム等で作製可能であるが、陰
極線管のファンネル部の曲面に沿った施工をするため
に、柔軟性又は可撓性を有するものが好ましい。一般的
には、フィルム11としてポリエステルフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム等を用いるのが好ましく、薄板12とし
てアルミニウムフィルム等を用いるのが好ましい。可撓
性と共に厚さを薄くする必要があるために、ここで用い
るフィルムの厚さは20〜100μm程度が適当である。
このようにして得られる磁気シールド材を陰極線管のフ
ァンネル部に付着させるわけであるが、ファンネル部が
曲面状で種々の突起物を有するために、磁気シールド材
を所望の形状にあらかじめ成形するのが好ましい。この
ために、磁気シールド材を短冊状とする他に、扇状とす
るのが好ましい。さらにファンネル部への付着を容易か
つ確実とするために、あらかじめ同じ湾曲状に塑性変形
しておくこともできる。更に、好ましくは、シールド材
の粘着面にあらかじめ粘着剤と粘着防止部材とをセット
し、粘着を行う直前に粘着防止部材を除去してシールド
材の粘着を行うようにする。このようにすることによ
り、シールド材の取扱も容易になり、セットする能率を
大幅に向上できる。又、陰極線管の発熱等による粘着剤
の劣化によるシールド材の脱落防止にも効果を発揮す
る。
磁気シールド材を陰極線管のファンネル部へ貼付した状
態の一例を第3図に示す。第5図と同じ部分には同じ参
照番号が付してある。ファンネル部15に貼付された磁気
シールド材9は、電子ビーム6の正確な偏向が外乱磁気
によって乱されるのを防止する。
第4図はファンネル部15に貼付した種々の磁気シールド
材の形状を示すもので、陰極線管の後から見た図であ
る。第4図に示すように、種々の形状の磁気シールド材
9,9′、9″を複数組合せて使用することにより、磁気
シールドを一層十分にすることができるとともに、複雑
なファンネル部15の表面を有効に覆うことができる。
なお磁気シールド材9のファンネル部15への付着は、接
着等一般的なもので行うことができるが、熱による膨
張、収縮等が考えられるため、接着剤としてはアクリル
系、ゴム系等の粘着剤を使用するのが望ましい。
本考案を以下の具体的実施例によりさらに詳細に説明す
る。
実施例1 キャビテーション法によって、Co68.8Fe4.2Si16B11の組
成を有し、磁歪ゼロ、飽和磁束密度7000G、透磁率1000
0、平均厚さ40μm、アスペクト比200〜500の軟磁性非
晶質合金片を作り、これを厚さ60μmのポリエチレンフ
ィルム間に750g/m2となるように分散して密着加圧し
た。次に幅250mmで長さ800mmとなるように切断し、厚さ
30μmのアルミニウムフィルム間に介在させてラミネー
ト成形し、端部に5mmづつ非晶質合金の存在しない領域
を残して切断し、幅260mm、長さ810mmの磁気シールドシ
ートを作成した。このシートを3枚用いて29インチのカ
ラー陰極線管のファンネル部にゴム系の粘着剤にて第4
図(b)のように貼付した。このようにして得られたカ
ラー陰極線管を29インチテレビに組込み、1ガウスの磁
界中において受像したところ、色むらや色ずれがなく、
鮮明な画面を得ることができた。
一方、上記磁気シールドシートを全く貼付せずに同じ条
件で画面をみたところ、画面の四隅が変色していた。こ
れにより、本考案の磁気シールド材による磁気シールド
効果が極めて大きいことがわかった。
〔考案の効果〕
本考案においては、非磁性の薄板間にフレーク状軟磁性
非晶質合金片を介在させた磁気シールド材を使用してい
るので、この薄板を任意の形状ならびに任意の長さに容
易に選定することにより、陰極線管の任意の大きさおよ
び形状に合せることができる。また、磁気シールド材を
保持する非磁性フィルムは2枚の金属フィルムでサンド
イッチされ密封されているので、非磁性フィルムが外部
に曝されず、そのため長期間使用しても陰極線管の熱に
より非磁性フィルムが劣化するおそれがなく、さらに内
部のフレーク状軟磁性非晶質合金片も酸化劣化しない。
さらに、高透磁率であるため、磁気シールド効果が大き
く、ファンネル部に直接貼付するため、スペースを取ら
ず、非常にコンパクト化でき、更に使用材料が少なくな
るためコスト的に有利となる。その上外部シールドのよ
うにかばらず、また施行が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に用いる磁気シールド材中のフレーク状
軟磁性非晶質合金片を示す部分拡大図であり、 第2図は磁気シールド材の作製状態を示す部分斜視図で
あり、 第3図は本考案の一実施例により磁気シールド材を貼付
した陰極線管を示す概略断面図であり、 第4図は陰極線管のファンネル部に貼付した種々の磁気
シールド材を示す背面図であり、 第5図は従来の磁気シールドした陰極線管を示す断面図
である。 1……陰極線管のガラス外囲器 2……電子銃 3……蛍光面 4……シャドーマスク 5……ヨーク 6……電子ビーム 7……内部シールド 8……外部シールド 9、9′、9″……磁気シールド材 10……フレーク状軟磁性非晶質合金片 11……フィルム 12……薄板 15……ファンネル部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファンネル部の少なくとも一部に磁気シー
    ルド材が付着していることにより磁気シールドした陰極
    線管であって、前記磁気シールド材が、200〜2000g/m2
    のフレーク状軟磁性非晶質合金片(厚さ5〜100μm、
    最大厚さに対する最大長さの比であるアスペクト比10〜
    15000)を2枚の非磁性フィルム間に分散して密着し、
    ついで2枚の金属フィルムでサンドイッチし、密着して
    なることを特徴とする磁気シールドした陰極線管。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の磁気シールドした陰極線
    管において、前記磁気シールド材があらかじめ前記ファ
    ンネル部の形状に合わせて塑性変形されているととも
    に、内面に粘着層が設けられており、前記粘着層により
    前記磁気シールド材が前記ファンネル部に強固に付着し
    ていることを特徴とする磁気シールドした陰極線管。
JP1988076887U 1988-06-10 1988-06-10 磁気シールドした陰極線管 Expired - Lifetime JPH0638366Y2 (ja)

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JPS62276897A (ja) * 1986-05-24 1987-12-01 新日本製鐵株式会社 磁気遮へい材

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